JP3341914B2 - Mr装置及びプレパレーションパルスの印加方法 - Google Patents
Mr装置及びプレパレーションパルスの印加方法Info
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Description
置)のプリパレーションパルス印加方法に関する。
化する手段として、X線CT装置と同様にして、近年用
いられるようになってきた。MR装置は、その原理が生
体組織を構成する特定の原子核が、磁場の影響の中で特
定のラジオ周波数(以下RFと略す)を吸収して励起さ
れ、吸収したRFエネルギーの一部分を放出する物理現
象(NMR現象)に基づくものである。
て、1は磁界を発生するマグネット、2は該マグネット
1内に設けられるRF帯域の電力が印加され、その検出
信号を得るRFコイルである。図に示すような全身用マ
グネットの場合、患者3はRFコイル2の内部に包まれ
るように置かれる。
の周波数の電力をRFコイル2に印加する。この時の送
信器4の印加電力としては、例えば10KW〜20KW
が用いられる。この結果、患者3の体内からのNMR現
象に基づく信号がRFコイル2に誘起される。受信器5
は、この検出信号を受信して増幅し、A/D変換器6に
送る。A/D変換器6は、入力信号をディジタルデータ
に変換する。
データを入力し、画像処理を行い、その結果をディスプ
レイ8に表示する。オペレータは、ディスプレイ8に表
示された画像を見ながら、患者の病変部の診察を行う。
9は、コンピュータ7と他の構成要素(送信器7,受信
器5及びA/D変換器6)との仲介を行うインタフェー
スである。
し時間が数msという高速スキャンを行う場合、画像コ
ントラストを付けるために一連のデータ収集に先立ち、
プリパレーションパルスと呼ばれる様々なRFパルスと
勾配パルスからなるパルスシーケンスが付加されること
が多い。そのプリパレーションパルスの中で、T2コン
トラストを付けるために、90゜−180゜−90゜系
列からなるT2プリパレーションパルス(T2は横緩和
時間)がある。
には図8に示すようにRF印加時にスライス選択用磁場
勾配を付加しない非選択的な方式が行われている。
(a)はRF印加パルス、(b)はスライス軸である。
勾配磁場は印加されていない。ここで、最初の90゜は
静磁界方向(z軸方向)に対する傾き、次の180゜は
90゜の傾きから更に180゜、次の90゜は更にこの
傾きから90゜の傾きを示す。前記繰り返し時間は、こ
のT2プリパレーションパルスに続いてデータのサンプ
リングが行われるが、データのサンプリングを行うため
のくり返し行われる励起の間隔をいう。
(磁場中心)付近では何等問題はない。しかしながら、
マグネット中心から隔たると磁場不均一の影響をうけや
すく、画像にはシェーディングアーチファクト(画像む
ら)として現れてくる。このため、勾配磁場をT2プリ
パレーションパルスに選択励起方式が用いられることが
望ましい。
RF印加中に横磁化の位相がずれるために、図9に示す
ようにスライス勾配の面積の半分の逆符号のリフェーズ
勾配をスライス勾配に続いて付加し、横磁化の位相をそ
ろえるという手法が用いられる。図において、S1はス
ライス勾配の面積の1/2で、このS1に続く逆符号の
リフェーズ勾配aの面積S2は、S1に等しい。
離れていても磁場不均一の影響を受けることがなく、z
軸方向のスライスした画像を得ることができる。
フェーズの手法を単純にT2プリパレーションパルスに
適用しようとすると、1番目の90゜パルスの後の横磁
化はそろうが、2番目の90゜パルス中に生じる磁化の
位相ずれが2番目の90゜パルスの印加の終了時には縦
磁化の強度損失となってしまい、画像のS/N比が悪く
なってしまう。
ものであって、磁場中心から離れても縦磁化の強度損失
を伴わず、磁場不均一の影響を小さくすることができる
90°−180°−90°系列からなるプリパレーショ
ンパルス印加方法及びその方法を行うMR装置を提供す
ることを目的としている。
本発明は、90゜−180゜−90゜系列からなるプリ
パレーションパルスをRFコイルに印加するのに同期し
て、最初の90゜パルスに同期した勾配パルスにリフェ
ーズ勾配パルスを付加し、2番目の90゜パルスの前に
2番目の90°パルスのための選択励起用勾配の半分の
面積のディフェーズ勾配パルスを付加するようにしたこ
とを特徴としている。
ョンパルスをRFコイルに印加するのに同期してスライ
ス勾配を付けるために選択励起用勾配磁化を印加する。
この時、スライス軸に、前の90゜パルスの時に、リフ
ェーズ勾配パルスを付加する。一般に、選択励起用の9
0゜パルスにより励起されるスピンは、RFパルスの印
加中に位相がずれる。このずれを元に戻すために前記リ
フェーズ勾配パルスを用いる。
で、(a)はRFパルス、(b)はスライス軸である。
前記したスピンの位相ずれを元に戻すために、リフェー
ズ勾配パルスaが付加される。本発明の特徴は、2番目
の90゜パルスの前に2番目の90°パルスのための選
択励起用勾配の半分の面積のディフェーズ勾配パルスb
を印加したことにある。
るスピンの位相はずれるが、2番目の90゜パルスの後
には横磁化は残らないので、通常の方法では位相を戻す
ことができない。このために、90゜パルス前にスライ
ス勾配の面積の半分の大きさで極性が逆の勾配を付加す
る。このようなシーケンスをとることにより、位相のず
れたスピンの位相を戻すことができ、T2プリパレーシ
ョンパルスによる選択励起により、磁場中心から離れて
も縦磁化強度の損失を伴わず、磁場不均一の影響を小さ
くすることができる。
に説明する。図2は本発明の具体的な動作シーケンスを
示す図である。(a)はRFパルス、(b)はスライス
軸、(c)は時刻、(d)は回転座標系(x,y,z)
におけるスピン磁化の様子をそれぞれ示している。巨視
的な磁化を白い矢印で表し、それらを作る個々の磁化を
黒い矢印で示している。
パレーション印加前の時刻イでは、磁化は(イ)に示す
ように平衡状態にある。1番目の90゜パルス中に磁化
の位相はずれて(ロ)に示すように巨視的磁化(白い矢
印)の強度は、個々の磁化が分散される結果、小さくな
っている。
加すると、時刻ハにはこの位相ずれは戻り、(ハ)に示
すように横磁化の強度はy軸にそろい大きくなってい
る。ここで、(a)に示す180゜パルスが印加される
と、2番目の90゜パルスが印加されるまでの間に、y
軸方向に向いていた横磁化は時刻ニでは(ニ)に示すよ
うに反転されて−y軸方向を向く。この間に違うT2の
磁化は、それぞれのT2値(横緩和時間)により減衰
し、T2値の差が横磁化強度の違いとして残される。
ズ勾配パルスbにより、横磁化の位相はずれ、2番目の
90゜パルスの直前の時刻ホでは巨視的磁化の強度は
(ホ)に示すように小さくなっている。しかしながら、
この時間ニ〜ホまでの間に、磁化が受ける位相ずれは、
2番目の90゜パルスが印加中に受ける磁化の位相のず
れと相殺される。従って、2番目の90゜パルス後の時
刻ヘまでの間に位相はそろい、(ヘ)に示すように縦磁
化強度の減衰は起こらない。
ルスの選択励起が可能となる。選択励起は、磁場不均一
に対して強いので、非選択励起方式のT2プリパレーシ
ョンパルスで見られたようなシェーディングアーチファ
クトは改善される。
のイメージング装置(MR装置)の構成ブロック図であ
る。図において、マグネットアセンブリ11は、内部に
被検体(図示せず)を挿入するための空間部分(孔)を
有し、この空間部分を取り巻くようにして、被検体に一
定の静磁場を印加する静磁場コイルと、勾配磁場を発生
するための勾配磁場コイル(勾配磁場コイルはx,y,
zの各軸のコイルを具備している)と、被検体内の原子
核のスピンを励起するための高周波パルスを与えるRF
送信コイルと、被検体からのNMR信号を検出する受信
コイル等が配置されている。
コイル及び受信コイルは、静磁場電源(主磁場電源)1
2,勾配磁場駆動回路13,RF電力増幅器14及び前
置増幅器15にそれぞれに接続されている。シーケンス
記憶回路18は、本発明を特徴づける部分であり、計算
機17からの指令に従って任意のビューでゲート変調回
路19を操作(所定のタイミングによってRF発振回路
20の高周波出力信号を変調)し、高周波パルスをRF
電力増幅器14からRF送信コイルに印加する。
ついて更に詳しく説明する。シーケンス記憶回路18内
には、90゜−180゜−90゜系列からなるプリパレ
ーションパルスを印加するタイミングと、これに同期し
て勾配磁場を与えるタイミングが記憶されている。勾配
磁場には、図1に示すようなリフェーズパルスを印加す
るシーケンスも含まれている。そして、計算機17から
の指令に基づき、図1に示すようなタイミングのRFパ
ルス及びスライス勾配パルス(リフェーズパルスを含
む)を勾配磁場駆動回路13及びRF電力増幅器14か
ら同期して出力するように機能する。
ワープ法に基づくシーケンス信号によって勾配磁場駆動
回路13,ゲート変調回路19及びA/D変換器21を
操作する。更に、シーケンス記憶回路18は、前記した
一連のシーケンス動作に入る前に、ゲート変調回路19
及び勾配磁場駆動回路13を操作して、所望の方向で選
択励磁する。
力を参照信号として、前置増幅器15の出力信号(受信
コイルで検出されたNMR信号)を位相検波してA/D
変換器21に与える。A/D変換器21は、位相検波器
22を介して得られるNMR信号をアナログ/ディジタ
ル変換して計算機17に入力する。
で情報の授受や種々のスキャンシーケンスを実現するた
めに、シーケンス記憶回路18の動作の切り替えや、メ
モリの書き替えをしたり、A/D変換器21からの各デ
ータを用いて画像再構成演算をするようになっている。
画像処理結果は、表示装置16に表示される。
1番目の90゜パルスの後のリフェーズ勾配パルスa
と、2番目の90゜パルスの前のディフェーズ勾配パル
スbとは、2個の90゜パルス用のスライス勾配が同じ
大きさなら面積が同じとなり、これら2つの勾配は18
0゜パルスを挟んでいるので、図4に示すようにスライ
ス勾配だけの形も可能である。この方法では、一般に選
択励起では付属するリフェーズ勾配パルスが1つもない
形となる。
パルスにおいて、90゜パルスと180゜パルスは同位
相とした場合を示した。これは90゜(x)−180゜
(x)−90゜(x)と表されるが、180゜の位相を
90゜の位相からπ/2だけずらした90゜(x)−1
80゜(y)−90゜(−x)系列であってもよい。
るプリパレーションパルスには180゜の両側の任意の
軸に比較的大きなモーションプローブ勾配と呼ばれる勾
配が付加されるデフュージョン画像用のプリパレーショ
ンがある。このプリパレーションパルスも選択励起に用
いられる。図5,図6は本発明による90°−180°
−90°系列からなるプリパレーション励起の他の方法
を示す図である。いずれも(a)はRFパルス、(b)
はスライス軸をそれぞれ示している。図5は、リフェー
ズ勾配を付けた場合を、図6はリフェーズ勾配を付けな
い場合をそれぞれ示している。
よれば磁場中心から離れても縦磁化強度の損失を伴わ
ず、磁場不均一の影響を小さくすることができる90°
−180°−90°系列からなるプリパレーションパル
ス印加方法及びその方法を行うMR装置を提供すること
ができる。
る。
ロック図である。
らなるプリパレーション励起の他の方法を示す図であ
る。
らなるプリパレーション励起の他の方法を示す図であ
る。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 90゜−180゜−90゜系列からなる
プリパレーションパルスをRFコイルに印加するのに同
期して、最初の90゜パルスに同期した選択励起用勾配
パルスにリフェーズ勾配パルスを付加し、 2番目の90゜パルスの前に2番目の90°パルスのた
めの選択励起用勾配パルスの半分の面積を持つディフェ
ーズ勾配パルスを付加するようにしたことを特徴とする
MR装置の選択励起プリパレーションパルス印加方法。 - 【請求項2】 90゜−180゜−90゜系列からなる
プリパレーションパルスをRFコイルに印加するのに同
期して、最初の90゜パルスに同期して発生した選択励
起用勾配パルスと同じ面積を持つ勾配パルスを2番目の
90゜パルスに同期して発生するようにしてリフェーズ
勾配を必要としないことを特徴とするMR装置の選択励
起プリパレーションパルス印加方法。 - 【請求項3】 プリパレーションパルスを含むパルスシ
ーケンスを実行するMR装置であって、 90゜−180゜−90゜系列からなるプリパレーショ
ンパルスをRFコイルに印加するのに同期して、最初の
90゜パルスに同期した選択励起用勾配パルスにリフェ
ーズ勾配パルスを付加し、2番目の90゜パルスの前に
2番目の90°パルスのための選択励起用勾配パルスの
半分の面積を持つディフェーズ勾配パルスを付加するプ
リパレーション用パルスシーケンス実行手段を備えたこ
とを特徴とするMR装置。 - 【請求項4】 プリパレーションパルスを含むパルスシ
ーケンスを実行するMR装置であって、 90゜−180゜−90゜系列からなるプリパレーショ
ンパルスをRFコイルに印加するのに同期して、最初の
90゜パルスに同期して発生した選択励起用勾配パルス
と同じ面積を持つ勾配パルスを2番目の90゜パルスに
同期して発生するようにしてリフェーズ勾配を必要とし
ないプリパレーション用パルスシーケンス実行手段を備
えたことを特徴とするMR装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00190693A JP3341914B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | Mr装置及びプレパレーションパルスの印加方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00190693A JP3341914B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | Mr装置及びプレパレーションパルスの印加方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06205754A JPH06205754A (ja) | 1994-07-26 |
JP3341914B2 true JP3341914B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=11514626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00190693A Expired - Fee Related JP3341914B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | Mr装置及びプレパレーションパルスの印加方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341914B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2006704A2 (en) | 2007-06-20 | 2008-12-24 | GE Yokogawa Medical Systems Ltd. | Magnetic resonance imaging apparatus and magnetic resonance image generating method |
Families Citing this family (3)
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JP6188299B2 (ja) * | 2012-09-25 | 2017-08-30 | 東芝メディカルシステムズ株式会社 | 磁気共鳴イメージング装置 |
-
1993
- 1993-01-08 JP JP00190693A patent/JP3341914B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009000208A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Ge Medical Systems Global Technology Co Llc | 磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴画像生成方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06205754A (ja) | 1994-07-26 |
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