JP3453933B2 - X線撮像装置 - Google Patents

X線撮像装置

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JP3453933B2
JP3453933B2 JP14545395A JP14545395A JP3453933B2 JP 3453933 B2 JP3453933 B2 JP 3453933B2 JP 14545395 A JP14545395 A JP 14545395A JP 14545395 A JP14545395 A JP 14545395A JP 3453933 B2 JP3453933 B2 JP 3453933B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、被検体の所定の撮像
部位のマスク像とライブ像とを撮像し、これら各画像を
サブトラクションしてその部位のサブトラクション像を
得るX線撮像装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種のX線撮像装置で所定の撮像部位
のサブトラクション像を得る場合、従来、以下のような
手順で行われている。すなわち、まず、被検体に造影剤
を投与していない状態で、所定の撮像部位のX線透過像
を撮像しディジタルデータに変換して、これをマスク像
として記憶しておく。次に、被検体に造影剤を投与す
る。そして、造影剤が投与された被検体の上記撮像部位
のX線透過像を撮像しディジタルデータに変換して、こ
れをライブ像として記憶しておく。最後に、ライブ像か
らマスク像をサブトラクションしてその部位のサブトラ
クション像(血管像)を得る。 【0003】また、X線透過像を撮像するためのX線透
視撮像装置と、被検体(撮像時は天板上に載置されてい
る)との相対的な位置関係を変位させながら、連続した
複数の撮像部位のマスク像とライブ像を撮像して、各撮
像部位のサブトラクション像を得ることもあるが、この
場合も、各撮像部位のマスク像とライブ像の撮像は2回
に分けて行っている。すなわち、被検体に造影剤を投与
していない状態で、X線透視撮像装置と被検体との相対
的な位置関係を変位させながら、複数の撮像部位のX線
透過像を順次撮像し各々ディジタルデータに変換して、
これらを各撮像部位のマスク像として記憶しておく。次
に、被検体に造影剤を投与し、造影剤が投与された被検
体とX線透視撮像装置との相対的な位置関係を変位させ
ながら、各マスク像を撮像したのと同じ撮像部位に対す
るライブ像を撮像して記憶する。そして、各撮像部位ご
とにライブ像からマスク像を各々サブトラクションし
て、各撮像部位のサブトラクション像を得ている。 【0004】ところで、このようにX線透視撮像装置と
被検体との相対的な位置関係を変位させながら複数の撮
像部位のマスク像とライブ像とを2回に分けて撮像する
場合、X線透視撮像装置と被検体との相対的な位置関係
を変位させる機構の機械的な誤差などによって、同じ撮
像部位に対してマスク像とライブ像とを撮像するように
この機構を制御しても、実際には、完全に一致させるの
は難しく、各画像は数画素ずれが生じてしまう。従っ
て、画素のずれが生じているマスク像とライブ像からサ
ブトラクション像を求めることになるので、得られたサ
ブトラクション像には、その画素のずれに起因するアー
ティファクトが発生していた。 【0005】また、1箇所の撮像部位のサブトラクショ
ン像を得る場合であっても、その部位のマスク像とライ
ブ像とを撮像する間に被検体に造影剤を投与したり、マ
スク像を撮像してからすぐにライブ像の撮像が行えない
ので、各画像の撮像の間に被検体が体動し易く、撮像さ
れたマスク像とライブ像との画素のずれが生じ易く、す
なわち、上記と同様に、得られたサブトラクション像に
はマスク像とライブ像の画素のずれに起因するアーティ
ファクトが発生し易かった。 【0006】このような不都合が生じたとき、従来で
は、いわよるリレジストレーションで対応している。す
なわち、得られたサブトラクション像をモニタなどに表
示させ、操作者が、その画像を観察しながら、その画像
のアーティファクトを軽減するように、マスク像かライ
ブ像のいずれか一方の画素をシフトさせるように操作す
る。この操作に追従して、一方の画素シフト後の画像を
用いて再演算して求めたサブトラクション像はリアルタ
イムでモニタなどに表示される。操作者は、順次表示さ
れるサブトラクション像を観察しながら、一番見易い
(サブトラクション像のアーティファクトが最も軽減さ
れた)状態になるように、上記操作を繰り返す。その結
果、マスク像とライブ像の撮像時に生じる各画像の画素
のずれに起因するアーティファクトを軽減させたサブト
ラクション像が得られる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、従来のリレジストレーションは、トラ
イアンドエラーで操作するので、画像をどの方向に何画
素シフトさせればよいかなど、その操作は経験とカンに
頼りがちである。従って、初心者などにとっては操作が
難しいという問題がある。また、熟練者であっても、最
もアーティファクトが少ないサブトラクション像を最終
的に得るまでに時間と手間を要するという問題もある。 【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、マスク像とライブ像の画素のずれに
起因するアーティファクトを軽減したサブトラクション
像を、誰でも簡単に短時間で得ることができるX線撮像
装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明は、被検体の所定の撮像部位のマスク像と
ライブ像とを撮像し、これら各画像をサブトラクション
してその部位のサブトラクション像を得るX線撮像装置
であって、(a)前記撮像部位にX線を照射し、前記撮
像部位を透過したX線透過像を撮像するX線透視撮像手
段と、(b)前記X線透視像をディジタルデータに変換
するデータ変換手段と、(c)前記撮像部位とともに前
記X線透視撮像装置によって撮像される、所定の位置に
定置されたX線不透過物質を含む指標と、(d)造影剤
が投与されていない被検体の前記撮像部位と前記指標と
を撮像しディジタルデータに変換したX線透過像(マス
ク像)と、造影剤が投与された被検体の前記撮像部位と
前記指標とを撮像しディジタルデータに変換したX線透
過像(ライブ像)とのサブトラクションを行いその部位
の第1のサブトラクション像を求める第1の演算手段
と、(e)前記第1のサブトラクション像に撮像されて
いる、前記マスク像撮像時の指標と、前記ライブ像撮像
時の指標との画素のずれを検出する画素ずれ検出手段
と、(f)前記画素のずれが無くなるように前記マスク
像または前記ライブ像のいずれかの画像を基準として他
方の画像の各画素をシフトさせる画素シフト手段と、
(g)基準とした画像と画素シフトさせた画像とのサブ
トラクションを行いその部位の第2のサブトラクション
像を求める第2の演算手段と、(h)前記第1のサブト
ラクション像が映し出されたモニタ上で直交した2本の
指標線を設定する操作盤とを備え、(i)前記画素ずれ
検出手段は、前記設定された2本の指標線に沿った画像
の濃淡の変化から前記画素のずれを検出することを特徴
とするものである。 【0010】 【作用】この発明の作用は次のとおりである。指標は、
マスク像およびライブ像を撮像する際のX線透視撮像手
段の撮像系の撮像領域内の所定位置に定置されている。
すなわち、その指標と被検体(撮像部位)との位置関係
は、マスク像撮像時とライブ像撮像時とで変化しない。
このように指標を定置して、被検体に造影剤を投与して
いない状態で、X線透視撮像手段で所定の撮像部位に対
して指標を写し込んでX線透過像と撮像し、データ変換
手段でディジタルデータに変換し、これをマスク像とす
る。次に、被検体に造影剤を投与し、マスク像撮像と同
様に、造影剤が投与された被検体の上記撮像部位に対し
て指標を写し込んだライブ像を撮像する。そして、第1
の演算手段は、マスク像からライブ像をサブトラクショ
ンして第1のサブトラクション像を求める。 【0011】マスク像とライブ像とに画素のずれが発生
していれば、第1のサブトラクション像に撮像されてい
るマスク像撮像時の指標と、ライブ像撮像時の指標とに
画素のずれが生じている。そこで、操作盤を使って、第
1のサブトラクション像が映し出されたモニタ上で直交
した2本の指標線を設定する。画素ずれ検出手段は、設
定された2本の指標線に沿った画像の濃淡の変化から、
画素のずれ(ずれ方向やずれ量)を検出する。そして、
画素シフト手段は、その画素のずれが無くなるようにマ
スク像またはライブ像のいずれかの画像を基準として他
方の画像の各画素をシフトさせる。これで、基準とした
画像と画素シフトさせた画像との画素のずれは軽減され
ている。第2の演算手段は、基準とした画像と画素シフ
トさせた画像とのサブトラクションを行いその部位の第
2のサブトラクション像を求める。従って、この第2の
サブトラクション像は、マスク像とライブ像の画素のず
れに起因するアーティファクトが軽減された画像とな
る。 【0012】 【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明する。図1は、この発明の一実施例に係るX線撮像
装置の全体構成図であり、図2は、画像処理部の構成を
示すブロック図、図3は、指標の一例を示す外観斜視図
である。 【0013】この実施例は、ベッド1、X線透視撮像手
段としてのX線透視撮像装置2、指標3、画像処理部
4、モニタ5、制御部6、操作盤7などを備えて構成さ
れている。 【0014】ベッド1は、床面に設置されたベッド基台
11などの上部に天板12が支持されて構成されてい
る。この天板12上に被検体Mが載置される。 【0015】X線透視撮像装置2は、ベッド1の近傍に
配置されており、X線を照射するX線管21と、イメー
ジインテンシファイアやテレビカメラなどから構成され
る撮像系22とが、天板12上の被検体Mを挟んで対向
した状態でC型アーム23の両端部に取り付けられて構
成されている。C型アーム23は、X線管21、撮像系
22とを被検体Mの体軸回りに変位可能に装置基台24
に支持されており、X線透過像の撮像方向の調整が可能
となっている。また、装置基台24は、モータ25の駆
動によって図1の左右方向に移動可能で、これにより、
被検体Mと、X線管21、撮像系22との被検体Mの体
軸方向の相対的な位置関係を変位可能に構成している。
モータ25の駆動制御は、制御部6により行われる。 【0016】このX線透視撮像装置2により、被検体M
の所定の撮像部位のX線透過像を撮像する。すなわち、
X線管21から天板12上の被検体Mの所定の撮像部位
にX線を照射し、被検体Mを透過したその部位のX線透
過像を撮像系22で撮像して画像信号(ビデオ信号)と
して画像処理部4に与える。この実施例では、このX線
透過像を撮像する際、鉛などのX線不透過物質で構成さ
れる指標3(図3参照)を撮像系22で撮像する領域内
(撮像部位の範囲内)の所定位置に定置してこの指標3
をX線透過像に写し込むようにしている。この指標3は
プレート状でその形状は、例えば矩形が好ましい。ま
た、本来の撮像目的である撮像部位内の血管像の観察に
支障がない程度で、かつ、後述する画素のずれの検出が
充分に行なえるサイズが望まれる。例えば、撮像系22
で撮像される領域の大きさが、直径40cmの円形領域で
あれば、指標3は1cm×1cmの矩形(正方形)程度が好
ましい。 【0017】画像処理部4は、図2に示すように、デー
タ変換手段としてのA/D(アナログtoディジタル)変
換器41、第1のスイッチSW1、第1のメモリ42、
第2のメモリ43、演算器44、第3のメモリ45、ス
イッチSW2、画素ずれ検出手段としての画素ずれ検出
部46、画素シフト手段としての画素シフト処理部4
7、D/A(ディジタルtoアナログ)変換器48で構成
されている。 【0018】撮像系22からの画像信号(アナログ信
号)は、A/D変換器41でディジタルデータに変換さ
れ、第1のスイッチSW1の切替えで第1、第2のメモ
リ42、43のいずれかに記憶される。すなわち、第
1、第2のメモリ42、43には、後述するように、マ
スク像とライブ像がそれぞれ記憶されることになる。な
お、第1のスイッチSW1の切替えを制御することで、
第1のメモリ42にマスク像を記憶させ、第2のメモリ
43にライブ像を記憶させることもできるし、第1のメ
モリ42にライブ像を記憶させ、第2のメモリ43にマ
スク像を記憶させることもできる。演算器44では、第
1のメモリ42に記憶されている画像(マスク像または
ライブ像)と、第2のメモリ43に記憶されている画像
(ライブ像またはマスク像)とのサブトラクションを行
い、サブトラクション像(この発明における第1のサブ
トラクション像、第2のサブトラクション像)を求め
て、第3のメモリ45に記憶する。画素ずれ検出部46
は、演算器44の最初の演算で第3のメモリ45に記憶
されるサブトラクション像(第1のサブトラクション
像)に撮像されている、マスク像撮像時の指標3と、ラ
イブ像撮像時の指標3との画素のずれ(ずれ方向および
ずれ量)を検出する。画素シフト処理部47は、検出さ
れた各指標3の画素のずれに基づき、第1のメモリ42
に記憶されている画像を基準として、第2のメモリ43
に記憶されている画像の各画素をシフトさせ、第2のメ
モリ43の画像を書き換える。第2のスイッチSW2
は、演算器44による演算の際にはA側に、画素シフト
処理部47による画素シフト処理の際にはB側に切り替
えられる。第1、第2のスイッチSW1、SW2の切替
え制御やその他各部の駆動制御は、制御部6によって行
われる。また、第3のメモリ45に記憶されるサブトラ
クション像(第1、第2のサブトラクション像)はD/
A変換器48でアナログデータに変換された後、モニタ
5に表示される。 【0019】なお、この実施例では、第1、第2、第3
のメモリ42、43、45、演算器44が、この発明に
おける第1の演算手段と第2の演算手段を兼ねている。 【0020】制御部6は、操作盤7からの指示などによ
って各装置、各部の駆動制御を行う。この制御部6は、
後述する動作制御を実現するプログラムを遂行するCP
U(中央処理装置)で構成されている。 【0021】操作盤7は、撮像部位や条件の設定、処理
開始指示、モニタ5に表示される第1のサブトラクショ
ン像に対する指標線(詳述は後述する)の設定などを操
作者が行うためのものである。 【0022】上記構成を有する実施例装置の動作を以下
に説明する。ここでは、被検体MとX線透視撮像装置2
との相対的な位置関係を被検体Mの体軸方向に変位させ
て、図4に示す下肢領域の複数の連続する撮像部位SB
1〜SBn(相前後する撮像部位は互いに一部が重なっ
ている)に対するサブトラクション像を得る場合の動作
を説明する。 【0023】この場合、撮像系22で各撮像部位SB1
〜SBnを撮像する領域内にそれぞれ指標3が定置され
るように、複数(この場合はn個)の指標31 〜3n
天板12上(天板12と被検体Mとの間)の図4に示す
位置に置かれる。 【0024】そして、まず、被検体Mに造影剤を投与し
ない状態で、被検体MとX線透視撮像装置2との相対的
な位置関係を被検体Mの体軸方向に変位させ、X線管2
1、撮像系22を各撮像部位SB1〜SBnに順次位置
させながら、各撮像部位SB1〜SBnのマスク像M1
〜Mnの撮像が行われる。図4に示すように、各撮像部
位SB1〜SBnのマスク像M1〜Mnにはそれぞれ指
標31 〜3n が写し込まれている。なお、各マスク像M
1〜Mnには骨格などのサブトラクションにおけるバッ
クグランド部分が撮像されているが図4ではそれらの図
示を省略し、指標(マスク像撮像時の各指標31 〜3n
をライブ像撮像時の各指標31 〜3n と区分するため
に、マスク像撮像時の各指標を3M1〜3Mnで表す)のみ
を、実際よりも大きく図示している。このとき、第1の
スイッチSW1はA側に切り替えられていて、撮像され
た各撮像部位SB1〜SBnのマスク像M1〜Mnは、
第1のメモリ42に記憶される。 【0025】次に、被検体Mに造影剤を投与し、造影剤
が投与された被検体MとX線透視撮像装置2との相対的
な位置関係を上記マスク像M1〜Mnの撮像の場合と同
様に行わせ、各撮像部位SB1〜SBnのライブ像L1
〜Lnを撮像する。図4に示すように、各撮像部位SB
1〜SBnのライブ像L1〜Lnにはそれぞれ指標31
〜3n (ライブ像撮像時の各指標は3L1〜3Lnで表す)
が写し込まれている。なお、各ライブ像L1〜Lnには
骨格などのバックグランド部分と造影剤が投与された血
管像とが撮像されているが図4ではそれらの図示を省略
し、指標3L1〜3Ln 実際よりも大きく図示している。
このとき、第1のスイッチSW1はB側に切り替えられ
ていて、撮像された各撮像部位SB1〜SBnのライブ
像L1〜Lnは、第2のメモリ43に記憶される。 【0026】これで、各撮像部位SB1〜SBnのマス
ク像M1〜Mnとライブ像L1〜Lnの撮像が完了し、
それぞれ第1、第2のメモリ42、43に記憶されたこ
とになる。しかしながら、各撮像部位SB1〜SBnの
マスク像M1〜Mnの撮像と、各撮像部位SB1〜SB
nのライブ像L1〜Lnの撮像とを2回に分けて行って
いるので、被検体MとX線透視撮像装置2との相対的な
位置関係を被検体Mの体軸方向に変位させる機構(モー
タ25など)の機械的な誤差などにより、図5に示すよ
うに、互いに対となる撮像部位SBi(i=1〜n)に
対して撮像したマスク像Miとライブ像Liとには画素
のずれが発生し易い。この画素がずれたマスク像Miと
ライブ像Liとをサブトラクションして得たサブトラク
ション像には、上記画素のずれに起因するアーティファ
クトが発生する。 【0027】そこで、この実施例では、以下のような手
順で、上記画素のずれに起因するアーティファクトを軽
減したサブトラクション像を得るようにしている。な
お、サブトラクション像は各撮像部位SB1〜SBnご
とに以下の手順で各々求めるが以下では、ある撮像部位
SBiのサブトラクション像を得る場合で代表してその
手順を説明する。 【0028】すなわち、まず、画素がずれたままの各画
像Mi、Liを演算器44でサブトラクションして第1
のサブトラクション像を得てこれをモニタ5に表示させ
る。このとき、撮像部位SBiについてのマスク像Mi
撮像時と、ライブ像Li撮像時とで、指標3i の絶対位
置(被検体Mの撮像部位に対する位置)は変化していな
い。従って、モニタ5に表示される第1のサブトラクシ
ョン像に撮像されている、マスク像Mi撮像時の指標3
Miと、ライブ像Li撮像時の指標3Liとは、図6に示す
ように、マスク像Miとライブ像Liの画素のずれに応
じてずれることになる。なお、指標3i は、例えば、色
濃度が高く(黒)各画像Mi、Liに写し込まれている
とすると、サブトラクション像は、ライブ像Liからマ
スク像Miをサブトラクションして求めるので、ライブ
像Li撮像時の指標3Liのうち、マスク像Mi撮像時の
指標3Miと重なっていない部分の画素は色濃度が高い状
態Noで残る(図6では濃い斜線領域で示す)。一方、マ
スク像Mi撮像時の指標3Miのうち、ライブ像Li撮像
時の指標3Liと重なっていない部分の画素の色濃度は
「−」の値となるが、モニタ5でこれを白(色濃度が薄
い:図6では空白で示す)として階調変換して表示する
とすると、ライブ像Li撮像時の指標3Liとマスク像M
i撮像時の指標3Miとが重なっている部分の画素の色濃
度は「0」となるが、上記「−」値の色濃度を白とした
ことにより、この部分の画素は中間濃度として残ること
になる(図6では淡い斜線領域で示す)。なお、各指標
Mi、3Liが撮像されている以外の周囲の領域は中間濃
度となる。 【0029】操作者は、モニタ5に表示されている第1
のサブトラクション像を観察し、図7に示すように、
X、Y軸上の指標線SLXとSLYを操作盤7から設定
する。なお、マスク像Mi、ライブ像Li、(第1、第
2の)サブトラクション像の画素は、X、Y軸方向に配
列されているものとする。 【0030】画素ずれ検出部46は、上記指標線SL
X、SLYに沿った第1のサブトラクション像(第3の
メモリ45に記憶されている)の濃淡の変化を検出す
る。この結果、図7に示すように、第1のサブトラクシ
ョン像に撮像されている、ライブ像Li撮像時の指標3
Liと、マスク像Mi撮像時の指標3Miとの画素のずれ方
向とずれ量とが判別できる。 【0031】この実施例では、第1のメモリ42に記憶
される画像を基準として、第2のメモリ43に記憶され
る画像の各画素のシフトを行うので、ここでは、第1の
メモリ42に記憶されているマスク像Mi撮像時の指標
Miを基準として、Y軸方向では、図7の上方向を
「+」方向、下方向を「−」方向とし、X軸方向では、
図7の右方向を「+」方向、左方向を「−」方向とした
とする。指標線SLX、SLYに沿った第1のサブトラ
クション像の濃淡の変化より、図7では、ライブ像Li
撮像時の指標3Liは、マスク像Mi撮像時の指標3Mi
基準として、X軸方向に「−EX画素」、Y軸方向に
「+EY画素」ずれていることがわかる。 【0032】この画素のずれ情報は、画素シフト処理部
47に与えられ、第2のスイッチSW2がB側に切り替
えられて、画素シフト処理部47は、第2のメモリ43
に記憶されている撮像部位SBiのライブ像Liの各画
素を、上記画素のずれを無くすようにシフトさせる。こ
こでは、X軸方向に「+EX画素」だけ画素シフトさせ
るとともに、Y軸方向に「−EY画素」だけ画素シフト
させ、第2のメモリ43の撮像部位SBiのライブ像L
iを書き換える。この結果、第1のメモリ42に記憶さ
れている撮像部位SBiのマスク像Miと、第2のメモ
リ43に記憶されている撮像部位SBiのライブ像Li
とは、全体的に画素のずれが軽減され、略同じ位置を撮
像した画像同士となる。 【0033】そして、第2のスイッチSW2を再びA側
に切替え、第1のメモリ42に記憶されている撮像部位
SBiのマスク像Miと、第2のメモリ43に記憶され
ている画素シフト後の撮像部位SBiのライブ像Liと
を演算器44に与え、再びこれら画像Mi、Liのサブ
トラクションを行わせ、サブトラクション像(第2のサ
ブトラクション像)を求め、第3にメモリ45に記憶さ
せ、D/A変換器48でD/A変換してこのサブトラク
ション像(第2のサブトラクション像)をモニタ5に表
示させる。この第2のサブトラクション像は、マスク像
およびライブ像撮像時に生じる画素のずれを軽減させた
マスク像とライブ像とから求めるので、マスク像および
ライブ像撮像時の画素のずれに起因するアーティファク
トが軽減されている。この第2のサブトラクション像を
撮像部位SBiのサブトラクション像とする。 【0034】なお、上記動作説明では、第1のメモリ4
2にマスク像を記憶し、第2のメモリ43にライブ像を
記憶するようにしたが、マスク像撮像時に第1のスイッ
チSW1をB側に切り替えてマスク像を第2のメモリ4
3に記憶し、一方、ライブ像撮像時に第1のスイッチS
W1をA側に切り替えてライブ像を第1のメモリ42に
記憶するようにしてもよい。このときには、第1のメモ
リ42に記憶されたライブ像が画素シフト時の基準とな
る画像となり、第2のメモリ43に記憶されたマスク像
が画素シフト処理部47による画素シフトの対象となる
画像になる。 【0035】また、上記構成では、被検体Mに対してX
線透視撮像装置2を水平方向に移動させることで、被検
体MとX線透視撮像装置2との相対的な位置関係を被検
体Mの体軸方向に変位させるようにしたが、X線透視撮
像装置2に対して被検体Mをを載置する天板12を水平
方向に移動させることで、被検体MとX線透視撮像装置
2との相対的な位置関係を被検体Mの体軸方向に変位さ
せるようにしてもよい。 【0036】上述したように、この実施例によれば、操
作者はモニタ5に表示される第1のサブトラクション像
に対して適宜の指標線を設定するだけで、マスク像また
はライブ像に対する画素シフトのシフト方向およびシフ
ト量(画素のずれ方向およびずれ量)を自動で検出し、
それ画素のずれ情報に基づき、マスク像またはライブ像
に対する画素シフトを自動で行う。また、指標線の設定
は、モニタ5に表示される第1のサブトラクション像内
の指標を観察して行えるので、その設定は極めて簡単で
ある。すなわち、マスク像、ライブ像撮像時の画素のず
れに起因するアーティファクトが軽減されたサブトラク
ション像を、誰でも簡単な操作で得られ、かつ、処理に
要する時間や手間が大幅に軽減される。 【0037】なお、第1のサブトラクション像に撮像さ
れている、マスク像撮像時の指標3Miと、ライブ像撮像
時の指標3Liとは、図8のようなパターンが考えられ
る。図8(a)は、マスク像とライブ像との画素のずれ
が無い場合、図8(b)は、マスク像に対してライブ像
が左上方向にずれている場合、図8(c)は、マスク像
に対してライブ像が左下方向にずれている場合、図8
(d)は、マスク像に対してライブ像が右上方向にずれ
ている場合、図8(e)は、マスク像に対してライブ像
が右下方向にずれている場合である。 【0038】ところで、上記動作説明では、被検体Mと
X線透視撮像装置2との相対的な位置関係を被検体Mの
体軸方向に変位させながら、複数の連続する撮像部位S
B1〜SBnに対するサブトラクション像を得る場合を
例に採り説明したが、ある1箇所の撮像部位(例えば、
胸部)のサブトラクション像を得る場合にもこの実施例
は同様に適用できる。 【0039】すなわち、1箇所の撮像部位のサブトラク
ション像を得る場合、被検体に造影剤を投与していない
状態で指定の撮像部位のマスク像を撮像し、次に、被検
体に造影剤を投与し、造影剤が投与された被検体の上記
撮像部位のライブ像を撮像し、これら各画像をサブトラ
クションしてその部位のサブトラクション像を得ること
になる。従って、マスク像を撮像してからライブ像を撮
像するまでの間に、被検体に造影剤を投与しなければな
らないし、また、マスク像の撮像からライブ像の撮像ま
での間にある程度の時間間隔を要するので、その間に被
検体が体動し易い。この被検体の体動によって、マスク
像とライブ像とは画素のずれが生じるので、これら各画
像をサブトラクションして得たサブトラクション像には
その画素のずれに起因するアーティファクトが発生す
る。 【0040】この実施例によれば、このような場合のサ
ブトラクション像のアーティファクトを軽減させること
ができる。ただし、上記動作説明で挙げた例の場合、マ
スク像とライブ像の画素のずれは、撮像系22で撮像す
る領域が被検体の体軸方向などの位置方向にずれている
ことに起因しているが、上記場合の画素のずれは被検体
の体動に起因している。従って、図9に示すように、撮
像部位SB内であって指標3を被検体Mの上に定置さ
せ、被検体Mの体動によるマスク像、ライブ像の画素の
ずれを各画像撮像時の指標の画素のずれに反映させてや
る必要がある。 【0041】なお、上記動作説明の例の場合にも、図1
0に示すように、各指標31 〜3nを被検体Mの上に定
置させれば、被検体Mの体動によるマスク像、ライブ像
の画素のずれで起こる各画像の画素のずれに起因するア
ーティファクトをも軽減したサブトラクション像を得る
ことができる。 【0042】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、所定の位置に定置された指標をマスク像と
ライブ像にそれぞれ写し込んで、この指標の画素のずれ
に基づき各画像の画素のずれを無くすようにしているの
で、操作者は面倒な操作を行うことなく、また、いずれ
かの画像の各画素のシフトも1回でかつ自動で行われ
る。従って、マスク像とライブ像の画素のずれに起因す
るアーティファクトを軽減したサブトラクション像を、
誰でも簡単に短時間で得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例に係るX線撮像装置の全体
構成図である。 【図2】画像処理部の構成を示すブロック図である。 【図3】指標の一例を示す外観斜視図である。 【図4】実施例装置による動作を説明するための図であ
る。 【図5】マスク像とライブ像の画素のずれを示す図であ
る。 【図6】第1のサブトラクション像に撮像されているマ
スク像撮像時の指標とライブ像撮像時の指標を示す図で
ある。 【図7】画素のずれ(ずれ方向、ずれ量)の検出原理を
説明するための図である。 【図8】第1のサブトラクション像に撮像されているマ
スク像撮像時の指標とライブ像撮像時の指標とのずれの
パターンを示す図である。 【図9】1箇所の撮像部位に対するサブトラクション像
を得る場合の指標の定置位置を示す図である。 【図10】複数の連続する撮像部位に対する各サブトラ
クション像を得る場合の指標の定置位置の変形例を示す
図である。 【符号の説明】 2 … X線透視撮像装置 3 … 指標 41 … D/A変換器 42 … 第1のメモリ 43 … 第2のメモリ 44 … 演算器 45 … 第3のメモリ 46 … 画素ずれ検出部 47 … 画素シフト処理部 M … 被検体

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被検体の所定の撮像部位のマスク像とラ
    イブ像とを撮像し、これら各画像をサブトラクションし
    てその部位のサブトラクション像を得るX線撮像装置で
    あって、(a)前記撮像部位にX線を照射し、前記撮像
    部位を透過したX線透過像を撮像するX線透視撮像手段
    と、(b)前記X線透視像をディジタルデータに変換す
    るデータ変換手段と、(c)前記撮像部位とともに前記
    X線透視撮像装置によって撮像される、所定の位置に定
    置されたX線不透過物質を含む指標と、(d)造影剤が
    投与されていない被検体の前記撮像部位と前記指標とを
    撮像しディジタルデータに変換したX線透過像(マスク
    像)と、造影剤が投与された被検体の前記撮像部位と前
    記指標とを撮像しディジタルデータに変換したX線透過
    像(ライブ像)とのサブトラクションを行いその部位の
    第1のサブトラクション像を求める第1の演算手段と、
    (e)前記第1のサブトラクション像に撮像されてい
    る、前記マスク像撮像時の指標と、前記ライブ像撮像時
    の指標との画素のずれを検出する画素ずれ検出手段と、
    (f)前記画素のずれが無くなるように前記マスク像ま
    たは前記ライブ像のいずれかの画像を基準として他方の
    画像の各画素をシフトさせる画素シフト手段と、(g)
    基準とした画像と画素シフトさせた画像とのサブトラク
    ションを行いその部位の第2のサブトラクション像を求
    める第2の演算手段と、(h)前記第1のサブトラクシ
    ョン像が映し出されたモニタ上で直交した2本の指標線
    を設定する操作盤とを備え、(i)前記画素ずれ検出手
    段は、前記設定された2本の指標線に沿った画像の濃淡
    の変化から前記画素のずれを検出することを特徴とする
    X線撮像装置。
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