JP3472297B2 - 特定のt細胞集団の病原性応答により生じる疾患に対するワクチン接種および方法 - Google Patents

特定のt細胞集団の病原性応答により生じる疾患に対するワクチン接種および方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、免疫系に関する。より詳細には病的な免疫
応答の改変方法に関する。
高等生物は、潜在的に有毒性の物質あるいは微生物の
侵入に対して自分自身を防御する免疫系によって特徴付
られる。抗原と呼ばれる物質が体に入り、そして外来物
質であると認識されると、免疫系は、抗体媒介性応答お
よび細胞媒介性応答の両者を増大する。Bリンパ球ある
いはB細胞と呼ばれる免疫系の細胞は、特異的に外来物
質を認識して結合する抗体を生産する。Tリンパ球ある
いはT細胞と呼ばれる他のリンパ球は、細胞媒介性応答
を行い、かつ調節して、ついには抗原を除去する。
種々のT細胞が細胞媒介性応答に含まれる。あるもの
は、特定のB細胞クローンを増殖させて抗原に特異的な
抗体を生産させる。他のものは、その表面に外来の抗原
が存在することを認識して細胞を破壊する。T細胞のあ
るものは、他の細胞を刺激するかあるいは弱めるかいず
れかによって、その応答を調節する。
正常な免疫系が綿密に制御されているにも関わらず、
免疫応答における異常は珍しくはない。例えば、その免
疫系が不適切に機能して、実際に外来物質であるかのよ
うに宿主の成分に反応する。このような応答は、宿主免
疫系が宿主自身の組織を攻撃する自己免疫疾患において
生じる。免疫系の主要調節因子としてT細胞は、直接に
あるいは間接にこのような自己免疫異常に作用する。
多くの疾患は自己免疫機構に原因すると考えられてい
る。これらの疾患の主要なものは、慢性関節リウマチ、
全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、糖尿病I型、
重症筋無力症および尋常性天疱瘡である。自己免疫疾患
の患者は世界中に数百万人いて、またこの病気に対する
費用は、実際の治療およびその支払い、さらに生産力の
損失は、年に数十億ドルと算出されている。現在、この
ような自己免疫異常に対する効果的な治療法は知られて
いない。通常、症状のみが処置され得て、一方、病気は
進行してしばしば重篤な衰弱あるいは死に至る。
他の例としては、リンパ球は不適切にそして制御され
ずに複製される。このような複製の結果、リンパ腫とし
て知られるガンの状態になる。この非調節リンパ球がT
細胞型である場合、その腫瘍はT細胞リンパ腫と呼ばれ
る。他の悪性の疾患のように、T細胞リンパ腫を効果的
に治療するのは困難である。
従って、T細胞媒介性の病変を治療あるいは改善する
効果的な方法の必要性が長く存在してきた。このような
治療は、理想的には単に症状を減退させるのではなく、
不適切なT細胞の応答を制御すべきである。本発明はこ
の必要性を満たし、関連する利点をも提供する。
発明の要旨 本発明は、特定のT細胞媒介性の病変を予防あるいは
制御するための、あるいはT細胞の調節されないクロー
ンの複製を治療するためのワクチン、および哺乳動物に
ワクチン接種する方法を提供する。このワクチンはT細
胞レセプター(TCR)あるいはその断片を含有し、これ
らは、病変をおこすT細胞の表面に存在するTCRに対応
する。ワクチン断片は、前記病変を媒介するT細胞に特
徴的な配列に対応するペプチドであり得る。
このようなワクチンの適切なアミノ酸配列を決定する
方法もさらに提供されている。ワクチンは、病理を媒介
するT細胞のTCRに対して特異的な免疫応答を誘導する
ような方法で哺乳動物に投与される。この免疫応答は、
病原T細胞を減退調節さすかあるいは取り除いて、病気
の原因を除去する。
さらに、本発明は、Vβ17と示されるT細胞レセプタ
ーの特異的なβ鎖可変領域を提供する。これは慢性関節
リウマチ(RA)の原因の中枢である。さらに、RAの検
出、予防および治療の方法も提供されている。
本発明は、さらに多発性硬化症(MS)の治療に有用な
T細胞レセプターの特異的領域を提供する。さらに、MS
を検出、予防および治療するための方法も提供する。
本発明の詳細な説明 本発明は、自己免疫疾患およびT細胞リンパ腫のよう
なT細胞媒介性の病変を予防あるいは改善するためのワ
クチンおよびその使用に関する。ワクチン接種は、他の
可能な治療法に関わる問題を避ける特異的で持続性の治
療を提供する。
ここに用いられている用語「T細胞媒介性の病変」と
は、不適切なT細胞応答が病気の原因である任意の症状
のことである。この用語には、T細胞により直接媒介さ
れる病気および重症筋無力症のような主に抗体結合によ
る傷害に特徴づけられる病気、さらに不適切なT細胞応
答がこれらの抗体の生産をもたらす病気も含まれること
が意図される。この用語には、T細胞媒介性の自己免疫
疾患および調節されないT細胞クローンの複製の両者が
含まれることを意図している。
ここに用いられている用語「実質的にその配列」と
は、アミノ酸配列をさしている場合に、示されている配
列、あるいは目的のT細胞レセプター配列に対して免疫
応答を引き出すような、配列の能力に実質的に作用しな
い任意の付加、欠損、あるいは置換を伴う他の配列を意
味する。従って、示されている免疫配列の部分は、目的
のT細胞レセプターに対しては効果的な免疫応答を示す
が、目的としていないT細胞レセプターには示さないよ
うな、目的のT細胞レセプターに十分に特徴的である限
り使用し得る。配列のこのような変形は、例えば、代替
配列の合成によって、容易になされ得、そして、例え
ば、哺乳動物に免疫して試験され、その効能が決定され
る。
ここに用いられている用語「断片」とは、例えば、ペ
プチドが他のアミノ酸配列あるいはキャリアーに結合し
ているように、他の配列または部分に結合あるいは組み
込まれている断片を意味することを意図している。従っ
て、用語「断片」および「ペプチド」は、ペプチドがT
細胞レセプターの最も一般的な断片である場合に相互変
換的に用いられ得る。本発明の各々の断片は、用語「実
質的にその配列」に対して上記に述べたように、変換配
列を有し得る。
本明細書の「T細胞レセプターの断片あるいはその一
部」とは、この構成成分は、完全なT細胞レセプター由
来でなければならないことを意味しているのではない。
このような「断片あるいは部分」は、実験の手引、ペプ
チド自動合成機あるいはクローニング法などの当業者に
は公知の様々な方法によって生産され得る。
本発明のペプチド断片とTCRの配列との関係を称する
には、ここで用いられている「対応する」は、そのペプ
チド断片が、患者において効果的な調節応答を刺激する
ために、そのTCR配列に十分に相同なアミノ酸配列を有
することを意味する。しかし、その配列は実施例IIおよ
びIIIに示されているようにTCR配列に一致する必要はな
い。
「免疫学的に効果的な」によって意味されるT細胞レ
セプターあるいはその断片の量は、患者におけるT細胞
媒介性の病変あるいは非調節のT細胞クローン複製を予
防あるいは治療のための免疫応答を引き起こす効果があ
る。明らかに、このような量は、種および個々の患者の
間で、多くの因子に依存して変化する。例えば、マウス
に比較してヒトにおいては効果的な免疫応答のために高
い投与量が要求される。
ここで用いられている「Vβ17」とは、T細胞レセプ
ター(TCR)の特異的なβ鎖可変領域を指している。V
β17は、アミノ酸配列MSNQVLCCVVLCFLGANTVDGGITQSPKYL
FRKEGQNVTLSCEQNLNHDAMYWYRQDPGQGLRLIYYSQIVNDFQKGDIA
EGYSVSREKKESFPLTVTSAQKNPTAFYLCASSを有する。超可変
領域および結合領域がワクチンに最も有用である。Vβ
17の超可変領域の特に有用なものは、CDR2領域であっ
て、アミノ酸配列SQIVNDFQKを有する。目的の免疫応答
を刺激するための免疫原として作用するレセプターの能
力には影響しない、配列の改変もまたこの定義に含まれ
る。可変領域は、TCRのDおよびJセグメントに結合さ
れ得る。さらに、Vβ17の免疫原性を示す断片もまたこ
のVβ17の定義に含まれる。
ここで用いられている「結合パートナー」とは、TCR
と反応する化合物を意味する。一般に、この化合物は、
主要組織適合抗原(MHC)であって、TCRが通常の経路で
結合される限り任意の化合物であり得て、T細胞の活性
化あるいは増殖が生じる。
ここで用いられている「リガンド」は、反応して他の
分子と複合体を形成する任意の分子を意味する。
ここで用いられている「選択的に結合する」とは、分
子が一つの型の分子に結合し、実質的には他の型の分子
には結合しないことを意味する。Vβ17に関しての「選
択的な結合」とは、Vβ17を有するTCRに結合すること
であって、Vβ17を欠く他のTCRには結合しないことに
相当する。
免疫系とは、潜在的に致命的な因子(非自己)に対し
ての宿主(自己)の主要な生物学的な防衛のことであ
る。このような致命的な因子は、細菌あるいはウイルス
などの病原体、ならびに宿主のウイルス感染細胞、腫瘍
細胞あるいは異常細胞を含む改変された自己細胞であり
得る。要するに、免疫系のこれらの標的物を抗原と呼
ぶ。免疫系による抗原の認識は、速やかに免疫機構を作
動して抗原を破壊して宿主の環境の清浄を保護する。
抗原特異性の免疫応答の基本的な症状発現は、体液性
免疫(抗体媒介性の)および細胞性免疫(細胞媒介性
の)である。これらの各々の免疫学的な機構はヘルパー
(CD4+)T細胞の活性化を介して開始される。これら
のCD4+T細胞は、次に、抗原の結合によって抗体を合
成するように準備されたB細胞を刺激して増殖および抗
体の分泌を行わせる。この分泌された抗体は抗原に結合
して他の免疫機構によってその破壊を促進する。同様
に、CD4+T細胞は、細胞標的物(例えば、宿主のウイ
ルス感染細胞)を認識して破壊する細胞障害性(CD8
+)T細胞に刺激シグナルを提供する。それ故に、CD4
+T細胞の活性化は免疫応答の刺激における基本的な事
柄である。従って、CD4+T細胞の抗原特異的活性化の
基礎となる機構を組み立てることは、免疫学上の機能を
選択的に改変するあらゆる試みにおいて重要である。
T細胞は、その細胞表面上に発現されるT細胞レセプ
ター(TCR)に抗原特異性を負う。このTCRは、各々の分
子量が約45kDの2個のポリペプチド鎖からなるヘテロ二
量体の糖タンパク質である。TCRのこの2個の形態は、
同定されている。1個はα鎖とβ鎖とからなり、もう一
方はγ鎖とδ鎖とからなる。これらの4個のTCRポリペ
プチド鎖の各々は、多くの不連続の遺伝子セグメントを
有する別個の遺伝子座位によってコードされる。これら
には、可変(V)領域遺伝子セグメント、結合(J)領
域遺伝子セグメントおよび定常(C)領域が含まれてい
る。βおよびδ鎖は多様性(D)遺伝子セグメントと呼
ばれる他のエレメントを含んでいる。(Dセグメントお
よびエレメントは、TCRの遺伝子座位およびポリペプチ
ドの内のあるもののみに見いだされるので、以後、Dセ
グメントおよびエレメントを示す参照符号には、適切な
TCR鎖にのみこれらの領域が含まれることを示すために
括弧が付される。それ故に、V(D)Jは、D領域を有
する鎖のVDJ配列、あるいはD領域を欠く鎖のVJ配列を
指す。) リンパ球の成熟の間に、単一のV、(D)およびJ遺
伝子セグメントは細胞によって発現されるTCRのアミノ
酸配列を決定する機能性の遺伝子を形成するために再配
列される。再配列され得るV、(D)およびJ遺伝子の
プールは多メンバー性であって、これらの個々のメンバ
ーは実質的にはあらゆる組合せで再配列され得るので、
全TCRの種類は非常に範囲が広く、生物に存在し得る莫
大な量の一連の結合パートナーを、特異的に認識して結
合し得る。しかし、特定のT細胞は1個のみのTCR分子
を有しているであろうし、そのTCR分子は、結合パート
ナーに対するT細胞の特異性を単一でなければ広範囲に
決定する。
動物モデルは、自己免疫疾患の免疫学的機構に対する
我々の理解に有意に寄与してきた。このような動物モデ
ルの1つである実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE)
は、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)で免役すること
によってマウスおよびラットに誘導し得る中枢神経系の
自己免疫疾患である。この疾患は、臨床的には麻痺およ
び穏やかな体重の減少、そして組織学的には中枢神経系
実質の脈管周囲の単核球浸潤物によって特徴付られる。
この疾患の発病は、MBPに対する特異性を有するT細胞
に媒介される。MBP特異性のT細胞の多くのクローン
は、EAE感染の動物から単離されて、連続培養によって
増殖された。MBPによるインビトロでの刺激の後、これ
らのT細胞クローンは、健康な宿主に移入される場合に
は速やかにEAEを誘導する。重要なことは、これらのEAE
誘導T細胞は、同じ抗原(MBP)のみに特異的であるの
ではなく、通常その抗原の1個のエピトープにも特異的
である。これらの観察は、自己攻撃性の個別のT細胞の
集団のそれぞれがEAEの病気の発生の原因となってい
る。
EAE誘導T細胞のTCRの分析は、この疾患の関連レセプ
ターの構造のヘテロ性が制限されていることを明かにし
た。33個のMBP反応性T細胞のを分析した結果、2個の
α鎖V領域遺伝子セグメントと1個のα鎖J領域遺伝子
セグメントとのみが用いられた。同様に、β鎖TCR遺伝
子の使用の制限がこのT細胞集団に認められた。2個の
β鎖V領域と2個のJ領域遺伝子セグメントとのみが見
いだされた。さらに重要なことに、T細胞クローンの約
80%が、β鎖VDJ結合領域について同じアミノ酸配列を
有していた。このような発見は、同様な抗原特異性を有
するT細胞の内でTCR構造が共通していることに対する
注目を確立し、そして、そのTCRがEAEの発病を防ぐため
の免疫療法上の戦略の効果的な標的であることを示して
いる。
EAEに対する治療戦略を考案するなかで、自己攻撃性
T細胞の抗原特異性を用いることが試みられてきた。例
えば、EAE誘導T細胞上に存在するTCRに対して特異的な
モノクローナル抗体の受動投与がなされてきた。EAEの
マウスモデルにおいては、Vβ8、すなわちMBP特異性
T細胞により用いられる主要β鎖V領域遺伝子に特異的
なモノクローナル抗体の注入は、続くEAE誘発に対する
マウスの感受性を減少させる(Acha−Orbeaら、Cell 5
4:263−273(1988)およびUrbanら、Cell 54:577−592
(1988))。同様の予防が、MBP特異的T細胞上のTCRの
同定されていないイディオタイプ決定基に反応するモノ
クローナル抗体を用いて、ラットEAEにおいて示された
(Burnsら、J.Exp.Med.169:27−39(1989))。受動抗
体治療法は、EAEに対する感受性に何らかの回復効果を
有する一方で、潜在的な問題が浮かび上がった。もたら
された予防は一時的であるので、抗体を繰り返し投与す
ることが必要とされる。抗体の多数回の注入は、宿主が
投与された抗体に対して免疫応答を行う機会を増す。特
に抗体が異種移植動物において作られた場合に、その機
会が増大する。さらに、病因T細胞クローンに対する抗
体の応答は、全免疫応答のうちの1個の要素のみを示し
ており、自己反応性の解消において細胞性免疫の寄与す
る可能性を無視している。
EAE中の自己攻撃性T細胞の活性を減じる細胞性免疫
の役割が調べられ、可能な治療法が示唆された。受動免
疫の研究と同じ方法で、調節性T細胞が、半ビボで誘導
されて免疫療法のために再投与された。例えば、Sun
ら、Nature,332:843−845(1988)によると、最近、MBP
特異性CD4+T細胞系の養子移入によりEAEが誘導され
た、回復期のラットからCD8+T細胞クローンが単離さ
れた。このCD8+T細胞クローンは、病気を誘発するの
に用いられるCD4+T細胞に対してインビトロで細胞溶
解活性を示した。さらに、このCTLクローンの養子移入
は、続くMBPのチャレンジに対して移入ラットの感受性
を減じた。LiderらのScience,239:181−183(1988)で
は、EAE誘導T細胞に対して抑制活性を有するCD8+T細
胞クローンが単離された。このCD8+クローンは、毒性
を弱めた、病気を誘導するT細胞クローンをワクチン接
種したラットから単離された。これはインビトロで細胞
溶解活性を示さないが、MBPを加えることによっておこ
るEAE誘導T細胞の増殖を抑制し得た。このような研究
は、CD8+T細胞はEAEを減退調節することができること
を示したが、回復ラットの有する長期間の抵抗性に対す
る重要な役割を、この選択されたCD8+CTLに甘んじるこ
とは困難である。なぜなら、Sedgwickら(Eur.J.Immuno
l.,18:495−502(1988))は、CD8+細胞のモノクロー
ナル抗体による減少は病気の進行および回復に影響を及
ぼさないことを示したからである。
上記のSunら、およびLiderらの実験において、外部で
誘導された調節性T細胞の投与は、受動抗体治療の重大
な障害を克服する。このことはインビボでの調節応答の
期間を延長することを可能にする。しかし、このような
調節性T細胞のクローンを開発するためには、コスト的
にも労力的にも苛酷な工程である、毒性を弱めた病気誘
導T細胞と共にインビトロ培養することが要求される。
さらに、ヒトのような異系交配集団では、個体間でMHC
が同一でないので、これは高度に個人的な治療戦略とな
る。調節クローンは、各々の患者個人のために誘導され
る必要があり、次に移植片対宿主病の可能性を防ぐため
にその患者にのみ再投与される。
毒性を弱めた病気誘発T細胞クローンによる直接のワ
クチン接種もまた、EAEの治療に用いられてきた。病気
を移入する能力のあるMBP特異的T細胞は、γ線照射あ
るいは化学的な増殖抑制によって毒性が弱められ、投薬
を受けていないラットに用いられた。ある場合において
は、ワクチンを受けた動物はEAE誘発の次の攻撃に抵抗
性を示した(上記Liderら、CohenおよびWeiner,Immuno
l.Today 9:332−335(1988)概説を参照)。しかし、こ
のようなワクチン接種の効果は一貫していなくて防御の
程度はさまざまである。T細胞は、全T細胞がワクチン
として投与された場合に免疫応答を引き起こす、様々な
異なる抗原を含有する。この現象は、Offnerら(J.Neur
oimmunol.,21:13−22(1989))によって示された。彼
らは、全T細胞による免疫は、ワクチン接種回数を増す
方法によって、それらのT細胞に対する遅延型過敏症
(DTH)の応答が増加することを、耳の腫脹を測ること
により示した。しかし、陽性のDTH応答は、予防された
動物および非予防の動物の両者に認められた。ラット
は、脳炎誘発性のT細胞およびコントロールのT細胞の
両者のワクチン接種に対して同様の反応をした。反対
に、PPD特異性T細胞系由来のPPD特異性T細胞によるワ
クチン接種は、予防が認められなくても脳炎誘発性のク
ローンおよびワクチン接種細胞にDTHを誘発した。病気
誘発細胞およびコントロール細胞の両者によってワクチ
ン接種されたラットが、遅延型過敏反応による定量(細
胞媒介性免疫の測定)に対して同様の応答を示すこと
は、これらのT細胞の非常に多くの抗原が免疫応答を誘
発していることを示している。それ故に、毒性が弱めら
れた病気誘発性T細胞によるワクチン接種は、そのT細
胞表面の予防抗原に対する特異性を欠くと共に、その抗
原に対する免疫の誘発が安定しないという欠点を有す
る。ヒトの病気治療の候補として、毒性が弱められたT
細胞によるワクチン接種は、上記と同様の苛酷な労力に
より、またCD8+細胞の注入についての上記のような個
人的な治療の必要により、悩まされる。
本発明は、自己免疫疾患を含むT細胞媒介性の病気に
対する免疫治療の効果的な方法を提供する。この方法に
よって従来から指摘されている治療法の多くの問題が回
避される。異種抗体の受動投与よりむしろワクチン接種
によって、宿主自身の免疫系は、自己攻撃性のT細胞を
抑制するように機動される。それ故に、その抑制は永続
的であって、その抑制を生じる任意の、および全ての免
疫学的機構を含み得る。この多面性の応答は、モノクロ
ーナル抗体または現存する調節性T細胞クローンの受動
投与により行われる一面性の抑制よりもさらに効果的で
ある。
これらは自己免疫疾患に関わるので、本発明のワクチ
ンは、自己免疫疾患を媒介するT細胞のTCRを含有す
る。このワクチンは、T細胞クローン、各々のT細胞レ
セプター鎖(例えば、α、βなど)あるいはこれらの鎖
の一部、いずれかの1つ、あるいは組合せから、実質的
に精製された全TCRで有り得る。ワクチンは、TCRの異な
る部分に対応する相同の単一のペプチド、あるいは一種
以上のペプチドを含有し得る。さらに、これらのペプチ
ドは、T細胞媒介性の病変の原因となる別々のTCRに由
来し得る。
特定の実施態様において、患者が多発硬化症である場
合、免疫するペプチドは、アミノ酸配列SGDQGGNEを有し
得る。このペプチドの免疫原性部分は効果的であり得
る。それ故に、アミノ酸置換は、このペプチドの免疫原
性を壊さないように行われ得る。あるいは、このペプチ
ドは、さらにその免疫原性を増すようにキャリアーに結
合され得る。さらに特定の実施態様において、Vβ17を
含むT細胞レセプターまたはTCRの断片は、慢性関節リ
ウマチの患者の治療あるいは予防のための免疫に用い得
る。上記患者に生じた免疫応答は、Vβ17を有するT細
胞を中和あるいは傷害し得る。それにより、Vβ17を有
するT細胞の苛酷な結果を予防あるいは治療し得る。さ
らに、一般的に自己免疫疾患を媒介する病原性T細胞の
T細胞レセプターにVβ17が共通して存在する限りにお
いて、このようなワクチンは、他の自己免疫疾患にも効
果的であり得る。
用語「実質的に純粋な」は、TCRが、通常天然では結
合しいる他の生化学的な部分から実質的にフリーである
ことが示される。あるいは、そのワクチンには、TCRあ
るいはその一部分の様々な長さのペプチドが含まれる。
このペプチドは、当行者にはよく知られている方法によ
って、合成あるいは組換えによって生産され得る。好ま
しくは、そのペプチドワクチンは、他の非病原性のTCR
とは区別されるTCRの領域である。このような特異的な
領域は、各々のTCRポリペプチド鎖の種々の領域、特に
V(D)J結合に広がる短い配列内に位置し得る。この
ようにして、この単一の決定基を有するこれらのT細胞
に対してのみその免疫応答を限る。
そのワクチンは、自己免疫応答を示す、あるいは示す
危険性のある宿主に投与される。特定の自己免疫疾患の
明確な臨床的診断によって、疾患に特異的なTCRワクチ
ンの適切な投与が保証される。明白な臨床上の疾患の開
始に自己免疫機構が先行する病気(例えば、I型糖尿
病)において、予防的な適用が保証される。従って、こ
の疾患の家系的な経歴を有する患者および確実な予後の
指標によりその危険性がある患者は、この病気の発病の
前に、自己免疫機構を停止するために予防的に治療され
得るであろう。
TCRワクチンは、多くの可能な形態で、薬学的に受容
可能な媒体中で投与され得る。短いペプチドの場合に
は、その免疫原性を増すために、KLHのようなキャリア
ーに結合され得る。ワクチンは、当業者にはよく知られ
ている種々のアジュバントと共に投与され得る。ワクチ
ンによる最初の免疫の後、追加投与が与えられ得る。こ
のワクチンは従来の方法によって、免疫応答を引き出す
のに十分な投与量で、投与される。このことは当業者に
よって容易に決定され得る。
免疫感作に用いられる適切なペプチドは、以下のよう
に決定され得る。標的抗原と反応する病気誘発T細胞ク
ローンが、感染患者から単離されている。このようなT
細胞は好ましくは、尋常天疱瘡の場合はその病巣、多発
性硬化症の場合は中枢神経系(CNS)、あるいは慢性関
節リウマチの場合は滑液あるいは滑膜組織のような自己
攻撃活性の高い部位、あるいは感染患者の血液から得ら
れる。次に、これらの自己攻撃性T細胞由来のTCRは配
列決定される。次に、病気誘発T細胞中に選択的に示さ
れるTCRあるいはその一部に対応するポリペプチドは、
上記のようにワクチンとして選択され、作られてそして
使用され得る。
一方、ワクチンは、上記のペプチドの内部イメージで
ある抗イディオタイプ抗体を含有し得る。このような抗
イディオタイプワクチンの製造、選択および投与の方法
は、当分野においてはよく知られている。例えば、ここ
に参考文献として取り上げたEichmannら、CRC Critical
Reviews,Immunology 7:193−227(1987)を参照のこ
と。
悪性疾患の病因としてのT細胞病理学 TCRのワクチン接種の有用性を示すために、自己免疫
疾患について議論されてきた。しかし、T細胞リンパ腫
には、この治療の型に従い得るもう一つのT細胞病理学
がある。T細胞リンパ腫の治療におけるこの方法の応用
は、実質的には同じ様式で行われ得る。しかし、一面に
おいては、病原性T細胞の単離がより容易に達成される
ので、この技術は、T細胞増殖性の疾患にさらに容易に
適用される。一旦クローンが単離されると、この技術
は、ここに述べられている方法で適用される。詳細に
は、T細胞リンパ腫のTCR遺伝子は配列分析され、それ
らのTCRの適切な領域が同定され、ワクチンとして用い
られる。このワクチンは1個あるいは複数個のペプチド
を含み得て、薬学的に受容可能な形態で、アジュバント
とともにあるいは伴わずに、従来の方法によって投与さ
れ得る。
多発性硬化症 MSとEAEとの臨床的および組織学的に、MBP反応性のT
細胞の役割が報告されてきたにも関わらず、多発性硬化
症(MS)の原因となるT細胞は、以前には同定されてい
なかった。EAEラットおよびマウスモデルにおいて、MBP
反応性の脳炎誘発性T細胞は、MHC拘束性およびMBPペプ
チド抗原特異性について知られた相違のほかは、β鎖VD
Jアミノ酸配列の顕著な保存を示す。本発明は、MS患者
由来のヒトミエリン塩基性タンパク質(MBP)反応性T
細胞系が、MSの動物モデルである実験的アレルギー性脳
脊髄炎(EAE)の発病を媒介するMBP反応性T細胞系から
のβ鎖のアミノ酸配列に相同なVDJアミノ酸配列を有す
るTCRβ鎖を有するという観察を前提にしている。この
細胞系は、MBPのもう一つのエピトープに対して特異的
である。この発見は、MSの発病にMBP反応性T細胞が関
わること、およびここに述べられているのと同様の、EA
Eの予防のためのTCRペプチドは、MSの治療に適し得る。
慢性関節リウマチ 慢性関節リウマチ(RA)はT細胞に媒介される自己免
疫疾患である。本発明は、慢性関節リウマチ患者の滑液
中の活性化されたVβ17 T細胞のオリゴクローナル浸潤
物を記載している。診察された患者の全員の病変組織中
にこのT細胞が存在すること、それらのオリゴクローナ
ル性、およびこのようなT細胞の1種の滑液付着細胞に
対する細胞障害活性は、Vβ17を有するT細胞のRAの発
病に対する中心的役割を実証している。
RA患者の滑液組織中で活性化されたT細胞集団は、IL
−2レセプター陽性(IL−2R+)滑液T細胞から単離さ
れたT細胞レセプター(TCR)のmRNAを分析して確かめ
られた。実質的に任意のVβ遺伝子エレメントを含有す
るヒトTCR β鎖遺伝子が増幅されるように設計された、
ポリメラーゼ複製連鎖反応(PCR)のプロトコールを用
いてTCRのmRNAが増幅された。この分析において、オリ
ゴクローナルVβ17の再配列は、IL2−R+群に豊富に
存在することが見いだされ、このことは、Vβ17 T細胞
がRAの発病に関連していることを示す。CD4+でVβ17
を有するT細胞クローンは、滑液組織の標本の一つから
単離され、そしてその滑液付着細胞に対するインビトロ
での細胞障害性は、Vβ17T細胞がRAに直接関わること
を支持する。
述べられているように、本発明は、Vβ17で示される
TCRのβ鎖の特異的可変領域が、ヒト患者の慢性関節リ
ウマチに密接に関わる非常に重要な発見を提供してい
る。この発見は、本発明の方法論を用いての慢性関節リ
ウマチの検出、予防および治療を見越している。EAEに
ついて上記と同様の治療研究が、当業者によって適用さ
れ得る。
特に、本発明は、患者からの試料中にVβ17で示され
るβ鎖可変領域を有するT細胞を検出することを包含
し、Vβ17含有T細胞の異常なレベルでの存在が慢性関
節リウマチあるいは慢性関節リウマチに対する感受性を
示すものである、患者の慢性関節リウマチに対する感受
性を診断あるいは予測する方法を提供する。このVβ17
含有T細胞は、定性的に、あるいは定量的に正常人のそ
れと比較され得る。このような診断は、慢性関節リウマ
チに関するβ鎖可変領域T細胞レセプターではない場合
には生じないVβ17の一部分を検出することによって行
われる。このVβ17は、例えば、Vβ17に特異的に結合
し得る検出可能なリガンドと結合させることによって検
出され得る。多くのこのようなリガンドが当分野では、
例えば、酵素結合体が知られている。あるいは、Vβ17
をコードする核酸配列と相補性のヌクレオチドプローブ
が、実施例IXに教示されているように、Vβ17含有T細
胞の検出に用いられ得る。
本発明はさらに、Vβ17含有のT細胞レセプターがそ
の結合パートナーに結合するのを避けることを含む、慢
性関節リウマチの予防および治療の方法を提供する。1
つの実施態様において、その結合は、リガンドをVβ17
に結合することによって避けられる。あるいはもう一つ
の実施態様において、結合は、リガンドをVβ17の結合
パートナーに結合することによって避けられる。結合
は、例えば付着を物理的にブロックするために抗体をV
β17、あるいは結合部分に結合する公知の方法で避けら
れ得る。
本発明は、患者のVβ17含有T細胞を細胞障害的にあ
るいは細胞増殖抑制的に処理することを含む患者の慢性
関節リウマチを予防あるいは治療する方法を提供する。
一つの実施態様において、Vβ17含有T細胞は、Vβ17
に選択的に結合する細胞障害因子あるいは細胞増殖抑制
因子によって処理される。この因子は、放射活性部分あ
るいは化学治療部分に結合される抗体であり得る。この
ような結合あるいは効果的な因子は、当分野においてよ
く知られている。例えば、ここに参考文献として掲げた
Harlow,E.およびLane,Antibodies,A Laboratory Manua
l,Cold Spring Harbor Laboratory,1988を参照。
本発明は、さらに特異的TCR配列SGDQGGNEがヒト患者
の多発性硬化症に密接に関係する非常に重要な発見を提
供する。この発見は、本発明の方法を用いて多発性硬化
症の検出、予防および治療を可能とする。ここに挙げた
EAEと同様の治療の研究が、当業者によって多発性硬化
症に応用され得る。
特に、本発明は、患者からの試料中に、実質的に配列
SGDQGGNEを有するT細胞を検出する方法を包含し、この
配列の存在が多発性硬化症または多発性硬化症に対する
感受性を示すものである、患者の多発性硬化症の診断あ
るいは予測方法を提供する。この配列は、例えば検出可
能なリガンドとの接触によって検出され得る。このよう
なリガンドは、当分野に公知であり、例えば酵素が結合
された抗体である。あるいは、その配列をコードする核
酸に相補的なヌクレオチドプローブが、実施例IXに教示
されているように、T細胞を検出するのに用いられ得
る。
本発明は、さらにその結合パートナーに対して、実質
的に配列SGDQGGNEを有するT細胞レセプターの付着を阻
害することを含む、多発性硬化症の予防あるいは治療の
方法を提供する。一つの実施態様においては、付着はそ
の配列にリガンドを結合することによって阻害される。
もう一つの実施態様において、付着は結合パートナーに
リガンドを結合することによって阻害される。付着は公
知の方法、すなわち物理的に付着を阻害するためにその
配列に抗体を結合することにより阻害され得る。
本発明は、さらに、患者において実質的に配列SGDQGG
NEを有するT細胞を、細胞障害的あるいは細胞増殖抑制
的に処理することを含む、多発性硬化症の患者の予防あ
るいは治療の方法を提供する。一つの実施態様におい
て、T細胞は、この配列に選択的に結合する細胞障害性
あるいは細胞増殖抑制性因子によって処理される。この
因子は、放射活性部分あるいは化学療法性の部分に結合
される抗体であり得る。
以下の実施例は、本発明を説明することを意図してお
り、制限するものではない。
実施例 I EAEのラットモデル ルイス(Lewis)ラット(Charles River Laboratorie
s,Raleigh−Durham,NC)の雌の各々に、フロイントの完
全アジュバントに乳化させたモルモットのミエリン塩基
性タンパク質を50μgずつ、後肢の足蹠に注射して免疫
した。病気の最初の徴候は、免疫後9〜11日目に認めら
れた。病気の重篤さは、次の3点を尺度にして測定し
た:1=尾の無力化、2=後肢の衰弱、3=後肢の麻痺。
約4〜6日の経過後、ほとんどのラットは自然に回復
し、次のEAE誘導に対して免疫ができた。
実施例 II ワクチンの選択および調製 ワクチン接種は、BIO.PL/LマウスのEAE誘導T細胞の
内に最も多く見られるT細胞レセプターβ遺伝子のDNA
配列から推定された配列であるT細胞レセプターペプチ
ドによって実施された。このDNA配列は、上記のUrbanら
によって報告されている。この文献はここに参考文献と
して採用される。マウスのTCRβ鎖のVDJ結合配列を有す
る9個のアミノ酸のペプチドを、当業者に公知の方法に
よって合成した。このペプチドの配列はSGDAGGGYEであ
る。(アミノ酸は従来の一文字記号で示されている。)
ラットにおいて同等の配列が報告されている:SSD−SSNT
E(Burnsら、J.Exp.Med.169:27−39(1989))。このペ
プチドを、0.1M酢酸を用いたSephdex G−25(Pharmacia
Fine Chemicals,Piscataway,NJ)のカラムクロマトグ
ラフィーによって脱塩し、次に、その溶媒を凍結乾燥を
2回繰り返して除去した。ペプチドの一部を、グルター
ルアルデヒド含有のキーホールリンペットヘモシアニン
(KLH)に、KLHの1mgあたり7.5mgのペプチドの割合で結
合させた。得られた結合体をリン酸緩衝液(PBS)に対
して透析した。
実施例 III EAEに対するワクチン接種 本研究に用いられるワクチンは、フリーのVDJペプチ
ド、およびKLHに結合させたVDJペプチドからなる。これ
らをPBSに溶解して、同容量の(1)フロイントの不完
全アジュバント(IFA)、あるいは(2)IFAに加熱殺菌
して乾燥したMycobacterium tuberculosis H37ra(Difc
o Laboratories,Detroit,MI)を10mg/ml懸濁させて得た
フロイントの完全アジュバント(CFA)に乳化させた。
乳化物を8〜12週令の成体ルイスラットの雌に、動物あ
たり最終容量100μl(両後足の足蹠に50μLずつ)を
接種した。ラットあたり、VDJの結合していないペプチ
ドを5μg投与した。KLH−VDJ複合体は、ラットあたり
KLH10μgに相当する投与量で投与した。29日後、各々
のラットに、フロイントの完全アジュバント中の50μg
モルモットのミエリン塩基性タンパク質を、前足の足蹠
に接種した。動物は第9日目から、EAEの臨床上の症状
を毎日観察して、上記のように点数化した。その結果を
表Iに示す。明らかに、ワクチン接種された個体の病気
の発生率が減少させられるばかりではなく、病気にかか
った個体においても発病は減少した。病気の重篤さ、お
よび/または発病は遅延した。予防の程度はワクチンの
処方によって変化し、アジュバントとしてCFAを含むワ
クチン調剤は最も高い予防の程度を示した。
実施例 IV ルイスラットVDJペプチドを用いたEAEに対するワクチン
接種 前記実施例で使用したVDJペプチドは、B10.PLマウス
のEAE誘発T細胞上に見い出されるTCRβ鎖分子の配列に
従い合成した。さらに、ルイスラットの脳炎誘発T細胞
上に見い出される配列に相当するペプチドも、合成して
試験した。これらのVDJ配列は、B10.PLマウスのそれに
相同であるが同一ではない。ラットのペプチドは、Burn
sらおよびChlubaら,Eur.J.Immunol.19:279−284(198
9)の報告によるDNA配列に従い合成した。これらIR1、
2および3と名付けられた3つのペプチドの配列を、実
施例IからIII(VDJ)で使用したB10.PLマウスの配列と
並べて以下に示す。
これらのワクチンの調製、投与および評価は、50μg
の各VDJペプチドをCFAを含むワクチン処方中に組み入れ
たことと、IFAを用いたワクチン接種またはKLHと複合さ
せたペプチドを用いたワクチン接種はどちらも行わなか
ったことの他は、実施例IからIIIの記載のように行っ
た。コントロール動物は、MBP抗原投与の前の処置を行
わず、またはPBSとCFAとのエマルジョンでワクチン接種
してアジュバントのみの影響を評価した。結果を以下の
表IIに示す。
表IIに示すように、ワクチン接種しないコントロール
動物の疾患は第10日目から既に観察された。疾患は重篤
なマヒと衰弱を特徴とし、4から6日間続いて自然に軽
減した。PBS−CFAでワクチン接種したラットは、ワクチ
ン接種しないコントロールと事実上区別できない疾患の
経過を示した。対照的に、IR1、2または3でワクチン
接種した動物のいくつかについては発病の遅延が観察さ
れ、他については発病の遅延と共に重篤さの軽減および
/または疾患期間の減少が示された。しかし、全体とし
てはラットVDJペプチド(IR1〜3)を用いたワクチン接
種は、マウスVDJペプチドを用いた(実施例III)よりも
少し軽微な効果を示した。しかし、IR9bを用いたワクチ
ン接種は、試験した4匹の動物全てを完全に予防した。
重要なことは、疾患に特徴的な組織病変は、IR9bでワク
チン接種した4匹の動物の何れにも見られず、このこと
は疾患の準臨床的な徴候も消失したことを示唆する。
実施例 V V領域の特異的ペプチドを用いたワクチン接種 Vβ8遺伝子ファミリーに特異的なペプチドの、EAE
に対するワクチンとしての試験を行った。Vβ8は、ラ
ットおよびマウスの両者で、脳炎誘発T細胞の使用する
最も普遍的なβ鎖遺伝子ファミリーである。ペプチド
を、Vβ8遺伝子に見られる特有のDNA配列に基づいて
合成する。この配列は、Morrisら,Immunogenetics 27:1
74−179(1988)が配列を報告した他のラットVβ遺伝
子の内には見られない。IR7と名付けられた、Vβ8ペ
プチドの配列は、 である。
このVβ8ペプチドの効能を、実施例IIおよびIIIの
記載に従い、EAEのルイスラットモデル(実施例I)で
試験した。CFA中の50μgのペプチドを試験した。IFAを
用い、またはペプチド−KLH複合体を用いたワクチン接
種は行わなかった。これらの研究結果を表IIIに示す。
ラットVβ8ペプチドを用いて行ったワクチン接種の
結果は、マウスおよびラットのIR1、2および3ペプチ
ドを用いての観察に類似する。発病の遅延と共に、1匹
の動物では疾患の重篤さの軽減および期間の減少が見ら
れた。1匹の動物は完全に保護された。
実施例 VI J領域ペプチドを用いたワクチン接種 ラットとマウスの両方の脳炎誘発T細胞レセプターに
見い出され、Jα遺伝子部分であるTA39に相当するペプ
チドを合成した。このIR5と名付けられたペプチドの配
列は、 である。
JαTA39ペプチドの効力を、実施例IIおよびIIIの記
載に従いEAEのルイスラットモデル(実施例I)で試験
した。CFA中の50μgのペプチドを試験した。IFAを用
い、またはペプチド−KLH複合体を用いたワクチン接種
は行わなかった。これらの研究の結果を表IVに示す。
ラットJαTA39を用いて行ったワクチン接種の結果
は、マウスVDJペプチドまたはVβ8ペプチドを用いた
観察結果よりも効果的である。3匹の内2匹が完全に予
防され、3匹目では疾患の発病が顕著に遅延した。この
動物の重篤さもまた軽減されたが、疾患は通常の経過の
5日間持続した。重要なのは、完全に予防された2匹の
動物がCNSのT細胞浸潤の組織学的証拠を示さなかった
ことである。この結果は、JαTA39を用いたワクチン接
種が非常に効率よく、脳炎誘発T細胞に対する調節反応
を誘導することを示唆する。疾患の準臨床的な徴候さえ
も消失した。
実施例 VII TCRペプチドの混合物を用いたワクチン接種 TCRペプチドの混合物を用いてワクチン接種を行っ
た。この混合物は、IR1、2、3および5(3つのラッ
トVDJペプチドおよびラットJαTA39ペプチド)の各ペ
プチドを50μg含有した。
このペプチド混合物の効力を、実施例IIおよびIIIの
記載に従いのルイスラットモデル(実施例I)で試験し
た。CFA中のペプチドを試験した。IFAを用い、またはペ
プチド−KLH複合体を用いたワクチン接種は行わなかっ
た。これらの研究の結果を表Vに示す。
ラットJαTA39および3つのVDJペプチドを用いて行
ったワクチン接種の結果は、表IIでIR9bについて述べた
のとほぼ同じくらい有効であった。3匹の動物がすべて
予防された。EAEのあらゆる臨床徴候が無かったのに加
え、これら3匹のうち2匹は、CNSへのT細胞浸潤の組
織学的証拠が完全に無く、一方3匹目は脊髄基部に、リ
ンパ球浸潤の2つの小さな点のみを示した。
実施例 VIII 多発性硬化症のワクチン ヒトMBP反応性T細胞 MBP反応性のT細胞系は、9人の慢性進行性MS患者お
よび2人の健常人コントロールの末梢血単核細胞(PBM
C)から確立した。細胞は、精製ヒトMBPおよび放射線照
射自己PBMCによる規則的な刺激により3日間培養維持
し、次にIL−2を含有する培地で4日間培養した。
MBP反応性T細胞系に由来するTCRβ鎖遺伝子のPCR増幅 T細胞を対数増殖相の培養から収穫してRNAを調整
し、Vβ16merプライマーおよび組になるCβプライマ
ーを用いて実施例IXに記載のように55サイクル増幅し
た。
ヒトMBP反応性T細胞のTCRβ鎖配列 ヒトMBP反応性T細胞系に由来するTCRβ鎖遺伝子の増
幅されたVβ16merは、Cβseqプライマーを用いて配列
決定した。増幅生成物をゲル精製し、塩基変性させ、C
βseqプライマーから配列決定した。解読可能なDNA配列
がこれらの細胞系の5つから得られ、長期間のインビト
ロ経過により優位なT細胞クローンが選択されたことが
示された。これらの配列の一つはRe細胞系(表VI)に由
来し、EAEのB10.PLマウスモデルのMBP反応性の脳炎誘発
T細胞に保存されているβ鎖VDJアミノ酸配列と、最初
の6つの残基のうち5つ、および全残基9つのうち6つ
を共有するβ鎖VDJアミノ酸配列を有する。この配列
は、残りの4つのヒトMBP反応性T細胞系に見られる優
位なTCR再配列の内には存在しなかった。
他のMS患者からのMBP反応性T細胞系のβ鎖目録の中
に同様の配列が存在するかどうかを決定するために、こ
の配列の7個のアミノ酸に対応する、縮退させた(n=
1024)21ヌクレオチドのプライマー(VβRe)(表VI)
を用いてPCR増幅を行った。RNAを逆転写し、Vβ16mer
およびCβextプライマーを用いて20サイクルの段階I
反応で増幅した。この段階I反応のうち1μlを、Vβ
ReおよびCβintプライマーを用いて35サイクル再増幅
した。これらの反応のうち1μlを、32P標識化ヒトC
βプローブを用いたサザンブロットハイブリダイゼーシ
ョンにより分析した。この分析は、Re細胞系および他の
MS患者系の1つの300bp増殖生成物を明らかにしたが、
コントロール被験者由来のMBP反応性T細胞、またはMBP
非反応性ヒトT細胞系とクローンでは明らかにされなか
った。9つのMS患者系のうち2つにこの配列が存在した
ことは興味深い。この配列はEAEの脳炎誘発T細胞のう
ちで保存されていることが知られているため、MS患者か
らのMBP反応性T細胞の中に検出されたことは、この決
定基を有するT細胞がMSの発病に果たす役割を示してい
る。
配列SGDQGGNEを有する免疫原性ペプチドは、実施例II
に示すように合成し得、実施例IIIに示した方法により
ヒト被験体の免疫に使用される。このような免疫化の結
果、効果的な免疫反応を生じ得る。
実施例 IX 慢性関節リウマチ患者の滑膜中に浸潤したオリゴクロー
ナル 11.活性化Vβ17T細胞の単離 滑膜組織由来のT細胞調製物 滑膜組織標本は、関節置換療法をおこなった慢性関節
リウマチ患者からラジオグラフィーにより探査して得
た。活性化T細胞は、磁化ビーズおよびヒトIL2−R
(αIL2−R)に反応する抗体を用い、以下のように選
択した。滑膜組織は、4mg/mlコラーゲナーゼ(Worthing
ton Biochemical,Freehold,NJ)および0.15mg/ml DNAs
e(Sigma,St.Louis,MO.)を含むRPMI+10%胎児ウシ血
清(FBS)中で、37℃で4時間消化した。消化物は80メ
ッシュのスクリーンを通し、フィコール密度勾配遠心分
離により単一細胞を集めた。界面にある細胞を洗浄し、
2%FBS含有PBS(PBS−FBS)中の5μg/mlコントロール
マウスIgG(Coulter Immunology,Hialeah,FL)と共に0
℃で30分間、106/mlでインキュベートした。細胞を3回
洗浄し、ヤギ抗マウスIgGを結合した磁化ビーズ(Advan
ced Magnetics,Cambridge,MA)と共に0℃で30分間イン
キュベートした。ビーズを磁力により分離し、PBS−FBS
で3回洗浄した。このマウスIgG(mIgG)と磁化ビーズ
を用いた予備選択は、T細胞の非特異的な吸着を制御す
るために用いた。元の懸濁液中に残った細胞は、ヒトT
細胞IL2−Rに反応するマウスモノクローナルIgG(Coul
ter Immunolgy,Hialeah,FL)の5μg/mlと共に0℃で30
分間、さらにインキュベートした。細胞を洗浄し、上記
のように磁化ビーズで選択した。IgG予備吸着およびIL2
−R抗体選択を行ったビーズは、直ちに酸性化グアニジ
ニウム−フェノール−クロロホルムおよびChonezynski
and Sacchi,Anal.Biochem.162:156(1987)の記載に従
い調製したRNAの中に再懸濁した。この文献はここに参
考文献として援用される。RNAは、細胞のインビトロで
の培養無しに調製され、生じ得る偏りが伴わないので手
術的採取時の滑膜組織中のT細胞分布を正確に反映する
ことが期待される。患者1012からのmIgGおよびαIL2−
Rビーズの半分のみが、RNAに直ちにプロセスされた。
残りは、RPMI1640、5%FBS、20%HL−1(Ventrex Lab
oratories Inc.,Portland,ME)、25mM HEPES、グルタ
ミン、抗生物質およびIL−2源としての20%LAK上清(A
llegrettaら,Science,247:718(1990)、ここに参考文
献として援用される)中で5日間培養した。RNAは、αI
L2−Rビーズの培養物から抽出されたが(1012IL2.d
5)、5日間の培養の最終日に生存細胞が存在しなかっ
た1012mIgGサンプルからは、抽出されなかった。
T細胞クローンは、患者1008のフィコールペレットか
ら派生させた。ペレット中の細胞を、2週間、IL−2を
含まない培地で2×106/mlに培養した。この培養物から
非吸着細胞を、自己滑膜細胞単層上に限界希釈すること
によりクローン化した。CD4+T細胞クローン1008.8が
得られ、これをIL−2を含まない培地中で自己滑膜単層
による規則的刺激により3日間培養し、次にLAK上清を
含む培地で4日間培養した。
1008.8による滑膜吸着細胞の溶解 滑膜吸着細胞の1008.8による溶解は、以下のように実
証された。滑膜細胞単層は、Stedman and acampbell,J.
Immunol.Meth.119:291(1989)の記載に従い、CTLアッ
セイのための標的として使用するために、35Sで標識し
た。上記は参考文献としてここに援用される。細胞はト
リプシン化し、洗浄して、96ウェル丸底マイクロタイタ
ープレートのウェル当り2000細胞となるように撒いた。
滑膜吸着細胞を用いたアッセイの前に、LAK上清を含む
培地で3日間培養した1008.8細胞は、示されたエフェク
ター:標的比で標的に添加した。培養は37℃で一晩イン
キュベートし、300×gで2分間遠心分離し、上清50μ
lの放射活性を測定した。特異的溶解率%は、標準処方
で界面活性剤溶解した標的に対して算出した。このクロ
ーンはCTLアッセイで、滑膜吸着細胞標的に対して細胞
障害性である(表VII)。
TCRβ鎖遺伝子のPCR増幅 TCRβ鎖遺伝子は、表VIIIに示すプライマーを幾つか
組み合わせて用いて増幅した。Vβ16merプライマー
は、縮退させたVβプライマー(n=256)であり、全1
6残基がヒトTCRβ鎖遺伝子に対して85%結合し、15残基
が95%結合することが予想される。このプライマーは、
25個をこえる異なるヒトT細胞クローン、細胞系または
主要組織調製物に由来するTCRβ鎖の増幅のために使用
されてきた。ある種のVβファミリーに対するこのプラ
イマーの有意な偏よりに反論して、Vβ遺伝子のスペク
トルがこれらの増幅DNAから配列決定されてきた。従っ
て、Vβ16merプライマーを用いたPCR増幅は、Vβ遺伝
子の用いられ方についての以前の知識が使用不可能なT
細胞集団の分析を容易にする。
T細胞レセプターβ鎖遺伝子は、表VIIIに示すプライ
マーの一組の対を用い、2段階の増幅反応により増幅し
た。RNAは、Hartら,The Lancet,p.596(1988)の記載し
た条件の、12μlの反応液中の40pmolのCβextプライ
マーを用いて、42℃で1時間逆転写した。上記文献は参
考文献としてここに援用される。反応物を、40pmolのV
β16mer、ヌクレオチド、および上記と同様であるがMgC
l2を含まずMg2+の最終濃度が3.6mMとなる緩衝液を含有
するマスター混合液で希釈した。サンプルは、95℃で15
分間変性させ、1ユニットの耐熱性組換えDNAポリメラ
ーゼ(Cetus Corporation,Emeryville,CA,AmplitaqTM
を添加し、20サイクルのPCRを行った。各サイクルは、9
5℃での変性1分、アニーリングステップ2分、および7
2℃での伸長2分からなる。最初の2サイクルは、それ
ぞれ37℃及び45℃でアニールし、残りは50℃でアニール
した。これらの段階Iの反応液の一部を、100pmolのC
βintプライマーと、100pmolのVβ8、Vβ17または5'
Cβプライマーあるいは700pmolのVβ16merプライマー
とを含む、100μlの段階IIの増幅反応液に添加する(C
etus,Gene−Amp KitTM)。段階IIの増幅は、37℃と45℃
の経過温度なしに50℃のアニール温度で、上記と同様に
行った。
1012IL2.d5と1008.8の培養物由来のRNAサンプルは、
段階I反応ではVβ16merおよびCβextを用い、35サイ
クルの段階II反応ではCβintプライマーを用いて増幅
した。Gene Cleanガラスビーズ(Biolol,San Diego,C
A)を用いて低融解アガロースゲル切片から精製した反
応精製物は、塩基変性させ、T7ポリメラーゼ(Sequenas
e,United States Biochem,Cleveland,OH)を用いてCβ
seqプライマーから配列決定した。単一のVβ17再配列
表IXに対応する優位なVβ配列が、1012IL2.d5サンプル
中に明確に解読され得た。他のより希少な再配列が、微
かな、解読不能の背景バンドとして配列決定ゲル中に検
出された。アクセサリー細胞または抗原を加えないIL2
含有培地中での、これらの1012.IL2ビーズの培養は、T
細胞の新たな活性化を誘発するとは期待されない。従っ
て、このサンプル中に単一のVβ17再配列が優位である
ことは、この患者のVβ17+T細胞のインビボにおける
クローン拡張を反映する。細胞障害性T細胞クローンで
ある1008.8から増幅したTCRβ鎖DNAのDNA配列決定によ
っても、Vβ17再配列が明らかになった(表IX)。2人
の異なるRA患者に由来する2つの異なる型の滑膜T細胞
サンプルの中にVβ17再配列が存在したことは、Vβ17
を有するT細胞をRAの病因に関連付ける。
残りの滑膜RNAサンプル中のVβ17の存在は、Vβ17
特異的プライマー(表VIII)を用いたPCR増幅により評
価した。Vβ17 TCR DNAは、7人のRA患者のそれぞれ
に由来する磁化ビーズサンプルから増幅した。電気泳動
した反応精製物をエチジウムブロミド染色することによ
り、対応するmIgGコントロールよりも4つのαIL2−R
サンプル中で、Vβ17増幅がより強いことが明らかにな
った。この多さは、単離工程から生じたのではない。な
ぜなら、Vβ8TCRの増幅は、MIgGとIL2−Rサンプルと
の間の相違を示さなかったからである。
2つのαIL2−R RNA調製物からのVβ17再配列は、
Vβ17およびCβintプライマーを用いて増幅し、反応
精製物はCβseqプライマーを用いて配列決定した。サ
ンプル1014および1015は単一の配列を含有し(表IX)、
これらは1012IL2.d5サンプルと同様に、インビボでのV
β17T細胞のクローン拡張を示す。対照的に、Vβ8特
異的プライマーを用いて増幅された再配列の、直接の配
列決定は、β鎖生成物の有意なヘテロ性のために不可能
であった。
Vβ17は、アミノ酸配列MSNQVLCCVVLCFLGANTVDGGITQS
PKYLFRKEGQNVTLSCEQNLNHDAMYWYRQDPGQGLRLIYYSQIVNDFQK
GDIAEGYSVSREKKESFPLTVTSAQKNPTAFYLCASSを有する。
慢性関節リウマチ患者のHLA−DR分析 慢性関節リウマチ患者のHLA−DR分析を以下のように
行った。各患者からDNAを、200μl dH2O中で105個の
滑膜細胞を沸騰させることにより調製した。10μlを、
100pmolの各DRβ PCRプライマー(表X)を含む100μ
lの反応液(Cetus,Gene Amp KitTM)中で35サイクル増
幅した。この反応液の1/10μlを、DRβ2プライマーお
よびdCTPの全起源として17pmolのα32P−dCTPのみを含
有する10μl中で、10サイクル再増幅した。反応を200
μM dCTPで止め、2サイクルの間追跡した。得られた
負のストランドプローブは、Amorら,J.Immunol.138:194
7(1987)に既に記載の条件を用いて、10pmolのHLA−DR
対立遺伝子の特異的オリゴ(正のストランド)を含むス
ロットブロットにハイブリダイズさせた。上記文献はこ
こに参考文献として援用される。スロットを65〜68℃で
20分間2回、テトラメチルアンモニウムクロリド(Wood
ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:1585(1985)、これは
ここに参考文献として援用される)で洗浄し、X線フィ
ルムに感光させた。
この研究において各患者は、RAにかかりやすいことが
知られているHLA−DR遺伝子DR4w4、DR1、DR4w14またはD
R4w15の少なくとも1つを有していた(表X)。
免疫原性または免疫原性を生じ得るVβ17またはその
断片を有するT細胞レセプターは、実施例VIIに示した
方法によりヒト被験体を免疫するのに使用され得る。こ
のような免疫の結果、効果的な免疫反応を生じ得る。
本発明は、現在好ましい実施態様を参照して記載して
きたが、本発明の精神から離れることなく、様々な改変
がなされ得ることが理解されるべきである。従って、本
発明は以下の請求の範囲よってのみ限定される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/564 G01N 33/564 Z // A61P 25/00 A61P 25/00 29/00 101 29/00 101 35/00 35/00 37/00 37/00 43/00 105 43/00 105 G01N 33/566 G01N 33/566 (31)優先権主張番号 382,086 (32)優先日 平成1年7月18日(1989.7.18) (33)優先権主張国 米国(US) (72)発明者 ブロストッフ,スティーブン ダブリュ ー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 92008 カールズバッド,ラ ゴロンド リナ ストリート 2608 (72)発明者 カルロ,デニス ジェイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 92067 ランチョ サンタ フェ,ロス ピノス 4466 (56)参考文献 Cell,1988年,Vol.54,p p.263−273 Science,1988年,Vol. 239,pp.181−183 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 39/00 - 39/44 C07K 7/06 G01N 33/564

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】哺乳動物においてT細胞媒介性の病変を予
    防または治療するためのワクチンであって、該病変が自
    己免疫疾患または調節されないT細胞クローン複製であ
    り、該ワクチンは、該病変を媒介するT細胞の表面に存
    在するT細胞レセプターに対応するT細胞レセプターま
    たはその断片の免疫学的に効果的な量、および薬学的に
    許容される媒体を含有し、ここで、該断片は該T細胞レ
    セプターの可変領域の配列を含む、ワクチン。
  2. 【請求項2】前記T細胞媒介性の病変が慢性関節リウマ
    チであり、前記T細胞レセプターがアミノ酸配列MSNQVL
    CCVVLCFLGANTVDGGITQSPKYLFRKEGQNVTLSCEQNLNHDAMYWYRQ
    DPGQGLRLIYYSQIVNDFQKGDIAEGYSVSREKKESFPLTVTSAQKNPTA
    FYLCASSおよび該レセプターが免疫原として働く能力に
    影響を与えない改変、および免疫原性を示すその断片を
    含む、請求項1に記載のワクチン。
  3. 【請求項3】前記可変領域の配列が、β鎖可変領域であ
    る、請求項1に記載のワクチン。
  4. 【請求項4】前記T細胞媒介性の病変が慢性関節リウマ
    チであり、前記β鎖可変領域が、アミノ酸配列MSNQVLCC
    VVLCFLGANTVDGGITQSPKYLFRKEGQNVTLSCEQNLNHDAMYWYRQDP
    GQGLRLIYYSQIVNDFQKGDIAEGYSVSREKKESFPLTVTSAQKNPTAFY
    LCASSおよび該レセプターが免疫原として働く能力に影
    響を与えない改変、および免疫原性を示すその断片を実
    質的に含む、請求項3に記載のワクチン。
  5. 【請求項5】前記β鎖可変領域が、実質的に配列SQIVND
    FQKを含む、請求項4に記載のワクチン。
  6. 【請求項6】前記断片がV(D)J結合配列を含む、請
    求項1に記載のワクチン。
  7. 【請求項7】前記断片が結合領域の配列を含む、請求項
    1に記載のワクチン。
  8. 【請求項8】さらにアジュバントを含む、請求項1に記
    載のワクチン。
  9. 【請求項9】前記ワクチンが1つを越える型のT細胞レ
    セプターまたはその断片を含有する、請求項1に記載の
    ワクチン。
  10. 【請求項10】前記ワクチンが、同一のT細胞レセプタ
    ーの異なる配列に対応する1つを越える断片を含有す
    る、請求項1に記載のワクチン。
  11. 【請求項11】前記断片がキャリアーに結合された、請
    求項1に記載のワクチン。
  12. 【請求項12】前記T細胞媒介性の病変が多発性硬化症
    であり、前記哺乳動物がヒトであり、そして実質的に配
    列SGDQGGNEを有するT細胞レセプターに対して免疫応答
    を起こすために前記断片が実質的に配列SGDQGGNEを含
    む、請求項1に記載のワクチン。
  13. 【請求項13】前記T細胞レセプターが配列SGDQGGNEを
    含む、請求項1に記載のワクチン。
  14. 【請求項14】以下の工程を包含する、T細胞媒介性の
    病変の治療に使用するためのワクチンを選択する方法: a.該状態を媒介するT細胞クローンを獲得する工程; b.該状態に関連するT細胞クローンから、T細胞レセプ
    ターのアミノ酸配列を決定する工程; c.該関連するT細胞レセプターに特徴的であるが、関連
    しないT細胞レセプターには特徴的でないT細胞レセプ
    ターの部分を選択する工程;および d.該T細胞レセプターの免疫学的応答を起こす能力のあ
    る該選択された配列のアミノ酸配列を選択することによ
    り、ワクチンを選択する工程。
  15. 【請求項15】患者の慢性関節リウマチに対する感受性
    を予想するために、該患者からのサンプル中のβ鎖可変
    領域MSNQVLCCVVLCFLGANTVDGGITQSPKYLFRKEGQNVTLSCEQNL
    NHDAMYWYRQDPGQGLRLIYYSQIVNDFQKGDIAEGYSVSREKKESFPLT
    VTSAQKNPTAFYLCASSまたはその断片を有するT細胞を検
    出する方法。
  16. 【請求項16】慢性関節リウマチに関連しないT細胞レ
    セプターには実質的に生じない、前記β鎖可変領域の部
    分を検出する工程を包含する、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記サンプルが滑膜組織に由来する、請
    求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記β鎖可変領域が、検出可能なリガン
    ドに該領域を接触させることにより検出される、請求項
    15に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記β鎖可変領域の存在が、該領域をコ
    ードするヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチドプロ
    ーブによって検出される、請求項15に記載の方法。
  20. 【請求項20】患者の多発性硬化症に対する感受性を予
    想するために、該患者からのサンプル中の、配列SGDQGG
    NEを実質的に有するT細胞を検出する方法。
  21. 【請求項21】前記配列が、検出可能なリガンドに該配
    列を接触させることにより検出される、請求項20に記載
    の方法。
  22. 【請求項22】前記配列の存在が、該配列をコードする
    ヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチドプローブによ
    って検出される、請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】TCR可変領域中に配列SGDQGGNEを含む、T
    CRペプチドまたはそのフラグメント。
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