JP2002503772A - 紙のサイズ処理 - Google Patents

紙のサイズ処理

Info

Publication number
JP2002503772A
JP2002503772A JP2000531624A JP2000531624A JP2002503772A JP 2002503772 A JP2002503772 A JP 2002503772A JP 2000531624 A JP2000531624 A JP 2000531624A JP 2000531624 A JP2000531624 A JP 2000531624A JP 2002503772 A JP2002503772 A JP 2002503772A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
sizing agent
inorganic filler
oxetanone
sizing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000531624A
Other languages
English (en)
Inventor
ブランガート,クレメント・エル
ガスト,ジョン・シー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hercules LLC
Original Assignee
Hercules LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hercules LLC filed Critical Hercules LLC
Publication of JP2002503772A publication Critical patent/JP2002503772A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H21/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties
    • D21H21/14Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties characterised by function or properties in or on the paper
    • D21H21/16Sizing or water-repelling agents
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/03Non-macromolecular organic compounds
    • D21H17/05Non-macromolecular organic compounds containing elements other than carbon and hydrogen only
    • D21H17/17Ketenes, e.g. ketene dimers
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/63Inorganic compounds
    • D21H17/67Water-insoluble compounds, e.g. fillers, pigments
    • D21H17/675Oxides, hydroxides or carbonates
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/63Inorganic compounds
    • D21H17/67Water-insoluble compounds, e.g. fillers, pigments
    • D21H17/68Water-insoluble compounds, e.g. fillers, pigments siliceous, e.g. clays

Abstract

(57)【要約】 反応性サイズ剤及び無機充填剤によって、高速で精密な加工またはリプログラフィー操作で使用される紙の表面をサイズ処理することを含む、高速で精密な紙加工またはリプログラフィー操作を改善する方法であって、無機充填剤を、紙の走行性を改善するのに有効な量で適用する、前記の方法。本発明における表面サイズ剤として有用なサイズ組成物は2−オキセタノンサイズ剤及び無機充填剤であり、無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比が約0.1:1〜約10:1である。本発明によってつくられる紙も本発明の範囲内である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 本発明は、紙を反応性サイズ剤及び充填剤で表面処理することによって高速で
精密・正確な加工性能を改善する方法、及びそのようにしてつくられた紙に関す
る。
【0002】 アルカリ性条件下で製造した紙の製造は、近年迅速に増加した。アルカリ性上
級紙は一般に最も下流のエンドユースの用途において十分に機能するが、高速加
工及び高速リプログラフィー操作はしばしばそのように使用された紙(アルカリ
性上級紙を含む)についての厳しい紙の操作要求を提示する。
【0003】 フォームボンド(forms bond)及びコピー紙のようなアルカリ性上
級紙についての精密な加工用途は、高速走行性の問題を生じる。内部サイズ剤を
含むアルカリ性上級紙を使用する高速加工または高速リプログラフー操作に関連
する典型的な取り扱い問題は、操作速度の低下、高速コピー機内の二重供給また
はつまり、紙の結合及び高速折り畳み装置及び印刷装置における位置合わせ誤差
を含む。高速で精密な取り扱い装置で使用されるアルカリ紙の各グレード品は、
コピー紙、フォームボンド、封筒紙及び加算機テープを含む。これらの紙の各グ
レード品は、アルカル上級網についての市場の重要部分を占め、従って、高速リ
プログラフィー操作を含む高速で精密な加工用途における使用のためのアルカリ
性上級紙についての必要性が存在する。
【0004】 サイズ剤は典型的には、内部サイズ剤として、または表面適用されるサイズ剤
として、紙の物理的性質、例えば紙のサイズ処理性(水性液体による透過または
湿潤に対する、製造された紙の抵抗の尺度)を変更するためにアルカリ性上級紙
に添加される。サイズ処理性及び使用されるサイズ剤は、高速加工またはリプロ
グラフィー操作のようなその後のエンドユーズの用途において紙の取り扱い特性
上に重要な影響を有し得る。従って、サイズ剤がしばしば、製紙装置の走行性を
改善し、そしてエンドユース用途において得られた紙の性能を改善するために、
アルカリ性上級紙へ添加される。
【0005】 アルカリ性条件下で製造された紙のための、2種の最も通常に使用される内部
サイズ剤は、アルキルケテンダイマー(AKD)及びアルケニルコハク酸無水物
(ASA)である。これらのサイズ剤の両方は、一旦サイズ剤−セルロース反応
が起こると、それぞれが、セルロースパルプに共有結合した反応性官能基及びパ
ルプからはなれて配向した疎水性端部を有するので、いわゆる反応性サイズ剤で
ある。反応性サイズ剤の疎水端部の性質及び配向は、サイズ処理された紙に水を
はじく性質を与える。
【0006】 AKD−及びASA−に基づく反応性サイズ剤は、アルカリ性上級紙をサイズ
処理するために商業的に広く使用されているが、各々のものは、これらのサイズ
剤の各々で内部サイズ処理されたアルカリ性上級紙を製造するために使用される
製造方法に悪影響する。内部サイズ剤としての中等量のASAの添加は、製紙装
置上の望ましくない付着、ウエブの破れ及び紙の孔を生じ得る。約1.0〜1.
25kg/メートル法トンの添加量のASA系サイズ剤は一般に、受容できない
製紙機走行性及び紙の質の問題につながる。しかし、紙1メートル法トンあたり
、1.0〜1.25kgよりも高い添加量がしばしば、エンドユースサイズ処理
要求に見合うために、特に紙料に添加される高いレベルの充填剤のために必要で
ある。
【0007】 AKD系サイズ剤は、これらの面においてASA系サイズ剤よりも満足なもの
であるが、しかし、AKDサイズ剤は一般に、ASAサイズ剤よりも遅いサイズ
発現速度を示す。結果的に、そのサイズ発現が完了する前に、AKDでの内部サ
イズされたアルカリ紙では長い硬化時間が要求され得る。しかし、AKDサイズ
効果発現は一般に、紙が製紙工程においてリールに到達する時までに完了する。
【0008】 ASA−及びAKD系のサイズ剤の両方は、これらのサイズ剤で内部的にサイ
ズ処理されたアルカリ紙について高速の紙取り扱い用途における取り扱いの問題
と関連している。
【0009】 スチレン−無水マレイン酸(SMA)のような非反応性のポリマーサイズ剤は
、主としてそのようなポリマーサイズ剤の高い分子量によって、高速加工装置及
び高速リプログラフィー装置上でAKD及びASAと関係する紙の取り扱いの問
題の多くを回避する。ポリマーサイズ剤は一般に、製紙工程においてサイズプレ
スのところで典型的に表面サイズ剤として適用され、これはASA及びAKD系
サイズ剤の内部添加と対照的である。
【0010】 ポリマー表面サイズ剤のこの明らかな利点にもかかわらず、ASA−及びAK
D系サイズ剤は、そのコスト及びサイズ処理効率のゆえに、やはり商業的な製紙
工程において好まれている。重量基準で、ポリマー表面サイズ剤は、AKD−及
びASA系サイズ剤よりも50%以上高価である。さらに、AKD及びASAは
、非常に高い相対サイズ処理効率を示し、典型的なポリマー表面サイズ剤よりも
等重量基準で2〜3倍効率的である。これらの因子は、AKD−及びASA系サ
イズ剤の両方を、紙におけるサイズ効果発現の一定レベルを得るためにはるかに
経費効率がよく、そして有効にする。結果的に、AKD、ASA等の反応性サイ
ズ剤でサイズ処理したアルカリ性上級紙の高速の加工及びリプログラフィー操作
を改善する必要性が存在する。
【0011】 AKDのような反応性サイズ剤は、2−オキセタノン(oxetanone)
サイズ剤に分類され、これは1つのβラクトン環を含むケテンダイマー、例えば
アルキルケテンダイマー及び2以上のβ−ラクトン環を含むケテンマルチマー、
例えばアルキルケテンマルチマーを含む。そのようなオキセタノン反応性サイズ
剤及びそれらの調製は、ZhangらのEP−A1−0629741号、Bot
torffらの米国特許番号第5685815号、及びBrungardtらの
米国特許番号第5846663号に記述され、これらの開示は参照によってここ
に組み込まれる。
【0012】 本発明は、反応性サイズ剤で表面処理された、アルカリ性上級紙の高速走行性
を改善する。 発明の概要 本発明の一面は、反応性サイズ剤及び無機充填剤によって、高速で精密な加工
またはリプログラフィー操作で使用される紙の表面をサイズ処理することを含む
、高速で精密な紙加工またはリプログラフィー操作を改善する方法であって、無
機充填剤を、紙の走行性を改善するのに有効な量で、無機充填剤の表面サイズ剤
に対する重量比が約0.1:1〜約10:1で適用される、前記の方法である。
【0013】 本発明の他の面は、反応性サイズ剤及び無機充填剤によって、高速で精密な加
工またはリプログラフィー操作で使用される紙の表面をサイズ処理することを含
む、高速で精密な紙加工またはリプログラフィー操作を改善する方法であって、
該サイズ剤が35℃で液体である2−オキセタノンであり、無機充填剤が、カオ
リン、二酸化チタン、二酸化珪素、ベントナイト及び珪酸カルシウムよりなる群
から選択され、そして無機充填剤が紙の走行性を改善するのに有効な量で、無機
充填剤の表面サイズ剤に対する重量比が約0.1:1〜約10:1で適用される
、前記の方法である。
【0014】 本発明の他の面は、35℃で液体である2−オキセタノン反応性サイズ剤及び
無機充填剤を含む、アルカリ性上級紙のための表面サイズ剤として有用なサイズ
用組成物であって、無機充填剤の反応性サイズ剤に対する重量比が約0.1:1
〜約10:1である、前記のサイズ組成物である。
【0015】 本発明の方法によって製造される紙も本発明の他の面である。 発明の詳細な説明 本発明の方法は、反応性表面サイズ剤のアルカリ性上級紙への無機充填剤と組
み合わせた適用によって、表面サイズ処理された紙を用いた高速で精密な紙加工
性能及びリプログラフィー操作の改善を提供し、反応性サイズ剤と無機充填剤の
両者は紙の表面に適用され、無機充填剤は、紙の走行性を改善するのに有効な量
で、無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比が約0.1:1〜約10:1で適
用される。
【0016】 「精密な」加工とは、本明細書中で使用するとき、高速の紙取り扱いの間に精
密なコントロールを要求する、高い生産量の紙容量を取り扱う装置において実施
される、正確な高速加工及びリプログラフィー操作をいう。紙が精密加工装置を
通って処理される線速度は高く、例えば約500〜約2000フィート/分(約
160〜約660m/分)が典型的であり、カットサイズ紙は一般にこの範囲の
低い方の端、すなわち約500〜約850フィート/分(約160〜約280m
/分)でシート化される。精密高速リプログラフィー装置は一般に、1分あたり
少なくとも約50シートのカット紙を処理する速度で操作される。実施例におい
て高速リプログラフィー操作を例示するために使用されるIBM3800高速レ
ーザープリンターは、典型的には約180シート/分で処理する。
【0017】 本発明において表面サイズ剤として使用される紙のサイズ剤は反応性サイズ剤
である。反応性サイズ剤は好ましくは、2−オキセタノンサイズ剤である。2−
オキセタノン化合物は単一のβ−ラクトン環、例えばケテンダイマーを含むこと
ができ、または2以上のβ−ラクトン環、例えばケテンマルチマーを含み得る。
本発明の2−オキセタノン反応性サイズ剤は、アルキルケテンダイマー、アルキ
ルケンテンマルチマー、アルケニルケテンダイマー、アルケニルケテンマルチマ
ー、またはそのようなダイマー及び/若しくはマルチマーの混合物であり得る。
【0018】 商業的に入手できるアルキルケテンダイマー(AKD)サイズ剤は典型的に、
約20〜30℃の温度で固体であり、一般に2種の飽和、直鎖脂肪酸塩化物、例
えば塩化ステアリン酸及び塩化パルミチン酸の二量化によってつくられる。
【0019】 本発明の2−オキセタノン反応性サイズ剤は好ましくは、35℃で液体であり
、すなわち35℃で固体でなく、好ましくは25℃で液体であり、そして好まし
くは20℃で液体である。これらの特定温度における望ましい非固体の(液体の
)特性を有する2−オキセタノン化合物は一般に、分岐アルキル、線状アルケニ
ルまたは分岐アルキルであり得る、不規則性を有する炭化水素置換基を含むこと
を特徴とする。そのような液体2−オキセタノン化合物は一般に、かなりのパー
センテージ、例えば少なくとも約25重量%、さらに好ましくは約50重量%、
そして最も好ましくは少なくとも約75重量%の2−オキセタノンを含む化合物
の混合物であり、この2−オキセタノンは35℃(好ましくは20℃)で液体で
あり、これらの化学構造中に分岐のような不規則性及び/または炭素−炭素二重
結合、すなわち不飽和を有する少なくとも1種の炭化水素置換基を含む。そのよ
うな液体の2−オキセタノン化合物はケテンダイマー、ケテンマルチマーまたは
これらの混合物であることができる。
【0020】 反応性サイズ剤として有用な2−オキセタノン化合物の一般構造は次の通りで
ある:
【0021】
【化1】
【0022】 [式中、nは0(例えばケテンダイマー)であるかまたはnは1若しくはそれよ
り大(例えばケテンマルチマー)であることができ、好ましくはnは1〜約20
であり、そしてさらに好ましくはnは1〜約8である)。
【0023】 ケテンマルチマーは典型的には混合物であり、そして2−オキセタノンマルチ
マーの混合物は典型的にはそのようなマルチマー化合物のレジオ(regio)
異性体を含み、そして典型的には約1〜約8の平均nを含む。そのような2−オ
キセタノンマルチマーの混合物はまた、いくらかの2−オキセタノンダイマー(
すなわち上述の一般式でnが0に等しい)を含むことができ、それは2−オキセ
タノンマルチマーをつくるのに通常使用される調製方法の結果である。2−オキ
セタノンダイマー及びマルチマーは、一酸成分、例えば脂肪酸及び二酸成分、例
えばジカルボン酸の反応から調製され得る。
【0024】 2−オキセタノンダイマー及びマルチマーについての一般式中で、R及びR”
は実質的に性質が疎水性であり、そして同じでも異なっていてもよい。それらは
典型的に非環式であり、そして好ましくは少なくとも炭素原子数4の鎖長、好ま
しくはC10〜C20の炭化水素であり、そして好ましくは独立して、直鎖(線状)
若しくは分岐のアルキル、または直鎖(線状)若しくは分岐のアルケニル炭化水
素置換基である。R’は好ましくは直鎖のアルキルであり、約C2〜C14が好ま しく、そして約C4〜C8が最も好ましい。R’は炭素原子数28〜40の脂環式
(線状、分岐または環式)であり得、典型的にはC32〜C44ジカルボン酸から誘
導される。
【0025】 本発明において有用なケテンマルチマーは慣用の方法、例えば脂肪酸または他
のモノカルボン酸とジカルボン酸との反応によって製造され得る。 2−オキセタノン化合物に基づく反応性サイズ剤及びその調製は紙のサイズ処
理技術において周知である。好ましい液体2−オキセタノン化合物を含む、本発
明において使用される2−オキセタノンサイズ剤は、Bottorffらの米国
特許番号第5685815号(この開示は参照によってここに組み込まれる)中
に固体ケテンマルチマーについて記載されているような慣用の方法によって製造
し得る。
【0026】 本発明の反応性サイズ剤は一般に、水性エマルジョンとして製剤化される。そ
のような水性エマルジョンは、紙サイズ処理技術において周知であり、そしてエ
マルジョンの総重量を基準として約1〜約50重量%のサイズ剤活性成分、例え
ば2−オキセタノン化合物を含み、そして好ましくは約5〜約35重量%のサイ
ズ剤を含むことができる。そのような水性エマルジョンは典型的に、サイズ剤の
重量を基準として約0.1〜約5重量部、さらに好ましくは約0.2〜約3重量
部の量で使用される乳化剤を含む。そのようなエマルジョンは、低い剪断または
高い剪断技術のいずれかを使用する慣用の方法によって調製でき、そしてこれら
の手順は製紙技術において周知である。
【0027】 無機充填剤は本発明の方法における本質的な成分である、そして比較的高い表
面積を有する細かく分割された無機物質である。無機充填剤は好ましくは、約1
0ミクロン未満、さらに好ましくは約5ミクロン未満、そして最も好ましくは約
2ミクロン未満の平均粒子サイズの粒子サイズ分布を有する。
【0028】 本発明の無機充填剤は好ましくはカオリンクレー(チャイナクレー)、二酸化
チタン、二酸化珪素(シリカ、沈降非晶質シリカ等)、ベントナイト(天然産の
ナトリウムモンモリロナイト)、珪酸カルシウム(例えば沈降非晶質珪酸カルシ
ウム)またはこれらの混合物である。微細に分割された粒子サイズ及びこれらの
好ましい充填剤の吸収率を有する他の無機充填剤も使用し得る。他の無機充填剤
は、珪藻土、ナトリウムアルミノシリケート、沈降非晶質シリケート、粉砕炭酸
カルシウム、沈降炭酸カルシウム(pcc)、タルク、すなわち水和珪酸マグネ
シウム、水和アルミナ(すなわち水酸化アルミニウム)を含むアルミナ、珪藻土
等を含む。
【0029】 無機充填剤の、処理される紙の表面処理として施用される反応性表面サイズ剤
に対する重量比は、約0.1:1〜約10:1またはそれ以上、好ましくは約0
.2:1〜約5:1であるべきである。充填剤:表面サイズ剤について選択され
る正確な重量比は一般に、使用される無機充填剤及び選択された無機充填剤の物
性に依存する。例えば、カオリンクレーは好ましくは、少なくとも0.5:1の
カオリンクレー:表面サイズ剤の重量比で表面施用される。さらに好ましくはカ
オリンクレー:表面サイズ剤の重量比が約1:1〜約5:1、さらに好ましくは
約1.5:1〜約3:1である。好ましい二酸化珪素及び二酸化チタン充填剤に
ついて、無機充填剤:表面サイズ剤の重量比は少なくとも約0.5:1で、約1
:1〜約5:1が好ましい。充填剤としてのベントナイトでは、ベントナイト:
表面サイズ剤の重量比は好ましくは少なくとも約0.1:1、さらに好ましくは
約0.2〜約10:1、そして最も好ましくは約0.2:1〜約3:1である。
【0030】 表面サイズ剤の処理される紙への添加量は、一般に、そのような紙のエンドユ
ース用途のために求められる望まれるサイズ処理特性を与えるように選択される
。好ましい2−オキセタノンサイズ剤のような反応性サイズ剤の添加量は、乾燥
した紙の重量を基準として、紙1メートル法トンあたり、約0.02〜約5kg
、さらに好ましくは約0.1〜約3kg、そして最も好ましくは約0.5〜約2
kg/メートル法トンの範囲であることができる。これらの添加率は表面サイズ
剤についてのみのものであり、紙中の内部サイズ剤(使用する場合)を含まない
。無機充填剤の添加率は、使用する反応性サイズ剤の添加率に依存し、そして一
般に上で特定した範囲内で、無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比を与える
ように調節される。
【0031】 反応性サイズ剤及び無機充填剤は、本発明の方法において、紙の表面処理とし
て施用される。反応性表面サイズ剤及び無機充填剤は通常、処理される紙の両面
に表面処理として施用されるが、もし、望まれるのであれば、表面施用は紙シー
トの片面のみになされ得る。
【0032】 反応性サイズ剤及び無機充填剤は好ましくは紙の両面に同時に、例えば単一の
操作で施用されるが、2種の成分は二者択一的に別々の処理として、例えば別々
の工程において、施用され得る。施用の好ましい方法は、慣用のサイズプレスを
使用による。反応性サイズ剤及び無機充填剤は好ましくはサイズプレスによって
、処理される紙の表面に施用され、反応性サイズ剤及び充填剤の両方はサイズプ
レス溶液内に導入される。無機充填剤はサイズプレス溶液(または他の水性媒質
)に、乾燥粉末としてまたは充填剤を含む水性スラリーとして導入し得る。
【0033】 反応性サイズ剤及び無機充填剤を処理される紙の表面に施すために、慣用のコ
ーティングまたは噴霧技術のような他の表面施用法も使用でき、そして表面の施
用は例えばカレンダースタックにおいて製紙工程のサイズプレス以外の地点でな
され得る。本発明において反応性サイズ剤及び無機充填剤の表面施用後に、表面
処理された紙は慣用の方法によって乾燥される。本発明に従って処理されるアル
カリ性紙の望ましい特性を以下に議論する。
【0034】 表面サイズ剤として適用される本発明の反応性サイズ剤は水溶性無機塩を含み
ことができ、またはこれと組み合わせて使用できる。そのような水溶性無機塩は
ハロゲン化カルシウム、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化ナトリウム等を含
み得る。塩化カルシウム、塩化マグネシウム及び塩化ナトリウムが水溶性無機塩
として特に好ましい。
【0035】 表面サイズ処理または表面処理技術において慣用される他の所望による成分が
使用し得る。製紙において慣用されるそのような添加剤は、澱粉、ポリマーサイ
ズ剤等を含む。本発明の方法は、通常使用されるサイズプレス澱粉と共にまたは
それ無しで使用し得る。そのようなサイズプレス澱粉は、エチル化澱粉、酵素変
性澱粉、カチオン性澱粉、酸化澱粉及びパール澱粉を含み得る。本発明で有用な
澱粉の添加レベルは、紙1メートル法トンあたり0〜100kgの範囲であり、
そのような澱粉添加はサイズプレスによってなされる。本発明において組み合わ
せて使用されるポリマー表面サイズ剤は、スチレン無水マレイン酸コポリマー及
びスチレンアクリレートを含む。上述の水溶性無機塩は反応性サイズ剤及び/ま
たは無機充填剤及び/または他の慣用の紙処理成分を組み合わせて使用し得る。
【0036】 一つの好ましい態様において、35℃で液体、好ましくは20℃で液体である
2−オキセタノンサイズ剤(例えばアルケニルまたは分岐アルキルケテンダイマ
ー)は少なくとも1種の他のサイズ剤と組み合わせて使用される。有用な他のサ
イズ剤は、アルケニル無水コハク酸(例えば米国特許番号第5766417号参
照)及び直鎖アルキルケテンダイマー(例えば米国特許番号第5725731号
参照)を含む。そのような一態様において有用な異なるタイプの2−オキセタノ
ン類を含むサイズ剤は、脂肪酸を混合し、そして複数の2−オキセタノン類を形
成するか、または複数の2−オキセタノン類をブレンドすることによって調製で
きる。
【0037】 本発明の方法において有用な紙は重要ではなく、そしてその通常のエンドユー
ス用途においてサイズ処理を必要とするグレードの紙のいずれであってもよい。
本発明は、アルカリ性または中性製紙によってつくられた、中性紙を含むアルカ
リ性紙と共に使用することが意図され、そしてそのような製紙工程は製紙技術に
おける当業者に周知である。
【0038】 本発明は、精密紙操作グレードの紙、特にアルカリ性上級紙について最も有用
である。これらのグレードは、フォームボンド紙、カットサイズ紙(カットシー
ト紙ともよばれる)、コピー紙、封筒紙、加算機テープ等を含む。本発明におい
て使用されるアルカリ性紙の坪量は約30〜約200g/m2であり、そして好 ましくは約40〜約100g/m2の範囲内であり得る。
【0039】 本発明において使用される紙は、慣用の既存の内部サイズ剤と共に、またはそ
れ無しに調製し得る。使用する場合には、内部サイズ剤は、紙1メートル法トン
あたり約0.02〜約4kg、さらに好ましくは約0.25〜2.5kg、そし
て最も好ましくは約0.5〜約2.0kgの範囲の添加レベルであり得る。慣用
の内部サイズ剤が使用でき、そしてそれらはアルケニル無水コハク酸(ASA)
サイズ剤及び2−オキセタノンサイズ剤、並びに他の反応性及び非反応性サイズ
剤を含み、例えばアルケニルケテンダイマー及びマルチマーサイズ剤が好ましい
。そのような内部紙サイズ剤は本発明において使用される反応性表面サイズ剤を
含み、そして/またはそれと同一であり得る。
【0040】 本発明の方法によってつくられた紙は、特に、高速精密加工または高速精密リ
プログラフィー操作を含む用途において、優秀な紙取り扱い性能を示す。高速紙
取り扱い装置における良好な走行性を要する上級紙グレードが、本発明の方法に
おける反応性サイズ剤で表面処理されて、高められたサイズ剤効率、改善された
インキジェット印刷品質、及び製紙工程のウエットエンドにおいて添加される内
部サイズ剤の量の低減を与える。
【0041】 そのような紙について必要な内部サイズ剤の量を減じるかまたは削除するため
の反応性サイズ剤の表面施用は、そのような内部サイズ剤からのウエットエンド
での関連する付着を除去することによって製紙効率を改善する。中程度の添加量
の反応性サイズ剤(特にアルケニル無水コハク酸サイズ剤)であっても、抄紙機
上に付着、ウエブの破れ及び紙の孔を生じ得る。1メートル法トンあたり約1〜
1.25kgを超える内部サイズ剤としてのASAの添加量がしばしば、エンド
ユースのサイズ処理要求に合致するためにしばしば要求されるが、そのような内
部サイズ剤の添加量は一般に受容できない抄紙機走行性及び紙の品質の問題につ
ながる。本発明の方法は、反応性表面サイズ剤を使用する紙の表面処理を提供す
ることによってそのような内部サイズ剤の添加の必要性を減じるかまたはなくし
、望まれるサイズ特性そのような紙のために求められている他の物性を、高速紙
取り扱い装置上でのそのような表面サイズ処理された紙についての高速加工性及
び走行性を妥協させることも劣化させることもなく、提供する。
【0042】 本発明の方法は、アルキルケテンダイマー及び/またはマルチマー及びアルケ
ニルケテンダイマー及び/またはマルチマーのような2−オキセタノン反応性サ
イズ剤の表面サイズ剤としての使用を許容し、そして同時に高速紙取り扱い装置
上でそのような表面サイズ処理された紙の良好な走行性を提供する。
【0043】 本発明の方法は特に、約20℃〜30℃の温度で液体である2−オキセタノン
反応性サイズ剤、例えばアルケニルケテンダイマー及び/またはマルチマーサイ
ズ剤にとって特に有用である。本発明の方法は、これらのそして他の反応性2−
オキセタノンサイズ剤の表面サイズ剤としての添加、例えばサイズプレスでの添
加を許容して、アルカリ性上級紙について要求される望まれるサイズ処理性能を
与える。そのような2−オキセタノン反応性サイズ剤の表面処理剤としての使用
は、そのような紙についての高速精密加工及びリプログラフィー操作における走
行速度の減少につながり得るが(または、そのような装置の通常の高速操作にお
ける取り扱いの問題が増加する)、本発明の方法における無機充填剤の使用は高
速精密紙取り扱い装置上でのそのような表面サイズ処理した紙の良好な走行性を
与える。以下の比限定実施例は本発明の種々の面を例示する。
【0044】 実施例 実施例において使用される手順は、フルスケールの製紙サイズプレスでの適用
を擬したパイロットスケールの手順である。以下の実施例の紙は、西ミシガン大
学でのパイロット製紙機上で調製した。代表的な上級紙紙料を西ミシガン大学製
紙機で使用して、典型的なフォームボンド製紙素材をつくった。ダブルディスク
リファイナーを使用して、425mLのカナダ標準ろ水度(C.S.F.)にパ
ルプ紙料(3部の硬木クラフトパルプ及び1部の軟木クラフトパルプ)をリファ
イニングした。充填剤のパルプ紙料への添加前に、製紙紙料のpH(7.8〜8
.0)、アルカリ度(150〜200ppm)及び硬度(100ppm)を適量
のNaHCO3、H2SO4、及びNaOHを使用して調整した。パルプ紙料へ添 加される充填剤は、10%の中等粒子サイズの沈降炭酸カルシウム、具体的には
Albacar(R)5970沈降炭酸カルシウム(ペンジルバニア州ベツリヘム のSpecialty Minerals Inc.から入手できる)であり、これを1メートル法トン あたり100kgの割合で、機械のチェストで添加した。
【0045】 内部サイズ剤のウエットエンド添加を次のように行った。 2−オキセタノン反応性サイズ剤(すなわち、他に注記しない限りアルケニル
ケテンダイマー)を第2混合箱で、1メートル法トンあたり0.47kgの割合
で加えた。第4アミン置換カチオン性澱粉(イリノイ州ディケーターのA.E.Stal
ey Companyから入手できるSTA−LOK 400)を第1混合箱オーバーフロ
ーにおいて、1メートル法トンあたり5.0kgの割合で加え、そしてミョウバ
ンを第2混合箱オーバーフローにおいて1メートル法トンあたり2.0kgの速
度で加えた。白水トレーでの素材の温度を49℃に制御した。
【0046】 ウエットプレス(複数)は207cmHgにセットした。サイズプレスで2〜
3%の水分、そしてリールにおいて4〜6%の水分を与えるドライヤー特性を使
用し、そして製紙機の速度は0.39m/秒であった。
【0047】 1メートル法トンあたりほぼ20kgの酸化トウモロコシ澱粉(アイオワ州マ
スカティーンのGrain Processing Companyから入手できる、GPC(R)D−15 Fコーンスターチ)及び2.5kg/メートル法トンのNaClをサイズプレス
において加えた(54℃、pH7.5〜8.0)。以下に記述する実施例におい
て使用した全てのアルカリ性紙は、他に注記しない限り(例えば慣用の酸性紙は
例外である)、澱粉含有サイズプレス溶液で表面処理した。さらに、実施例に記
載するように、2−オキセタノン反応性サイズ剤及び/または充填剤もサイズプ
レスにおいて添加し、表面処理した紙の加工性能へのこれらの成分の影響を評価
した。カレンダー圧力及びリールの水分は、リールにおける150フロー単位の
.シェフィールド平滑度を得るように調節した(カラム番号2、フェルト面が上
)。
【0048】 各製紙条件において35分ロールの紙を集め、そして商業的なフォームプレス
(forms press)上で2箱の標準8.5×11”のフォームへと加工した。坪量 (一般に46ポンド/3000平方フィート(75kg/1000m2))及び 平滑度の決定のために、各35分ロールの前後に試料を集めた。
【0049】 種々の表面処理及び加工操作における困難性を防止することについてのそれら
の効果を評価するために、紙を西ミシガン大学パイロット抄紙機上でつくり、そ
の加工性能の尺度として、フォームへ加工し、そして次にIBM高速連続フォー
ムレーザープリンター上で印刷した。評価の前に、加工された紙をプリンター室
で少なくとも1日平衡させた。
【0050】 各箱の紙は、IBM高速レーザープリンター上で10〜14分(67m/分)
評価を許容するために十分な量の紙を与えた。このレーザープリンターは現状の
技術の加工装置上で表面処理された紙についての加工性能を決定するための有効
な試験装置として役立つ。特に、「ビローイング(うねり)」現象は、フューザ
ー上の被動ロールとスタッカー上の駆動ロールとの間のIBM3800プリンタ
ー上の滑りの程度の測定可能な尺度を与える。そのようなビローイングは、ロー
ル間の直線からの紙の通り道(ベース板上5cmである)からの逸脱を含み、位
置合わせ誤差及びスタッカー内での落とし折り目の原因となる。定常状態走行時
間中のビローイングは、走行時間600秒(10分)後の直線の紙の通り道より
上のビローイング高さ(インチまたはセンチメートル)として測定される。シー
トがうねるのが速けば速い度、そして高ければ高い程、そのような紙についての
加工性能が悪い。実施例において報告された全ての試料は、各試験(ロール)か
らの2箱が試験に使用できたので、2重に試験された。
【0051】 実施例1 実施例1は、種々の無機充填剤と組み合わせて2−オキセタノン反応性サイズ
剤で表面処理した、上述のように調製された紙の、高速精密加工性能の評価を記
述する。高速加工性能は、IBM3800高速レーザープリンターを使用して測
定し、ここで最大ビローイング高さは評価する紙を使用する10分間の操作後に
決定した。この実施例1に記述された全ての評価の結果を下の表1にまとめる。
【0052】 2つの基準対照試料を実施した。対照1Aは、内部サイズ剤としてのロジン及
びミョウバンを使用する慣用の方法でつくった従来技術の酸性上級紙の評価であ
った。対照1Aの酸性上級紙についての高速加工性能の評価は、10分後のビロ
ーイング最大高さ2.5〜2.75インチ(6.4〜7.0cm)を与え、優秀
な高速走行性を示す。
【0053】 第2の基準対照である対照1Bは、内部サイズ剤を使用して上述のようにつく
ったアルカリ性紙であり、該内部サイズ剤は紙1メートル法トンあたり0.47
kgの割合でウエットエンドにおいて添加されたアルケニルケテンダイマーであ
った。このアルカリ性上級紙を西ミシガン大学パイロット抄紙機上で上述のよう
につくった。この試験及びその後の実施例のためのアルカリ性上級紙内に使用し
た内部サイズ剤の添加率(0.47kg/メートル法トン)は、内部サイズ剤と
して使用したアルケニルケテンダイマーについての比較的軽い内部サイズ処理率
を示す。
【0054】 この対照1Bにおける内部サイズ処理されたアルカル性紙は、2−オキセタノ
ン反応性サイズ剤での表面処理にも、無機充填剤での表面処理にもかけられなか
った。この紙の、IBM高速レーザープリンター上での評価は、10分後のビロ
ーイング最大高さ2.5〜2.75インチ(6.4〜7.0cm)を生じ、対照
1Aにおける酸性上級紙で得たものと同じ結果であった。表面サイズ剤無しで、
内部サイズ処理された酸性上級紙及び内部サイズ処理されたアルカリ性上級紙の
両方は、上記したように、優秀な高速加工性能を与える。
【0055】 第3の対照である対照1Cは、対照1Bにおいて使用される同じ内部サイズ処
理したアルカリ性上級紙を使用して実施したが、反応性2−オキセタノンサイズ
剤で表面サイズされており、そのような表面サイズ剤を使用することによって生
じる、高速加工性能への悪影響を示すために実施された。対照1C中の、内部サ
イズされたアルカリ性紙を、不飽和/分岐脂肪酸の混合物でつくられたアルケニ
ルケテンダイマー反応性サイズ剤(紙を内部サイズ処理するために使用したもの
と同じサイズ剤)で、1メートル法トンあたり、2.5kgの添加率でサイズプ
レスにおいて適用して、表面処理した。IBM3800高速レーザープリンター
における高速加工性能の評価は、この表面サイズ処理されたアルカリ性上級紙に
ついての受容できない高速加工性能を示す、6インチ(15cm)を超える10
分後ビローイング最大高さを与えた。
【0056】 対照1A、対照1B及び対照1Cの評価の結果、並びにこの実施例1において
実施された他の例の結果を表1にまとめた。IBM3800レーザープリンタに
おける対照1A及び1Bの高速加工評価において、紙の走行性は優秀であり、そ
してスタッカー及び位置合わせ誤差は起こらなかった。対照的に、アルケニルケ
テンダイマー表面サイズ剤で表面処理した対照1Cは、IBM3800レーザー
プリンタ上で評価したとき、受容できない高速加工性能を与えた。なぜなら、5
〜6分の走行時間の後、最大ビローイング高さが6インチより高く(15cmよ
り高く)なり、そして頻繁なスタッカー及び位置合わせ誤差も観察されたからで
ある。
【0057】 対照1Bにおいて使用した内部サイズ処理したアルカリ性紙を使用していくつ
かの試験を実施したが、ただしアルケニルケテンダイマーと無機充填剤の組合せ
で表面処理した。これは、そのような表面処理されたアルカリ性上級紙について
の高速加工性能における有利な結果を示すためである。これらの試験のそれぞれ
において適用した表面サイズ剤は、対照1Cにおいて使用したものと同じ、すな
わち、対照1Cにおいて使用したものと同じ添加率である2.5kg/メートル
法トンの率でサイズプレスにおいて適用されたアルケニルケテンダイマーである
。ただし、これらの実施例の各々は、無機充填剤がアルケニルケテンダイマー表
面サイズ処理との組合せてサイズプレスにおいて適用された点において対照1C
と異なっていた。
【0058】 実施例1−1において、無機充填剤はニュージャージー州エジソンのJ.M.
Huber Corpから入手できる、カオリンクレーのHYDRAFINE(R ) 90カオリンであり、これは1メートル法トンの紙あたり10kgの添加率で 適用された。実施例1−1における無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は
4:1であった。IBM3800レーザープリンタ上での高速加工性能は、10
分後に、2.75〜3.0インチ(7.0〜7.6cm)の最大ビローイング高
さを与えた。
【0059】 実施例1−2において、無機充填剤はJ.M.Huber Corpから入手
できる、二酸化珪素のOPTISIL(R)3265二酸化珪素、沈降非晶質シリ カであり、これは1メートル法トンの紙あたり2.5kgの添加率で適用された
。実施例1−2における無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は1:1であ
った。高速加工性能の評価は、10分後に、2.75〜3.0インチ(7.0〜
7.6cm)の最大ビローイング高さを与えた。
【0060】 実施例1−3において、無機充填剤はデラウエア州ウイルミントンのE.I.
duPont de Nemours & Companyから入手できる、二
酸化チタンのTI−PURE(R)R−941、ルチル二酸化チタンであり、これ は1メートル法トンの紙あたり2.5kgの添加率で適用された。実施例1−3
における無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は1:1であった。高速加工
性能は、10分後に、3.0インチ(7.6cm)の最大ビローイング高さを与
えた。
【0061】 実施例1−4において、無機充填剤はテキサス州ヒューストンのBaroid Corporationから入手できるベントナイトのAQUAGEL GO
LD SEAL(R)ベントナイト、すなわちモンモリロナイトナトリウムであり 、これは1メートル法トンの紙あたり1.0kgの添加率で適用された。実施例
1−4における無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は0.4:1であった
。高速加工性能は、10分後に、2.75〜3.0インチ(7.0〜7.6cm
)の最大ビローイング高さを与えた。
【0062】 アルカリケテンダイマー表面サイズ剤と組み合わせた、本発明の好ましい無機
充填剤(表面に適用された)を使用したこれらの実施例1−1〜1−4の各々に
ついての表面処理は、表面処理なしでの同じアルカリ性上級紙を使用した対照1
Bで得られたものと非常に類似した優秀な高速加工性能を示した。実施例1−1
〜1−4についてのIBM3800レーザープリンタ上での高速加工性能の評価
において、ビローイング最大高さは最大で3インチ(7.6cm)と有意に減じ
られ、そして対照1Cについての不満足な加工の結果と比較して、スタッカー及
び位置合わせ誤差の数が大きく改善された。実施例1−1〜1−4についてのこ
の高速加工性能における改善は著しく、表面的に適用された無機充填剤を使用せ
ずに同じ反応性表面サイズ剤及び量でアルカリ性上級紙が表面処理された実施例
1−1〜1−4における対照1Cについてみられた不良な加工性能と対比したと
き驚くべきでありかつ予期されない。。
【0063】 この実施例においては、サイズプレスにおいて他の無機充填剤を使用して(実
施例1−1〜1−4において使用したものとは異なる)いくつかの追加の比較例
を実施した。これらはそのような表面処理された紙について満足な高速加工性能
を示さなかった。これらの無機充填剤は表面サイズ処理したアルカリ性上級紙の
加工性能にほとんとまたは全く改善を与えなかったが、紙の走行性における改善
は、これらの同じ無機充填剤のより高い量の添加で、あるいはより高い表面積ま
たはより高い吸収率のいずれかを有する異なる種類の無機充填剤の使用によって
改善されるかもしれないと考えられる。
【0064】 比較実施例C1−1〜C1−3によって、紙1メートル法トンあたり2.5k
gの添加率で3種のシリケート充填剤を評価し、各実施例における充填剤の表面
サイズ剤に対する重量比は1:1であった。比較実施例C1−1及びC1−2に
おいて、無機充填剤はそれぞれ、ニュージャージー州エジソンのJ.M.Hub
er Corpから入手できるHUBERSORB(R)600珪酸カルシウム及 びHUBERSORB(R)250珪酸カルシウムであった。比較実施例C1−1 における沈降非晶質珪酸カルシウムは平均粒子サイズにおいて、比較実施例C1
−2において使用したものよりも微細であった。比較実施例1−3において、無
機充填剤は、ニュージャージー州エジソンのJ.M.Huber Corpから
入手できるHYDREX(R)P沈降非晶質シリケートであった。これらの比較実 施例C1−1〜C1−3の各々について、高速加工性能の評価は不満足な結果を
与えた。というのは10分後の最大ビローイング高さは6インチ(15cm)を
超えたからである。
【0065】 紙の反応性サイズ剤の存在にかかわらず改善された紙加工性を与えるために、
反応性表面サイズ剤と組み合わせた表面処理剤として無機充填剤を使用すること
が予期されないことは、内部サイズ剤の使用に関する以下の所見でもさらに証明
される。本発明者らは、HUBERSORB(R)600珪酸カルシウムが、製紙 工程のウエットエンドにおいて10kg/メートル法トンの率で内部サイズ剤と
して添加されたときに、1.1kg/メートル法トンの添加率でアルキルケテン
ダイマーで内部的にサイズ処理されたアルカリ性上級紙の加工性能を改善するが
、内部サイズ剤としてのOPTISIL(R)3265二酸化珪素またはHYDR EX(R)P沈降非晶質シリカのこれと同等の使用が、同じ添加率での同一の内部 サイズ剤(アルキルケテンダイマー)を含むアルカリ性上級紙の紙加工性を改善
しないことを発見した。
【0066】 比較実施例C1−4及びC1−5において、表面処理剤としての無機充填剤と
して評価した炭酸カルシウムは紙1メートル法トンあたり10.0kgの充填率
で適用し、従って充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は4:1であった。比較
実施例C1−4において、無機充填剤は、バーモント、フローレンスのOMYA
,Inc.から入手できるHYDROCARBTM90粉砕炭酸カルシウムであり
、比較実施例C1−5において、無機充填剤はニューヨーク州ニューヨークのS
pecialty Minerals Inc.から入手できるALBACAR (R) HO沈降炭酸カルシウムであった。高速加工性能の評価は、両方の比較実施 例について、6インチ(15cm)を超えるビローイング最大高さであり、不満
足な結果を与えた。
【0067】 比較実施例C1−6では、アルミナを無機充填剤として評価し、紙1メートル
法トンあたり2.5kgの添加率で適用した。従って充填剤の表面サイズ剤に対
する重量比は1:1であった。無機充填剤はペンシルバニア州、ピッツバーグの
Alcoa Alumina and Chemicals,LLCから入手で
きるHYDRAL(R)710アルミナであった。比較実施例C1−7において、 無機充填剤はタルク、すなわち珪酸マグネシウムであり、10.0kg/メート
ル法トンの添加速度で適用し、充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は4:1で
あった。比較実施例C1−7において、無機充填剤は、コネチカット州、ノーウ
オークのR.T.Vanderbilt Company,Inc.から入手で
きるVANTALC(R)6Hタルクであった。比較実施例C1−6及びC1−7 の両方についての高速加工性能は受容できないものであり、10分後のビローイ
ング最大高さは6インチ(15cm)を超えた。
【0068】
【表1】
【0069】 実施例2 実施例2は、種々の量のアルケニルケテンダイマー反応性表面サイズ剤を、無
機充填剤としてのカオリンクレーと組み合わせて使用して表面処理された、アル
カリ性上級紙の高速加工性能に対する影響を評価する。表面サイズ剤及びカオリ
ンクレーは種々の添加率及び充填剤:表面サイズ剤の重量比で適用した。この実
施例において使用した紙は、紙1メートル法トンあたり0.47kgの添加率で
アルケニルケテンダイマーで内部サイズ処理されたアルカリ性紙であり、実施例
1の対照1Bにおいて使用した同じ内部サイズ処理したアリカリ上級紙である。
2−オキセタノン反応性サイズ剤は、アルケニルケテンダイマーサイズ剤であり
、そしてこの反応性サイズ剤は実施例1で使用したものと同一である。この実施
例2において使用した無機充填剤は、ニュージャージー州エジソンのJ.M.H
uber Corporationから入手できる、HYDRAFINE(R)9 0カオリンクレーであり、そしてこのカオリンクレーは90〜96重量%が2ミ
クロン大よりも細かい粒子サイズ分布を有する微細な粒子サイズである。この実
施例2において使用したカオリンクレーは乾燥粉末であったが、カオリンクレー
の水性スラリーが商業的実施において好ましい。この実施例2において記述する
全ての評価の結果を下の表2にまとめる。
【0070】 2つの対照、対照2A及び対照2Bを、アルケニルケテンダイマー単独の表面
処理を使用して実施し、無機充填剤を表面適用することなく、紙1メートル法ト
ンあたり1.75kgの添加率でサイズプレスにおいて適用した。IBM380
0上の高速加工性能の評価は、10分後に。対照2Aについて4.0〜6.0イ
ンチ(10.1〜15.2cm)及び対照2Bについて3.0インチ(7.6c
m)のビローイング最大高さを生じた。
【0071】 実施例2−1〜2−3は、同じ表面サイズ剤及び添加率を使用して実施したが
、紙1メートル法トンあたり、2.5、5及び10kgの3種の異なる添加率で
カオリン充填剤でサイズプレスにおいて同時表面処理し、従って充填剤の表面サ
イズ剤に対する重量比はそれぞれ1.4:1、2.8:1及び5.7:1であっ
た。これらの3つの実施例の各々の高速加工性能の評価は、表面処理された紙が
優秀な性能を示し、全ての場合において10分後のビローイング最大高さはわず
か2.75インチ(7.0cm)であった。
【0072】 この実施例2における次の一組の評価において、アルケニルケテンダイマー表
面サイズ剤の添加率を(上述の最初のグループにおける1.75kg/メートル
法トンと比べて)、紙1メートル法トンあたり2.5kgに増した。3つの対照
、対照2C、2D及び2Eを、規定の2.5kg/メートル法トンの添加率でサ
イズプレスにおいて適用されるアルケニルケテンダイマーを使用して実施したが
、無機充填剤を使用した同時の表面処理はしなかった。高速加工性能の評価は、
対照2C、2D及び2Eについての反応性サイズ剤で表面処理したアルカリ紙が
一般に不良な結果を与え、対照2Cについて10分後に5.0インチ(12.7
cm)の、対照2Dについて4.0〜6.0インチ(10.1〜15.2cm)
の、及び対照2Eについて6インチ(15cm)を超える最大ビローイング高さ
であった。
【0073】 実施例2−4及び2−5において、アルケニルケテンダイマーサイズ剤での2
.5kg/メートル法トンの率でアルカリ紙の表面処理を行い、そして2つの異
なる添加率でHYDRAFINE(R)90カオリンクレーをサイズプレスにおい て同時に表面適用することを含めた。実施例2−4においては3.75kg/メ
ートル法トンで、充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は1.5:1であり、実
施例2−5においては5kg/メートル法トンで、充填剤の表面サイズ剤に対す
る重量比は2:1であった。高速加工性能は実施例2−4について一般に満足な
ものであり、10分後のビローイング最大高さは3.0〜3.25インチ(7.
6〜8.2cm)であり、そして実施例2−5においては有意に改善され、ここ
ではカオリンクレーの添加率は3.75kg/メートル法トンの代わりに5kg
/メートル法トンであった。実施例2−5についてのビローイング最大高さは2
.75インチ(7.0cm)であり、優秀な高速加工性能を示した。
【0074】 実施例2における次の評価グループにおいて、アルケニルケテンダイマー表面
サイズ剤はさらに3.75kg/メートル法トン紙に増された。対照2−Fにお
いて、アルケニルケテンダイマーを、無機充填剤の同時表県適用を使用せずに、
3.75kg/メートル法トンの添加率で表面適用した。この対照2Fについて
の高速加工性能の評価は6インチ(15cm)を超えるビローイング最大高さを
与え、これは受容できない紙の走行性を示す。実施例2−6において、アルケニ
ルケテンダイマー表面サイズ剤及びカオリンクレー充填剤をそれぞれ、同一の3
.75kg/メートル法トンの率でサイズプレスにおいて表面適用し、充填剤の
表面サイズ剤に対する重量比1:1を与えた。この表面処理したアルカリ紙につ
いての高速加工性能は対照2Fのものをわずかに改善し、10分後のビローイン
グ最大高さは4.5〜6インチ(11.4〜15.2cm)であった。実施例2
〜7において、カオリンクレー充填剤の添加率は、(実施例2−6において使用
した)3.75kg/メートル法トンから、5kg/メートル法トンに増加され
、その結果充填剤の表面サイズ剤に対する重量比はこの実施例2−7においては
1.3:1であった。この実施例2−7について測定した高速加工性能は、不可
解に不満足なものであり、10分後に最大ビローイング高さ6インチ(15cm
)を超えた。
【0075】 実施例2−8において、カオリンクレーの充填率は、実施例2−6及び2−7
と比較して7.5kg/メートル法トンに増された。従って、この実施例2−8
において充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は2:1であり、そしてカオリン
充填剤の表面サイズ剤に対するこの相対量は優秀な高速加工性能を与えた。この
実施例2−8について測定した10分後のビローイング最大高さは2.75イン
チ(7.0cm)であり、この表面処理したアルカリ性上級紙についての優秀な
紙走行性を示す。
【0076】 実施例2についての最後の評価グループにおいて、アルケニルケテンダイマー
表面サイズ剤のサイズプレスでの添加率を紙1メートル法トンあたり5kgに増
し、そしてHYDRAFINE(R)90カオリンクレーの2つの異なる添加率を 評価した。比較実施例C2−1において、カオリン充填剤の添加率は3.75k
g/メートル法トンであり、充填剤:表面サイズ剤の重量比は0.75:1であ
る。この比較実施例C2−1について測定した高速加工性能は不満足なものであ
り、10分後のビローイング最大高さが6インチ(15cm)を超えた。実施例
2−9において、カオリン充填剤の添加率は比較実施例C2−1において使用し
たものの2倍、7.5kg/メートル法トンであり、充填剤:表面サイズ剤の重
量比は1.5:1である。この実施例2−9について測定した高速加工性能は良
好であり、10分後のビローイング最大高さが3.0〜3.25インチ(7.6
〜8.2cm)であった。
【0077】 表2にまとめた結果は、アルケニルケテンダイマーと共に表面適用されたカオ
リンクレー充填剤の使用は、カオリンクレー充填剤:アルケニルケテンダイマー
表面サイズ剤の重量比が1:1を超えるときに高速加工性能における優秀な結果
を与えることを示す。この実施例における結果は同様に、費用に対して最も効率
の良い、最良の高速加工性能が、無機カオリンレー充填剤:表面サイズ剤の重量
比が約1.5〜3:1であるときに、アルケニルケテンダイマーで表面サイズ処
理されたアルカリ性上級紙について得られることを示す。カオリンクレー充填剤
の表面サイズ剤に対する3:1を超える重量比も優秀な高速加工性能を与えるが
、1.5〜3:1の重量比が類似の優秀な結果を与えるので、経費に対して最も
効率がよいとは思われない。
【0078】
【表2】
【0079】 実施例3 実施例3は、上述のようにつくられ、そして2−オキセタノン反応性サイズ剤
で種々の無機充填剤と組み合わせて表面処理されたアルカリ紙の高速加工性能の
他の評価を説明する。この実施例3において記述される全ての評価結果を下の表
3にまとめた。
【0080】 いくつかの基準となるべき対照実施例を実施した。対照3Aは、ロジン及びミ
ョウバンを内部サイズ剤として使用し、表面処理をしないで慣用の方法につくっ
た、従来技術の酸性上級紙の評価である。対照3Aにおける、IBM高速プリン
タを使用した、酸性上級紙の高速性能の評価は10分後に2.5〜2.75イン
チ(6.4〜7.0cm)のビローイング最大高さを与え、これは優秀な性能を
示す。第2の基準の対照3Bは、紙1メートル法トンあたり0.47kgの率で
ウエットエンドにおいて添加したアルケニルケテンダイマーである内部サイズ剤
を使用して、西ミシガン大学パイロット抄紙紙によって上述のようにつくった。
内部サイズ処理されたアルカリ性紙を、2−オキセタノン反応性表面サイズ剤ま
たは無機充填剤のいずれかを使用した表面処理をしなかった。このアルカリ性上
級紙の、加工性能についての評価は優秀な結果を与え、対照3Aにおける酸性上
級紙で得られたものと同じであった。表面サイズ剤を使用しないと、内部サイズ
処理された酸性上級紙及び内部サイズ処理されたアルカリ性上級紙は、優秀な高
速加工性能を与えた。
【0081】 対照3Cは、対照3Bにおいて使用したものと同じ内部サイズ処理されたアル
カリ性上級紙を使用して実施した第3の対照であるが、反応性2−オキセタノン
サイズ剤で表面サイズ処理することによってこのような表面サイズ剤の使用によ
って生じる、高速加工性能への悪影響を示す。対照3Cにおいて使用される、内
部サイズ処理したアルカリ性紙を、紙を内部サイズ処理するために使用した同じ
サイズ剤、すなわちアルケニルケテンダイマー反応性サイズ剤で表面処理し、そ
してそれは1.0kg/メートル法トンの添加率でサイズプレスにおいて適用さ
れた。同様の方法で、対照3D及び3Eを同様に、同じアルケニルケテンダイマ
ー反応性サイズ剤で、それぞれ1.75及び2.5kg/メートル法トンのより
高い添加率で適用して、表面処理した。対照3C、3D及び3EについてのIB
M3800高速レーザープリンタによる高速加工性能の評価は、10分後に以下
のビローイング最大高さを与えた。2.75インチ(7.0cm)、4〜6イン
チ(10.1〜15.2cm)、及び5.0インチ(12.7インチ)。対照3
C、3D及び3Eの加工性能評価の結果は、アルケニルケテンダイマー表面サイ
ズ剤の表面に施用される濃度が増す程、高速加工性能が段々に悪くなることを示
す。
【0082】 対照3Eにおいて使用した内部サイズ処理したアルカリ性紙を使用していくつ
かの試験を実施したが、ただしアルケニルケテンダイマーと無機充填剤の組合せ
で表面処理した。これは、そのような表面処理されたアルカリ性上級紙について
の高速加工性能における有利な結果を示すためである。これらの試験のそれぞれ
において適用した表面サイズ剤は、対照3Eにおいて使用したものと同じであり
、すなわち、2.5kg/メートル法トンの率で適用されたアルケニルケテンダ
イマーである。ただし、これらの試験の各々は、上述のように無機充填剤がアル
ケニルケテンダイマー表面サイズ処理との組合せてサイズプレスにおいて表面処
理として適用された点において対照3Eと異なっていた。
【0083】 比較実施例C3−1において、無機充填剤はニュージャージー州エジソンのJ
.M.Huber Corpから入手できる、HUBERSORB(R)600珪 酸カルシウムであり、これは1.5kg/メートル法トンの添加率で適用された
。比較実施例C−1における無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比は0.6
:1であった。IBM3800レーザープリンタ上での高速加工性能は、10分
後に、6インチ(15.2cm)の最大ビローイング高さを与え、不良な紙走行
性を示した。
【0084】 実施例3−1において、同じ無機充填剤、すなわちHUBERSORB(R)6 00珪酸カルシウムを使用したが、この表面処理における充填剤添加率は、比較
実施例C3−1における1.5kg/メートル法トンと比べて2.5kg/メー
トル法トンに増した。実施例3−1における無機充填剤の表面サイズ剤に対する
重量比は1:1であった。高速加工性能は、10分後に、2.75〜3.0イン
チ(7.0〜7.6cm)の最大ビローイング高さを与え、優秀な紙走行性を示
した。
【0085】 実施例3−1において使用した、充填剤:表面サイズ剤の添加率において、珪
酸カルシウム無機充填剤は、アルケニルケテンダイマー表面サイズ剤の存在によ
って生じる紙のビローイング及び走行性の問題を消去した。この実施例3−1に
おいて使用した充填剤添加率及び充填剤:表面サイズ剤の重量比での紙加工性の
良好な効果及び改善は、比較実施例C3−1に得られた結果と対照的であり、C
3−1においてはより低いレベルの珪酸カルシウムが紙走行性にほとんどまたは
全く有利な効果を与えない。実施例1における比較実施例C1−1(実施例3−
1において使用したものと類似の量でHUBERSORB(R)珪酸カルシウムを 使用している)において得られた不良な紙加工性結果は、これらの実施例におい
て使用されるアルケニルケテンダイマーの添加率で表面施用した無機充填剤から
の紙加工性における一貫した改善を確実にするために、1:1の充填剤:表面サ
イズ剤は、1:1を超える重量比に増すべきであることを示す。
【0086】 実施例3−2〜3−4において、無機充填剤はニュージャージー州エジソンの
J.M.Huber Corpから入手できる、カオリンクレーのHYDRAF
INE(R)90kaolinであり、これはそれぞれ異なる添加率、2.5、5 .0及び10.0kg/メートル法トンで適用された。これら3つの実施例にお
いて表面処理剤として同様に施用されたアルケニルケテンダイマーの添加率は2
.5kg/メートル法トンであったので、実施例3−2〜3−4における無機充
填剤の表面サイズ剤に対する重量比は1:1、2:1及び4:1であった。IB
M3800レーザープリンタ上での高速加工性能は、実施例3−2がまずまずの
加工性性能のみを与えたのに対して、実施例3−3及び3−4についての優秀な
加工性性能を示した。実施例3−2〜3−4についての10分後のビローイング
最大高さはそれぞれ4インチ(10.1cm)、3インチ(7.6cm)及び2
.5〜3インチ(7.0〜7.6cm)であった。下の表3にまとめたこれらの
結果は、約1:1を超えるカオリンクレー:表面サイズ剤重量比が、この実施例
3において使用した内部サイズ処理されたアルカリ性紙について2.5kg/メ
ートル法トンの添加率での表面サイズ剤として施用されたアルケニルケテンダイ
マーのために、優秀な紙加工性能を与えることを示す。
【0087】
【表3】
【0088】 実施例4 実施例4は、前述の実施例において使用したアルケニルケテンダイマーと異な
り、アルキルケテンダイマーである2−オキセタノン反応性サイズ剤で表面処理
した、上述のようにつくった紙の高速加工性能の評価を記述する。アルキルケテ
ンダイマーはC16〜C18飽和脂肪酸(パルミチン及びステアリン酸)に基づき、
これは、1.0kg/メートル法トンの添加率でアルカリ性上級紙に表面処理剤
として施用された。
【0089】 2つの基準となるべき対照実施例を実施した。対照4Aは、ロジン及びミョウ
バンを内部サイズ剤として使用し、表面処理をしないで慣用の方法でつくった、
従来技術の酸性上級紙の評価である。この酸性上級紙を使用した対照4Aは10
分後に2.5〜2.75インチ(6.4〜7.0cm)のビローイング最大高さ
を与え、これはこの従来技術の上級紙についての一般に優秀な紙走行性を示す。
【0090】 第2の基準の対照4Bは、紙1メートル法トンあたり0.47kgの率でウエ
ットエンドにおいて添加したアルケニルケテンダイマー(アルキルケテンダイマ
ーではない)である内部サイズ剤を使用して、西ミシガン大学パイロット抄紙紙
によって上述のようにつくったアルカリ性紙であった。この内部サイズ処理され
たアルカリ性上級紙を、2−オキセタノン反応性表面サイズ剤、すなわち上述の
アルキルケテンダイマーを使用して表面処理にふし、そのようなアルキルケテン
ンダイマー表面サイズ剤の使用で生じる高速加工性能における悪影響を示す。I
BM3800高速レーザープリンタ上での、この表面サイズ処理されたアルカリ
性上級紙の高速加工性能の評価は、10分後に3.5インチ(8.9cm)であ
るビローイング最大高さを与え、そしてさらにロングループ誤差をも生じた。
【0091】 実施例4−1を、対照4Bにおいて使用した内部サイズ処理アルカリ紙を使用
して実施したが、これは表面処理されたアルカリ性上級紙についての高速加工性
能における有利な結果を示すために、アルキルケテンダイマと無機充填剤との組
合せで表面処理した。無機充填剤は、ニュージャージー州エジソンのJ.M.H
uber Corpから入手できる、カオリンクレーのHYDRAFINE(R) 90カオリンクレーで10.0kg/メートル法トンの添加率で適用された。サ
イズプレスにおけるアルキルケテンダイマーの添加率は1.0kg/メートル法
トンであったので、充填剤:表面サイズ剤の重量比はこの実施例4−1において
10:1であった。高速加工性能の評価は、10分後に2.75インチ(7.0
cm)のビローイング最大高さを与え、これは対照4Aにおける酸性上級紙につ
いて得られたものと類似の優秀な紙走行性を示した。実施例4−1において得ら
れた結果は、10:1の充填剤:表面サイズ剤の重量比において、HYDRAF
INE(R)90カオリンクレーの添加がアルキルケテンダイマーによって生じる ビローイングを消去した。従って、本発明の方法は飽和脂肪酸の混合物からつく
られるもののようなアルキルケテンダイマーに適用可能である。
【0092】 例示の目的で、対照4Cをこの実施例4に含め、アルカリ性上級紙内の内部サ
イズ剤として中等から大量のアルキルケテンダイマーが存在すると、紙の加工性
能が劣化することを示す。このことは、C16〜C18飽和脂肪酸(パルミチン及び
ステアリン酸)の混合物からつくられたアルキルケテンダイマーのウエットエン
ドでの1.1kg/メートル法トンの率での内部添加によって生じる3.25イ
ンチ(8.2cm)びビローイング最大高さによって証明される。この内部サイ
ズ処理された紙に、何らの表面サイズ剤及び/または無機充填剤の表面処理も行
わなかった。
【0093】
【表4】
【0094】 実施例5 実施例5は、種々の量のアルケニルケテンダイマー反応性サイズ剤と無機充填
剤としてのベントナイトを組みあわせて使用して表面処理したアルカリ性上級紙
の高速加工性能への影響を評価する。これらは充填剤:表面サイズ剤の種々の添
加率及び重量比で適用された。この実施例5において使用した無機充填剤は、イ
リノイ州アーリントンハイツのAmcol International Co
rporationから入手できる、VOLCLAY(R)HPM75ベントナイ トクレーであった。実施例5に記述された評価の全ての結果を下の表5にまとめ
る。
【0095】 3つの基準となるべき対照実施例を実施した。対照5Aは、ロジン及びミョウ
バンを内部サイズ剤として使用し、表面処理をしないで慣用の方法につくった、
従来技術の酸性上級紙の評価である。対照5Aの酸性上級紙についての、高速加
工性能の評価は10分後に2.5〜2.75インチ(6.4〜7.0cm)のビ
ローイング最大高さを与え、これは優秀な性能を示す。
【0096】 第2の基準の対照5Bは、紙1メートル法トンあたり0.47kgの率でウエ
ットエンドにおいて添加したアルケニルケテンダイマーである内部サイズ剤を使
用してつくったアルカリ性上級紙であり、そしてこのアルカリ性上級紙は、対照
1Bとして実施例1において記述したものと本質的に同じであった。
【0097】 この対照5Bにおける内部サイズ処理されたアルカリ性紙は、2−オキセタノ
ン反応性表面サイズ剤または無機充填剤のいずれを使用した表面処理にもかけな
かった。この紙のIBM3800高速レーザープリンタ上での評価は、10分後
に2.75インチ(7.0cm)のビローイング最大高さを与え、これは対照5
Aにおける酸性上級紙で得た結果と類似である。表面サイズ剤を使用することな
く、内部サイズ処理した酸性上級紙及び内部サイズ処理したアルカリ性上級紙の
両方は、上記したように優秀な高速加工性能を与えた。
【0098】 第3の対照である対照5Cは、対照5Bにおいて使用したものと同じ内部サイ
ズ処理されているが反応性2−オキセタノンサイズ剤で表面サイズ処理されてい
るアルカリ性上級紙を使用して実施され、このような表面サイズ剤の使用によっ
て生じる高速加工性能への悪影響を示す。対照5Cにおける、内部サイズ処理し
たアルカリ性紙を、実施例1−3で使用した同じアルケニルケテンダイマー反応
性サイズ剤で表面処理し、そしてそれは2.5kg/メートル法トンの添加率で
サイズプレスにおいて適用された。IBM3800高速レーザープリンタによる
高速加工性能の評価は、10分後に6インチ(15cm)を超えるビローイング
最大高さを与え、これはこの表面サイズ処理されたアルカリ性上級紙についての
受容できない高速加工性能を示した。
【0099】 対照5A、対照5B及び対照5Cの評価、並びにこの実施例5において実施し
た他の実施例の評価を下の表5にまとめた。IBM3800上の対照5A、5B
の高速加工評価において、紙の走行性は優秀であり、そしてスタッカー誤差も位
置合わせ誤差も起こらなかった。対照的に、アルケニルケテンダイマー表面サイ
ズ剤で表面処理された対照5Cは、IBM3800レーザープリンタ上で評価す
るとき、受容できない高速加工性能を示した。なぜなら、最大ビローイング高さ
が6インチ(15cm)以上に増加し、そして頻繁なロングループ誤差が起こっ
たからである。
【0100】 比較実施例C5−1及び実施例5−1及び5−2は、同じ反応性表面サイズ剤
及び添加率を使用して実施したが、紙1メートル法トンあたり、0.25、0.
5及び1.0kgの3種の異なる添加率でベントナイト充填剤でサイズプレスに
おいて同時表面処理し、従って充填剤の表面サイズ剤に対する重量比はそれぞれ
0.1:1、0.2:1及び0.4:1であった。比較実施例C5−1について
のIBM3800レーザープリンタで測定した高速加工性能は、10分後のビロ
ーイング最大高さが6インチ(15cm)を超え、不満足なものであった。実施
例5−1において、ベントナイト充填剤の添加率は比較実施例C5−1において
使用したものの2倍であり、紙1メートル法トンあたり0.5kgであり、これ
は0.2:1の充填剤:表面サイズ剤の重量比を与えた。この実施例5−1につ
いて測定した高速加工性能は良好であり、どちらも10分後のビローイング最大
高さが3.5インチ(8.9cm)であった。実施例5−2において、ベントナ
イト充填剤の添加率は実施例5−1において使用したものの2倍(比較実施例C
5−1において使用したものの4倍)であり、紙1メートル法トンあたり1.0
kgであり、これは0.4:1の充填剤:表面サイズ剤の重量比を与えた。この
実施例5−1について測定した高速加工性能は優秀であり、10分後のビローイ
ング最大高さが2.75インチ(7.0cm)であり、表面サイズ剤も表面充填
剤も含まないアルカリ性紙である基準対照C5Bで得られたものと等しい。
【0101】 この実施例2における次の一組の評価において、アルケニルケテンダイマー表
面サイズ剤の添加率を(上述の最初のグループにおいて2.5kg/メートル法
トンと比べて)、紙1メートル法トンあたり3.75kgに増した。比較実施例
C5−2において、3.75kg/メートル法トンの率でサイズプレスにおいて
適用されるアルケニルケテンダイマーによるアルカリ性紙の表面処理は0.25
kg/メートル法トンの添加率でのVOLCLAY(R)90ベントナイトクレー のサイズプレスでの同時表面施用も含んでおり、これは0.07:1の充填剤:
表面サイズ剤の重量比を与えた。比較実施例C5−2について高速加工性能の評
価は受容できないものであり、10分後に6インチ(15cm)を超える最大ビ
ローイング高さであった。
【0102】 実施例5−3及び5−4において、アルケニルケテンダイマーサイズ剤での3
.75kg/メートル法トンの率でアルカリ性紙の表面処理を行い(比較実施例
C5−2のように)が、2種の添加率でのVOLCLAY(R)90ベントナイト クレーのサイズプレスでの同時表面施用も含んでおり、実施例5−3における0
.5kg/メートル法トンの添加率は0.13:1の充填剤:表面サイズ剤重量
比を与え、実施例5−4における1.0kg/メートル法トンの添加率は0.2
7:1の充填剤:表面サイズ剤重量比を与えた。高速加工性能は実施例5−3に
ついて一般に満足なものであり、10分後のビローイング最大高さは3.75イ
ンチ(9.5cm)であり、そして実施例5−4においてはさらに改善され、こ
こではカオリンクレーの添加率は0.5kg/メートル法トンの代わりに1.0
kg/メートル法トンであった。実施例5−4についてのビローイング最大高さ
は3.0インチ(7.6cm)であり、良好な高速加工性能を示した。
【0103】 この実施例5における最終組の評価において、アルケニルケテンダイマー表面
サイズ剤は(上述の前の組における3.75/メートル法トンと比較して)、紙
1メートル法トンあたり5.0kgに増された。比較実施例C5−3〜5−4に
おいて、アルケニルケテンダイマー表面サイズ剤の5.0kg/メートル法トン
の率でのアルカリ性紙の表面処理は、2種の添加率でのVOLCLAY(R)90 ベントナイトクレーのサイズプレスでの同時表面施用も含んでおり、比較実施例
C5−3における0.25kg/メートル法トンの添加率は0.05:1の充填
剤:表面サイズ剤重量比を与え、実施例C5−4における0.5kg/メートル
法トンの添加率は0.1:1の充填剤:表面サイズ剤重量比を与えた。高速加工
性能は比較実施例C5−3及びC5−4について受容できないものであり、10
分後のビローイング最大高さはこれらの両方について6インチ(15cm)を超
えた。
【0104】 実施例5−5及び5−6において、アルケニルケテンダイマーサイズ剤での5
.0kg/メートル法トンの率でアルカリ性紙の表面処理を行い(比較実施例C
5−3及びC5−4のように)が、2種のより高い添加率でのVOLCLAY(R ) 90ベントナイトクレーのサイズプレスでの同時表面施用も含んでおり、実施 例5−5における1.0kg/メートル法トンの添加率は0.2:1の充填剤:
表面サイズ剤重量比を与え、実施例5−6における1.5kg/メートル法トン
の添加率は0.3:1の充填剤:表面サイズ剤重量比を与えた。高速加工性能は
実施例5−5について一般に満足なものであり、10分後のビローイング最大高
さは3.5インチ(8.9cm)であり、そして実施例5−6においては有意に
改善され、ここではカオリンクレーの添加率は1.0kg/メートル法トンの代
わりに1.5kg/メートル法トンであった。実施例5−6についてのビローイ
ング最大高さは2.75インチ(7.0cm)であり、良好な高速加工性能を示
し、これは表面サイズ剤も表面充填剤も含まないアルカリ性紙である基準対照5
Bで得られたものと等しい。
【0105】 下の表5にまとめた、実施例5についての結果は、表面的に施用されたベント
ナイト充填剤をアルケニルケテンダイマー反応性表面サイズ剤と共に使用すると
、ベントナイトクレー充填剤:アルケニルケテンダイマー表面サイズ剤の重量比
が0.1:1を超えるときに高速加工性能に満足な結果を与えることを示す。同
様に、この実施例の結果は、ベントナイトクレー充填剤:アルケニルケテンダイ
マー表面サイズ剤の重量比が約0.2:1〜約0.4:1であるときに、アルケ
ニルケテンダイマーによってサイズ処理されたアルカリ性上級紙について最適な
、経費効率の高速加工性能が得られることを示す。0.4:1を超えるベントナ
イトクレー充填剤:アルケニルケテンダイマー表面サイズ剤の重量比も優秀な高
速加工性能を与えるであろうが、約0.2:1〜約0.4:1の好ましい範囲が
良好な結果を与えるので、これは経費に対して最も効率がよいとは思えない。
【0106】
【表5】
【0107】 以上の特定の態様は本発明の例示である。本発明は、その精神または本質的な
属性から逸脱することなく他の特定の形態において具体化し得、従って前述の説
明ではなく、本発明の範囲を示す特許請求の範囲が参照される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ガスト,ジョン・シー アメリカ合衆国デラウェア州19707,ホッ ケシン,チャーター・オウクス,キンク ズ・グラント・ロード 10 Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AC06 AG05 AG07 AG12 AG18 AG19 AG27 AG34 AG40 AG41 AG48 AH01 AH02 AH09 AH12 AH13 AH37 AJ04 BE07 BE08 EA08 EA16 EA20 EA32 FA15 FA30 GA08 GA11 GA34 GA50

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性サイズ剤及び無機充填剤によって、高速で精密な加工
    またはリプログラフィー操作で使用される紙の表面をサイズ処理することを含む
    、高速で精密な紙加工またはリプログラフィー操作を改善する方法であって、無
    機充填剤を、紙の走行性を改善するのに有効な量で、無機充填剤の表面サイズ剤
    に対する重量比が約0.1:1〜約10:1で適用される、前記の方法。
  2. 【請求項2】 反応性サイズ剤が2−オキセタノンサイズ剤である、請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 2−オキセタノンサイズ剤がケテンダイマーである請求項2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 2−オキセタノンサイズ剤がケテンマルチマーである、請求
    項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 2−オキセタノンサイズ剤がアルキルケテンダイマー、アル
    キルケテンマルチマー、アルケニルケテンダイマー及びアルケニルケテンマルチ
    マーよりなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 2−オキセタノンサイズ剤が35℃で液体である、請求項2
    〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 2−オキセタノンサイズ剤が20℃で液体である、請求項6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 無機充填剤が、カオリン、二酸化チタン、二酸化珪素、ベン
    トナイト及び珪酸カルシウムよりなる群から選択される、請求項1〜7のいずれ
    かに記載の方法。
  9. 【請求項9】 無機充填剤がカオリンである、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 無機充填剤が二酸化チタンである、請求項8に記載の方法
  11. 【請求項11】 無機充填剤が二酸化珪素である、請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 無機充填剤がベントナイトである、請求項8に記載の方法
  13. 【請求項13】 無機充填剤が珪酸カルシウムである、請求項8に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 無機充填剤が約10μm未満の平均粒子サイズを有する、
    請求項1〜13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 無機充填剤が約5μm未満の平均粒子サイズを有する、請
    求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 無機充填剤が約2μm未満の平均粒子サイズを有する、請
    求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比が約0.2:1
    〜約5:1である、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 紙が、紙1メートル法トンあたり約0.02〜約5kgの
    添加率で、反応性サイズ剤で表面処理される、請求項1〜17のいずれかに記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 無機充填剤が、水溶性無機塩と組み合わせて使用される、
    請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 水溶性無機塩がハロゲン化カルシウム、ハロゲン化マグネ
    シウム及びハロゲン化ナトリウムよりなる群から選択される、請求項18に記載
    の方法。
  21. 【請求項21】 紙が約30〜約200g/m2の坪量を有する、請求項1 〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 紙が約40〜約100g/m2の坪量を有する、請求項2 1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 紙がアルカリ性上級紙である、請求項1〜22のいずれか
    に記載の方法。
  24. 【請求項24】 紙が、フォームボンド、カットサイズ紙、コピー紙、封筒
    紙及び加算機テープよりなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 方法が、紙をフォームボンド、カットサイズ紙、封筒及び
    加算機テープに加工することを含む、請求項1〜24のいずれかに記載の方法。
  26. 【請求項26】 反応性サイズ剤及び無機充填剤によって、高速で精密な加
    工またはリプログラフィー操作で使用される紙の表面をサイズ処理することを含
    む、高速で精密な紙加工またはリプログラフィー操作を改善する方法であって、
    該サイズ剤が35℃で液体である2−オキセタノンであり、無機充填剤が、カオ
    リン、二酸化チタン、二酸化珪素、ベントナイト及び珪酸カルシウムよりなる群
    から選択され、そして無機充填剤が紙の走行性を改善するのに有効な量で、無機
    充填剤の表面サイズ剤に対する重量比が約0.1:1〜約10:1で適用される
    、前記の方法。
  27. 【請求項27】 (a)2−オキセタノンサイズ剤で紙を表面サイズ処理す
    ること、及び (b)無機充填剤を適用すること、ここで無機充填剤の表面サイズ剤に対する比
    が約0.1:1〜約10:1である を含む、上級紙を調製する方法。
  28. 【請求項28】 表面サイズ処理が、35℃で液体である2−オキセタノン
    及び少なくとも1種の他のサイズ剤を用いて実施される、請求項1〜27のいず
    れかに記載の方法。
  29. 【請求項29】 他のサイズ剤が直鎖アルキル基を有するアルキルケテンダ
    イマーまたはアルケニル無水コハク酸である、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 35℃で液体の2−オキセタノン反応性サイズ剤及び無機
    充填剤を含む、アルカリ性上級紙の表面サイズ剤として有用なサイズ組成物であ
    って、無機充填剤の表面サイズ剤に対する重量比が約0.1:1〜約10:1で
    ある、前記サイズ組成物。
  31. 【請求項31】 無機材料が、カオリン、二酸化チタン、二酸化珪素、ベン
    トナイト及び珪酸カルシウムよりなる群から選択される、請求項30に記載の組
    成物。
  32. 【請求項32】 無機充填剤の反応性サイズ剤に対する重量比が約0.2:
    1〜約5:1である、請求項30または31に記載の組成物。
  33. 【請求項33】 請求項1〜29のいずれかに記載の上級紙、または請求項
    30〜32に記載のいずれかのサイズ剤。
JP2000531624A 1998-02-17 1999-01-25 紙のサイズ処理 Pending JP2002503772A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US2459798A 1998-02-17 1998-02-17
US09/024,597 1998-02-17
PCT/US1999/001436 WO1999041452A1 (en) 1998-02-17 1999-01-25 Paper sizing

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002503772A true JP2002503772A (ja) 2002-02-05

Family

ID=21821413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000531624A Pending JP2002503772A (ja) 1998-02-17 1999-01-25 紙のサイズ処理

Country Status (12)

Country Link
EP (1) EP1055030A1 (ja)
JP (1) JP2002503772A (ja)
KR (1) KR20010086250A (ja)
CN (1) CN1291249A (ja)
AU (2) AU2241199A (ja)
BR (1) BR9907959A (ja)
CA (1) CA2319104A1 (ja)
ID (1) ID26077A (ja)
NO (1) NO20004073L (ja)
PL (1) PL342320A1 (ja)
WO (2) WO1999041452A1 (ja)
ZA (1) ZA991270B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010189804A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Seiko Pmc Corp サイズ剤組成物

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19926261A1 (de) * 1999-06-09 2001-01-04 Oesterr Heraklith Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung von Holzwollefasern
JP4091748B2 (ja) * 2001-03-19 2008-05-28 ピーティー・パブリク ケルタス チウィ キミア ティービーケー 情報記録用紙
CN102493277B (zh) * 2011-12-08 2014-08-13 山东轻工业学院 一种烯基琥珀酸酐施胶剂乳液及其制备方法
EP2725137A1 (en) * 2012-10-25 2014-04-30 Metso Paper Inc. Method and production line and for producing fiber webs
EP2725136A1 (en) * 2012-10-25 2014-04-30 Metso Paper Inc. Method and production line and for producing fiber webs
CN103015262B (zh) * 2012-12-27 2015-03-04 山东轻工业学院 一种纳米TiO2苯丙胶乳表面施胶剂的制备方法
CN104611990B (zh) * 2014-12-18 2018-03-13 瑞辰星生物技术(广州)有限公司 用于造纸的表面施胶剂和改善纸张强度、抗水性的造纸方法
CN105200855B (zh) * 2015-09-18 2016-05-18 内蒙古东盛硅藻土科技创新产业园有限公司 一种基于硅藻土的表面施胶剂组合物及其应用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB804504A (en) * 1955-06-10 1958-11-19 Hercules Powder Co Ltd Improvements in or relating to sizing paper
US5846663A (en) * 1994-02-07 1998-12-08 Hercules Incorporated Method of surface sizing paper comprising surface sizing paper with 2-oxetanone ketene multimer sizing agent
US5685815A (en) * 1994-02-07 1997-11-11 Hercules Incorporated Process of using paper containing alkaline sizing agents with improved conversion capability
GB9603909D0 (en) * 1996-02-23 1996-04-24 Allied Colloids Ltd Production of paper

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010189804A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Seiko Pmc Corp サイズ剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
WO1999041452A1 (en) 1999-08-19
PL342320A1 (en) 2001-06-04
ZA991270B (en) 1999-08-17
BR9907959A (pt) 2000-10-24
CA2319104A1 (en) 1999-08-19
KR20010086250A (ko) 2001-09-10
NO20004073L (no) 2000-10-09
WO1999041453A1 (en) 1999-08-19
ID26077A (id) 2000-11-23
AU2241199A (en) 1999-08-30
EP1055030A1 (en) 2000-11-29
NO20004073D0 (no) 2000-08-15
CN1291249A (zh) 2001-04-11
AU2470099A (en) 1999-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4624549B2 (ja) 改良されたインクジェット印刷性能のための組成物及び方法
EP0666368B1 (en) Paper containing alkaline sizing agents with improved conversion capability
EP0629741B1 (en) Use of fine paper sized with alkyl ketene multimers in high speed precision converting or reprographic operations
US5438087A (en) Paper sizing composition
KR101014056B1 (ko) 예비응집 전료를 첨가한 종이와 그 제조방법
IL125702A (en) Curing means for paper, method of use and paper that has undergone a curing process on the surface
JP2002528658A (ja) 分散物を製造するための組成物及び方法、並びに該分散物の使用方法
JP4865593B2 (ja) オフセット印刷用中性新聞用紙
JPH08302590A (ja) 2−オキセタノンのサイズ剤並びにその製造及び使用
JP2002503772A (ja) 紙のサイズ処理
AU6032800A (en) Sizing emulsion
WO1996035841A1 (en) Sizing dispersions
US5562974A (en) Permanent paper
JP5248042B2 (ja) クラフト包装用紙
JP3838466B2 (ja) 粒子型表面サイズ剤
JP2002517638A (ja) サイズ処理された紙及び高速加工機またはリプログラフィー操作におけるその使用。
JP2001271292A (ja) 柔軟性印刷用紙
JP4328218B2 (ja) 上質書籍用紙
WO2000047819A1 (en) Sizing dispersion
JP4370790B2 (ja) 製紙用嵩高剤組成物及びそれを含有する紙
JP4850099B2 (ja) 嵩高紙
JP2739917B2 (ja) 劣化を防止した紙
JP2004324024A (ja) 嵩高柔軟紙
JP2002285494A (ja) 製紙用嵩高サイズ剤及びそれを含有する紙
JPH10168795A (ja) オフセット輪転印刷用塗被紙