JP4560926B2 - 袋結束機における操作レバーの緩衝機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作ハンドルを手動操作することにより商品を入れた収納袋の口部をクリップで結束する袋結束機において、操作ハンドルの復帰作動による衝撃を緩和する袋結束機における操作ハンドルの緩衝機構に関する。
【0002】
【従来技術】
商品を入れたポリエチレン等の収納袋の口を閉じるのに、収納袋の首部をプラスチック製のクリップで結束する収納袋結束機が使用されている。これは、特開平10ー167233号公報に示されるように、収納袋の首部が案内通路の端部に導入されたときに、送り装置が作動して収納袋の首部を門形のクリップの脚片で挟むことができるように送り込むとともに、上記脚片を上下に重ね、さらに送り込まれたクリップの脚片の先端を結束部(かしめ部)のかしめ装置でかしめて結束するようにしたものである。
【0003】
なお、送り装置の詳細は特開平10ー203509号公報の図5、図6等に、またかしめ装置は特開平10ー167232号公報や特願平11−67452号に示されている。
【0004】
ところで、手動によって上記クリップの送り装置とかしめ装置とを作動させる場合は、手動式の場合は特願平11−67452号に示されているように、操作ハンドルの回動操作に連動して上記各装置が作動するように構成されている。
【0005】
上記操作ハンドルは一定の範囲を回動可能に配置され、特願平11−67452号に示されているようにリンク機構を介して送り装置に連結され、かしめ装置にも間接的に連結されている。そして、上記操作ハンドルを往動させることで送り装置とかしめ装置を作動させるように構成されている。そして、操作ハンドルは戻しバネにより常時復動側に移動するように付勢されている。操作ハンドルの復動は戻しバネにより行なわれるから、操作者は操作ハンドルを往動させるだけでよく、操作が楽であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リンク機構を構成するリンクは一定の範囲で作動するので、操作ハンドルの回動範囲もリンク機構の作動範囲に規制される。このため、操作ハンドルを往動させて袋を結束した後、操作ハンドルから手を離すと、戻しバネにより復動した操作ハンドルはリンク機構の作動端で急激に停止することになるが、その衝撃がリンク機構にかかる。操作ハンドルは重いため、復動時の衝撃力や慣性力も大きく、リンク機構と送り装置との連結部まで大きな力が加わるため、各部が変形したり破損したり、あるいは袋結束機自体が移動するおそれがある。
【0007】
本発明は上記問題点を解消し、上記衝撃を緩和して部品の変形や破損を防止することができる袋結束機における操作ハンドルの緩衝機構を提供することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る袋結束機における操作ハンドルの緩衝機構は、一定の範囲を回動可能に配置した操作ハンドルをリンク機構を介して結束装置に作動連結させ、操作ハンドルを回動して結束装置を作動させることにより、結束機本体に装填した門形のクリップの脚片で所定位置に設けられた収納袋の首部を結束する袋結束機において、上記操作ハンドルを戻しバネにより常時復帰方向に付勢し、上記収納袋を結束した後に操作ハンドルを戻しバネにより初期位置に復動させるときに、上記操作ハンドルが、その慣性によって初期位置を越えて移動するのを停止させる弾性体を設けるとともに、操作ハンドルが初期位置を越えて戻るときは、操作ハンドルと上記リンク機構との連動を長孔における遊動を介して解除して該操作ハンドルとリンク機構の係合が外れるようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る手動式袋結束機の概要を示す斜視図である。同図において結束機は結束機本体1と、支柱2と、ベース3とから構成され、結束機本体1の案内路6から商品の収納袋5を挿入し、支柱2に設けられた操作ハンドル4を往復動させることにより、図8に示されるようにクリップaで商品の収納袋5の首部5aを結束するものである。
【0010】
結束機本体1は盤状に形成され、前部一側から中央前部にかけて収納袋5の首部5aを案内する案内路6が形成され、案内路6をはさんで後部には送り装置7、前部にはかしめ装置8が設けられている。これらの送り装置7とかしめ装置8とによって結束装置が構成されている。
【0011】
クリップaは図7に示されるように、プラスチックシートにより門形に形成され、両側に脚片9を有し、脚片9には係合穴10が形成されている。全体としてテープ状に連結され、ロール状に巻装されている。
【0012】
送り装置7は上記クリップテープの先頭のクリップaの脚片9の係合穴10に係合ピン(図示せず)を係合させてクリップa1枚分だけかしめ装置8に送った後に、両側の係合ピンを寄せて先頭のクリップaの脚片9を交差させるものである。かしめ装置8は、交差した脚片9の一方から他方にかしめピン(図示せず)を押し込んで上下の脚片9を強くかしめて一体に結合させて首部を結束させるものである。
【0013】
なお、送り装置7は特開平10ー203509号公報等に、またかしめ装置8は特開平10ー167232号公報や特願平11−67452号に示されているので、ここでは詳しい説明を省略するが、要するに操作ハンドル4によって結束機本体に設けられたキャリア11(図3参照)を水平に移動させ、この水平移動を利用して送り装置7とかしめ装置8とを作動させるように構成されている。
【0014】
キャリア11は図2に示されるリンク機構12を介して操作ハンドル4に連結されている。リンク機構12は中空状の支柱2内に収納され、操作ハンドル4は支柱2の外部にはみ出している。
【0015】
すなわち、リンク機構12はリンクAとリンクBとリンクCとをY字形に連結したもので、上部のリンクAの端部はキャリア11の下部に設けられた連結片13に回動自在に連結され、リンクBの端部は支柱2の上部後方位置に固定された固定片23に回動自在に配置されている。リンクAとリンクBとによりトグルリンクが構成されている。リンクAの端部は戻しバネ(引っ張りバネ)13により常時後方に付勢されている。また、下部のリンクCの下部には長孔14が形成されている。長孔14にはリンクプレート15の一端に設けられた軸体16が摺動自在に係合している。リンクプレート15の他端は支柱2の左右両側壁に支持された回動軸17に固定されている。回動軸17は支柱2の一側壁から水平方向に突出し、突出した回動軸17の端部は連結ブロック18を介して操作ハンドル4と連結している。
【0016】
また、上記リンクプレート15の下部にはゴム製の弾性体19が配置され、弾性体19はベース3に固定された金具20に取り付けられている。
【0017】
上記構成によれば、操作ハンドル4を回動軸17を介して前方に回動(往動)させると、図3のようにリンクプレート15も回動するので、下部のリンクCを押し上げるから、上部のリンクA、Bは前後に開き、キャリア11は前方に移動する。この移動により送り装置7とかしめ装置8が作動し、袋5の結束は終了する。結束された収納袋は図8のようになる。
【0018】
次に、操作ハンドル4から手を離すと、戻しバネ13のバネ力が作用して図4に示すように、各リンク機構12のリンクA、B、Cを元の位置に復帰させるので、リンクプレート15も逆方向に回動し、同時に操作ハンドル4は初期位置側に回動(復動)する。そして、キャリア11は初期位置で弾性材21に当たって停止する。ところで、操作ハンドル4は慣性により急には停止できないので、初期位置で停止することはできず、リンクプレート15が弾性体19に当たる。弾性体19は図5のように変形して当たったときの衝撃力を吸収し、ようやく停止し、その後図6のように弾性体19の復元力により戻り、初期位置で停止する。
ところで、リンクプレート15が初期位置を越えて回動するとき、リンクプレート15の端部の軸体16は下部のリンクCの長孔14に沿って移動するので、リンク機構12に過度の力が加わることはない。
【0019】
上述のように、操作ハンドル4が戻しバネ13により復帰移動したときの衝撃力は弾性体19により緩和されるとともに、操作ハンドル4の一体のリンクプレート15が、図5に示すように、初期位置を越えて移動したときは、リンクプレート15とリンク機構12との係合関係は解除されるので、リンク機構12を構成するリンクはリンクプレート15から無理な力を受けることがない。したがって、操作ハンドル4の復動時の衝撃は弾性体19によって吸収され、リンク機構には伝達されないから、効果的に緩和され、部品の変形や破損を有効に防止することができる。
【0020】
また、操作ハンドル4の慣性力は低減され、慣性力による袋結束機自体の移動も抑制することができる。
【0021】
なお、弾性体19は操作ハンドル4の復動時の衝撃を緩和するものであるから、リンクプレート15ではなく、操作ハンドル4を直接に受ける位置に配置してもよい。弾性体は回動軸の近くに配置するのが好ましい。なぜならば、弾性による跳ね返りが少なく、また操作ハンドルは回動軸の近くの方が速度が遅いからである。
【0022】
また、リンクプレート15と下部リンクCとは、リンクプレート15が初期位置を越えたときには下部リンクCとの係合が外れるように構成すればよいのであり、軸と長孔14を介して係合する例に限定されない。例えば、リンクプレートが初期位置を越えたときは、その端部が下部リンクから離れ、再び初期位置に戻ったときには下部リンクと係合するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手動式袋結束機の概要を示す斜視図
【図2】上記袋結束機の操作ハンドルの緩衝機構の要部を示す側面図
【図3】上記操作ハンドルを往動操作したときの側面図
【図4】上記操作ハンドルの復動時の側面図
【図5】上記操作ハンドルが初期位置を越えて移動した状態の側面図
【図6】上記操作ハンドルが初期位置に戻った状態の側面図
【図7】連結クリップの一部の斜視図
【図8】結束された状態の収納袋の斜視図
【符号の説明】
a クリップ
4 操作ハンドル
5 収納袋
19 弾性体
12 リンク機構
13 戻しバネ
Claims (1)
- 一定の範囲を回動可能に配置した操作ハンドルをリンク機構を介して結束装置に作動連結させ、操作ハンドルを回動して結束装置を作動させることにより、結束機本体に装填した門形のクリップの脚片で所定位置に設けられた収納袋の首部を結束する袋結束機において、上記操作ハンドルを戻しバネにより常時復帰方向に付勢し、上記収納袋を結束した後に操作ハンドルを戻しバネにより初期位置に復動させるときに、上記操作ハンドルが、その慣性によって初期位置を越えて移動するのを停止させる弾性体を設けるとともに、操作ハンドルの回動軸に固定されたリンクプレートに設けられた軸体を、リンク機構を構成する1つのリンクに設けられた長孔に摺動自在に係合させ、操作ハンドルが初期位置を越えて戻るときは、上記軸体が上記長孔に沿って摺動することによって、操作ハンドルと上記リンク機構との係合が外れるようにしたことを特徴とする袋結束機における操作ハンドルの緩衝機構。
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JPS5994010U (ja) * | 1982-12-14 | 1984-06-26 | マックス株式会社 | 密封結束機における集束部材の駆動機構 |
JPS5994007U (ja) * | 1982-12-14 | 1984-06-26 | マックス株式会社 | ドライバ部材の駆動機構 |
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