JP3467809B2 - 自動車の後部車体構造 - Google Patents
自動車の後部車体構造Info
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- JP3467809B2 JP3467809B2 JP24736193A JP24736193A JP3467809B2 JP 3467809 B2 JP3467809 B2 JP 3467809B2 JP 24736193 A JP24736193 A JP 24736193A JP 24736193 A JP24736193 A JP 24736193A JP 3467809 B2 JP3467809 B2 JP 3467809B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サスペンションタワー
を介して伝達される上下方向の荷重並びに捩じり荷重に
対する剛性を備えるとともに、リヤシートの支持強度を
向上させた自動車の後部車体構造に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、サスペンションタワーには上下
方向の荷重並びに捩じり荷重がかかるため、特に自動車
後部の構造において、サスペンションタワー周りの剛性
を高める構造とする必要があった。また、リヤシートを
支持固定するシートキャッチャが設けられているが、リ
ヤシートからシートキャッチャを介して車体側に荷重が
伝達される際、シートキャッチャ取付部に荷重が集中す
るという問題があった。 【0003】例えば、実開昭63−119180号公報に記載さ
れた後部車体構造は、パッケージトレイ(公報ではリヤ
シェルフ)がサイドブレース(公報ではリヤシェルフ・
ブレース)を介して車体側に固着され、リヤシートが上
記パッケージトレイに固定されたシートキャッチャに係
合されるものにおいて、パッケージトレイとサイドブレ
ースとの重合部にシートキャッチャを固定している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の後部車体構造においては、リヤシートからシートキ
ャッチャを介して車体側に伝達される荷重をサイドブレ
ースのみで受けることになり、荷重が集中するととも
に、サスペンションタワーを介して伝達される上下方向
の荷重並びに捩じり荷重に対する剛性を備えるための構
造を別に設ける必要があるという問題があった。 【0005】本発明の目的は、サスペンションタワー周
りの剛性を高めるとともに、シートキャッチャから伝達
される荷重を広範囲に分散させることのできる自動車の
後部車体構造を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の自動車の後部車体構造は、両側のサスペンシ
ョンタワー間を連結するパッケージメンバを設けたもの
において、サスペンションタワー及びパッケージメンバ
とともに閉断面を形成するサイドブレースをサスペンシ
ョンタワーからリヤピラーインナに跨がるように接合
し、且つパッケージトレイの上部に設けられた段部に接
合したものであって、サイドブレースをサイドブレース
ロアとサイドブレースアッパとに分割し、サイドブレー
スアッパは、サスペンションタワーの上端に接合される
接合部と、サイドブレースロアが当接する平板部とを備
え、サイドブレースロアの上部開口を覆い、サスペンシ
ョンタワーの上端に係合するとともに、車幅方向外側に
リヤピラーインナに接合するフランジを備えており、サ
イドブレースロアは、上面が開口し、上端縁に外側に延
びるフランジを有する凹字形断面に形成され、サイドブ
レースアッパの下面に当接して接合されることにより両
部材で閉断面を形成するとともに、パッケージメンバに
係合する車幅方向内端と、サスペンションタワーに係合
する車幅方向外端とを備えており、サイドブレースアッ
パとパッケージトレイとの重合部にシートキャッチャ取
付部が設けられているものである。 【0007】 【作用】両側のサスペンションタワー間を連結するパッ
ケージメンバを設けたものにおいて、サスペンションタ
ワー及びパッケージメンバとともに閉断面を形成し、シ
ートキャッチ取付部を有するサイドブレースを、サスペ
ンションタワーからリヤピラーインナに跨がるように接
合し、且つパッケージトレイの上部に設けられた段部に
接合したことにより、サスペンションタワーを介して伝
達される上下方向の荷重並びに捩じり荷重に対するサス
ペンションタワー周りの剛性を高めるものである。サイ
ドブレースはパッケージトレイに重合接続され、シート
キャッチ取付部をその重合部に設けたことにより、シー
トキャッチ取付部の剛性を高め、シートキャッチから伝
達される荷重を広範囲に分散させることができる。ま
た、パッケージメンバを、車幅方向において少なくとも
2個の部材に分割したことにより、車幅方向を軸とする
捩じりに対する強度を増大させ、組付性を向上させる。
さらに、サイドブレースをサイドブレースロアとサイド
ブレースアッパに分割し、サイドブレースロアはパッケ
ージメンバに係合する車幅方向内端と、サスペンション
タワーに係合する車幅方向外端とを備えており、サイド
ブレースアッパはサイドブレースロアの上部開口を覆
い、サスペンションタワーの上端に係合するとともに、
車幅方向外側にリヤピラーインナに接合するフランジを
設けることにより、車体後部の剛性を一層向上させるこ
とができる。 【0008】 【実施例】本発明の実施例を図を参照して説明する。図
1において、サイドブレースはサイドブレースロア2と
サイドブレースアッパ3に分割されており、車体後部両
側に配設されたサスペンションタワー1の上部車体内側
面に上方が開放した略凹字形断面を有して車幅方向に延
びるサイドブレースロア2の外側端を接合し、サイドブ
レースロア2の車幅方向内側端に上方が開放した略凹字
形断面を有して車幅方向に延びるパッケージメンバ4の
端部を連結する。サイドブレースロア2の上面を覆って
サイドブレースアッパ3が配設され、サイドブレースア
ッパ3の後端が、パッケージトレイ5の車幅方向外側端
とリヤピラーインナ7の内側面とを連結して配設された
パッケージジャンクション6の前端に接合されている。 【0009】図2において、サイドブレースロア2は、
その車幅方向外側端に向けて広がった平面形を有する底
壁21と、底壁21の前後両端に立設されて底板21より外方
に延設された前後側壁22,23と、底壁21の車幅方向外側
端に下方に折曲されたフランジ24と、前側壁22の上端に
水平方向外方に折曲されたフランジ25と、後側壁23の上
端に水平方向外方に折曲され、後側壁23の車幅方向外側
端より内側で終端するフランジ26と、フランジ26の車幅
方向外側端より車幅方向外側に設けられ、後側壁23の上
端を延長して成るフランジ27とを備えており、前後側壁
22,23の車幅方向外側端部と底壁21の車幅方向外側端と
で形成する空所28がサスペンションタワー1の上部内側
面12に係合する。 【0010】サイドブレースアッパ3は、サスペンショ
ンタワー1の上端11に接合される平坦な接合部30を車幅
方向外側端部に有し、サイドブレースロア2の前側壁22
上端のフランジ25及び後側壁23上端のフランジ26に接合
し、サイドブレースロア2の上部開口を覆って閉断面を
形成する平板部31と、平板部31の前側端に連続して下方
に折曲された前接合部32と、平板部31の後側端に連続し
て上方に折曲された後接合部33と、平板部31の車幅方向
外側端に立設されたフランジ34と、前接合部32の車幅方
向外側端に設けられたフランジ35及び下端に設けられた
フランジ36と、後接合部33の上端に設けられたフランジ
37及び車幅方向外側端に設けられたフランジ38とを備え
ている。 【0011】パッケージメンバ4は略凹字形の断面を備
えており、底板41の車幅方向に沿って両側端に立設され
た一対の側板42と、側板42の上端に外方に折曲された取
付フランジ43とを備えており、車幅方向に沿って複数の
部材に分割されている。パッケージトレイ5は、パッケ
ージルーム前上部を覆って上部の段部を形成する上板51
と、上板51の前端で下方に折曲された連結部52と、連結
部52の下端から前方に延びてサイドブレースロア2及び
パッケージメンバ4の上部開口を覆って閉断面を形成す
る前段部53と、前段部53の前端で下方に折曲された下部
接合部54と、下部接合部54の下端に設けられたフランジ
55と、上板51の後端に連続して設けられた後端部56とを
備えている。 【0012】パッケージジャンクション6は、車幅方向
両端においてパッケージルーム前上部を覆う平坦な本体
部分61と、本体部分61の車幅方向内端に設けられてパッ
ケージトレイ5の上板51の車幅方向外端に接合されるフ
ランジ62と、本体部分61の車幅方向外端に設けられてリ
ヤピラーインナ7の内側面に接合されるフランジ63と、
本体部分61の後端に連続して設けられた後端部分64とを
備えている。なお、サスペンションタワー1の下部はホ
イールハウス8に接合される。 【0013】組付状態について詳述すると、サスペンシ
ョンタワー1の上部車体内側面12にサイドブレースロア
2の底壁21の車幅方向外端のフランジ24が接合され、前
後側壁22,23の車幅方向外端部がサスペンションタワー
1に、前後から挟持するように接合される。サイドブレ
ースロア2の車幅方向内側端にパッケージメンバ4の端
部が挿入嵌合されて接合されており、接合部において
は、底壁21上に底板41が重合され、フランジ25,26上に
フランジ43,43が重合される(図5参照)。 【0014】サイドブレースロア2の上面を覆ってサイ
ドブレースアッパ3が配設され、サイドブレースアッパ
3の平板部31の下面がサイドブレースロア2の前側壁22
上端のフランジ25及び後側壁23上端のフランジ26に接合
され、接合部30がサスペンションタワー1の上端11に接
合され(図4及び図6参照)、平板部31のフランジ34及
び前接合部32のフランジ35がリヤピラーインナ7の内側
面に接合される。サイドブレースアッパ3の後接合部33
のフランジ37は、パッケージトレイ5及びパッケージジ
ャンクション6の前端下面に接合され(図3及び図4参
照)、フランジ38はリヤピラーインナ7の内側面に接合
される。 【0015】パッケージジャンクション6のフランジ63
がリヤピラーインナ7の内側面に接合され、フランジ62
の上にパッケージトレイ5の上板51の車幅方向外端が接
合されており、パッケージトレイ5の連結部52と前段部
53と下部接合部54及びフランジ55がサイドブレースアッ
パ3の車幅方向内端に重合され、サイドブレースアッパ
3の前接合部32とパッケージトレイ5の下部接合部54と
の重合部にシートキャッチャ取付部9を設置する(図1
参照)。サイドブレースロア2とサイドブレースアッパ
3及びパッケージトレイ5により、車幅方向に延びる閉
断面構造が形成される。なお、図7は組付状態を示す斜
視図である。 【0016】この構成によると、サスペンションタワー
及びパッケージメンバとともに閉断面を形成し、シート
キャッチ取付部を有するサイドブレースを、サスペンシ
ョンタワーからリヤピラーインナに跨がるように接合
し、且つパッケージトレイの上部に設けられた段部に接
合したことにより、サスペンションタワーを介して伝達
される上下方向の荷重並びに捩じり荷重に対するサスペ
ンションタワー周りの剛性を高めるものである。シート
キャッチ取付部をサイドブレースとパッケージトレイと
の重合部に設けたことにより、シートキャッチ取付部の
剛性を高め、シートキャッチから伝達される荷重を広範
囲に分散させることができる。また、パッケージメンバ
を、車幅方向において少なくとも2個の部材に分割した
ことにより、車幅方向を軸とする捩じりに対する強度を
増大させ、組付性を向上させる。さらに、サイドブレー
スをサイドブレースロアとサイドブレースアッパに分割
し、サイドブレースロアはパッケージメンバに係合する
車幅方向内端と、サスペンションタワーに係合する車幅
方向外端とを備えており、サイドブレースアッパはサイ
ドブレースロアの上部開口を覆い、サスペンションタワ
ーの上端に係合するとともに、車幅方向外側にリヤピラ
ーインナに接合するフランジを設けることにより、車体
後部の剛性を一層向上させることができる。 【0017】 【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているか
ら、以下に述べるとおりの効果を奏する。両側のサスペ
ンションタワー間を連結するパッケージメンバを設けた
ものにおいて、サスペンションタワー及びパッケージメ
ンバとともに閉断面を形成し、シートキャッチ取付部を
有するサイドブレースを、サスペンションタワーからリ
ヤピラーインナに跨がるように接合し、且つパッケージ
トレイの上部に設けられた段部に接合したことにより、
サスペンションタワーを介して伝達される上下方向の荷
重並びに捩じり荷重に対するサスペンションタワー周り
の剛性を高めるものである。サイドブレースはパッケー
ジトレイに重合接続され、シートキャッチ取付部をその
重合部に設けたことにより、シートキャッチ取付部の剛
性を高め、シートキャッチから伝達される荷重を広範囲
に分散させることができる。また、パッケージメンバ
を、車幅方向において少なくとも2個の部材に分割した
ことにより、車幅方向を軸とする捩じりに対する強度を
増大させ、組付性を向上させる。さらに、サイドブレー
スをサイドブレースロアとサイドブレースアッパに分割
し、サイドブレースロアはパッケージメンバに係合する
車幅方向内端と、サスペンションタワーに係合する車幅
方向外端とを備えており、サイドブレースアッパはサイ
ドブレースロアの上部開口を覆い、サスペンションタワ
ーの上端に係合するとともに、車幅方向外側にリヤピラ
ーインナに接合するフランジを設けることにより、車体
後部の剛性を一層向上させることができる。
を介して伝達される上下方向の荷重並びに捩じり荷重に
対する剛性を備えるとともに、リヤシートの支持強度を
向上させた自動車の後部車体構造に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、サスペンションタワーには上下
方向の荷重並びに捩じり荷重がかかるため、特に自動車
後部の構造において、サスペンションタワー周りの剛性
を高める構造とする必要があった。また、リヤシートを
支持固定するシートキャッチャが設けられているが、リ
ヤシートからシートキャッチャを介して車体側に荷重が
伝達される際、シートキャッチャ取付部に荷重が集中す
るという問題があった。 【0003】例えば、実開昭63−119180号公報に記載さ
れた後部車体構造は、パッケージトレイ(公報ではリヤ
シェルフ)がサイドブレース(公報ではリヤシェルフ・
ブレース)を介して車体側に固着され、リヤシートが上
記パッケージトレイに固定されたシートキャッチャに係
合されるものにおいて、パッケージトレイとサイドブレ
ースとの重合部にシートキャッチャを固定している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の後部車体構造においては、リヤシートからシートキ
ャッチャを介して車体側に伝達される荷重をサイドブレ
ースのみで受けることになり、荷重が集中するととも
に、サスペンションタワーを介して伝達される上下方向
の荷重並びに捩じり荷重に対する剛性を備えるための構
造を別に設ける必要があるという問題があった。 【0005】本発明の目的は、サスペンションタワー周
りの剛性を高めるとともに、シートキャッチャから伝達
される荷重を広範囲に分散させることのできる自動車の
後部車体構造を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の自動車の後部車体構造は、両側のサスペンシ
ョンタワー間を連結するパッケージメンバを設けたもの
において、サスペンションタワー及びパッケージメンバ
とともに閉断面を形成するサイドブレースをサスペンシ
ョンタワーからリヤピラーインナに跨がるように接合
し、且つパッケージトレイの上部に設けられた段部に接
合したものであって、サイドブレースをサイドブレース
ロアとサイドブレースアッパとに分割し、サイドブレー
スアッパは、サスペンションタワーの上端に接合される
接合部と、サイドブレースロアが当接する平板部とを備
え、サイドブレースロアの上部開口を覆い、サスペンシ
ョンタワーの上端に係合するとともに、車幅方向外側に
リヤピラーインナに接合するフランジを備えており、サ
イドブレースロアは、上面が開口し、上端縁に外側に延
びるフランジを有する凹字形断面に形成され、サイドブ
レースアッパの下面に当接して接合されることにより両
部材で閉断面を形成するとともに、パッケージメンバに
係合する車幅方向内端と、サスペンションタワーに係合
する車幅方向外端とを備えており、サイドブレースアッ
パとパッケージトレイとの重合部にシートキャッチャ取
付部が設けられているものである。 【0007】 【作用】両側のサスペンションタワー間を連結するパッ
ケージメンバを設けたものにおいて、サスペンションタ
ワー及びパッケージメンバとともに閉断面を形成し、シ
ートキャッチ取付部を有するサイドブレースを、サスペ
ンションタワーからリヤピラーインナに跨がるように接
合し、且つパッケージトレイの上部に設けられた段部に
接合したことにより、サスペンションタワーを介して伝
達される上下方向の荷重並びに捩じり荷重に対するサス
ペンションタワー周りの剛性を高めるものである。サイ
ドブレースはパッケージトレイに重合接続され、シート
キャッチ取付部をその重合部に設けたことにより、シー
トキャッチ取付部の剛性を高め、シートキャッチから伝
達される荷重を広範囲に分散させることができる。ま
た、パッケージメンバを、車幅方向において少なくとも
2個の部材に分割したことにより、車幅方向を軸とする
捩じりに対する強度を増大させ、組付性を向上させる。
さらに、サイドブレースをサイドブレースロアとサイド
ブレースアッパに分割し、サイドブレースロアはパッケ
ージメンバに係合する車幅方向内端と、サスペンション
タワーに係合する車幅方向外端とを備えており、サイド
ブレースアッパはサイドブレースロアの上部開口を覆
い、サスペンションタワーの上端に係合するとともに、
車幅方向外側にリヤピラーインナに接合するフランジを
設けることにより、車体後部の剛性を一層向上させるこ
とができる。 【0008】 【実施例】本発明の実施例を図を参照して説明する。図
1において、サイドブレースはサイドブレースロア2と
サイドブレースアッパ3に分割されており、車体後部両
側に配設されたサスペンションタワー1の上部車体内側
面に上方が開放した略凹字形断面を有して車幅方向に延
びるサイドブレースロア2の外側端を接合し、サイドブ
レースロア2の車幅方向内側端に上方が開放した略凹字
形断面を有して車幅方向に延びるパッケージメンバ4の
端部を連結する。サイドブレースロア2の上面を覆って
サイドブレースアッパ3が配設され、サイドブレースア
ッパ3の後端が、パッケージトレイ5の車幅方向外側端
とリヤピラーインナ7の内側面とを連結して配設された
パッケージジャンクション6の前端に接合されている。 【0009】図2において、サイドブレースロア2は、
その車幅方向外側端に向けて広がった平面形を有する底
壁21と、底壁21の前後両端に立設されて底板21より外方
に延設された前後側壁22,23と、底壁21の車幅方向外側
端に下方に折曲されたフランジ24と、前側壁22の上端に
水平方向外方に折曲されたフランジ25と、後側壁23の上
端に水平方向外方に折曲され、後側壁23の車幅方向外側
端より内側で終端するフランジ26と、フランジ26の車幅
方向外側端より車幅方向外側に設けられ、後側壁23の上
端を延長して成るフランジ27とを備えており、前後側壁
22,23の車幅方向外側端部と底壁21の車幅方向外側端と
で形成する空所28がサスペンションタワー1の上部内側
面12に係合する。 【0010】サイドブレースアッパ3は、サスペンショ
ンタワー1の上端11に接合される平坦な接合部30を車幅
方向外側端部に有し、サイドブレースロア2の前側壁22
上端のフランジ25及び後側壁23上端のフランジ26に接合
し、サイドブレースロア2の上部開口を覆って閉断面を
形成する平板部31と、平板部31の前側端に連続して下方
に折曲された前接合部32と、平板部31の後側端に連続し
て上方に折曲された後接合部33と、平板部31の車幅方向
外側端に立設されたフランジ34と、前接合部32の車幅方
向外側端に設けられたフランジ35及び下端に設けられた
フランジ36と、後接合部33の上端に設けられたフランジ
37及び車幅方向外側端に設けられたフランジ38とを備え
ている。 【0011】パッケージメンバ4は略凹字形の断面を備
えており、底板41の車幅方向に沿って両側端に立設され
た一対の側板42と、側板42の上端に外方に折曲された取
付フランジ43とを備えており、車幅方向に沿って複数の
部材に分割されている。パッケージトレイ5は、パッケ
ージルーム前上部を覆って上部の段部を形成する上板51
と、上板51の前端で下方に折曲された連結部52と、連結
部52の下端から前方に延びてサイドブレースロア2及び
パッケージメンバ4の上部開口を覆って閉断面を形成す
る前段部53と、前段部53の前端で下方に折曲された下部
接合部54と、下部接合部54の下端に設けられたフランジ
55と、上板51の後端に連続して設けられた後端部56とを
備えている。 【0012】パッケージジャンクション6は、車幅方向
両端においてパッケージルーム前上部を覆う平坦な本体
部分61と、本体部分61の車幅方向内端に設けられてパッ
ケージトレイ5の上板51の車幅方向外端に接合されるフ
ランジ62と、本体部分61の車幅方向外端に設けられてリ
ヤピラーインナ7の内側面に接合されるフランジ63と、
本体部分61の後端に連続して設けられた後端部分64とを
備えている。なお、サスペンションタワー1の下部はホ
イールハウス8に接合される。 【0013】組付状態について詳述すると、サスペンシ
ョンタワー1の上部車体内側面12にサイドブレースロア
2の底壁21の車幅方向外端のフランジ24が接合され、前
後側壁22,23の車幅方向外端部がサスペンションタワー
1に、前後から挟持するように接合される。サイドブレ
ースロア2の車幅方向内側端にパッケージメンバ4の端
部が挿入嵌合されて接合されており、接合部において
は、底壁21上に底板41が重合され、フランジ25,26上に
フランジ43,43が重合される(図5参照)。 【0014】サイドブレースロア2の上面を覆ってサイ
ドブレースアッパ3が配設され、サイドブレースアッパ
3の平板部31の下面がサイドブレースロア2の前側壁22
上端のフランジ25及び後側壁23上端のフランジ26に接合
され、接合部30がサスペンションタワー1の上端11に接
合され(図4及び図6参照)、平板部31のフランジ34及
び前接合部32のフランジ35がリヤピラーインナ7の内側
面に接合される。サイドブレースアッパ3の後接合部33
のフランジ37は、パッケージトレイ5及びパッケージジ
ャンクション6の前端下面に接合され(図3及び図4参
照)、フランジ38はリヤピラーインナ7の内側面に接合
される。 【0015】パッケージジャンクション6のフランジ63
がリヤピラーインナ7の内側面に接合され、フランジ62
の上にパッケージトレイ5の上板51の車幅方向外端が接
合されており、パッケージトレイ5の連結部52と前段部
53と下部接合部54及びフランジ55がサイドブレースアッ
パ3の車幅方向内端に重合され、サイドブレースアッパ
3の前接合部32とパッケージトレイ5の下部接合部54と
の重合部にシートキャッチャ取付部9を設置する(図1
参照)。サイドブレースロア2とサイドブレースアッパ
3及びパッケージトレイ5により、車幅方向に延びる閉
断面構造が形成される。なお、図7は組付状態を示す斜
視図である。 【0016】この構成によると、サスペンションタワー
及びパッケージメンバとともに閉断面を形成し、シート
キャッチ取付部を有するサイドブレースを、サスペンシ
ョンタワーからリヤピラーインナに跨がるように接合
し、且つパッケージトレイの上部に設けられた段部に接
合したことにより、サスペンションタワーを介して伝達
される上下方向の荷重並びに捩じり荷重に対するサスペ
ンションタワー周りの剛性を高めるものである。シート
キャッチ取付部をサイドブレースとパッケージトレイと
の重合部に設けたことにより、シートキャッチ取付部の
剛性を高め、シートキャッチから伝達される荷重を広範
囲に分散させることができる。また、パッケージメンバ
を、車幅方向において少なくとも2個の部材に分割した
ことにより、車幅方向を軸とする捩じりに対する強度を
増大させ、組付性を向上させる。さらに、サイドブレー
スをサイドブレースロアとサイドブレースアッパに分割
し、サイドブレースロアはパッケージメンバに係合する
車幅方向内端と、サスペンションタワーに係合する車幅
方向外端とを備えており、サイドブレースアッパはサイ
ドブレースロアの上部開口を覆い、サスペンションタワ
ーの上端に係合するとともに、車幅方向外側にリヤピラ
ーインナに接合するフランジを設けることにより、車体
後部の剛性を一層向上させることができる。 【0017】 【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているか
ら、以下に述べるとおりの効果を奏する。両側のサスペ
ンションタワー間を連結するパッケージメンバを設けた
ものにおいて、サスペンションタワー及びパッケージメ
ンバとともに閉断面を形成し、シートキャッチ取付部を
有するサイドブレースを、サスペンションタワーからリ
ヤピラーインナに跨がるように接合し、且つパッケージ
トレイの上部に設けられた段部に接合したことにより、
サスペンションタワーを介して伝達される上下方向の荷
重並びに捩じり荷重に対するサスペンションタワー周り
の剛性を高めるものである。サイドブレースはパッケー
ジトレイに重合接続され、シートキャッチ取付部をその
重合部に設けたことにより、シートキャッチ取付部の剛
性を高め、シートキャッチから伝達される荷重を広範囲
に分散させることができる。また、パッケージメンバ
を、車幅方向において少なくとも2個の部材に分割した
ことにより、車幅方向を軸とする捩じりに対する強度を
増大させ、組付性を向上させる。さらに、サイドブレー
スをサイドブレースロアとサイドブレースアッパに分割
し、サイドブレースロアはパッケージメンバに係合する
車幅方向内端と、サスペンションタワーに係合する車幅
方向外端とを備えており、サイドブレースアッパはサイ
ドブレースロアの上部開口を覆い、サスペンションタワ
ーの上端に係合するとともに、車幅方向外側にリヤピラ
ーインナに接合するフランジを設けることにより、車体
後部の剛性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施例を示す分解図である。
【図3】 図1におけるA−A線断面図である。
【図4】 図1におけるB−B線断面図である。
【図5】 図1におけるC−C線断面図である。
【図6】 図1におけるD−D線断面図である。
【図7】 全体の組付状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 指すペンションタワー、2 サイドブレースロア
3 サイドブレースアッパ、4 パッケージメンバ、5
パッケージトレイ 6 パッケージジャンクション、7 リヤピラーイン
ナ、8 ホイールハウス 9 シートキャッチャ
パッケージトレイ 6 パッケージジャンクション、7 リヤピラーイン
ナ、8 ホイールハウス 9 シートキャッチャ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 両側のサスペンションタワー間を連結す
るパッケージメンバを設けたものにおいて、サスペンシ
ョンタワー及びパッケージメンバとともに閉断面を形成
するサイドブレースをサスペンションタワーからリヤピ
ラーインナに跨がるように接合し、且つパッケージトレ
イの上部に設けられた段部に接合したものであって、サ
イドブレースをサイドブレースロアとサイドブレースア
ッパとに分割し、サイドブレースアッパは、サスペンションタワーの上端
に接合される接合部と、サイドブレースロアが当接する
平板部とを備え、サイドブレースロアの上部開口を覆
い、サスペンションタワーの上端に係合するとともに、
車幅方向外側にリヤピラーインナに接合するフランジを
備えており、 サイドブレースロアは、上面が開口し、上端縁に外側に
延びるフランジを有する凹字形断面に形成され、サイド
ブレースアッパの下面に当接して接合されることにより
両部材で閉断面を形成するとともに、パッケージメンバ
に係合する車幅方向内端と、サスペンションタワーに係
合する車幅方向外端とを備えており、 サイドブレースアッパとパッケージトレイとの重合部に
シートキャッチャ取付部が設けられていることを特徴と
する自動車の後部車体構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24736193A JP3467809B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 自動車の後部車体構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24736193A JP3467809B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 自動車の後部車体構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0781619A JPH0781619A (ja) | 1995-03-28 |
JP3467809B2 true JP3467809B2 (ja) | 2003-11-17 |
Family
ID=17162283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24736193A Expired - Fee Related JP3467809B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 自動車の後部車体構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3467809B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4114002B2 (ja) * | 2002-04-23 | 2008-07-09 | マツダ株式会社 | 自動車の後部車体構造 |
JP4799466B2 (ja) * | 2007-04-05 | 2011-10-26 | 本田技研工業株式会社 | 車体後部構造 |
KR20170008920A (ko) * | 2015-07-14 | 2017-01-25 | 현대자동차주식회사 | 리어 패키지트레이의 구조 |
-
1993
- 1993-09-09 JP JP24736193A patent/JP3467809B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0781619A (ja) | 1995-03-28 |
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