JP3865954B2 - 置床構造の脚柱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、アパートやマンションのような集合住宅、体育館に適用される置床構造の脚柱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8に示すように、コンクリート等からなる床スラブ11の上に脚柱12を介して置床パネル13を配置し、その上に制振性、遮音性に優れた防音材や捨て貼り合板等の下地材14、さらにその上にフローリングやカーペット等の仕上げ材15を配置した二重床式の置床構造が公知である。このような置床構造は床衝撃音を低減させるために設けられている。そして脚柱12は、中央部を横方向に貫く空洞部16とし、断面略台形に形成した防振、防音を目的とするゴム製の台座17の上面に支持ボルト18を立設して形成したものである(特開平4-50532号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記床衝撃音を低減させるためには、軽量床衝撃音と重量床衝撃音の二種類について同時に衝撃音レベルを下げる必要がある。上述した脚柱12の場合、仕上げ材15と置床パネル13の間に下地材14を挟み込んで脚柱12を設置すると、仕上げ材15からの衝撃エネルギーを受けると、台座17の両側部の弾性変形により吸収し、衝撃を緩和して床スラブ11に伝達するため、例えば人が飛び跳ねたときに生じる重量床衝撃音のレベルはかなり下げることができるが、例えば床面に物を落とした時、人の歩行時に生じる軽量床衝撃音については、上記脚柱12は余り有効に作用しなかった。また、仕上げ材15と置き床パネル13との間に防音材からなる下地材14を挟み込んで脚柱12を設置すると、この下地材14が仕上げ材15からの衝撃エネルギーをある程度吸収するので、遮音性能は向上するが、表1に示す日本建築学会で定められている集合住宅やホテル等についての床衝撃音レベルに関する適用等級では、重量床衝撃音、軽量床衝撃音共に2級程度であった。即ち、表2に示すように遮音性能上の支障が生じることもあるが、ほぼ満足し得る等級ということで、重量床衝撃音、軽量床衝撃音の遮音という面で上記脚柱12は必ずしも十分とは言えないという問題があった。
【0004】
【表1】
【表2】
本発明は、斯る従来の問題をなくすことを課題としてなされたもので、遮音特性の向上を可能とした置床構造の脚柱を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明にかかる置床構造の脚柱は、弾性物質からなり、互いに平行な底板部と天板部との間に逆U字形部を介在させた形状を有する台座と上記天板部に立設した支持捧とを備えた置床構造の脚柱において、上記底板部の下面の周縁部のみに複数の突部を設けた構成としてある。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1〜3は、第一発明に係る脚柱1Aを適用した置床構造を示し、図に示す置床構造とは脚柱12に代えて脚柱1Aを適用した点を除き、他は実質的に同一であり、互いに対応する部分については同一番号を付して説明を省略する。
この脚柱1Aは、弾性物質からなり、互いに平行な底板部2と天板部3との間に逆U字形部4を介在させた形状を有する台座5と天板部2に立設した支持捧6とを備えている。底板部2の下面の四箇所に突部7が設けてあり、底板部2は床スラブ11から離れている。
【0007】
支持捧6にはねじ山が形成してあり、支持捧6の上端部に鍔付きナット部材8を螺合させ、このナット部材8の鍔部により高さ調節可能に受け板9を支持させてある。そして、この受け板9により置床パネル13を支持している。
このように、底板部2の下面に複数の突部7を設けて、底板部2を床スラブ11から離し、脚柱1Aと床スラブ11との接触面積を小さくなるようになっており、後述するようにこの脚柱1Aにより床衝撃により生じる騒音は抑制される。
【0008】
図4,5は、第二発明に係る脚柱1Bを適用した床構造示し、図1〜3に示すものとは、脚柱1Aに代えて脚柱1Bを適用した点を除き、他実質的に同一であり、互いに対応する部分については同一番号を付して説明を省略する。
この脚柱1Bは、底板部2の下面の周縁部に突部7を設けたもので、好ましくは図示するように上記下面の四隅に設けるのがよい。
このように、底板部2の下面の周縁部に突部7を設けることにより、後述するように脚注1Aよりも一層騒音を低減するようになる。
【0009】
なお、上記弾性物質としては、天然ゴムの他に、ブタジエンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、ハイパロン、アクリルゴム、フッ素ゴム等の合成ゴムがある。好ましくは、この弾性物質は約12kgf/cm2の横弾性係数を有するのがよい。
また、突部7の形状は、円筒形、逆円錐台形状、断面四角形、断面多角形等のいずれでもよく、特に限定するものではないが、好ましくは球面形状を有するのがよい。
さらに、突部7の数も四個に限定するものではない。
【0010】
次に、図1に示す置床構造について行った衝撃音レベルのテスト結果について説明する。
テストはJIS A 1418に規定する“建築物の現場における床衝撃音レベルの測定方法”に則り、タッピングマシンによる軽量床衝撃音テストとバングマシンによる重量床衝撃音テストを行った。台座はゴム製とし、その硬度(JIS A)は80度で、横弾性係数は12kgf/cm2である。
置床パネル13には、約20mm厚のパーチクルボードを、下地材14には、12mm厚の無機物配合アスファルトを、仕上げ材15には、12mm厚のフローリング材を使用し、床スラブ11の厚さは150mmとした。
【0011】
脚柱1Aを適用した置床構造の場合、表3に示すように、重量床衝撃音でL−53、軽量床衝撃音でL−46であり、日本建築学会による床衝撃音レベルの遮音等級によると、集合住宅やホテルにおいて重量床衝撃音で2級、軽量床衝撃音で1級のレベルであり、上述した従来の置床構造に比して軽量床衝撃音で遮音等級が1ランク向上したことになる。
また、脚柱1Bを適用した置床構造の場合、表3に示すように、重量床衝撃音でL−50、軽量床衝撃音でL−43であり、日本建築学会による床衝撃音レベルの遮音等級によると、集合住宅やホテルにおいて重量床衝撃音で1級、軽量床衝撃音で1級のレベルであり、上述した従来の置床構造に比して軽量床衝撃音と同様に重量床衝撃音についても遮音等級が1ランク向上したことになる。
【0012】
【表3】
表3中、Iは従来の脚柱12、IIは従来の脚柱12と防音材からなる下地材14、IIIは脚柱1Aと防音材からなる下地材14、IVは脚柱1Bと防音材からなる下地材14のそれぞれを適用した置床構造の遮音特性を表している。また、LLは軽量床衝撃音、LHは重量床衝撃音に関するものであることを表している。
また、図6は上述したテスト結果を示したものである。
さらに、図7は脚柱1A、脚柱1Bの反力曲線を示したもので、脚柱1Aの反力曲線は初期に略くの字形に曲がっており、安定したばね定数が得られていない。
【0013】
このことは、上述したように底板部2を床スラブ11から離し、脚柱1A,1Bと床スラブ11との接触面積を少なくしたのに加えて、衝撃エネルギーが逆U字形部4の変形に伴う弾性ネルギーとして吸収されることが大きく作用していると考えられる。勿論、底板部2の変形に伴って衝撃エネルギーの一部が吸収されるが、逆U字形部4の影響が大きいと考えられ、脚柱1Bでは逆U字形部4の曲がりが大きく、底板部2の曲がりが小さいのに対して、脚柱1Aでは逆U字形部4の曲がりが小さく、底板部2の曲がりが大きいと考えられる。このため、脚柱1Aよりも脚柱1Bの方が、全体的に遮音特性は良好となっている。
【0014】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本願発明によれば、弾性物質からなり、互いに平行な底板部と天板部との間に逆U字形部を介在させた形状を有する台座と上記天板部に立設した支持捧とを備えた置床構造の脚柱において、上記底板部の下面の周縁部のみに複数の突部を設けた構成としてある。
このため、底板部が床スラブから離れ、脚柱と床スラブとの接触面積が少なくなり、置床構造の遮音性、特に軽量床衝撃音に対する遮音特性を向上させることが可能になる。
【0015】
特に、底板部の下面の周縁部のみに複数の突部を設けた構成としてある。
このため、軽量床衝撃音に対する遮音特性だけでなく、重量床衝撃音に対する遮音特性も同様に改善されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一発明に係る脚柱を適用した床構造を示す一部破断斜視図である。
【図2】 図1に示す床構造の部分断面図である。
【図3】 図1に示す脚柱の底面図である。
【図4】 第二発明に係る脚柱を適用した床構造の部分断面図である。
【図5】 図4に示す脚柱の底面図である。
【図6】 床衝撃音レベルの測定結果を示す図である。
【図7】 本発明に係る脚柱の反力曲線を示す図である。
【図8】 従来の脚柱を適用した床構造を示す一部破断斜視図である。
【符号の説明】
1A,1B 脚柱 2 底板部
3 天板部 4 逆U字形部
4 台座 5 支持捧
7 突部
Claims (1)
- 弾性物質からなり、互いに平行な底板部と天板部との間に逆U字形部を介在させた形状を有する台座と上記天板部に立設した支持捧とを備えた置床構造の脚柱において、上記底板部の下面の周縁部のみに複数の突部を設けたことを特徴とする置床構造の脚柱。
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