JP3447959B2 - 防音床構造 - Google Patents
防音床構造Info
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Description
し、更に詳しくは、建築物の床表面に衝撃が加わったと
きに、床躯体から発生する放射音が抑制される防音床構
造に関する。
下等に代表される比較的軽量な衝撃源により発生する軽
量音と、子供の飛び下り等の比較的重い衝撃源により発
生する重量音とに大別される。
図り、加振力を緩和するのが極めて有効である。このた
め、下階に伝わる軽量音は、専ら、床仕上材を選定する
ことで解消されている。
は、床仕上材による加振力の緩和では効果がなく、RC
構造等の剛性を有する高層住宅等では、重量音を軽減す
るために、床躯体について、厚さを増したり、配筋を増
す等の対策が行われている。
大半は、木材、鉄骨造等の柔構造であるが故に、床躯体
を増量や配筋増で対策することができず、重量音の対策
について、様々な工夫がなされてきたが、未だに十分に
解決されたとはいえない。
なる木床構造躯体からなる床躯体を用いる床構造におい
て、重量床衝撃音を一般に供用し得る程度にまで軽減で
きる防音床構造を得ることを目的とする。
建物の木床構造躯体からなる床躯体とを備え、前記床躯
体が根太と板材とからなる防音床構造であって、前記床
材が、床表面を形成する木質床板及び前記木質床板と前
記床躯体との間に配置されている防音板を備えており、
前記防音板が剛性の金属板を含んでおり、粘弾性体が前
記金属板の上面及び下面の少なくとも一方の面に配置さ
れており、前記防音板が前記木質床板と前記床躯体とに
密接して固定されており、前記木質床板の表面に衝撃が
加わったときに、前記床躯体から発生する放射音が抑制
され得る防音床構造に係るものである。
ト等の柔構造で発生する床衝撃音、特に、低剛性で軽量
な床躯体では、重量床衝撃音を解消し、より快適な住居
にすることが一番の問題点であることから、かかる重量
床衝撃音を軽減するために、種々の防音材を検討した。
板が極めて良好な防音性能を示すことを見出した。ま
た、本発明者は、かかる金属板の少なくとも一方の面に
粘弾性体を配置することにより、より一層良好な防音性
能が得られることを突き止め、本発明を完成させた。
性を増し、重量を増やすことが有効である。しかし、戸
建住宅等の柔構造床では、床躯体の設計変更ならともか
く、床材の重量増には限界があり、床材に金属板等の重
量物を用いるのは不適切と考えられていた。また、金属
板等は共振現象を起こすことがあり、この点からも、振
動抑制により床衝撃音を解消するためには、金属板を床
材として用いるのは好ましくないと考えられていた。
振材として用い、かかる防音板を、床表面を形成する木
質床板と床躯体とに密接させて固定することで、重量床
衝撃音の著しい改善が得られるという知見に基づくもの
である。
更を必要としないで、床構造の重量床衝撃音を著しく改
善することができる。このため、一般の戸建住宅や低層
アパート等で多用されている木床構造躯体に敷設する床
材に特に有効である。
アパートの床躯体のみならず、建築物の構造躯体が軽量
であったり、剛性の少ない場合にも有用である。その用
途展開先としては、工場床、事務所床、振動の影響を受
け易い工場等の外壁、間仕切壁への応用も期待できる。
り、尚かつ、非常に有効な防音板により、重量床衝撃音
を低減することができる。かかる防音板を含む床材は、
特に、LH −55レベルの騒音対策には威力を発揮し、
その厚みを薄く設定することができる。
ば、従来、建物の設計変更により、軒高を高くせざるを
得ない建築物であっても、床厚を最小限に抑制すること
ができる。また、高齢化社会に備え、バリアフリーを狙
った住宅でも、建物の構造躯体に設計変更を加えずに、
床の高さを揃えることができる。例えば、本発明によれ
ば、床厚を40mm以下、より好ましくは30mm以下
に設定することもできる。
説明する。図1は、本発明の一例の防音床構造の縦断面
図である。図2は、本発明の一例の防音床構造の平面図
である。なお、図1は、図2のA−A′線で切断した断
面図である。
床材2と柔構造建物の木床構造躯体からなる床躯体3と
からなる。床材2は、床表面を形成する木質床板4と金
属板5からなる防音板とを備えている。床躯体3は根太
3aと床板3bとからなり、金属板5は、木質床板4と
床躯体3とに密接している。かかる防音床構造1では、
木質床板4の表面に衝撃が加わったときに、床躯体3か
ら発生する放射音を抑制することができる。
板とを積層して床材を形成する。この床材は、防音板を
床躯体に密接させることにより、金属板が木質床板の振
動を抑制し、重量床衝撃音を著しく改善することができ
る。
は、金属板が、高い剛性を有し、加振時等において、強
制的な曲げ変形を発生させるのに、非常に大きな応力を
要するからである。また、金属板は、かかる曲げ変形に
対する復元応力が大きいからである。
大きいため、厚みが薄い割に重量が重い。特に、床躯体
が軽量である場合には、重量増の影響により、振動抑制
に非常に有効に作用する。
金属板が床材の重量増と剛性増とをもたらす。かかる剛
性の金属板は、素材として、鉄、アルミニウム、銅等
(鉛を除く)の単一金属、黄銅、青銅、ジュラルミン、
ステンレス鋼等の合金又はバネ鋼、制振鋼等の特殊な金
属等からなるものでよい。
スラグ等を、はんだ粉末、ポリエステル粉末、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、液状ゴム、シリコンゴム等の熱融
着、化学反応等により、板状に成型したものであっても
よい。なお、かかる金属板の表面は、メッキ、各種塗
料、アスファルト、防錆材等で防錆処理するのが好まし
い。また、かかる金属板の密度は高いのが好ましい。金
属板の厚さを薄くして、床材を薄く設計することができ
るからである。
行四辺形、台形、三角形、六角形等でよく、特に限定す
る意味は無く、複数の形状を組合わた有孔板、切欠板、
網状板等でよい。また、金属板の断面形状は、平板状、
波板状、折板状等、種々の形状でよい。波板状や折板状
の金属板は、厚みは厚くなるものの、剛性を上げる意味
では非常に効果的である。床躯体の不陸吸収に役立つ波
板状等の形状を採用すれば、防振効果をより一層向上さ
せることができる。
けるために、金属板にビス固定用の切欠き部や孔、網状
部を設けるのが好ましい。また、図1及び2に示すよう
に、金属板5の間に隙間6を設けておき、この隙間6の
上の木質床板4にビス7を打ち込んで、金属板5の周囲
を数か所ビス固定することにより、金属板5を間接的に
固定することもできる。また、隙間6に金属板と同じ厚
みのスペーサーを取り付けてもよい。
する場合、接着剤、粘着剤、ビス、釘等を用いて、金属
板を木質床板に取り付けることもできる。かかる場合に
も、床躯体への取付けには、木質床板の上から床躯体へ
のビス等による物理的固定を行えばよい。なお、金属板
は重量物であり、切断の困難性もあるため、木質床板と
同一平面形状とする必要性は無い。
配置する必要は無く、複数を積層した配置でもよく、床
躯体の面積の30〜90%をカバーするのが良い。30
%未満では、制振効果にばらつきが生じ、その比率が少
なくなるに従い、ばらつきが大きくなる。逆に、90%
を超えてカバーしても、金属板の固定に時間を要し、作
業性に劣り、好ましくない。
されない場合が多く、特に床躯体等では、周囲の30c
m幅には金属板は不要である。かかる場合には、作業性
を重視して、金属板と同厚でも切断し易い木質板材等の
部材を用いて、床の平滑性を確保する方が実用的でコス
ト面でも有利である。
くとも片面に粘弾性体を設け、面又は点で木質床板や金
属板を支えることにより、更に重量床衝撃音を改善する
ことができる。
ある。この防音床構造9には、床材10を用いた。床材
10は、木質床板11と防音板12とからなり、防音板
12は、金属板13と粘弾性体14とからなる。粘弾性
体14は、シート状であり、金属板13の下面と床躯体
3の上面とに密接する。
少なくとも一方にあると、粘弾性体が制振効果を発揮す
ることによって、防音板の防振効果がより一層向上す
る。また、粘弾性体は木質床板や床躯体の不陸吸収に役
立ち、防振効果が高い。
総称である。本発明では、かかる粘弾性体を振動絶縁
材、制振材、ばね材としてはたらかせる。かかる粘弾性
体は、金属板を介して直接床躯体と接し、ヤング率の小
さな振動絶縁材としてはたらくため、振動が伝わりにく
くなる。また、本発明にかかる粘弾性体は、より一層粘
性比率の大きい物を使用し、金属板と床躯体、金属板と
木質床板との間で用いることにより、拘束型制材として
はたらき、振動のエネルギー吸収に役立つ。
してはたらかせることができる。かかる場合、粘弾性体
は木質床板から防音板に伝わる振動を吸収する。このば
ね材としてのはたらきは、粘弾性体を金属板の上下面に
設けることで、より一層高めることができる。この場
合、金属板が上下の粘弾性体のばね作用により浮かされ
た形となり、丁度、金属板が重りとなり、動吸振効果が
得られる。
少なくとも片面に分散した状態で配置することができ
る。かかる粘弾性体は、ばね材としてはたらく。図4
は、この例の防音床構造の縦断面図である。
床材16は、木質床板17と防音板18とからなり、防
音板18は、金属板19と粘弾性体20,21とからな
る。粘弾性体20,21は、円盤状であり、木質床板1
7の下面と金属板13の上面及び金属板13の下面と床
躯体3の上面とにそれぞれ密接する。
と金属板19及び金属板19と床躯体3とが粘弾性体2
0,21の面を介して接触しており、木質床板17と粘
弾性体20と金属板19とに囲まれた上面空間22及び
金属板19と粘弾性体21と床躯体3とに囲まれた下面
空間23が形成されている。
属板とその上下の粘弾性体の変形許容層としてはたら
く。また、かかる防音床構造においては、円盤状の粘弾
性体の代わりに、駒状の粘弾性体を用いることができ
る。かかる粘弾性体は、木質床板や金属板等と点で接触
することになる。
び下面に交互に配置することができる。図5は、この例
の防音床構造の縦断面図である。図6は、この例の防音
床構造の平面図である。
床材25は、木質床板26と防音板27とからなり、防
音板27は、ばね綱からなる金属板28と粘弾性体2
9,30とからなる。粘弾性体29,30は、図4の粘
弾性体と同様に円盤状であり、木質床板26と金属板2
8の上下面と床躯体3とにそれぞれ密接する。
体と同様に粘弾性体29,30の面が木質床板26と金
属板28と床躯体3とに接触しているが、粘弾性体2
9,30は、金属板28の上面及び下面に交互に配置さ
れている。また、かかる防音床構造24でも、図4の粘
弾性体と同様に、木質床板26と粘弾性体29と金属板
28とに囲まれた上面空間31及び金属板28と粘弾性
体29と床躯体3とに囲まれた下面空間32が形成され
る。
する際に、金属板の下面に粘弾性体を設けた場合、その
部分の金属板の上面には粘弾性体を配置せず、逆に、金
属板の上面に粘弾性体を設けた場合には、その金属板の
部分の下面には粘弾性体を配置せずに、金属板の上面及
び下面に交互に粘弾性体を設ける。
質床板が加振されると、金属板が粘弾性体に押されて強
制的に広い面積で変形を起こし、曲げ応力を受け、金属
板がバネ材としてはたらき、加振力を弱める効果が非常
に大きくなり、そのため、床躯体への振動伝達が起きに
くくなる。
性体がばね材としてはたらく。かかる粘弾性体を金属板
の上下面に設けることにより、金属板が上下にばねによ
り浮かされた形となるため、丁度、金属板が重りとな
り、動吸振効果が得られる。
ね鋼からなる金属板が用いられる。かかる金属板は、木
質床板によって強制的に床躯体に固定され、粘弾性体の
曲げ応力によって、部分的に曲げられる。かかる金属板
が加振されると、広い面積でばね効果を発揮し、衝撃エ
ネルギーのロスが効果的に行われる。
さと粘弾性体の大きさ、厚み、ばね定数を変化させるこ
とで、狙いとする騒音の周波数に有効な条件に設定する
ことができる。金属板の加振時の曲げをバネとして使う
場合には、粘弾性体の材質としては、粘性より弾性に富
む方が適している。
規定するA形硬度計で40〜80の硬度を有しているこ
とが好ましい。40未満では、金属板に曲げを生じさせ
るまでの変形量が大きすぎ、加振時の二度打ち現象(木
質床板と金属板、金属板と床躯体の衝突が生じるため好
ましくない。80を超えると、金属板の振動が減衰しに
くくなり、250Hz以上の中〜高周波数側が悪くな
り、聴感上改善されていないように聞こえるため好まし
くない。
通りである。粘弾性体の主役をなすポリマーとしては、
SBR、NBR、BR、IR、IIR、EPDM、EP
M、NR、CR、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素
ゴム、多硫化ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリン
ゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、エチレン・ア
クリルゴム、プロピレンオキサイドゴム、ノルボルネン
ゴム、各種液状ゴム等のゴム;SIS、SBS、SEB
S、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル
系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラスト
マー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2ポリ
ブタジエン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エ
ラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー等の熱可塑
性エラストマー;EVA、PE、PP、ポリビニルブチ
ラール、PVA、飽和ポリエステル等の熱可塑性樹脂、
エポキシ、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェ
ノール、メラミン等の熱硬化性樹脂等を単独、若しくは
複数併用して用いることができる。
る。粘性の特徴を強く出したい場合には、可塑剤、粘着
付与樹脂、各種オリゴマー、充填剤等で調整すれば良
く、弾性の特徴を強く出したい場合には、架橋密度を増
したり、ゴムやその他のポリマーを併用して調整すれば
良い。
各種防錆剤を混入して、金属板の防錆を兼ねさせること
もできる。また、粘弾性体の表面に粘着加工を施して、
床躯体、金属板、木質床板への仮止めを兼ねさせても良
い。また、金属板の上下に粘着剤付シートを全面に設け
る場合は、特にブチルゴムシートが好ましく、中でも再
生ブチルゴムを粘着剤とシートに使用した場合は、防錆
油を脱脂する工程が不要で、防錆効果が一段と優れる。
の針葉樹や、ラワン、カシ、ブナ等の広葉樹の板材、合
板、パーチクルボード、ハードボード、セミハードボー
ド、センチュリボード等が挙げられる。木質床板は、床
躯体の不陸を吸収し、床表面を形成させるため、段差の
ない平滑な面を有する必要がある。本発明にかかる木質
床板は、その上に仕上材をビスや釘で固定する場合の下
地材として用いられる。この場合、ビスや釘の抜けを防
止する役目を果たすことが具備すべき条件となる。ま
た、近年問題となっているホルマリン等揮発性有機物質
の発生を抑えた物であることが好ましい。
と木質床板とを含む。この床材の重量は、床躯体の面積
1m2 当たりの重量でみた時、15〜100kg/m2
が好ましい。15kg/m2 未満の時、防振性能が不足
する。逆に、100kg/m 2 を超えると、家具等の設
置時の重量増に対応するために、床躯体等の構造部材の
大型化等を避けることができなくなる。20〜60kg
/m2 がよりよい範囲である。
用により、著しく重量床衝撃音が改善される。このた
め、従来、建物の設計変更により、軒高を高くせざるを
得ない建築物であっても、床厚を最小限に抑制すること
ができる。また、高齢化社会に備え、バリアフリーを狙
った住宅でも、建物の構造躯体に設計変更を加えずに、
床の高さを揃えることができる。かかる観点から、本発
明の防音床材は、40mm以下、更には、30mm以下
の厚さを有するのが好ましい。
及び防音床材は、床躯体の設計変更を必要としないで、
床構造の重量床衝撃音を著しく改善することができる。
このため、本発明の防音板は、戸建住宅や低層アパート
の床躯体のみならず、建築物の構造躯体が軽量であった
り、剛性の少ない場合にも有用である。
物の木床構造躯体からなる床躯体は、種々の材質のもの
から製造することができる。かかる材質としては、木質
材等を挙げることができる。
かる床躯体の中でも、木質床躯体に敷設するのに特に有
効である。木質床躯体は、一般の戸建住宅や低層アパー
ト等で多用されており、床躯体自体を設計変更できる余
地が少なく、重量床衝撃音の対策が望まれているからで
ある。
に基づいて詳細に説明する。以下に説明する実施例は、
何れも重量床衝撃音の低減が非常に困難とされている木
質系構造躯体について実験したものである。
のI型鋼に直交するように、根太3a(40mm幅×1
820mm長さ×95mm高さ)を303mm間隔で設
け、この根太3a上に、床板として、15mm厚のパー
チクルボード3b(910mm幅×1820mm長さ)
をビス8と酢酸ビニル系接着剤で固定した。この床躯体
3は大梁に接地したが、その際、4mm厚の不織布含浸
液状ゴム硬化物を振動絶縁材として介した。
辺の長さが各々50mmの二等辺直角三角形で切欠いた
鉄板(45mm厚×300mm幅×450mm長さ)に
予めブチルゴム系防錆塗料を塗布乾燥した金属板5を床
躯体3の全面に設置し、その金属板5上に、パーチクル
ボード4(12mm厚×910mm幅×1820長さ)
からなる木質床板を置き、ビス7で床躯体3の15mm
厚パーチクルボード3bに固定し、供試体とした。
−1419に準じて、重量床衝撃音を測定した。なお、
天井は石膏ボード12.5mm厚の2枚貼り、吸音材は
グラスウール100mm厚とした。以下の実施例、比較
例も全て同一条件とした。また、試供体の大きさは、
2.73m×1.82mとした。結果を表1に示した。
材2を床材10に変更した以外、参考例1と同様にし
て、防音床構造9を製造した。床材10では、粘弾性体
14として、2mm厚の非加硫ブチルゴムシートを用
い、金属板13として、ブチルゴム系塗料で防錆塗装し
た鉄板(4.5mm厚×300mm幅×300mm長
さ)を用いて、防音板10とした。
その上で、床板3bの短辺方向に約2cmの間隔をお
き、床板3bの長辺方向に約15cmの間隔をおいて、
金属板13を配置した。金属板13の数は、床板3bの
1.82m方向に5枚、2.73m方向に8枚となっ
た。金属板13の上に、木質床板11として、12mm
厚の合板(910mm幅×1820mm長さ)を置き、
ビスで床板3bに固定して、供試体とした。重量床衝撃
音の測定は、参考例1と同様とした。
材2を床材16に変更した以外、参考例1と同様にし
て、防音床構造15を製造した。粘弾性体20,21と
しては、硬度50の加硫ゴム片(5mm厚×15mmφ
〜40mmφ)を用い、金属板19として、ブチルゴム
系塗料で予め防錆塗装された4.5mm厚鉄板(300
mm幅×450mm長さ)を用いた。金属板19の上下
面に、粘弾性体20,21を、それぞれランダムに貼り
付けて、防音板18を製造した。
m幅を有し、床板3bの1.82m方向に、長さ方向を
あてて、3枚配置し、床板3bの2.73m方向に、幅
方向をあてて、約30cm間隔で配置した。防音板18
の上に、木質床板17としてのパーチクルボード(12
mm厚×910mm幅×1820長さ)を置き、ビスに
て床板3bに固定し供試体とした。重量床衝撃音の測定
は、参考例1と同様とした。
て、床材2を床材25に変更した以外、参考例1と同様
にして、防音床構造24を製造した。粘弾性体29,3
0としては、硬度70の加硫ゴム片(10mm厚×25
mmφ)を用意し、金属板28として、ブチルゴム系塗
料で予め防錆塗装されたばね用冷間圧延鋼帯(2.5m
m厚×300mm幅×1800mm長さ)を用いた。
幅方向で50mm、150mm、250mmの位置から
長さ方向に向けて、線33を引き、次に、長さ方向の5
0〜100mmピッチ間隔で、幅方向に線34を引い
た。これらの線33,34の交点で、幅、長さの両方向
に1つ置きに、粘弾性体29を接着した。次に、金属板
28の下面に、上面と同様の線を引いて、その交点のう
ち、金属板28の上面に粘弾性体29が無い位置に粘弾
性体30を貼り付け、防音板27を製造した。
約2cm間隔で、床板3bに8枚配置し、防音板27の
上に、木質床板26として、12mm厚のパーチクルボ
ードを設けて、床材25を構成した。床材25は、ビス
(図示していない)を用いて床躯体3に固定し、防音床
構造24を得、供試体とした。重量床衝撃音は、参考例
1と同様にして測定した。
音床構造において、防音板を設けず、木質床板4とし
て、12mm厚のパーチクルボード(910mm幅×1
820mm長さ)を床板3b上に直接ビス7で捨貼固定
した以外、参考例1と同様にして、床構造35を得て、
これを供試体とした。重量床衝撃音は、参考例1と同様
にして測定した。
材の重量は床躯体1m2 当たり43kgで、金属板が床
躯体に占める面積比率は94%であり、厚みを16.5
mmと薄く設定できた。また、重量床衝撃音は、LH −
59であり、比較例1の床構造と比べ、特に改善しにく
い低周波の63Hzで6dB、125Hzで6dB改善
され、非常に効果が高いことを示している。
面積比率を72%とし、重量を39kg/m2 、厚みを
21.5mmと薄く設定できた。重量床衝撃音は、LH
−57であり、2dB許容を使えば、LH −55等級と
言える。比較例1の床構造と比べ、特に改善しにくい低
周波の63Hzで8dB、125Hzで9dBの改善が
あり、防音効果が高いことを示している。
面積比率を33%にし、重量は21kg/m2 で比較的
軽く、厚みは26.5mmに設定できた。重量衝撃音
は、LH −58となり、比較例1の床構造と比べ、63
Hzで7dB、125Hzで10dB改善できている。
また、500Hz以上の高い周波数でも改善量が大き
く、人間の耳で聴いた感じによると、LH −58より静
かに聞こえるという効果も生じている。
面積比率を87%とし、重量を28kg/m2 とし、厚
みを29.5mmに設定できた。重量衝撃音は、LH −
55であり、2dBの許容値を使わないでも、LH −5
5がクリアーできている。また、比較例1の床構造と比
べ、63Hzで10dB、125Hzで11dBの低減
があり、何れの周波数でも2ランク下げることができ、
非常に防音効果が高い。
クルボードを捨貼りしたため、重量床衝撃音はLH −6
5であり、更に改善が望まれるものとなった。
低減しにくい63Hzや125Hzの低周波の音を大幅
に低減できるものであり、厚みの増加も少なく、重量面
でも極端な増加は無く、コスト面でも十分実用化し得る
ものである。
音床材柔構造建物の根太と板材とからなる木床構造躯体
からなる床躯体を用いる床構造において、重量床衝撃音
を著しく改善することができる。
である。
ある。
る。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 床材と柔構造建物の木床構造躯体からな
る床躯体とを備え、前記床躯体が根太と板材とからなる
防音床構造であって、 前記床材が、床表面を形成する木質床板及び前記木質床
板と前記床躯体との間に配置されている防音板を備えて
おり、前記防音板が剛性の金属板を含んでおり、粘弾性
体が前記金属板の上面及び下面の少なくとも一方の面に
配置されており、前記防音板が前記木質床板と前記床躯
体とに密接して固定されており、前記木質床板の表面に
衝撃が加わったときに、前記床躯体から発生する放射音
が抑制され得ることを特徴とする、防音床構造。 - 【請求項2】 前記粘弾性体が分散した状態で配置され
ており、前記粘弾性体が前記金属板と面又は点で接触し
ており、前記粘弾性体が前記木質床板又は前記床躯体に
面又は点で接触し、前記木質床板と前記粘弾性体と前記
金属板とに囲まれた上面空間又は前記金属板と前記粘弾
性体と前記床躯体とに囲まれた下面空間が形成されるこ
とを特徴とする、請求項1記載の防音床構造。 - 【請求項3】 前記粘弾性体が前記金属板の両面に配置
されており、前記金属板の両面に前記上面空間及び前記
下面空間が形成され、前記粘弾性体が前記上面空間の下
の前記金属板の下面に配置されており、前記粘弾性体が
前記下面空間の上の前記金属板の上面に配置されている
ことを特徴とする、請求項2記載の防音床構造。 - 【請求項4】 前記粘弾性体の曲げ応力によって、前記
金属板が、前記上面空間及び前記下面空間に向かって曲
げられていることを特徴とする、請求項3記載の防音床
構造。 - 【請求項5】 前記金属板がばね鋼からなり、前記粘弾
性体がJIS−K−6301に規定するA形硬度計で4
0〜80の硬度を有していることを特徴とする、請求項
4記載の防音床構造。
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