JP3459601B2 - ロッドレスシリンダ - Google Patents

ロッドレスシリンダ

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JP3459601B2 JP29539699A JP29539699A JP3459601B2 JP 3459601 B2 JP3459601 B2 JP 3459601B2 JP 29539699 A JP29539699 A JP 29539699A JP 29539699 A JP29539699 A JP 29539699A JP 3459601 B2 JP3459601 B2 JP 3459601B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロッドレスシリン
ダに関し、一層詳細には、スライドテーブルの移動範囲
を規制するためのストッパ部材の取り付け構造に特徴を
有するロッドレスシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、工場内等でのワークの搬送装
置として、ロッドレスシリンダが採用されている。この
ロッドレスシリンダは、ロッドを有するシリンダに比べ
て、その変位長を短くすることができるため、占有面積
が小さく、取り扱いに簡便であり、しかも、高度な位置
決め動作等を行うことができる。
【0003】ロッドレスシリンダは、主に、ボア部が形
成されたシリンダチューブと、前記ボア部に配されたピ
ストンと、前記ピストンに連結され、該ピストンの移動
に伴って前記シリンダチューブに沿って進退するスライ
ドテーブルとから構成されている。
【0004】また、ロッドレスシリンダは、スライドテ
ーブルの移動範囲を規制するためのストッパ部材を備え
ている。この場合、ストッパ部材は、シリンダチューブ
に装着されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時、ロッ
ドレスシリンダの一層の単尺化・薄型化が嘱望されてい
るが、シリンダチューブには、ストッパ部材を装着する
ためのスペースを確保しなければならないため、単尺化
の実現は困難であり、さらに、薄型化の条件が加わる
と、ストッパ部材を設けること自体が困難であった。
【0006】本発明は、前記の不都合を解決するために
なされたものであり、ストッパ部材を装着するためのス
ペースを確保しつつ薄型化を図り、さらに、単尺化が実
現されたロッドレスシリンダを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、ボア部が形成されたシリンダチューブ
と、前記ボア部に配されたピストンと、前記ピストン
に連結され、該ピストンの移動に伴って、前記シリンダ
チューブに沿って進退するスライドテーブルと、前記ボ
ア部を塞ぐように前記シリンダチューブの端部に装着さ
れたエンドプレートと、前記エンドプレートを介して前
記シリンダチューブの端部に装着されたストッパ部材
と、前記ストッパ部材に設けられた、前記スライドテー
ブルの移動範囲を規制するアジャスタボルトと、を備
え、 前記ストッパ部材には、前記スライドテーブルが前
記アジャスタボルトと接触する際の衝撃を緩衝するショ
ックアブソーバが設けられ、 前記ボア部は断面略菱形形
状に形成され、前記シリンダチューブの外面における、
前記ボア部の側部の近傍部分には、肉除部が形成され、
前記アジャスタボルトおよび前記ショックアブソーバ
は、前記肉除部に沿って配置されていることを特徴とす
る。
【0008】このように、エンドプレートを介してスト
ッパ部材をシリンダチューブに装着することによって、
シリンダチューブには、ストッパ部材を取り付けるため
のスペースを確保する必要がなく、従って、ロッドレス
シリンダの単尺化を図ることができる。
【0009】
【0010】また、前記エンドプレートおよび前記スト
ッパ部材は、ねじ部材によって前記シリンダチューブに
一体的に組み付けられている。このため、これらシリン
ダチューブ、エンドプレートおよびストッパ部材の組み
付け作業が容易化される。
【0011】さらに、前記ボア部は断面略菱形形状に形
成されるとともに、前記シリンダチューブの外面におけ
る前記ボア部の側部の近傍部分には肉除部が形成され
る。そして、この肉除部に沿って、前記アジャスタボル
トおよび前記ショックアブソーバが配置される。このた
め、アジャスタボルトおよびショクアブソーバの装着ス
ペースを確保しつつ、シリンダチューブの薄型化を図る
ことができる。
【0012】この場合、前記シリンダチューブは、軸線
に略直交する幅寸法に対する厚さ寸法の比率が約50%
以下であるとともに、前記スライドテーブルの移動方向
に沿い、該スライドテーブルおよび前記シリンダチュー
ブの中心を通る面に対して略対称形状に形成されてい
る。そして、前記シリンダチューブにおける前記スライ
ドテーブルが装着されている面の位置を基準とした前記
ストッパ部材の突出寸法は、前記スライドテーブルの突
出寸法よりも小さく設定されている。
【0013】また、前記エンドプレートは、前記ボア部
と連通する内側ポートを備え、前記ストッパ部材は、前
記内側ポートと連通する外側ポートを備えている。この
ため、ストッパ部材によって内側ポートが塞がれて使用
できなくなることを回避することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係るロッドレスシリンダ
について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
【0015】図1は、本実施の形態に係るロッドレスシ
リンダ10の概略的な構成を示す斜視図である。
【0016】ロッドレスシリンダ10は、シリンダチュ
ーブ12と、該シリンダチューブ12に取り付けられ、
長手方向に沿って進退自在なスライドテーブル14と、
シリンダチューブ12の両端部に取り付けられたエンド
プレート16a、16bと、これらエンドプレート16
a、16bを介してシリンダチューブ12に取り付けら
れたストッパ部材18a、18bを備えている。
【0017】図2は、シリンダチューブ12の斜視図で
あり、図3は、シリンダチューブ12の端部側の側面図
である。
【0018】図2および図3に示すように、シリンダチ
ューブ12の内部には、長手方向に沿ってボア部20が
形成されている。また、シリンダチューブ12の上面部
には、長手方向に沿ってスリット22が形成されてお
り、このスリット22によって、ボア部20が外部と連
通している。さらに、シリンダチューブ12の内部にお
ける、ボア部20の両側部の下側近傍部分には、ボア部
20に沿って、集中配管用の流体バイパス用通路24
a、24bが形成されている。
【0019】シリンダチューブ12の両側面部には、長
手方向に沿って、センサ取付用長溝26a、26bが形
成されている。このセンサ取付用長溝26a、26bに
は、後述するピストン50の位置を検出するための図示
しないセンサ等が取り付けられる。また、シリンダチュ
ーブ12の上面部における、スリット22の両側には、
後述する上ベルト64を装着するためのベルト装着溝2
8a、28bが形成されている。
【0020】図3に示すように、ボア部20は、断面形
状が略菱形形状となるように形成されている。すなわ
ち、ボア部20においては、両側部側の厚さ(高さ)寸
法が中央部に比べて小さくなっている。また、ボア部2
0の断面の菱形形状は、厚さ寸法Tが幅寸法Wより小さ
くなるように形成されている。
【0021】この場合、厚さ寸法Tと幅寸法Wの値は、
シリンダチューブ12における、軸線に略直交する幅寸
法に対する厚さ寸法の比率を、約50%以下とすること
が可能な値に設定することが好ましい。
【0022】さらに、ボア部20の断面の菱形形状にお
ける各角部20a〜20cは、略円弧状となるように形
成されている。また、ボア部20とスリット22との境
界部分には、テーパ部30a、30bが形成されてい
る。
【0023】シリンダチューブ12の上面部における、
ボア部20の両側部の近傍部分には、シリンダチューブ
12に外接する矩形(図3中、2点鎖線で示す)に比べ
て、角部の肉が除去された形状の肉除部32a、32b
が形成されている。同様に、シリンダチューブ12の下
面部における、ボア部20の両側部の近傍部分には、シ
リンダチューブ12の外接矩形に比べて、肉が凹状に除
去された形状の肉除部34a、34bが形成されてい
る。
【0024】また、シリンダチューブ12の両端部に
は、エンドプレート16a、16bおよびストッパ部材
18a、18bを取り付けるためのねじ穴36a〜36
cが形成されている。
【0025】この場合、シリンダチューブ12は、ねじ
穴36a〜36cが形成された位置を除いて、略左右対
称形状(すなわち、スライドテーブル14の移動方向に
沿い、該スライドテーブル14およびシリンダチューブ
12の中心を通る面に対する略対称形状)に形成されて
いる。
【0026】なお、このシリンダチューブ12は、例え
ば、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料を押
し出し加工することによって形成されている。
【0027】図4は、図1のロッドレスシリンダ10の
IV−IV線に沿った断面図であり、図5は、図1のロ
ッドレスシリンダ10のV−V線に沿った断面図であ
る。
【0028】図4に示すように、シリンダチューブ12
のボア部20には、該ボア部20に対応した断面形状を
有するピストン50が進退自在に挿入されている。
【0029】図4および図5に示すように、ピストン5
0の長手方向に沿った両端部には、突部52a、52b
がそれぞれ形成されており、これら突部52a、52b
には、シール部材54a、54bが取り付けられてい
る。この場合、突部52a、52bの先端面は、受圧面
56a、56bとして機能する。
【0030】また、図5に示すように、シール部材54
a、54bの外周形状は、ボア部20の断面形状に対応
して、角部が円弧状の略菱形形状に形成されている。こ
のため、このシール部材54a、54bによって、ピス
トン50とボア部20の内壁面との間がシールされる。
【0031】図4に示すように、ピストン50には、そ
の上部側に突出するようにピストンヨーク60が装着さ
れており、このピストンヨーク60の上部側の両端部に
は、ベルトセパレータ62a、62bが取り付けられて
いる。そして、ピストン50には、これらピストンヨー
ク60およびベルトセパレータ62a、62bを覆うよ
うに、スライドテーブル14が連結されている。この場
合、スライドテーブル14は、図示しないガイド機構を
介して、例えば、シリンダチューブ12の上面部と接し
ている。
【0032】図4および図5に示すように、シリンダチ
ューブ12のスリット22には、該スリット22を上下
方向から塞ぐように、シール用の上ベルト64および下
ベルト66が取り付けられている。上ベルト64は、例
えば、ステンレス鋼で形成されており、下ベルト66
は、例えば、樹脂製材料で形成されている。
【0033】図6は、図5におけるスリット22の近傍
部分を拡大して示している。この図6に示すように、上
ベルト64には、脚部68a、68bが設けられてお
り、上ベルト64は、この脚部68a、68bをシリン
ダチューブ12のベルト装着溝28a、28bにはめ込
むことによって、シリンダチューブ12に装着される。
【0034】下ベルト66の上面部における両側部側に
は、シリンダチューブ12のテーパ部30a、30bに
対応して形成されたテーパ部70a、70bが設けられ
ている。そして、下ベルト66は、テーパ部70a、7
0bとテーパ部30a、30bが密着するようにシリン
ダチューブ12に装着されている。
【0035】また、下ベルト66の下面部72は、シー
ル部材54a、54bの上端部(上側の角部)の円弧形
状に対応して円弧状に形成されている。このため、下ベ
ルト66とシール部材54a、54bの間がシールされ
る。
【0036】図4に示すように、上ベルト64および下
ベルト66の両端部(図4中では、左側の端部のみを示
している)は、エンドプレート16a、16bにそれぞ
れ固定されている。
【0037】ベルトセパレータ62a、62bは、上下
に引き離された上ベルト64および下ベルト66の間に
挟まれている。この場合、上ベルト64は、ベルトセパ
レータ62a、62bとスライドテーブル14の間に形
成された空間に通され、下ベルト66は、ベルトセパレ
ータ62a、62bとピストン50の間に形成された空
間に通されている。
【0038】また、スライドテーブル14の両端部側に
は、押さえ部材74a、74bが設けられており、この
押さえ部材74a、74bによって、上ベルト64がシ
リンダチューブ12側に押さえつけられている。
【0039】すなわち、後述するように、スライドテー
ブル14が移動する際に、ベルトセパレータ62a、6
2bは、上ベルト64と下ベルト66を開かせるように
作用し、押さえ部材74a、74bは、上ベルト64と
下ベルト66を閉じさせるように作用する。
【0040】また、スライドテーブル14の両端部に
は、上ベルト64と接するようにスクレーパ76a、7
6bが設けられており、このスクレーパ76a、76b
によって、スライドテーブル14と上ベルト64の間に
塵埃等が入り込むことが阻止される。
【0041】図7は、ロッドレスシリンダ10の端部側
を構成するシリンダチューブ12、エンドプレート16
a、16bおよびストッパ部材18a、18bの分解斜
視図である。なお、図7中では、ロッドレスシリンダ1
0における左側端部(エンドプレート16aおよびスト
ッパ部材18a)のみを示している。
【0042】図4および図7に示すように、エンドプレ
ート16a、16bは、ボア部20の開口部を塞ぐよう
に、シリンダチューブ12の両端部に取り付けられてい
る。この場合、図7に示すように、エンドプレート16
a、16bは、ねじ穴36a〜36cにねじ部材80a
〜80cを装着することによって、ストッパ部材18
a、18bと一体的にシリンダチューブ12に組み付け
られている。なお、エンドプレート16a、16bおよ
びストッパ部材18a、18bの具体的な組み付け構造
については後述する。
【0043】図4に示すように、エンドプレート16
a、16bとボア部20の間は、ゴム材料等で形成され
たガスケット82によって、気密状に塞がれている(図
4中では、エンドプレート16a側のみを示してい
る)。このため、ボア部20における、エンドプレート
16a(ガスケット82)とピストン50(受圧面56
a)の間、およびエンドプレート16b(図示しないガ
スケット)とピストン50(受圧面56b)の間には、
それぞれ、室84a、84bが形成されることとなる。
【0044】また、ガスケット82におけるボア部20
に臨む部分には、突部86が設けられている。この場
合、この突部86は、ピストン50の端部(受圧面56
a、56b)と当接可能である。すなわち、突部86
は、ピストン50が進退してボア部20の端部に到達
し、エンドプレート16a、16bと接触する際に、こ
の接触による衝撃を緩衝する機能を有する。
【0045】図7に示すように、エンドプレート16
a、16bには、ねじ通穴88a〜88cが形成されて
いる。また、ストッパ部材18a、18bには、ねじ装
着穴90a〜90cが形成されている。そして、これら
エンドプレート16a、16bおよびストッパ部材18
a、18bは、ねじ装着穴90a〜90cおよびねじ通
穴88a〜88cを介して、ねじ部材80a〜80cを
シリンダチューブ12のねじ穴36a〜36cに装着す
ることによって、シリンダチューブ12に一体的に組み
付けられる。
【0046】この場合、ストッパ部材18a、18b
は、シリンダチューブ12に対するエンドプレート16
a、16bの外側に配置されている。すなわち、ストッ
パ部材18a、18bは、エンドプレート16a、16
bを介してシリンダチューブ12に装着されている。
【0047】図1および図7に示すように、ストッパ部
材18a、18bには、スライドテーブル14の移動範
囲を規制するためのアジャスタボルト92a、92b
と、スライドテーブル14がアジャスタボルト92a、
92bと接触する際の衝撃を緩衝するためのショックア
ブソーバ93a、93bがそれぞれ取り付けられてい
る。
【0048】ショックアブソーバ93a、93bの先端
部には、該ショックアブソーバ93a、93bに対して
進退自在であり、かつ、図示しないばね部材等によって
先端方向に付勢されたロッド94a、94bが設けられ
ている。
【0049】図7に示すように、ストッパ部材18a、
18bには、ボルト装着穴95が形成されており、この
ボルト装着穴95にアジャスタボルト92a、92bを
ねじ込むことによって、該アジャスタボルト92a、9
2bがストッパ部材18a、18bに取り付けられる。
【0050】さらに、図1および図7に示すように、ア
ジャスタボルト92a、92bには、ナット部材96
a、96bが取り付けられており、このナット部材96
a、96bによって、アジャスタボルト92a、92b
の先端位置の位置決めが行われる。
【0051】また、図7に示すように、ストッパ部材1
8a、18bには、ショックアブソーバ装着穴97が形
成されており、このショックアブソーバ装着穴97にシ
ョックアブソーバ93a、93bをねじ込むことによっ
て、該ショックアブソーバ93a、93bがストッパ部
材18a、18bに取り付けられる。
【0052】さらに、図1および図7に示すように、ス
トッパ部材18a、18bには、ショックアブソーバ装
着穴97と連通するように、該ストッパ部材18a、1
8bの上面部に沿ってスリット部98が形成されてい
る。そして、ストッパ部材18a、18bの上面部から
このスリット部98を貫通するようにねじ部材99を取
り付け、このねじ部材99によって、スリット部98の
間隔を縮小させる方向の力を加えることによって、ショ
ックアブソーバ93a、93bがストッパ部材18a、
18bに固定される。
【0053】この場合、ストッパ部材18a、18bに
アジャスタボルト92a、92bおよびショックアブソ
ーバ93a、93bを取り付ける位置は、これらアジャ
スタボルト92a、92bおよびショックアブソーバ9
3a、93bが、それぞれ、肉除部32a、32bに沿
って配置されように調節されている。
【0054】図1に示すように、エンドプレート16
a、16bの側面部には、ポート100a、100bが
それぞれ形成されている。これらポート100a、10
0bは、エンドプレート16a、16b内の図示しない
通路を介して、シリンダチューブ12内の室84a、8
4b(図4参照)とそれぞれ連通状態にある。
【0055】そして、これらポート100a、100b
には、例えば、図示しない切り換え弁を介して、圧縮エ
ア供給源が接続されており、この圧縮エア供給源からの
圧縮エアが、ポート100a、100bに選択的に供給
される。
【0056】また、図7に示すように、エンドプレート
16a、16bの端部側の側面部には、ポート(内側ポ
ート)102a、102bが形成されており、これら内
側ポート102a、102bは、エンドプレート16
a、16b内の図示しない通路、または、シリンダチュ
ーブ12に設けられた流体バイパス用通路24a、24
bを介して、シリンダチューブ12内の室84aまたは
84b(図4参照)と連通状態にある。
【0057】さらに、ストッパ部材18a、18bには
ポート(外側ポート)104a、104bが形成されて
おり、これら外側ポート104a、104bは、エンド
プレート16a、16bの内側ポート102a、102
bと連通している。
【0058】この場合、ストッパ部材18a、18bの
エンドプレート16a、16b側の側面部における、外
側ポート104a、104bの周縁部には、Oリング座
106が形成されており、このOリング座106に装着
されたOリング108によって、内側ポート102a、
102bと外側ポート104a、104bの間がシール
されている(図7中では、外側ポート104b側のみを
示している)。
【0059】なお、外側ポート104a、104bは、
封止ねじ110によって塞がれている。
【0060】次に、以上のように構成されたロッドレス
シリンダ10の動作を説明する。
【0061】図1および図4に示すように、一方のポー
ト100aに圧縮エアが供給されると、この圧縮エア
は、図示しない通路を介して、シリンダチューブ12内
の室84aに導入される。そして、この圧縮エアによっ
て、ピストン50が図4中、右方向に押されると、この
ピストン50とともに、スライドテーブル14が右方向
に移動する。
【0062】このとき、押さえ部材74bによって閉じ
られていた、スライドテーブル14の右側の上ベルト6
4と下ベルト66は、スライドテーブル14の移動とと
もに、ベルトセパレータ62bによって開かれる。
【0063】また、ベルトセパレータ62a、62bに
よって開かれていた、スライドテーブル14の中央部近
傍の上ベルト64と下ベルト66は、スライドテーブル
14の移動とともに、押さえ部材74aによって閉じら
れる。
【0064】すなわち、スライドテーブル14は、上ベ
ルト64および下ベルト66によってスリット22をシ
ールしてボア部20内の気密を保ったまま、シリンダチ
ューブ12に沿って移動する。
【0065】スライドテーブル14がシリンダチューブ
12の右側端部に到達すると、スライドテーブル14
は、ショックアブソーバ93bの先端部に設けられたロ
ッド94bと接触する。このとき、スライドテーブル1
4の移動速度は、ロッド94bに連結された図示しない
ピストン部材に加わる油圧抵抗力によって減少される。
【0066】そして、スライドテーブル14がさらに移
動してアジャスタボルト92bの先端部と接触すると、
スライドテーブル14は、この位置に停止する。
【0067】次に、圧縮エアを供給するポート100
a、100bを切り換える(すなわち、他方のポート1
00bから圧縮エアを供給する)と、この圧縮エアは、
図示しない通路を介して、シリンダチューブ12内の室
84bに導入される。そして、この圧縮エアによって、
ピストン50が図4中、左方向に押されると、このピス
トン50とともに、スライドテーブル14が左方向に移
動する。
【0068】このとき、スライドテーブル14が右方向
に移動する場合とは逆に、押さえ部材74aによって閉
じられていた上ベルト64と下ベルト66は、ベルトセ
パレータ62aによって開かれ、また、ベルトセパレー
タ62a、62bによって開かれていた上ベルト64と
下ベルト66は、押さえ部材74bによって閉じられ
る。
【0069】そして、スライドテーブル14がシリンダ
チューブ12の左側端部に到達すると、スライドテーブ
ル14は、アジャスタボルト92aの先端部と接触して
停止する。このとき、スライドテーブル14がアジャス
タボルト92aと接触する際の衝撃は、ショックアブソ
ーバ93aの先端部に設けられたロッド94aによって
緩衝される。
【0070】以上説明したように、本実施の形態に係る
ロッドレスシリンダ10においては、アジャスタボルト
92a、92bおよびショックアブソーバ93a、93
bが取り付けられるストッパ部材18a、18bは、シ
リンダチューブ12に対するエンドプレート16a、1
6bの外側に配置されている。このため、シリンダチュ
ーブ12には、ストッパ部材18a、18bを装着する
ためのスペースを確保する必要がない。従って、シリン
ダチューブ12の単尺化、すなわち、ロッドレスシリン
ダ10の単尺化を図ることができる。
【0071】この場合、シリンダチューブ12は、ボア
部20を断面略菱形形状に形成することによって薄型化
されている。そして、アジャスタボルト92a、92b
およびショックアブソーバ93a、93bは、それぞ
れ、肉除部32a、32bに沿って配置されている。こ
のため、シリンダチューブ12の薄型化とストッパ部材
18a、18bの装着スペースの確保を両立させること
ができる。
【0072】さらに、アジャスタボルト92a、92b
およびショックアブソーバ93a、93bを肉除部32
a、32bに沿って配置することによって、ストッパ部
材18a、18bの上面部の高さ位置(シリンダチュー
ブ12の上面部からの突出寸法)を、スライドテーブル
14の上面部の高さ位置より低くすることができ、従っ
て、ロッドレスシリンダ10全体の薄型化を図ることが
できる。
【0073】また、エンドプレート16a、16bおよ
びストッパ部材18a、18bは、シリンダチューブ1
2に一体的に組み付けられている。このため、これらシ
リンダチューブ12、エンドプレート16a、16bお
よびストッパ部材18a、18bの組み付け作業が容易
化される。
【0074】さらに、ストッパ部材18a、18bに
は、エンドプレート16a、16bにおける端部側の側
面部に設けられた内側ポート102a、102bと連通
する外側ポート104a、104bが形成されている。
このため、ストッパ部材18a、18bをエンドプレー
ト16a、16bの外側に装着した場合でも、エンドプ
レート16a、16bの内側ポート102a、102b
がストッパ部材18a、18bによって塞がれて使用で
きなくなることが回避される。
【0075】
【発明の効果】本発明に係るロッドレスシリンダにおい
ては、ストッパ部材は、エンドプレートを介してシリン
ダチューブに装着されている。このため、シリンダチュ
ーブには、ストッパ部材を装着するためのスペースを確
保する必要がなく、従って、ロッドレスシリンダの単尺
化を実現することができる。
【0076】また、シリンダチューブは、ボア部を断面
略菱形形状に形成することによって薄型化され、さら
に、アジャスタボルトおよびショックアブソーバは、シ
リンダチューブの肉除部に沿って配置されている。この
ため、アジャスタボルトおよびショックアブソーバの装
着スペースを確保しつつ、ロッドレスシリンダ全体の薄
型化を図ることができる。
【0077】すなわち、本発明によれば、アジャスタボ
ルトおよびショックアブソーバを備えたストッパ部材の
装着スペースの確保、ロッドレスシリンダの単尺化およ
び薄型化を同時に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るロッドレスシリンダ
の概略的な構成を示す斜視図である。
【図2】図1のロッドレスシリンダを構成するシリンダ
チューブの斜視図である。
【図3】図2のシリンダチューブの端部側の側面図であ
る。
【図4】図1のロッドレスシリンダのIV−IV線に沿
った断面図である。
【図5】図1のロッドレスシリンダのV−V線に沿った
断面図である。
【図6】図5のロッドレスシリンダにおけるスリットの
近傍部分を拡大して示す一部拡大断面図である。
【図7】図1のロッドレスシリンダの端部側を構成する
シリンダチューブ、エンドプレートおよびストッパ部材
の分解斜視図である。
【符号の説明】
10…ロッドレスシリンダ 12…シリンダチュ
ーブ 14…スライドテーブル 16a、16b…エ
ンドプレート 18a、18b…ストッパ部材 20…ボア部 24a、24b…バイパス用通路 32a、32b、3
4a、34b…肉除部 50…ピストン 80a〜80c…ね
じ部材 84a、84b…室 92a、92b…ア
ジャスタボルト 93a、93b…ショックアブソーバ 94a、94b…ロッド 100a、100b
…ポート 102a、102b…内側ポート 104a、104b
…外側ポート
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 15/14 330 F15B 15/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボア部が形成されたシリンダチューブと、 前記ボア部に配されたピストンと、 前記ピストンに連結され、該ピストンの移動に伴って、
    前記シリンダチューブに沿って進退するスライドテーブ
    ルと、 前記ボア部を塞ぐように前記シリンダチューブの端部に
    装着されたエンドプレートと、 前記エンドプレートを介して前記シリンダチューブの端
    部に装着されたストッパ部材と、 前記ストッパ部材に設けられた、前記スライドテーブル
    の移動範囲を規制するアジャスタボルトと、を備え、 前記ストッパ部材には、前記スライドテーブルが前記ア
    ジャスタボルトと接触する際の衝撃を緩衝するショック
    アブソーバが設けられ、 前記ボア部は断面略菱形形状に形成され、前記シリンダ
    チューブの外面における、前記ボア部の側部の近傍部分
    には、肉除部が形成され、 前記アジャスタボルトおよび前記ショックアブソーバ
    は、前記肉除部に沿って配置されてい ることを特徴とす
    るロッドレスシリンダ。
  2. 【請求項2】請求項記載のロッドレスシリンダにおい
    て、 前記シリンダチューブは、軸線に略直交する幅寸法に対
    する厚さ寸法の比率が約50%以下であるとともに、前
    記スライドテーブルの移動方向に沿い、該スライドテー
    ブルおよび前記シリンダチューブの中心を通る面に対し
    て略対称形状に形成され、 前記シリンダチューブにおける前記スライドテーブルが
    装着されている面の位置を基準とした前記ストッパ部材
    の突出寸法は、前記スライドテーブルの突出寸法よりも
    小さく設定されていることを特徴とするロッドレスシリ
    ンダ。
  3. 【請求項3】請求項記載のロッドレスシリンダにおい
    て、 前記エンドプレートは、前記ボア部と連通する内側ポー
    トを備え、 前記ストッパ部材は、前記内側ポートと連通する外側ポ
    ートを備えていることを特徴とするロッドレスシリン
    ダ。
  4. 【請求項4】請求項記載のロッドレスシリンダにおい
    て、 前記エンドプレートおよび前記ストッパ部材は、ねじ部
    材によって前記シリンダチューブに一体的に組み付けら
    れていることを特徴とするロッドレスシリンダ。
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