JP3478617B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟でかつ伸張後の回
復性及び、成形性に優れており、電線被覆用途、特にカ
ールコード用途に最適な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性塩化ビニル重合体は、電線被覆
用途を始めとし、パイプ、チューブ、ホース、シート、
コーティングファブリック、床張材料及び目詰め材料の
ような様々な分野で幅広く使用されているポリマーであ
る。一般に、塩化ビニル重合体は、脆く、柔軟性や耐摩
耗性が充分ではないために、例えば、熱可塑性ポリウレ
タン、単量体状可塑剤、低分子量脂肪族ポリエステル及
びニトリルゴムのような各種の改質剤を添加することに
よる改質が一般的に広く行われている。
【0003】電線被覆用途の中で、ロボット周辺機器、
OA機器、電話機等の接続に用いられるカールコード
は、柔軟性や伸長後の回復性が必要とされるが、この様
な特性を付与するために、熱可塑性エラストマーが添加
されており、特に耐熱性、耐摩耗性及び低温での耐衝撃
性が要求されるような用途では、ポリエステルエラスト
マーが添加された樹脂組成物が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に塩化ビニル重合
体は耐熱性に乏しいため、成書[『塩化ビニル樹脂』、
p113、日刊工業新聞社刊、(1961)、]によれ
ば、165℃以下という比較的低い温度で成形加工や溶
融混合加工を行わなければならない。この際、ポリエス
テルエラストマーは他の熱可塑性エラストマーと比較し
て、耐熱性が高いために、即ち、融点が高いがために、
塩化ビニル重合体を安全に混合加工するような温度域で
は、ポリエステルエラストマーを充分に溶融することが
できない。結果として、ポリエステルエラストマーが加
工ロールに粘着してしまい、溶融加工時に問題となって
いる。それを避けるためには、予備的に多量の可塑剤を
使用してこのエラストマーの融点を下げる必要がある。
また、可塑剤を使用しない場合には、加工ロールに粘着
することを防ぐために、混合温度をより高い温度に上げ
て、ポリエステルエラストマーを充分に溶融させなけれ
ばならないが、その場合、先にも述べた様に塩化ビニル
重合体自体の劣化が無視できなくなり、機械的強度が不
充分な組成物となってしまったり、着色の程度が大きく
なってしまうという問題がある。
【0005】特公昭51―48169号公報では、可塑
剤を使用せずに、ポリエステルエラストマーを塩化ビニ
ル重合体と溶融混合させて加工する場合、このエラスト
マーの融点を215℃以下に規制することによって、成
形安定性や諸物性の満足できる組成物が得られるとして
いるが、加工ロールへの粘着の防止効果は必ずしも充分
とは言えない。
【0006】なお、ここで融点とは、示差走査熱量計を
使用し、昇温速度20℃/min.で測定した値をい
う。
【0007】また、カールコードの伸長後の高い回復性
が望まれる様な、ロボット周辺機器、OA機器、電話機
等の用途では、従来の樹脂組成物では、その回復性は充
分とは言えなかった。そこで、本発明者らは上記の樹脂
組成物の他の優れた特性を実質的に損なうことなく、回
復性や成形性を改善する方法につき検討を行った。その
結果、以下の述べる樹脂組成物を用いれば所望の改善を
達成できる事を知った。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(A)
塩化ビニル重合体と、(B)結晶性芳香族ポリエステル
をハードセグメントとし、分子量1400〜2000の
ポリアルキレングリコールをソフトセグメントとして、
融点が165℃以下のポリエステルエラストマーとから
なり、しかもその配合が(A)/(B)=70〜10/
30〜90(重量比)を満足してなる樹脂組成物であ
る。
【0009】以下に、本発明を説明する。
【0010】本発明の樹脂組成物の1成分として用いら
れる塩化ビニル重合体は、例えば、軟化剤または可塑剤
のような配合剤の存在なしに、少なくとも約50,00
0psiの引張モジュラスを有する単独重合体及び共重
合体を包含する。なお引張モジュラスは、ASTM D
638によって測定する。
【0011】有用な共重合体は、重量で約30%に至る
までの、例えば、酢酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩
化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸及びメタ
アクリル酸エステル、ギ酸ジブチル、及びマレイン酸ジ
エチルのような共重合可能な共重合体を含有するものを
包含する。
【0012】本発明における使用に対して好適である塩
化ビニル重合体は、塩化ビニル単独重合体及び酢酸ビニ
ル並びに塩化ビニリデンとの共重合体を包含する。
【0013】本発明の樹脂組成物の他の1成分であるポ
リエステルエラストマーは、結晶性芳香族ポリエステル
をハードセグメントとし、分子量1400〜2000の
ポリアルキレングリコールをソフトセグメントとして、
融点が165℃以下であって、反発弾性が57%以上
のポリエステルエーテルブロック共重合体である。ここ
に、ハードセグメントを構成する芳香族ポリエステルと
は、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族ジ
オールをグリコール成分とするポリエステルを言う。こ
こに、芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、
2,6―ナフタリンジカルボン酸、2,7―ナフタリン
ジカルボン酸、1,5―ナフタリンジカルボン酸、ジフ
ェニル―4,4′―ジカルボン酸、3,3′―ジメチル
ジフェニル―4,4′―ジカルボン酸、4,4′―ジフ
ェニルスルホンジカルボン酸、4,4′―ジフェノキシ
エタンジカルボン酸等が例示される。
【0014】また、これらジカルボン酸は1種のみを用
いても2種以上を併用してもよいが、60モル%以上を
同一成分が占める必要がある。
【0015】更にカルボン酸成分全体の40モル%以下
の範囲で芳香族ジカルボン酸以外のカルボン酸成分、例
えば(イ)シュウ酸、アジピン酸、セバチン酸、1,1
0―デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、
(ロ)1,4―シクロヘキサンジカルボン酸、デカヒド
ロ―2,6―ナフタリンジカルボン酸等の如き脂環族ジ
カルボン酸、(ハ)4―ヒドロキシシクロヘキサンカル
ボン酸、4―ヒドロキシエトキシ安息香酸等のオキシカ
ルボン酸等を共重合させてもよい。
【0016】前記ジカルボン酸(あるいはオキシカルボ
ン酸)のエステル形成性誘導体もジカルボン酸(あるい
はオキシカルボン酸)と同様に用いることができる。か
かるエステル形成性誘導体としては、メチルエステル、
エチルエステル等の如き低級アルキルエステル、2―ヒ
ドロキシエチルエステル等の如き置換脂肪族エステル、
フェニルエステル等の如きアリールエステル、酸クロリ
ド等が例示される。
【0017】次に、グリコール成分としては、エチレン
グリコール、テトラメチレングリコール又はヘキサメチ
レングリコールの単独使用が最も好ましいが、アルキレ
ングリコール成分全体の20モル%未満で他種アルキレ
ングリコール、例えばトリメチレングリコール、ペンタ
メチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカ
メチレングリコール等を共重合させることができる。同
様に、アルキレングリコール成分全体の80モル%以上
がテトラメチレングリコール(又はヘキサメチレングリ
コール)であるとき、他種アルキレングリコール成分と
してヘキサメチレングリコール(又はテトラメチレング
リコール)を用いることもできる。
【0018】前記アルキレングリコールのエステル形成
性誘導体として、低級モノカルボン酸(例えば蟻酸、酢
酸)とのモノエステルあるいはジエステルが例示でき
る。
【0019】前記アルキレングリコール成分としてエチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、あるいは
ヘキサメチレングリコールの代りに、類似のアルキレン
グリコール、例えばトリメチレングリコール、ペンタメ
チレングリコール等を用いると、ポリエステルのハード
成分の融点が低くなりすぎ、ポリエステル弾性体の高温
下における機械的特性及び熱処理後の機械的特性が低下
するので好ましくない。
【0020】ソフトセグメントを構成する分子量14
0〜2000のポリアルキレングリコールとしては、ポ
リオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピ
レングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ある
いはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等が
例示される。分子量が低すぎるとポリマーの弾性が低下
し、反発弾性率が57%以上のものを得ることができな
い。逆に、分子量が高すぎても、反発弾性率が57%以
上のものを得ることができないばかりか、ポリマー中の
ハードセグメントとソフトセグメントとの分離が起こ
り、しかもハードセグメントとの反応性も低下する上に
諸物性も低くなり、好ましくない。
【0021】反発弾性率はJIS K 6401の方法
にて準じて測定したが、57%以上であることが必要で
ある。その値が高ければ高いほど、得られる樹脂組成物
をカールコードの電線被覆用に加工した際、カールコー
ドの伸長後の回復性が優れる。
【0022】逆に、57%以下の場合、伸長後の回復性
が充分なカールコードを得ることはできない。
【0023】また、融点は165℃以下である事が必要
である。融点が165℃を超えると、溶融混合させて加
工する際の加工ロールへの粘着を充分に防ぐ事ができ
ず、加工安定性に欠ける。
【0024】前記ポリアルキレングリコールとしては、
ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールが好ましい
が、繰り返し単位の数の20%以下が他種のオキシアル
キレン基であるような共重合体も用いられる。
【0025】これらの共重合されない、あるいは共重合
されたポリ(オキシテトラメチレン)グリコールと同様
に、そのエステル形成誘導体として、モノカルボン酸と
のモノエステルあるいはジエステルが例示される。
【0026】本発明では、前記、芳香族カルボン酸成
分、グリコール成分、ポリアルキレングリコール成分の
3成分を重縮合させるに際し、分子内に3個以上のエス
テル形成性官能基を有する化合物を添加反応させてもよ
い。この化合物は1種のみを用いても2種以上を併用し
てもよい。前記エステル形成性官能基としては―OH
基、―COOH基、―COOR基(但しRは1価の有機
基)又は―COX基(但しXはハロゲン原子)等が例示
される。このような官能基を分子内に3個以上有する化
合物であれば脂肪族化合物、脂環族化合物、芳香族化合
物等何れでもよい。化合物の分子量については特に制限
はないが、なるべく分子量1000以下の化合物を用い
るのが好ましい。
【0027】かような化合物としては、ペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトール、グリセロール、ソル
ビトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールブタン、1,3,5―トリメチロ
ールベンゼン、1,3,5―トリエチロールベンゼン、
1,3,5―トリブチロールベンゼン、1,2,6―ヘ
キサントリオール、2,2,6,6―テトラメチロール
シクロヘキサノール、ヘミメット酸、トリメリット酸、
トリメシン酸、プレニット酸、メロファン酸、ピロメリ
ット酸、5―ヒドロキシイソフタル酸、2,5―ジヒド
ロキシテレフタル酸、2,5―ジヒドロキシイソフタル
酸等及びこれらのエステル形成性誘導体(例えばエステ
ル、酸ハロゲン化物)等が例示される。
【0028】本発明において、これら多官能化合物を加
える場合、ハードセグメントを構成する芳香族ジカルボ
ン酸100モルに対して、0.5〜5当量添加する。
0.5当量未満では物性良好効果が少なく、5当量を超
えると好ましくない架橋が起こったり物性低下を生じた
りする。好ましくは1.25当量である。
【0029】前記多官能化合物の添加時期は、ポリエス
テルエーテルエラストマーの溶融重縮合が完了する以前
であれば如何なる段階でもよいが、添加時期が余り遅い
と生成ポリエステルの乾燥、固相重合、成形工程におけ
る重合度安定性が著しく低下し、品質むらを生じ易いの
で、固有粘度が1.3dl/g以下の間に添加するのが
好ましい。
【0030】重合度安定性を増すには、末端停止剤とし
てモノカルボン酸、そのエステル、あるいはモノヒドロ
キシ化合物等を加えることもできる。このポリエステル
エラストマーの製造に際しては、公知の方法を採用でき
る。
【0031】重縮合触媒として、従来公知のエステル交
換触媒及び/または重合触媒を用いることができる。特
に、活性が高く好ましいのはチタン触媒、アンチモン触
媒、スズ触媒、ゲルマニウム触媒、マンガン触媒、カル
シウム触媒等であり、これらの中でも特にスズ触媒、ア
ンチモン触媒、チタン触媒が好ましい。
【0032】重縮合に際しては 1) 前記、芳香族カルボン酸成分、グリコール成分、
ポリアルキレングリコール成分の3成分をすべて仕込ん
だ後、重縮合を開始する方法、 2) 前記、芳香族カルボン酸成分、グリコール成分の
両成分を仕込んで、ある程度重縮合させた後、ポリアル
キレングリコール成分を加えて共重合させることによ
り、重縮合を進行せしめる方法、 3) 前記、芳香族カルボン酸成分、ポリアルキレング
リコール成分の両成分を仕込んで、ある程度重縮合させ
た後、グリコール成分を加えて共重合させることによ
り、重縮合進行せしめる方法、等の手段が採用できる。
【0033】重縮合の前、あるいは重縮合完結後又は成
形時に、ポリエステルに対し、前記多官能化合物以外に
種々の添加剤を添加することもできる。添加剤の添加量
はポリエステルに対し、0.01〜5.0重量%程度が
好ましい。代表的な添加剤として、芳香族アミン(例え
ば、4,4′―ジオクチルジフェニルアミン、N―エチ
ル―4,4′―ジオクチルジフェニルアミン、N,N′
―ジ―α―ナフチル―p―フェニレンジアミン、N,
N′―ジエチル―N,N′―α―ナフチル―p―フェニ
レンジアミン等の如き第二又は第三アミン)、含イオウ
脂肪族ジカルボン酸(例えば3,3′―チオジプロピオ
ン酸、2,2′―ジメチル―3,3′―チオジプロピオ
ン酸等)、アルキルフェノール類(例えば2,6―ジ―
n―ドデシル―4―メチルフェノール、2,4,6―ト
リ―t―ブチルフェノール等)の如き安定剤、酸化チタ
ン等の如き艶消剤、カーボン・ブラック、顔料、蛍光増
白剤、タルク、ガラス、金属等の添加剤が例示できる。
【0034】本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物の合計
重量に対して30〜90重量%のポリエステルエラスト
マーを含有する。特に、30〜60重量%のポリエステ
ルエラストマーを含有する樹脂組成物は、可塑化した塩
化ビニル重合体の性質の改善のために好適である。この
ような樹脂組成物は良好な耐摩耗性及び荷重負担性を示
し、電線被覆用途はもとより屋内装飾、自動車内装、食
品包装用フイルム、床材等の使用にも好適である。
【0035】また、30重量%未満のポリエステルエラ
ストマーしか含有しない樹脂組成物は、ポリエステルエ
ラストマー添加による効果が充分でなく、柔軟性や伸長
後の回復性及び、耐熱性、耐摩耗性の充分なものが得ら
れない。
【0036】本発明の樹脂組成物の調製において最良の
結果を得るためには、各成分は完全にかつ均一に混合し
ていなければならず、さもなければ局在した区域の性質
が異なる。
【0037】組成物は各成分を軟化させるのに充分な温
度まで加熱し、かつ均一なブレンドが生成するまで撹拌
することによって、調製する事ができる。適当な混合装
置は加熱したロール機、密閉式混合機(バンバリーミキ
サー)及び二軸押出機、またはスクリューに付属させた
混合機を伴う一軸押出機によって調製することができ
る。
【0038】
【実施例】以下実施例により、本発明を詳述する。な
お、本実施例中「部」とあるのは、「重量部」を示す。
【0039】なお、実施例において調製した各重合体の
物性の測定は以下の方法によった。 1) 硬さ(ショーアD):ASTM D1484 2) カールコードの伸長後回復性:反発弾性率(JI
S K6401)を測定することにより評価した。反発
弾性率が高いほど、カールコードの伸長後の回復性も優
れる。 3) 引張強さ:JIS K6723 4) 切断時の伸び:JIS K6723 5) 溶融時の加工ロールへの粘着性:ゴムロール機を
使用し、ロールへの粘着性を次の3段階で評価した。 ○:粘着が見られない。 △:粘着は起こるが、加工には問題とならないレベル。 ×:粘着が起こり、加工を行うのが困難である。
【0040】[実施例1〜3] ジメチルテレフタレート24部、ジメチルイソフタレー
ト3部、テトラメチレングリコール19部、平均分子量
1400のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール4
0部、テトラブトキシチタネート0.01部を常法によ
りエステル交換させた後、減圧下に重合反応させ、オル
トクロロフェノール中35℃で測定した固有粘度が1.
57のポリエステルエラストマーAを得た。このポリエ
ステルエラストマーAに塩化ビニル重合体を加熱したゴ
ムロール機上で約165℃で10分間、混練することに
よって樹脂組成物Aを調製した。
【0041】また、ジメチルテレフタレート25部、テ
トラメチレングリコール16部、平均分子量1500
のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール40部、テ
トラブトキシチタネート0.01部を用いて、上記の方
法にて、固有粘度1.60のポリエステルエラストマー
Bを得た。また、このポリエステルエラストマーBと塩
化ビニル重合体を用いて、上記の方法で、樹脂組成物
B、Cを調製した。
【0042】ここで、塩化ビニル重合体は潤滑剤、安定
剤及び可塑剤を配合した硬質ポリ塩化ビニル重合体であ
り、比重1.40及び300000psiの引張モジュ
ラスを有するものを使用した。物性測定用の試験板は、
混練に対して用いた温度とほぼ等しい温度における圧縮
成形によって調製した。
【0043】この様にして得られた、樹脂組成物A、
B、Cを、ポリエステルエラストマーと塩化ビニル重合
体の混合比と諸物性と併せて実施例1、2、3として表
1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】[比較例1〜3] ジメチルテレフタレート20部、ジメチルイソフタレー
ト9部、テトラメチレングリコール19部、平均分子量
2000ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール
30部、テトラブトキシチタネート0.01部を用い
て、実施例1と同様の方法にて、固有粘度1.60のポ
リエステルエラストマーDを得た。また、このポリエス
テルエラストマーD、Eと塩化ビニル重合体を用いて、
上記の方法で、樹脂組成物Cを調製した。
【0046】ジメチルテレフタレート7部、テトラメチ
レングリコール3部、平均分子量3000ポリ(オ
キシテトラメチレン)グリコール33部、テトラブトキ
シチタネート0.01部を用いて、実施例1と同様の方
法にて、固有粘度1.40のポリエステルエラストマー
Eを得た。また、このポリエステルエラストマーEと塩
化ビニル重合体を用いて、実施例1で用いた塩化ビニル
重合体と、実施例1と同様の方法で、樹脂組成物Fを調
製した。
【0047】この様にして得られた、樹脂組成物D、
E、Fをポリエステルエラストマーと塩化ビニル重合体
の混合比と諸物性と併せて比較例1、2、3として表1
に併せて示した。
【0048】比較例1、2で用いたポリエステルエラス
トマーは、融点が165℃以下であり、加工ロールへの
粘着性は問題ないが、伸長後の回復性は両者とも25%
以下であり、充分ではない。比較例3では、伸長後の回
復性が充分でないばかりか、加工ロールへの粘着性にも
問題がある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−751(JP,A) 特開 昭58−217538(JP,A) 特開 昭51−69595(JP,A) 特開 昭64−45452(JP,A) 特開 平3−115451(JP,A) 特開 平4−11647(JP,A) 特開 昭58−217539(JP,A) 特開 平1−311152(JP,A) 特開 平1−311510(JP,A) 特開 平4−91151(JP,A) 特開 平4−351650(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 C08L 67/02 - 67/03 H01B 7/00 - 7/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)塩化ビニル重合体と、(B)結晶
    性芳香族ポリエステルをハードセグメントとし、分子量
    1400〜2000のポリアルキレングリコールをソフ
    トセグメントとして、融点が165℃以下であって、反
    発弾性が57%以上であるポリエステルエラストマー
    とからなり、しかも、これらの配合が(A)/(B)=
    70〜10/30〜90(重量比)を満足してなる樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 電線被覆用途に用い得る請求項1記載の
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 カールコードに用い得る請求項1記載の
    樹脂組成物。
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