JP3454746B2 - 電気接続箱の部品固定構造 - Google Patents

電気接続箱の部品固定構造

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JP3454746B2
JP3454746B2 JP06892699A JP6892699A JP3454746B2 JP 3454746 B2 JP3454746 B2 JP 3454746B2 JP 06892699 A JP06892699 A JP 06892699A JP 6892699 A JP6892699 A JP 6892699A JP 3454746 B2 JP3454746 B2 JP 3454746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気接続箱の部品固
定構造に関し、詳しくは、被固定部品を電気接続箱に固
定する際の組み付け性が良く、防水性を確保することが
できると共に成形金型の単純化や成形工程数の低減によ
って製造コストの低減を図ることもできる電気接続箱の
部品固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のワイヤハーネスの接続
処理、或いはヒューズやリレー等の電気部品の収容に、
合成樹脂製の電気接続箱が利用されている。このような
電気接続箱は、車両に搭載される電子・電気機器の増大
や多様化に伴い、内部構造の複雑化が進むと共に、仕様
の一部変更等へも柔軟に対応できるように汎用性を持た
せて設計することが要求されるようになってきており、
単一の成形品として製造することが困難になってきてい
る。そこで、基本仕様に基づいて構造設計されて汎用的
に使用可能な電気接続箱と、その電気接続箱にネジ止め
等により組み付けられる被固定部品とに分けて、樹脂成
形品の製造を行い、被固定部品の変更により、更に複雑
な内部構造への対応や、仕様変更への対応を可能にする
構成の電気接続箱が用いられている。
【0003】図6乃至図8は、このような電気接続箱の
内部に、電気接続箱とは別体に樹脂成形された被固定部
品を固定する部品固定構造の従来例を示したものであ
る。図6に示した部品固定構造の場合、基本仕様に基づ
いて構造設計されて汎用的に使用可能な電気接続箱1の
底壁1aに、ネジ止め用の部品固定部4を一体成形して
いる。但し、この部品固定部4は、図7に示すように、
電気接続箱1とは別体に樹脂成形された被固定部品6の
取付部6aを貫通するネジ8に螺合するナット10が、
インサート成形により前記柱体11の中心に固定装備さ
れている。
【0004】又、図8に示した部品固定構造は別の従来
例であり、電気接続箱の底壁13にネジ止め用の部品固
定部15を一体成形する点では、図7の例と共通する。
但し、前記部品固定部15は、底壁13の一部を有頭筒
状に隆起させて、頂部の平坦部分にボルト挿通穴17を
貫通形成したものである。そして、図示のように、電気
接続箱とは別体に樹脂成形された被固定部品6の取付部
6aは、下方から軸部を前記ボルト挿通穴17に挿通さ
せたボルト19と、該ボルト19に螺合するナット21
とにより、前記部品固定部15上に固定される。そし
て、この部品固定構造の場合、電気接続箱の防水性がボ
ルト挿通穴17によって損なわれることを防止するため
に、被固定部品6の固定作業後に、ボルト19の頭部周
囲にシール材23を充填するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6及び図
7に示した部品固定構造では、ナット10のインサート
成形のために、電気接続箱1の成形金型の複雑化や、成
形工程数の増大が生じ、電気接続箱1の製造コストの増
大を招くという問題があった。一方、図8に示した部品
固定構造の場合は、部品固定部15の構造が単純であ
り、電気接続箱の成形金型の単純化や、成形工程数の低
減を図ることができるが、防水性の確保のために被固定
部品6の組み付け作業後にシール材23の充填工程が必
要で、このシール材23の充填工程のために、生産性の
低下や製造コストの増大を招くという問題が生じた。ま
た、図8に示した部品固定構造の場合は、電気接続箱の
底壁13の下方から挿通させたボルト19は、ナット2
1を締め付けて被固定部品6の固定が完了するまで押さ
えていなければ、被固定部品6の組み付け作業中に脱落
したり、共回りしてしまう虞があり、被固定部品6の組
み付け性が悪いという問題もあった。
【0006】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることに係り、被固定部品の組み付け性が良く、防水性
を確保することができると共に成形金型の単純化や成形
工程数の低減によって製造コストの低減を図ることもで
きる電気接続箱の部品固定構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、電
気接続箱に固定される被固定部品の取付部を軸部が貫通
するボルトと、該ボルトの軸部に螺合するナットと、前
記ボルトの軸部に嵌装されて前記ボルトとナットが締付
けられると拡径方向に変形する圧縮変形部材と、電気接
続箱に一体成形され、前記ボルトの頭部又は前記ナット
を回転不能に嵌合可能な保持用嵌合部を有すると共に前
記圧縮変形部材が嵌挿される有底筒部とを備えた電気接
続箱の部品固定構造であって、前記ボルトとナットを締
付けて前記圧縮変形部材を拡径変形させることにより、
該圧縮変形部材の外周部を前記有底筒部内周壁に圧接さ
せて前記被固定部品を電気接続箱に固定することを特徴
とする電気接続箱の部品固定構造により達成される。
【0008】上記構成によれば、電気接続箱に一体成形
された有底筒部内の保持用嵌合部にボルトの頭部又はナ
ットを嵌合させ、軸部が被固定部品の取付部及び圧縮変
形部材を貫通したボルトとナットとを締付けることによ
り、前記圧縮変形部材が拡径変形する。そして、拡径変
形した前記圧縮変形部材の外周部が前記有底筒部内周壁
に圧接することにより、前記被固定部品は電気接続箱に
固定される。
【0009】そこで、電気接続箱に一体成形される有底
筒部には、予めナットをインサート成形する必要がな
く、電気接続箱の成形金型の複雑化や成形工程の増大を
招くインサート成形が不要になるので、電気接続箱の成
形金型の単純化や成形工程数の低減によって製造コスト
の低減を図ることができる。又、前記有底筒部には、ボ
ルトを挿通させるボルト挿通穴を貫通形成する必要もな
く、シール材を用いずとも電気接続箱の防水性を確保す
ることができると共に、被固定部品を取り付ける電気接
続箱の裏側からボルトを挿通するなどの面倒な作業も不
要となる。従って、防水性や被固定部品の組み付け性に
優れた電気接続箱を安価に製造することができる。
【0010】なお、好ましくは前記圧縮変形部材が、前
記ボルトの軸部に貫通されると共に、前記有底筒部内に
嵌合する筒状の弾性支柱から成ることにより、当該圧縮
変形部材の圧縮変形量や、圧縮変形時の有底筒部内周壁
との圧接面積の調整が容易にでき、固定強度の設定が容
易になる。又、好ましくは前記圧縮変形部材が、前記ボ
ルトの軸部に貫通されると共に、外周縁が前記有底筒部
内周壁に対向する截頭円錐形のテーパばね座金から成る
ことにより、極めて容易且つ安価に圧縮変形部材を得る
ことができ、該テーパばね座金を嵌挿する有底筒部の高
さも低くできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態に係る電気接続箱の部品固定構造を詳細に
説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る電気接続
箱の部品固定構造の分解斜視図であり、図2は図1に示
した部品固定構造における被固定部品の組み付け手順の
説明図である。
【0012】本第1実施形態に係る電気接続箱の部品固
定構造は、図1に示したように、軸部31aが電気接続
箱33内に組み込まれる被固定部品35の取付部35a
を貫通するボルト31と、該ボルト31の軸部31aに
螺合するナットとしての四角ナット37と、前記取付部
35aを貫通したボルト31の軸部31aに嵌装されて
前記ボルト31と四角ナット37が締付けられると拡径
方向に弾性変形する圧縮変形部材としての弾性支柱39
と、電気接続箱33の底壁33aに一体成形され、前記
四角ナット37を回転不能に嵌合可能な保持用嵌合部4
1a(図2参照)を有すると共に前記弾性支柱39が嵌
挿される有底筒部41とを備えている。更に、弾性支柱
39と取付部35aとの間には、軸部31aに嵌挿され
た平座金43が介装されている。
【0013】前記電気接続箱33は、図6に示した電気
接続箱1と同様に、基本仕様に基づいて構造設計されて
汎用的に使用可能なものであり、組み付ける被固定部品
35の変更によって、仕様の変更等に柔軟に対応できる
ように別体に樹脂成形されている。前記有底筒部41
は、略四角柱状の弾性支柱39が嵌挿される断面四角形
状の変形部材収容部41bを有しており、該変形部材収
容部41bの底部側が四角ナット37を回転不能に嵌合
可能な保持用嵌合部41aとされている。即ち、前記保
持用嵌合部41aは、横断面形状を前記四角ナット37
の横断面形状に略一致させることで、該四角ナット37
を回転不能に嵌合することができる。
【0014】又、前記弾性支柱39は、ゴム等の弾性変
形し易い材料によって形成されており、市販の四角ナッ
ト37の横断面形状に合わせた四角形の横断面形状を有
すると共にボルト31の軸部31aが挿通される貫通孔
を有している。但し、前記弾性支柱39は、未圧縮状態
の時には、変形部材収容部41b内に容易に嵌挿できる
程度に、外径寸法が設定されている。
【0015】次に、図2を参照しながら、本実施形態に
おける上記部品固定構造による被固定部品35の組み付
け手順を説明する。先ず、図2(a)に示すように、電
気接続箱33の底壁33aに一体成形された有底筒部4
1の変形部材収容部41b内に、四角ナット37、弾性
支柱39、及び平座金43を順次投入し、図2(b)に
示す嵌装状態とする。尚、変形部材収容部41bの上部
には、図1に示したように、平座金43が着座可能な段
部が形成されている。
【0016】次に、四角ナット37や弾性支柱39が嵌
装された有底筒部41の上に、被固定部品35の取付部
35aを位置決めした後、該取付部35aの貫通孔と共
に平座金43及び弾性支柱39を貫通させたボルト31
の軸部31aを四角ナット37に螺合させる。そして、
ボルト31の頭部を回して軸部31aを四角ナット37
に締付けると、圧縮された前記弾性支柱39は図2
(c)に想像線(ア)で示したように拡径変形しようと
し、該弾性支柱39の外周部が前記変形部材収容部41
bの内周壁に圧接するので、前記被固定部品35は電気
接続箱33の底壁33aに固定される。尚、前記四角ナ
ット37は、有底筒部41内の保持用嵌合部41aに嵌
合して回り止めされているので、ボルト31の締付けに
伴って供回りすることはなく、有底筒部41の軸線に沿
って上方へ平行移動する。
【0017】そこで、電気接続箱33の底壁33aに一
体成形される有底筒部41には、予め四角ナット37を
インサート成形する必要がなく、電気接続箱33の成形
金型の複雑化や成形工程の増大を招くインサート成形が
不要になるので、電気接続箱33の成形金型の単純化や
成形工程数の低減によって製造コストの低減を図ること
ができる。
【0018】又、前記有底筒部41には、ボルト31を
挿通させるボルト挿通穴を貫通形成する必要もなく、シ
ール材を用いずとも電気接続箱33の防水性を確保する
ことができると共に、被固定部品35を取り付ける底壁
33aの裏側からボルト31を挿通するなどの面倒な作
業も不要となる。従って、防水性や被固定部品35の組
み付け性に優れた電気接続箱33を安価に製造すること
ができる。
【0019】更に、圧縮変形部材である前記弾性支柱3
9は、前記ボルト31の軸部31aに貫通されると共
に、前記有底筒部41内に嵌挿されるゴム等の弾性変形
し易い材料から成る。そこで、当該弾性支柱39の圧縮
変形量や、圧縮変形時の有底筒部41の内周壁との圧接
面積の調整が容易にでき、固定強度の設定が容易にな
る。又、例えば前記変形部材収容部41bに対する未圧
縮状態の前記弾性支柱39の嵌め合い隙間を大きくとる
ことにより、電気接続箱33や被固定部品35の成形精
度を高めることなく、有底筒部41に対する取付部35
aの位置決めが容易となり、組立性が向上する。更に、
十分に弾性変形可能な材料を適宜選定することにより、
弾性支柱39の横断面形状と変形部材収容部41bの横
断面形状とを完全に一致させなくとも、十分な固定強度
を得ることができる。
【0020】図3は、本発明の第2実施形態に係る電気
接続箱の部品固定構造における被固定部品の組み付け手
順の説明図である。本第2実施形態に係る電気接続箱の
部品固定構造では、被固定部品35の取付部35aを貫
通させるボルトとして、頭部32bが四角形の四角ボル
ト32を使用しており、該頭部32bを前記有底筒部4
1内の保持用嵌合部41aに嵌合させ、弾性支柱39及
び平座金43と共に該取付部35a及び平座金43を下
から貫通させた四角ボルト32の軸部32aに螺合する
ナットとして六角ナット38を用いる以外は、上記第1
実施形態に係る電気接続箱33の部品固定構造と同様で
ある。
【0021】そして、本第2実施形態における上記部品
固定構造により被固定部品35を組み付ける際には、先
ず、有底筒部41の変形部材収容部41b内に四角ボル
ト32を頭部32bから収容し、弾性支柱39及び平座
金43を順次投入して軸部32aに貫通させながら該変
形部材収容部41b内に嵌装する。尚、図3(a)に示
したように、予め四角ボルト32び軸部32aに弾性支
柱39及び平座金43を嵌装した後、該組立体を有底筒
部41の変形部材収容部41b内に収容しても良い。
【0022】次に、四角ボルト32や弾性支柱39が嵌
装された有底筒部41の上に、被固定部品35の取付部
35aを位置決めした後、該取付部35aの貫通孔と共
に平座金43を貫通させた四角ボルト32の軸部32a
に六角ナット38を螺合させる。そして、六角ナット3
8を回して軸部32aに六角ナット38を締付けると、
圧縮された前記弾性支柱39は図3(b)に想像線
(ア)で示したように拡径変形しようとし、該弾性支柱
39の外周部が前記変形部材収容部41bの内周壁に圧
接するので、前記被固定部品35は電気接続箱33の底
壁33aに固定される。尚、前記四角ボルト32は、頭
部32bが有底筒部41内の保持用嵌合部41aに嵌合
して回り止めされているので、六角ナット38の締付け
に伴って供回りすることはなく、有底筒部41の軸線に
沿って上方へ平行移動する。
【0023】そこで、本第2実施形態における部品固定
構造は、上記第1実施形態における部品固定構造と同様
に、電気接続箱33の底壁33aに一体成形される有底
筒部41には、予め四角ボルト32をインサート成形す
る必要がなく、電気接続箱33の成形金型の複雑化や成
形工程の増大を招くインサート成形が不要になるので、
電気接続箱33の成形金型の単純化や成形工程数の低減
によって製造コストの低減を図ることができる。
【0024】又、前記有底筒部41には、四角ボルト3
2の軸部32aを挿通させるボルト挿通穴を貫通形成す
る必要もなく、シール材を用いずとも電気接続箱33の
防水性を確保することができると共に、被固定部品35
を取り付ける底壁33aの裏側から四角ボルト32を挿
通するなどの面倒な作業も不要となる。従って、防水性
や被固定部品35の組み付け性に優れた電気接続箱33
を安価に製造することができる。
【0025】尚、上記各実施形態の場合、前記変形部材
収容部41bの底部側に形成される保持用嵌合部41a
は、該変形部材収容部41bと同一の横断面形状とされ
ているが、底壁側の保持用嵌合部41aに四角ナット3
7又は四角ボルト32の頭部32bが嵌合可能であれ
ば、弾性支柱39が嵌挿される部分の変形部材収容部4
1bの横断面形状は四角ナット37又は頭部32bの横
断面形状に必ずしも一致させる必要はない。
【0026】例えば、弾性支柱39が嵌挿される部分の
変形部材収容部41bの横断面形状を円形とし、該弾性
支柱39を略円柱状に形成することもできる。勿論、変
形部材収容部41b及び弾性支柱39の横断面形状は、
四角形状や円形状に限るものではなく、他の多角形状と
することもできる。又、四角ナット37や四角ボルト3
2の代わりに、六角ナットや六角ボルト等を用いること
もできる。
【0027】図4は本発明の第3実施形態に係る電気接
続箱の部品固定構造の分解斜視図であり、図5は図4に
示した部品固定構造における被固定部品の組み付け状態
を示す縦断面図である。本第3実施形態に係る電気接続
箱の部品固定構造は、図4に示したように、軸部52a
が電気接続箱34内に組み込まれる被固定部品55の取
付部55aを貫通する六角ボルト52と、該六角ボルト
52の軸部52aに螺合するナットとしての四角ナット
37と、前記取付部55aを貫通した六角ボルト52の
軸部52aに嵌装されて前記六角ボルト52と四角ナッ
ト37が締付けられると拡径方向に弾性変形する圧縮変
形部材としてのテーパばね座金59と、電気接続箱34
の底壁34aに一体成形され、前記四角ナット37を回
転不能に嵌合可能な保持用嵌合部51aを有すると共に
前記テーパばね座金59が嵌挿される有底筒部51とを
備えている。更に、テーパばね座金59は、一対の平座
金43,43の間に介装されている。
【0028】前記有底筒部51は、テーパばね座金59
の外形が円形であることから、横断面形状が円形の変形
部材収容穴51bを有しており、該変形部材収容穴51
bの底部側には四角ナット37を回転不能に嵌合可能な
横断面形状が四角形の保持用嵌合部51aが形成されて
いる。前記テーパばね座金59は、截頭円錐形に形成さ
れた金属製のテーパばね座金であり、圧縮荷重によって
拡径変形し易いように、半径方向に沿ったスリット59
aにより一部が切り離されている。更に、テーパばね座
金59の外周縁59bには、ローレット加工が施されて
いる。但し、前記テーパばね座金59は、未圧縮状態の
時には、変形部材収容部51b内に容易に嵌挿できる程
度に、外径寸法が設定されている。
【0029】次に、本第3実施形態における上記部品固
定構造による被固定部品55の組み付け手順を説明す
る。先ず、電気接続箱34の底壁34aに一体成形され
た有底筒部51の変形部材収容部51b内に四角ナット
37を投入し、該四角ナット37を保持用嵌合部51a
に嵌装した後、平座金43、テーパばね座金59及び平
座金43を順次投入する。
【0030】次に、四角ナット37やテーパばね座金5
9等が嵌装された有底筒部51の上に、被固定部品55
の取付部55aを位置決めした後、該取付部55aの貫
通孔と共に平座金43及びテーパばね座金59を貫通さ
せた六角ボルト52の軸部52aを四角ナット37に螺
合させる。そして、六角ボルト52の頭部を回して軸部
52aを四角ナット37に締付けると、図5に示すよう
に、圧縮された前記テーパばね座金59は拡径変形しよ
うとし、該テーパばね座金59の外周縁が前記変形部材
収容部51bの内周壁に圧接するので、前記被固定部品
55は電気接続箱34の底壁34aに固定される。
【0031】尚、前記四角ナット37は、有底筒部51
内の保持用嵌合部51aに嵌合して回り止めされている
ので、六角ボルト52の締付けに伴って供回りすること
はなく、有底筒部51の軸線に沿って上方へ平行移動す
る。又、前記テーパばね座金59は、半径方向に沿った
スリット59aを有すると共に、その外周縁59bには
ローレット加工が施されているので、圧縮荷重によって
拡径変形し易く、変形部材収容部51bの内周壁に対し
て大きなフリクションを作用させることができる。
【0032】更に、前記テーパばね座金59の下方に配
置された平座金43は、六角ボルト52の締付けに伴っ
て上方へ平行移動する四角ナット37から作用する力を
均等にテーパばね座金59に伝え、該テーパばね座金5
9の上方に配置された平座金43は、テーパばね座金5
9から作用する力を均等に取付部55aへ伝える機能を
有している。
【0033】そこで、本第3実施形態における部品固定
構造は、上記各実施形態における部品固定構造と同様
に、電気接続箱34の底壁34aに一体成形される有底
筒部51には、予め四角ナット37をインサート成形す
る必要がなく、電気接続箱34の成形金型の複雑化や成
形工程の増大を招くインサート成形が不要になるので、
電気接続箱34の成形金型の単純化や成形工程数の低減
によって製造コストの低減を図ることができる。
【0034】又、前記有底筒部51には、六角ボルト5
2の軸部52aを挿通させるボルト挿通穴を貫通形成す
る必要もなく、シール材を用いずとも電気接続箱34の
防水性を確保することができると共に、被固定部品55
を取り付ける底壁34aの裏側から六角ボルト52を挿
通するなどの面倒な作業も不要となる。従って、防水性
や被固定部品55の組み付け性に優れた電気接続箱34
を安価に製造することができる。
【0035】尚、上記第3実施形態の場合、テーパばね
座金59にスリット59aを形成して圧縮荷重により拡
径方向に弾性変形し易くすると共に、その外周縁59b
にローレット加工を施して変形部材収容部51bの内周
壁に対して大きなフリクションを作用し易くすることに
より、着脱を繰り返した際にも十分な固定力を得ること
ができるように構成されている。しかしながら、被固定
部品55が電気接続箱34に対して着脱を繰り返すこと
がない、所謂嵌め殺しの場合には、テーパばね座金59
の外周縁が変形部材収容部51bの内周壁に食い込むま
で、六角ボルト52を四角ナット37に締め付けること
もできる。
【0036】又、本発明における截頭円錐形のテーパば
ね座金は、上記実施形態におけるテーパばね座金59の
如く半径に沿ったスリット59aが必ずしも必要ではな
く、板厚を適宜設定することによって圧縮荷重により拡
径方向に弾性変形し易くすることもできる。又、上記実
施形態における四角ナット37に変えて、六角ナットを
用いることができることも言うまでもない。更に、上記
各実施形態においては、有底筒部を電気接続箱の底壁に
形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
側壁やカバー等の電気接続箱の他の部分に一体成形する
こともできる。
【0037】
【発明の効果】本発明の電気接続箱の部品固定構造によ
れば、電気接続箱に一体成形された有底筒部内の保持用
嵌合部にボルトの頭部又はナットを嵌合させ、軸部が被
固定部品の取付部及び圧縮変形部材を貫通したボルトと
ナットとを締付けることにより、前記圧縮変形部材が拡
径変形する。そして、拡径変形した前記圧縮変形部材の
外周部が前記有底筒部内周壁に圧接することにより、前
記被固定部品は電気接続箱に固定される。
【0038】 したがって、電気接続箱に一体成形され
る有底筒部には、予めナットをインサート成形する必要
がなく、電気接続箱の成形金型の複雑化や成形工程の増
大を招くインサート成形が不要になるので、電気接続箱
の成形金型の単純化や成形工程数の低減によって製造コ
ストの低減を図ることができる。又、前記有底筒部に
は、ボルトを挿通させるボルト挿通穴を貫通形成する必
要もなく、シール材を用いずとも電気接続箱の防水性を
確保することができると共に、被固定部品を取り付ける
電気接続箱の裏側からボルトを挿通するなどの面倒な作
業も不要となる。従って、防水性や被固定部品の組み付
け性に優れた電気接続箱を安価に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気接続箱の部品
固定構造の分解斜視図である。
【図2】図1に示した部品固定構造における被固定部品
の組み付け手順の説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る電気接続箱の部品
固定構造における被固定部品の組み付け手順の説明図で
ある。
【図4】本発明の第3実施形態に係る電気接続箱の部品
固定構造の分解斜視図である。
【図5】図4に示した部品固定構造における被固定部品
の組み付け状態を示す縦断面図である。
【図6】従来の部品固定構造に係る部品固定部を備えた
電気接続箱の斜視図である。
【図7】図6に示した電気接続箱の部品固定構造の分解
斜視図である。
【図8】従来の他の電気接続箱の部品固定構造を示す要
部縦断面図である。
【符号の説明】
31 ボルト 31a 軸部 33 電気接続箱 35 被固定部品 35a 取付部 37 四角ナット 39 弾性支柱 41 有底筒部 41a 保持用嵌合部 41b 変形部材収容部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気接続箱に固定される被固定部品の取
    付部を軸部が貫通するボルトと、 該ボルトの軸部に螺合するナットと、 前記ボルトの軸部に嵌装されて前記ボルトとナットが締
    付けられると拡径方向に変形する圧縮変形部材と、 電気接続箱に一体成形され、前記ボルトの頭部又は前記
    ナットを回転不能に嵌合可能な保持用嵌合部を有すると
    共に前記圧縮変形部材が嵌挿される有底筒部とを備えた
    電気接続箱の部品固定構造であって、 前記ボルトとナットを締付けて前記圧縮変形部材を拡径
    変形させることにより、該圧縮変形部材の外周部を前記
    有底筒部内周壁に圧接させて前記被固定部品を電気接続
    箱に固定することを特徴とする電気接続箱の部品固定構
    造。
  2. 【請求項2】 前記圧縮変形部材が、前記ボルトの軸部
    に貫通されると共に、前記有底筒部内に嵌合する筒状の
    弾性支柱から成ることを特徴とする請求項1に記載の電
    気接続箱の部品固定構造。
  3. 【請求項3】 前記圧縮変形部材が、前記ボルトの軸部
    に貫通されると共に、外周縁が前記有底筒部内周壁に対
    向する截頭円錐形のテーパばね座金から成ることを特徴
    とする請求項1に記載の電気接続箱の部品固定構造。
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