JP3482082B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JP3482082B2
JP3482082B2 JP28130296A JP28130296A JP3482082B2 JP 3482082 B2 JP3482082 B2 JP 3482082B2 JP 28130296 A JP28130296 A JP 28130296A JP 28130296 A JP28130296 A JP 28130296A JP 3482082 B2 JP3482082 B2 JP 3482082B2
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勝成 城山
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貞彦 田中
孝 石鷲見
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乗用車に好適な車両
用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は図10ないし図12に示す車両
用空気調和装置について特願平7−310726号によ
り特許出願した。図10は図11のA−A線に沿う断面図、
11は図10のB−B線に沿う断面図、図14は吹出モード
切換用ロータリダンパの斜視図である。
【0003】センターコンソール内に埋設されるケーシ
ング1の内部にはエバポレータ4、エアミックスダンパ
6、ヒータ5、吹出モード切換用ロータリダンパ10が配
設されている。エバポレータ4はケーシング1の下部に
その空気吸込口25に向かって次第に立ち上がるように傾
斜した姿勢で取り付けられている。
【0004】エアミックスダンパ6はエバポレータ4の
上方に水平に配設され、ガイド26に案内されて水平方向
に移動自在とされている。ヒータ5はエアミックスダン
パ6の上方においてケーシング1内片側に偏寄し若干傾
斜した状態で配設されている。吹出モード切換用ロータ
リダンパ10はヒータ5の上方のエアミックス領域に水平
軸まわりに回転可能に配設されている。
【0005】このロータリダンパ10は、図12に示すよう
に、全体として中空樽状をなし、その円筒部10a には周
方向に所定の間隔を隔ててデフロスト吹出穴12、フェー
ス吹出穴13並びに常時エアミックス領域に連通する取入
穴11が形成され、その両端板10b 、10c にはそれぞれ扇
形状のフット吹出穴14が形成されるとともにその中央部
に回転軸15が突設されている。この回転軸15はケーシン
グ1の左右両側壁1b、1cに軸承されている。
【0006】ケーシング1に形成された突出部16a 、16
b 、16c はロータリダンパ10の円筒部10a の外周面に周
方向に沿って所定の間隔を隔てて近接することによって
円筒状シール面を構成している。そして、ケーシング1
の上面1aには突出部16a と16b との間に位置するように
フェース吹出口2が形成され、突出部16b と16c との間
に位置するようにデフロスト吹出口3が形成され、ケー
シング1の左右両側壁1b、1cにはそれぞれフット吹出穴
14と整合しうるフット吹出口19が形成されている。
【0007】そして、フェース吹出口2に連通するよう
にフェースダクト21が、デフロスト吹出口3に連通する
ようにデフロストダクト22が、フット吹出口19に連通す
るようにフットダクト23がそれぞれ連結されている。
【0008】しかして、この空気調和装置の運転時、図
示しないブロアによって付勢された車室内空気又は及び
外気は空気吸込口25からケーシング1内に流入し、エバ
ポレータ4を流過する過程で冷媒と熱交換することによ
って冷却される。
【0009】この空気はエアミックスダンパ6によって
分流せしめられ、エアミックスダンパ6の片側に形成さ
れたヒータ通路28を流過した空気はヒータ5に入りここ
でエンジン冷却水と熱交換することによって加熱された
後、エアミックスダンパ6の他側に形成されたバイパス
通路27を流過することによってヒータ5をバイパスした
空気とエアミックス領域で合流混合して所定温度の調和
空気となる。
【0010】この調和空気は常時エアミックス領域に開
口する取入穴11を通ってロータリダンパ10の内部に入
り、ロータリダンパ10を回転軸15まわりに回転すること
によって選択された吹出口2、3、19のいずれか1又は
2から吹き出される。
【0011】即ち、ロータリダンパ10が図10に示す回転
角度位置を占めている場合には、調和空気はフェース吹
出穴13、フェース吹出口2、フェースダクト21を通って
車室内乗員の上半身に向かって吹き出される。
【0012】ロータリダンパ10を図10において反時計方
向に若干回動すると、フェース吹出穴13が部分的に閉塞
され、かつ、フット吹出穴14が部分的にフット吹出口19
と整合するので、調和空気の一部がフェース吹出口2か
ら吹き出されると同時に残部がフット吹出穴14、フット
吹出口19、フットダクト23を通って車室内乗員の足元に
向かって吹き出される。
【0013】ロータリダンパ10を更に反時計方向に回動
すると、フェース吹出穴13とフェース吹出口2との連通
が遮断され、フット吹出穴14のみがフット吹出口19と整
合するので、調和空気はフット吹出口19のみから吹き出
される。
【0014】ロータリダンパ10を更に回動すると、フッ
吹出穴14とフット吹出口19とが部分的に整合すると同
時にデフロスト吹出穴12がデフロスト吹出口3と部分的
に連通するので、調和空気の一部がフット吹出口19から
吹き出されると同時に残部がデフロスト吹出穴12、デフ
ロスト吹出口3、デフロストダクト22を通ってフロント
ガラス等の内面に向かって吹き出される。
【0015】ロータリダンパ10を更に回動すると、フッ
吹出穴14とフット吹出口19との整合が遮断され、デフ
ロスト吹出穴12とデフロスト吹出口3のみが整合するの
で調和空気はデフロスト吹出口3のみから吹き出され
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置におい
ては、ケーシング1及び又はロータリダンパ10の加工誤
差、外力又は温度変化に基づく変形等によってロータリ
ダンパ10の円筒部10a の外周面とケーシング1の円筒状
シール面16a 、16b 、16c との隙間及びロータリダンパ
10の端板10b 、10c の外面とケーシング1の側壁1b、1c
の内面との隙間を一定の微少値に維持することは極めて
難しい。
【0017】これら隙間が大きくなると、ここから多量
の調和空気が洩れ、また、隙間がなくなると、ロータリ
ダンパ10の駆動力や擦れ音が増大するのみならずその耐
久性や信頼性を損なうという問題があった。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために発明されたものであって、第1の発明の要旨
とするところは、ケーシング内に形成され、その一端側
の空気吸込口から他端側の複数の吹出口に至る空気流路
中に空気を冷却するエバポレータと、このエバポレータ
で冷却された空気を再熱するヒータと、このヒータを通
る空気の量を調整するエアミックスダンパと、上記複数
の吹出口を限界する円筒状シール面に近接する円筒部を
具備する吹出モード切換用ロータリダンパを配設し、こ
の吹出モード切換用ロータリダンパをその円筒部の中心
軸まわりに回転することによって調和空気を上記複数の
吹出口のいずれかから選択して車室内に吹き出す車両用
空気調和装置において、上記吹出モード切換用ロータリ
ダンパの回転中その円筒部を上記円筒状のシール面から
離間させ、選択された吹出モード位置に到達したとき上
記円筒部を上記円筒状シール面に押し付ける押し付け機
構を設け、上記押し付け機構は上記ロータリダンパの端
板の中央部に突設されて上記ケーシングの側壁に穿設さ
れた長穴を貫通して外部に突出する回転軸の突出端に楔
着された第1のギヤと、この第1のギヤに噛合する扇形
ギヤ及び第2のギヤと、この第2のギヤと噛合する第3
のギヤとを具え上記第2のギヤ及び上記第3のギヤは
その中心のピンまわりに回転自在に上記ケーシングの側
壁に回転自在に支持され、かつ、上記第3のギヤはその
外端面に上記扇形ギヤの基端内面に突設されたピンが摺
動自在に嵌挿される環状の溝であってこの第3のギヤが
所定角度回転したとき外周寄り又は内周寄りとなるよう
に設定した形状の溝を有し、上記扇形ギヤはその外端面
に突設されたピンに係止されたワイヤを牽引することに
よってその基端内面に突設されたピンのまわりに回動す
ことを特徴とする車両用空気調和装置にある。
【0019】上記吹出モード切換用ロータリダンパの円
筒部又は上記円筒状シール面のいずれか一方に弾褥材を
貼り付けることができる。
【0020】第2の発明の要旨とするところは、ケーシ
ング内に形成され、その一端側の空気吸込口から他端側
の複数の吹出口に至る空気流路中に空気を冷却するエバ
ポレータと、このエバポレータで冷却された空気を再熱
するヒータと、このヒータを通る空気の量を調整するエ
アミックスダンパと、上記複数の吹出口を限界する円筒
状シール面に近接する円筒部を具備する吹出モード切換
用ロータリダンパを配設し、この吹出モード切換用ロー
タリダンパをその円筒部の中心軸まわりに回転すること
によって調和空気を上記複数の吹出口のいずれかから選
択して車室内に吹き出す車両用空気調和装置において、
上記吹出モード切換用ロータリダンパの円筒部にその周
方向に沿って間隔を隔てて軸方向に伸びる複数のローラ
を回転自在に配設するとともにこれら複数のローラ間に
無端シートを巻装してこの無端シートを上記円筒状シー
ル面に接触させたことを特徴とする車両用空気調和装置
にある。
【0021】上記無端シ−トを上記吹出モード切換用ロ
ータリダンパの回転に伴ってこの無端シートが円筒状シ
ール面に対して相対移動しない程度の大きな摩擦係数を
有する材料で構成することができる。
【0022】上記ローラを伸縮性に富む材料で構成する
ことができる。
【0023】
【0024】
【0025】第の発明の要旨とすることろは、ケーシ
ング内に形成され、その一端側の空気吸込口から他端側
の複数の吹出口に至る空気流路中に空気を冷却するエバ
ポレータと、このエバポレータで冷却された空気を再熱
するヒータと、このヒータを通る空気の量を調整するエ
アミックスダンパと、上記複数の吹出口を限界する円筒
状シール面に近接する円筒部を具備する吹出モード切換
用ロータリダンパを配設し、この吹出モード切換用ロー
タリダンパをその円筒部の中心軸まわりに回転すること
によって調和空気を上記複数の吹出口のいずれかから選
択して車室内に吹き出す車両用空気調和装置において、
上記吹出モード切換用ロータリダンパの円筒部にその周
方向に沿って所定の間隔を隔てて軸方向に伸長する複数
のシール用ローラを回転自在に配設したことを特徴とす
る車両用空気調和装置にある。
【0026】上記シール用ローラを伸縮性に富む弾褥材
から構成することができる。
【0027】上記シール用ローラを選択された吹出モー
ド位置でラジアル方向に移動させて上記円筒状シール面
に押し付ける手段を設けることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態が図1な
いし図3に示されている。吹出モード切換用ロータリダ
ンパ10の端板10b 、10c の中央部に突設された回転軸15
はそれぞれケーシング1の左右両側壁1b、1cに穿設され
た上下に長い長穴30を貫通して外部に突出している。
【0029】この突出端にはギヤ31が楔着され、このギ
ヤ31はギヤ32及び扇形ギヤ33と噛合している。ギヤ32は
ピン34まわりに回動自在にケーシング1の左側壁1bに支
持され、このギヤ32と噛合するギヤ35もピン36まわりに
回動自在に側壁1bに支持されている。ギヤ35の外端面に
は環状の溝37が穿設され、この溝37内に扇形ギヤ33の基
端内面に突設されたピン38が嵌挿されている。
【0030】扇形ギヤ33の外端面に突設されたピン39に
系止された図示しないワイヤを牽引することによって扇
形ギヤ33を矢印で示すようにピン38まわりに回動する
と、この扇形ギヤ33と噛合するギヤ31が回動し、これに
伴って回転軸15及びロータリダンパ10が回転する。
【0031】ギヤ31が回動すると、これに噛合するギヤ
32がピン34まわりに回動し、このギヤ32に噛合するギヤ
35がピン36まわりに回動する。すると、ギヤ35の溝37内
に嵌挿されたピン38が溝37内を摺動しながら上下動し、
これに伴って扇形ギヤ33及びギヤ31が上下動し、回転軸
15が長穴30内を上下動することによってロータリダンパ
10も上下動する。
【0032】しかして、溝37の形状を図示のように所定
の角度位置で外周寄りとなりその他の角度位置では内周
寄りとなるように設定することよってロータリダンパ10
の回転中はその円筒部10a の外周面に貼り付けられた弾
褥材40がケーシング1の円筒状シール面16a 、16b 、16
c から離間し、ロータリダンパ10が回転して選択された
吹出モード位置に到達したとき、弾褥材40を円筒状シー
ル面16a 、16b 、16cに押し付けることができる。
【0033】なお、弾褥材40は、図1に示すように、円
筒状シール面16a 、16b 、16c の内面に貼り付けること
ができる。他の構成は図10ないし図12に示す従来のもの
と同様であり、対応する部材には同じ符号を付してその
説明を省略する。
【0034】しかして、この第1の実施形態において
は、ロータリダンパ10の回転中その円筒部10a の外周面
が円筒状シール面16a 、16b 、16c から離間するため、
ロータリダンパ10を小さい力で円滑に回転させることが
できるとともに回転中に擦れ音が発生することもない。
【0035】そして、ロータリダンパ10が選択された吹
出モード位置に到達したとき、ロータリダンパ10の円筒
部10a の外周面が円筒状シール面16a 、16b 、16c に押
し付けられるので、これらの隙間から調和空気が洩れる
のを防止できる。
【0036】そして、ロータリダンパ10の円筒部10a の
外周面又は円筒状シール面16a 、16b、16c のいずれか
一方に弾褥材40を貼り付ければ、円筒部10a の外周面と
円筒状シール面16a 、16b 、16c の隙間を確実に密封で
きるとともにケーシング1又は及びロータリダンパ10の
変形に基づく隙間の変化を吸収できる。
【0037】本発明の第2の実施形態が図4及び図5に
示されている。この第2の実施形態においては、吹出モ
ード切換用ータリダンパ10の円筒部10a にはその周方向
に沿って間隔を隔てて軸方向に伸びる複数( 図には4
個)のローラ45a 、45b 、45c 、45d が配設されてい
る。これらローラ45a 、45b 、45c 、45d はゴム等の伸
縮性に富む材料から構成され、その回転軸46はそれぞれ
端板10b 、10c に穿設された穴47内に回動自在に支持さ
れている。
【0038】そして、これらローラ45a 、45b 、45c 、
45d 間にはゴム膜等の摩擦係数の大きい材料からなる無
端シート48が巻装されている。他の構成は図10ないし図
12にす従来のものと同様であり、対応する部材には同じ
符号を付してその説明を省略する。
【0039】しかして、ロータリダンパ10が回転軸15ま
わりに回転すると、無端シート48が円筒状シール面16a
、16b 、16cのいずれか1又は2と接触してその摩擦
抵抗によりこれに対して相対移動しないので、各ローラ
45a 、45b 、45c 、45d がその回転軸46まわりにロータ
リダンパ10の回転方向に対して逆方向に回転する。
【0040】かくして、ロータリダンパ10の円筒部10と
円筒状シール面16a 、16b 、16c との隙間は無端シート
48によって密封されるので、この隙間から調和空気が洩
れることはない。
【0041】そして、ロータリダンパ10の回転時、無端
シート48は円筒状シール面16a 、16b 、16c に接触して
これに対して相対移動しないので、擦れ音が発生するこ
とはないとともにロータリダンパ10の回転に伴って各ロ
ーラ45a 、45b 、45c 、45dが逆方向に回転するので、
ロータリダンパ10を小さい力で円滑に回転させることが
できる。
【0042】また、ケーシング1又は及びロータリダン
パ10の変形に基づく円筒部10a と円筒状シール面16a 、
16b 、16c との隙間の変化はローラ45a 、45b 、45c 、
45dの伸縮によって吸収することができる。
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】本発明の第の実施形態が図ないし図
に示されている。図に示すように、吹出モード切換用
ロータリダンパ10の円筒部10a にはその周方向に沿って
所定の間隔を隔てて軸方向に伸長する複数( 図には5
ケ)のシール用ローラ60が配設されている。
【0047】これらローラ60はスポンジ等の伸縮性に富
む弾褥材から構成され、その両端から外方に突出する軸
61はダンパ10の端板10b 、10c に穿設されてラジアル方
向に伸びる長穴62を貫通して外部に突出している。
【0048】このロータリダンパ10は図及び図に示
すように、これと同じ形状で若干大寸のインナーケース
7の内部に嵌装されている。インナーケース7の円筒部
7aの外周面はケーシング1の突出部16a 、16b 、16c に
密接結合され、両端板7b、7cの外面はケーシング1の両
側壁1b、1cに密接結合されている。
【0049】そして、円筒部7aには周方向に間隔を隔て
て常時エアミックス領域に連通する取入穴24、フェース
吹出口2に連通するフェース穴17、デフロスト吹出口3
に連通するデフロスト穴18が形成され、この円筒部7aの
内周面が円筒状シール面を構成している。
【0050】端板7b、7cには図9に示すようにフット吹
出口19と整合するフット吹出口20が形成され、その中央
には回転軸15が貫通する穴63が穿設されている。そし
て、端板7b、7cの内面外周寄りにはラジアル方向に凹凸
のある環状のガイド溝64が刻設されている。
【0051】そして、ロータリダンパ10の回転軸15はイ
ンナーケース7の端板7b、7cの穴63を貫通してケーシン
グ1の左右両側壁1b、1cに回転自在に支持され、複数の
ローラ60の軸61はロータリダンパ10の端板10b 、10c の
長穴62を貫通し、その端部はガイド溝64に摺動自在に嵌
挿入されている。他の構成は図10ないし図12に示す従来
のものと同様であり、対応する部材には同じ符号を付し
てその説明を省略する。
【0052】しかして、ロータリダンパ10を回転軸15ま
わりに回動すると、これに伴って、各ローラ10の軸61は
ガイド溝64内を摺動する。そして、ロータリダンパ10が
選択された吹出モード位置に達したとき、ローラ60の軸
61はガイド溝64の凸部に位置するので、ローラ60は円筒
部10a の外周面から外方に進出してインナーケース7の
円筒部7aの内周面、即ち、円筒状シール面に押し付けら
れ、円筒部10a の外周面と円筒状シール面との隙間をシ
ールするので、この隙間から調和空気が洩れるのを阻止
する。
【0053】ロータリダンパ10の回動中、軸61はガイド
溝64の凹部に位置し、ローラ60は後退して円筒状シール
面から離れるので、ロータリダンパ10は小さい力で円滑
に回転し、また、擦れ音が発生することもない。また、
ケーシング1、インナーケース7及びロータリダンパ10
の加工誤差やこれらの変形に基づく隙間の変化はローラ
60の伸縮によって吸収できる。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の第1の本発明において
は、吹出モード切換用ロータリダンパの回転中その円筒
部を円筒状シール面から離間させ、選択された吹出モー
ド位置に到達したとき円筒部を円筒状シール面に押し付
けることができるため、吹出モード切換用ロータリダン
パを擦れ音を発生することなく小さい力で円滑に回転さ
せることができるとともに吹出モード切換用ロータリダ
ンパが選択された吹出モード位置に到達したときその円
筒部と円筒状シール面との隙間から調和空気が洩れるの
を防止できる。
【0055】吹出モード切換用ロータリダンパの円筒部
又は円筒状シール面のいずれか一方に弾褥材を貼り付け
れば、ケーシングやロータリダンパの加工誤差及びこれ
らの変形に基づく上記隙間の変化を弾褥材の伸縮によっ
て吸収できる。
【0056】請求項2記載の第2の発明においては、吹
出モード切換用ロータリダンパの円筒部にその周方向に
沿って間隔を隔てて軸方向に伸びる複数のローラを回転
自在に配設するとともにこれら複数のローラ間に無端シ
ートを巻装してこの無端シートを円筒状シール面に接触
させたため、吹出モード切換用ロータリダンパの円筒部
と円筒状シール面との隙間は無端シートによって密封し
うるのでこの隙間から調和空気が洩れるのを防止しう
る。
【0057】上記無端シートを吹出モード切換用ロータ
リダンパの回転に伴ってこの無端シートが円筒状シール
面に対して相対移動しない程度の大きな摩擦係数を有す
る材料で構成すれば、ケーシングやロータリダンパの加
工誤差及びこれらの変形に基づく上記隙間の変化を弾褥
材の伸縮によって吸収できる。
【0058】
【0059】
【0060】請求項記載の第の発明においては、吹
出モード切換用ロータリダンパの円筒部にその周方向に
沿って所定の間隔を隔てて軸方向に伸長する複数のシー
ル用ローラを回転自在に配設したため、吹出モード切換
用ロータリダンパの円筒部と円筒状シール面との隙間を
シール用ローラによってシールすることによってこの隙
間から調和空気が洩れるのを防止できる。
【0061】上記シール用ローラを伸縮性に富む弾褥材
から構成すれば、ケーシングやロータリダンパの加工誤
差及びこれらの変形に基づく上記隙間の変化を弾褥材の
伸縮によって吸収できる。
【0062】上記シール用ローラを選択された吹出モー
ド位置でラジアル方向に移動させて円筒状シール面に押
し付ける手段を設ければ、吹出モード切換用ロータリダ
ンパが選択された吹出モード位置にあるとき、この円筒
部と円筒状シール面との隙間を確実にシールできるとと
もに吹出モード切換用ロータリダンパを擦れ音を発生さ
せることなく小さい力で円滑に回転させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】第1の実施形態の部分的分解斜視図である。
【図3】第1の実施形態の部分的断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態におけるロータリダン
パを示す斜視図である。
【図5】第2の実施形態の部分的断面図である。
【図6】本発明の第の実施形態におけるロータリダン
パを示す斜視図である。
【図7】第の実施形態の部分的断面図である。
【図8】図のA−A線に沿う部分的断面図である。
【図9】図のB−B線に沿う部分的矢視図である。
【図10】従来の空気調和装置を示す図11のA−A線に
沿う断面図である。
【図11】図10のB−B線に沿う断面図である。
【図12】従来の空気調和装置のロータリダンパの斜視
図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 25 空気吸込口 2、3 吹出口 4 エバポレータ 5 ヒータ 6 エアミックスダンパ 10 ロータリダンパ 10a 円筒部 16a 、16b 、16c 円筒状シール面 30〜39 押し付け機構 40 弾褥材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城山 勝成 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町三丁 目1番地 三菱重工業株式会社 エアコ ン製作所内 (72)発明者 秋元 良作 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町三丁 目1番地 三菱重工業株式会社 エアコ ン製作所内 (72)発明者 田中 貞彦 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 石鷲見 孝 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−25945(JP,A) 実開 昭50−98436(JP,U) 実開 平2−97109(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング内に形成され、その一端側の空
    気吸込口から他端側の複数の吹出口に至る空気流路中に
    空気を冷却するエバポレータと、このエバポレータで冷
    却された空気を再熱するヒータと、このヒータを通る空
    気の量を調整するエアミックスダンパと、上記複数の吹
    出口を限界する円筒状シール面に近接する円筒部を具備
    する吹出モード切換用ロータリダンパを配設し、この吹
    出モード切換用ロータリダンパをその円筒部の中心軸ま
    わりに回転することによって調和空気を上記複数の吹出
    口のいずれかから選択して車室内に吹き出す車両用空気
    調和装置において、 上記吹出モード切換用ロータリダンパの回転中その円筒
    部を上記円筒状のシール面から離間させ、選択された吹
    出モード位置に到達したとき上記円筒部を上記円筒状シ
    ール面に押し付ける押し付け機構を設け、上記押し付け
    機構は上記ロータリダンパの端板の中央部に突設されて
    上記ケーシングの側壁に穿設された長穴を貫通して外部
    に突出する回転軸の突出端に楔着された第1のギヤと、
    この第1のギヤに噛合する扇形ギヤ及び第2のギヤと、
    この第2のギヤと噛合する第3のギヤとを具え上記第
    2のギヤ及び上記第3のギヤはその中心のピンまわりに
    回転自在に上記ケーシングの側壁に回転自在に支持さ
    れ、かつ、上記第3のギヤはその外端面に上記扇形ギヤ
    の基端内面に突設されたピンが摺動自在に嵌挿される環
    状の溝であってこの第3のギヤが所定角度回転したとき
    外周寄り又は内周寄りとなるように設定した形状の溝を
    有し、上記扇形ギヤはその外端面に突設されたピンに係
    止されたワイヤを牽引することによってその基端内面に
    突設されたピンのまわりに回動することを特徴とする車
    両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】上記吹出モード切換用ロータリダンパの円
    筒部又は上記円筒状シール面のいずれか一方に弾褥材を
    貼り付けたことを特徴とする請求項1記載の車両用空気
    調和装置。
  3. 【請求項3】ケーシング内に形成され、その一端側の空
    気吸込口から他端側の複数の吹出口に至る空気流路中に
    空気を冷却するエバポレータと、このエバポレータで冷
    却された空気を再熱するヒータと、このヒータを通る空
    気の量を調整するエアミックスダンパと、上記複数の吹
    出口を限界する円筒状シール面に近接する円筒部を具備
    する吹出モード切換用ロータリダンパを配設し、この吹
    出モード切換用ロータリダンパをその円筒部の中心軸ま
    わりに回転することによって調和空気を上記複数の吹出
    口のいずれかから選択して車室内に吹き出す車両用空気
    調和装置において、 上記吹出モード切換用ロータリダンパの円筒部にその周
    方向に沿って間隔を隔てて軸方向に伸びる複数のローラ
    を回転自在に配設するとともにこれら複数のローラ間に
    無端シートを巻装してこの無端シートを上記円筒状シー
    ル面に接触させたことを特徴とする車両用空気調和装
    置。
  4. 【請求項4】上記無端シ−トを上記吹出モード切換用ロ
    ータリダンパの回転に伴ってこの無端シートが円筒状シ
    ール面に対して相対移動しない程度の大きな摩擦係数を
    有する材料で構成したことを特徴とする請求項3記載の
    車両用空気調和装置。
  5. 【請求項5】上記ローラを伸縮性に富む材料で構成した
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の車両用空気調和
    装置。
  6. 【請求項6】ケーシング内に形成され、その一端側の空
    気吸込口から他端側の複数の吹出口に至る空気流路中に
    空気を冷却するエバポレータと、このエバポレータで冷
    却された空気を再熱するヒータと、このヒータを通る空
    気の量を調整するエアミックスダンパと、上記複数の吹
    出口を限界する円筒状シール面に近接する円筒部を具備
    する吹出モード切換用ロータリダンパを配設し、この吹
    出モード切換用ロータリダンパをその円筒部の中心軸ま
    わりに回転することによって調和空気を上記複数の吹出
    口のいずれかから選択して車室内に吹き出す車両用空気
    調和装置において、 上記吹出モード切換用ロータリダンパの円筒部にその周
    方向に沿って所定の間隔を隔てて軸方向に伸長する複数
    のシール用ローラを回転自在に配設したことを特徴とす
    る車両用空気調和装置。
  7. 【請求項7】上記シール用ローラを伸縮性に富む弾褥材
    から構成したことを特徴とする請求項記載の車両用空
    気調和装置。
  8. 【請求項8】上記シール用ローラを選択された吹出モー
    ド位置でラジアル方向に移動させて上記円筒状シール面
    に押し付ける手段を設けたことを特徴とする請求項6又
    は7記載の車両用空気調和装置。
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