JP2001081890A - 建物における遮音床構造およびその施工方法 - Google Patents

建物における遮音床構造およびその施工方法

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JP2001081890A
JP2001081890A JP33126299A JP33126299A JP2001081890A JP 2001081890 A JP2001081890 A JP 2001081890A JP 33126299 A JP33126299 A JP 33126299A JP 33126299 A JP33126299 A JP 33126299A JP 2001081890 A JP2001081890 A JP 2001081890A
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elastic buffer
building
metal fitting
sound insulation
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JP33126299A
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Ikuo Iida
郁夫 飯田
Koji Okita
廣司 沖田
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RUNESU KENKYUSHO KK
Iida Kenchiku Sekkei Jimusho KK
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RUNESU KENKYUSHO KK
Iida Kenchiku Sekkei Jimusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床スラブ上に、逆梁を上向きに突設した、逆
梁構造の躯体をもつ集合住宅において、階上の床板にか
かる振動を効果的に緩衝吸収して、その振動が階下の住
空間に伝達されないようにした。 【解決手段】 互いに間隔をおいて立設される一対のガ
イド片5Cを有する、逆梁Rb上の受金具5に、断面凹
状の弾性緩衝体7を嵌着し、この弾性緩衝体7の凹部7
Cに大引1の下端部1Bを嵌着し、この大引1上に根太
2を介して床板3が敷設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床スラブ上に逆梁
を突設した、所謂逆梁構造のコンクリート躯体を備え
た、建物における遮音床構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、マンション等の集合住宅では、階
上の床上に加わる振動が床構造体および躯体を伝わって
階下の住空間へと振動騒音となって伝わり、特に最近で
は、床上に緩衝機能のある絨毯等の敷物を敷かずに木材
等よりなる床材を床面として直接使用するのが主流にな
っているため、その床板から階下に伝わる振動騒音が一
層大きくなる傾向があって、その遮音対策が大きな課題
となっている。
【0003】ところで、従来、床スラブ上に正梁を下向
きに突設した、所謂正梁構造のコンクリート躯体を備え
た建物にあっては、図12に示すように、その床スラブ
上に複数の束01を立てると共に躯体縁には、際(き
わ)根太受02をアンカー止めし、さらにその際根太受
02上に、際(きわ)根太03をアンカー止めし、前記
複数の束01と、際根太03の上に床板を敷設するよう
にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記従来の建
物では、前述したように、床板と、コンクリート躯体と
が束および際根太を介して直接一体に結合される構造と
なっているため、階上の床板に加わる振動が、その束お
よび際根太を介して階下の躯体部分に直接伝わり、これ
が階下の住空間に大きな振動騒音を発生させる原因とな
っているという問題がある。
【0005】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、床スラブ上に逆梁を上向きに突設した逆梁構造のコ
ンクリート躯体を利用し、その床構造に改良を加えるこ
とにより、階上の床板から階下の住空間に及ぶ振動騒音
を可及的に低減できるようにした、建物における遮音床
構造およびその施工方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、建物を各階層に仕切る水平躯体
部分と、この水平躯体部分より鉛直方向に延びて上下の
水平躯体部分を接続する鉛直躯体部分とよりなり、前記
水平躯体部分には、上向きに延びる逆梁が一体に突設さ
れ、この逆梁上に、大引と根太よりなる床枠を架設し、
この床枠上に床板を敷設し、この床板上に床上空間を、
また床板下に床下空間を形成してなる建物において、互
いに間隔をおいて立設される一対のガイド片を有する、
前記逆梁上の受金具に、断面凹状に形成される弾性緩衝
体を嵌合し、この弾性緩衝体は、その両側面が前記一対
のガイド片に当接され、また前記弾性緩衝体の上面開放
の凹部には、その上方より前記大引の下端部が直接嵌着
されて、該大引の下面と逆梁間および大引の側面と前記
ガイド片の間にそれぞれ弾性緩衝体を介在させ、さらに
前記大引の端縁と前記鉛直躯体部分との間に間隙が形成
されることを特徴としており、かかる特徴によれば、床
板に作用する上下方向及び横方向の振動衝撃力を、弾性
緩衝体に圧縮方向の力として作用させて効果的に緩衝吸
収させることができ、しかも大引の端縁と鉛直躯体部分
との間の間隙形成により、大引の振動がその端縁から鉛
直躯体部分に直接伝達されることもなくなり、従って階
下への振動騒音伝達を可及的に低減することができ、そ
の上、弾性緩衝体の寿命を大幅に高めることができる。
さらに逆梁上の受金具に嵌合された弾性緩衝体の凹部に
大引の下端部を嵌着させるだけで該弾性緩衝体への組み
付けができるから、大引の組み付け作業が容易になる。
【0007】また請求項2の発明は、前記請求項1の発
明において、前記受金具は、前記逆梁上に、昇降調節可
能に固定支持されることを特徴としており、かかる特徴
によれば、躯体に対する床構造体の高さ調整が容易であ
る。
【0008】また請求項3の発明は、前記請求項1又は
2の発明において、前記受金具が、前記逆梁上に固定し
たレベル調整用土台の上面に、該上面に沿う方向の移動
を許容された状態で載置されることを特徴としており、
かかる特徴によれば、逆梁上面に多少の荒れや傾きがあ
っても、その上にレベル調整用土台を介して受金具を載
置させることで、該金具が同一水平面上に的確に配列可
能となり、しかもその土台上面に受金具が、該上面に沿
う方向の移動を許容された状態で載置されるため、大引
から弾性緩衝体を経て受金具側に伝わる横方向の振動
が、該金具からレベル調整用土台を介して逆梁上に伝達
されることが効果的に回避されて、階下への振動騒音伝
達が一層効果的に低減される。
【0009】また請求項4の発明は、前記請求項3に記
載の建物における遮音床構造を施工するに当たり、前記
逆梁上に前記レベル調整用土台を敷設する工程と、その
レベル調整用土台の上面に前記受金具を載置し、仮止め
具により仮止めする工程と、その仮止め具を、該受金具
に嵌合した前記弾性緩衝体の前記凹部に前記大引の下端
部を嵌着した後で且つ前記床板を敷設するまでの間に除
去する工程とを含むことを特徴としており、かかる特徴
によれば、レベル調整用土台上に受金具を載置するに当
たっては、該金具(従って弾性緩衝体)を土台上面の適
正位置に仮止めしておくことができるから、大引の弾性
緩衝体への組付作業を簡単且つ的確に行うことができて
作業能率の向上が図られ、しかも大引の組付作業後は、
その上側に床板を敷設するまでの間に仮止め具を除去す
るようにしているため、床板敷設後において、仮止め具
のために土台上面の受金具が該上面に沿う方向の移動を
制限される虞れはない。
【0010】また請求項5発明は、前記請求項1又は2
の発明において、前記受金具が、前記逆梁の上面に、該
上面に沿う方向の移動を許容された状態で載置されるこ
とを特徴としており、かかる特徴によれば、大引から弾
性緩衝体を経て受金具側に伝わる横方向の振動が、該金
具から逆梁に伝達されることが効果的に回避されて、階
下への振動騒音伝達が一層効果的に低減される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】まず、図1〜6を参照して本発明の第1実
施例について説明する。
【0013】図1は、本発明建物における遮音床構造の
一部破断平面図、図2は、図1の22線に沿う断面図、
図3は、図1の3−3線に沿う断面図、図4は、図2の
4矢視の仮想線囲い部分の拡大図、図5は、図4の5−
5線に沿う断面図、図6は、弾性緩衝体および受金具の
斜視図である。
【0014】集合住宅等の建物の骨格を構成する、逆梁
構造のコンクリート躯体Fは、水平方向に延びて建物を
上下複数の階層に区画する水平躯体部分Fhと、鉛直方
向に延びて上下の水平躯体部分Fh間を相互に連結する
鉛直躯体部分Fvとを備えている。
【0015】水平躯体部分Fhは、床スラブSの上面に
複数の逆梁Rbを上向きに一体に突設した、所謂逆梁構
造に構成されている。
【0016】鉛直躯体部分Fvにより画成される住空間
Lにおいて、逆梁Rb上には互いに平行に配列される複
数の金属製の大引1が橋架支持され、さらにこれらの大
引1の上には、これらと直交して、互いに平行に配列さ
れる木製等よりなる複数の根太2が橋架支持されて、格
子状の床枠Ffが構成され、この床枠Ff上に床板3が
敷設される。
【0017】そして床板3上に床上区間SUが、また床
板3下に物入れに使用される床下空間SDがそれぞれ形
成される。
【0018】ところで、前記床枠Ffおよび床板3は、
コンクリート躯体Fに直接接触しないようにフローティ
ング支持して、床板3上で発生した振動が、躯体Fを介
して階下の住空間Lに伝わらないように構成されてお
り、以下に本発明の特徴である、前記床枠Ffおよび床
板3の、躯体Fに対する遮音支持構造の構成について詳
述する。
【0019】4,5に示すように、鉛直躯体部分Fv
に隣接する逆梁Rb上には、その長手方向に沿い木製の
レベル調整用土台4が敷設される。この土台4は、逆梁
Rbの上面がコンクリートの打ち放し面のために多少の
荒れや傾きを有していても、該土台4の下面と逆梁Rb
上面との間にレベル調整用シム板21を挟入させること
により、大引1の載置面(後述する受金具5及び弾性緩
衝体7の載置面)を一定高さの水平面とするために使用
される。即ち、そのシム板21は、薄い楔板状に形成さ
れていて、土台4の下面と逆梁Rb上面との間に生じた
隙間に押し込まれるようになっており、その押し込みに
当たっては、予め用意された厚みの異なる複数種類のレ
ベル調整用シム板のうちから、前記隙間に応じた適当な
厚みのものが施工現場で作業員により任意に選定され
る。尚、図示例では、対をなす楔板状のシム板21を互
いに逆向きに重ね合わせて土台4の下面と逆梁Rb上面
との間にその両側より挟入させるようにしているが、こ
のようにシム板21を重ねないで一枚だけ挟入するよう
にしてもよい。
【0020】上記のようにして逆梁Rb上に敷設された
土台4上には、そこに前記大引1を載せる前に、該大引
1の配列間隔と同じ間隔をおいて受金具5が、仮止め具
としてのクギ6により仮止めされる。尚、このくぎ6
は、後述するように大引1の組付作業が完了した後で且
つその上側に床板3が敷設されるまでの間の適宜時期に
撤去される。
【0021】前記受金具5は、図6に明瞭に示すよう
に、金属製であって、額縁状の基板5Aの開口部5Bの
対向端縁より一対のガイド片5Cを上向きに切り起こし
て構成されている。そして、前記開口部5Bに、ゴム製
の弾性緩衝体7が着脱可能に嵌合される。この弾性緩衝
体7は、略水平な基部7Aと、その両端から略鉛直に起
立する左右起立部7Bとより断面凹状に形成されてお
り、その左右起立部7Bの外側面は、前記一対のガイド
片5Cに当接支持される。また、弾性緩衝体7の底面
は、前記開口部5Bを貫通して土台4の上面に直接載置
される。
【0022】前記弾性緩衝体7の凹部7Cには、大引1
の下端部が嵌着支持される。大引1は、図5に明瞭に示
すように、鉛直方向に延びる鉛直部1Aの上下部に、端
縁を開放した、断面チャンネル状の上、下端部1Bを一
体に接続して構成されており、各端部1Bは、前記鉛直
部1Aに続く傾斜部aと、それに続くコ字状部bとより
なり、そのコ字状部bの自由端は、前記鉛直部1Aに向
けて傾斜しており、それらの間には間隙cが形成されて
いる。そして、前記大引1の下端部1Bは、弾性緩衝体
7の上方から、図5に示すようにその弾性緩衝体7の凹
部7Cに嵌着される。
【0023】以上により、大引1の下方の端部1Bは、
躯体Fの逆梁Rb上に土台4及び弾性緩衝体7を介して
フローティング支持され、しかもその弾性緩衝体7は、
大引1の組付工程で、受金具5により固定的に支持され
て逆梁Rbに対して遊動することがないので、大引1の
組付作業を能率良く的確に行うことができる。しかも、
大引1の端縁は躯体Fの壁面に対して間隙13が存する
ので、大引1は躯体Fに対して直接接触するところがな
い。
【0024】なお、大引1の中間部も、上記と同様の支
持構造により、逆梁Rb上にフローティング支持され
る。
【0025】前記大引1上には、前述したようにこれと
直交して木製の根太2が支持され、その根太2上に床板
3が敷設される。床板3の周縁には、この床板3を取り
囲むように壁装材10が設けられ、この壁装材10と躯
体Fとの間に胴縁11が介在されている。
【0026】図3に示すように、大引1上の根太2は、
最も外側の大引1よりもオーバーハングしており、その
根太2の端部は、躯体Fの逆大梁Rb1 上に、弾性緩衝
機構12を介して支持される。そして、この根太2の端
縁と躯体Fとの間にも間隙13が形成される。
【0027】つぎに、図1〜6に示す本発明の第1実施
例の作用について説明する。床の施工に当たっては、先
ず、逆梁Rb上にその長手方向に沿い木製のレベル調整
用土台4を敷設する。その敷設に当たっては、前述のよ
うにレベル調整用シム板21を土台4の下面と逆梁Rb
上面との隙間に挟入させることにより、該土台4の上面
(即ち受金具5及び弾性緩衝体7の載置面)が所定レベ
ルとなるようレベル調整する。
【0028】次にその土台4上に、大引1の配列間隔と
同じ間隔をおいて受金具5が、仮止め具としてのクギ6
により仮止めされる。しかる後に弾性緩衝体7を受金具
5の開口部5Bに嵌合させると共に土台4の上面に直接
載置させる。
【0029】次いでその弾性緩衝体7の凹部7Cに大引
1の下端部1Bを嵌着させ、さらにその大引1の上に根
太2を支持させ、その根太2上に床板3を支持させるこ
とにより、床が構築される。尚、上記受金具5を仮止め
する仮止め具としてのくぎ6は、大引1の組付作業が完
了した後で且つその上側に床板3が敷設されるまでの間
の適宜時期に除去される。
【0030】上記のようにして構築された床構造におい
ては、その床板3上に物等を落としてそこに振動が加え
られたとき、その振動はその床板3から根太2を介して
大引1へと伝達され、さらにこの大引1から弾性緩衝体
7により大きく減衰された状態で土台4を介して階下の
天井部を構成する躯体Fへと伝達される。
【0031】ところで前記弾性緩衝体7は、図5,6に
明瞭に示すように、その断面が凹状に形成されていて大
引1の下方の端部1Bを抱持して大引1にかかる上下方
向および横方向の振動衝撃力を何れも所定の幅をもつ基
部7Aおよび左右起立部7Bにより圧縮する方向の力と
して受けることができて、その振動を極めて効果的に緩
衝吸収することができ、しかも前記弾性緩衝体7は、振
動衝撃力の大部分を上下および左右の単純な圧縮力とし
て受けることができ、その耐久性を高めることができる
(弾性緩衝体7は剪断力に対して耐久性が悪い)。
【0032】また、図4に示すように大引1の端縁は、
躯体Fに対して間隙13を存して離間しているので、大
引1にかかる振動は、その端縁から直接躯体Fに伝達さ
れることはない。
【0033】さらに大引1は、弾性緩衝体7の上部から
弾性緩衝体7の凹部7Cに嵌着するだけで、該弾性緩衝
体7への組み付けができるので、その組付作業性がきわ
めてよい。
【0034】更に逆梁Rbの上面に多少の荒れや傾きが
あっても、その上にレベル調整用土台4を介して受金具
5を載置させるようにしているから、該金具5を同一水
平面上に的確に配列することができ、しかもその土台4
上面に受金具5が、該上面に沿う方向の移動を許容され
た状態(即ち同方向の移動を制限されない状態)で載置
されるため、大引1から弾性緩衝体7を経て受金具5側
に伝わる横方向の振動が、該金具5からレベル調整用土
台4を介して逆梁Rb上に伝達されることが効果的に回
避されて、階下への振動騒音伝達が一層効果的に低減さ
れる。
【0035】また特にレベル調整用土台4上に受金具5
を載置するに当たっては、該金具5(従って弾性緩衝体
7)を土台4上面の適正位置に仮止めしておくことがで
きるから、大引1の弾性緩衝体7への組付作業を簡単且
つ的確に行うことができて作業能率の向上が図られ、し
かも大引1の組付後は、その上側に床板3を敷設するま
での間に仮止め具(くぎ6)を撤去するようにしている
ため、床施工後において上記仮止め具のために土台4上
面の受金具5が該上面に沿う方向の移動を制限される虞
れはない。
【0036】つぎに、図7〜9を参照して本発明の第2
実施例について説明する。
【0037】図7は、遮音床構造の断面図、図8は、図
7の8−8線に沿う断面図、図9は、受金具の斜視図で
あり、図中、前記第1実施例と同じ部材には、同じ符号
が付される。
【0038】この第2実施例は、大引1を支持する受金
具5を躯体Fに対して昇降調節できるようにしたもので
あり、この受金具5は、開口部のない基板5Aの両端縁
より起立する左右ガイド片5Cの上縁より略水平に張出
部5Dが折曲形成されている。この実施例では、逆梁R
bの上面に座板15が直接載置され、この座板15に上
下方向に延びる一対の調節ネジ16が回転操作可能に支
持される。これらの調節ネジ16には、受金具5の張出
部5Dに固着したナット17が螺挿されている。したが
って一対の調節ネジ16を回転調節することにより、受
金具5の上下位置を調節することができる。受金具5の
凹部に弾性緩衝体7が嵌着され、この弾性緩衝体7の凹
部7Cに、その上方から大引1の下端部1Bが着脱自在
に嵌合支持される。
【0039】而して、この第2実施例のものも、前記第
1実施例のものと同じ作用効果を奏することができ、ま
た逆梁Rbの上面に多少の荒れや傾きがあっても、ドラ
イバー等の工具により一対の調節ネジ16を回動調節す
ることにより、受金具5延いては大引1の上下位置を調
節することができる。
【0040】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば、弾性
緩衝体はゴムの外、合成樹脂等の他の弾性体により構成
してもよい。
【0041】また第1実施例では、大引1の組付作業前
に、レベル調整用シム板21を用いてレベル調整された
土台4上に受金具5をくぎ6等の仮止め具で仮止めし、
大引1の組付作業後(床板3の敷設前)に該仮止め具6
を除去するようにしたものを示したが、本発明(請求項
1)では、逆梁Rbの上面が精度よくレベル設定されて
いる場合には、図10に示すように上記シム板21を省
略してもよく、また土台4自体を省略して第1実施例の
受金具5を逆梁Rb上に直接載置するようにしてもよ
い。
【0042】また第2実施例では、レベル調整用土台4
を省略して受金具5の昇降調節により大引1のレベル調
整を行うようにしたものを示したが、図11に示すよう
にレベル調整用土台4を第1実施例と同様に逆梁Rb上
に敷設し、その土台4上に、昇降調節可能な受金具5の
座板15を載置させるようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、床板に作用する上下方向及び横方向の振動衝撃力
を、弾性緩衝体に圧縮方向の力として作用させて効果的
に緩衝吸収させることができるようにし、しかも大引の
端縁と鉛直躯体部分との間の間隙形成により、大引の振
動がその端縁から鉛直躯体部分に直接伝達されないよう
にしたので、階下への振動騒音伝達を可及的に低減する
ことができ、その上、弾性緩衝体の寿命を大幅に高める
ことができる。さらに逆梁上の受金具に嵌合された弾性
緩衝体の凹部に大引の下端部を嵌着させるだけで該弾性
緩衝体への組み付けができるから、大引の組み付け作業
が容易になる。
【0044】また、請求項2の発明によれば、請求項1
の発明の前記効果に加えて、躯体に対する床構造体の高
さ調整が容易である。
【0045】また請求項3の発明によれば、請求項1又
は2の発明の前記効果に加えて、逆梁上面に多少の荒れ
や傾きがあっても、その上にレベル調整用土台を介して
受金具を載置させることで、該金具を同一水平面上に的
確に配列することができ、しかもその土台上面に受金具
が、該上面に沿う方向の移動を許容された状態で載置さ
れるため、大引から弾性緩衝体を経て受金具側に伝わる
横方向の振動が、該金具からレベル調整用土台を介して
逆梁上に伝達されることが効果的に回避されて、階下へ
の振動騒音伝達を一層効果的に低減することができる。
【0046】また請求項4の発明によれば、請求項3の
発明の前記効果に加えて、レベル調整用土台上に受金具
を載置するに当たっては、該金具(従って弾性緩衝体)
を土台上面の適正位置に仮止めしておくことができるか
ら、大引の弾性緩衝体への組付作業を簡単且つ的確に行
うことができて作業能率の向上が図られ、しかも大引の
組付後は、その上側に床板を敷設するまでの間に仮止め
具を除去するようにしているため、床板の敷設後におい
て、上記仮止め具のために土台上面の受金具が該上面に
沿う方向の移動を制限される虞れはなく、従って仮止め
具の使用によっても請求項3の効果は支障なく達成され
る。
【0047】また請求項5発明によれば、請求項1又は
2の発明の前記効果に加えて、逆梁上面に受金具が、該
上面に沿う方向の移動を許容された状態で載置されるた
め、大引から弾性緩衝体を経て受金具側に伝わる横方向
の振動が、該金具から逆梁上に伝達されることが効果的
に回避されて、階下への振動騒音伝達を一層効果的に低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遮音床構造の第1実施例を示す一部破断平面図
【図2】図1の2−2線に沿う断面図
【図3】図1の3−3線に沿う断面図
【図4】図2の4矢視の仮想線囲い部分の拡大図
【図5】図4の5−5線に沿う断面図
【図6】弾性緩衝体および受金具の斜視図
【図7】遮音床構造の第2実施例を示す図4対応図
【図8】図7の8−8線に沿う断面図
【図9】弾性緩衝体および受金具の斜視図
【図10】前記第1実施例の変形例を示す図5対応断面
【図11】前記第2実施例の変形例を示す図8対応断面
【図12】従来の建物の床構造の断面図
【符号の説明】
1 大引 2 根太 土台 5 受金具 5C ガイド片 6 仮止め具としてのくぎ 7 弾性緩衝体 7C 凹部 Ff 床枠 Fh 水平躯体部分 Fv 鉛直躯体部分 Rb 逆梁 S 床スラブ
フロントページの続き (72)発明者 沖田 廣司 大分県大分市高城新町14番16号 高城ルネ スビル2F 株式会社ルネス研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物を各階層に仕切る水平躯体部分(F
    h)と、この水平躯体部分(Fh)より鉛直方向に延び
    て上下の水平躯体部分(F0h)を接続する鉛直躯体部
    分(Fv)とよりなり、前記水平躯体部分(Fh)に
    は、上向きに延びる逆梁(Rb)が一体に突設され、こ
    の逆梁(Rb)上に、大引(1)と根太(2)よりなる
    床枠(Ff)を架設し、この床枠(Ff)上に床板
    (3)を敷設し、この床板(3)上に床上空間(SU)
    を、また床板(3)下に床下空間(SD)を形成してな
    る建物において、互いに間隔をおいて立設される一対の
    ガイド片(5C)を有する、前記逆梁(Rb)上の受金
    具(5)に、断面凹状に形成される弾性緩衝体(7)を
    嵌合し、この弾性緩衝体(7)は、その両側面が前記一
    対のガイド片(5C)に当接され、また前記弾性緩衝体
    (7)の上面開放の凹部(7C)には、その上方より前
    記大引(1)の下端部が直接嵌着されて、該大引(1)
    の下面と逆梁(Rb)間および大引(1)の側面と前記
    ガイド片(5C)の間にそれぞれ弾性緩衝体(7)を介
    在させ、さらに前記大引(1)の端縁と前記鉛直躯体部
    分(Fv)との間に間隙(13)が形成されることを特
    徴とする、建物における遮音床構造。
  2. 【請求項2】 前記受金具(5)は、前記逆梁(Rb)
    上に、昇降調節可能に固定支持されることを特徴とす
    る、請求項1記載の建物における遮音床構造。
  3. 【請求項3】 前記受金具(5)は、前記逆梁(Rb)
    上に敷設したレベル調整用土台(4)の上面に、該上面
    に沿う方向の移動を許容された状態で載置されることを
    特徴とする、請求項1又は2に記載の建物における遮音
    床構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の建物における遮音床構
    造を施工するに当たり、前記逆梁(Rb)上に前記レベ
    ル調整用土台(4)を敷設する工程と、そのレベル調整
    用土台(4)の上面に前記受金具(5)を載置し、仮止
    め具(6)により仮止めする工程と、その仮止め具
    (6)を、該受金具(5)に嵌合した前記弾性緩衝体
    (7)の前記凹部(7C)に前記大引(1)の下端部を
    嵌着した後で且つ前記床板(3)を敷設するまでの間に
    除去する工程とを含むことを特徴とする、建物における
    遮音床構造の施工方法。
  5. 【請求項5】 前記受金具(5)は、前記逆梁(Rb)
    の上面に、該上面に沿う方向の移動を許容された状態で
    載置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の
    建物における遮音床構造。
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KR101789158B1 (ko) * 2016-10-13 2017-10-23 코랜스그린산업(주) 성능이 향상된 목재 데크 설치 장치
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