JP3386880B2 - 製紙用中性サイズ剤 - Google Patents

製紙用中性サイズ剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は製紙用サイズ剤に関する
ものであり、更に詳しくは、中性乃至アルカリ性条件下
での使用に適した製紙用サイズ剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製紙業界では紙の耐水化(サイジ
ング)に際して、ロジン又はロジンのαβ不飽和酸付加
物(強化ロジン)の水性分散液やアルカリ金属石鹸溶液
を、硫酸アルミニウムと共に、必要に応じて更に陽イオ
ン性定着助剤ポリマーと共に用いるのを常とした。一
方、近年の製紙技術では、紙の填料として、あるいは紙
コーティング用顔料として、従来のクレー・タルクに代
えて炭酸カルシウムが、一般に使用されている。填料と
して炭酸カルシウムを使用した場合には、必然的に抄紙
時のpHが6以上の中性乃至アルカリ性となり、又コー
ティング用顔料として炭酸カルシウムを使用した紙が、
損紙又は故紙として抄紙系に混入された場合にも、pH
6以上の中性乃至アルカリ性となるのが通例である。そ
して填料に炭酸カルシウムを選ぶ場合でも、抄紙ワイヤ
ーの摩耗が少ないことから、重質炭酸カルシウムよりも
更にアルカリ性が高い軽質(沈降性)炭酸カルシウムを
使用するのが最近の傾向である。このような状況の下で
は、従来汎用されて来たロジン又は強化ロジンの水性分
散液やアルカリ金属石鹸溶液は、紙のサイジングに有効
でないので、これに代わって無水アルケニルコハク酸
(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)等を有
効成分とするサイズ剤が用いられている。しかし、AK
D系のサイズ剤は、紙に滑り性を付与したり、紙のトナ
ー接着性を低下させる恐れがあり、又、ASA系及びA
KD系のサイズ剤を使用した場合の抄紙工程で発生する
各種の汚れの問題も、完全には解決されていない。
【0003】中性乃至アルカリ性のpH条件下で使用し
ても紙の耐水化に有効であって、しかもASA系又はA
KD系のサイズ剤のような不都合を伴わないサイズ剤と
しては、強化ロジンを第3級アミノアルコ−ルでエステ
ル化した変性ロジンの分散液からなるサイズ剤(特開昭
60−161472号公報参照)とか、ロジン又は強化
ロジンを3〜4価のアルコ−ルと反応せしめた変性ロジ
ンの分散液からなるサイズ剤(特公平3−79480号
公報、特公平6−4954号公報参照)等の提案がなさ
れている。しかし、これらのサイズ剤は中性pH域では
一応の効果を発揮するものの、アルカリ性が高い軽質炭
酸カルシウムを比較的多量に充填させた紙を抄造する場
合の如く、アルカリ性pH域で、つまり高pH域で抄紙
せざるを得ない場合には、これらサイズ剤に充分な耐水
化効果を期待できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の一つ
は、中性乃至アルカリ性の抄紙条件において、優れたサ
イズ効果を発揮する製紙用中性サイズ剤を提供すること
にある。本発明の他の目的は、炭酸カルシウム、特にア
ルカリ性が強い軽質炭酸カルシウムを、填料として多量
に含有する所謂高充填紙を製造する場合を含めて、高p
H域で紙を抄造する際に有効なサイズ剤を提供すること
にある。また本発明の別の目的は、中性乃至アルカリ性
抄紙条件下で優れた効果を発揮するサイズ剤の製造方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る製紙用中性
サイズ剤は、ロジンのαβ不飽和酸付加物に下記の化3
で示されるポリエステル類を反応せしめて酸価25〜9
0に至らしめた樹脂(以下これを変性樹脂という)を水
中に分散せしめたことを特徴とする。
【0006】
【化3】 式中、Rは炭素数1以上の炭化水素残基を示し、lは
〜3の整数、nは1以上の整数を示す。
【0007】本発明の製紙用中性サイズ剤を構成する変
性樹脂の出発原料となるロジンには、ガムロジン、トー
ルロジン、ウッドロジン、水添ロジン、重合ロジン、
(アルキル)フェノール・ホリマリン樹脂変性ロジン、
キシレン樹脂変性ロジン、アルデヒド変性ロジン、スチ
レン変性ロジン等の各種ロジン類が含まれる。ロジンの
αβ不飽和酸付加物とは、前記したロジンの1種又は2
種以上の混合物に、ディールスアルダー反応によってα
β不飽和酸を付加せしめたものを指し、このものは当業
界で通常、強化ロジンと呼ばれている。付加せしめるα
β不飽和酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水
マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、無水イタコン酸
等を例示することができる。付加反応を行うに際して、
ロジン類に対するαβ不飽和酸の使用量には、格別の限
定はないが、一般的には、ロジン類100重量部当たり
αβ不飽和酸を0.5〜20重量部付加せしめるのが通
例である。
【0008】強化ロジンに反応せしめられるポリエステ
ル類は、上記の化3で示すことができる。すなわち、本
発明のポリエステル類は、2塩基性有機酸とグリセリン
類との脱水縮合反応生成物であって、グリセリン類の1
級OH基が優先的に縮合反応に関与し、2級OH基が複
数個残存しているのがその特徴である。このようなポリ
エステル類は、2塩基性有機酸1モル当たり、1モル以
上のグリセリン類を、通常のポリエステル生成条件で反
応させることで容易に得ることができ、この場合の2塩
基性有機酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタール
酸、アジピン酸、ピメリン酸、ダイマー酸、フタール
酸、イソフタール酸、テレフタール酸、アルキルコハク
酸、アルケニルコハク酸等の外、これら各酸の無水物を
使用することができる。また、グリセリン類としては、
グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリンの使用が
能である。なかでも、本発明のポリエステル類を調製す
るに際し、2塩基性有機酸としてアジピン酸を使用する
ことは、グリセリン類との反応性が高い点で好ましいば
かりでなく、グリセリン類との脱水縮合で得られるエス
テル(その一般式は下記の化4で示される)と、強化ロ
ジンとの反応によって得られる変性樹脂が、特に優れた
サイズ効果を発揮する点で好ましく、経済性の点でも好
ましい。
【0009】
【化4】 式中、lは1〜3の整数、mは1以上の整数を示す。
【0010】本発明の製紙用中性サイズ剤を構成する変
性樹脂は、上記ポリエステル類に残存するOH基に、強
化ロジンを縮合反応せしめることで得ることができる。
この縮合反応を行わせるに際してのポリエステル類と強
化ロジンとの反応比率は、任意に選択することができる
が、縮合反応の完結時点で、変性樹脂が25〜90、好
ましくは40〜70の酸価を有することが望ましい。9
0以上の酸価を有する樹脂は抄紙工程でのpH条件が高
pH域になると、サイズ効果の劣る凝集物を生成するた
め好ましくない。一方、25以下の酸価を有する変性樹
脂は、抄紙工程中に通常存在し、ロジン系物質のサイズ
効果を助長するアルミニウムイオンやカチオン性定着助
剤との親和性に欠け、サイズ効果を減殺するので好まし
くない。
【0011】本発明の製紙用中性サイズ剤は、上記した
変性樹脂を水に分散させたものであるが、その分散液の
調製には通常のロジン系樹脂に適用できる各種の分散技
術を採用することができる。例えば、樹脂を溶剤に溶解
した後、適当な分散助剤を用いて高圧乳化を行い、しか
る後溶剤を溜去する方法(溶剤法)、樹脂を溶融してこ
れを充分攪拌しつつ、分散助剤水溶液を滴下してまず油
中水型分散液を調製し、次いで、これを更に希釈して水
中油型分散液に移行せしめる方法(反転法)等を、本発
明の変性樹脂に適用して平均粒子径1ミクロン以下の安
定な分散液を形成させることができる。本発明の製紙用
中性サイズ剤は定着助剤及び/又は硫酸アルミニウム等
のアルミニウム塩と共に、pH6以上の中性乃至アルカ
リ性条件で使用して優れたサイズ効果を発揮する。特
に、従来の中性抄紙用ロジンサイズ剤では充分なサイズ
効果を期待できない軽質炭酸カルシウム高充填紙にも、
本発明のサイズ剤は満足できるサイズ効果を付与するこ
とができる。
【0012】
【作用】本発明の製紙用中性サイズ剤の有効成分は、α
β不飽和酸付加ロジン(強化ロジン)と前記化1で示す
ポリエステル類との縮合生成物であるが、この縮合生成
物が、中性乃至アルカリ域において格段の効果を発揮す
る作用機構は、現在のところ完全には解明されていな
い。しかし、次のように推測することができる。すなわ
ち、強化ロジンの変性に使用される本発明のポリエステ
ル類は、分子内に複数の2級OH基を有し、その2級O
H基と前記強化ロジン中のCOOH基との間で形成され
るエステル結合は、1級OH基由来のエステル結合に比
し、対アルカリ加水分解性に優れているために、高アル
カリ性条件でも優れたサイズ効果を発揮するものと推察
される。ちなみに、2級OH基が分子中に存在しない
か、1個しか存在しないペンタエリスリト−ルやグリセ
リンで変性した強化ロジンは、本発明の変性樹脂が奏す
るような効果を発揮しない。また、本発明の変性樹脂
は、強化ロジンと化1で示されるポリエステル類との縮
合反応物であるが故に、強化ロジンと単なる多価アルコ
−ルとのエステル反応物に比して分子量が大きく、しか
もその分子はサイズ効果を発揮するに適当な大きさにあ
ると考えられる。
【0013】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳しく説明す
るが、これら実施例は本発明を限定するものでない。な
お、以下の各例では、特に断らない限り%は重量%、部
は重量部を示す。 ポリエステル製造例1 攪拌機、温度計、溜出管及び窒素導入管を付した反応器
にアジピン酸146部及びグリセリン184部を仕込
み、窒素気流下、攪拌しつつ昇温、内温240〜245
℃において、5時間脱水縮合反応を行い、酸価2.8の
粘液状のポリエステル(イ)を得た。 ポリエステル製造例2 製造例1と同様の反応器に、アジピン酸292部、グリ
セリン276部を仕込み、製造例1と同様に反応して、
酸価4.0の粘液状のポリエステル(ロ)を得た。 ポリエステル製造例3 製造例1と同様の反応器に、アジピン酸438部、グリ
セリン368部を仕込み、製造例1と同様に反応して、
酸価4.1の粘液状のポリエステル3(ハ)を得た。 ポリエステル製造例4 製造例1と同様の反応器に、アジピン酸876部、グリ
セリン644部を仕込み、製造例1と同様に反応して、
酸価5.2の半固形状ポリエステル(ニ)を得た。 ポリエステル製造例5 製造例1と同様の反応器に、アジピン酸146部、ジグ
リセリン332部を仕込み、製造例1と同様に反応し
て、酸価4.2の粘液状ポリエステル(ホ)を得た。 ポリエステル製造例6 製造例1と同様の反応器に、イソフタ−ル酸332部、
グリセリン276部を仕込み、225〜230℃におい
て7時間反応を行い、酸価4.8の粘液状ポリエステル
(ヘ)を得た。 ポリエステル製造例7 製造例1と同様の反応器に、炭素数が16で、5位以内
の位置に二重結合を有する内部オレフィンが55%を占
めるオレフィンに無水マレイン酸を付加して製造したア
ルケニルコハク酸無水物317部と、グリセリン184
部を仕込んで、220〜230℃で9時間反応を行い、
酸価2.4の粘液状ポリエステル(ト)を得た。
【0014】変性樹脂製造例1 酸価170を有するガムロジン300部を製造例1と同
様の反応器に仕込み、窒素気流下加温して内温を180
℃とし、無水マレイン酸18部を加え、195〜205
℃で5時間反応させた後、前記ポリエステル(イ)の6
7部と、エステル化触媒としての樹脂酸亜鉛0.75部
を加え、240〜250℃で16時間反応を行い、酸価
39.9、軟化点95℃の変性樹脂(イ)を得た。 変性樹脂製造例2 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の仕込
み量を50部とした以外は変性樹脂製造例6と同様に操
作して、酸価60.3、軟化点94℃の変性樹脂(ロ)
を得た。 変性樹脂製造例3 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の代わ
りに、ポリエステル(ロ)を71部使用して、同様に反
応を行い、酸価57.8、軟化点91℃の変性樹脂
(ハ)を得た。 変性樹脂製造例4 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の代わ
りに、ポリエステル(ハ)を97部使用して、同様に反
応を行い、酸価44.1、軟化点90℃の変性樹脂
(ニ)を得た。 変性樹脂製造例5 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の代わ
りに、ポリエステル(ニ)を105部使用して、同様に
反応を行い、酸価48.9、軟化点88℃の変性樹脂
(ホ)を得た。 変性樹脂製造例6 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の代わ
りに、ポリエステル(ホ)を100部使用して、同様に
反応を行い、酸価41.5、軟化点83℃の変性樹脂
(ヘ)を得た。 変性樹脂製造例7 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の代わ
りに、ポリエステル(ヘ)を73部使用して、同様に反
応を行い、酸価61.2、軟化点55℃の変性樹脂
(ト)を得た。 変性樹脂製造例8 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の代わ
りに、ポリエステル(ト)を88.6部使用し、同様の
反応を行い、酸価45.0、軟化点77℃の変性樹脂
(チ)を得た。
【0015】参考例1 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の代わ
りに、ペンタエリスリト−ルを28部使用して同様に反
応を行い、酸価62.7、軟化点95℃の変性樹脂Aを
得た。 参考例2 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の代わ
りに、トリエタノ−ルアミンを37部使用し、210℃
で8時間反応を行い、酸価60.5、軟化点90℃の変
性樹脂Bを得た。 参考例3 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の使用
量を23部とした以外は先の変性樹脂製造例1同様に操
作して、酸価95、軟化点92℃の変性樹脂Cを得た。 参考例4 変性樹脂製造例1において、ポリエステル(イ)の使用
量を77部とした以外は先の変性樹脂製造例1同様に操
作して、酸価22、軟化点89℃の変性樹脂Dを得た。
【0016】実施例1 変性樹脂(イ)の100部を加熱溶融して150℃に昇
温した。別に、スチレン60%、ブチルアクリレ−ト1
5%、アクリル酸12.5%及びメタアクリル酸12.
5%からなる乳化重合ポリマ−を、苛性ソ−ダで中和し
た固形分25%のアニオンポリマ−水溶液30部と、内
部オレフィンを原料とするアルケニルコハク酸のソ−ダ
塩40%水溶液を20部と、水20部の混合液を調製
し、この混合液を上記の溶融変性樹脂に加えて激しく攪
拌し、油中水型分散液を形成させた。次いで、この分散
液に熱水を加えて水中油型分散液を形成させ、これを希
釈して固形分35%の本発明の中性抄紙用サイズ剤
(イ)を得た。得られた分散液は平均粒子径0.3 ミクロ
ン内外の安定な乳状液であった。 実施例2〜8 実施例1で使用した変性樹脂(イ)を変性樹脂(ロ)〜
(チ)に代えた以外は実施例1と同様に操作して、それ
ぞれ固形分35%の本発明の中性抄紙用サイズ剤(ロ)
〜(チ)を得た。これらサイズ剤はいずれも平均粒子径
0.3 ミクロン内外の安定な乳状液であった。 比較例1〜4 実施例1で使用した変性樹脂(イ)を変性樹脂A〜Dに
代えた以外は実施例1と同様に操作して、固形分35%
の比較サイズ剤A〜Dを得た。これらサイズ剤はいずれ
も平均粒子径0.3 ミクロン内外の安定な乳状液であっ
た。
【0017】実施例及び比較例で得たサイズ剤(イ)〜
(チ)及びサイズ剤A〜Dについて、それぞれのサイズ
効果を下記要領で評価した。 性能評価 1%パルプスラリ−(L−BKP、CSF500ml)
に填料として軽質(沈降性)炭酸カルシウムを各々、1
0%、20%及び30%添加し、次いで、カチオン澱粉
(パ−ルガムHMS)を1%、硫酸アルミニウム「A1
2(SO43・13〜14H20」を1.0%、更にサイ
ズ剤を0.3%、0.5%(添加率はいずれも対気乾パ
ルプ、固形分重量%)添加して、常法のごとく、TAP
PIスタンダ−ドシ−トマシンにより抄紙した。湿紙は
90℃のロ−タリ−ドライヤ−で1分間乾燥して、坪量
60g/m2 の成紙とした。抄紙前パルプスラリ−のp
Hは、各々7.6 、7.8 、8.0 であった。20℃、湿度6
5%において24時間調湿後、各成紙のサイズ度をJI
Sのステキヒト法によりを測定した。評価結果を表1に
示す。
【0018】
【表1】 填料添加率(%) 10 20 30 サイズ剤添加率(%) 0.3 0.5 0.3 0.5 0.3 0.5 使用サイズ剤 ステキヒトサイズ度(秒) 実施例1 15.3 29.5 12.8 25.3 9.3 21.8 実施例2 19.1 30.3 14.4 27.3 8.9 22.2 実施例3 19.8 31.1 15.5 28.2 9.4 22.6 実施例4 18.4 30.9 13.6 25.8 10.1 20.5 実施例5 14.4 27.6 11.1 22.1 6.6 17.8 実施例6 13.7 27.4 11.6 21.3 7.2 16.7 実施例7 11.3 20.3 9.6 18.9 4.5 11.3 実施例8 17.9 28.8 14.8 28.5 9.7 22.9 比較例1 9.1 15.6 0 8.4 0 1.0 比較例2 7.5 13.0 0 2.5 0 0 比較例3 10.5 19.3 3.2 11.3 0 2.4 比較例4 11.2 20.6 4.9 12.7 2.1 7.0
【0019】表1より明らかなように、本発明のサイズ
剤は軽質炭酸カルシウムの高充填条件において、優れた
効果を発揮する。
【0020】
【発明の効果】軽質炭酸カルシウムを多量に使用した抄
紙系において、従来の中性抄紙用ロジンサイズ剤が、こ
れを多量に使用しなければ充分なサイズ効果が得られな
かったのに比較して、本発明の中性抄紙用サイズ剤は、
少量の使用で優れたサイズ効果が得られ、経済的効果が
大きい。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジンのαβ不飽和酸付加物に下記の一
    般式で示されるポリエステル類を反応せしめて、酸価2
    5〜90に至らしめて樹脂を、水中に分散せしめたこと
    を特徴とする製紙用中性サイズ剤。 【化1】 式中、Rは炭素数1以上の炭化水素残基を示し、lは
    〜3の整数、 nは1以上の整数を示す。
  2. 【請求項2】 前記のポリエステル類がアジピン酸とグ
    リセリン類との縮合反応によって得られるところとの、
    下記の一般式で示されるポリエステル類であることを特
    徴とする請求項1記載の製紙用中性サイズ剤。 【化2】 式中、lは1〜3の整数、mは1以上の整数を示す。
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