JP2008540737A - 熱可塑性エラストマーブレンド、その製造方法及びその使用 - Google Patents

熱可塑性エラストマーブレンド、その製造方法及びその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、硬化可能で溶融加工可能な熱可塑性エラストマーブレンド、その製造、および造形したまたは成形したゴム物品におけるその使用に関する。

Description

本発明は、溶融加工可能な熱可塑性エラストマーブレンド、その製造、および造形したまたは成形したゴム物品におけるその使用に関する。
石油および自動車産業の多くの用途では、高温において良好な耐油性を有するエラストマー材料が必要とされている。熱および圧縮永久歪に対して良好な耐性を有する柔軟で軟質な(硬度が低い)材料が特に必要とされている。
当技術分野では、潤滑油およびグリースに対して優れた耐性を有し、したがって選択された自動車用途などで有用な高性能ゴム部品を製造するために硬化性ポリアクリレートエラストマーを使用することが一般に知られている。ゴム状加硫物は、アクリル酸エステルモノマー(例えば、エチル、ブチル、およびメトキシエチルアクリレート;いくらかのビニルアセテートを含むことがある)の共重合に由来するポリアクリレートエラストマー;エチレンモノマーとアクリル酸エステルモノマー(例えば、エチレンとメチルアクリレート;他のコモノマーおよびグラフトを含むことがある。例えば、参照により本明細書に援用される米国特許出願公開第2002/0004568号(A1)明細書を参照のこと)の共重合に由来するポリエチレン/アクリレートエラストマー;またはフッ化アクリル酸エステルモノマー(例えば、1,1 ジヒドロパーフルオロ−n−ブチルアクリレート)の重合に由来するポリパーフルオロアルキルアクリレートエラストマーである。ポリアクリレートエラストマーは、アクリレートグリシジルエステル、マレイン酸、または酸、ヒドロキシル、エポキシ、イソシアネート、アミン、オキサゾリン、クロロアセテート、もしくはジエンを含めて、反応性基を有する他のコモノマーなど、比較的少量の追加のコモノマーを組み込むことによって官能化することもできる。次いで、これらの官能化ポリアクリレートエラストマーは、ポリアクリレートエラストマーの官能化反応部位に共有結合する官能基を含む硬化助剤を使用して硬化することができる。
従来技術の硬化性ポリアクリレートエラストマーに関連する1つの問題は、それが硬化したまたは部分硬化した状態の粘度が高く、溶融流れが低いという流体力学的な固有の限界である。したがって、許容できる特性を実現するためには、通常は、仕上げ部品に直接押出または射出成形する(上記に記述する通り)より、物理的ブレンディングと、続いて圧縮成形、およびその後の硬化が必要である。しかし、欧州特許第EP0337976号(B1)明細書および米国特許第4981908号明細書では、ポリエステル樹脂(商標HYTREL(登録商標)(E.I. du Pont de Nemours and Company、Wilmington, DE(「DuPont」)で市販されているセグメント化ポリエーテルエステルエラストマーを含む)と動的加硫された共有架橋アクリレートゴム(商標VAMAC(登録商標)(DuPont)で市販されている約1モルパーセントのカルボン酸含有コモノマーを含むエチレン/メチルアクリレートターポリマーを含む)のブレンドを含む熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。これらの開示の共有架橋は、官能化ポリアクリレートエラストマーを反応性の二官能性架橋剤と組み合わせて使用することによって実現される。しかし、これらの二官能性架橋剤はほとんどすべて、ポリアルキレンフタレート中のエステル単位とも反応する(すなわち、アミン、ヒドロキシル、またはカルボン酸基はエステル基と入れ替わり、エポキシまたは酸基はヒドロキシル末端基に付加する)恐れがあり、これによって粘度が高くなり、かつ再現性が欠如する。
米国特許出願公開第2004/0115450号(A1)明細書では、ポリアルキレンフタレートポリエステルポリマーまたはコポリマー、および架橋性ポリ(メタ)アクリレートまたはエチレン/(メタ)アクリレートコポリマー加硫物ゴムを、ブレンドの押出または射出成形の最中にゴムを架橋するための過酸化物ラジカル開始剤および有機多オレフィン性助剤と組み合わせて含む硬化可能な熱可塑性エラストマーブレンドが開示されている。それには、高温での使用に有用なエラストマーブレンドを得るために、コポリマー中のポリエステル硬質セグメントブロックは高い溶融温度を有するべきであると教示されている。しかし、一般に硬質セグメントの高い溶融温度によって、ポリマー硬度は上昇し、柔軟性は低下することが判明している。
ブロックポリエーテルエステルアミドエラストマーは周知であり、射出成形し繊維を溶融紡糸するのに適したブロックポリエーテルエステルアミドエラストマーの作製方法が、米国特許第5387651号明細書および米国特許第6590065号明細書に開示されている。しかし、ポリエーテルエステルアミドエラストマー由来の溶融加工可能な熱可塑性エラストマーブレンドは知られていない。
本発明の目的は、優れた耐熱老化性および良好な耐薬品性をもたらす柔軟な熱可塑性エラストマーブレンド、このようなエラストマーブレンドの作製方法、ならびにこのようなブレンドから作製された造形品または成形品を提供することである。
今回、指定されたエラストマー、架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴム、およびゴムを架橋するための架橋系を使用して、硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物を作製できることがわかった。硬化可能な熱可塑性組成物は、出発成分の押出または射出成形の最中に動的架橋を受けやすく、分散相として架橋されたポリ(メタ)アクリレートゴムおよび連続相として指定されたエラストマーを有する溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物をもたらす。
したがって、一実施形態では、本発明は、硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物であって、
(a)ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーおよびポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーからなる群から選択されるエラストマーと、
(b)架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴムと、
(c)ゴムを架橋するための架橋系と
を含む組成物である。
本発明は、溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物であって、
(a)ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーおよびポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーからなる群から選択されるエラストマーを含む連続相と、
(b)架橋されたポリ(メタ)アクリレートゴム分散相と
を含む組成物も提供する。
本発明は、溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物の製造方法であって、
(a)架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴムを提供するステップと、
(b)ポリ(メタ)アクリレートゴムを架橋するのに有効な量の架橋系を提供するステップと、
(c)ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーおよびポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーからなる群から選択されるエラストマーを提供するステップと、
(d)架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴム、エラストマー、および架橋系の混合物を生成するステップと、
(e)架橋系を使用して、混合物中の架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴムを架橋するステップと、
(f)連続相としてエラストマーおよび分散相として架橋されたポリ(メタ)アクリレートゴムを含む溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物を回収するステップと
を含む方法も提供する。
好ましくは、架橋を溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物の押出または射出成形の最中に実施する。
好ましくは、混合を約80〜約130℃の温度で実施する。好ましくは、架橋を約180〜約275℃の温度で実施する。
さらに別の実施形態では、本発明は、
(a)ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーおよびポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーからなる群から選択されるエラストマーを含む連続相と、
(b)架橋されたポリ(メタ)アクリレートゴムを含む分散相と
を含む溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物から作製された造形品(例えば、押出品または成形品)も提供する。
好ましくは、造形品は、ホース、ガスケット、フィルム、ベルト、ケーブル外被、シール、ギヤ、およびベアリングからなる群から選択される。
また、本発明は、造形品の調製方法であって、(a)(i)ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーおよびポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーからなる群から選択されるエラストマー、(ii)架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴム、および(iii)ゴムを架橋するための架橋系を含む溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物を提供するステップと、(b)溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物を押出または成形することによって造形品を形成するステップとを含む方法に関する。
好ましくは、溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物の押出または射出成形によって、造形品の形成を実施する。
本発明の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物、溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物、造形品、ならびにその作製方法および使用方法は、従来組成物、物品、および方法に比べていくつかの利点を有する。例えば、本発明は、優れた耐熱老化性および良好な耐薬品性をもたらす柔軟な熱可塑性エラストマー組成物、溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物、および造形品を提供する。
本出願人は、具体的に、本開示に引用されたすべての参考文献の内容全体を援用する。別段の記載のない限り、百分率、部、比などはすべて、重量による。商標は大文字で記載されている。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータが、範囲、好ましい範囲、または上方の好ましい値と下方の好ましい値の一覧として記載されている場合、これは、範囲が別々に開示されているかどうかに関わらず、任意の上方の範囲限界もしくは好ましい値と任意の下方の範囲限界もしくは好ましい値の任意の対から形成された範囲をすべて、具体的に開示するものとして理解されるべきである。数値範囲が本明細書に記載されている場合、別段の記述のない限り、範囲は、その端点、ならびに範囲内の整数および分数すべてを包含するよう意図されている。本発明の範囲は、範囲を定義する場合に記載する特定の値に限定されるものではない。
本発明を記述および/または特許請求する際、用語「コポリマー」は、2つ以上のモノマーを含むポリマーを意味するために使用される。用語「ターポリマー」および/または「ターモノマー」の使用は、コポリマーが少なくとも3つの異なるコモノマーを有することを意味する。用語「(メタ)アクリル酸」は、メタクリル酸および/またはアクリル酸を包括的に意味する。同様に、用語「(メタ)アクリレート」および「アルキル(メタ)アクリレート」は本明細書では同義に使用され、メタクリレートエステルおよび/またはアクリレートエステルを意味する。「ポリ(メタ)アクリレート」は、対応するタイプの両モノマーのどちらか一方または混合物の重合に由来するポリマーを意味する。本明細書では、用語「加硫物」および語句「加硫物ゴム」は、硬化されもしくは部分硬化され架橋されたもしくは架橋性のゴム、および架橋されたゴムの硬化性前駆体に対する総称であるよう意図され、したがってエラストマー、ゴム状物質、および当技術分野で一般に認識されているいわゆる軟質加硫物を包含する。語句「有機多オレフィン性助剤」の使用は、2つ以上のオレフィン性二重結合を含む有機助剤を意味するよう意図されている。語句「ゴム相」および「熱可塑性相」本明細書では、架橋性(メタ)アクリレートゴムとエラストマー出発材料を本発明の方法に従って混合し動的架橋することに由来して得られた熱可塑性エラストマーブレンド中に存在するポリマー形態相を指示し意味する。同様に、用語「エラストマー」は、本明細書では本質的に非晶質の材料だけでなく、プラストマーとしばしば呼ばれる部分的に結晶質の軟質材料を記述するためにも使用され、エチレンコポリマーの場合はコモノマーを6.5モル%しか含むことができない。
本発明による硬化可能な熱可塑性エラストマーブレンドには、架橋系の存在下でのエラストマーとポリ(メタ)アクリレートゴムの混合が必要である。エラストマーを、架橋性ポリ(メタ)アクリレートまたはエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーゴムと混和する。硬化可能な熱可塑性エラストマーブレンドは架橋系も含有する。さらに具体的には、架橋系は、好ましくはラジカル開始剤と有機多オレフィン性助剤の組合せを含む。ラジカル開始剤と多オレフィン性助剤の使用によって、硬化可能な熱可塑性ブレンドが得られ、これは溶融ブレンディングおよび/または溶融二次加工の最中に動的架橋することができる。したがって、硬化可能な熱可塑性エラストマーブレンドの押出、射出成形などを行い、ラジカル開始剤および多オレフィン性助剤は、硬化剤/系として働き、ブレンド内でゴムの現場架橋が起こる。
好ましくは、本発明の組成物は、約15〜約75重量%のエラストマーおよび約25〜約85重量%のポリ(メタ)アクリレートゴムを含む。
本発明による得られた動的架橋生成物はそれ自体、溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物である。したがって、架橋生成物は、熱成形可能であり、リサイクル可能である。通常は、得られた溶融加工可能な熱可塑性エラストマーは、エラストマー相が存在しない場合のその成分ゴム相より熱可塑性が高く、ゴム相が存在しない場合のエラストマー相より弾性が高い。さらに、得られた溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物には、連続相として存在するエラストマーが含まれ、ポリ(メタ)アクリレートまたはエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマー架橋ゴムが分散相として存在する。
本発明の組成物は、ゴムを架橋するための架橋系を含有する。ゴムを架橋するのに有効な量の架橋系(およびその成分)が存在する。好ましくは、低い反応速度と最高G’速度における対応する望ましく長い時間とを実現するのに十分な量の架橋系を選択し使用する(好ましい実施形態では、最高G’速度における時間を3.9分以上として、量を決定することができる)。G’速度は、参照により本明細書に援用される米国特許出願公開第2004/0115450号(A1)明細書に記載されている。
好ましくは、架橋系は、過酸化物ラジカル開始剤を有機多オレフィン性助剤と組み合わせて含む。好ましくは、架橋系は、ゴムの重量に対して約0.1〜約5重量%、好ましくは約1〜約5重量%、最も好ましくは約1.5〜約3重量%の過酸化物ラジカル開始剤を含む。好ましくは、助剤は、ゴムの重量に対して約0.5〜約8重量%、好ましくは約2〜約6重量%の量で使用される。
本発明に使用するのに好ましいラジカル開始剤は、動的架橋温度で急速に分解するが、成分を混合する溶融温度では分解しない。これらには、例えば2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルペルオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、ジクミルペルオキシド、α,α−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサンなどが含まれる。最も好ましいラジカル開始剤は、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、およびt−ブチルペルオキシベンゾエートである。
有機多オレフィン性助剤は、好ましくは有機ジエンである。助剤は、例えばジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、N,N’−m−フェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、テトラメチレンジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどとすることができる。好ましくは、助剤は、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、N,N’−m−フェニレンジマレイミド、およびトリアリルイソシアヌレートである。
本発明で有用な架橋性ポリマーゴムはアクリレート型ゴムである。通常は、このようなゴムは、1つより多いアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルまたはその混合物の共重合によって誘導された線状コポリマーであり、あるいはエチレンと1つまたは複数のアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルまたはその混合物との共重合によって誘導される。アクリレートゴムが多量のエチレンを含有する場合、アクリレートを6.5モル%とわずかにすることができるが、最適に低い圧縮永久歪のためには、アクリレートを20モル%超とすべきである。
好ましくは、架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴムは、ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム、エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーゴム、およびポリパーフルオロアルキルアクリレートゴムからなる群から選択され、最も好ましくはエチレン/アルキルアクリレートコポリマーゴム(ただし、アルキル基は1〜4個の炭素を有する)である。
本発明では、このようなポリ(メタ)アクリレートおよびエチレン/(メタ)アクリレートコポリマーは、官能化ターモノマーの存在を必要としない。しかし、単に特定の最終用途特性のために意図的に添加された官能化コモノマーが少量存在していることは、本発明の範囲内であると考えられる。ただし、このような官能性が、ラジカル開始反応による動的架橋の最中に実現される硬化速度に悪影響を及ぼさないことを条件とする。また、本発明では、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ブチルアクリレートなどのモノマーおよびフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとに由来するフッ化コポリマーをベースとするいくつかのポリパーフルオロアルキルアクリレート(FPA)型ポリマーは、アクリレート型ゴムに等価と見なされるべきであると考えられる。より好ましくは、架橋性アクリレートゴムは、エチレンと1つまたは複数のアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、またはその混合物とのコポリマーであり、アクリル酸エステル(すなわち、アルキルアクリレート)で共重合されたエチレンの相対量がコポリマーの80重量%未満であり、アルキルアクリレートは20重量%超である。
エチレンとアクリレートエステルのコポリマーは周知である。これらは、2つの高圧ラジカルプロセス:チューブラープロセスまたはオートクレーブプロセスを使用して製造することができる。2つのプロセスで作製されたエチレン/アクリレートコポリマーの差は、例えば「High Flexibility EMA Made From High Pressure Tubular Process」、Annual Technical Conference − Society of Plastics Engineers(2002年)、第60版(第2巻)、1832−1836に記載されている。
エチレンとメチルアクリレートのコポリマー、およびエチレンとブチルアクリレートのコポリマーが注目されている。約25重量%〜約40重量%のメチルアクリレートを有する、エチレンとメチルアクリレートのコポリマーが特に注目されている。また、約25重量%〜約40重量%のブチルアクリレートを有する、エチレンとブチルアクリレートのコポリマーも特に注目されている。チューブラープロセスで調製されたこのようなコポリマーが特に注目に値する。チューブラープロセスのエチレン/アルキルアクリレートコポリマーは、DuPontから販売名ELVALOY(登録商標)ACで市販されている。
また、エチレン、メチルアクリレート、および第2のアルキルアクリレート(例えば、ブチルアクリレート)のコポリマー(ターポリマー)も注目されている。特定の実施形態は、エチレン、メチルアクリレートコモノマー、およびn−ブチルアクリレートコモノマーの共重合に由来するコポリマーを提供する。ただし、メチルアクリレートコモノマーは、コポリマー中に、約5重量%の下限から、n−ブチルアクリレートが約41重量%で存在する場合に約45重量%からn−ブチルアクリレートが約15重量%で存在する場合に約47.5重量%まで直線的に変化する上限まで存在し、n−ブチルアクリレートは、前記コポリマー中に、メチルアクリレートが約23〜47.5重量%の範囲内で存在する場合に約15重量%の下限、およびメチルアクリレートが約5重量%で存在する場合に約57重量%の下限、および約5重量%のメチルアクリレートの下限と約23重量%のメチルアクリレートの下限との間を直線的に変化する下限から、メチルアクリレートが約45重量%で存在する場合に約41重量%の上限、およびメチルアクリレートが約5重量%で存在する場合に約80重量%の上限、および約45重量%のメチルアクリレートと5重量%のメチルアクリレートとの間を直線的に変化する上限まで存在し、残部はエチレンである。
同様に、別の実施形態では、メチルアクリレートは、コポリマー中に約10〜40重量%で存在し、n−ブチルアクリレートは、コポリマー中に、メチルアクリレートが約23〜40重量%の範囲内で存在する場合に約15重量%の下限から、およびメチルアクリレートが約10重量%で存在する場合に約47重量%の下限、および約10重量%のメチルアクリレートの下限と約23重量%のメチルアクリレートの下限との間で直線的に変化する下限から、メチルアクリレートが約40重量%で存在する場合に約35重量%の上限、およびメチルアクリレートが約10重量%で存在する場合に約65重量%の上限、および約40重量%のメチルアクリレートと10重量%のメチルアクリレートとの間を直線的に変化する上限まで存在する。
ターポリマーが特に注目されている。ただし、メチルアクリレートは、ターポリマー中に、約15〜30重量%で存在し、n−ブチルアクリレートは、コポリマー中に、メチルアクリレートが約27〜30重量%の範囲内で存在する場合に約20重量%の下限、およびメチルアクリレートが約15重量%で存在する場合に約45重量%の下限、および約15重量%のメチルアクリレートの下限と約25重量%のメチルアクリレートの下限との間で直線的に変化する下限から、メチルアクリレートが約30重量%で存在する場合に約45重量%の上限、およびメチルアクリレートが約15重量%で存在する場合に約60重量%の上限、および約30重量%のメチルアクリレートと15重量%のメチルアクリレートとの間で直線的に変化する上限まで存在する。これらのターポリマーは、開示が完全に記述されているかのように参照により本明細書に援用される米国特許出願公開第2005/0020775号(A1)明細書により詳細に記載されている。
あるいは、架橋性アクリレートゴムは、2つ以上の異なるエチレン/アルキルアクリレートコポリマーの混合物を含むことができる。単一のコポリマーの代わりに、2つ以上のエチレン/アルキルアクリレートコポリマーの混合物を、コモノマー含有量の平均値が上記に示す範囲内である限り本発明で使用することができる。適切に選択された2つのエチレン/アルキルアクリレートコポリマーを本発明のブレンドで使用すると、特に有用な特性を得ることができる。例えば、架橋性アクリレートゴムは、異なるアルキルアクリレート(例えば、ブチルアクリレート)を含むエチレンコポリマーと混合されたエチレン/メチルアクリレートコポリマーを含むことができる。異なるポリエチレン/アルキルアクリレートコポリマーは両方とも、オートクレーブプロセスを使用して調製することができ、両方とも、チューブラープロセスを使用して調製することができ、あるいは一方はオートクレーブプロセスを使用して調製することができ、他方はチューブラープロセスを使用して調製することができる。
本発明で使用するためのポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーは、好ましくはブロックコポリマー、好ましくはポリアルキレンフタレート等価物の硬質セグメント、および長鎖ポリトリメチレンエーテルグリコールに基づくポリエーテルエステル軟質セグメントからなるブロックコポリマーである。高融点硬質セグメントブロックは、有用な使用温度で結晶化して、エラストマー中で物理的架橋がもたらされる可能性があり、一方軟質ブロックの低いガラス転移温度および低い融点によって、エラストマー特性がもたらされる。ポリエーテルエステルエラストマーの硬質セグメント(ブレンディング前)の融点(Tm)は、実施例で下記に示す方法を使用して決定して、主溶融ピークに基づいて好ましくは200℃以上である。本発明では、Tmが高くなると、使用温度が高くなることが決定された。Tmは250℃以上とすることができる。
ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーは、(ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーの重量に対して)好ましくは約10〜約90重量%、より好ましくは約30〜約90重量%、さらにより好ましくは約30〜約70重量%のポリ(トリメチレンエーテル)テレフタレート軟質セグメント、および約90〜約10重量%、より好ましくは約90〜約30重量%、より好ましくは約70〜約30重量%のポリアルキレンフタレート硬質セグメントを含む。この組成物のポリトリメチレンエーテルエステルエラストマー、およびその調製方法は、米国特許第6599625号明細書、米国特許第6590065号明細書、および米国特許出願公開第2005/0282966号(A1)明細書(すべて、参照により本明細書に援用される)に記載されている。
好ましくは、ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーは、ショアーD硬度が約50以下、好ましくは約45以下である。ショアーD硬度は、約20と低いことがあり得る。溶融加工生成物(例えば、射出成形生成物)は、好ましくはショアーA硬度が約30〜約90である。
用語「ポリトリメチレンエーテルエステル軟質セグメント」および「軟質セグメント」は、本明細書では軟質セグメントを形成するために使用される高分子量エーテルグリコールの少なくとも40重量%がポリトリメチレンエーテルグリコールである、エステル連結部分を形成する高分子量エーテルグリコールとジカルボン酸等価物の反応生成物を意味するために使用される。好ましくは、軟質セグメントを形成するために使用される高分子量エーテルグリコールの少なくとも45重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、さらにより好ましくは少なくとも85重量%、最も好ましくは約95〜100重量%が、ポリトリメチレンエーテルグリコールである。
軟質セグメントの50重量%まで、好ましくは10重量%以下は、ポリトリメチレンエーテルグリコール以外の高分子量エーテルグリコールを含むことができる。ポリエチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、ならびにテトラヒドロフランおよび3−アルキルテトラヒドロフランのコポリマーからなる群から選択されるものが好ましい。これらの他の高分子量エーテルグリコールは、数平均分子量が好ましくは少なくとも約1000、より好ましくは少なくとも約1500、好ましくは約5000まで、より好ましくは約3500までである。
広範囲の分子量のポリトリメチレンエーテルグリコールを使用することができる。ポリトリメチレンエーテルグリコールは、数平均分子量(Mn)が好ましくは少なくとも約1000、より好ましくは少なくとも約1500、最も好ましくは少なくとも約2000である。Mnは、好ましくは約5000未満、より好ましくは約4000未満、最も好ましくは約3500未満である。本発明に有用なポリトリメチレンエーテルグリコールは、参照により本明細書に援用される米国特許出願公開第2002/0007043号(A1)明細書および米国特許出願公開第2002/0010374号(A1)明細書に記載されている。
本発明のポリエーテルエステルの調製に使用するためのポリトリメチレンエーテルグリコールの調製方法は、米国特許第2520733号明細書、米国特許第3326985号明細書、米国特許第6720459号明細書、米国特許出願公開第2002/0007043号(A1)明細書、米国特許出願公開第2004/0225162号(A1)明細書、米国特許出願公開第2004/0225163号(A1)明細書、米国特許出願公開第2004/0225107号(A1)明細書、米国特許出願公開第2004/0152925号(A1)明細書、米国特許出願公開第2005/0020805号(A1)明細書、および米国特許出願公開第2005−0283028号(A1)明細書(すべて、参照により本明細書に援用される)に開示されている。
ポリエーテルエステルエラストマーの軟質セグメントを調製するのに使用されたジカルボン酸等価物には、ジカルボン酸、ジカルボン酸ジエステル、および酸ハロゲン化物(例えば、酸塩化物)や酸無水物などのジエステル生成誘導体が含まれる。ジカルボン酸およびジカルボン酸ジエステルからなる群から選択されるジカルボン酸等価物が特に好ましい。ジカルボン酸のジメチルエステルがより好ましい。
芳香族のジカルボン酸またはジエステル単独、あるいはそれと少量の脂肪族または脂環式のジカルボン酸またはジエステルとの併用が好ましい。芳香族ジカルボン酸ジメチルエステルが最も好ましい。
本発明で有用な代表的な芳香族ジカルボン酸には、テレフタル酸、イソフタル酸、ビ安息香酸、ナフタル酸;ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−スルホニル二安息香酸など、ベンゼン核を含む置換ジカルボン酸化合物、ならびにC1〜C10アルキル置換誘導体、およびハロ、アルコキシ、またはアリール誘導体など、他の環置換誘導体が含まれる。芳香族ジカルボン酸も存在するという条件で、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸などのヒドロキシ酸も使用することができる。本発明で有用な代表的脂肪族および脂環式のジカルボン酸は、セバシン酸、1,3−もしくは1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、ドデカン二酸、グルタル酸、コハク酸、シュウ酸、アゼライン酸、ジエチルマロン酸、フマル酸、シトラコン酸、アリルマロネート酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート酸、ピメリン酸、スベリン酸、2,5−ジエチルアジピン酸、2−エチルスベリン酸、2,2,3,3−テトラメチルコハク酸、シクロペンタンジカルボン酸、デカヒドロ−1,5−(もしくは2,6−)ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビシクロヘキシルジカルボン酸、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルカルボン酸)、3,4−フランジカルボキシレート、および1,1−シクロブタンジカルボキシレートである。上記の脂肪族ジカルボン酸のジエステル、酸ハロゲン化物、および酸無水物の形のジカルボン酸等価物も、本発明のポリエーテルエステルをもたらすのに有用である。代表的な芳香族ジエステルには、テレフタル酸ジメチル、ビ安息香酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、フタル酸ジメチル、およびナフタル酸ジメチルが含まれる。
上記のうち、テレフタル酸、ビ安息香酸、イソフタル酸、およびナフタル酸;テレフタル酸ジメチル、ビ安息香酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、ナフタル酸ジメチル、およびフタル酸ジメチル;ならびにその混合物が好ましい。特に好ましいジカルボン酸等価物は、フェニレンジカルボン酸(フタル酸)の等価物、特にテレフタル酸およびイソフタル酸、ならびにそのジエステルからなる群から選択されるもの、特にジメチルエステルであるテレフタル酸ジメチルおよびイソフタル酸ジメチルである。さらに、2つ以上のジカルボン酸等価物を使用することができる。例えば、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルを少量の他のジカルボン酸等価物と共に使用することができる。
好ましい一実施形態では、ジカルボン酸、エステル、酸塩化物、または酸無水物の少なくとも50モル%(より好ましくは少なくとも70モル%、さらにより好ましくは少なくとも85モル%、最も好ましくは約95〜100モル%)は、テレフタル酸およびテレフタル酸ジメチルからなる群から選択される。
ポリエーテルエステルエラストマーの硬質セグメントは、上記に記載するフタル酸等価物とエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、または1,4−ブタンジオールの少なくとも1つとの反応生成物であるポリエステルを含む。フタル酸の例は、フタル酸、イソフタル酸、およびテレフタル酸である。テレフタル酸またはその等価物が好ましく、ポリアルキレンフタレート硬質セグメントは、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ならびにそのコポリマーおよび混合物からなる群から選択される。
これらのジオールの1つまたは混合物とテレフタル酸またはその等価物から調製されたポリエステル硬質セグメントは、少なくとも約200℃の好ましい融点を有する。
硬質セグメントは、50モル%まで(好ましくは25モル%まで、より好ましくは15モル%まで)の、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、または1,4−ブタンジオール以外のジオールで調製することもできる。これらのジオールは、好ましくは約400より低い分子量を有する。これらは好ましくは脂肪族ジオールであり、非環式または環状とすることができる。ペンタメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、ヘキサメチレン、およびデカメチレングリコール、ジヒドロキシシクロヘキサン、シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテルなど、5〜15個の炭素原子を有するジオールが好ましい。5〜8個の炭素原子を含む脂肪族ジオールが特に好ましい。
好ましい一実施形態では、(a)ポリトリメチレンエーテルグリコール、(b)1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、およびエチレングリコールからなる群のメンバーを含むジオール、および(c)テレフタル酸、エステル、酸ハロゲン化物、または酸無水物を提供し、かつ反応させることによって、ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーを調製する。
好ましい一実施形態では、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、さらにより好ましくは98〜100重量%(例えば、100重量%)の1,3−プロパンジオール、および50〜0重量%、好ましくは25〜0重量%、さらにより好ましくは2〜0重量%(例えば、0重量%)の2〜12個の炭素原子を有する他のジオールを含むジオールの重縮合によって生じた重縮合によって、ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーを調製する。好ましくは、他のジオールは、1,4−ブタンジオールおよびエチレングリコールからなる群から選択される。
好ましい一実施形態では、ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーは、ポリ(トリメチレンエーテル)テレフタレート軟質セグメントとポリ(ブチレンテレフタレート)硬質セグメントのセグメントのブロックコポリマーである。別の好ましい実施形態では、ポリエーテルエステルエラストマーは、ポリ(トリメチレンエーテル)テレフタレート軟質セグメントとポリ(エチレンテレフタレート)硬質セグメントのセグメントのブロックコポリマーである。さらに別の好ましい実施形態では、ポリエーテルエステルエラストマーは、ポリ(トリメチレンエーテル)テレフタレート軟質セグメントとポリ(トリメチレンテレフタレート)硬質セグメントのセグメントのブロックコポリマーである。
好ましいポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーは、そのコポリマーおよびそのブレンドを含めて、ポリC2〜C12メチレンエーテルグリコールで作製されたものである。ポリエチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリトリメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリ(1,2−ブチレンオキシド)グリコール、ポリペンタエチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、ポリヘプタメチレンエーテルグリコール、ポリオクタメチレンエーテルグリコール、ポリノナメチレンエーテルグリコール、およびポリデカメチレンエーテルグリコールで作製されたものが好ましい。ポリトリメチレンエーテルエステルアミドエラストマーが最も好ましい。
本発明で有用なポリトリメチレンエーテルエステルアミドは、参照により本明細書に援用される米国特許第6590065号明細書および米国特許第5387651号明細書に記載されている。
ポリアミドセグメントは、平均モル質量が好ましくは少なくとも約300、より好ましくは少なくとも約400である。その平均モル質量は、好ましくは約5000まで、より好ましくは約4000まで、最も好ましくは約3000までである。
ポリトリメチレンエーテルセグメントは、平均モル質量が、少なくとも約800、より好ましくは少なくとも約1000、より好ましくは少なくとも約1500である。その平均モル質量は、好ましくは約5000まで、より好ましくは約4000まで、最も好ましくは約3500までである。
ポリトリメチレンエーテルエステルアミドは、好ましくは1個から平均して約60個までのポリアルキレンエーテルエステルアミド繰返し単位を含む。平均すると、好ましくは少なくとも約5個、より好ましくは少なくとも約6個のポリアルキレンエーテルエステルアミド繰返し単位である。平均すると、好ましくは約30個まで、より好ましくは約25個までのポリアルキレンエーテルエステルアミド繰返し単位である。
ポリアルキレンエーテル繰返し単位の少なくとも40重量%は、ポリトリメチレンエーテル繰返し単位である。軟質セグメントを形成するために使用されるポリエーテルグリコールの好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも約75重量%、最も好ましくは約85〜100重量%は、ポリトリメチレンエーテルグリコールである。
硬質セグメントとも呼ばれることがあるポリアミドセグメントの重量パーセントは、好ましくは少なくとも約10重量%、最も好ましくは少なくとも約15重量%であり、かつ好ましくは約60重量%まで、より好ましくは約40重量%まで、最も好ましくは約30重量%までである。軟質セグメントと呼ばれることもあるポリトリメチレンエーテルセグメントの重量パーセントは、好ましくは約90重量%まで、より好ましくは約85重量%までであり、かつ好ましくは少なくとも約40重量%、より好ましくは少なくとも約60重量%、最も好ましくは少なくとも約70重量%である。
ポリトリメチレンエーテルエステルアミドエラストマーは、エステル結合でポリトリメチレンエーテル軟質セグメントに結合しているポリアミド硬質セグメントを含み、カルボキシル末端ポリアミド、または二酸無水物、二酸塩化物、もしくはそのジエステル酸等価物、およびポリエーテルグリコールを、エステル結合が形成されるような条件下で反応させることによって調製される。好ましくは、カルボキシル末端ポリアミド、および少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも75重量%、最も好ましくは約85〜100重量%のポリトリメチレンエーテルグリコールを含むポリエーテルグリコールを反応させることによって調製される。
好ましい一実施形態では、カルボキシル末端ポリアミドは、ラクタム、アミノ酸、またはその組合せとジカルボン酸との重縮合生成物である。好ましくは、カルボキシル末端ポリアミドは、C4〜C14ラクタムとC4〜C14ジカルボン酸との重縮合生成物である。より好ましくは、カルボキシル末端ポリアミドは、ラウリルラクタム、カプロラクタム、ウンデカノラクタム、およびその混合物からなる群から選択されるラクタムと、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、およびその混合物からなる群から選択されるジカルボン酸との重縮合生成物である。あるいは、カルボキシル末端ポリアミドは、アミノ酸とジカルボン酸との重縮合生成物、好ましくはC4〜C14アミノ酸と好ましくはC4〜C14ジカルボン酸との重縮合生成物である。より好ましくは、カルボキシル末端ポリアミドは、11−アミノ−ウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、およびその混合物からなる群から選択されるアミノ酸と、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、およびその混合物からなる群から選択されるジカルボン酸との重縮合生成物である。
別の好ましい実施形態では、カルボキシル末端ポリアミドは、ジカルボン酸とジアミンとの縮合生成物である。好ましくは、カルボキシル末端ポリアミドは、C4〜C14アルキルジカルボン酸とC414ジアミンとの縮合生成物である。より好ましくは、ポリアミドは、ナイロン6−6、6−9、6−10、6−12、および9−6からなる群から選択される。
好ましくは、ポリトリメチレンエーテルエステルアミドは、次式(I)で表される一般構造:
Figure 2008540737
[式中、
Figure 2008540737
は、末端カルボキシル基またはその酸等価物を含むポリアミドセグメントを表し、
Figure 2008540737
はポリエーテルセグメントであり、Xは1から平均して約60までであり、少なくとも40重量%のポリエーテルセグメントはポリトリメチレンエーテル単位を含む]
を有する。AおよびGは、ポリトリメチレンエーテルエステルアミドおよび出発材料の記述から確認されるセグメントの部分を示すために使用される。
好ましくは、ポリトリメチレンエーテルエステルアミドは、上記の式(I)で表される一般構造(式中、(II)は、末端カルボキシル基またはその酸等価物を含むポリアミドセグメントを表し、(III)は、ポリトリメチレンエーテルセグメントであり、Xは1から平均して約60までである)を有する。
溶融加工生成物(例えば、射出成形生成物)は、ショアーA硬度が好ましくは約30〜約90である。
好ましくは、ブレンディング前の硬質セグメントのTmは、約150〜約250℃、好ましくは少なくとも200℃である。DuPont DSC Instrument Model 2100 DuPontを製造者の説明書に従って使用して、American Society for Testing Materials ASTM D−3418 (1988)の手順で、エラストマー成分およびブレンドの硬質セグメント溶融温度(Tm)を決定する。加熱および冷却の速度は10℃/分であった。ポリマー試料をまず加熱し、次いで冷却し、再度加熱する。Tmの報告値は第2の加熱に関するものである。ポリマーが1つより多い溶融ピークを示すときは、Tmの報告値は主溶融ピークのものである。
ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーおよびポリトリメチレンエーテルエステルアミドエラストマーを調製するために使用される1,3−プロパンジオールは、様々な化学的経路または生化学的変換経路のいずれかによって得ることができる。好ましい経路は、米国特許第5015789号明細書、米国特許第5276201号明細書、米国特許第5284979号明細書、米国特許第5334778号明細書、米国特許第5364984号明細書、米国特許第5364987号明細書、米国特許第5633362号明細書、米国特許第5686276号明細書、米国特許第5821092号明細書、米国特許第5962745号明細書、米国特許第6140543号明細書、米国特許第6232511号明細書、米国特許第6235948号明細書、米国特許第6277289号明細書、米国特許第6297408号明細書、米国特許第6331264号明細書、米国特許第6342646号明細書、米国特許出願公開第2004/0225161号(A1)明細書、米国特許出願公開第2004/0260125号(A1)明細書、および米国特許出願公開第2004/0225162号(A1)明細書(すべて、その全体が参照により本明細書に援用される)に記載されている。再生可能な生物学的供給源を使用して、発酵方法によって、最も好ましい1,3−プロパンジオールを調製する。好ましくは、反応物質、または反応物質の成分として使用される1,3−プロパンジオールは、ガスクロマトグラフ分析で決定して、約99重量%より高い純度を有する。
成分の実際の混合、およびその後の動的架橋は、当技術分野で一般に実施されるように通常の溶融ブレンディング装置を使用してバッチモードまたは連続モードで行うことができる。好ましくは、方法は溶融押出機または射出成形装置で連続的に行われる。重要な考慮点は、低温における低い硬化速度を利用し、したがって架橋前に十分な混合および分散が実現されるようにステップを行うことである。この方式では、より高いレベルの分散が行われた後に、その後のより高い温度によって、ゴム相が架橋される。これらの方法を使用して、様々な造形品または成形品を本発明の組成物から生成することができる。このような物品の例として、ホース、ガスケット、フィルム、ベルト、ケーブル外被、シール、ギヤ、およびベアリングが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明による動的架橋された熱可塑性エラストマー組成物は、一般に当技術分野で知られている様々なタイプの充填剤、顔料、熱および紫外線安定剤、酸化防止剤、離型剤、分岐剤などの添加によって有利に改質することができる。好ましくは、参照により本明細書に援用される米国特許第3896078号明細書に教示されているように、溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物はポリアミドと酸化防止剤の組合せで安定化される。
充填剤の例として、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、粘土、カオリン、タルク、シリカ、珪藻土、マイカ粉末、アスベスト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、カーボンブラック、炭素繊維などが挙げられる。好ましい充填剤はカーボンブラックである。充填剤の量は、組成物の流動性および機械的強度を損なうべきではない。充填剤の好ましい量は全組成物の0.1〜10重量%の範囲である。
下記の実施例は、本発明を例示するために記載され、限定するものではない。百分率、部などはすべて、別段の指摘がない限り重量による。
ASTM D 2240−5に従って、ポリエーテルエステルエラストマーのショアーD硬度を決定し、溶融加工可能なブレンドのショアーA硬度を決定した。ASTM D395−89, Test Method B − Compression Set Under Constant Deflection in Airに従って、ブレンドの圧縮永久歪を試験した。
DuPont DSC Instrument Model 2100 DuPontを製造者の説明書に従って使用して、American Society for Testing Materials ASTM D−3418 (1988)の手順で、ポリエーテルエステルエラストマーおよびそのブレンドエラストマーの軟質セグメントガラス転移温度(Tg)、硬質セグメント溶融温度(Tm)、および結晶化温度(Tc)を決定した。加熱および冷却の速度は10℃/分であった。ポリマー試料をすべて、まず加熱し、次いで冷却し、再度加熱した。Tcの報告値は第1の冷却によるものであり、TgおよびTmの報告値は第2の加熱によるものである。ポリマーが1つより多い溶融ピークを示すときは、Tmの報告値は主溶融ピークのものである。
実施例1
この実施例は、ポリ(トリメチレンエーテル−テトラメチレンテレフタレート)エラストマーの調製を例示する。
バッチプロセスを使用して、テレフタル酸ジメチル、1,4−ブタンジオール、およびポリトリメチレンエーテルグリコールからポリマーを調製した。撹拌装置、真空ジェット、および蒸留釜を装備したオートクレーブ反応器に、14.7kg(32.4ポンド)のテレフタル酸ジメチル、17.2kg(37.9ポンド)の1,4−ブタンジオール、および15.0kg(33.1ポンド)のポリトリメチレンエーテルグリコール(数平均分子量:2000)を加えた。チタン酸テトライソプロピル重合触媒(50.3g)およびETHANOX酸化防止剤(93.8g)もこの反応器に加えた。反応器の温度を210℃に徐々に上げ、約4.5kgのメタノール留出液を回収した。さらに、分子量を上昇させるために、反応を減圧下250℃で3時間継続した。得られたポリマーを反応器から押し出し、ペレットに変換した。ペレットを、使用前に減圧下80〜90℃で終夜乾燥した。表1に、このエラストマーの特性を報告する。
実施例2
使用するポリトリメチレンエーテルグリコールの数平均分子量が2390であった点以外は実施例1で記載されるようにして、ポリ(トリメチレンエーテル−テトラメチレンテレフタレート)を調製した。使用材料の量は、テレフタル酸ジメチル12.52kg;1,4−ブタンジオール14.90kg;ポリトリメチレンエーテルグリコール13.0kg;チタン酸テトライソプロピル43.3g;およびETHANOX 80.8gであった。表1に、エラストマーの特性を報告する。
比較のため、表1は、2つの市販HYTREL(登録商標)熱可塑性ポリマー(DuPont)のデータも含む。HYTREL(登録商標)熱可塑性ポリマーは、ポリブチレンテレフタレートの硬質(結晶質)セグメントおよび長鎖ポリエーテルグリコールに基づく軟質(非晶質)セグメントからなるブロックコポリマーである。
Figure 2008540737
Tg = ガラス転移温度
Tm = 溶融温度
Tc = 結晶化温度
エラストマー硬質セグメントブロックは、主副の溶融ピークを有し、副ピークの溶融は主ピークの温度よりわずかに高い。
表1に示す通り、ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーは、所望の特性の独特な組合せを有することが判明した。これらは、市販の対照のいずれより大幅に低い硬度を有し、硬質セグメントブロックは、市販の対照のいずれより高い溶融温度を有する。エラストマーの硬質セグメントブロックはより高い結晶化温度も有し、これは高い使用温度の場合に望ましい特性である。軟質セグメントブロックは大幅により低いガラス転移温度を有し、したがってより良好なエラストマー特性を提供する。
実施例3および4
下記の表2に列挙する加硫物組成物を、二軸押出機で連続プロセスにより作製した。架橋化学物質を、エチレン/メチルアクリレートコポリマー(37重量%のエチレン/63重量%のメチルアクリレート、メルトインデックス190℃において約15g/10分)ゴムと、反応が起こらないほど十分に低い温度(約100℃)でブレンドした。次いで、ポリエーテルエステル(実施例1)を分散した。温度は、押出機中で一連の混練ブロックによって、徐々に約250℃に上昇した。2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)、ヘキシン−3(DYBP)、および助剤のジエチレングリコールジメタクリレート(DEGDM)硬化系(動的加硫)を使用して、混合プロセス中に、ポリ(エチレン/メチルアクリレート)コポリマーを架橋した。ポリエーテルエステルは連続相になり、ポリエチレン/メチルアクリレートコポリマーは、架橋された分散ゴム相になった。得られた生成物はゴム様特性を有したが、熱可塑性物のように成形し、押し出しすることができた。
約225℃のバレル温度で、試料を射出成形した。圧縮永久歪試験のために、板状試験片(1/8インチ)を作製し、引張特性評価のために、マイクロ引張試験片(1/8インチ)を作製した。
市販のHYTREL(登録商標)5556熱可塑性ポリマー(DuPontから入手可能)、ならびに上記の実施例3および4に記載するエチレン/メチルアクリレートコポリマーを使用して、比較例5および6のブレンドを得た。
Figure 2008540737
Figure 2008540737
表3のデータにより、本発明のブレンド(実施例3および4)は、はるかにより軟質(比較例3および4のショアーA硬度85および61に比べて、実施例3および4のショアーA硬度はそれぞれ73および52)で、改善された圧縮永久歪(比較例3および4の65%および44%に比べて、実施例3および4はそれぞれ63%および40%)を有するエラストマーを提供することが示唆される。さらに、実施例3と比較例4の生成物の比較により、本発明のブレンドのほうが高い硬度を有するにもかかわらず、よりよい弾性(比較例4の最大歪み196%に比べて、実施例3の最大歪み222%)を有することが示唆される。したがって、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、より低い硬度(より高い軟性)とよりよい弾性の独特で予想外の組合せを有し、他の軟質セグメントを含むHYTREL(登録商標)熱可塑性ポリマーと類似のより高い温度で使用できることがわかる。

Claims (10)

  1. 硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物であって、
    (a)ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーおよびポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーからなる群から選択されるエラストマーと、
    (b)架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴムと、
    (c)前記ゴムを架橋するための架橋系と
    を含む組成物。
  2. 前記組成物が、ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 前記ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーが、ポリトリメチレンエーテルエステル軟質セグメントおよびポリアルキレンフタレート硬質セグメントを含むことを特徴とする請求項2に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物。
  4. (a)ポリトリメチレンエーテルグリコール、(b)1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、およびエチレングリコールからなる群のメンバーを含むジオール、および(c)テレフタル酸、エステル、酸ハロゲン化物、または酸無水物を提供し、かつ反応させることによって、ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーを調製することを特徴とする請求項3に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 前記組成物が、ポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 前記ポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーが、エステル結合でポリアルキレンエーテル繰返し単位に結合しているポリアミド繰返し単位を含み、前記ポリアルキレンエーテル繰返し単位の少なくとも50重量%がポリトリメチレンエーテル繰返し単位である請求項5に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 前記組成物が、約15〜約75重量%のエラストマーおよび約25〜約85重量%のポリ(メタ)アクリレートゴムを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 前記架橋性ポリ(メタ)アクリレートゴムが、ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム、エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーゴム、およびポリパーフルオロアルキルアクリレートゴムからなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物。
  9. 前記架橋系が、過酸化物ラジカル開始剤を有機多オレフィン性助剤と組み合わせて含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物。
  10. 溶融加工可能な熱可塑性エラストマー組成物であって、
    (a)ポリトリメチレンエーテルエステルエラストマーおよびポリアルキレンエーテルエステルアミドエラストマーからなる群から選択されるエラストマーを含む連続相と、
    (b)架橋されたポリ(メタ)アクリレートゴム分散相と
    を含み、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の硬化可能な熱可塑性エラストマー組成物から得られる組成物。
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