JP3451733B2 - 車両のトラクションコントロール装置 - Google Patents

車両のトラクションコントロール装置

Info

Publication number
JP3451733B2
JP3451733B2 JP16871994A JP16871994A JP3451733B2 JP 3451733 B2 JP3451733 B2 JP 3451733B2 JP 16871994 A JP16871994 A JP 16871994A JP 16871994 A JP16871994 A JP 16871994A JP 3451733 B2 JP3451733 B2 JP 3451733B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
brake
hydraulic pressure
control
traction control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16871994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0811593A (ja
Inventor
哲也 立畑
文雄 景山
俊明 津山
知之 平尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP16871994A priority Critical patent/JP3451733B2/ja
Publication of JPH0811593A publication Critical patent/JPH0811593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3451733B2 publication Critical patent/JP3451733B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のエンジントラク
ション制御とブレーキトラクション制御とを行うトラク
ションコントロール装置に関し、特に、バルブ類の熱負
荷の軽減と、ポンプ駆動用モータの通電回路のリレース
イッチの耐久性を確保できるように改善したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の加速時において、駆動輪が
過大駆動トルクによりスリップして走行性能が低下する
ことを防止する為に、駆動輪のスリップ量を検出し、駆
動輪のスリップ値が目標スリップ値となるように、エン
ジン駆動力や車輪に対する制動力を制御(エンジン駆動
力を低下させる、又は制動力を増大させる)ように構成
した車両のトラクション制御技術は一般に実用化されて
いる。
【0003】この種の車両のトラクション制御において
は、4輪の車輪速を夫々検出する車輪速センサが設けら
れ、駆動輪速と従動輪速とから駆動輪のスリップ量が演
算され、また、車体速と路面摩擦係数とに応じて目標ス
リップ量が設定される。前記路面摩擦係数は、従動輪速
と、その加速度とから推定される(特開昭60−997
57号公報参照)。前記駆動輪のスリップ抑制の為に、
エンジン駆動力を抑制する技術としては、点火時期のリ
タード及び/又は燃料カット、又は、吸気通路の副スロ
ットル弁を介しての吸気量の調節、等が適用される。
【0004】前記制動力を制御する技術としては、駆動
輪のブレーキ装置を作動させるのが一般的であるが、ブ
レーキ装置の耐久性に鑑みて、ブレーキトラクション制
御の目標スリップ量を、エンジントラクション制御の目
標スリップ量よりも高く設定し、スリップ量が小さいと
きには、エンジントラクション制御によりエンジン駆動
力を低下させ、また、スリップ量が大きいときには、エ
ンジン駆動力を低下させつつ、ブレーキトラクション制
御により制動力を増強させるトラクション制御技術も提
案されている(特開昭63−166649号公報参
照)。
【0005】前記ブレーキトラクション制御を適用する
車両の制動システムの液圧系の一例として、液圧供給源
から分岐して左右の駆動輪のブレーキ機構のホイールシ
リンダに延びる分岐液圧通路と、これら分岐液圧通路の
各々に接続された増圧バルブ及び減圧バルブと、マスタ
シリンダから両分岐液圧通路に通じるメイン液圧通路に
介設されたカットバルブと、メイン液圧通路に接続され
た増圧用シリンダと、この増圧用シリンダに液圧を供給
するポンプと、増圧用シリンダからの戻り液圧通路に介
設されたコントロールバルブ等を設け、これら増圧バル
ブと減圧バルブを制御することで、左右のホイールシリ
ンダのブレーキ液圧を制御するように構成したものもあ
る。
【0006】前記増圧バルブ及び減圧バルブは、デュー
ティソレノイドバルブで構成され、カットバルブとコン
トロールバルブとは電磁開閉弁で構成されており、ブレ
ーキトラクション制御実行中には、カットバルブとコン
トロールバルブとは、夫々のソレノイドコイルに通電す
ることで、閉弁される。
【0007】ここで、特開昭63−17158号公報に
は、ブレーキトラクション制御実行中に、ブレーキトラ
クション制御用ブレーキ液圧系の制御バルブの液圧増減
動作に応じた値の累積値が、所定値に達したときに、ブ
レーキ液圧が零圧まで低下したとして、通常のブレーキ
液圧系に切換えるようにしたスリップ制御装置が記載さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記エンジントラクシ
ョン制御とブレーキトラクション制御とを行うトラクシ
ョンコントロール装置において、エンジントラクション
制御のみを実行しているときには、ブレーキ装置を作動
させる必要がないことから、液圧供給源のポンプ駆動用
モータを停止し、前記カットバルブ及びコントロールバ
ルブを閉弁し、これらバルブの熱負荷軽減の為にソレノ
イドへの通電も停止する。
【0009】しかし、低摩擦路を走行時には、駆動輪の
スリップの低下に応じてブレーキトラクション制御実行
を停止すると、再度スリップ量が増し、再度ブレーキト
ラクション制御実行状態に移行するのを繰り返すことに
なるが、この場合、ポンプ駆動用モータがON、OF
F、ONと頻繁に繰り返されるため、モータ駆動回路の
リレースイッチの耐久性が低下し、モータのON、OF
F切換えに伴う振動や振動音も悪化するという問題があ
る。また、ポンプ駆動用モータがONされてから、ブレ
ーキ液圧が発生するまでに100 〜200 msの時間がかか
るため、再度ブレーキトラクション制御を再開するとき
の応答性が低下するという問題がある。
【0010】更に、特開昭63−17158号公報に記
載のように、制御バルブ(増圧バルブ及び減圧バルブ)
の増減圧時間の累積値からブレーキ液圧を推定する場
合、前記モータの回転開始後の100 〜200 msの間は、
ブレーキ液圧が実質的に発生しないことから、単に制御
バルブの増減圧時間の累積値からブレーキ液圧を推定す
るだけでは、液圧推定精度が低下するという問題もあ
る。本発明の目的は、バルブ類の熱負荷の軽減を図りつ
つも、ポンプ駆動用モータの駆動回路のリレースイッチ
の耐久性を確保できるような車両のトラクションコント
ロール装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】 請求項1の車両のトラ
クションコントロール装置は、駆動輪の路面に対するス
リップを抑制する為に、駆動輪のスリップ量が第1目標
スリップ量となるようにエンジントラクション制御を行
うエンジントラクション制御手段と、駆動輪のスリップ
量が第1目標スリップ量よりも高い第2目標スリップ量
となるようにブレーキトラクション制御を行うブレーキ
トラクション制御手段とを備えた車両のトラクションコ
ントロール装置において、左右の駆動輪のブレーキ装置
にブレーキ液圧を供給するポンプ及びポンプ駆動用モー
タと、路面の摩擦係数を検知する路面摩擦検知手段と、
左右の駆動輪のブレーキ装置のブレーキ液圧を夫々検知
する液圧検知手段と、前記液圧検知手段で検知されたブ
レーキ液圧が左右輪とも低圧の設定値まで低下したとき
に、前記ポンプ駆動用モータに対して前記ポンプによる
ブレーキ液圧発生動作を中止させる液圧発生中止手段
と、前記エンジントラクション制御実行中か否かを判定
する判定手段と、エンジントラクション制御実行中に
右の駆動輪のブレーキ液圧が前記設定値まで低下したと
きに前記液圧発生中止手段に対して、路面摩擦検知手
段で検知された路面摩擦係数に基づいて、ブレーキ液圧
発生動作中止時期を、路面摩擦係数が低いときには、高
いときに比較して遅延させる中止時期遅延手段と備えた
ものである。
【0012】ここで、前記駆動輪のブレーキ装置は、
記ポンプからから左右の駆動輪のホイールシリンダまで
延びる分岐液圧通路と、これら分岐液圧通路の各々に接
続された増圧バルブ及び減圧バルブと、マスタシリンダ
を両分岐液圧通路に接続するメイン液圧通路と、メイン
液圧通路に設けられたカットバルブと、メイン液圧通路
に接続された増圧用シリンダと、増圧用シリンダに液圧
を供給するポンプと、増圧用シリンダからの戻り液圧通
路に設けられたコントロールバルブとを備えた構成にし
てもよい(請求項1に従属の請求項2)。
【0013】前記液圧検知手段は、各分岐液圧通路に接
続された増圧バルブの増圧累積時間から減圧バルブの減
圧累積時間を減算した値に基づいて、各ブレーキ液圧を
検知するように構成してもよい(請求項2に従属の請求
項3)。前記液圧検知手段は、前記ポンプ駆動用モータ
の回転開始から所定時間の間は、両ブレーキ液圧を零圧
と推定するように構成してもよい(請求項3に従属の請
求項4)。
【0014】
【発明の作用及び効果】請求項1の車両のトラクション
コントロール装置においては、エンジントラクション制
御手段とブレーキトラクション制御手段とが設けられて
おり、路面摩擦検知手段は路面の摩擦係数を検知し、ま
た、液圧検知手段は、左右の駆動輪のブレーキ装置のブ
レーキ液圧を夫々検知する。液圧発生中止手段は、検知
されたブレーキ液圧が左右輪とも低圧の設定値まで低下
したときに、左右の駆動輪のブレーキ装置にブレーキ液
圧を供給するポンプのポンプ駆動用モータに対して前記
ポンプによるブレーキ液圧発生動作を中止させ、中止時
期遅延手段は、エンジントラクション制御実行中に左右
の駆動輪のブレーキ液圧が前記設定値まで低下したとき
、液圧発生中止手段に対して、検知された路面摩擦係
数に基づいて、ブレーキ液圧発生動作中止時期を、路面
摩擦係数が低いときには、高いときに比較して遅延させ
る。
【0015】以上のように、液圧発生中止手段により、
ブレーキ液圧が左右輪とも低圧の設定値まで低下したと
きに、ブレーキ液圧発生動作を中止させるため、ブレー
キ油圧発生の為の電力を節減し、ブレーキ装置の電磁式
のバルブ類の熱負荷を軽減できる。しかも、中止時期遅
延手段により、ブレーキ液圧発生動作中止時期を、路面
摩擦係数が低いときには、高いときに比較して遅延させ
るので、ブレーキトラクション制御を再開したときの応
答性を高めることができ、ポンプ駆動用モータのON、
OFFの頻度を少なくして、モータ駆動回路のリレース
イッチの耐久性を確保でき、モータのON、OFF切換
えに伴う振動や振動音も低減する。
【0016】請求項2の車両のトラクションコントロー
ル装置においては、駆動輪のブレーキ装置は、前記ポン
から左右の駆動輪のホイールシリンダまで延びる分岐
液圧通路と、これら分岐液圧通路の各々に接続された増
圧バルブ及び減圧バルブと、マスタシリンダを両分岐液
圧通路に接続するメイン液圧通路と、メイン液圧通路に
設けられたカットバルブと、メイン液圧通路に接続され
た増圧用シリンダと、増圧用シリンダに液圧を供給する
ポンプと、増圧用シリンダからの戻り液圧通路に設けら
れたコントロールバルブとを備えており、ブレーキトラ
クション制御実行時には、カットバルブ及びコントロー
ルバルブを閉じ、ポンプから両ホイールシリンダに液圧
を供給し、増圧シリンダによりブレーキ液圧を増圧し、
増圧バルブと減圧バルブを介してブレーキ液圧を制御す
る。
【0017】請求項3の車両のトラクションコントロー
ル装置においては、液圧検知手段は、各分岐液圧通路に
接続された増圧バルブの増圧累積時間から減圧バルブの
減圧累積時間を減算した値に基づいて、各ブレーキ液圧
を検知する。従って、ブレーキ液圧を検出するセンサ等
の機器を設けることなく、演算処理を介してブレーキ液
圧を検知することができる。
【0018】請求項4の車両のトラクションコントロー
ル装置においては、液圧検知手段は、前記ポンプ駆動用
モータの回転開始から所定時間の間は、両ブレーキ液圧
を零圧と推定するため、ブレーキ液圧を推定する精度を
高めることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。本実施例は、後輪駆動型の車両のトラク
ションコントロール装置に、本発明を適用した場合の一
例である。第1図に示すように、この車両においては、
左右の前輪1,2が従動輪、左右の後輪3,4が駆動輪
とされ、車体の前部に搭載されたV型6気筒のエンジン
5の駆動トルクが、トルクコンバータと遊星歯車式変速
ギヤ機構を含む自動変速機6からプロペラシャフト7、
差動装置8及び左右の後輪駆動軸9,10を介して左右
の後輪3,4に伝達されるように構成してある。
【0020】エンジン5の左右のバンク間の上側には、
吸気管11に接続されたサージタンク12が配設され、
6つの分岐吸気管13の夫々は、サージタンク12の側
部から延びて反対側のバンクの吸気ポートに接続され、
各分岐吸気管13には、分岐吸気管13又は吸気ポート
内へ燃料を噴射するインジェクタ14が装着され、吸気
管11には、アクセルペダル15に連動連結された主ス
ロットル弁16と、その上流側配設された副スロットル
弁17が設けられ、副スロットル弁17を回動駆動する
アクチュエータ18が設けられ、また、6つの点火プラ
グに対して所定の順序で所定のタイミングで点火信号を
出力するディストリビュータ19も設けられている。
【0021】左右の前輪1,2と後輪3,4には、車輪
と一体的に回転するディスク21a〜24aと、ブレー
キ油圧の供給を受けて、これらディスク21a〜24a
の回転を制動するキャリパ21b〜24bとからなるブ
レーキ装置21〜24が夫々設けられ、これらのブレー
キ装置21〜24を作動させる制動システム20が設け
られている。
【0022】この制動システム20について、図2を参
照して説明する。図2に示すように、この制動システム
20には、基本的に、ブレーキペダル25で操作される
タンデム型のマスターシリンダ26、左後輪3のキャリ
パ23bのホイールシリンダ23c、右後輪4のキャリ
パ24bのホイールシリンダ24c、マスターシリンダ
から延びるメイン油圧通路27、このメイン油圧通
路27から分岐点Aで分岐してホイールシリンダ23
c,24cに夫々接続された分岐油圧通路31,32、
左前輪1のキャリパ21bのホイールシリンダ21c、
右前輪2のキャリパ22bのホイールシリンダ22c、
マスターシリンダ26から延びるメイン油圧通路28、
このメイン油圧通路28から分岐点Bで分岐してホイー
ルシリンダ21c,22cに夫々接続された分岐油圧通
路51,52が設けられている。
【0023】更に、この制動システム20には、アンチ
スキッドブレーキ制御の為の後輪用ABS油圧系30及
び前輪用ABS油圧系50と、ブレーキトラクション制
御の為の後輪用TCS油圧系70と、これら油圧系3
0,50,70に共用されるポンプ駆動用モータ29と
が設けられている。
【0024】次に、後輪用ABS油圧系30について説
明する。分岐油圧通路31には、増圧バルブ33が設け
られ、増圧バルブ33よりも下流側で分岐油圧通路31
に接続された戻り油路35はリザーバー36に接続さ
れ、この戻り油路35には、減圧バルブ34が設けられ
ている。増圧バルブ33をバイパスするバイパス油路3
7には、戻り方向へ油圧の流れを許すチェックバルブ3
8が設けられている。
【0025】これと同様に、分岐油圧通路32には、増
圧バルブ39が設けられ、増圧バルブ39よりも下流側
で分岐油圧通路32に接続された戻り油路41は、リザ
ーバー36に接続され、この戻り油路41には、減圧バ
ルブ40が設けられている。増圧バルブ39をバイパス
するバイパス油路42には、戻り方向へ油圧の流れを許
すチェックバルブ43が設けられている。
【0026】油圧ポンプ44が設けられた油圧供給路4
5は、リザーバー36から延びて、メイン油圧通路27
の分岐点Aに接続され、この油圧供給路45には、リザ
ーバー36側から順に、チェックバルブ46、油圧ポン
プ44、チェックバルブ47、絞り弁48、チェックバ
ルブ49が接続され、油圧ポンプ44は、モータ29で
駆動される。増圧バルブ33,39と、減圧バルブ3
4,40は、油路を開閉可能で且つ開弁度合いを微調節
可能なデューティソレノイドバルブで構成されている。
【0027】次に、前輪用ABS油圧系50について説
明する。分岐油圧通路51には、増圧バルブ53が設け
られ、増圧バルブ53よりも下流側で分岐油圧通路51
に接続された戻り油路55はリザーバー56に接続さ
れ、この戻り油路55には、減圧バルブ54が設けられ
ている。増圧バルブ53をバイパスするバイパス油路5
7には、戻り方向へ油圧の流れを許すチェックバルブ5
8が設けられている。これと同様に、分岐油圧通路52
には、増圧バルブ59が設けられ、増圧バルブ59より
も下流側で分岐油圧通路52に接続された戻り油路61
はリザーバー56に接続され、この戻り油路61には、
減圧バルブ60が設けられている。増圧バルブ59をバ
イパスするバイパス油路62には、戻り方向へ油圧の流
れを許すチェックバルブ63が設けられている。
【0028】油圧ポンプ64が設けられた油圧供給路6
5は、リザーバー56から延びて、メイン油圧通路28
の分岐点Bに接続され、この油圧供給路65には、リザ
ーバー56側から順に、チェックバルブ66、油圧ポン
プ64、チェックバルブ67、絞り弁68、チェックバ
ルブ69が接続されている。油圧ポンプ64は、モータ
29で駆動される。増圧バルブ53,59と、減圧バル
ブ54,60は、油路を開閉可能で且つ開弁度合いを微
調節可能なデューティソレノイドバルブで構成されてい
る。
【0029】次に、後輪用TCS油圧系70について説
明する。前記メイン油圧通路27には、この通路を開閉
可能なカットバルブ71が設けられ、このカットバルブ
71をバイパスするバイパス油路72には、下流方向へ
の油圧の流れを許すチェックバルブ73が設けられ、ま
た、カットバルブ71をバイパスするバイパス油路74
には、ブレーキトラクション制御実行時に発生するブレ
ーキ油圧よりも高い油圧が作用した際に、上流方向への
油圧の流れを許すチェックバルブ75が設けられてい
る。
【0030】更に、ブレーキトラクション制御実行時
に、メイン油圧通路27の油圧を増圧させる為の増圧用
シリンダ76が設けられている。この増圧用シリンダ7
6の吐出口77は、増圧油路78を介してメイン油圧通
路27に接続され、増圧用シリンダ76の入力油室79
は、油圧ポンプ80を有する油圧入力路81によりリザ
ーバ82に接続され、この油圧入力路81には、リザー
バ82側から順に、チェックバルブ83、油圧ポンプ8
0、チェックバルブ84が設けられており、油圧ポンプ
80はポンプ駆動用モータ29で駆動される。
【0031】前記増圧用シリンダ76の入力油室79に
接続された戻り油路85はリザーバ82に接続され、こ
の戻り油路85には、この油路を開閉可能なコントロー
ルバルブ86が設けられている。尚、符号87は、所定
の高い油圧でリリーフ作動するリリーフバルブであり、
カットバルブ71とコントロールバルブ86とは、開閉
式のソレノイドバルブである。前記増圧用シリンダ76
のピストン88は、復帰バネ89で入力油室79の方へ
付勢され、入力油室79に油圧が供給されると、復帰バ
ネ89に抗して、ピストン88が吐出方向へ移動してメ
イン油圧通路27に油圧を吐出する。
【0032】図1に示すように、左右の前輪及び後輪1
〜4の車輪速V1〜V4を夫々検出する車輪速センサ9
1a〜94aと、操舵ハンドル92の舵角を検出する舵
角センサ93と、ブレーキペダル25の操作時にONと
なるブレーキスイッチ94、エンジン回転数センサ9
5、アクセルベダル15の踏込み量を検出するアクセル
センサ96、主スロットル弁16の開度を検出するスロ
ットルセンサ97、走行モード(スポーツモード、ノー
マルモード、セーフティモード)を設定するモードスイ
ッチ98等のセンサ類が設けられている。尚、車輪速セ
ンサ91a〜94aは、ブレーキディスク21a〜24
a又はその近傍部に形成された複数の検出部を電磁ピッ
クアップで検出する構成のものである。
【0033】更に、前記センサやスイッチ類からの検出
信号を受けて、エンジン5に対するエンジントラクショ
ン制御と、ブレーキ装置21〜24に対するアンチスキ
ッドブレーキ制御と、ブレーキ装置23,24に対する
ブレーキトラクション制御とを実行するスリップ制御ユ
ニット90が設けられており、エンジン5を制御するエ
ンジン制御ユニット110と、自動変速機6を制御する
変速機制御ユニット120も設けられている。但し、エ
ンジン制御ユニット110には、車速、主スロットル弁
の開度、エンジン回転数、吸入空気量、シフトレバーの
シフト位置、等の種々の検出信号が供給され、また、変
速機制御ユニット120には、車速、主スロットル弁1
6のスロットル開度、シフトレバーのシフト位置、変速
機6の油温度及び油圧、等の種々の検出信号が供給され
ている。尚、以下の説明において、トラクション制御を
「TCS制御」と略称し、アンチスキッドブレーキ制御
を「ABS制御」と略称することもある。
【0034】スリップ制御ユニット90からは、エンジ
ン制御ユニット110に対してエンジンTCS制御の制
御信号が供給され、エンジン制御ユニット110は、エ
ンジンTCS制御の制御信号に基いて、アクチュエータ
18を介して副スロットル弁17を制御する。また、ス
リップ制御ユニット90からは、制動システム20に、
ブレーキTCS制御の制御信号及びABS制御の制御信
号が供給される。スリップ制御ユニット90は、センサ
やスイッチ類からの検出信号を、必要に応じて波形整形
する波形整形回路、種々の検出信号を必要に応じてAD
変換するA/D変換器、入力出力インターフェース、マ
イクロコンピュータ、前記バルブ類及びモータ29の為
のの駆動回路、複数のタイマ等で構成され、マイクロコ
ンピュータのROMには、後述のトラクション制御及び
それに付随する種々の制御の制御プログラムやテーブル
やマップ等が予め格納され、RAMには種々のワークメ
モリが設けられている。
【0035】前記エンジンTCS制御について簡単に説
明すると、駆動輪3,4のスリップ量が、エンジンTC
S制御用目標スリップ量よりも大きくなったときには、
副スロットル弁17の開度を閉じ方向へ調節して、エン
ジン5の駆動力を低下させて、駆動輪3,4のスリップ
を抑制する。前記ABS制御について簡単に説明する
と、主に制動時に、各車輪(駆動輪3,4と従動輪1,
2)がロック状態になったときには、モータ29を作動
させ、ABS用油圧系30,50のうちの対応する減圧
バルブ34,40,54,60と増圧バルブ33,3
9,53,59を介してブレーキ油圧を減圧、保持、増
圧する所定のパターンを繰り返して、スリップ量が所定
のABS制御用目標スリップ量以下になるように制御す
る。
【0036】前記ブレーキTCS制御について簡単に説
明すると、駆動輪3,4のスリップ量が、ブレーキTC
S制御用目標スリップ量よりも大きくなったときには、
モータ29を駆動させ、カットバルブ71及びコントロ
ールバルブ86を閉じ、増圧バルブ33,39を開き、
減圧バルブ34,40を閉じて、増圧用シリンダ76か
らホイールシリンダ23c,24cへ油圧を供給して制
動力を強化し、駆動輪3,4のスリップ量が、ブレーキ
TCS制御用目標スリップ量以下になるように、ブレー
キ油圧を制御する。但し、実際には両方のホイールシリ
ンダ23c,24cに対して個別的にブレーキトラクシ
ョン制御が実行される。
【0037】次に、スリップ制御ユニット90で実行さ
れるエンジンTCS制御とブレーキTCS制御とを含む
トラクション制御について、図3以降の図面を参照しつ
つ説明するが、最初に、このトラクション制御の概要に
ついて説明しておく。車両の走行状態や路面摩擦状態に
応じた駆動輪3,4の目標スリップ量(スロットル制御
用の目標スリップ量、ブレーキ制御用の目標スリップ
量)を設定し、駆動輪3,4のスリップ量を4輪の車輪
速を用いて算出し、車両の加速走行時等において、スリ
ップ量がスロットル制御用目標スリップ量以下となるよ
うに、副スロットル弁17を制御するとともに、スリッ
プ量がブレーキ制御用目標スリップ量以下となるよう
に、増圧バルブ33,39及び減圧バルブ34,40を
介してブレーキ装置23,24を制御する。
【0038】次に、トラクション制御のルーチンについ
て、図3以降のフローチャートを参照しつつ説明する。
尚、図中符号Si(i=1,2,3・・・)は各ステッ
プを示し、図3に示すメインルーチンは、所定微小時間
(例えば、8ms)毎に繰り返し実行される。
【0039】図3において、エンジンの起動により制御
が開始されると、スリップ量検知処理が実行され(S
1)、次に目標スリップ量設定処理が実行され(S
2)、次にスリップ判定処理が実行され(S3)、次に
スロットル制御用目標制御量演算処理が実行され(S
4)、次にブレーキ制御用目標制御量演算処理が実行さ
れ(S5)、次に、スロットル制御用スリップフラグF
e=1を条件として、スロットル制御用制御信号がエン
ジン制御ユニット110に出力され(S6)、次に、左
後輪3のブレーキ制御用スリップフラグFb1=1を条件
として、左後輪ブレーキ制御用制御信号が出力され、ま
た、右後輪4のブレーキ制御用スリップフラグFb2=1
を条件として、右後輪ブレーキ制御用制御信号が出力さ
れ(S7)、その後リターンする。
【0040】次に、S1〜S5の各サブルーチンについ
て順々に説明する。 スリップ量検知処理・・・図4参照 このスリップ量検知処理のサブルーチンが開始される
と、最初に、車輪速センサ91a〜94aから左右の前
輪1,2と後輪3,4の車輪速V1〜V4が読み込まれ
(S10)、次に車体速である車速Vが、左右の従動輪
速V1,V2の平均値として演算され、また、最大駆動
輪速Vmが左右の駆動輪速V3,V4の最大値として演
算される(S11)。次に、S12において、スロット
ル制御用スリップ量Se、左後輪ブレーキ制御用スリッ
プ量Sb1、右後輪ブレーキ制御用スリップ量Sb2が、図
示の式で夫々演算され、これらスリップ量のデータはワ
ークメモリに更新しつつ格納される。
【0041】目標スリップ量設定処理・・・図5参照 この目標スリップ量設定処理のサブルーチンが開始され
ると、以下の演算に必要な各種信号(路面摩擦係数μ、
車速V、アクセル踏込量、検出舵角θ、モードスイッチ
98からのモード信号、ブレーキスイッチ94からのブ
レーキスイッチ信号、等)が読み込まれる(S20)。
【0042】ここで、路面摩擦係数μは、図示外の割り
込み処理ルーチンにより、車速Vとその加速度Vgとに
基いて次のようにして演算され、時々刻々更新される。
この路面摩擦係数μの演算には、100msカウントの
タイマと、500msカウントのタイマとを用い、スリ
ップ制御開始から車体加速度Vgが十分に大きくならな
い500ms経過までは100ms毎に100ms間の
車速Vの変化から次の(1)式により車体加速度Vgを
求め、また、車体加速度Vgが十分に大きくなった50
0ms経過後は、100ms毎に500ms間の車速V
の変化から次の(2)式により車体加速度Vgを求め
る。尚、V(i)は現時点、V(i−100)は100
ms前、V(i−500)は500ms前の各車速であ
りK1、K2は夫々所定の定数である。尚、msは、m
secのことである。
【0043】 Vg=K1×〔V(i)−V(i−100)〕 (1) Vg=K2×〔V(i)−V(i−500)〕 (2) 前記路面摩擦係数μは、前記のように求めた車速Vと、
車体加速度Vgとを用いて表1に示したμテーブルから
3次元補完により演算され、ワークメモリに更新しつつ
格納される。
【0044】
【表1】
【0045】次に、S21において、図9のマップM0
に路面摩擦係数μを適用して、スロットル制御用目標ス
リップ量基本値SETo と、ブレーキ制御用目標スリップ
量基本値SBTo とが演算される。マップM0に示すよう
に、基本値SETo を、基本値SBTo よりも小さく設定し
てあるのは、スリップ量が小さい状態では、エンジント
ラクション制御によりスリップを抑制し、スリップ量が
大きい状態では、エンジントラクション制御とブレーキ
トラクション制御とでスリップを抑制を図ることで、ブ
レーキ装置23,24の負荷増大を防止する為である。
【0046】次に、S22において、前記基本値SETo
と基本値SBTo とを、車両の走行状態等に応じて補正す
る為の係数k1〜k4が演算される。即ち、図10のマ
ップM1に車速Vを適用して係数k1が演算され、図1
1のマップM2にアクセル踏込量を適用して係数k2が
演算され、図12のマップM3に舵角θを適用して係数
k3が演算され、図13のマップM4とモード信号とか
ら係数k4が演算される。次に、S23において、前記
の係数k1〜k4を乗算した係数KDが演算され、次に
S24において、スロットル制御用目標スリップ量SET
が、SET=基本値SETo ×KDとして演算され、ブレー
キ制御用目標スリップ量SBTが、SBT=基本値SBTo ×
KDとして演算され、これらが、ワークメモリに格納さ
れる。
【0047】スリップ判定処理・・・図6参照 スリップ判定処理が開始されると、各種信号(スリップ
量Se,Sb1,Sb2,、目標スリップ量SET,SBTのデ
ータ、ブレーキスイッチ信号等)が読み込まれ(S3
0)、その後、S31〜S34において、エンジントラ
クション制御の要否を識別するスリップフラグFeと、
左後輪3のブレーキ装置23に対するブレーキトラクシ
ョン制御の要否を識別するスリップフラグFb1と、右後
輪4のブレーキ装置24に対するブレーキトラクション
制御の要否を識別するスリップフラグFb2とが設定され
る。
【0048】S31において、スリップ量Se>目標ス
リップ量SETの場合には、フラグFeが1にセットさ
れ、また、スリップ量Se≦目標スリップ量SETの状態
が所定時間(例えば、1500ms)継続した場合には、フ
ラグFeが0にリセットされる。尚、所定時間継続につ
いては、実際には、タイマーとタイマーフラグを介して
判定されることになる。次に、S32において、スリッ
プ量Sb1>目標スリップ量SBTの場合には、フラグFb1
が1 にセットされ、スリップ量Sb1≦目標スリップ量S
BTの場合には、フラグFb1が0にリセットされ、また、
同様に、スリップ量Sb2>目標スリップ量SBTの場合に
は、フラグFb2が1 にセットされ、スリップ量Sb2≦目
標スリップ量SBTの場合には、フラグFb2が0にリセッ
トされる。次に、ブレーキスイッチ94がONか否か判
定し、それがONのときには、フラグFb1,Fb2が0に
リセットされ、また、OFFのときには、フラグFe,
Fb1,Fb2が変更なしに保持される。
【0049】スロットル制御用目標制御量演算処理・・
・図7参照 この演算処理が開始されると、各種信号(スリップ量S
e、目標スリップ量SET、スリップ量Seの目標スリッ
プ量SETに対するスリップ量偏差EN(i-1)、エンジン回
転数Ne、主スロットル弁16のスロットル開度TVO 、
最終目標制御量FTetg (i-1)、スリップフラグFe、車
速V等のデータ)が読み込まれる(S40)。但し、添
字(i-1) は前回の値、添字(i) は今回の値を示す。
【0050】次に、S41において、スリップ量偏差E
N であって今回の偏差EN(i)が、スリップ量Seと目標
スリップ量SETとの差として演算され、スリップ量偏差
変化率DENであって今回の偏差変化率DEN(i) が、今回
の偏差EN(i)と前回の偏差EN(i-1)の差として演算され
る。次に、S42において、今回の偏差EN(i)及び偏差
変化率DEN(i) を表2に適用して、基本制御量基本値T
eoが演算され、また、その基本制御量基本値Teoを表3
に適用して、基本制御量基本値Teoが数値化される。
【0051】
【表2】
【表3】
【0052】エンジントラクション制御において、表2
のテーブルにおいて、ZOは副スロットル弁17の開度
保持を示し、Nは副スロットル弁17の閉動、Pは副ス
ロットル弁17の開動を示し、また、添字S,M,B
は、制御量の大きさを示すもので、Sは「制御量小」、
Mは「制御量中」、Bは「制御量大」を示す。表3のテ
ーブルは、表2のテーブルにおける制御量を数値化した
ものであり、表3中の数値は、副スロットル弁17を開
閉する速度(%/s)である。
【0053】次に、エンジンの運転状態に応じて制御量
を補正する為に、S43において、表4に、エンジン回
転数Neとスロットル開度TVO を適用して、補正係数K
eが演算され、前記基本制御量基本値Teo×Keが、今
回の基本制御量Te (i) として設定される。
【0054】
【表4】
【0055】次に、S44において、今回の最終目標制
御量FTegt(i)が、前回の最終目標制御量FTegt(i-1)に今
回の基本制御量Te (i) を加算した値に設定される。次
に、S45において、前回のスリップフラグFe(i-1)
=0、且つ今回のスリップフラグFe(i) =1 か否か、
つまり、今回一連のエンジントラクション制御実行状態
に入ったか否か判定され、その判定がYes のときには、
S46において、図14のマップM5に、車速Vと、路
面摩擦係数μを適用して、副スロットル弁17の初期閉
動量SMが演算され、また、今回の最終目標制御量FTe
tg(i)が、γ×SMに設定される。尚、γは、正の所定
の定数である。また、S45の判定が No の場合には、
S46がスキップされる。
【0056】ブレーキ制御用目標制御量演算処理・・・
図8参照 この目標制御量演算処理が開始されると、最初に各種信
号(スリップ量Sb1,Sb2、目標スリップ量SBT、スリ
ップ量Sb1, Sb2の目標スリップ量SBTに対するスリッ
プ量偏差ENb1(i-1),ENb2(i-1)、最終目標制御量FTb
tg1(i-1), FTbtg2(i-1)等のデータ)が読み込まれる
(S50)。尚、添字「1」は左後輪3のブレーキ装置
23の為の増圧バルブと減圧バルブを示し、添字「2」
は右後輪4のブレーキ装置24の為の増圧バルブと減圧
バルブを示す。
【0057】次に、S51において、スリップ量偏差E
N であって今回の偏差ENb1(i),ENb2(i)と、スリップ
量偏差変化率DENであって今回の偏差変化率DENb1(i)
,DENb2(i) が、図示の演算式のように、前記と同様
に演算される。次に、S52において、今回のスリップ
量偏差ENb1(i)と、今回のスリップ量偏差変化率DENb1
(i) を、表2のテーブルに適用して今回の基本制御量基
本値Tb1(i) が演算され、また、今回のスリップ量偏差
ENb2(i)と、今回のスリップ量偏差変化率DENb2(i)
を、表2のテーブルに適用して今回の基本制御量基本値
Tb2(i) が演算される。次に、前記基本制御量基本値T
b1(i) ,Tb2(i) を表5のテーブルに夫々適用して、こ
れらが数値化される(S53)。
【0058】
【表5】
【0059】表5中の正負の符号を除く数値は、増圧バ
ルブ33,39及び減圧バルブ43,40のデューティ
ソレノイドのデューティ率(%)であり、このデューテ
ィ率は、増圧時には増圧バルブ33,39のデューティ
率、減圧時には減圧バルブ43,40のデューティ率を
示す。尚、増圧時には減圧バルブ43,40が全閉(デ
ューティ率=0)に設定され、また、減圧時には増圧バ
ルブ33,39が全閉(デューティ率=0)に設定され
る。次に、S54において今回の最終目標制御量FTbtg
1(i),FTbtg2(i)が、図示の演算式に示すように、前回
の最終目標制御量FTbtg1(i-1),FTbtg2(i-1)に今回の
基本制御量基本値Tb1(i) ,Tb2(i) を夫々加算した値
として設定される。
【0060】以上のようにして、エンジントラクション
制御の最終目標制御量FTetg (i)と、ブレーキトラクシ
ョン制御の最終目標制御量FTbtg1(i),FTbtg2(i)が演
算されると、メインルーチンのS6においては、スリッ
プフラグFe=1を条件として、最終目標制御量FTetg
(i)に相当する制御信号をエンジン制御ユニット110
に出力し、次に、S7においては、スリップフラグFb1
=1を条件として、左後輪3のブレーキ装置23の為の
増圧バルブ33と減圧バルブ34に対して、最終目標制
御量FTbtg1(i)に相当する制御信号を出力するととも
に、スリップフラグFb2=1を条件として、右後輪4の
ブレーキ装置24の為の増圧バルブ39と減圧バルブ4
0に対して、最終目標制御量FTbtg2(i)に相当する制御
信号を出力する。
【0061】次に、図3のメインルーチンに付随するブ
レーキ油圧推定処理であってメインルーチンと並行的に
実行されるブレーキ油圧推定処理について図15を参照
して説明する。このブレーキ油圧推定処理は、左駆動輪
3のホイールシリンダ23cのブレーキ油圧と、右駆動
輪4のホイールシリンダ24cのブレーキ油圧について
独立かつ同時に並行して実行される処理であり、このブ
レーキ油圧推定処理は、所定微小時間(例えば、演算周
期8ms)おきに繰り返し実行される。尚、このブレー
キ油圧推定処理は、図3のメインルーチンにおいて実行
するように構成してもよい。
【0062】前記ホイールシリンダ23cのブレーキ油
圧についてのブレーキ油圧推定処理と、ホイールシリン
ダ24cのブレーキ油圧についてのブレーキ油圧推定処
理とは、同様であるので、前者を例として説明する。ブ
レーキ油圧推定処理が開始されると、各種信号(モータ
29の駆動回路への制御信号、増圧バルブ33への制御
信号、減圧バルブ34への制御信号、前回のブレーキ油
圧、等のデータ)が読み込まれる(S60)。
【0063】次に、S61において、ポンプ駆動用モー
タ29がOFFからONに切換えられたか否かするが、
この判定は、モータ29の駆動回路への制御信号から判
定してもよいし、スリップフラグFb1,Fb2の少なくと
も一方が「0」から「1」に切換えられたか否かから判
定してもよい。そして、この判定がYes のときには、例
えば0msから500 msまでカウントアップするカウン
トアップ型のタイマTM(その計時時間をTMとする)
がリセット後スタートされ(S62)、その後リターン
する。S61の判定が No のときは、モータ29がON
か否か判定し(S63)、その判定が No のときには、
S74において、ブレーキ油圧BPiが0にリセットし
てからリターンする。尚、符号i(i=1,2)は添字
であり、BP1は、ホイールシリンダ23cのブレーキ
油圧を示し、BP2は、ホイールシリンダ24cのブレ
ーキ油圧を示す。
【0064】一方、モータ29がONのときには、タイ
マTMの計時時間TMが所定時間Δt(例えば、Δt=
100 〜200 ms)以下か否か判定する(S64)。即
ち、モータ29の作動開始直後の所定時間Δtの間は、
ポンプ47が回転しても、ブレーキ油圧BPiが実質的
に零圧に等しいので、S64の判定がYes のときには、
ブレーキ油圧BPiが0にリセットされ(S65)、そ
の後リターンする。TM>Δtになると、S64からS
66へ移行し、増圧バルブ33への制御信号から増圧か
否か判定し(S66)、増圧中のときには、今回の増圧
時間Tuが、Tu=di×ΔTとして演算される(S6
7)。前記diは増圧バルブ33の制御信号のデューテ
ィ比、ΔTは8ms(演算周期)であるので、増圧時間
Tuは、正味の増圧時間に相当する時間である。次に、
S67の次のS68において、今回の減圧時間Twが0
に設定してからS73へ移行する。
【0065】S66の判定が No のときには、減圧バル
ブ34への制御信号から減圧か否か判定し(S69)、
減圧中であるときには、今回の減圧時間Twが、Tw=
di×ΔTとして演算され(S70)、次にS71にお
いて今回の増圧時間Tuを0に設定してから、S73へ
移行する。尚、S69の判定が No のときには、S72
において、今回の増圧時間Tuを0、今回の減圧時間T
wを0に設定してからS73へ移行する。S73におい
ては、今回のブレーキ油圧BPiが、次式のように演算
される。 BPi=BPi(前回値)+α×Tu−β×Tw 前記α、βは、増圧バルブ33や減圧バルブ34の特性
等から決まる夫々所定の定数であり、このように、累積
増圧時間と累積減圧時間との差を用いて、今回のブレー
キ油圧BPiを推定してから、リターンする。以上のよ
うに、ブレーキ油圧が時々刻々推定されるが、モータ2
9の動作開始直後のΔtの間は、ブレーキ油圧BPiを
0に設定することで、ブレーキ油圧推定の精度を高める
ことができる。
【0066】次に、前記トラクション制御のメインルー
チンに付随する油圧系切換え処理のルーチンについて、
図16のフローチャートを参照して説明する。尚、この
ルーチンは、メインルーチンと同様に所定微小時間(例
えば、8ms)おきに繰り返し実行されるものである
が、このルーチンは、メインルーチンに組み込んでもよ
い。
【0067】この油圧系切換え処理が開始されると、最
初に各種信号(スリップフラグFe、Fb1、Fb2、路面
摩擦係数μ、ブレーキ油圧BP1,BP2等のデータ)
が読み込まれる(S80)。次に、S81において、ブ
レーキTCS制御が開始された否か判定するが、スリッ
プフラグFb1,Fb2の少なくとも一方が「0」から
「1」に切換えられたときには、Yes と判定され、この
場合には、S82において、モータ29がONに切換え
られ、コントロールバルブ86及びカットバルブ71が
閉弁され、その後リターンする。S81の判定が No の
ときには、モータ29の駆動回路への制御信号に基づい
てモータ29がON状態か否か判定され(S83)、そ
の判定が No のときはリターンし、Yes のときには、ホ
イールシリンダ23cのブレーキ油圧BP1≦δ、且つ
ホイールシリンダ24cのブレーキ油圧BP2≦δかい
否か判定する(S84)。前記δは、ほぼ零に等しい所
定値であり、両ホイールシリンダ23c,24cのブレ
ーキ油圧BP1,BP2が共に所定値δまで低下しない
うちは、S84からリターンする。
【0068】減圧がほぼ完了してS84の判定がYes に
なると、S85において、スリップフラグFeに基づい
て、エンジンTCS制御が実行中か否か判定し、その判
定がNo のときには、S92へ移行し、S92におい
て、モータ29がOFFに切換えられ、コントロールバ
ルブ86が開弁され、ブレーキ油圧がマスタシリンダ2
6へ逆流することのないように、コントロールバルブ8
6の開弁後にカットバルブ71が開弁され、その後リタ
ーンする。このように、モータ29とバルブ86,71
を切換えて、ブレーキ油圧発生動作を中止することで、
バルブ86,71の熱負荷を軽減し、消費電力を節減す
ることができる。
【0069】エンジンTCS制御実行中の場合には、駆
動輪3,4のスリップが未だ十分に収束しておらず、ブ
レーキTCS制御が再開される可能性が残っていること
から、以下のステップが設けられている。即ち、S86
において、路面摩擦係数μに基づいて低摩擦路面か否か
判定し、低摩擦路面でない場合には、ブレーキTCS制
御が再開される可能性がないことから、S92へ移行す
る。
【0070】これに対して、低摩擦路面である場合に
は、高摩擦路面の場合に比較して、モータ29OFFへ
の切換え時期を遅延させる為に、S87において、タイ
マフラグFtが0か否か判定し、その判定がYes のとき
には、例えば、500 msまでカウントアップするカウン
トアップ式のタイマTm(その計時時間をTmとする)
がリセット後スタートされ(S88)、次にS89にお
いてタイマフラグFtを1にセットしてからリターンす
る。タイマフラグFtのセット後は、S87からS90
へ移行し、S90において計時時間Tmが設定時間t0
(例えば、t0=300 ms)にほぼ等しいか否か判定
し、 No のときには、リターンするのを繰り返して、S
90の判定がYes になると、フラグFtを0にリセット
(S91)後に、S92へ移行する。
【0071】このように、エンジンTCS制御実行中
で、低摩擦路面の場合には、設定時間t0だけ遅延させ
てからS92を実行するので、ブレーキTCS制御再開
時に応答性良くブレーキTCS制御を再開できるうえ、
モータ29のON、OFFの切換え頻度も低くなるた
め、モータ駆動回路のリレースイッチの耐久性が低下す
ることもないし、また、モータ29の切換えに伴う振動
や振動音も緩和されることになる。
【0072】次に、モータ29と、バルブ71,86の
駆動回路の一例について、図17を参照して補足的に説
明すると、電源バッテリ100には、リレースイッチ2
9aを介してモータ29が接続され、そのリレースイッ
チ29aのリレーコイルの一端は電源バッテリ100に
接続され、また、前記リレーコイルの他端はトランジス
タ29bを介して接地されている。前記カットバルブ7
1のソレノイド71aがトランジスタ71bを介して電
源バッテリ100に接続され、また、コントロールバル
ブ86のソレノイド86aがトランジスタ86bを介し
て電源バッテリ100に接続されている。前記トランジ
スタ29b,71b,86bは、スリップ制御ユニット
90に接続され、このスリップ制御ユニット90により
制御される。
【0073】次に、以上説明したトラクション制御の作
用について説明する。図18のタイムチャートに示すよ
うに、時点t1までは、駆動輪3,4のスリップ量は小
さく、エンジンTCS制御実行状態ではなく、副スロッ
トル弁17は全開状態である。アクセルペダル15の踏
込量が増加して、時点t1において、スリップ量Se
が、目標スリップ量SETを超えると、エンジンTCS制
御実行状態に移行し、この時副スロットル弁17の開度
が、初期閉動量SMだけ一挙に閉じられ、その後は、ス
リップ量Seが目標スリップ量SETになるように、副ス
ロットル弁17の開度がフィードバック制御される。
【0074】時点t2になると、スリップ量Sb1,Sb2
が、目標スリップ量SBTよりも大きくなるので、ブレー
キTCS制御実行状態に入り、駆動輪3,4のブレーキ
装置23,24のブレーキ油圧を増大させる制御が開始
され、エンジンTCS制御とブレーキTCS制御の両方
が実行される。その後左右のホイールシリンダ23c,
24cのブレーキ油圧が夫々フィードバック制御で制御
され、時点t3になると、スリップ量Sb1,Sb2が、目
標スリップ量SBT以下になるので、ブレーキ油圧が零圧
まで減圧される。
【0075】ここで、本願のトラクション制御において
は、図15により説明したように、ブレーキ油圧の推定
処理において、モータ29の作動開始直後の所定時間Δ
tの間は、ポンプ47が回転しても、ブレーキ油圧が実
質的に発生しないことに鑑み、ブレーキ油圧BPi(i
=1,2)を0に設定するので、ブレーキ油圧推定の精
度を高めることができる。更に、図16により説明した
ように、左右のホイールシリンダ23c,24cのブレ
ーキ油圧BP1,BP2が共にほぼ零圧まで低下したと
き、モータ29をOFFに、また、バルブ86,71を
開弁するので、バルブ86,71の熱負荷を低くしてそ
の耐久を確保でき、且つ消費電力を節減できる。
【0076】しかも、エンジンTCS制御実行中で、か
つ低摩擦路の場合には、高摩擦路の場合に比較して、設
定時間t0だけ遅延させてから、モータ29をOFF
に、また、バルブ86,71を開弁するので、ブレーキ
TCS制御を応答性良く再開できるだけでなく、モータ
29のON,OFFの切換え頻度を低くして、モータ駆
動回路のリレースイッチの耐久性が低下するのを防止で
き、また、モータ29の切換えに伴う振動や振動音を軽
減できる。尚、以上の実施例における「油圧」という用
語は、一般的なブレーキ装置用作動液の「液圧」を意味
するものである。
【0077】次に、前記実施例を部分的に変更した別実
施例について説明する。 1〕 前記表2のテーブルは、スリップ量偏差EN と、
偏差変化率DENとをパラメータとして設定してあるが、
これらの1つをパラメータとして設定しておいてもよ
い。また、表2のテーブルの代わりに、エンジントラク
ション制御用のテーブルと、ブレーキトラクション制御
用のテーブルとを個別に設けてもよい。
【0078】2〕 図19に示すように、図15のフロ
ーチャートに、S100〜S105のステップを設けて
もよい。即ち、S68、S71、S72の次のS100
において、ブレーキ油圧BPiが所定値P1(但し、P
1は最大油圧の0.7 〜0.8 程度の油圧) 以上か否か判定
し、その判定が No のときには、S101において、α
をαo×1.0 (但し、αoは前記実施例のαに相当する
定数)に設定し、また、ブレーキ油圧BPiが所定値P
1以上のときには、S102において、αをαo×0.8
に設定する。これは、ブレーキ油圧が低いうちは油圧上
昇率が高く、ブレーキ油圧が高くなると油圧上昇率が低
下することから、それを補正する為である。
【0079】次に、S103において、ブレーキ油圧B
Piが所定値P2(但し、P2は最大油圧の0.8 〜0.9
程度の油圧) 以上か否か判定し、その判定がYes のとき
には、S104において、βをβo×3.0 (但し、βo
は前記実施例のβに相当する定数)に設定し、また、S
103の判定が No のときには、S105において、β
をβo×1.0 に設定し、S104又はS105からS7
3へ移行する。これは、ブレーキ油圧が高いうちは油圧
減少率が高く、ブレーキ油圧が低くなると油圧減少率が
低下することから、それを補正する為である。
【0080】3〕 前記図3〜図8に示したトラクショ
ン制御自体としては、前記実施例のものに限定されず、
既存の種々のトラクション制御を適用することも可能で
あり、エンジンTCS制御は、燃焼カット方式及び/又
は点火時期リタードを介して行うエンジンTCS制御も
適用可能であり、前記実施例における後輪用TCS油圧
系70も一例に過ぎず、既存の種々の油圧系をも適用可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る車両のトラクションコントロール
装置の構成図である。
【図2】制動システムの油圧系の構成図である。
【図3】トラクション制御のメインルーチンのフローチ
ャートである。
【図4】スリップ量検知処理のサブルーチンのフローチ
ャートである。
【図5】目標スリップ量設定処理のサブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図6】スリップ判定処理のサブルーチンのフローチャ
ートである。
【図7】スロットル制御用目標制御量演算処理のサブル
ーチンのフローチャートである。
【図8】ブレーキ制御用目標制御量演算処理のサブルー
チンのフローチャートである。
【図9】マップM0を示した線図である。
【図10】マップM1を示した線図である。
【図11】マップM2を示した線図である。
【図12】マップM3を示した線図である。
【図13】マップM4を示した図表である。
【図14】マップM5を示した線図である。
【図15】ブレーキ油圧推定処理のルーチンのフローチ
ャートである。
【図16】油圧系切換え処理のルーチンのフローチャー
トである。
【図17】モータ29とバルブ71,86の駆動回路の
電気回路図である。
【図18】車輪速とスロットル開度とブレーキ油圧等の
タイムチャートである。
【図19】変更態様に係るブレーキ油圧推定処理のルー
チンの部分フローチャートである。
【符号の説明】
1,2 前輪(従動輪) 3,4 後輪(駆動輪) 5 エンジン 20 制動システム 23,24 ブレーキ装置 29 モータ 33,39 増圧バルブ 34,40 減圧バルブ 70 後輪用TCS油圧系 71 カットバルブ 86 コントロールバルブ 90 スリップ制御ユニット 91a〜94a 車輪速センサ 110 エンジン制御ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平尾 知之 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−229417(JP,A) 特開 平5−170087(JP,A) 特開 平3−114968(JP,A) 特開 昭63−180553(JP,A) 特開 昭63−130454(JP,A) 特開 平5−278595(JP,A) 特開 平5−221301(JP,A) 特開 平5−112159(JP,A) 特開 昭63−31869(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/32 - 8/96 B60K 41/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪の路面に対するスリップを抑制す
    る為に、駆動輪のスリップ量が第1目標スリップ量とな
    るようにエンジントラクション制御を行うエンジントラ
    クション制御手段と、駆動輪のスリップ量が第1目標ス
    リップ量よりも高い第2目標スリップ量となるようにブ
    レーキトラクション制御を行うブレーキトラクション制
    御手段とを備えた車両のトラクションコントロール装置
    において、左右の駆動輪のブレーキ装置にブレーキ液圧を供給する
    ポンプ及びポンプ駆動用モータと、 路面の摩擦係数を検知する路面摩擦検知手段と、 左右の駆動輪のブレーキ装置のブレーキ液圧を夫々検知
    する液圧検知手段と、 前記液圧検知手段で検知されたブレーキ液圧が左右輪と
    も低圧の設定値まで低下したときに、前記ポンプ駆動用
    モータに対して前記ポンプによるブレーキ液圧発生動作
    を中止させる液圧発生中止手段と、前記エンジントラクション制御実行中か否かを判定する
    判定手段と、 ンジントラクション制御実行中に左右の駆動輪のブレ
    ーキ液圧が前記設定値まで低下したときに前記液圧発
    生中止手段に対して、路面摩擦検知手段で検知された路
    面摩擦係数に基づいて、ブレーキ液圧発生動作中止時期
    を、路面摩擦係数が低いときには、高いときに比較して
    遅延させる中止時期遅延手段と、 を備えたことを特徴とする車両のトラクションコントロ
    ール装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動輪のブレーキ装置は、前記ポン
    から左右の駆動輪のホイールシリンダまで延びる分岐
    液圧通路と、これら分岐液圧通路の各々に接続された増
    圧バルブ及び減圧バルブと、マスタシリンダを両分岐液
    圧通路に接続するメイン液圧通路と、メイン液圧通路に
    設けられたカットバルブと、メイン液圧通路に接続され
    た増圧用シリンダと、増圧用シリンダに液圧を供給する
    ポンプと、増圧用シリンダからの戻り液圧通路に設けら
    れたコントロールバルブとを備えたことを特徴とする請
    求項1に記載の車両のトラクションコントロール装置。
  3. 【請求項3】 前記液圧検知手段は、各分岐液圧通路に
    接続された増圧バルブの増圧累積時間から減圧バルブの
    減圧累積時間を減算した値に基づいて、各ブレーキ液圧
    を検知するように構成されたことを特徴とする請求項2
    に記載の車両のトラクションコントロール装置。
  4. 【請求項4】 前記液圧検知手段は、前記ポンプ駆動用
    モータの回転開始から所定時間の間は、両ブレーキ液圧
    を零圧と推定するように構成されたことを特徴とする請
    求項3に記載の車両のトラクションコントロール装置。
JP16871994A 1994-06-27 1994-06-27 車両のトラクションコントロール装置 Expired - Fee Related JP3451733B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16871994A JP3451733B2 (ja) 1994-06-27 1994-06-27 車両のトラクションコントロール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16871994A JP3451733B2 (ja) 1994-06-27 1994-06-27 車両のトラクションコントロール装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0811593A JPH0811593A (ja) 1996-01-16
JP3451733B2 true JP3451733B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=15873181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16871994A Expired - Fee Related JP3451733B2 (ja) 1994-06-27 1994-06-27 車両のトラクションコントロール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3451733B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010002240B4 (de) * 2010-02-23 2023-09-21 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Verbessern des Bremsverhaltens eines Fahrzeugs

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2621858B2 (ja) * 1986-07-25 1997-06-18 マツダ株式会社 自動車のスリツプ制御装置
JP2514008B2 (ja) * 1986-11-21 1996-07-10 株式会社 曙ブレ−キ中央技術研究所 車両用ブレ−キ制御装置
JP2514019B2 (ja) * 1987-01-23 1996-07-10 株式会社 曙ブレ−キ中央技術研究所 車両用ブレ−キ制御装置
JP2810443B2 (ja) * 1989-09-28 1998-10-15 マツダ株式会社 車両のスリップ制御装置
JP3057845B2 (ja) * 1991-10-17 2000-07-04 日産自動車株式会社 車両用トラクション制御装置
JP3393654B2 (ja) * 1991-12-25 2003-04-07 マツダ株式会社 車両のスリップ制御装置
JP2789909B2 (ja) * 1992-02-17 1998-08-27 日産自動車株式会社 車両のトラクションコントロール装置
JP3248937B2 (ja) * 1992-02-19 2002-01-21 マツダ株式会社 車両のスリップ制御装置
JP3036956B2 (ja) * 1992-03-31 2000-04-24 マツダ株式会社 車両のスリップ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0811593A (ja) 1996-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0626945B2 (ja) 車両用スリツプ制御装置
JPH0455158A (ja) 車両のトラクション制御装置
JP2882154B2 (ja) 車両用トラクション制御装置
JP4479567B2 (ja) 車両用旋回走行制御装置
JP3451733B2 (ja) 車両のトラクションコントロール装置
JPH0885373A (ja) 自動変速機付車両の制動制御装置
JP3438305B2 (ja) 車両のトラクションコントロール装置
JPH07329753A (ja) 車両のトラクションコントロール装置
JP3269424B2 (ja) 後2軸車用ブレーキ制御装置
JP2887998B2 (ja) 車両用トラクション制御装置
JP4506518B2 (ja) 駆動力制御装置
JPH0392462A (ja) 車両用ブレーキ制御装置
JP2820211B2 (ja) 車両用トラクション制御装置
JP2948680B2 (ja) 車両のスリップ制御装置
JP2867764B2 (ja) 車両用トラクション制御装置
JP2757256B2 (ja) 自動車用液圧式制動装置の制動液圧制御方法
JPH05178128A (ja) 車両用トラクション制御装置
JP3004325B2 (ja) パワートレイン制御装置
JPH07228236A (ja) 車両のトラクションコントロール装置
JPH04208666A (ja) 車両のアンチスキッドブレーキ装置
JPH04123938A (ja) 車両のトラクションコントロール装置
JPH0811526B2 (ja) 自動車用液圧式制動装置の制動液圧制御方法
JPH07228237A (ja) 車両のトラクションコントロール装置
JP2823102B2 (ja) 車両用トラクション制御装置
JPH0558264A (ja) 車両のスリツプ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees