JPH0558264A - 車両のスリツプ制御装置 - Google Patents

車両のスリツプ制御装置

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JPH0558264A
JPH0558264A JP21710591A JP21710591A JPH0558264A JP H0558264 A JPH0558264 A JP H0558264A JP 21710591 A JP21710591 A JP 21710591A JP 21710591 A JP21710591 A JP 21710591A JP H0558264 A JPH0558264 A JP H0558264A
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JP
Japan
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brake pressure
pressure
vehicle
increasing
brake
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Withdrawn
Application number
JP21710591A
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English (en)
Inventor
Tomomi Izumi
知示 和泉
Harunori Tanida
晴紀 谷田
Tetsuhiro Yamashita
哲弘 山下
Yoshiaki Anami
義明 阿南
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】トラクション制御装置を備えた車両のスタック
状態からの脱出を容易にする。 【構成】駆動輪2RR,2RLに付与するブレーキ圧の
供給通路23RL,23RR上に上記ブレーキ圧を増減
させる手段40を介設し、上記駆動輪2RR,2RLの
路面に対するスリップ量が目標値となるように、上記ブ
レーキ圧を増大させる段階と減圧させる段階と保持する
段階とを適宜組み合わせて上記ブレーキ圧増減手段40
を作動させる。さらに、車両のスタック状態を検出する
手段72を設け、スタック状態が検出されたときに、圧
力変更手段73によって上記ブレーキ圧増減手段40の
上流側28aの圧力を増大変更し、駆動輪に急ブレーキ
を与えて振動させることにより、スタック状態からの脱
出を容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両のスリップ制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のスリップ制御装置は、車両の加速
時等に駆動輪が過大駆動トルクによりスリップして加速
性が低下することを防止するために、駆動輪のスリップ
量を検出し、この駆動輪のスリップ量が目標値となるよ
うに、エンジン出力を低減せしめるエンジン制御や、ブ
レーキ力を増大せしめるブレーキ制御を行なうものとし
て、一般に知られている。
【0003】そして、上述の如きエンジン制御系とブレ
ーキ制御系との双方を備えたスリップ制御装置におい
て、車両のスタック状態を検出したときには、エンジン
制御を中止してブレーキ制御のみを実行することによ
り、スタック状態からの脱出を容易にする、という提案
はある(特開昭63−137047号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両がスタ
ック状態に一旦陥いると、車輪がスリップによって路面
(雪道や泥道等)を均す結果となるために、路面の摩擦
係数がさらに低くなる。従って、上記提案のように、エ
ンジン制御を中止してエンジン出力をドライバーの意思
によって微妙に調整できるようにしても、上記スタック
状態から脱出出来ないことがある。
【0005】そこで、本発明は、車両の通常の走行性を
損なうことなく、上記スタック状態からの脱出を容易に
しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題に対して、車両がスタックに陥ったとき、ぬかるみ等
でスリップしている駆動輪をブレーキ制御によって強制
的に振動させることにより、上記スタック状態からの脱
出を容易にするものである。
【0007】すなわち、そのための第1の手段は、左右
の駆動輪に付与するブレーキ圧の供給通路上に介設され
上記ブレーキ圧を増減させるためのブレーキ圧増減手段
と、上記駆動輪の路面に対するスリップ量が目標値とな
るように、ブレーキ圧を増大させる増圧段階とブレーキ
圧を減圧させる減圧段階とブレーキ圧を保持する保持段
階とを適宜組み合わせて上記ブレーキ圧増減手段を作動
させる制御手段とを備えた車両のスリップ制御装置であ
って、上記車両のスタック状態を検出するスタック検出
手段と、上記スタック検出手段により車両のスタック状
態が検出されたときに、上記ブレーキ圧増減手段の上流
側の圧力を増大変更する圧力変更手段とを備えているこ
とを特徴とするものである。
【0008】第2の手段は、左右の駆動輪に付与するブ
レーキ圧を増減するブレーキ圧増減手段と、上記駆動輪
の路面に対するスリップ量が目標値となるように、上記
ブレーキ圧増減手段の作動を制御する制御手段とを備え
た車両のスリップ制御装置であって、上記車両のスタッ
ク状態を検出するスタック検出手段と、上記スタック検
出手段により車両のスタック状態が検出されたときに、
上記制御手段による制御を禁止しブレーキ圧が所定の周
期で増減するよう上記ブレーキ圧増減手段を作動させる
増減強制手段とを備えていることを特徴とするものであ
る。
【0009】
【作用】上記第1の手段においては、スタック検出手段
により車両のスタック状態が検出されたときに、スリッ
プ制御のためのブレーキ圧増減手段の上流側の圧力が圧
力変更手段によって増大変更される。これにより、ぬか
るみ等でスリップしている駆動輪に付与されるブレーキ
圧は、増圧段階におけるブレーキ圧の上昇が通常のスリ
ップ制御時よりも急になる。すなわち、上記スリップを
生じている駆動輪には一気にブレーキがかけられること
になる。その結果、当該駆動輪は急激な回転数の低下な
いしはロックによる衝撃で大きく振動する。そして、こ
の駆動輪の振動が上記スタック状態からの脱出を促進す
るものである。
【0010】この場合、上記ブレーキ圧増減手段の上流
側圧力が高いことは、ブレーキ圧供給通路等のシール性
の点で不利であり、また、通常の走行時における上記ブ
レーキ圧の急上昇は、車輪の振動を招き好ましくない
が、上記上流側圧力の増大変更はスタック状態の検出時
のみであり、上記シール性は問題にならず、また、通常
の走行に支障はない。
【0011】第2の手段においては、車両のスタック状
態が検出されたときに、増減強制手段によって通常のブ
レーキ制御を禁止してブレーキ圧を所定の周期で増減せ
しめるから、当該駆動輪は回転数の上昇と低下とが繰返
されることにより波状的な衝撃を受けて振動し、この振
動によってスタック状態からの脱出が促進される。
【0012】
【発明の効果】従って、第1の手段によれば、スタック
検出手段により車両のスタック状態が検出されたとき
に、ブレーキ圧増減手段の上流側の圧力を増大変更する
圧力変更手段を備えているから、通常の走行やブレーキ
圧供給系のシールに支障を来すことなく、スタック時に
当該駆動輪を大きな衝撃を与えて振動させることがで
き、スタック状態からの脱出が容易になる。
【0013】第2の手段によれば、スタック検出手段に
より車両のスタック状態が検出されたときに、制御手段
によるブレーキ制御を禁止しブレーキ圧が所定の周期で
増減するようブレーキ圧増減手段を作動させる増減強制
手段を備えているから、スタック時に当該駆動輪を強制
的に振動させることができ、スタック状態からの脱出が
容易になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 <実施例1>図1は車両のスリップ制御装置の全体構成
を示し、この車両は、左右の前輪2FL,2FRが従動
輪とされ、左右の後輪2RL,2RRが駆動輪とされて
いて、駆動輪2RL,2RRの駆動を制御してスリップ
量をコントロールするために、ブレーキ制御とエンジン
制御と変速制御用のATコントローラ60を介したロッ
クアップ制御とを行なうスリップ制御手段70を備え、
さらに、車両のスタック状態からの脱出を図るために、
スタック検出手段72と圧力変更手段73とを備えてい
る。
【0015】上記車両は、車体前部にエンジン1が搭載
されており、該エンジン1の発生トルクが、流体式自動
変速機3、プロペラシャフト4および差動制限機構を備
えていないデファレンシャルギア5を経た後、左駆動軸
6Lを介して左後輪2RLに、右駆動軸6Rを介して右
後輪2RRにそれぞれ伝達されるようになっている。
【0016】上記自動変速機3は、流体トルクコンバー
タ11と多段変速歯車機構12とから構成されている。
この変速歯車機構12は、既知のように油圧作動式とさ
れ、実施例では、前進4段、後進1段用とされている。
すなわち、その油圧回路に組込まれた複数のソレノイド
13aの励磁と消磁との組合わせを変更することにより
変速が行われる。また、トルクコンバータ11は、油圧
作動式のロックアップクラッチ11aを有し、その油圧
回路に組込まれたソレノイド13bの励磁と消磁とを切
換えることにより、締結と締結解除とが行われる。
【0017】上記ソレノイド13a,13bは、自動変
速機3の変速制御用のATコントローラ60によって制
御される。該ATコントローラ60は、変速特性とロッ
クアップ特性とを予め記憶しており、これに基いて変速
制御とロックアップ制御とを行なう。このため、ATコ
ントローラ60には、メインスロットル弁43の開度を
検出するメインスロットル開度センサ61及びサブスロ
ットル弁45の開度を検出するサブスロットル開度セン
サ62からの各スロットル開度信号と、車速を検出する
車速センサ63からの車速信号(実施例ではプロペラシ
ャフト4の回転数信号)とが入力される。
【0018】−ブレーキ力調節機構− 各車輪2FL,2FR,2RL,2RRには、上記ブレ
ーキ制御のためのブレーキ21FL〜21RRが設けら
れている。各ブレーキ21FL〜21RRのキャリパ
(ホイールシリンダ)22FL〜22RRには、それぞ
れ配管23FL〜23RRを介してブレーキ液圧が供給
されている。このブレーキ液圧の供給のための構成は、
次のようになっている。
【0019】先ず、ブレーキペダル25の踏込力が、液
圧倍力式の倍力装置26によって倍力されて、タンデム
型のマスタシリンダ27に伝達される。該マスタシリン
ダ27の第1の吐出口27aには左前輪用のブレーキ配
管23FLが接続され、マスタシリンダ27の第2の吐
出口27bには右前輪用のブレーキ配管23FRが接続
されている。
【0020】上記倍力装置26には、配管28を介して
ポンプ29からの液圧が供給され、余剰液圧はリターン
用配管30を介してリザーバタンク31へ戻される。上
記配管28から分岐した分岐管28aは、後述する合流
部aに連なっており、この分岐管28aには電磁式の開
閉弁32が介設されている。また、倍力装置26で発生
される倍力用液圧は、配管33を介して上記合流部aへ
と供給されるようになっており、この配管33にも電磁
式の開閉弁34が介設されている。そして、上記配管3
3には、開閉弁34と並列に、合流部aへ向けての流れ
のみを許容する一方向弁35が設けられている。
【0021】上記合流部aには、左右後輪用のブレーキ
配管23RL,23RRが接続されている。この配管2
3RL,23RRには、電磁式の開閉弁36A,37A
が介設されていると共に、該開閉弁36A,37Aの下
流に接続されたリリーフ通路38L,38Rに電磁式の
開閉弁36Bあるいは37Bが接続されている。この場
合、上記開閉弁36A,36B並びに開閉弁37A,3
7Bが左右の各駆動輪に付与するブレーキ圧を増減させ
るためのブレーキ圧増減手段40を構成している。
【0022】上記各開閉弁32,34,36A,37
A,36B,37Bは、スリップ制御手段70によって
制御される。すなわち、スリップ制御(ブレーキ制御)
を行わないときには、図示のように開閉弁32が閉じ、
開閉弁34が開かれ、かつ開閉弁36B,37Bが閉
じ、開閉弁36A,37Aが開かれる。これにより、ブ
レーキペダル25が踏込まれると、前輪用ブレーキ21
FL,21FRに対してはマスタシリンダ27を介して
ブレーキ液圧が供給される。また、後輪用ブレーキ21
RL,21RRに対しては、液圧倍力装置26からのブ
レーキペダル25の踏込み力に応じた倍力用液圧が、ブ
レーキ液圧として配管33を介して供給される。
【0023】また、後述するように、駆動輪としての後
輪2RL、2RRの路面に対するスリップ量が大きくな
ってスリップ制御を行うときには、開閉弁34が閉じら
れ、開閉弁32が開かれる。そして、開閉弁36A,3
6B(37A,37B)のデューティ制御によって、ブ
レーキ液圧の保持と昇圧と降圧とが行われる。より具体
的には、開閉弁32が開いていることを前提として、各
開閉弁36A,36B,37A,37Bが閉じていると
きにブレーキ液圧の保持となり、開閉弁36A(37
A)が開き、開閉弁36B(37B)が閉じているとき
に昇圧となり、開閉弁36A(37A)が閉じ、開閉弁
36B(37B)が開いているときに降圧となる。そし
て、分岐管28aを経たブレーキ液圧は、一方向弁35
の作用によって、ブレーキペダル25に対する反力とし
て作用しないようになっている。
【0024】このようなスリップ制御を行っているとき
にブレーキペダル25が踏込まれると、この踏込みに応
じた倍力装置26からのブレーキ液圧が、一方向弁35
を介して後輪用ブレーキ21RL,21RRに供給され
る。
【0025】−エンジン出力調節機構− 上記スリップ制御手段70は、駆動輪2RL、2RRの
駆動トルクを低減するために、駆動輪2RL、2RRに
対するブレーキ制御を行うと共に、駆動輪2RL、2R
Rに伝達される駆動力、つまりはエンジン1の出力(発
生トルク)の低減をも行う。このため、エンジン1の吸
気通路41には、アクセルペダル42に連結された上述
のメインスロットル弁43と、スロットル開度調節用ア
クチュエータ44に連結された上述のサブスロットル弁
45とが配設され、サブスロットル弁45を上記スリッ
プ制御手段70により上記アクチュエータ44を介して
制御するようになっている。
【0026】−スリップ制御手段70− スリップ制御手段70には、スロットル開度センサ6
1、62および車速センサ63からの信号が入力される
他、各車輪2FL〜2RRの速度を検出する車輪速セン
サ66FL〜66RRからの車輪速信号、アクセルペダ
ルの踏込量を検出するアクセルセンサ67、ハンドル舵
角を検出する舵角センサ69、マニュアル操作されるス
イッチ71からのモード信号等が入力される。
【0027】また、上記スリップ制御手段70は、上記
各センサからの信号を受け入れる入力インターフェイス
と、CPUとROMとRAMとからなるマイクロコンピ
ュータと、出力インターフェイスと、弁32、36A、
37A、36B、37B及びアクチュエータ44を駆動
する駆動回路とを備えており、ROMにはスリップ制御
に必要な制御プログラム、各種マップ等が設けられ、ま
たRAMには制御を実行するのに必要な各種メモリが設
けられている。
【0028】<スリップ制御手段70の具体的構成>ス
リップ制御手段70は、スリップ検出手段、目標値設定
手段、路面摩擦係数算出手段、スリップ判定手段、及び
制御量演算手段を備えている。
【0029】(スリップ検出手段について)駆動輪のス
リップ量は、車輪速センサ66FR,66FL,66R
R,66RLからの検出信号に基いて検出される。すな
わち、スリップ検出手段は、駆動輪の速度から従動輪の
速度を差し引くことによりスリップ量Sを算出するもの
である。なお、このスリップ量Sの算出にあたっては、
エンジン制御用の場合、駆動輪の速度は左右駆動輪のう
ちの大きい方が選択され、従動輪の速度は左右従動輪の
平均値が用いられる。ブレーキ制御用の場合、従動輪の
速度はエンジン制御用と同じであるが、駆動輪の速度は
左右駆動輪へのブレーキ力を互いに独立して制御するた
めに、左右駆動輪の速度がそれぞれ用いられる。
【0030】(目標値設定手段について)図2はエンジ
ン制御目標値(目標スリップ量)SET及びブレーキ制
御目標値(目標スリップ量)SBTを決定する回路をブ
ロック図的に示しものであり、決定パラメータとして
は、車速と、アクセル踏込量と、ハンドル舵角と、モー
ドスイッチ71の操作状態と、路面の摩擦係数(以下単
にμという)とがある。
【0031】すなわち、同図において、SETの基本値
STA0と、SBTの基本値STB0とが、路面μをパ
ラメータとして、マップ81に記憶されている。この場
合、路面μが大きくなるに従って上記基本値STAO及
びSTBOは大きくなる(STB0>STA0)。そし
て、この基本値STB0、STA0に、それぞれ補正ゲ
イン係数KDを掛け合わせることにより、SETおよび
SBTが得られる。
【0032】上記補正ゲイン係数KDは、各ゲイン係数
VGとACPGとSTRGとMODEGとを掛け合わせ
ることにより得られる。上記ゲイン係数VGは、車速を
パラメータとするもので、マップ82として記憶されて
いる。また、ゲイン係数ACPGは、アクセル開度をパ
ラメータとするもので、マップ83として記憶されてい
る。ゲイン係数STRGは、ハンドル舵角をパラメータ
とするもので、マップ84として記憶されている。ゲイ
ン係数MODEGは、運転者にマニュアル選択されるも
ので、テーブル85に記憶されている。このテーブル8
5では、スポーツモードとノーマルモードとセーフティ
モードとの三種類が設けられている。
【0033】(路面μ算出手段について)タイヤと路面
との間の摩擦係数である路面μは、車体速Vrと車体加
速度VGとに基いて算出される。
【0034】すなわち、車体加速度VG の演算には、タ
イマA(100msecカウント)と、タイマB(500ms
ecカウント)とを用いる。すなわち、車体加速度VG
は、スリップ制御開始から500msec経過まで(車体加
速度が十分に大きくない)は、100msec毎に100ms
ec間の車体速Vr(本例の場合は前輪2FL,2FRの
両車輪速のうち速い方の車輪速、単位;km/h)の変化
に基いて次の(1) 式により求め、500msec経過後(車
体加速度が十分に発達)は100msec毎に500msec間
の車体速Vrの変化に基いて次の(2)式により求める。
【0035】 −(1) 式− VG =Gk1×{Vr(k) −Vr(k-100) } −(2) 式− VG =Gk2×{Vr(k) −Vr(k-500) } 上記Gk1及びGk2は係数である。また、Vr(k) は現時
点、Vr(k-100) は100msec前、Vr(k-500) は50
0msec前の各車体速である。
【0036】そして、上述の如くして算出された車体加
速度VG と車体速Vrとから次の表1により3次元補間
によって路面μを求める。
【0037】
【表1】
【0038】(スリップ判定手段について)スリップ判
定は、上記スリップ量Sと閾値SET及びSBTとの比
較により行なわれる。すなわち、スリップ量SがSET
よりも大のときエンジン制御要と判定し、上記スリップ
量SがSBTよりも大のときブレーキ制御要と判定す
る。
【0039】(制御量演算手段について)制御量演算手
段によるエンジン制御量及びブレーキ制御量の演算は、
上記スリップ量Sと目標値SET,SBTとに基いて行
われる。すなわち、上記エンジン制御量(サブスロット
ルバルブ45の開閉制御量)は、スリップ量の偏差(S
−SET)と、この偏差の時間変化率とをパラメータと
して、所定のマップにより求められる。ブレーキ制御量
は、上記スリップ量Sの偏差(S−SBT)と、この偏
差の時間変化率とをパラメータとして、所定のマップよ
り求められる。
【0040】すなわち、上記ブレーキ制御量は、ブレー
キ圧を単位時間中において所定時間増大させる増圧段階
(開閉弁36A又は37Aを開,開閉弁36B又は37
Bを閉とする)と、所定時間減圧させる減圧段階(開閉
弁36A又は37Aを閉,開閉弁36B又は37Bを開
とする)と、所定時間保持する保持段階(開閉弁36A
又は37A及び開閉弁36B又は37Bを共に閉とす
る)とを適宜組み合わせてなる各種の増圧パターン、減
圧パターン、保持パターンとして与えられ、ブレーキ制
御は与えられたパターンに従ってステップ状に実行され
るものである。この場合、上記ブレーキ制御量は。左右
の駆動輪2RR,2RLで別個に与えられる。
【0041】−スタック検出手段− スタック検出手段72は、車輪速センサ66FR,66
FL,66RR,66RLからの検出信号により得られ
る車体速Vrと駆動輪の車輪速とに基づいて車両がスタ
ック状態にあるか否かを検出する。すなわち、車体速V
rが所定車速Vo(実施例では10km/h)以下の低
車速であるという条件と、左右の駆動輪の車輪速差Dが
所定値Do以上(高い方の車輪速の50%以上)である
という条件とが同時に成立するとき、スタック状態にあ
るとされる。
【0042】−圧力変更手段− 圧力変更手段73は、車両のスタック状態からの脱出の
ためのものであり、上記スタック検出手段72によりス
タック状態が検出されたときに、上記ブレーキ圧増減手
段40の上流側(配管28a)の圧力を増大せしめるも
のである。すなわち、圧力変更手段73は、配管28に
介設されたポンプ29の回転数を変更させることによ
り、上記上流側圧力を変更させるものである。実施例の
場合、上記圧力は、通常のブレーキ制御時にはP1=3
0kg/cm2 とされ、これがスタック状態からの脱出
のためにP2=40kg/cm2 に高められる。
【0043】図3はスタック状態の検出及び圧力変更の
流れを示すものであり、スリップ制御中において、車体
速VrがVo以下であり、且つ駆動輪の車輪側差Dが所
定値Do以上であるとき、スタック状態の判定がなされ
る(ステップS1〜S4)。そして、上記スタック状態
の判定があると、ブレーキ圧増減手段40の上流側の圧
力が増大変更され、スタック状態の判定がない場合には
通常の圧力に設定される(ステップS5,S6)。
【0044】また、本実施例の場合、上記スタック検出
手段72によりスタック状態が検出されると、制御手段
70はエンジン制御を中止する。
【0045】−スタック時の車輪速変化− 車両がスタック状態に陥った場合は、図4に示すよう
に、従動輪の車輪速は略零のままであり、駆動輪の車輪
速のみがスリップにより上昇する。そして、上記駆動輪
のスリップ量Sが目標値SETを越えるとエンジン制御
が開始され、目標値SBTを越えると開閉弁32が開と
なってブレーキ圧増減手段40の上流側の圧力がP1に
上昇し、ブレーキ制御が開始される。そうして、上記2
つの条件が満たされスタック状態が検出されると、ポン
プ29の回転数が上昇して上記上流側の圧力がさらにP
2まで上昇する。
【0046】従って、上記上流側の圧力がP1のままで
あれば、複数の増圧段階のよりなる所定の増圧パターン
の演算によってブレーキ圧力が比較的緩やかに増大して
いくため、駆動輪の車輪速は図5に2点鎖線で示す如く
緩やかに低下する。これに対し、上記実施例の場合は、
上記上流側の圧力がP2に上昇され、高い元圧でもって
ブレーキ制御がなされるから、同じ増圧パターンが演算
されても、上記ブレーキ圧の上昇が急になり、その結
果、駆動輪の車輪速は実線で示す如く急低下する。この
急低下により、当該駆動輪は大きな衝撃を受けて振動
し、この振動が契機となって、ぬかるみ等から脱出す
る。この脱出により、従動輪車輪速が上昇を開始し、ス
タック状態の検出がなくなって、上記上流側の圧力はP
1に低下し、通常のブレーキ制御が行なわれる。
【0047】<実施例2>本例については、図5及び図
6に示されており、ブレーキ圧を駆動輪のスリップ量の
大小に拘らず強制的に増減せしめることを特徴とし、そ
のために増減強制手段74が設けられているものであ
る。すなわち、増減強制手段74は、スタック検出手段
72によりスタック状態が検出されると、制御手段70
にエンジン制御及びブレーキ制御の中止指令を出す一
方、駆動輪のスリップ量の上限値maxと下限値min
とを一律に設定し、この両限界値内でスリップ量が所定
周期で増減するよう、スリップ量Sの上記両限界値から
の偏差に基づいてブレーキ圧増減手段40に作動信号を
出力する。
【0048】従って、本例の場合の車輪速変化は、図6
に示す如きものとなる。すなわち、通常のブレーキ制御
の場合には、駆動輪の車輪速は、破線で示す如く目標値
SBTに収束していくが、本実施例の場合は実線で示す
如く車輪速が大きく上下することになり、当該駆動輪は
衝撃を波状的に受けて振動し、この振動が契機となっ
て、ぬかるみ等から脱出する。
【0049】なお、上記実施例では上限値と下限値とを
設定してブレーキ圧を増減せしめるようにしたが、増圧
度の高い増圧パターンと減圧度の高い減圧パターンとを
所定時間間隔で繰返す方式を採用してもよい。また、同
時に上記実施例1の如くブレーキ圧増減手段の上流側の
圧力を高めるようにしてもよい。
【0050】また、上記上流側の圧力を高める手段とし
ては、配管28aにリリーフ弁を設けて、通常制御時に
はリリーフ状態とし、スタック時にリリーフを解除する
ものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図4は本発明の実施例1を示し、図5及び図6
は本発明の実施例2を示す。
【図1】車両のスリップ制御装置の全体構成図
【図2】制御目標値を決定するための回路図
【図3】スタック検出及び圧力変更のフロー図
【図4】車輪速及び圧力の経時変化の一例を示す図
【図5】制御系のブロック図
【図6】車輪速の経時変化の一例を示す図
【符号の説明】
2RL,2RR 駆動輪 28,28a, 23RL,23RR ブレーキ圧供給通路 40 ブレーキ圧増減手段 66FR〜66RL 車輪速センサ 70 スリップ制御手段 72 スタック検出手段 73 圧力変更手段 74 増減強制手段
フロントページの続き (72)発明者 阿南 義明 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右の駆動輪に付与するブレーキ圧の供給
    通路上に介設され上記ブレーキ圧を増減させるためのブ
    レーキ圧増減手段と、上記駆動輪の路面に対するスリッ
    プ量が目標値となるように、ブレーキ圧を増大させる増
    圧段階とブレーキ圧を減圧させる減圧段階とブレーキ圧
    を保持する保持段階とを適宜組み合わせて上記ブレーキ
    圧増減手段を作動させる制御手段とを備えた車両のスリ
    ップ制御装置において、 上記車両のスタック状態を検出するスタック検出手段
    と、 上記スタック検出手段により車両のスタック状態が検出
    されたときに、上記ブレーキ圧増減手段の上流側の圧力
    を増大変更する圧力変更手段とを備えていることを特徴
    とする車両のスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】左右の駆動輪に付与するブレーキ圧を増減
    するブレーキ圧増減手段と、上記駆動輪の路面に対する
    スリップ量が目標値となるように、上記ブレーキ圧増減
    手段の作動を制御する制御手段とを備えた車両のスリッ
    プ制御装置において、 上記車両のスタック状態を検出するスタック検出手段
    と、 上記スタック検出手段により車両のスタック状態が検出
    されたときに、上記制御手段による制御を禁止しブレー
    キ圧が所定の周期で増減するよう上記ブレーキ圧増減手
    段を作動させる増減強制手段とを備えていることを特徴
    とする車両のスリップ制御装置。
JP21710591A 1991-08-28 1991-08-28 車両のスリツプ制御装置 Withdrawn JPH0558264A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7915366B1 (en) 2003-06-13 2011-03-29 Underground Solutions Technologies Group, Inc. Polyvinyl chloride formulations
US8128853B2 (en) 2003-06-13 2012-03-06 Underground Solutions Technologies Group, Inc. Fusion process for conduit
JP2019089192A (ja) * 2017-11-14 2019-06-13 学校法人 芝浦工業大学 移動体

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