JP3482598B2 - 手動式袋結束機 - Google Patents

手動式袋結束機

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JP3482598B2 JP29282799A JP29282799A JP3482598B2 JP 3482598 B2 JP3482598 B2 JP 3482598B2 JP 29282799 A JP29282799 A JP 29282799A JP 29282799 A JP29282799 A JP 29282799A JP 3482598 B2 JP3482598 B2 JP 3482598B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は手動で物品を入れた
袋の袋口を結束する手動式袋結束機に関する。 【0002】 【従来技術】この種の袋結束機は、結束すべき袋の袋口
を結束部に移動配置した後、合成樹脂製のU字状クリッ
プを結束部に送り込み、クリップの両側の脚片を交差さ
せ、さらに交差部をかしめることにより袋口を結束する
ものが知られている。ところが、従来の袋結束機は電動
モータによって作動させる方式であり、構造が複雑で大
型であるほか、価格も高いため、手動式の簡便なものに
対する要求が高まっている。 【0003】これに対応するものとして、ハンドル操作
によってクリップ送り、脚片交差、かしめという3つの
動作を行なわせる手動式袋結束機が考えられる。すなわ
ち、ハンドルを一方向に往動させるときに上記3動作が
順次行なわれ、ハンドルを逆方向に復動させることによ
り、逆の動作が行なわれて初期位置に復帰させるように
構成すればよい。この往復動作によれば、かしめが終了
した後は、かしめ動作の解除、脚片交差の解除、クリッ
プの復帰移動というタイミングになる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記手動式
結束機においては、結束までは人力によるが、結束後は
ハンドルの回転軸に組み付けられた捩りコイルバネのバ
ネ力で元に戻す方式が望まれている。しかし、かしめに
は大きな力を必要とするので、上記捩りコイルバネの力
だけでかしめ動作を解除しようとすれば、結束するため
にはハンドルを操作する荷重を強くしなければならな
い。しかし、ハンドル操作に力を要することになると、
1回の結束に大きな労力が必要となるから、容易に疲労
しやすく、多数の袋を結束する作業を連続して行なうこ
とはできない。 【0005】本発明は上記欠点を解消し、ハンドル操作
に大きな力を加えなくても結束後のハンドルの戻しをほ
ぼ自動的に行なうことができる手動式袋結束機を提供す
ることをその課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る手動式袋結束機は、袋の口部を案内す
る案内通路の先端に設けられた結束部と、門形の結束用
クリップを保持するとともに、このクリップの脚片を袋
の口部を内側に取り込むようにして交差させる交差手段
を有する送りユニットと、上記結束部をはさんで送りユ
ニットの反対側に設けられて交差されたクリップの脚片
の先端をかしめるかしめ機構を有するかしめユニットと
を備え、上記送りユニットとかしめユニットをハンドル
の往動操作によって、上記送りユニットを上記結束部に
送ってクリップの脚部を交差させ、さらに上記かしめユ
ニットのかしめ機構により上記クリップをかしめて上記
袋の口部を結束した後、上記ハンドルの復動操作によっ
て上記送りユニットとかしめユニットを初期位置に復帰
移動させる手動式袋結束機であって、上記ハンドル及び
かしめユニットの往動時にそれぞれ撓み変形を開始する
戻し用バネを設け、 かしめユニットの戻し時の荷重≦ハンドルの戻し用バネ
の荷重+かしめユニットの戻し用バネの荷重 としたことを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】図1は本発明に係る手動式袋結束
機の概要を示す側面図、図2はその平面図である。符号
1はベース、2は支柱、3は結束機本体、4はハンドル
を示す。ハンドル4の基端は支柱2に設けられた回動軸
5に支持され、回動軸5には第1のリンク6が固定さ
れ、さらに第1のリンク6はY字形に連結されたリンク
7に連結されている。Y字形リンク7の二股部分の一方
の端部8は支柱2に固定され、他方の端部9はキャリア
10に連結されている。また、回動軸5には捩りコイル
バネ14が取り付けられ、ハンドル4を常時図1に実線
で示す初期位置にあるように付勢している。 【0008】キャリア10はキャリア本体10aとその
一側に設けられたキャリアバー10bとから構成され、
結束機本体3に一定の範囲で前後に移動可能に設けられ
ている。すなわち、キャリア本体10aの後端には外方
に突出する突片12が形成され、キャリア10は図2に
示す初期位置と上記突片12がガイドレール13の後端
部に係合する位置(図3に示す位置)との間を前進後退
することができるように設けられている。 【0009】キャリア本体10a上には送りユニット1
1が一定の範囲で前後方向に移動可能に配置されてい
る。送りユニット11はクリップの保持部11aと交差
用作動リンク支持部11bと後端部11cと作動プレー
ト18とを含む。保持部11aは図3に示されるよう
に、連結クリップの先頭のクリップaの脚片15を保持
するように形成されている。交差用作動リンク支持部1
1bには作動リンク17が回動自在に支持され、この作
動リンク17は作動プレート18に軸着された1対のL
字形リンク20と連結して交差手段16を構成してい
る。作動プレート18は送りユニット11の他の部材と
は異なる範囲と異なるタイミングでキャリア10と連動
するように構成されている。なお、作動リンク17の先
端のピン(図示せず)はクリップaの脚片15の係合孔
23(図8参照)に係合するように形成されている。な
お、作動プレート18は送りユニット11の前進が停止
した後にキャリア10に係合してL字形リンク20を作
動させるように構成されている。 【0010】なお、上記手動式袋結束機には、図8に示
されるように、多数の結束用クリップaをテープ状に連
結した連結クリップが使用される。ただし、本実施態様
においては、その一部のみを示した。 【0011】また、結束機本体3には袋bの口部21を
案内する案内通路24が形成され、その先端には結束部
25が設けられている。 【0012】次に、結束部25をはさんで送りユニット
11の反対側にはかしめユニット26が設けられてい
る。このかしめユニット26は、特願平11ー0674
52号の図3に示されたドライバプレート27に設けら
れたローラ38が結束部25側に移動することにより交
差されたクリップaの脚片15の先端をかしめるもの
で、かしめた後は図6のようになる。同図はクリップa
により袋口21が結束された状態の袋bを示すもので、
39はかしめ部である。かしめ機構29の説明はここで
は省略するが、図7に示されるように、ドライバプレー
ト27に設けられたローラ38が両側の案内レール43
の傾斜部40を上り、さらに頂上部41に沿って結束部
25側の位置42に移動することにより、かしめ作動が
行なわれる。 【0013】ところで、上記キャリア10は遅延手段2
8を介してかしめ機構29に連結されている。すなわ
ち、キャリア10の側部に一体に設けられたキャリアバ
ー10bの両端には凸部30、31が形成されている。
また、上記キャリアバー10bの側部には下向きに開口
する門形の遅延手段28がキャリア10と平行に移動可
能に設けられている。遅延手段28の一方の脚部32は
切欠きされ、この切欠き部33の間に上記キャリアバー
10bの前側の凸部31が係合可能に進入している。さ
らに、遅延手段28の前端部と上記ドライバプレート2
7とはリンク34で連結されている。リンク34の中央
部は支軸35によって回転自在に支持されている。 【0014】遅延手段28の裏側には圧縮バネ36が配
置されている一方、結束機本体3には、圧縮バネ36の
前方にバネ受け37が形成されている。上記圧縮バネ3
6は上記ハンドル及びかしめユニットの往動時にそれぞ
れ撓み変形を開始する戻し用バネで、このバネ36の荷
重とハンドル戻し用の捩りコイルバネ14の荷重との和
は、かしめユニット26の戻し時の荷重と等しいか、そ
れよりも大きくなるように設定されている。 【0015】次に、上記構成の袋結束機の作動態様につ
いて説明すると、図2に示したように結束機本体3の案
内通路24から結束部25に野菜やパンなどを収納した
袋bの口部21を挿入した後、ハンドル4を一方向に回
動操作すると、まずキャリア10とともに送りユニット
11が前進し、その先端の保持部11aに保持されたク
リップaは結束部25に送り込まれる。この時点で図3
に示すように送りユニット11の突片12はガイドレー
ル13の後端部に係合し、送りユニット11の前進は停
止する。さらにハンドル4を回し続けると、キャリア1
0は前進し、これに伴って作動プレート18も前進する
ので、交差手段16を作動させる。すなわち、作動プレ
ート18がL字形リンク20を押して作動リンク17の
先端を近接するように作動させるので、作動リンク17
のピンがクリップaの脚片15を交差させる。作動プレ
ート18の両側突片19はガイドレール13の係合突部
22に係合し、はそれ以上は前進しない。 【0016】そして、上述のようにクリップaの脚片1
5を交差させるための動作が行なわれる直前に、キャリ
ア10のキャリアバー10bの後端凸部30が遅延手段
28の脚部32の後端に係合するので、キャリア10の
前進移動に連動して遅延手段28が前進作動する。これ
により、図4に示すようにリンク34が支軸35を中心
にして揺動するから、かしめユニット26のドライバプ
レート27を逆方向に移動させるので、ドライバプレー
ト27に設けられたローラ38が傾斜部40(図7参
照)に沿って結束部25側に移動することによりかしめ
機構29が作動し、交差した脚片15がかしめられ、ハ
ンドル4の作動も停止する。同時に、遅延手段28の圧
縮バネ36がバネ受け37に係合して押圧され、圧縮さ
れた状態となる。同様に、ハンドル4の捩りコイルバネ
14も撓み状態となっている。 【0017】上記ハンドル4及びかしめユニット26の
往動時にそれぞれ撓み変形を開始する戻し用バネを設
け、 かしめユニット26の戻し時の荷重≦ハンドル4の戻し
用バネ14の荷重+かしめユニットの戻し用バネ36の
荷重 に設定されている。このことから、例えばかしめ戻し時
の荷重を約11〜12Kgとした場合、上記遅延手段2
8の圧縮バネ36の(組み付けられた状態における)取
付荷重を約9Kg(最大18Kg)に設定する。これに
より、かしめ戻し時には、上記圧縮バネ36と捩りコイ
ルバネ14の荷重5Kgを加えたバネ荷重(約14〜2
1Kg)がかしめ機構に加わる。このバネ荷重はかしめ
戻し時の荷重よりも大きいから、かしめ終了後にハンド
ル4に加えた力を解放すると、遅延手段28が逆方向に
移動し、ハンドル4は自動的に戻る。ただし、上記圧縮
バネ36はかしめの戻しストローク中の前半の約3分の
1程度の最も負荷の高い部分、つまりローラ38が図7
に示す頂上部41の端部42から傾斜部40に到達する
までのためだけに使用されるものである。その後の負荷
は小さいので、少し手を添える程度でハンドル4は戻
る。 【0018】かしめ戻し後はキャリア10も後退移動す
るので、作動プレート18が交差手段16を解除作動さ
せ、送りユニット11を結束部25から図5に示す元の
位置に復帰移動させる。なお、その途中でキャリア10
のキャリアバー10bの前端の凸部31が遅延手段28
の脚部32に係合するので、遅延手段28が作動して最
終的にかしめ機構29を解除させる。この間の戻し荷重
はハンドル4の捩りコイルバネのバネ荷重よりも小さい
から、ハンドル4は初期位置まで自動的に復帰し、次の
結束作業が準備される。結束が終了した袋bは案内通路
24から排出すればよい。 【0019】なお、かしめ時にはかしめ作動させるには
約25Kgの荷重を要するが、リンク機構によりハンド
ル4の荷重は増幅されるから、実際にハンドル4に加え
る力は小さくてもよい。 【0020】上述のように、ハンドル4の戻し用バネ1
4の荷重とかしめユニット26の戻し用バネ36の荷重
との和が、かしめユニット26の戻し時の荷重と等しい
か、またはそれよりも大きくなるように設定されている
ので、結束後に最も負荷のかかるかしめユニット26の
戻しを上記バネ14、36の力で行なうことができる。
したがって、ハンドル操作に大きな力を加えなくても結
束後のハンドル4の戻しをほぼバネ力だけで行なうこと
ができるから、疲労しにくく、多数の袋を結束する作業
を連続して行なうことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る手動式袋結束機の概要を示す側面
図 【図2】上記袋結束機の概要を示す平面図 【図3】前進時に送りユニットを結束部に送った状態を
示す平面図 【図4】前進時にかしめユニットを作動させた状態を示
す平面図 【図5】後退時の作動状態を示す平面図 【図6】袋口が結束された状態の袋の斜視図 【図7】かしめ機構の作動態様説明図 【図8】連結クリップの一部の斜視図 【符号の説明】 a クリップ 4 ハンドル 11 送りユニット 14 捩りコイルバネ(ハンドルの戻し用バネ) 26 かしめユニット 28 遅延手段 29 かしめ機構 36 圧縮バネ(かしめユニットの戻し用バネ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 67/00 B65B 67/06 B65B 51/04 B65B 7/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 袋の口部を案内する案内通路の先端に設
    けられた結束部と、門形の結束用クリップを保持すると
    ともに、このクリップの脚片を袋の口部を内側に取り込
    むようにして交差させる交差手段を有する送りユニット
    と、上記結束部をはさんで送りユニットの反対側に設け
    られて交差されたクリップの脚片の先端をかしめるかし
    め機構を有するかしめユニットとを備え、 上記送りユニットとかしめユニットをハンドルの往動操
    作によって、上記送りユニットを上記結束部に送ってク
    リップの脚部を交差させ、さらに上記かしめユニットの
    かしめ機構により上記クリップをかしめて上記袋の口部
    を結束した後、上記ハンドルの復動操作によって上記送
    りユニットとかしめユニットを初期位置に復帰移動させ
    る手動式袋結束機であって、 上記ハンドル及びかしめユニットの往動時にそれぞれ撓
    み変形を開始する戻し用バネを設け、 かしめユニットの戻し時の荷重≦ハンドルの戻し用バネ
    の荷重+かしめユニットの戻し用バネの荷重 としたことを特徴とする手動式袋結束機。
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