JP3521422B2 - 紙用柔軟剤及びそれを含有する印刷用紙 - Google Patents

紙用柔軟剤及びそれを含有する印刷用紙

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙用柔軟剤及びそれ
を含有させた印刷用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の活字離れを反映して、急激にコミ
ック本やペーパーバックが普及してきた。これに伴な
い、紙にも軽量化や柔軟性付与が求められている。ここ
で、柔軟性付与とは、紙の厚さを維持した上で紙の曲げ
こわさ、すなわち本を開いた時に自然に閉じることな
く、開いた状態を充分に保つことのできる紙のしなやか
さのことを指す。
【0003】紙の柔軟性は、繊維の種類、紙の密度、紙
の水分等多くの因子が繊維に関与して発現するものと考
えられている。家庭用の紙製品、例えばトイレットペー
パー、ティッシュペーパーなどは、その用途上適度な柔
軟性が要求されるため、これまでに多くの柔軟剤が開発
されており、グリセリン、パラフィン乳化物、第4級ア
ンモニウム塩などが紙に柔軟性を発現させる効果を持つ
ことが知られている。また、ジ長鎖アルキル型第4級ア
ンモニウム塩を含有する柔軟剤(特開昭63-165597号公
報、特開平8-296197号公報等)、ジ長鎖アルキル型第4
級アンモニウム塩及びグリセリンと、水または炭素数4
以下の脂肪族アルコールを含有する柔軟剤(特開平4-10
0995号公報)、ラノリン及びラノリン誘導体を含有する
柔軟剤(特開昭53-147803号公報)、ウレタンアルコー
ルまたはその4級化物を含有する柔軟剤(特開昭60-1398
97号公報)、カチオン性オリゴマーを含有する柔軟剤
(特開昭63-251049号公報)、ポリアミド誘導体を含有
する柔軟剤(特開昭51-38600号公報)、ピロリドンカル
ボン酸もしくはその塩(特開平7-189170号公報)、脂肪
酸及び脂肪酸とペンタエリスリトールとのエステル化合
物との混合物(特開平7-189171号公報)なども報告され
ている。しかしながら、これらの薬品は紙の柔軟性を向
上させることは可能であるが、強度の低下が大きく、印
刷用紙に使用することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、強度
をそれほど低下させないで、低密度でかつ柔軟性に優れ
る印刷用紙を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、一般式(1)で示
されるアミノアンモニウム塩を紙用柔軟剤としてこれを
パルプスラリーに添加した後抄紙することにより、低密
度でかつ柔軟性に優れた紙が得られることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】
【化3】 (ただし、R、Rはそれぞれ炭素数〜24のアル
キル基またはアルケニル基を表す。Aは水素原子また
は水酸基を表す。また、Xはハロゲンを表す。)特に、
式(2)で表される3−ジステアリルアミノプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド、または式(3)で表
される3−ジオレイルアミノプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロライドが好ましく用いられる。
【0007】
【化4】
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のアミノアンモニ
ウム塩から成る紙用柔軟剤及びこれを含有する紙につい
て詳述する。
【0009】はじめに、本発明の上記一般式(1)で示
されるアミノアンモニウム塩化合物の製造方法について
記述する。本発明の上記一般式(1)で示されるアミノ
アンモニウム塩化合物は、従来公知の方法により合成す
ることができる。第一の方法では、下記一般式(4)で
表されるアミノ化合物と一般式(5)で示されるカチオ
ン化剤とを混合し、加熱攪拌することにより合成でき
る。具体的には、第2級アミン(4)にカチオン化剤
(5)の水溶液を滴下し、数時間〜数日間、30〜200℃
で反応させることにより本発明の化合物を合成すること
ができる。
【0010】
【化5】 (ただし、R、Rはそれぞれ炭素数〜24のアル
キル基、アルケニル基を表す。また、Aは水素原子ま
たは水酸基を表す。)前記一般式(4)で示される第2
級アミンと一般式(5)で示されるカチオン化剤は市販
品を容易に入手することができる。
【0011】一般式(4)で示される第2級アミンと一
般式(5)で示されるカチオン化剤との反応において、
第2級アミンとカチオン化剤のモル比は1/1〜1/3であ
ることが好ましく、更に好ましくは1/1.1〜1/1.5であ
る。カチオン化剤がこれより少ない場合は反応率が低下
し、この範囲よりカチオン化剤が多い場合はカチオン化
剤またはカチオン化剤の加水分解物が反応混合物中に多
くなるため好ましくない。反応温度は50℃〜90℃である
ことが好ましい。反応温度が50℃以下では反応速度が遅
くなり、90℃以上では生成物の着色等が生じるため好ま
しくない。また、第2級アミンとカチオン化剤の反応性
を確保し、一定の反応を行わせるために、反応系内に水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ水
溶液を添加して系内をアルカリ性にすることが好まし
い。反応液のpHは7〜12の範囲であることが好まし
く、pHが8〜10の範囲であることが更に好ましい。p
Hが7未満では反応速度が遅くなり、一方、12を超える
とカチオン化剤の加水分解が生じる。本製造方法におけ
る反応溶液は、水溶液、水溶液とエタノール、イソプロ
ピルアルコール等の低級アルコールや、1,3−プロパン
ジオール、プロピレングリコール等のジオール類との混
合溶液のいずれでも差し支えなく、また無溶媒で反応を
行うことも出来る。
【0012】第二の方法では、下記一般式(4)で示さ
れるアミノ化合物と式(6)で示される2,3−エポキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(カチオン
化剤)とを混合し、加熱攪拌することにより合成でき
る。具体的には、第2級アミンのアルコール溶液に式
(6)で示されるカチオン化剤の水溶液を滴下し、数時
間〜数日間、30〜200℃で反応させることにより本発明
の化合物を合成することができる。
【0013】
【化6】 (ただし、R、Rはそれぞれ別個に炭素数〜24
のアルキル基、アルケニル基を表す。)前記式(6)で
示されるカチオン化剤は市販品を容易に入手することが
できる。
【0014】一般式(4)で示される第2級アミンと式
(6)で示されるカチオン化剤との反応において、第2
級アミンとカチオン化剤のモル比は1/1〜1/3であるこ
とが好ましく、更に好ましくは1/1.1〜1/1.5である。
カチオン化剤(6)がこれより少ない場合は反応率が低
下し、この範囲よりカチオン化剤が多い場合はカチオン
化剤またはカチオン化剤の加水分解物が反応混合物中に
多くなるため好ましくない。反応温度は50℃〜90℃であ
ることが好ましい。反応温度が50℃以下では反応速度が
遅くなり、90℃以上では生成物の着色等が生じるため好
ましくない。また、第2級アミンとカチオン化剤の反応
性を確保し、一定の反応を行わせるために、反応系内に
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ
水溶液を添加して系内をアルカリ性にすることが好まし
い。反応液のpHは7〜12の間にあることが好ましく、
pHが8〜10の間にあることが更に好ましい。pHが7未
満では反応速度が遅くなり、一方、12を超えるとカチオ
ン化剤の加水分解が生じる。本製造方法における反応溶
液は、水溶液、水溶液とエタノール、イソプロピルアル
コール等の低級アルコールや、1,3−プロパンジオー
ル、プロピレングリコール等のジオール類との混合溶液
のいずれでも差し支えなく、また無溶媒で反応を行うこ
とも出来る。
【0015】本発明で用いる一般式(4)で示される第
2級アミンとしては、アルキル基またはアルケニル基の
炭素数が 8 以上のものが好ましく、具体的にはジオクチ
ルアミン、ジデシルアミン、ジラウリルアミン、ジミリ
スチルアミン、ジパルミチルアミン、ジステアリルアミ
ン、ジオレイルアミンなどを挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0016】本発明者らは、紙の強度及び柔軟性の改善
について検討した結果、一般式(1)で表されるアミノ
アンモニウム塩を紙用柔軟剤としてこれをパルプスラリ
ーに添加した後、抄紙することにより、強度を顕著に低
下させないで、低密度でかつ柔軟性に優れた紙が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】本発明のアミノアンモニウム塩を添加する
ことにより、紙の密度が低下し、柔軟になる理由につい
ては明らかではないが、本発明のアミノアンモニウム塩
はカチオン性であり、負に帯電しているパルプ繊維に定
着しやすい。また、長鎖のアルキル基またはアルケニル
を含有するため、分子全体の体積が大きく、そのため
にパルプ繊維間の結合を阻害する。そのために、紙中の
空隙が大きくなり、紙の密度が低下し、柔軟になるもの
と考えられる。
【0018】本発明のアミノアンモニウム塩から成る柔
軟剤は対パルプ当たり0.1重量%以上2.0重量%以下の範
囲で添加することが好ましい。添加量が0.1重量%未満
であると柔軟効果は充分ではなく、2.0重量%を超える
と柔軟効果に比較して強度低下が大きくなるため好まし
くない。
【0019】本発明のアミノアンモニウム塩から成る柔
軟剤を通常の抄紙工程で紙料に添加(いわゆる内添)す
ることによって、柔軟性印刷用紙を製造することができ
る。添加する場所は、紙料と均一に混合できる場所であ
れば特に限定されるものではない。
【0020】本発明の柔軟性印刷用紙は、原料パルプと
して、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパル
プ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)、機械パ
ルプ(グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミ
サーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプなどを単独ま
たは任意の割合で混合して使用することができる。
【0021】本発明の柔軟性印刷用紙は填料を含有させ
ても良い。填料としては一般に使用されているものが使
用でき、例えば、クレー、焼成クレー、ケイソウ土、タ
ルク、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ
素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などの無機填
料、もしくは尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹
脂、フェノール樹脂、微小中空粒子などの有機填料を、
単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用される。
【0022】本発明の柔軟性印刷用紙を製造する際にお
いて、柔軟性に影響を与えない範囲で、従来から使用さ
れている各種のノニオン性、カチオン性、アニオン性の
歩留まり向上剤、濾水度向上剤、紙力向上剤、内添サイ
ズ剤等の製紙用内添助剤を必要に応じて適宜選択して使
用しても良い。
【0023】製紙用内添助剤としては、硫酸バンド、塩
化アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩基性塩化アルミ
ニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アル
ミニウム化合物;硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の多価金属
化合物、澱粉、加工澱粉、ポリアクリルアミド、尿素樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リアミン樹脂、ポリアミン、ポリエチレンイミン、植物
ガム、ポリビニルアルコール、ラテックス、ポリエチレ
ンオキサイド等の水溶性高分子、親水性架橋ポリマー粒
子分散物及びこれらの誘導体あるいは変成物等の各種化
合物が例示でき、これらの物質は前記製紙用内添助剤と
しての機能のいくつかを同時に有するものである。
【0024】次に、内添サイズ剤としての機能が著しい
ものとしては、アルキルケテンダイマー系化合物、アル
ケニル無水コハク酸系化合物、スチレン−アクリル系化
合物、高級脂肪酸系化合物、石油樹脂系サイズ剤やロジ
ン系サイズ剤が挙げられる。
【0025】更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消
泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤
等の抄紙用内添剤を用途に応じて適宜添加してもよい。
なお、本発明の紙の製造方法は、その抄紙方法が抄紙p
Hが4.5付近である酸性抄紙によるものか、あるいは炭
酸カルシウム等のアルカリ性填料を主成分として含み抄
紙pHが約6の弱酸性〜約9の弱アルカリ性で行ういわゆ
る中性抄紙によるものか等については特に限定されず、
全ての抄紙方法によって得られる紙を対象とする。また
抄紙機も長網抄紙機、ツインワイヤー機、ヤンキー抄紙
機等を適宜使用できる。
【0026】また、柔軟性に影響を与えない範囲で、表
面強度やサイズ性を改善するために表面処理剤を塗布し
てもよい。表面処理剤としては、澱粉、加工澱粉、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメ
チルセルロース、スチレン/アクリル系共重合体、スチ
レン/アクリル酸/アクリル酸エステル系共重合体、ス
チレン/マレイン酸系共重合体、スチレン・ブタジエン
共重合体、オレフィン/マレイン酸系共重合体等が例示
される。
【0027】本発明の柔軟性印刷用紙は、オフセット印
刷用紙として好適であり、その他にも凸版印刷用紙、グ
ラビア印刷用紙、電子写真用紙として使用することが可
能である。また、塗工紙、インクジェット記録用紙、感
熱記録紙、感圧記録紙等の原紙にも使用することができ
る。
【0028】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例
及び比較例で製造した紙について、低密度化の程度は密
度で、柔軟性はクラーク剛度で、紙力は裂断長を測定
し、評価した。測定方法は下記に従った。 密度:JIS P 8118に従って測定した。 引張り強度:JIS P 8113に従って測定した。 クラーク剛度:JIS P 8143に従って測定し
た。
【0029】[合成例1]第2級アミンとしてジステア
リルアミンを2.61g、カチオン化剤として2,3−エポ
キシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを1.00g
とり、イソプロパノール15ml中に溶解させた。pHが
10になるまで48%NaOH水溶液を加えて、70℃で6時
間反応を行った。反応終了後の混合物に水とクロロホル
ムを加えて有機物を抽出し、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥した。溶媒を減圧留去した後の残渣をアルミナカラ
ムクロマトグラフィーで精製して、3−ジステアリルア
ミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを白色
ワックス状物質として0.66g得た。 <融点>46〜53℃ <1H-NMR(CDCl3, TMS, δppm)>4.82(bs, 1H), 3.46(s,
9H), 3.42(bs, 5H), 3.16(bs, 4H), 1.76(bs, 4H), 1.
33-1.26(m, 56H), 0.88(t,6H, J=6.6Hz) <IR(KBr, cm-1)>3410, 2956, 2918, 2850, 1635, 146
8, 1416, 1378, 1098, 961, 920, 720 <MS(FAB+)> M/Z=638
【0030】[合成例2]第2級アミンとしてジオレイ
ルアミンを5.77g、カチオン化剤として2,3−エポキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを2.45gと
り、イソプロパノール15ml中に溶解させた。pHが10
になるまで48%NaOH水溶液を加えて、70℃で6時間
反応を行った。反応終了後の混合物に水とクロロホルム
を加えて有機物を抽出し、無水硫酸マグネシウム上で乾
燥した。溶媒を減圧留去した後の残渣をアルミナカラム
クロマトグラフィーで精製して、3−ジオレイルアミノ
プロピルトリメチルアンモニウムクロライドを無色の粘
稠な液体として1.86g得た。 <1H-NMR(CDCl3, TMS, δppm)>5.40-5.33(m,3.2H), 4.
13(m,1H), 4.00(d, 1H, d=13.1Hz), 3.52(s, 9H), 3.25
(dd, 1H, d=10.0,13.0Hz), 2.55(dd, 1H, d=5.8,12.7H
z), 2.47-2.33(m,5H), 2.02-1.95(m, 6.5H), 1.39-1.26
(m, 48H), 0.88(t, 6H, J=6.5Hz) IR(KBr, cm-1) 3415, 3005, 2926, 2918, 2852, 1466, 1094, 966, 721 MS(FAB+) M/Z=634
【0031】[実施例1]パルプ分としてLBKP(ろ
水度 CSF350ml)を使用した。合成例1のジステ
アリルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ドを対パルプ当たり0.5重量%パルプスラリーに添加し
て紙料を調製した。TAPPI角型シートマシンを用い
て坪量60g/m2となるように抄紙し、柔軟紙を得た。
【0032】[実施例2]合成例2のジオレイルアミノ
プロピルトリメチルアンモニウムクロライドを対パルプ
当たり0.5重量%パルプスラリーに添加した以外は、実
施例1と同様に抄紙して柔軟紙を得た。
【0033】[比較例1]パルプ分としてLBKP(ろ
水度 CSF350ml)を使用した。TAPPI角型シ
ートマシンを用いて坪量60g/m2となるように抄紙し
た。
【0034】[比較例2]ジステアリルジメチルアンモ
ニウムクロライド(商品名:カチオンBI−FRS、日
本油脂(株)製、アンモニウム塩の含有率70%)を対パ
ルプ当たり0.7重量%(アンモニウム塩として0.5重量
%)パルプスラリーに添加して紙料を調製し、実施例1
と同様に抄紙した。
【0035】実施例及び比較例で製造した紙の試験結果
を表1に示す。
【0036】
【表1】 実施例1、2を比較例1と比べると、紙の密度が低下し
柔軟性が発現していることは明らかである。また、実施
例1、2及び比較例2ではいずれも対パルプ当たり0.5
重量%添加しているが、実施例の方がより柔軟な紙が得
られていることが分かる。このように、本発明のアミノ
アンモニウム塩を用いることにより、紙の強度をそれほ
ど低下させずに、より柔軟な紙を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−179289(JP,A) 特開 平11−217791(JP,A) 特開 平7−189170(JP,A) 特開 昭63−165597(JP,A) 特開 平7−189171(JP,A) 特公 昭42−22433(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるアミノアンモニ
    ウム塩から成る紙用柔軟剤。 【化1】 (但し、R、Rはそれぞれ別個に炭素数〜24の
    アルキル基、アルケニル基を表す。また、Aは水素原
    子または水酸基を表す。Xはハロゲンを表す。)
  2. 【請求項2】 下記式(2)または(3)で表される紙
    用柔軟剤。 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の紙用柔軟剤を含
    有することを特徴とする紙。
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