JP5064859B2 - 嵩高紙の製造方法 - Google Patents
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Description
紙の低密度化のもう一つの手法として嵩高剤を使用することも知られている。公知の嵩高剤として、例えば、特定のアルコール及び/又はそのポリオキシアルキレン付加物を含有する紙用嵩高剤 (特許文献1参照)、非イオン界面活性剤 (特許文献2参照)、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物からなる紙用嵩高剤(特許文献3参照)が知られていおり、こららの嵩高剤を用いることにより、柔軟な嵩高紙が得られるものである。
しかし、嵩高紙を2ロールサイズプレスコーターで塗工する場合、特に高灰分の嵩高紙の場合に吸液量が増加して乾燥負荷が大きくなり、抄速が低下してしまうという課題があった。この問題に対して、アルキルケテンダイマー(AKD)やアルケニル無水コハク酸(ASA)などの中性内添サイズ剤の増添を検討したが、全く効果はなかった。
本発明で使用する原料パルプには化学パルプ、機械パルプ、古紙パルプ等を単独または任意の割合で混合して使用することが出来る。なお、紙の原料に用いるパルプに機械パルプ及び/または古紙パルプが含まれた場合でも、良好な嵩高性を示す。
本発明においては、炭酸カルシウム以外にホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、酸化チタン又は合成樹脂填料等の公知の填料を併用することができる。
また、全パルプへの嵩高剤の添加量は、全パルプ絶乾重量基準で0.1〜2.0%が好ましく、0.5〜1.2%が更に好ましい。0.1%未満では、嵩高効果がほとんど無く、2.0%を越えて添加しても、嵩はそれ以上高くならない。
本発明の用紙の抄造は、長網抄紙機、ギャップフォーマ又はハイブリッドフォーマ(オントップフォーマ)等の公知の抄紙機にて行うことができる。また、抄紙の際、澱粉等の紙力剤を塗布することができる。
また、他の水溶性高分子を混合して併用塗工してもよく、これらの水溶性高分子としては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド又はポリビニルアルコール等の表面処理剤として通常使用されるものを単独又は2種以上を併用できる。また、他に耐水化や表面強度向上を目的とした紙力増強剤やサイズ性付与を目的とした外添サイズ剤を添加することもできる。内添サイズ剤としてAKD、ロジン、ASAどれを使用しても特に問題はなく、アフタドライヤー負荷には大きな影響はない。
[実施例]
以下に実施例を示すが、この実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
なお、説明中%は固形分重量%である。
供試した嵩高剤の型を下記に示した。
また、紙質測定方法は下記の通りである。
<供試嵩高剤>
・嵩高剤A:飽和脂肪酸ポリアミドポリアミン系 (融点81℃)
・嵩高剤B:飽和脂肪酸ポリアミドポリアミン系 (融点70℃)
・嵩高剤C:飽和脂肪酸ポリアミドポリアミン系 (融点60℃)
・嵩高剤D:不飽和脂肪酸ポリアミドポリアミン系 (融点 室温以下)
・嵩高剤E:多価アルコール飽和脂肪酸エステル系 (融点 53℃)
・嵩高剤F:高級アルコールアルキルオキサイド付加物系 (融点 室温以下)
・嵩高剤G:不飽和脂肪酸ジアミドアミン系 (融点 室温以下)
[実施例1]
LBKP(濾水度350mlCSF)100%のパルプスラリーに、硫酸バンド0.8%、カチオン澱粉1%、嵩高剤Aを0.5%添加し、歩留り剤200ppm、ロゼッタ型の軽質炭酸カルシウムを紙中灰分25%目標で添加し、長網抄紙機にて抄紙し、酸化澱粉を2ロールサイズプレスで4g/m2の塗布量で塗工し、坪量77g/m2の嵩高用紙を得た。
[実施例2]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Bを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[実施例3]
実施例1の軽質炭酸カルシウムを紙中灰分25%目標から35%目標にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[実施例4]
実施例1の軽質炭酸カルシウムを紙中灰分25%目標から15%目標にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[比較例1]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Cを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[比較例2]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Dを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[比較例3]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Eを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[比較例4]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Fを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[比較例5]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Gを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[比較例6]
実施例1の軽質炭酸カルシウムを紙中灰分25%目標から10%目標にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
[比較例7]
実施例1の軽質炭酸カルシウムを紙中灰分25%目標から40%目標にしたこと以外は実施例1と同様の条件で、断紙多発の為に抄造不能であった。
[比較例8]
実施例1の2ロールサイズプレスで塗布量4g/m2からゲートロールサイズプレスで塗布量2g/m2にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。
・密度:JIS P 8118に準じて測定した。
・MD剛度:ベンディングテスター(Lorentzen & Wettre)で測定した。
層間強度:Z方向引張り試験機(Lorentzen & Wettre)で測定した。
実施例1、2と比較例1、2、3、4、5との比較から、飽和脂肪酸ポリアミドポリアミン系の嵩高剤では融点が高いほど抄速アップが可能で、融点が70℃よりも低いと他の化学構造である嵩高剤との優位性がないことが分かる。実施例1、3、4と比較例6、7との比較から、紙中の炭酸カルシウムが15%未満であると剛度が高すぎ、35%を超えると紙力が弱くなり断紙多発で抄造不能であることが分かる。実施例1と比較例8からゲートロールサイズプレスで紙力剤を塗布すると層間強度が大幅に低くなることが分かる。
本発明により、柔軟で強度、印刷適性に優れた嵩高紙を、抄速が低下せず、従来よりも効率よく製造することができる。
Claims (1)
- 紙中に15〜35重量%のロゼッタ型軽質炭酸カルシウム、及び融点が70℃以上である飽和脂肪酸ポリアミドポリアミン系嵩高剤を含有した紙料を抄紙し、2ロールサイズプレスコーターで澱粉系紙力剤を塗布することを特徴とした嵩高紙の製造方法。
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