JP4341120B2 - 防錆ライナー及び製紙方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サイズ性能の優れた紙及びその製紙方法に関し、更に詳しくは、古紙を含有する紙料を用いて得られた紙のサイズ度が良好である紙及びその製紙方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、森林資源の有効利用のため、紙及び板紙の製造において古紙含有率を高める動きがある。一方、製紙分野では、安価で白色度の優れるアルカリ性填料である炭酸カルシウムが広く使用されるようになり、得られた紙の使い古しである古紙中の炭酸カルシウムは増える傾向にあり、古紙を原料とする紙料のpHも高くなってきている。
このような古紙を原料とする紙料を用いるときは、従来酸性領域で抄紙されていた段ボールやコートボールなどの板紙を製紙する際にも、pH6〜9の弱酸性ないし中性領域で抄紙されるようになってきた。
この際、サイジング方法としては、(1)硫酸バンドを多量に添加し、酸性ロジンエマルションサイズ剤又は中性ロジンエマルションサイズ剤を使用する方法、(2)アルキルケテンダイマー又はアルケニル無水コハク酸などの中性サイズ剤を使用することが多く行われている。
しかしながら、上記(2)の方法は、抄紙直後のサイズ効果が低く、本来のサイズ効果を発現するまでのいわゆる立ち上がりが遅いという問題や、ロジン系エマルションサイズ剤に比べて、その固形分により抄紙装置の各部を汚し易く、サイズ剤の固形分がそこに付着し、製紙過程の湿紙やその乾燥過程のシート体をその粘着力で引っ張って傷つけたり、甚だしい場合は切断することもあり、これを回避するには、何十メートルにもなる大型抄紙装置のその付着部分を清掃しなければならないという操業上の問題を生じる。
【0003】
上記(1)、(2)の方法のほかにも、カチオン性ポリマーサイズ剤として、スチレンアクリル系共重合体を使用したサイズ剤(特開昭48−11407号公報)が知られているが、ロジン系エマルションサイズ剤と比べ、サイズ効果がかなり劣るという問題や、実用上差し支えない程度のサイズ効果を得ようとすると、パルプに対し0.5重量%以上の多量な添加が必要となり、コストアップになるという問題がある。このサイズ剤量を多量にすると、紙の離解性が悪くなる等の問題も生じる。
以上のことから、最もサイジングのコストが安価で、反応性ではないことにより取扱いが容易であるロジン系エマルションサイズ剤の使用が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(1)の方法は、(i) 新たに添加する硫酸バンドと古紙から混入する炭酸カルシウムが抄紙系内において反応し、硫酸カルシウムを生成し、これがスケール(滓)として抄紙装置の各部に付着し、製紙過程の湿紙やその乾燥工程のシート体を傷つけたり、甚だしい場合は切断することもある。また、(ii) ケテンダイマー系サイズ剤等の反応性サイズ剤に比べ、サイズ効果が劣るという問題もあり、さらに、(iii) サイズ剤の添加量を増やさないと十分なサイズ効果が得られず、そのことにより紙料における発泡量が多くなり、抄紙装置の各部にサイズ剤の固形分が付着して汚れの問題を起こし、上記(2)の場合と同様に、製紙過程の湿紙やその乾燥過程のシート体をその粘着力で引っ張って傷つけたり、甚だしい場合は切断することもあり、これを回避するには、何十メートルにもなる大型抄紙装置のその付着部分を清掃しなければならない等の問題を生じる。
【0005】
特に、古紙を含有する紙料を用いて製紙したライナー(段ボールの表に貼る原紙)は、耐水性が要求されるが、上述したように、硫酸バンド、炭酸カルシウムや、その反応生成物の硫酸カルシウムが含まれることになり、通常のパルプから製造される紙に比べて、同じロジン系エマルションサイズ剤を使用してサイジングしても、耐水性が劣ることから、その改善が望まれていた。
【0006】
本発明の第1の目的は、特に古紙を含有する紙料から得られる紙について、サイズ効果が優れ、その経時変化の少ない紙及びその製紙方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、サイジングのコストが安価で、取扱いが容易であるサイズ剤を用いた紙及びその製造方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、ライナーのように耐水性を必要とする分野に特に有効な紙及びその製紙方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、古紙、ロジン系エマルションサイズ剤及び疎水性カチオン性共重合体とを組み合わせることにより、抄造直後のサイズ効果が優れ、サイズ性の経時変化の少ない紙が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、(1)、古紙パルプを含有する紙料に少なくとも2種の添加剤を添加して抄紙する抄紙工程を有する製紙方法において、該添加剤の1種が(A)ロジン系物質(a)を水に分散させて得られたロジン系エマルションサイズ剤であり、該添加剤の他の1種が(B)疎水性カチオン性共重合体(b)を含有する添加剤であり、(C)硫酸バンドを上記紙料に添加することなく、該疎水性カチオン性共重合体(b)が(b1)スチレンモノマー類及び/又は(b3)アルキルアクリレート類及び/又はアルキルメタクリレート類60〜98モル%と、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマー及び/又は(b2−2)三級アミノ基を四級化したモノマーのカチオン性モノマー2〜40モル%を共重合して得られた共重合体であり、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマーを共重合した共重合体については四級化してもよい、防錆ライナーを製造する製紙方法を提供するものである。
また、本発明は、(2)、(A)のロジン系エマルションサイズ剤が中性ロジンエマルションサイズ剤である上記(1)の製紙方法、(3)、(b2−3)三級アミノ基を有するモノマーを共重合した共重合体についてエピハロヒドリンで四級化する上記(1)又は(2)の製紙方法、(4)、古紙パルプが段ボール古紙、雑誌古紙、脱墨古紙及び新聞古紙からなる群の少なくとも1種の古紙パルプを含有する上記(1)ないし(3)のいずれかの製紙方法、(5)、古紙パルプが段ボール古紙である上記(4)の製紙方法、(6)、紙料中の古紙パルプが少なくとも10重量%である上記(1)ないし(5)のいずれかの製紙方法、(7)、紙料のpHが6.0〜9.0である上記(1)ないし(6)のいずれかの製紙方法、(8)、抄紙工程で古紙を含有する紙料の内部に少なくとも2種の添加剤を添加されることによって得られた紙において、該添加剤の1種に含有されたロジン系物質(a)と、該添加剤の他の1種に含有された疎水性カチオン性共重合体(b)を少なくとも含有し、(C)硫酸バンドを上記紙料に添加することなく、該疎水性カチオン性共重合体(b)が(b1)スチレンモノマー類及び/又は(b3)アルキルアクリレート類及び/又はアルキルメタクリレート類60〜98モル%と、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマー及び/又は(b2−2)三級アミノ基を四級化したモノマーのカチオン性モノマー2〜40モル%を共重合して得られた共重合体であり、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマーを共重合した共重合体については四級化してもよい、防錆ライナー、(9)、ロジン系物質(a)はロジンエステルを含有する上記(8)の防錆ライナー、(10)、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマーを共重合した共重合体についてエピハロヒドリンで四級化する上記(9)の防錆ライナー、(11)、 防錆ライナーが段ボール古紙、雑誌故紙、脱墨故紙及び新聞古紙のパルプの少なくとも1種を含有する紙料から得られる上記(10)の防錆ライナー、(12)、紙中の古紙が少なくとも10重量%である上記(8)ないし(11)のいずれかの防錆ライナーを提供するものである。
【0009】
(I)(A)ロジン系エマルションサイズ剤について
本発明におけるロジン系エマルションサイズ剤とは、「ロジン系物質」と「分散剤」とを少なくとも含有するものをいう。このうち、「ロジン系物質」についていえば、酸性ロジンエマルションサイズ剤とは、ロジン類及び/又は強化ロジン類を含有するものをいい、中性ロジンエマルションサイズ剤とは、ロジン類及び/又は強化ロジン類と、ロジンエステル類及び/又は強化ロジンエステル類を含むものをいうことが多いが、これらに限らない。
「ロジン系物質」としては、ロジン類、強化ロジン類、ロジンエステル類及び強化ロジンエステル類の少なくとも1つの類の少なくとも1種が挙げられる。ロジン類には、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンが挙げられ、さらにはこれらの各々の変性物である水素化ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、ダイマー化ロジン、アルデヒド変性ロジン等が挙げられ、これらは単独又は任意の少なくとも2種の混合物として用いることができる。強化ロジン類は、上記ロジン類に−C=C−C=O基含有酸性化合物を1〜20重量%、好ましくは3〜18重量%付加反応させたものである。この酸性化合物の代表的な例としては、α,β−不飽和カルボン酸、その無水物が挙げられるが、具体的にはフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等のα,β−不飽和二塩基性カルボン酸及びその無水物、アクリル酸及びメタクリル酸等のα,β−不飽和一塩基性カルボン酸が挙げられ、これらは単独又は少なくとも2種併用できるが、強化方法は公知の方法で行うことができる。
【0010】
ロジンエステル類は、上記ロジン類とアルコール類、フェノール類、エポキシ化合物類等とのエステル化反応によって得られる反応生成物であり、完全及び/又は部分エステル化物を含むとともに、未反応のロジン類を含んでもよい。アルコール類としては、3価以上(3価より小さくない)の多価アルコールが使用でき、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール等を例示できる。フェノール類としては2価以上(2価より小さくない)の多価フェノール類が使用でき、例えばヒドロキノン、ピロガロール、ビスフェノールA等を例示できる。エポキシ化合物はオキシラン環を有する化合物であり、例えばグリシジルエーテル型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂を例示できる。これらのアルコール類、フェノール類、エポキシ化合物等は各類少なくとも1種又は任意の少なくとも2つの類の各類少なくとも1種を組み合わせて使用できる。ロジン類とアルコール類、フェノール類、エポキシ化合物等とのエステル化反応は公知の方法で行うことができ、例えば両者を150〜300℃で3〜30時間攪拌しながら脱水反応を行うことによって得られる。
ロジン類とアルコール類等との反応時の仕込み割合は、ロジン類はカルボキシル基を基準にとり、アルコール類、フェノール類は水酸基、エポキシ化合物はオキシラン環を2価の水酸基と見做してその水酸基について、各々の水酸基を基準とし、カルボキシル基に対する水酸基のモル比(−OH/−COOH)を0.2〜1.3となるような範囲が好ましい。モル比が0.2未満では、反応生成物に含まれるロジンエステル類の含有量が少なくなり、これを上記(A)成分のロジン系物質成分に使用し上記分散剤成分で乳化したエマルジョンを含有するサイズ剤とした場合、高いpH領域でのサイズ効果が低下することがあり、モル比が1.3を越えると生成するロジンエステル類に遊離の水酸基が多量に残存するため、この残存水酸基に起因してそのサイズ剤のサイズ効果が低下することがある。
【0011】
強化ロジンエステル類は、上記強化ロジン類と同様にロジンエステル類にα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその無水物等を付加反応させたものであるが、その付加反応はエステル化反応前、エステル化反応と同時、エステル化反応後のいずれの段階でもよく、これらの任意の少なくとも2段階を併用してもよい。これを上記ロジン系物質成分に使用し上記分散剤成分で乳化したエマルジョンを含有するサイズ剤とした場合、サイズ効果の点からは、エステル化反応終了後、連続的にα,β−不飽和カルボン酸等の付加反応を行うことが好ましい。
【0012】
上記ロジンエステル類、強化ロジンエステル類は、通常、アルコール類等の水酸基のすべてがロジン類等のカルボキシル基とエステル化している完全エステル化物、その水酸基の一部がエステル化している部分エステル化物及び未反応ロジン類等との混合物であるが、本発明においては、上記エステル化反応時の仕込み比の範囲内であれば、これをそのまま用いてもよく、上記ロジン類及び/又は強化ロジン類と混合して水性分散液の分散相として用いてもよい。この際、全ロジン系物質中のロジンエステル類及び/又は強化ロジンエステル類の割合は10〜100重量%であることが好ましい。
【0013】
前記「分散剤」としては、各種低分子界面活性剤、特開昭61−108796号公報、特開昭63−120198号公報、特開平2−177534号公報及び特開平10−245795号公報等に記載の高分子系乳化分散剤、及びカゼイン、レシチン、ポリビニルアルコール、カチオン性、アニオン性あるいは両性などの各種変性澱粉、カチオン性、アニオン性あるいは両性のアクリルアミド系ポリマーなどの保護コロイドを特に制限なく使用でき、これらを少なくとも1種、すなわち単独あるいは2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0014】
本発明に係わるロジン系エマルションサイズ剤の製造方法は、特に限定されるものではないが、公知の方法、例えば分散相を形成する上記ロジン系物質をあらかじめ油溶性の溶剤に溶かした溶液と分散剤及び水を混合し、ホモジナイザー処理をした後溶剤を留去するいわゆる溶剤法、溶融したロジン系物質を高温高圧下で分散剤と温水とを混合しホモジナイザー処理するメカニカル法、あるいは溶融したロジン系物質に分散剤と一部の水を攪拌下で混合しさらに温水を加えて油中水型エマルションから水中油型エマルションに相転移させるいわゆる転相法などが用いられる。
【0015】
(II)(b)疎水性カチオン性共重合体について
本発明における疎水性カチオン性共重合体は、疎水性及びカチオン性を有する共重合体であればよいが、疎水性モノマーとしては、スチレンモノマー類のほかに、アルキル(メタ)アクリレート類(アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレート類、以下同様)、ジアルキルエステル類、ビニルエステル類、オレフィンも挙げることができる。スチレンモノマー類のみを使用してもよいし、アルキル(メタ)アクリレート類のみを使用してもよい。特に、スチレンモノマー類を使用することが好ましい。カチオン性を有するモノマーとしては、エピハロヒドリン等の四級化剤で一部又は全部が四級化された三級アミノ基を有するモノマーを含有していることが好ましい。
疎水性カチオン性共重合体としては、スチレン類、アルキル(メタ)アクリレート類、及び三級アミノ基を有するモノマーを含有したモノマーから得られる共重合体において、三級アミノ基がエピハロヒドリンで一部又は全部四級化されていることが好ましい。
【0016】
前記スチレンモノマー類として、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、及びジビニルベンゼン等のスチレン誘導体が挙げられる。これらはその一種を単独で使用することができるし、これらの二種以上を併用することもできる。特にスチレンが好ましい。
【0017】
前記アルキル(メタ)アクリレート類として、炭素数1〜18の直鎖状もしくは分枝状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレートが挙げられ、具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ノルマル−ブチル(メタ)アクリレート、イソ−ブチル(メタ)アクリレート、ターシャリー−ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらはその一種を単独で使用することができるし、これらの二種以上を併用することもできる。
特に炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
ジアルキルジエステル類としては、ジメチルマレート、ジメチルフマレート等が挙げられる。ビニルエステル類としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
【0018】
上記三級アミノ基を有するモノマーとは、例えばジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の(ジアルキル)アミノヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等を挙げることができる。これらはその一種を単独で使用することができるし、これらの二種以上を併用することもできる。
【0019】
本発明においては、上記三級アミノ基を有するモノマーにおけるアミノ基を一部又は全部四級化するか、上記三級アミノ基を有するモノマーを共重合した後、一部又は全部四級化する。
四級化剤としては、塩化メチル等のハロゲン化アルキル、塩化ベンジル等のハロゲン化ベンジル、エチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド、スチレンオキサイド、ジエチル硫酸等のジアルキル硫酸、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド等のグリシジルトリアルキルアンモニウム塩、エピクロロヒドリン等のエピハロヒドリン等が挙げられる。特にエピハロヒドリンが好ましい。
【0020】
また、本発明で用いる疎水性カチオン性共重合体には、上記のスチレンモノマー類やアルキル(メタ)アクリレートモノマー、ジアルキルエステル類、ビニルエステル類、オレフィン、上記のカチオン性モノマー等の他に共重合可能なモノマーをモノマー単位として含有されていても良い。そのようなモノマーとして、例えば(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリルのようなノニオン性モノマー、N−アルキル(メタ)アクリルアミド類、ロジン並びにメチルビニルエーテル等を挙げることができる。このようなモノマーは、本発明の目的を阻害しない限り前記疎水性カチオン性共重合体中に含まれていても良く、例えば20モル%以下の範囲で含まれても良い。
【0021】
前記疎水性カチオン性共重合体におけるモノマー単位の含有量として、疎水性モノマーが60〜98モル%であり、好ましくは75〜95モル%、カチオン性モノマーが2〜40モル%、好ましくは5〜25モル%である。
【0022】
本発明で用いる疎水性カチオン性共重合体を製造するにあたって、従来から公知の重合方法が適用でき、例えば有機溶剤を使用して重合する溶液重合、溶剤を使用しないで重合するバルク重合、低分子系あるいは高分子系乳化剤を用いて水系で重合を行なう乳化重合等が適用できる。
乳化剤を用いて水系で重合を行なう乳化重合で行った疎水性カチオン性共重合体であることが好ましい。
【0023】
上記重合反応に使用するラジカル重合触媒としては、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、これらの過硫酸塩と還元剤の組合せによるレドックス系重合触媒、あるいは2, 2' −アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系触媒を挙げることができる。又、必要に応じて公知の連鎖移動剤を適宜併用しても差し支えない。
【0024】
(III)古紙について
本発明において使用する古紙パルプの原料としては、上白、カード、特白、中白、模造、白マニラ、茶模造、色上、段ボール、新聞、雑誌、切符、中質反古、台紙、地券等が挙げられる。
また、古紙パルプは一般的に、離解、徐塵、脱墨、漂白の4工程の一部又は全ての組み合わせから製造される。
古紙以外にクラフトパルプあるいはサルファイトパルプ等の晒あるいは未晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプ、あるいはサーモメカニカルパルプなどの晒あるいは未晒高収率パルプを使用することができる。
古紙パルプを含有するパルプ中の古紙パルプの含有量は問わないが、少なくとも10重量%(10重量%以上)のとき、本発明の方法により得られる紙はサイズ効果が一段と良く顕れる。
【0025】
本発明には填料を添加剤として使用してもよい。填料としては重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシム、クレー、タルク、カオリン、酸化チタン等を挙げることができる。
本発明に係るサイズ性の優れた紙における前記填料の含有量は、絶乾状態のパルプ重量に対して0.1〜50重量%、好ましくは0.3〜45重量%である。
【0026】
(IV) 紙の製造方法について
本発明に係るサイズ性の優れた紙の製造方法は、前記ロジン系エマルションサイズ剤(A)と、前記特定の疎水性カチオン性共重合体(b)を含有する添加剤(B)とを、抄紙工程で使用することによって製造される。添加剤(B)はカチオン性ポリマーサイズ剤であってもよく、その他の添加剤であってもよく、従来のものに属さない本発明で用いる新規な添加剤であってもよい。
なお、抄紙工程においては、前記パルプ繊維、填料、染料、硫酸アルミニウム等のアルミニウム化合物、乾燥紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤その他の添加剤が、各々の紙の種類に要求される物性を発揮するために、必要に応じて使用されても良い。ポリアクリルアミド系の乾燥紙力増強剤や歩留り向上剤を使用することが好ましい。
【0027】
歩留り向上剤としては、アニオン性又はカチオン性高分子量ポリアクリルアミド、シリカゾルとカチオン化澱粉の併用、ベントナイトとアニオン性、カチオン性又は両性高分子量ポリアクリルアミドの併用等が挙げられる。
硫酸バンド(硫酸アルミニウムを含む)又はポリ塩化アルミニウムを使用することがサイズ性の点から好ましいが、本発明の製紙方法によって得られる紙が防錆ライナーとして使用される場合には、錆びが生じるために硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウムを使用しないことが好ましい。
濾水性向上剤としては、ポリエチレンイミン、カチオン性又は両性ポリアクリルアミド等が挙げられる。カチオン性ポリアクリルアミドが好ましい。
【0028】
本発明に用いる前記特定の疎水性カチオン性共重合体を含有する添加剤及びロジン系エマルションサイズ剤の抄紙工程における添加場所については制限されることはないが、好ましくは、種箱からスクリーンの手前までの間であり、パルプスラリー中で十分に分散されることが望ましい。また、種箱以降のパルプ濃度の低いところで疎水性カチオン性共重合体を含有する添加剤を添加することが好ましい。疎水性カチオン性共重合体を含有する添加剤及びロジン系エマルションサイズ剤の添加順序についても制限はなく、疎水性カチオン性共重合体を含有する添加剤が先で、ついでロジン系エマルションサイズ剤の順に加えても良く、この逆でも良く、また、これらを同時に加えても良く、さらにこれらの希釈液を混合した混合液を加えても良いが、ロジン系エマルションサイズ剤を先に添加し、ついで疎水性カチオン性共重合体を含有する添加剤を加えることが好ましい。
本発明における抄紙は、特に限定されないが、pH6〜9が好ましい。
【0029】
本発明に用いる疎水性カチオン性共重合体の紙料に対する添加量は、乾燥パルプに対し重量基準で0.01%〜3%、好ましくは0.02%〜1%であり、ロジン系エマルションサイズ剤の添加量は、乾燥パルプに対し固型重量基準(以下、同様)で0.02%〜3%、好ましくは0.05%〜1%である.これらサイズ剤の添加率が上記添加率より少ないと、サイズ効果が十分ではなく、多くなると抄紙系での発泡が問題となることがある。
【0030】
抄紙されたサイズ性の優れた紙は、サイズプレス、ゲートロールコーター、ビルブレードコーター、キャレンダーなどで、澱粉、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、染料、表面サイズ剤、撥水剤、防滑剤、導電剤などを必要に応じて塗布されていても良い。
【0031】
本発明の製紙方法は、各種の紙及び板紙の製造に使用することができる。具体的には、(1)硫酸バンドを使用できないかその使用量が少量に限定される紙、例えば中性純白、防錆ライナー及び金属合紙、(2)古紙原料から炭酸カルシウムが混入する紙、例えば石膏ボード原紙、白板、白ボール、コート原紙、新聞用紙、中質紙、マニラボール、チップポール、一般ライナー及び中芯、(3)その他、ノート用紙、書籍用紙、各種印刷用紙、アート紙、キャストコート紙、コート原紙、フォーム用紙、熱転写紙、感熱記録原紙、感圧記録原紙、PPC用紙、インクジット用紙、情報用紙、純白ロール紙、クラフト紙などにおいても、本発明の製紙方法は卓越したサイズ性能を発揮する。特に防錆ライナーに使用することが好ましい。防錆ライナーは、中性紙であるため中性ライナー、また、スチール製の缶詰の梱包用に使用する場合は缶詰ライナーと呼ぶ場合もある。
【0032】
【発明の実施の形態】
疎水性カチオン性共重合体としては、疎水性基及びカチオン性基を有する共重合体樹脂として、(i) スチレン、(ii) メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等の低級アルキル( メタ) アクリレート、(iii) 2−エチルヘキシルアクリレート等の高級アルキル( メタ) アクリレートの(i) 〜(iii) の少なくとも1種の疎水性モノマーが60〜90モル%、好ましくは75〜95モル%、(iv)N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルプロピルアクリルアミド等の低級アルキルアミノ低級アルキル( メタ) アクリレート及び/又は低級アルキルアミノ低級アルキル( メタ) アクリルアミド、(v) N−〔2−(メタクリロイルオキシ)エチル〕−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド、N−〔2−(アクリロイルオキシ)エチル〕−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド等の( メタ) アクリロイルオキシ−N−ベンジルの低級アルキルアンモニウム塩の(iv)〜(V) の少なくとも1種のカチオン性モノマーが2〜40モル%、好ましくは5〜25モル%の共重合体を使用することが好ましい。疎水性モノマーの内共重合可能なロジン、アクリルアミド等のその他のモノマーを10モル%を越えない範囲(10モル%以下)で使用してもよい。
また、ロジン系エマルションサイズ剤としては、例えばロジンエステル又はロジン類(R)とロジンエステル(RE)の混合物を重量比でR/RE=100/0〜10/90、好ましくは90/10〜30/70のロジン系物質をアニオン性又はカチオン性の高分子分散剤、より好ましくはスチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体若しくはその塩又はアクリルアミド系共重合体のアニオン性高分子分散剤、又はアクリルアミド系のカチオン性の高分子分散剤を用いて水相に分散させたロジンエマルション(固形分35〜55重量%)を用いる。
古紙としては段ボール古紙、雑誌古紙、脱墨古紙及び新聞古紙の内、炭酸カルシウムを含む段ボール古紙パルプを含有する紙料、例えば段ボール古紙パルプを少なくとも10重量%含有する紙料を使用した場合、硫酸バンドを使用する中性抄紙系、硫酸バンドを使用しない中性抄紙系のpH6〜9、硫酸バンドを使用した酸性抄紙系pH4〜6では、疎水性カチオン性共重合体の使用量はパルプの絶乾重量基準で0.01〜1重量%、より好ましくは0.03〜0.5重量%、ロジンエマルションサイズ剤の使用量はパルプの絶乾重量基準で0.03〜2重量%、より好ましくは0.05〜1重量%とすることが好ましい。
上記の紙料、添加剤を用いて製紙し、ライナーを得る。
【0033】
【実施例】
以下に合成例、実施例、及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下において「部」及び「%」は、特に断りがない限りそれぞれ重量部及び重量%を意味する。
実施例及び比較例における硫酸バンド、ポリアクリルアミド、サイズ剤、添加剤等の薬品の添加量「%」はパルプ絶乾重量に対する薬品固形分%を意味する。
【0034】
(1) 疎水性カチオン性共重合体含有添加剤の製造
(合成例1)疎水性カチオン性共重合体b−1含有添加剤Bー1の製造
攪拌機、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコにスチレン145.8部(85モル%)、メチルメタクリレート8.2部(5モル%)、ジメチルアミノエチルメタクリレート25.9部(10モル%)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬工業(株)製、製品名:V601、アゾ系触媒)4. 4部及びトルエン79.2部を仕込み、80℃で3時間保持し、次いでV601を0.5部仕込み、さらに同温度で2時間保持した。
次いで、90%濃度の酢酸11部を加えた後、水368部を加え、エマルションを得てから更に昇温し、トルエンの留去を行った。
その後、水98部を加え、エピクロロヒドリン15.8部を加え、80℃で1. 5時間反応し、水354部を加えて固形分20. 2%の疎水性カチオン性共重合体b−1を含有する添加剤B−1を得た。
【0035】
(合成例2、3、6)疎水性カチオン性共重合体b−2、b−3 、b−6含有添加剤B−2、B−3、B−6の製造
合成例1と同様の反応器に表1に示す配合比で所定のモノマー及び四級化剤を仕込み、それぞれ疎水性カチオン性共重合体b−2、b−3、b−6を含有する添加剤B−2、B−3、B−6を得た。四級化剤はカチオンモノマーと同じ当量仕込んだ。
【0036】
(合成例4)疎水性カチオン性共重合体b−4含有添加剤B−4の製造
攪拌機、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコにスチレン78部(75モル%)、2−エチルヘキシルアクリレート9.2部(5モル%)、75%濃度N−〔2−(メタクリロイルオキシ)エチル〕−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウム=クロライド水溶液56.8部(15モル%)、50%アクリルアミド液7.1部(5モル%)及びイソプロピルアルコール141部を仕込み、次いでアゾイソブチルニトリルを2部仕込み、窒素気流中で80℃で5時間反応させた。
次いで、水518部を加えて固形分20. 1%の疎水性カチオン性共重合体b−4を含有する添加剤B−4を得た。
【0037】
(合成例5)疎水性カチオン性共重合体b−5含有添加剤B−5の製造
上記合成例4において、表1に示す配合比で所定のモノマーを仕込んだこと以外は同様にして、疎水性カチオン性共重合体b−5を含有する添加剤B−5を得た。
【0038】
【表1】
【0039】
(2)ロジン系エマルションサイズ剤の製造
(2)−1.ロジン系物質の製造例
(製造例1) 強化ロジン(R−1)製造
約200℃の熔融状態にあるガムロジン900部にフマル酸100部を徐々に加えて、同温度で3時間加熱し、ガムロジンのフマル酸強化物(R−1)を得た。この強化物の強化度(フマル酸の付加率)は10%であった。
【0040】
(製造例2) 強化ロジン(R−2)の製造
約200℃の熔融状態にあるガムロジン920部に無水マレイン酸80部を徐々に加えて、同温度で3時間加熱し、ガムロジンの無水マレイン酸強化物(R−2)を得た。この強化物の強化度(無水マレイン酸の付加率)は8%であった。
【0041】
(製造例3)強化ロジン(R−3)の製造
上記強化ロジンの製造例2において、ガムロジン870部と無水マレイン酸130部の仕込み割合にすること以外は同様にして、強化度13%のガムロジンの無水マレイン酸強化物(R−3)を得た。
【0042】
(製造例4)ロジンエステル(RE−1)の製造
攪拌機、温度計、窒素導入管、分水器及び冷却器を備えたフラスコに、酸価170のガムロジン600部とグリセリン56部(仕込みモル比が−OH/−COOH=1.0)を仕込み、窒素気流下270℃まで加熱し、攪拌下、同温度で15時間反応させ、酸価13のロジンエステル化物(RE−1)を得た。
【0043】
(製造例5)強化ロジンエステル(RE−2)の製造
上記ロジン系物質の製造例4において、ガムロジン600部とグリセリン45部の仕込み割合(仕込みモル比が−OH/−COOH=0.8)にすること以外は同様にして酸価36のロジンエステル化物を得た。ついで、このロジンエステル化物485部を200℃にした後、攪拌下、無水マレイン酸15部を加え、同温度で3時間加熱し、ロジンエステルの無水マレイン酸強化物(RE−2)を得た。この強化ロジンエステル化物の強化度(無水マレイン酸の付加率)は3%であった。
【0044】
(2)−2.高分子分散剤の製造
以下のようにして、ロジン系物質を乳化分散するための高分子分散剤P−1〜P−3を製造した。
(製造例1)アニオン性高分子分散剤(P−1)の製造
特開昭61−108796号公報の参考例10の製造法に従い、以下のようにしてスチレン−メタクリル酸系共重合体中和物(P−1)を製造した。
すなわち、スチレン55部、メタクリル酸30部、イタコン酸5部、アクリル酸ラウリル10部、10%ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物50部、過硫酸アンモニウム1部及び水200部を混合攪拌し、加圧下、150℃で30分加熱した。
ついで、70℃まで冷却し、48.5%水酸化ナトリウム35.5部と水7部を徐々に滴下し、30分間攪拌した後室温まで冷却することにより、固形分30%のポリマー分散液(P−1)を得た。
【0045】
(製造例2)アニオン性高分子分散剤(P−2)の製造
特開平10−245795号公報の製造例1の製造法に従い、以下のようにしてアクリルアミド系共重合体溶液(P−2)を製造した。
すなわち、攪拌機、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコに50%アクリルアミド水溶液228部(80モル%)、イソブチルメタクリレート28部(10モル%)、アクリル酸14部(10モル%)、イオン交換水136部、イソプロピルアルコール218部、チオグリコール酸0.9部(0.5モル)、n−ドデシルメルカプタン2.8部(0.7モル)を仕込み、この混合液を攪拌しながら窒素ガス雰囲気下で、60℃まで昇温した。ついで重合開始剤としてAIBN(アゾイソブチロニトリル)を0.3部加え、80℃まで昇温し、5時間この温度を保持した。次に、イソプロピルアルコールの留去を行い、イオン交換水を加えて固形分濃度35%の共重合体溶液(P−2)を製造した。
【0046】
(製造例3)カチオン性高分子分散剤(P−3)の製造
特開平2−177534号公報の実施例1の製造法に従い、以下のようにしてカチオン性高分子分散剤(P−3)を製造した。
すなわち、攪拌機、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコに、ジメチルアミノエチルメタクリレート31.4部、50%アクリルアミド水溶液85.3部、スチレン20.8部、イオン交換水100.6部、イソプロピルアルコール143.3部、n−ドデシルメルカプタン0.6部を仕込み、20%酢酸水溶液にてpH4.5に調節した。この混合液を攪拌しながら窒素ガス雰囲気下で、60℃まで昇温した。ついで重合開始剤として過硫酸アンモニウム5%水溶液2.3部を加え、80℃まで昇温し、1.5時間この温度を保持した後、過硫酸アンモニウム5%水溶液0.7部を追加した。さらに1時間同温度に保持した後、イオン交換水100部を加え、ついでイソプロピルアルコールの留去を行い、さらに水を加え、固形分濃度20.4%の共重合体溶液(P−3)を製造した。
【0047】
(3)ロジンエマルションサイズ剤の製造
(製造例1)ロジンエマルジョンサイズ剤(A−1)の製造
上記ロシン系物質の製造例2の強化ロジン(R−2)70部と上記ロジン系物質の製造例4のロジンエステル化物(RE−1)30部を約150℃に加熱熔融し、攪拌しながら上記高分子分散剤の製造例2の共重合体水溶液(P−2)を20部添加して混合し、さらに熱水を加えながら転相させ、油中水型のエマルジョンとし、これにさらに熱水を素早く添加して安定な水中油型エマルションとした後、室温まで冷却した。
このようにして得られたロジンエマルション(A−1)の固形分は45.0%、平均粒子径は0.38μmであった。このロジンエマルションをそのままサイズ剤とする。
【0048】
(製造例2、3、5)ロジンエマルションサイズ剤(A−2、A−3、A−5)の製造
上記ロジン系物質の製造例1、3の強化ロジン(R−1)、(R−3)、上記ロジン系物質の製造例4、5のロジンエステル化物(RE−1)、強化ロジンエステル化物(RE−2)のそれぞれと、上記高分子分散剤の製造例1〜2の共重合体溶液(P−1)、(P−2)を表2に示す組み合わせ及び仕込み比に従って、ロジン系物質100部、共重合体溶液を20〜30部使用したこと以外は製造例1と同様にしてロジンエマルション(A−2、A−3、A−5)を得た。
【0049】
(製造例4)ロジンエマルションサイズ剤(A−4)の製造
上記ロジン系物質の製造例2の強化ロジン(R−2)70部と、上記ロジン系物質の製造例4のロジンエステル化物(RE−1)30部とを約150℃に加熱熔融し、攪拌しながら上記高分子分散剤の製造例2の共重合体水溶液(P−3)30部と、水130部とを高温高圧下に混合し、その混合物を約1960Pa(200Kg/cm2 )の圧力で工業用ホモジナイザーに通してた後、室温まで冷却した。
このようにして得られたロジンエマルション(A−4)の固形分は40.3%、平均粒子径は0.40μmであった。このロジンエマルションをそのままサイズ剤とする。
なお、ロジンエマルションサイズ剤A−1〜A−5の組成及び固形分を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】
実施例1
段ボール古紙パルプを350mlカナディアン・スタンダードフリーネスに叩解し、2.5%のパルプスラリーとした。この古紙にはパルプ絶乾重量に対して1.2%の炭酸カルシウムが含まれていた。このパルプスラリー1.6リットルに、対パルプ1.0%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0. 2%(絶乾重量基準)の両性ポリアクリルアミド(日本PMC社製:DS470)、対パルプ0.15%(絶乾重量基準)の中性ロジンエマルジョンサイズ剤A−1(上記製造例1)をそれぞれ添加し、攪拌した後、pH7.0に調整された希釈水にてパルプ濃度0.5%まで希釈した。次いで、希釈したパルプスラリーに対パルプ0.05%(絶乾重量基準)の添加剤B−1(上記合成例1の疎水性カチオン性共重合体b−1含有量に換算、以下各合成例については同様)を添加した。このときのパルプスラリーはpH7.0であった。
このパルプスラリーを紙料としてノーブルアンドウッド抄紙機で抄紙し、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の乾燥処理を行った。得られた試験紙の坪量は80g/m2 であった。試験紙を恒温恒湿環境下(20℃、65%相対湿度)で24時間調湿した後、ステキヒトサイズ度を測定したところ、25秒であった。
上記の添加剤の種類、添加量、ステキヒトサイズ度の測定結果を表3に示す。
【0052】
実施例2〜12
実施例1において、中性ロジンエマルションサイズ剤A−1及び添加剤B−1のそれぞれの代わりに、中性ロジンエマルションサイズ剤A−1〜A−4(上記製造例1〜4)及び添加剤B−1〜B−6(上記合成例1〜6)のそれぞれを表3の実施例2〜12のそれぞれの欄に記載した添加率で添加したこと以外は同様にして紙料を製造し、これを用いて実施例1と同様にして抄紙、乾燥、調湿した後ステキヒトサイズ度を測定した。その結果を表3に示す。
表3のサイズ効果試験は、炭酸カルシウムが混入する古紙を用いて抄紙を中性付近(pH6〜9)で行って得たライナーに対する試験に相当することがある。
【0053】
比較例1〜10
実施例1において、中性ロジンエマルションサイズ剤A−1及び添加剤B−1の代わりに、中性ロジンエマルションサイズ剤A−1〜A−4又は添加剤B−1〜B−6のそれぞれを表3の比較例1〜10のそれぞれの欄に記載した添加率で添加したこと以外は同様にして紙料を製造し、これを用いて実施例1と同様にして抄紙、乾燥、調湿した後ステキヒトサイズ度を測定した。その結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】
実施例13
段ボール古紙パルプを360mlカナディアン・スタンダード・フリーネスに叩解し、2.5%のパルプスラリーとした。この古紙にはパルプ絶乾重量に対して2.0%の炭酸カルシウムが含まれていた。このパルプスラリー1.6リットルに、対パルプ0.3%(絶乾重量基準)の両性ポリアクリルアミド(日本PMC社製:DS470)、対パルプ0.15%(絶乾重量基準)の中性ロジンエマルジョンサイズ剤A−1(上記製造例1)をそれぞれ添加し、攪拌した後、pH7.0に調整された希釈水にてパルプ濃度0.5%まで希釈した。次いで、希釈したパルプスラリーに対パルプ0.05%(絶乾重量基準)の添加剤B−1(上記合成例1)を添加した。このときのパルプスラリーはpH7.0であった。
このパルプスラリーを紙料としてノーブルアンドウッド抄紙機で抄紙し、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の乾燥処理を行った。得られた試験紙の坪量は80g/m2 であった。試験紙を恒温恒湿環境下(20℃、65%相対湿度)で24時間調湿した後、ステキヒトサイズ度を測定したところ、27秒であった。
上記の添加剤の種類、添加量、ステキヒトサイズ度の測定結果を表4に示す。
【0056】
実施例14〜16
実施例13において、中性ロジンエマルションサイズ剤A−1及び添加剤B−1のそれぞれの代わりに、中性ロジンエマルションサイズ剤A−1、A−4及び添加剤B−1、B−3、B−5のそれぞれを表4の実施例14〜16のそれぞれの欄に記載した添加率で添加したこと以外は同様にして紙料を製造し、これを用いて実施例13と同様にして抄紙、乾燥、調湿した後ステキヒトサイズ度を測定した。その結果を表4に示す。
表4のサイズ効果試験は、炭酸カルシウムが混入する古紙を用いて、硫酸バンドを添加せず、抄紙を中性付近(pH6〜9)で行って得た防錆ライナーに対する試験に相当することがある。
【0057】
比較例11〜15
実施例13において、中性ロジンエマルションサイズ剤A−1及び添加剤B−1の代わりに、中性ロジンエマルションサイズ剤A−1、A−4又は添加剤B−1、B−3、B−5のそれぞれを表3の比較例11〜15のそれぞれの欄に記載した添加率で添加したこと以外は同様にして紙料を製造し、これを用いて実施例13と同様にして抄紙、乾燥、調湿した後ステキヒトサイズ度を測定した。その結果を表4に示す。
【0058】
【表4】
【0059】
実施例17
段ボール古紙パルプを350mlカナディアン・スタンダード・フリーネスに叩解し、2.5%のパルプスラリーとした。この古紙にはパルプ絶乾重量に対して1.2%の炭酸カルシウムが含まれていた。このパルプスラリー1.6リットルに、対パルプ2.0%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0.1%(絶乾重量基準)の両性ポリアクリルアミド(日本PMC社製:DS470)、対パルプ0.1%(絶乾重量基準)のロジンエマルジョンサイズ剤A−5(上記製造例5)をそれぞれ添加し、攪拌した後、pH5.0に調整された希釈水にてパルプ濃度0.5%まで希釈した。次いで、希釈したパルプスラリーに対パルプ0.05%(絶乾重量基準)の添加剤B−1(上記合成例1)を添加した。このときのパルプスラリーはpH5.2であった。
このパルプスラリーを紙料としてノーブルアンドウッド抄紙機で抄紙し、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の乾燥処理を行った。得られた試験紙の坪量は80g/m2 であった。試験紙を恒温恒湿環境下(20℃、65%相対湿度)で24時間調湿した後、ステキヒトサイズ度を測定したところ、28秒であった。
上記の添加剤の種類、添加量、ステキヒトサイズ度の測定結果を表5に示す。
【0060】
実施例18、19
実施例17において、ロジンエマルションサイズ剤A−5及び添加剤B−1のそれぞれの代わりに、ロジンエマルションサイズ剤A−5及び添加剤B−1、B−3、B−5のそれぞれを表5の実施例18、19のそれぞれの欄に記載した添加率で添加したこと以外は同様にして紙料を製造し、これを用いて実施例17と同様にして抄紙、乾燥、調湿した後ステキヒトサイズ度を測定した。その結果を表5に示す。
表5のサイズ効果試験は、炭酸カルシウムが混入する古紙を用いて、抄紙を酸性下(pH4〜6)で行って得たライナーに対する試験に相当することがある。
【0061】
比較例16〜19
実施例17において、ロジンエマルションサイズ剤A−5及び添加剤B−1の代わりに、ロジンエマルションサイズ剤A−5又は添加剤B−1、B−3、B−5のそれぞれを表5の比較例16〜19のそれぞれの欄に記載した添加率で添加したこと以外は同様にして紙料を製造し、これを用いて実施例17と同様にして抄紙、乾燥、調湿した後ステキヒトサイズ度を測定した。その結果を表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】
実施例20、21、比較例20〜26
実施例13で使用した段ボール古紙パルプ(WCBパルプ)と、450mlカナディアン・スタンダード・フリーネスにまで叩解した未晒クラフトパルプ(NUKP、針葉樹100%)を表6に記載された配合率で混合し、2.5%のパルプスラリーとした。
このパルフスラリー1.6リットルに対し、以下の3条件の薬品添加を行った。
(i)薬品添加処方1(実施例20、21、比較例20)
対パルプ0.3%(絶乾重量基準)の両性ポリアクリルアミド(日本PMC社製:DS470)、対パルプ0.15%(絶乾重量基準)の中性ロジンエマルジョンサイズ剤A−1(上記製造例1)をそれぞれ添加し、攪拌した後、pH7.0に調整された希釈水にてパルプ濃度0.5%まで希釈した。次いで、希釈したパルプスラリーに対パルプ0.05%(絶乾重量基準)の添加剤B−1(上記合成例1)を添加した。
(ii) 薬品添加処方2(比較例21〜23)
対パルプ0.3%(絶乾重量基準)の両性ポリアクリルアミド(日本PMC社製:DS470)、対パルプ0.20%(絶乾重量基準)の中性ロジンエマルジョンサイズ剤A−1(上記製造例1)をそれぞれ添加し、攪拌した後、pH7.0に調整された希釈水にてパルプ濃度0.5%まで希釈した。この時、希釈したパルプスラリーに添加剤B−1(上記合成例1)は添加しなかった。
(iii) 薬品添加処方3(比較例24〜26)
対パルプ0.3%(絶乾重量基準)の両性ポリアクリルアミド(日本PMC社製:DS470)を添加し、攪拌した後、pH7.0に調整された希釈水にてパルプ濃度0.5%まで希釈した。次いで、希釈したパルプスラリーに対して対パルプ0.20%(絶乾重量基準)の添加剤B−1(上記合成例1)を添加した。この時、中性ロジンエマルジョンサイズ剤A−1(上記製造例1)は添加しなかった。
【0064】
上記3つのそれぞれの条件で薬品添加を行った後のパルプスラリーはpH7.0であった。
このパルプスラリーを紙料としてノーブルアンドウッド抄紙機で抄紙し、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の乾燥処理を行った。得られた試験紙の坪量は80g/m2 であった。試験紙を恒温恒湿環境下(20℃、65%相対湿度)で24時間調湿した後ステキヒトサイズ度を測定した。
上記のパルプの配合比、添加剤の種類、添加量、ステキヒトサイズ度の測定結果を表6に示す。
【0065】
【表6】
【0066】
上記実施例において、ステキヒトサイズ度の経時変化は認められななかった。
上記各発明において、「製紙方法」を「古紙含有紙の製造方法」としてもよく、「古紙パルプを含有する紙料に少なくとも2種の添加剤を添加して抄紙することにより得られる古紙含有紙のサイジング方法において、該添加剤の1種が(A)ロジン系物質(a)を水に分散させて得られたロジン系エマルションサイズ剤であり、該添加剤の他の1種が(B)疎水性カチオン性共重合体(b)を含有する添加剤である古紙含有紙のサイジング方法。」とした発明としてもよく、これに上記(2)以降の発明、その他の限定を加えてもよい。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、ロジン系エマルションサイズ剤と疎水性カチオン性共重合体を抄紙系の紙料に添加するようにし、硫酸バンドをその試料に添加しないようにし、該疎水性カチオン性共重合体が上記(b1)及び/又は(b3)を60/98モル%と、上記(b2−1)及び/又は、(b2−2)を2〜40モル%を共重合して得られる共重合体であって、防錆ライナーを製造するようにしたので、古紙を含有する紙料から得られる紙について、サイズ効果が優れ、その経時変化が少なく、サイジングのコストが安価で、取扱いが容易であるサイズ剤を用いた紙であって、特にライナーのように耐水性を必要とする分野に特に有効な防錆ライナー及びその製紙方法を提供することができる。
また、硫酸バンドをその試料に添加しないようにしたので、防錆ライナーとして錆を発生し難くすることができる。
Claims (12)
- 古紙パルプを含有する紙料に少なくとも2種の添加剤を添加して抄紙する抄紙工程を有する製紙方法において、該添加剤の1種が(A)ロジン系物質(a)を水に分散させて得られたロジン系エマルションサイズ剤であり、該添加剤の他の1種が(B)疎水性カチオン性共重合体(b)を含有する添加剤であり、(C)硫酸バンドを上記紙料に添加することなく、該疎水性カチオン性共重合体(b)が(b1)スチレンモノマー類及び/又は(b3)アルキルアクリレート類及び/又はアルキルメタクリレート類60〜98モル%と、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマー及び/又は(b2−2)三級アミノ基を四級化したモノマーのカチオン性モノマー2〜40モル%を共重合して得られた共重合体であり、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマーを共重合した共重合体については四級化してもよい、防錆ライナーを製造する製紙方法。
- (A)のロジン系エマルションサイズ剤が中性ロジンエマルションサイズ剤である請求項1に記載の製紙方法。
- (b2−1)三級アミノ基を有するモノマーを共重合した共重合体についてエピハロヒドリンで四級化する請求項1又は2に記載の製紙方法。
- 古紙パルプが段ボール古紙、雑誌古紙、脱墨古紙及び新聞古紙からなる群の少なくとも1種の古紙パルプを含有する請求項1ないし3のいずれかに記載の製紙方法。
- 古紙パルプが段ボール古紙である請求項4に記載の製紙方法。
- 紙料中の古紙パルプが少なくとも10重量%である請求項1ないし5のいずれかに記載の製紙方法。
- 紙料のpHが6.0〜9.0である請求項1ないし6のいずれかに記載の製紙方法。
- 抄紙工程で古紙を含有する紙料の内部に少なくとも2種の添加剤を添加されることによって得られた紙において、該添加剤の1種に含有されたロジン系物質(a)と、該添加剤の他の1種に含有された疎水性カチオン性共重合体(b)を少なくとも含有し、(C)硫酸バンドを上記紙料に添加することなく、該疎水性カチオン性共重合体(b)が(b1)スチレンモノマー類及び/又は(b3)アルキルアクリレート類及び/又はアルキルメタクリレート類60〜98モル%と、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマー及び/又は(b2−2)三級アミノ基を四級化したモノマーのカチオン性モノマー2〜40モル%を共重合して得られた共重合体であり、(b2−1)三級アミノ基を有するモノマーを共重合した共重合体については四級化してもよい、防錆ライナー。
- ロジン系物質(a)はロジンエステルを含有する請求項8に記載の防錆ライナー。
- (b2−1)三級アミノ基を有するモノマーを共重合した共重合体についてエピハロヒドリンで四級化する請求項9に記載の防錆ライナー。
- 防錆ライナーが段ボール古紙、雑誌故紙、脱墨故紙及び新聞古紙のパルプの少なくとも1種を含有する紙料から得られる請求項10に記載の防錆ライナー。
- 紙中の古紙が少なくとも10重量%である請求項8ないし11のいずれかに記載の防錆ライナー。
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