JP4690084B2 - 嵩高上質印刷用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、極めて低密度であり、高不透明度で印刷適性に優れ、サイズ度が高く、更に内部強度が高い嵩高上質印刷用紙に関するものである。
昨今、紙製品に求められる重要な品質の一つとして嵩があげられる。近年の環境保護気運の高まりに伴い、森林資源から製造される製紙用パルプを有効に活用するうえで、紙の厚さを維持しつつ軽量化を図る、すなわち低密度化した紙製品がユーザーから求められている。
機械パルプを含有しない上質紙の低密度化の手法としては、嵩高剤の使用がある。嵩高剤としては、例えば、特定のアルコール及び/又はそのポリオキシアルキレン付加物を含有する紙用嵩高剤が開示されている(特許文献1参照)。また、非イオン界面活性剤を用いる方法がある(特許文献2参照)。また、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物からなる紙用嵩高剤(特許文献3参照)が開示されており、この紙用嵩高剤を板紙に応用した技術がある(特許文献4参照)。非界面活性剤系の嵩高剤の技術としては、特定構造のカチオン性化合物、アミン、アミンの酸塩及び両性化合物から選ばれた少なくとも1種以上の化合物を含有する紙用嵩高剤が開示されている(特許文献5参照)。また、脂肪酸ポリアミドポリアミン型の嵩高剤もある。また、離水度が4%以上となる化合物であって、嵩、白色度、不透明度のいずれか2つ以上の紙質向上効果を有する化合物が記載されている(特許文献6参照)。更に、離水度が4%以上となる化合物であって、嵩、白色度、不透明度のいずれか1つ以上の紙質向上効果を有する化合物を使用するパルプシートの製造方法が開示されている(特許文献7参照)。
これらの公知嵩高剤の使用により、上質紙をある程度、嵩高化することは可能であるが、得られる上質紙の密度は0.60g/cm3程度が限度であり、更なる低密度化が要望されている。
また、上質印刷用紙の用途が書籍用紙の場合、書籍用紙に水性ペンで書きこみをする場合もあり、印刷用紙には十分なサイズ性を付与する必要がある。印刷用紙が嵩高になると紙層中の細孔径が大きくなり、水を浸透し易くなる。また、嵩高剤を使用すると添加した内添サイズ剤の効果が阻害される場合があり、嵩高性とサイズ性を同時に付与することが課題となっていた。
更に、書籍用の印刷用紙は、印刷面が裏面(印刷面とは反対の面)から見えないように、用紙の不透明度を高める必要がある。すなわち、印刷後不透明度を高める必要がある。通常、用紙の不透明度を上げるには、紙中灰分を高める手法が取られているが、紙中灰分を高めると用紙の密度が上昇してしまう。従って、灰分の添加により不透明度と嵩高を同時に高めることは困難であった。
また、上質印刷用紙には紙の内部強度が要求される用途も多く存在する。この内部強度とは表面強度に対する用語であり、具体的には、引張り強度、破裂強度、引裂き強度や層間強度などであり、この内部強度を高めるために澱粉系やPAM系の内添紙力剤が従来から添加されてきた。しかし、紙用嵩高剤と内添紙力剤を併用した場合には、紙力増強効果と嵩高効果を同時に達成することは困難であった。紙の強度を高める方法として、原紙表面に澱粉や澱粉誘導体などを塗布する方法がある。しかし、澱粉や澱粉誘導体などの表面塗布では、紙の表面強度は効率良く改善されるが、低密度紙の引張り強度などの内部強度を十分には改善できないという問題があった。
以上の様な背景から、極めて低密度であり、かつ高不透明度で印刷適性に優れ、サイズ度が高く、更に内部強度を改善した嵩高上質印刷用紙の開発が望まれていた。
国際公開98/03730号パンフレット 特開平11-200283号公報 特許第2971447号明細書 特許第3041294号明細書 特開平11-269799号公報 特許第3283248号明細書 特開2003-105685号公報
本発明が解決しようとする第1の課題は、極めて低密度であり、かつ高不透明度で印刷適性に優れ、しかもサイズ度が高く、更に内部強度が高い嵩高上質印刷用紙の提供にある。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、嵩高性とサイズ性という相反する性質は、アルキルケテンダイマー(以下、AKDと記す)系内添サイズ剤と飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤との併用、あるいはAKDまたはアルケニル無水コハク酸(以下、ASAと記す)系の内添サイズ剤と飽和脂肪酸ポリアミドアミン型嵩高剤との併用により達成できること、嵩高性と不透明度という相反する性質は、紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウム填料を紙中灰分として20%以上含有させることで達成できること、0.60g/cm3未満の上質紙の高度な嵩高性は、プレス線圧を低下させ、かつ高速で抄造することで達成できることを見出した。更に、嵩高性と高内部強度という相反する性質は、AKD系内添サイズ剤と飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤とを併用して抄紙した原紙、あるいはAKDまたはASA系の内添サイズ剤と飽和脂肪酸ポリアミドアミン型嵩高剤とを併用して抄紙した嵩高印刷用紙の原紙表面に、置換度0.4〜0.7の低置換度のカルボキシメチルセルロースを塗布することで達成できることを見出した。すなわち、原料パルプとして漂白クラフトパルプのみを使用し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、AKD系の内添サイズ剤と、飽和脂肪酸の多価アルコールエステルを成分とする嵩高剤を内添薬品として少なくとも含有してなる紙料、あるいは、原料パルプとして漂白クラフトパルプのみを使用し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、AKD系またはASA系の内添サイズ剤と、飽和脂肪酸ポリアミドアミンを成分とする嵩高剤を少なくとも含有してなる紙料を、抄紙速度500m/分以上、かつプレス線圧60kgf/cm以下の条件下で抄紙した原紙に、置換度0.4〜0.7の低置換度のカルボキシメチルセルロースを塗布、乾燥し、灰分を20%以上とすることにより、密度が0.54〜0.59g/cm3であり、高不透明度で印刷適性に優れ、サイズ度が高く、更に内部強度が高い嵩高上質印刷用紙を製造できる。
上質印刷用紙において、0.54〜0.59g/cm3という低密度でありながら、高不透明度で印刷適性に優れ、サイズ度が高く、更に内部強度(特に引張り強度)が高い上質印刷用紙を提供できる。
本発明の嵩高上質印刷用紙に使用する原料パルプは、勿論のこと、漂白クラフトパルプのみである。漂白クラフトパルプは広葉樹を主体として、紙力を高める観点から本発明の嵩高性を損なわない範囲内で針葉樹の漂白クラフトパルプを一部使用することも可能である。
本発明者らは、上質印刷用紙において嵩高性とサイズ性とを両立させるべく、中性サイズ剤と各種の嵩高剤との併用を検討した結果、飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型の嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤がASAや中性ロジンサイズ剤の場合にはサイズ度が著しく低下または全く発現しなく、AKDの場合にのみ特異的に高いサイズ度が発現し、しかもAKDのみの添加に比較して、該嵩高剤とAKDを併用添加したほうが高いサイズ性を得ることができることを見出した。また、飽和脂肪酸のポリアミドアミン型の嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤がAKDまたはASAの場合に高いサイズ性を付与できることを見出した。
飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤あるいは飽和脂肪酸のポリアミドアミン型嵩高剤を添加する場所は抄紙工程以前であり、内添される。抄造工程以前の場所で原料パルプと充分に混合できる場所であれば良く、特に制限されるものではないが、好ましくはミキシングチェストや二次ファンポンプ前などであり、歩留向上剤を添加する前が良い。
嵩高剤はパルプ繊維間の水素結合を阻害するために、嵩高剤を添加すると一般に紙の強度が低下する傾向が見られる。また、添加量をむやみに増やしても、嵩高剤による嵩高効果は頭打ちになることも散見される。そのため、原料パルプの絶乾重量に対して嵩高剤を0.1〜20固形分重量%の範囲で添加することが好ましく、嵩やサイズ度以外の紙質をあまり変化させずに効果を十分に発現させるには0.2〜5固形分重量%がより好ましい。0.5〜5固形分重量%が更に好ましい。
飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型の嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤はAKDを使用する。また、飽和脂肪酸のポリアミドアミン型の嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤はAKDまたはASAを使用する。これらAKDまたはASAの添加量は、パルプ絶乾重量に対して、0.05〜0.50固形分重量%が好ましく、0.05〜0.25固形分重量%が更に好ましい。
タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料等の各種填料が、上質紙の密度に及ぼす影響を検討した結果、填料の嵩密度が低い紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用ときにのみ、紙中灰分25%まで紙の密度が低下しかつ紙の不透明度が向上することを見出した。なお、紙中灰分が25%を超える場合、紙の密度は高くなる(嵩高性が低下する)が、不透明度は灰分が多いほど高くなる。また、紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムの中でも平均粒子径が1.0〜5.0μmのものが好ましいことを見出した。従って、本発明の嵩高上質印刷用紙は、填料として紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムを使用することが良く、平均粒子径が1.0〜5.0μmの紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムを使用することがより好ましい。このように、本発明の嵩高上質印刷用紙では、填料に軽質炭酸カルシウムを使用するため、抄紙方法は中性抄紙あるいはアルカリ性抄紙である。
本発明の嵩高上質印刷用紙における紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムの紙中灰分は、上記の紙嵩高性の達成と、紙の嵩高化に伴う印刷度不透明度の低下を防ぐという両方の観点から、20%以上使用することが好ましく、20〜40%がより好ましく、20〜30%が更に好ましい。
また、本発明の嵩高上質印刷用紙の抄紙に際しては、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは両性の歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等も必要に応じて添加しても何ら問題はない。
本発明の嵩高上質印刷用紙の抄造は長網抄紙機、ギャップフォーマ、ハイブリッドフォーマ(オントップフォーマ)など公知の抄紙機にて行うことができる。
上質印刷用紙の嵩高性の観点から、抄紙機におけるプレス線圧は操業に支障を来さない範囲内でなるべく低いことが望ましく、具体的にはプレス線圧を60kgf/cm以下で抄造する必要がある。本発明の嵩高上質印刷用紙の製造に用いるプレス形式には特に限定はなく、例えば、プレーンプレス、サクションプレス、ダブルフェルトプレス、ファブリックプレス、ファブリックスリーブプレス、グルーブドプレス(ベンタニッププレス、ハイアイプレス等)、多孔質ナイロンプレス、スムーザープレス等の形式を採用することができる。また、これらの形式のプレス組合せ(配置)も特に限定はない。例えば、ストレートスルー型プレス、リバース型プレス、サクションピックアップ装置付ストレートスルー型プレス、サクションピックアップ装置付インバープレス、サクションピックアップ装置付ツインバープレス、ピックアッププレス(ユニプレス、コンパクトプレス、コムプレス等)、トライニッププレスの組合せを採用することができる。また、プレスニップの数は、1〜5ニップの範囲であれば良い。前記のプレス線圧が60kgf/cm以下とは、プレスニップ数に関係なく、何れのプレスニップにおいても線圧が60kgf/cm以下という意味である。
更に、抄紙速度は早いほど、プレスやキャレンダーで紙匹にかかる圧縮力が低下し、その結果として用紙が嵩高になることを見出した。嵩高上質印刷用紙の密度を0.60g/cm3未満とするためには、抄紙速度は500m/分以上にすることが好ましい。
本発明者らは、上質印刷用紙において嵩高性と不透明度、サイズ性、内部強度を満足させるべく、各種の外添紙力剤を検討した結果、前記の低密度でありながら高不透明度で印刷適性に優れサイズ度が高い上質印刷用紙の原紙表面に、低置換度のカルボキシメチルセルロースを塗布した場合には、嵩高性と高不透明度、サイズ性、内部強度という相反する性質を両立できることを見出した。
この低置換度カルボキシメチルセルロースの置換度は0.4〜0.7の範囲である。置換度が0.4未満では、カルボキシメチルセルロースを水に溶解することが困難であり、置換度0.7を超えると、紙の内部強度が十分ではなくなる。本発明で塗布するカルボキシメチルセルロースの重量平均分量は5万〜100万の範囲である。
置換度0.4〜0.7かつ重量平均分子量が5万〜100万のカルボキシメチルセルロースを塗布して製造した嵩高上質印刷用紙の場合、該カルボキシメチルセルロースの熱水抽出が不可能であったことから、紙中のパルプセルロースへの再結晶化などの不可逆的な吸着が起こり、紙の内部強度発現になんらかの寄与をしているものと推測される。
カルボキシメチルセルロースを成分として含有する表面処理剤中には、表面サイズ剤を併用することができる。表面サイズ剤としては、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸、オレフィン系化合物、カチオン性サイズ剤などを併用することができる。表面処理剤の塗布量は、嵩高上質印刷用紙に要求される表面強度等により適宜決定されるので特に限定はないが、通常は両面で0.1〜10g/m2の範囲である。
表面処理剤を塗布する装置の種類は特に限定はなく、2ロールサイズプレス、ゲートロールコーター、ブレードメタリングコーター、ロッドメタリングコーター等の塗工機によって塗布することができる。
また、キャレンダー線圧は嵩高上質印刷用紙の平滑性が損なわれない範囲内でなるべく低いことが好ましく、カレンダー自重処理またはカレンダーバイパスのほうがより好ましい。
以上のように、漂白クラフトパルプ原料に、特定の嵩高剤とサイズ剤を添加し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、プレスの線圧を60kgf/cm以下にし、抄速を500m/分以上にして抄造した原紙の表面に、低置換度のカルボキシメチルセルロースを塗布することにより、密度が0.54〜0.59g/cm3の嵩高上質印刷用紙を製造することができる。密度を0.54g/cm3未満にすることは困難である。
本発明の嵩高上質印刷用紙は、坪量が35〜100g/m2の範囲であり、ISO不透明度は91.0%以上が好ましく、またPPSラフネスは6.0μm以下が好ましく、ステキヒトサイズ度は30秒以上が好ましく、更に引張り強度は2.50kN/m以上が好ましい。この嵩高上質印刷用紙は、書籍用紙、オフセット印刷用紙、凸版印刷用紙、グラビア印刷用紙などに好適に使用することができる。
以下に実施例を示すが、この実施例は本発明の範囲を限定するものではない。なお、説明中%は固形分重量%である。
[紙質測定方法]
・坪量:JIS P 8124に準じて測定した。
・紙厚、密度:JIS P 8118に準じて測定した。
・灰分:ISO1762-1974に準じて測定した。
・ISO不透明度:ISO2471に準じて測定した。
・PPSラフネス:ISO8791に準じて測定してソフトバッキングで測定した。
・ステキヒトサイズ度:JIS P8122に準じて測定した。
・引張り強度:ISO 1924/1-1992に準じて測定した。
[熱水抽出方法]
・10cm×10cmの用紙に100mlの蒸留水を加え、100℃で30分間熱水抽出をし、溶液の全有機炭素量をTOC-VCPH(島津製作所株式会社製)で測定し、表面処理剤未塗布品と塗布品の差から熱水抽出量を測定した。この熱水抽出量が3ppm以下の場合は、熱水抽出不可とした。
[実施例1]
LBKP(CSF430ml)100部に、硫酸バンド0.7%、カチオン化澱粉1.2部、AKDサイズ剤(商品名:AS263、星光PMC株式会社製)を0.12部添加し、飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を2部添加し、紡錘凝集型軽質炭酸カルシウム(日本製紙自製品、平均粒子径1.5μm)を35部添加し、歩留り向上剤として高分子量カチオンPAM(商品名:NR-11S、ハイモ株式会社製)を100ppm、アニオン性マイクロポリマー(商品名:FA230、ハイモ株式会社製)を50ppm添加し、デュオフォーマーD型抄紙機にて510m/分の速度で、第1プレスの線圧を57kgf/cm、第2プレスの線圧を50kgf/cm、第3プレスの線圧を50kgf/cmで抄紙し、カレンダーはバイパスとして、嵩高上質印刷用紙原紙を得た。この原紙に、置換度0.6、重量平均分子量30万のカルボキシメチルセルロース(F10LC、日本製紙ケミカル株式会社製)をヒシラコピー(三菱製紙株式会社製)で0.08g/m2塗布した後にドラムドライヤーで110℃で乾燥した。紙質の測定値を表1に示す。
[実施例2]
カルボキシメチルセルロースF10LCの塗布量を0.17g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[実施例3]
カルボキシメチルセルロースF10LCの塗布量を0.33g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例1]
表面処理剤を塗布しないこと以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例2]
酸化澱粉SK20(日本コーンスターチ株式会社製)を0.08g/m2塗布したこと以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例3]
酸化澱粉SK20の塗布量を0.17g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例4]
酸化澱粉SK20の塗布量を0.33g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例5]
アニオン性ポリアクリルアミドT8(ハリマ化成株式会社製)を0.08g/m2塗布したこと以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例6]
アニオン性ポリアクリルアミドT8の塗布量を0.17g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例7]
アニオン性ポリアクリルアミドT8の塗布量を0.33g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例8]
ポリビニルアルコールPVA117(クラレ株式会社製)を0.08g/m2塗布したこと以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例9]
ポリビニルアルコールPVA117の塗布量を0.17g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例10]
ポリビニルアルコールPVA117の塗布量を0.33g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例11]
置換度1.2、重量平均分子量30万のカルボキシメチルセルロース(A02SH、日本製紙ケミカル株式会社製)を0.08g/m2塗布したこと以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例12]
カルボキシメチルセルロースA02SHの塗布量を0.17g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例13]
カルボキシメチルセルロースA02SHの塗布量を0.33g/m2とした以外は実施例1と同様に行った。紙質の測定値を表1に示す。
Figure 0004690084
表1に示される様に、置換度が低いカルボキシメチルセルロースを嵩高印刷用紙原紙に塗布した場合のみ、嵩高性と高い引張り強度を両立することができた。
[実施例4]
LBKP(CSF430ml)100部に、硫酸バンド0.7%、カチオン化澱粉1.2部、AKDサイズ剤(商品名:AS263、星光PMC株式会社製)を0.12部添加し、飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を2部添加し、紡錘凝集型軽質炭酸カルシウム(日本製紙自製品、平均粒子径1.5μm)を35部添加し、歩留り向上剤として高分子量カチオンPAM(商品名:NR-11S、ハイモ株式会社製)を100ppm、アニオン性マイクロポリマー(商品名:FA230、ハイモ株式会社製)を50ppm添加し、デュオフォーマーD型抄紙機にて510m/分の速度で、第1プレスの線圧を57kgf/cm、第2プレスの線圧を50kgf/cm、第3プレスの線圧を50kgf/cmで抄紙し、カレンダーはバイパスとして、嵩高上質印刷用紙原紙を得た。この原紙に、置換度0.6、重量平均分子量30万のカルボキシメチルセルロース(F10LC、日本製紙ケミカル株式会社製)をポンド塗工機で20m/分の塗工速度で0.26g/m 2 塗布した。紙質の測定値を表2に示す。
[実施例5]
置換度0.6、重量平均分子量10万のカルボキシメチルセルロース(PN01、日本製紙ケミカル)を0.26g/m 2 塗布したこと以外は、実施例4と同様に行った。紙質の測定値を表2に示す。
[実施例6]
カルボキシメチルセルロースPN01の塗布量を0.78g/m2にしたこと以外は実施例4と同様に行った。紙質の測定値を表2に示す。
[比較例14]
酸化澱粉SK20(日本コーンスターチ株式会社製)を0.26g/m2塗布したこと以外は実施例4と同様に行った。紙質の測定値を表2に示す。
[比較例15]
酸化澱粉SK20を0.78g/m2塗布したこと以外は実施例4と同様に行った。紙質の測定値を表2に示す。
Figure 0004690084
表2に示される様に、置換度が低いカルボキシメチルセルロースを嵩高印刷用紙原紙に塗布した場合、表2の結果と同様に嵩高性と高い引張り強度を両立することができた。

Claims (3)

  1. 原料パルプとして漂白クラフトパルプのみを使用し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、アルキルケテンダイマー系の内添サイズ剤と、飽和脂肪酸の多価アルコールエステルを成分とする嵩高剤を内添薬品として少なくとも含有してなる紙料を、抄紙して得られる原紙に、置換度0.3〜0.7かつ重量平均分子量5万〜100万のカルボキシメチルセルロースを塗布、乾燥してなる、灰分が20%以上であり、かつ密度が0.54〜0.59g/cm3であることを特徴とする嵩高上質印刷用紙。
  2. 原料パルプとして漂白クラフトパルプのみを使用し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、アルキルケテンダイマー系またはアルケニル無水コハク酸系の内添サイズ剤と、飽和脂肪酸ポリアミドアミンを成分とする嵩高剤を少なくとも含有してなる紙料を、抄紙して得られる原紙に、置換度0.3〜0.7かつ重量平均分子量5万〜100万のカルボキシメチルセルロースを塗布、乾燥してなる、灰分が20%以上であり、かつ密度が0.54〜0.59g/cm3であることを特徴とする嵩高上質印刷用紙。
  3. 嵩高剤の添加量が、原料パルプの絶乾重量に対して0.2〜5固形分重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の嵩高上質印刷用紙。
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