JP2001271292A - 柔軟性印刷用紙 - Google Patents

柔軟性印刷用紙

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JP2001271292A
JP2001271292A JP2000085160A JP2000085160A JP2001271292A JP 2001271292 A JP2001271292 A JP 2001271292A JP 2000085160 A JP2000085160 A JP 2000085160A JP 2000085160 A JP2000085160 A JP 2000085160A JP 2001271292 A JP2001271292 A JP 2001271292A
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pulp
quaternary ammonium
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Application number
JP2000085160A
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English (en)
Inventor
Koichi Yanagiuchi
晃一 柳内
Seiki Yoneshige
誠樹 米重
Masaya Tosaka
昌也 登坂
Hideki Fujiwara
秀樹 藤原
Reiji Ohashi
玲二 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度を維持しつつ柔軟性を持った紙を提供す
る。 【解決手段】 低密度化薬品と第4級アンモニウム塩の
混合物を低密度化薬品と第4級アンモニウム塩の融点以
上に加温して融解させ、これと水を混合してエマルジョ
ンを調製し、このエマルジョンを紙料に添加し抄紙す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低密度(嵩高)で、
かつ柔軟性に優れる印刷用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の活字離れを反映して、急激にコミ
ック本やペーパーバックが普及し、これに伴ない、紙に
も軽量化や柔軟性が求められている。ここで、紙の軽量
化とは、紙の厚さは維持した上での軽量化、すなわち低
密度化(嵩高化)のことを指す。環境問題が叫ばれてい
る現在、森林資源から製造される製紙用パルプを有効に
活用する上でも、紙の軽量化は避けて通れない問題であ
る。また、柔軟性とは、紙の厚さを維持した上で紙の曲
げこわさ、すなわち、本を開いた時に自然に閉じること
なく、開いた状態を充分に保つことのできる紙のしなや
かさのことを指す。
【0003】紙の低密度化の方法としては架橋パルプを
用いる方法(特開平4-185792号公報等)や合成繊維との
混抄による方法(特開平3-269199号公報等)、パルプ間
に無機物等の充填物を満たす方法(特開平3-269199号公
報等)、発泡性粒子を用いる方法(特開平5-230798号公
報、特開平11-200282号公報等)などがある。しかしな
がら、架橋パルプや合成繊維等の使用は紙のリサイクル
を不可能にしてしまう。また、パルプ繊維間に充填物を
満たす方法や発泡性粒子を用いる方法では紙力が著しく
低下してしまう。
【0004】また、紙の低密度化方法として、嵩高剤を
用いる方法(WO98/03730号公報、特開平11-200283号
公報、特開平11-200284号公報、特開平11-200285号公
報、特開平11-269799号公報等)も報告されている。こ
れらの方法では紙力を維持し、かつ低密度な紙が得られ
ているが、紙の柔軟化には充分でない。
【0005】一方、紙の柔軟性は、繊維の種類、紙の密
度、紙の水分等多くの因子が繊維に関与して発現するも
のと考えられている。家庭用の紙製品、例えばトイレッ
トペーパー、ティッシュペーパーなどは、その用途上適
度な柔軟性が要求されるため、これまでに多くの柔軟剤
が開発されており、グリセリン、パラフィン乳化物、第
4級アンモニウム塩などが紙に柔軟性を発現させる効果
を持つことが知られている。また、ジ長鎖アルキル型第
4級アンモニウム塩を含有する柔軟剤(特開昭63-165597
号公報、特開平8-296197号公報等)、ジ長鎖アルキル型
第4級アンモニウム塩及びグリセリンと、水または炭素
数4以下の脂肪族アルコールを含有する柔軟剤(特開平4
-100995号公報)、ラノリン及びラノリン誘導体を含有
する柔軟剤(特開昭53-147803号公報)、ウレタンアル
コール又はその4級化物を含有する柔軟剤(特開昭60-13
9897号公報)、カチオン性オリゴマーを含有する柔軟剤
(特開昭63-251049号公報)、ポリアミド誘導体を含有
する柔軟剤(特開昭51-38600号公報)、ピロリドンカル
ボン酸若しくはその塩(特開平7-189170号公報)、第4
級アンモニウム塩、脂肪酸及び脂肪酸とペンタエリスリ
トールとのエステル化物との混合物(特開平7-189171号
公報)なども報告されている。しかしながら、これらの
薬品は紙の柔軟性を向上させることは可能であるが、強
度の低下が大きく、印刷用紙に使用することは困難であ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、強度
をそれほど低下させないで、低密度でかつ柔軟性に優れ
る印刷用紙を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、低密度化薬品と一
般式(1)で表される第4級アンモニウム塩の混合物
を、一旦低密度化薬品及び第4級アンモニウム塩の融点
以上に加温して溶融させ、この溶融物と水を混合して得
られるエマルジョンを調製し、これを紙料に添加して抄
紙することにより、低密度でかつ柔軟性に優れた紙が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【化3】 [ただし、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数
1〜24のアルキル基またはアルケニル基を表す。ま
た、Xはハロゲンを表す。] 特に、一般式(2)または(3)で表される第4級アン
モニウム塩の化合物が好ましく用いられる。
【0009】
【化4】 [ただし、R5、R6はそれぞれ炭素数12以上のアルキ
ル基またはアルケニル基を、R7、R8、R12は炭素数1
〜4のアルキル基を表し、またR9、R10、R11はそれ
ぞれ炭素数8以上のアルキル基またはアルケニル基を、
Y、Zはハロゲンを表す。]
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明で使用する低密度化薬品とは、分子
内に疎水基と親水基を両方を有するものであって、現在
知られているものは界面活性剤であり、高級アルコール
のエチレンオキサイド付加物や脂肪族ポリアミドアミン
などを例示することができるが、低密度化が可能であれ
ばこのような薬品に限定されることはない。現在、販売
されている低密度化薬品としては、BASF社のスルゾ
ールVL、Bayer社のバイボリュームPリキッド、
三晶(株)のリアクトペイクといった薬品である。低密
度化の機構については明らかではなく、また、低密度化
薬品として上市されている薬品の組成は同一ではない
が、いずれにしても抄紙時にパルプ繊維に定着し、パル
プ繊維間の結合距離を増加させることにより低密度化さ
れると考えられる。
【0012】本発明で使用する第4級アンモニウム塩と
しては、上述したような構造を有するもので、具体的に
はジメチルジステアリルアンモニウムクロライド、ジオ
レイルジメチルアンモニウムクロライド、トリドデシル
メチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルア
ンモニウムクロライド、ジドデシルジメチルアンモニウ
ムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウ
ムクロライドなどを挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。
【0013】また、本発明で使用する第4級アンモニウ
ム塩は、オクタノール/水系における分配係数の常用対
数値(logPow)が10以上であることが好ましい。オク
タノール/水系における分配係数とは、下記の式1、2
よりオクタノール相と水相の両相の間での物質の平衡濃
度から求めるもので、物質の疎水性の程度を示す指標で
ある。logPowが10以上であれば、低密度化薬品との混
合物から形成したエマルジョンが紙の低密度化、柔軟化
に効果的である。
【0014】Pow=Co/Cw 式1 (Coはオクタノール相中の濃度、Cwは水相中の濃度) logPow=logCo−logCw 式2
【0015】上述したように低密度化薬品はパルプ繊維
間の結合の阻害要因となるため、一般に紙の強度を低下
させ、同時に紙の柔軟性を向上させる傾向がある。しか
しながら、低密度化薬品のみを用いた場合、添加量を増
やしてもその効果が頭打ちになってしまうため、紙の強
度を維持しつつ柔軟性を増大させるのは困難である。一
方、第4級アンモニウム塩のみを添加した場合、紙の強
度低下の度合いの方が柔軟性発現の度合いよりも大きい
ため、所望の柔軟性が得られるまで添加した場合、抄造
時の断紙トラブルや印刷時のトラブルが問題となる。
【0016】本発明者らは、紙の強度及び柔軟性の改善
について検討した結果、低密度化薬品と第4級アンモニ
ウム塩との混合物を、一旦低密度化薬品及び第4級アン
モニウム塩の融点以上に加温して融解させ、この混合物
と水を混合してエマルジョンを調製し、これを紙料に添
加して抄紙することが、低密度化薬品と第4級アンモニ
ウム塩を別々にパルプスラリーに添加するよりも効果的
に低密度で、かつ柔軟性の改善された紙を抄造できるこ
とを見出した。
【0017】低密度化薬品と第4級アンモニウム塩の混
合物を第4級アンモニウム塩の融点以上に加温して溶融
させ、さらにこの溶融した混合物と水を混合して得られ
るエマルジョンを紙料中へ添加する方が、低密度化薬品
と第4級アンモニウム塩を別々に添加するよりも効果的
である理由は明らかではないが、本発明者らは、前者の
方がエマルジョンの平均粒径がより小さくなり、粒径分
布も狭くなることを見出している。すなわち、平均粒径
が小さくなることにより、単位重量当たりの表面積が大
きくなり、結果的にパルプ繊維への定着能が高くなると
考えられる。
【0018】低密度化薬品と第4級アンモニウム塩との
混合物をエマルジョン化するには、水に対して混合物の
固形分で0.1重量%〜10重量%の範囲でエマルジョン化
するのが好ましい。0.1重量%未満では多量に製造する
際に容器の容積を極度に増大させる必要があり、非効率
であり、10重量%を超えると撹拌動力が増大するためエ
マルジョン化することが困難となる。
【0019】低密度化薬品は対パルプ当たり0.1重量%
以上2.0重量%以下の範囲で添加することが好ましい。
添加量が0.1重量%未満であると低密度化効果は充分で
はなく、2.0重量%を超えると低密度化効果に比較して
強度低下が大きくなるため好ましくない。
【0020】第4級アンモニウム塩は対パルプ当たり0.1
重量%以上1.0重量%の範囲で添加することが好まし
い。添加量が0.1重量%未満であると柔軟効果は充分で
はなく、1.0重量%を超えると柔軟効果に比較して強度
低下が大きくなるため好ましくない。
【0021】本発明の柔軟性印刷用紙は、低密度化薬品
と第4級アンモニウム塩との混合物から成るエマルジョ
ンを通常の抄紙工程で紙料に添加(いわゆる内添)して
製造する。添加する場所は、紙料と均一に混合できる場
所であれば特に限定されるものではない。
【0022】本発明の柔軟性印刷用紙は、原料パルプと
して化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパル
プ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)、機械パ
ルプ(グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミ
サーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプなどを単独ま
たは任意の割合で混合して使用することができる。
【0023】本発明の柔軟性印刷用紙は填料を含有させ
てもよい。填料としては一般に使用されているものが使
用でき、例えば、クレー、焼成クレー、ケイソウ土、タ
ルク、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ
素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などの無機填
料、若しくは尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹
脂、フェノール樹脂、微小中空粒子などの有機填料を、
単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用される。
【0024】本発明の柔軟性印刷用紙を製造する際にお
いて、低密度化及び柔軟性に影響を与えない範囲で、従
来から使用されている各種のノニオン性、カチオン性、
アニオン性の歩留まり向上剤、濾水度向上剤、紙力向上
剤、内添サイズ剤等の製紙用内添助剤を必要に応じて適
宜選択して使用してもよい。
【0025】製紙用内添助剤としては、硫酸バンド、塩
化アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩基性塩化アルミ
ニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アル
ミニウム化合物;アルミナゾル等の水溶性アルミニウム
化合物;硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の多価金属化合物、
澱粉、加工澱粉、ポリアクリルアミド、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミ
ド、ポリアミン樹脂、ポリアミン、ポリエチレンイミ
ン、植物ガム、ポリビニルアルコール、ラテックス、ポ
リエチレンオキサイド等の水溶性高分子、親水性架橋ポ
リマー粒子分散物及びこれらの誘導体あるいは変成物等
の各種化合物が例示でき、これらの物質は前記製紙用内
添助剤としての機能のいくつかを同時に有するものであ
る。
【0026】次に、内添サイズ剤としての機能が著しい
ものとしては、アルキルケテンダイマー系化合物、アル
ケニル無水コハク酸系化合物、スチレン/アクリル系化
合物、高級脂肪酸系化合物、石油樹脂系サイズ剤やロジ
ン系サイズ剤が挙げられる。
【0027】更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消
泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤
等の抄紙用内添剤を用途に応じて適宜添加してもよい。
なお、本発明の紙の製造方法は、抄紙方法が抄紙pHが
4.5付近である酸性抄紙によるものか、あるいは抄紙p
Hが約6の弱酸性〜約9の弱アルカリ性で行う所謂中性抄
紙によるものであるかについては特に限定されず、全て
の抄紙方法によって得られる紙を対象とする。また、抄
紙機も長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、ヤンキー抄
紙機等を適宜使用できる。
【0028】また、低密度化及び柔軟性に影響を与えな
い範囲で、表面強度やサイズ性を改善するために表面処
理剤を塗布してもよい。表面処理剤としては、澱粉、加
工澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、
カルボキシメチルセルロース、スチレン/アクリル酸系
共重合体、スチレン/アクリル酸/アクリル酸エステル
系共重合体、スチレン/マレイン酸系共重合体、スチレ
ン・ブタジエン共重合体、オレフィン/マレイン酸系共
重合体等が例示される。
【0029】本発明の柔軟性印刷用紙は、オフセット印
刷用紙として好適であり、その他にも凸版印刷用紙、グ
ラビア印刷用紙、電子写真用紙として使用することが可
能である。また、塗工紙、インクジェット記録紙、感熱
記録紙、感圧記録紙等の原紙にも使用することができ
る。
【0030】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例
及び比較例で製造した紙について、低密度化の程度は密
度で、柔軟性はクラーク剛度で、紙力は裂断長を測定
し、評価した。測定方法は下記に従った。 密度:JIS P 8118に従って測定した。 裂断長:JIS P 8113に従って測定した。 クラーク剛度:JIS P 8143に従って測定し
た。
【0031】[実施例1]パルプ分としてLBKP(ろ
水度 CSF350ml)を使用した。低密度化薬品とし
てアルキレンオキサイドオリゴマー(商品名:スルゾー
ルVL、BASF社製)、及び第4級アンモニウム塩と
してジメチルジステアリルアンモニウムクロライド(Lo
gP=18.59)を重量比で2:1となるように両者を混合
し、混合物を70℃に加温して融解させた。続いて、融解
物を固形分1重量%となるように水と混合し、エマルジ
ョンを調製した。これを対パルプ当たり0.6重量%(低
密度薬品を対パルプ0.4重量%、第4級アンモニウム塩を
対パルプ0.2重量%)となるようにパルプスラリーに添
加して紙料を調製し、TAPPI角型シートマシンを用
いて坪量60g/m2となるように抄紙し、得られた手抄
紙の密度、裂断長、クラーク剛度を測定し、結果を表1
に示した。
【0032】[実施例2]低密度化薬品(商品名:スル
ゾールVL、BASF社製)と第4級アンモニウム塩
(ジメチルジステアリルアンモニウムクロライド)の混
合比率を3:1となるようにエマルジョンを調製し、対パ
ルプ当たり0.6重量%(低密度薬品を対パルプ0.45重量
%、第4級アンモニウム塩を対パルプ0.15重量%)とな
るように添加した以外は、実施例1と同様にして坪量が
60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク
剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0033】[実施例3]低密度化薬品(商品名:スル
ゾールVL、BASF社製)と第4級アンモニウム塩
(ジメチルジステアリルアンモニウムクロライド)の混
合比率を5:1となるようにエマルジョンを調製し、対パ
ルプ当たり0.6重量%(低密度薬品を対パルプ0.5重量
%、第4級アンモニウム塩を対パルプ0.1重量%)となる
ように添加した以外は、実施例1と同様にして坪量が60
g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク剛
度を測定し、結果を表1に示した。
【0034】[実施例4]低密度化薬品を脂肪酸ポリア
ミドアミン(商品名:バイボリュームPリキッド、Ba
yer社製)に替えた以外は、実施例1と同様にして坪
量が60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラ
ーク剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0035】[実施例5]低密度化薬品を脂肪酸ポリア
ミドアミン(商品名:バイボリュームPリキッド、Ba
yer社製)に替えた以外は、実施例2と同様にして坪
量が60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラ
ーク剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0036】[実施例6]低密度化薬品を脂肪酸ポリア
ミドアミン(商品名:バイボリュームPリキッド、Ba
yer社製)に替えた以外は、実施例3と同様にして坪
量が60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラ
ーク剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0037】[実施例7]第4級アンモニウム塩をトリオ
クチルメチルアンモニウムクロライド(LogP=11.74)
に替えた以外は、実施例1と同様にして坪量が60g/m
2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク剛度を測
定し、結果を表1に示した。
【0038】[実施例8]第4級アンモニウム塩をジオレ
イルジメチルアンモニウムクロライド(LogP=17.43)
に替えた以外は、実施例1と同様にして坪量が60g/m
2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク剛度を測
定し、結果を表1に示した。
【0039】[比較例1]低密度化薬品及び第4級アン
モニウム塩のエマルジョンを添加しない以外は、実施例
1と同様にして坪量が60g/m2の手抄紙を作製し、密
度、裂断長、クラーク剛度を測定し、結果を表1に示し
た。
【0040】[比較例2]低密度化薬品(商品名:スル
ゾールVL、BASF社製)のみから成るエマルジョン
を調製し、対パルプ当たり0.6重量%となるように添加
した以外は、実施例1と同様にして坪量が60g/m2
手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク剛度を測定
し、結果を表1に示した。
【0041】[比較例3]第4級アンモニウム塩としてジ
メチルジステアリルアンモニウムクロライドのみから成
るエマルジョンを調製し、対パルプ当たり0.2重量%と
なるように添加した以外は、実施例1と同様にして坪量
が60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラー
ク剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0042】[比較例4]低密度化薬品(商品名:スル
ゾールVL、BASF社製)、第4級アンモニウム塩
(ジメチルジステアリルアンモニウムクロライド)を各
々混合しないで固形分1重量%のエマルジョンを調製
し、低密度化薬品を対パルプ当たり0.4重量%、第4級ア
ンモニウム塩を対パルプ当たり0.2重量%となるように
パルプスラリーに添加した以外は、実施例1と同様にし
て坪量が60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、
クラーク剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0043】[比較例5]低密度化薬品(商品名:スル
ゾールVL、BASF社製)を対パルプ当たり0.45重量
%、第4級アンモニウム塩(ジメチルジステアリルアン
モニウムクロライド)を対パルプ当たり0.15重量%とな
るように添加した以外は、比較例4と同様にして坪量が
60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク
剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0044】[比較例6]低密度化薬品(商品名:スル
ゾールVL、BASF社製)を対パルプ当たり0.5重量
%、第4級アンモニウム塩(ジメチルジステアリルアン
モニウムクロライド)を対パルプ当たり0.1重量%とな
るように添加した以外は、比較例4と同様にして坪量が
60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク
剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0045】[比較例7]低密度化薬品(商品名:バイ
ボリュームPリキッド、Bayer社製)を対パルプ当
たり0.4重量%、第4級アンモニウム塩(ジメチルジステ
アリルアンモニウムクロライド)を対パルプ当たり0.2
重量%となるように添加した以外は、比較例4と同様に
して坪量が60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断
長、クラーク剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0046】[比較例8]低密度化薬品(商品名:バイ
ボリュームPリキッド、Bayer社製)を対パルプ当
たり0.45重量%、第4級アンモニウム塩(ジメチルジス
テアリルアンモニウムクロライド)を対パルプ当たり0.
15重量%となるように添加した以外は、比較例4と同様
にして坪量が60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断
長、クラーク剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0047】[比較例9]低密度化薬品(商品名:バイ
ボリュームPリキッド、Bayer社製)を対パルプ当
たり0.5重量%、第4級アンモニウム塩(ジメチルジステ
アリルアンモニウムクロライド)を対パルプ当たり0.1
重量%となるように添加した以外は、比較例4と同様に
して坪量が60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断
長、クラーク剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0048】[比較例10]低密度化薬品(商品名:ス
ルゾールVL、BASF社製)を対パルプ当たり0.4重
量%、第4級アンモニウム塩(トリオクチルメチルアン
モニウムクロライド)を対パルプ当たり0.2重量%とな
るように添加した以外は、比較例4と同様にして坪量が
60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク
剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0049】[比較例11]低密度化薬品(商品名:ス
ルゾールVL、BASF社製)を対パルプ当たり0.4重
量%、第4級アンモニウム塩(ジオレイルジメチルアン
モニウムクロライド)を対パルプ当たり0.2重量%とな
るように添加した以外は、比較例4と同様にして坪量が
60g/m2の手抄紙を作製し、密度、裂断長、クラーク
剛度を測定し、結果を表1に示した。
【0050】
【表1】 表1に示したように、実施例の低密度化薬品と第4級ア
ンモニウム塩の混合物から調製したエマルジョンを添加
して抄紙することにより、各々の薬品を単独、若しくは
別々に添加して抄紙するより、紙の強度を維持しなが
ら、紙の低密度化と柔軟性を向上させることが可能であ
ることが明白である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 登坂 昌也 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社中央研究所内 (72)発明者 藤原 秀樹 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社中央研究所内 (72)発明者 大橋 玲二 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4L055 AG34 AG35 AG84 AG97 AH50 EA32 FA15 FA16 GA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低密度化薬品と、下記一般式(1)で示
    される第4級アンモニウム塩との混合物と水を混合して
    得られるエマルジョンを紙料に添加し、抄紙することを
    特徴とする柔軟性印刷用紙。 【化1】 [ただし、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数
    1〜24のアルキル基、アルケニル基、フェニル基また
    はベンジル基を表す。また、Xはハロゲンを表す。]
  2. 【請求項2】 第4級アンモニウム塩として下記一般式
    (2)または(3)で示される化合物を用いることを特
    徴とする請求項1記載の柔軟性印刷用紙。 【化2】 [ただし、R5、R6はそれぞれ炭素数12以上のアルキ
    ル基またはアルケニル基を、R7、R8、R12は炭素数1
    〜4のアルキル基を表し、またR9、R10、R11はそれ
    ぞれ炭素数8以上のアルキル基またはアルケニル基を、
    Y、Zはハロゲンを表す。]
  3. 【請求項3】 低密度化薬品を対パルプ当たり0.1重量
    %以上2.0重量%以下、第4級アンモニウム塩を対パルプ
    当たり0.1重量%以上1.0重量%以下で添加することを特
    徴とする請求項1、または請求項2記載の柔軟性印刷用
    紙。
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