JP3511912B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents
高周波加熱装置Info
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Description
ジなどのようにマグネトロンを用いて誘電加熱を行なう
高周波加熱装置で、とりわけ、商用電源を高周波高圧電
源に変換してマグネトロンを駆動するインバータ電源装
置に関するものである。
換してマグネトロンを駆動するインバータ電源装置に関
しては商用電源を100Vとする100V機器に関して
適用されているのがもっぱらであった。特開平5−12
1159号公報には一般的にこのフィールドで使用され
ている単端型の1石式電圧共振インバータが開示されて
いる。このインバータ方式を200V機器に適用する場
合、リーケージトランスの1次巻線がその電気回路定数
の設定上からインダクタンスを大きくせざるを得ない。
すなわちトランスボビンの1次側巻線の巻き数が非常に
多くなりリーケージトランス自体が大型化することと、
より高価な高耐圧(1200〜1400V)の半導体ス
イッチング素子を使わざるをえず200V系にこのタイ
プの電子レンジ駆動用のインバータ電源を採用する場合
システムの大型化、高コスト化は避けることができない
という課題があった。
進化をもとに、本発明者らは検討を重ね、これらの課題
を解消する回路方式を本発明に先立って考えた。図5は
そのインバータ電源の主要回路図である。
て単方向電源に変換される。チョークコイル3と平滑コ
ンデンサ4からなるフィルター回路は電流・電圧の平滑
化及び半導体スイッチング素子で発生するノイズを除去
しかつ外部からのノイズの進入を阻止する働きがある。
このフィルター回路とダイオードブリッジ2から構成さ
れるのが整流フィルター部5である。
た電圧は後段のインバータ部6によって高周波電力へと
変換される。リーケージインダクタンスをもつリーケー
ジトランス7は1次巻線8、2次巻線9、3次巻線10
から構成されている。1次巻線8と直列に接続された第
1のコンデンサ11と、その直列回路と並列に接続され
た第2のコンデンサ12と、第1の半導体スイッチング
素子13とから並列共振回路が構成される。その並列共
振回路と直列に第2の半導体スイッチング素子14が接
続されている。半導体スイッチング素子は昨今駆動が低
電力で損失も少ないIGBTが主流となっている。この
半導体スイッチング素子を駆動制御するのがインバータ
制御回路15である。
題(トランスの大型化、半導体スイッチング素子の高耐
圧化)をいかにして克服しているかを説明する。まず、
第1の半導体スイッチング素子13がオンすると1次巻
線8の経路で流れる電流でリーケージトランス7のリー
ケージインダクタンスに蓄えられるエネルギーは流れる
電流I、リーケージインダクタンスLsとすると1/2
・Ls・I2となる。このエネルギーと第1のコンデン
サ11に蓄えられたエネルギーは第1のコンデンサ1
1、第1の半導体スイッチング素子13からなる並列共
振回路で励振する。まず第1のコンデンサ11が整流フ
ィルター部5の出力電圧V1まで電荷蓄積されると第1
の半導体スイッチング素子13のダイオードに電流が流
れV1とダイオードの順方向電圧VF、すなわちVFを
V1に比べて十分小さいと考えれば第2の半導体スイッ
チング素子14のコレクタ電圧は最大で電源電圧そこそ
この電圧にクランプされることになる。
ダイオードに電流が流れている間にインバータ制御回路
15からはゲート信号(IGBTのオン指令信号)が出
てトランジスタは導通する。逆に共振現象によって電流
方向が逆転するとこのトランジスタを通じて電流がなが
れるので同じく第2の半導体スイッチング素子14のコ
レクタ電圧は最大で電源電圧そこそこの電圧にクランプ
されることになる。したがって第2の半導体スイッチン
グ素子14は600Vクラスのスイッチング素子でまか
なえる。
に関しても同様に第2の半導体スイッチング素子14オ
ン時は最大で電源電圧そこそこの電圧にクランプされる
ことになり、やはり600Vクラスのスイッチング素子
でまかなえる。単端型の1石式電圧共振インバータであ
れば少なくともスイッチング素子には1200〜130
0Vの耐圧が必要と思われることからすると飛躍的に電
圧責務を軽減している。
が蓄積され電圧Vsがオフセットされているためリーケ
ージトランス7の1次巻線8に印加される電圧は電圧V
sの設定いかんによっては100V系と同等電圧を印加
することができる。その結果1次巻線8のインダクタン
スは小さく設計できトランスは100V系と同等の小型
化が実現できる。
た従来の200V系のインバータ電源においてはチョー
クコイル3と平滑コンデンサ4からなるフィルター回路
の過渡現象の関係で電源投入時位相角(ピーク位相)に
よっては過大な電圧が平滑コンデンサ4すなわち整流フ
ィルター部5の出力に発生することになる。
にエネルギーが蓄積されていない状態で負荷回路が接続
されたフィルター回路に電圧Eが印加されると平滑コン
デンサ4の出力電圧V2は以下のようになる。
φ) τ、ωr、φはインダクタンス、キャパシタンス、負荷
レジスタンスできまる。
ので電源投入後ほぼ寸時(EXP項で減衰する前)にS
INが−1、すなわちほぼ2Eの電圧が過渡的に発生す
る。例えばヨーロッパのある国であれば電源事情として
240V配線である場合、そのピーク電圧は2Eになる
と678Vの電圧となり、電源ピーク位相でインバータ
電源に電圧が投入されると600Vの耐圧を軽く軽く超
える電圧が発生しスイッチング素子の耐圧破壊を引き起
こすという問題を有していた。
するために商用電源をダイオードブリッジによって単方
向電源に変換する単方向電源部と、前記単方向電源を整
流・平滑するチョークコイルと平滑コンデンサからなる
整流フィルター部の出力段にサージアブソーバーを備え
たものである。
源投入位相角がピーク付近と合致して、過渡応答現象に
よって万一電源電圧の約2倍の電圧が発生してパワー半
導体素子から成るスイッチング素子の耐圧を超過しても
サージアブソーバーが過大電圧を吸収し耐圧破壊にいた
るような電圧の発生を抑制するため過圧電圧破壊からス
イッチング素子を保護し信頼性、品質を確保することが
できる。また過渡応答的にみても使用しているキャパシ
タンス、インダクタンスからすると比較的速やかに定常
電圧に収束するのでサージアブソーバーに過電流が流れ
て破壊することはない。
よって単方向電源に変換する単方向電源部と、単方向電
源を整流・平滑するチョークコイルと平滑コンデンサか
らなる整流フィルター部と、整流フィルター部の単方向
電源を高周波交流電圧に変換するインバータ部と、イン
バータ部に接続される第1の半導体スイッチング素子と
第2の半導体スイッチング素子と、各々を駆動する駆動
手段と、リーケージトランスの2次巻き線に接続される
高圧整流手段と、高圧整流手段に接続されるマグネトロ
ンとよりなり、インバータ部はリーケージトランスに直
列に接続された第1のコンデンサと、リーケージトラン
スと第1のコンデンサとの直列回路に並列に配された第
2のコンデンサ及び第1の半導体スイッチング素子と、
第1の半導体スイッチング素子と第2のコンデンサ及び
リーケージトランスと第1のコンデンサとの直列回路か
らなる並列回路に直列に接続された第2の半導体スイッ
チング素子からなり、前記半導体スイッチング素子の過
渡応答電圧を抑制するべく整流フィルター部の出力段に
バリスタ電圧を持ったサージアブソーバーを有するもの
である。
付近で電源投入されたとしても、過渡応答現象によって
生じる電源ピーク電圧の約2倍の発生電圧を吸収して半
導体スイッチング素子の耐圧以下の電圧に抑制するた
め、半導体スイッチング素子を過電圧破壊から保護する
ことができる。
単方向電源を整流・平滑する整流フィルター部を備え、
その後段に低耐圧の半導体スイッチング素子を備えたイ
ンバータ部を有する高周波加熱装置の場合、整流フィル
ター部の過渡応答現象の関係で電源投入時の電圧に対し
て約2倍の電圧がインバータ部に印加される。特に24
0V配線の場合、最高で650Vを超える電圧が発生
し、600Vクラスの耐圧の半導体スイッチング素子を
備えたインバータ部であれば半導体スイッチング素子を
耐圧破壊させてしまう。しかし、整流フィルター部とイ
ンバータ部の間にサージアブソーバーを備えることによ
って、過大電圧を吸収することができ半導体スイッチン
グ素子の破壊を防止しすることができる。
ネトロンを駆動するためのインバータ(電力変換装置)
の構成を示す回路図である。実施例2における高周波過
熱装置は直流電圧を供給するダイオードブリッジ2、チ
ョークコイル3、平滑コンデンサ4からなる整流フィル
ター回路2とサージアブソーバー16とリーケージトラ
ンス7と第1のコンデンサ11、1次巻線8、第2のコ
ンデンサ12、第1の半導体スイッチング素子13から
なるインバータ部6と高圧ダイオード17,18、高圧
コンデンサ19,20からなる高圧整流手段21、イン
バータ制御回路15、サージアブソーバー16からな
る。
ージアブソーバー16のカソードに電力を供給して加熱
し電子のエミッションを促進する。2次巻線9に発生し
た電圧は高圧整流手段21によって全波倍電圧整流され
マグネトロン22のアノード−カソード間に高圧を印加
しサージアブソーバー16を発振させマイクロ波を食品
に照射し誘電加熱する。
の半導体スイッチング素子14はIGBTとそれに並列
に接続されるファーストリカバリーダイオードから構成
されている。
の半導体スイッチング素子13と第2の半導体スイッチ
ング素子14の駆動信号をつくるための発振部を有し、
この発振部で所定周波数と所定デューティー比の駆動信
号を第1の半導体スイッチング素子13と第2の半導体
スイッチング素子14に与えて動作させている。第2の
半導体スイッチング素子14には第1の半導体スイッチ
ング素子の信号を反転し各々の信号が重ならないように
適度の遅延時間を設けている。
に分けることができる。この回路動作を図2と半導体ス
イッチング素子の電圧電流波形図を示した図3を参照し
て説明する。
に駆動信号が与えられる。このとき電流は整流フィルタ
ー部5からリーケージトランス7の1次巻線8と第1の
コンデンサ11を通って流れる。モード2では第2導体
スイッチング素子7がオフし、1次巻線8と第1のコン
デンサ11を通って流れていた電流は第2のコンデンサ
12に向かって流れ第2の半導体スイッチング素子14
のコレクタ電圧は上昇していく。モード3では第1のコ
ンデンサ11の電圧がVDCから0Vに達して、第1の
半導体スイッチング素子13のダイオードをターンオン
して電流が流れ出す。モード4では共振により1次巻線
8と第1のコンデンサ11を通って流れていた電流が反
転し第1の半導体スイッチング素子13のIGBTに電
流が流れる。従ってこの事象以前に第1の半導体スイッ
チング素子13はオンしている必要がある。モード2、
3、4の期間は第1のコンデンサ11の電圧は整流フィ
ルター部5の出力VDCと同等となる。モード5では第
1の半導体スイッチング素子13がオフし、1次巻線8
と第1のコンデンサ11に流れていた電流は第2のコン
デンサ12に向かって流入しその電圧は速やかにVDC
まで上昇する。モード6では第1のコンデンサ11はV
DCに達して、第2の半導体スイッチング素子14を構
成するダイオードがターンオンする。共振により1次巻
線8と第1のコンデンサ11に流れていた電流の向きが
反転すると今度はIGBTに電流が流れだす。従ってこ
の事象以前に第2の半導体スイッチング素子14はオン
している必要があり、これがモード1となる。
ング素子にかかる電圧はVDCとすることができ、発生
電圧はほぼ電源電圧のピーク値に匹敵する。従ってIG
BTも単端型1石式電圧共振電圧の約半分の電圧で使用
できモータなどで広く採用されている600V耐圧クラ
スの半導体スイッチング素子でまかなうことができ、経
済的効果は大きい。
流が第1のコンデンサ11と第2コンデンサ12に流れ
る共振期間である。第1のコンデンサ11の容量値は第
2コンデンサ12の容量値に対して約1/20〜1/3
0の値に設定しているので合成容量はほぼ第1のコンデ
ンサ11の容量値となりかなり小さい。ここでは1次巻
線8とこの合成容量で電圧の変化が生じるがある時定数
をもって、しかも速やかに変化するようになっており、
半導体スイッチング素子には極力スイッチングロスを生
じさせない構成となっている。また第1のコンデンサ1
1の電圧も比較的大きな容量値を選択することによって
リップルを低減した直流電圧に近い電圧を発生させるこ
とができ、200V系にもかかわらず100V系にきわ
めて近い入力電圧を1次巻線8に印加することが可能と
なり、1次巻線8のインダクタンス(巻線量)を落と
せ、ひいてはトランスの小型化、低コスト化に貢献す
る。
タ部6に供給する整流フィルター部5は商用電源1をダ
イオードブリッジ2で全波整流機能をもち、チョークコ
イル3と平滑コンデンサ4で電流・電圧の平滑という役
割を果たしている。負荷としてどのようなインピーダン
スとなるかで当然電源投入時の過渡応答現象は異なるが
R成分がそこそこあるのは自明のことである。そこから
推定すると振動的ふるまいとなり再度記述するが V2=E {1−EXP(−t/τ)SIN(ωrt+
φ) τ、ωr、φはインダクタンス、キャパシタンス、負荷
抵抗で決定される。
ある。
めて2×Eの電圧が発生する。それは当然欧州などの2
30〜240V地域では負荷側にも過渡的に過大な電圧
を発生させることは自明である。そこで本発明では平滑
コンデンサ4の両端にサージアブソーバー16として4
20〜510V程度のバリスタ電圧をもったバリスタを
設けることによって、半導体スイッチング素子の耐圧6
00V以下の過渡電圧に抑制することが可能である。当
然ギャップ素子などのデバイスも有効であることは自明
である。
ネトロンを駆動するためのインバータ(電力変換装置)
の構成を示す回路図である。図1と符号及び機能を一に
する部分に関しては説明を割愛する。
第2の半導体スイッチング素子14の両端に設けてい
る。まず各インダクタンス、キャパシタンス成分にエネ
ルギーが蓄えられていない状態を初期状態として電源を
投入したときを想定する。そのとき、電源投入位相角度
が電源ピーク付近では高電圧が発生することについては
既に述べた。まず第1のコンデンサ11については当然
電荷が零のためその両端の電圧は0Vである。また第2
のコンデンサ12に関しても同じことが言え両端の電圧
は0Vである。また電源投入直後第1の半導体スイッチ
ング素子13はオフであるため、第2の半導体スイッチ
ング素子14の両端に(2×E)の過大電圧が印加され
ることになる。その他の部品に関しては過大電圧は印加
されない。従ってサージアブソーバーの位置を第2の半
導体スイッチング素子14の両端に設けても、実施例1
と同等の効果をえることができる。
ダイオードブリッジによって単方向電源に変換する単方
向電源部と、前記単方向電源を整流・平滑するチョーク
コイルと平滑コンデンサからなる整流フィルター後に低
耐圧の半導体スイッチング素子を設けてなる200V系
のマグネトロン駆動用のインバータにおいて整流フィル
ター部の出力段にバリスタ電圧を持ったサージアブソー
バーを備えたものである。そのため、電源投入の位相角
が電源ピーク付近にきて過渡応答現象によって整流フィ
ルター部の出力が2倍の投入電圧が発生しても半導体ス
イッチング素子を保護することができ信頼性の高い高周
波加熱装置を提供することができる。
端にサージアブソーバーを設けることによっても同等の
効果をえることができる。
の要部回路図
動作モードによって分類した動作説明図
の要部回路図
の要部回路図
Claims (2)
- 【請求項1】 商用電源をダイオードブリッジによって
単方向電源に変換する単方向電源部と、前記単方向電源
を整流・平滑するチョークコイルと平滑コンデンサから
なる整流フィルター部と、前記整流フィルター部の単方
向電源を少なくとも一個の半導体スイッチング素子のオ
ン/オフで高周波交流電圧に変換するインバータ部を備
え、前記半導体スイッチング素子の過渡応答電圧を抑制
するべく前記整流フィルター部の出力にバリスタ電圧を
持ったサージアブソーバーを配し前記商用電源投入時発
生する過大電圧を吸収して前記半導体スイッチング素子
の破壊を防止することを特徴とする高周波加熱装置。 - 【請求項2】 商用電源をダイオードブリッジによって
単方向電源に変換する単方向電源部と、前記単方向電源
を整流・平滑するチョークコイルと平滑コンデンサから
なる整流フィルター部と、前記整流フィルター部の単方
向電源を高周波交流電圧に変換するインバータ部と、前
記インバータ部に接続される第1の半導体スイッチング
素子と第2の半導体スイッチング素子と、各々を駆動す
る駆動手段と、前記リーケージトランスの2次巻き線に
接続される高圧整流手段と、前記高圧整流手段に接続さ
れるマグネトロンとを備え、前記インバータ部は前記リ
ーケージトランスに直列に接続された第1のコンデンサ
と、前記リーケージトランスと前記第1のコンデンサと
の直列回路に並列に配された第2のコンデンサ及び第1
の半導体スイッチング素子と、前記第1の半導体スイッ
チング素子と前記第2のコンデンサ及び前記リーケージ
トランスと前記第1のコンデンサとの直列回路からなる
並列回路に直列に接続された第2の半導体スイッチング
素子からなり、前記半導体スイッチング素子の過渡応答
電圧を抑制するべく前記整流フィルター部の出力段には
バリスタ電圧を持ったサージアブソーバーを具備する構
成としたことを特徴とする高周波加熱装置。
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- 1998-10-16 JP JP29493898A patent/JP3511912B2/ja not_active Expired - Fee Related
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