JP3438742B2 - ゴム組成物及びその製造方法 - Google Patents

ゴム組成物及びその製造方法

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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L19/00Compositions of rubbers not provided for in groups C08L7/00 - C08L17/00
    • C08L19/006Rubber characterised by functional groups, e.g. telechelic diene polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/30Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule
    • C08C19/42Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule reacting with metals or metal-containing groups
    • C08C19/44Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule reacting with metals or metal-containing groups of polymers containing metal atoms exclusively at one or both ends of the skeleton

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第一級アミノ基を導入
したジエン系重合体ゴムとシリカとを含有して成る反発
弾性、引張特性および摩耗特性に優れたゴム組成物及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源、環境対策などの面で自動
車の低燃費化に対する要求はますます厳しくなり、タイ
ヤ用ゴム材料に対しても、転動抵抗および摩耗特性が改
良されたゴム材料が強く要望されている。このうち転動
抵抗の点では補強剤としてシリカを配合すると改良でき
ることが知られているが、反面、摩耗特性および引張特
性がカーボンブラックを用いた場合と比較して充分でな
いという問題がある。
【0003】この原因の一つは、シリカがカーボンブラ
ックと異なりゴム材料との親和性が小さい為に、充分な
補強効果が発現できないためと考えられている。シリカ
とゴム材料の親和性を高めるためにシランカップリング
剤を使用する方法が特開平3−252431号公報、特
開平3−252433号公報等で開示されているが、こ
れらの方法では十分な補強性を得るために高価なカップ
リング剤を多量に配合せねばならないという欠点があ
る。
【0004】シランカップリング剤を用いない方法とし
て、シリカと親和性のある置換基を組み入れたゴム材料
の検討がなされている。例えば、アニオン重合法ではア
ルキルシラノ基(特開平1−188501号公報)、ア
ルコキシシラノ基(特公平5−230286号公報)、
N,N,N',N'−ビス(テトラエチルアミノ)ベンゾ
フェノンなどで反応させた置換アミノ基(特開昭64−
22940号公報)などを導入したジエン系重合体ゴム
が、また乳化重合法では第三級アミノ基(特開平1−1
01344号公報)を導入したジエン系重合体ゴムが開
示されているが、これらの変性ゴムを使用しても転動抵
抗に優れ、且つカーボンブラック配合と比しても十分に
高い引張応力および摩耗特性を有するバランスの優れた
ゴム組成物は得られていない。
【0005】一方、第一級アミノ基を有するジエン系共
重合体ゴムについては、米国特許公報第3801520
号では活性リチウム金属を有するアニオン重合体とN−
非置換アジリジンを反応させて得る重合体ゴムと樹脂改
質としての用途が、特開昭62−34904号公報では
アニオン重合体と環状ヒドラジン化合物を反応させ次い
で熱濃塩酸等で開環させて得られるものが、そして特開
昭62−265305号公報ではアニオン重合体と二機
能シッフ塩基化合物を反応させ次いで酸性触媒下で加水
分解させて得られるものが開示されているが、樹脂改質
以外の用途及び特性について何等記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】本発明者らは、シ
リカ配合における前記問題点を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、ゴム成分として第一級アミノ基を有するジエ
ン系重合体ゴムを使用すると、転動抵抗の指標となる反
発弾性に優れ、且つカーボンブラック配合と比しても同
等以上の引張応力と摩耗特性を有するゴム組成物が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【問題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、分子に結合した活性金属を有するジエン系重合体と
N−非置換アジリジン化合物とを反応させて得られる
一級アミノ基を有するジエン系重合体ゴムを含有するゴ
ム成分とシリカとを含有して成るゴム組成物が提供さ
れ、また上記ゴム成分とシリカを80〜200℃にて
合した後にシリカ以外の配合剤を添加して混合すること
を特徴とするゴム組成物の製造方法が提供される。
【0008】本発明においては、ゴム成分として第一級
アミノ基を有するジエン系重合体ゴムが用いられる。か
かるジエン系重合体ゴムの製造法は特に限定されない
が、例えば分子に結合した活性金属を有するジエン系重
合体とN−非置換アジリジン化合物を反応させて得るこ
とができる。
【0009】結合した活性金属としては、例えばN−非
置換アジリジン化合物と反応するものであれば特に限定
されないが、一般的にはアルカリ金属またはアルカリ土
類金属などが挙げられる。かかる活性金属が分子に結合
したジエン系重合体は、例えば有機アルカリ金属および
/または有機アルカリ土類金属を開始剤として炭化水素
系溶媒中で共役ジエン単量体もしくは共役ジエン単量体
と芳香族ビニル単量体をアニオン重合して得ることがで
きる。
【0010】使用する共役ジエン単量体としては、例え
ば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロ
ロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙
げられ、共重合性の容易さから1,3−ブタジエン、2
−メチル−1,3−ブタジエンが好ましく、なかでも
1,3−ブタジエンが好ましい。
【0011】使用する芳香族ビニル単量体としては、例
えばスチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレ
ン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4
−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレ
ン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メ
チルスチレン等をあげることができ、特にスチレンが好
ましい。
【0012】上記単量体の使用割合は、要求される特性
に応じて適宜選択すればよいが、通常は単量体混合物中
の共役ジエン単量体が40〜100重量%と芳香族ビニ
ル単量体が0〜60重量%の範囲であり、好ましくは共
役ジエン単量体50〜100重量%、芳香族ビニル単量
体0〜50重量%の範囲である。芳香族ビニル単量体が
過度に多くなると共重合体が硬くなり、ウエットスキッ
ド抵抗と反発弾性のバランスが低下する。
【0013】また、必要に応じて、上記単量体と共重合
可能なモノオレフィン系単量体を使用することができ
る。その具体的な例としては、例えばアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロ
キシエチル等のアクリル酸またはメタクリル酸等のエス
テルなどを挙げられる。これらは最終的に得られるゴム
状重合体の特性を損なわない範囲で使用することがで
き、通常は、単量体混合物中0〜40重量%の範囲であ
る。
【0014】上記単量体をアニオン重合する方法および
得られたアニオン重合体の活性金属にN−非置換アジリ
ジンなどの変性剤を反応させる方法は、通常知られる方
法および条件によればよく、特に制限されない。例えば
特開昭58−162604号公報などで記載されている
方法に従って、炭化水素系溶媒中で有機アルカリ金属あ
るいは有機アルカリ土類金属を開始剤としてアニオン重
合体を製造し、次いで該アニオン重合体の活性金属に変
性剤を反応させて本発明に使用するジエン系重合体ゴム
を得ることができる。炭化水素系溶媒としては、通常の
アニオン重合に使用されるものであれば何れでも良く、
例えばn−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トル
エン等周知のものから選ばれる。有機アルカリ金属また
は有機アルカリ土類金属の開始剤の例としては、例えば
n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブ
チルリチウムなどのアルキルリチウム、1,4−ジリチ
オブタンなどのアルキレンジリチウム、フェニルリチウ
ム、スチルベンリチウム、リチウムナフタレン、ナトリ
ウムナフタレン、カリウムナフタレン、n−ブチルマグ
ネシウム、n−ヘキシルマグネシウム、エトキシカルシ
ウム、ステアリン酸カルシウム、t−ブトキシストロン
チウム、エトキシバリウム、イソプロポキシバリウム、
エチルメルカプトバリウム、t−ブトキシバリウム、フ
ェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、ステアリ
ン酸バリウム、ケチルバリウムなどがあり、これらは単
独、あるいは併用して用いることができる。また、必要
に応じて小量のミクロ構造調節剤としてテトラヒドロフ
ラン、エチレングリコールジブチルエーテルなどのエー
テル類およびテトラメチルエチレンアミンなどの第三級
アミン化合物等を用いてもよい。
【0015】変性剤としては、例えばN−非置換アジリ
ジン化合物を用いることにより第一級アミノ基を有する
ジエン系重合体ゴムを得ることができる。このようなN
−非置換アジリジン化合物の具体例としては、例えばエ
チレンイミン、プロピレンイミン等の化合物が挙げられ
る。変性剤の使用量は、通常該アニオン重合体の全活性
末端に対して等モル%以上で使用される。
【0016】本発明に使用される第一級アミノ基を有す
るジエン系重合体ゴムの共役ジエン部分における1,2
−ビニル基含有量は、特に限定されないが、通常結合共
役ジエン量に対して10〜90重量%、好ましくは20
〜80重量%、さらに好ましくは30〜70重量%であ
る。1,2−ビニル基含有量が過度に少なくなるとグリ
ップ性能に劣り、過度に多くなると耐摩耗性に劣る。ま
た使用するジエン系重合体ゴムのムーニー粘度(ML
1+4,100℃)は、特に限定はないが、通常は機械強
度、加工性などの点から20〜150、好ましくは30
〜100の範囲である。ジエン系重合体ゴムを油展して
使用する場合は150を超える場合もありうる。
【0017】本発明において、第一級アミノ基を有する
ジエン系重合体ゴムはゴム成分として単独で、あるいは
他のゴムと併用して使用される。他のゴムと併用して用
いる場合にはゴム成分中の該ジエン系重合体ゴム割合
は、特に制限されないが、好ましくは10重量%以上、
さらに好ましくは20重量%以上である。該ジエン系重
合体ゴムの割合が過度に少ないと引張応力、摩耗特性な
どに対する改善の効果が劣る。ゴム成分中に併用できる
該ジエン系重合体ゴム以外のゴムとしては、特に制限さ
れないが、タイヤ材料として用いる場合は加工特性等の
点から天然ゴム(NR)、ポリブタジエンゴム(B
R)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジ
エン共重合ゴム(SBR)、スチレン−イソプレン共重
合ゴム(SIR)などが好ましく、特にNR、BR、I
R、SBRなどが好ましい。また、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル
ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三共重合ゴム、エ
ピクロルヒドリンゴムなども用途、目的に応じて使用で
きる。
【0018】また、上記のゴムでアニオン重合して得ら
れるBR、SBR、SIR等は、四塩化錫、四塩化珪素
等の二官能以上のカップリング化合物でカップリングし
たもの、アルコキシシラン等の有機シラン化合物、N−
メチル−2−ピロリドン、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N−メチルマレイミド、N,N−ジエチル尿素など
のような−C(=X)−N<(式中Xは酸素又は硫黄原
子を表す。)結合を有する化合物、N,N,N',N'
ビス−(テトラエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB
と略記することがある)などのアミノ基および/または
置換アミノ基を有するベンゾフェノン化合物および同チ
オベンゾフェノン化合物などで末端変性したものを使用
してもよい。
【0019】本発明で使用するシリカとしては、一般的
に汎用ゴムの配合用に用いられるものであればよく、な
かでも表面にシラノール基を有する平均粒子径10〜5
0μmのものが好ましく、さらにそれらは半粒状化した
のものが好ましい。具体的には通常補強剤として使用さ
れる乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボ
ン、コロイダルシリカおよび特開昭62−62838号
公報に開示される沈降シリカなどが使用でき、好ましく
は含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンで
ある。また、本発明の第一級アミノ基を有するジエン系
重合体ゴムとの分散性は、酸性領域にあるシリカ、ある
いは無機酸等で酸性処理したものを用いたときに最も改
善される。
【0020】シリカの使用量は特に限定されないが、通
常上記のゴム成分100重量部に対し20〜150重量
部、好ましくは40〜120重量部配合される。配合量
が過度に少なくなると補強性に劣り、また過度に多くな
ると未加硫の粘度が上昇し加工性に劣る。
【0021】本発明のゴム組成物は、常法に従って混練
することにより得ることができるが、前述したゴム成分
とシリカの混合物をロール、バンバリー等の混合機を用
いて混合し、次いで必要に応じて配合剤を添加し混合す
ることによって優れた性質を備えたゴム組成物を得るこ
とができる。この場合、シリカの添加は一括でもよい
が、好ましくは2回以上に分割して添加すると分散が容
易になり、シリカとゴム成分の混合が容易になる。必要
に応じて添加する配合剤は、ゴム工業で一般に汎用され
るもので、例えば硫黄、ステアリン酸、亜鉛華、パーオ
キサイド、各種加硫促進剤(チアゾール系、チウラム
系、スルフェンアミド系など)、シランカップリング
剤、ジエチレングリコールなどの活性剤、HAF、IS
AF、N339等の種々のグレードのカーボンブラッ
ク、炭酸カルシウム等の補強剤、可塑剤、充填剤、老化
防止剤、プロセス油等から目的、用途等に合わせて適宜
選択することができる。これらの配合剤のうち、シラン
カップリング剤および活性剤などはゴム成分とシリカの
最初の混合時に必要に応じて添加してもよいが、その他
の添加剤は次工程以降で添加するのが好ましい。最初の
ゴム成分とシリカの混合時に、シランカップリング剤あ
るいは活性剤以外の添加剤を添加すると、混合時間をい
たずらに長くするだけでなく、シリカの補強性を低下さ
せる傾向にある。
【0022】シリカとカーボンブラックを併用する場合
は、第一級アミノ基を有するジエン系重合体ゴムとその
他のゴム成分として前記のカップリング化合物及び/又
は末端変性したアニオン重合ゴムを併用することが好ま
しい。シリカとカーボンブラックの使用割合は、特に制
限されないが、通常は重量比で9/1〜1/9、好まし
くは8/2〜2/8である。また、第一級アミノ基を有
するジエン系重合体ゴムとカップリング化合物及び/又
は末端変性したアニオン重合体の使用割合は、目的、用
途等に応じて適宜選択されるが、通常は重量比で9/1
〜1/9、好ましくは2/8〜8/2である。
【0023】ゴム成分とシリカを混合する温度は通常8
0〜200℃であるが、好ましくは100〜190℃、
さらに好ましくは140〜180℃である。温度が過度
に低くなると摩耗特性の向上が少なく、また過度に高く
なるとポリマーの焼けが生じるので好ましくない。ま
た、混合の時間は通常30秒以上で、好ましくは1〜3
0分である。
【0024】
【発明の効果】本発明を実施することにより、シリカ配
合材料の特徴である転動抵抗を損なわずに欠点とされて
いた引張特性と摩耗特性を大幅に改善することができ、
従来のカーボンブラック主体の配合系では得られない優
れたバランスを有するゴム組成物が得られる。このゴム
組成物はタイヤ用、靴底用、防振ゴム、ベルト、床材な
どの用途に使用することができる。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳しく説明す
る。なお、実施例中の部及び%は特に断りのない限り重
量基準である。また、各種物性および重合体のミクロ構
造の測定は下記の方法に従って行った。
【0026】(1)強度特性 JIS K−6301に従って行った。 (2)反発弾性(転動抵抗の代用特性) リュプケ式反発弾性試験機を用いて、温度60℃で測定
した。 (3)摩耗特性 ASTM D−2228に従ってピコ摩耗試験機を用
い、室温にて測定した。 (4)重合体の重量平均分子量 GPCで測定した標準ポリスチレン換算値として求め
た。 (5)重合体中のスチレン含有量およびブタジエン部の
1,2−ビニル結合量赤外分光法(ハンプトン法)によ
り求めた。
【0027】製造例1〜4 攪拌機付きオートクレーブにシクロヘキサン8000
g、スチレン460g、ブタジエン700gを入れ、テ
トラメチルエチレンジアミン3ミリモル、n−ブチルリ
チウム20ミリモルを入れ70℃で重合を開始した。途
中でブタジエン840gを連続的に添加した。重合転化
率が100%になったことを確認してから、表1記載の
変性剤を重合活性末端と等モル量(使用触媒量−モノマ
ーと溶媒による失活触媒量)添加し20分間反応させ
た。停止剤としてメタノールを20ミリモル添加後、
2,6−ジ−t−ブチルフェノールを20g添加して、
スチームストリッピング法によりポリマー(SBR)を
回収した。スチレン量、1,2−ビニル量および分子量
を測定し、それらの結果を表1に示した。
【0028】製造例5〜6 攪拌機付きオートクレーブにシクロヘキサン8000
g、スチレン900g、ブタジエン1100gを入れ、
テトラメチルエチレンジアミン25ミリモル、n−ブチ
ルリチウム5ミリモルを入れ50℃で重合を開始した。
重合転化率が100%になったことを確認してからは製
造例1と同様に行い、プロピレンイミンで変性したSB
Rと未変性のSBRを得た。スチレン量、1,2−ビニ
ル量及び分子量を表1に示した。
【0029】製造例7〜8 攪拌機付きオートクレーブにシクロヘキサン8000
g、ブタジエン2000gを入れ、テトラメチルエチレ
ンジアミン1.6ミリモル、n−ブチルリチウム16.
6ミリモルを入れ75℃で重合を開始した。重合転化率
が100%になったことを確認してからは製造例1と同
様に行い、プロピレンイミンで変性したBRと未変性の
BRを得た。1,2−ビニル量及び分子量を表1に示し
た。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1〜2、比較例1〜5 表2記載の配合に基づき、原料ゴムとして表1記載のジ
エン系重合体ゴム100重量部と硫黄、加硫促進剤を除
いた配合剤をバンバリーミキサーに混合し、140℃
で、配合1は1回目2分間、2回目2.5分間、配合2
および3は一括して4.5分間混練した。次いで、硫黄
および加硫促進剤を50℃でオープンロールに加えた
後、160℃で30分ブレス加硫して試験片を作成し加
硫物性を測定した。結果を表3に示した。
【0032】
【表2】
【0033】実施例3〜5 原料ゴムとしてジエン系重合体ゴムA50重量部/B5
0重量部、A50重量部/C50重量部またはA50重
量部/D50重量部用いる以外は実施例1と同様に行い
加硫物性を測定した。結果を表3に示した。
【0034】
【表3】
【0035】表3より、本発明の実施例では比較例に比
して高い反発弾性を示しているとともに、摩耗特性でも
高い効果を示していることが判る。特に配合1に基づき
原料ゴムとシリカを混合した後にシリカ以外の配合剤を
混合することで顕著な効果がでている。また、シランカ
ップリング化合物を併用することによりさらに高い反発
弾性が改善される(実施例4)。本発明の実施例は、比
較例5のカーボンブラックを使用した系よりも顕著に高
い反発弾性を示し、且つカーボンブラック配合と同等以
上の摩耗特性を有しているところが特筆される。
【0036】実施例6〜7および比較例6〜7 原料ゴムとして表1記載のジエン系重合体ゴムE、F、
GまたはHを100重量部用いる以外は実施例1と同様
に行い加硫物性を測定した。結果を表4に示した。
【0037】
【表4】
【0038】表4から、使用するジエン系重合体ゴムが
BRあるいはスチレン及び1,2−ビニル含有量の高い
SBRであっても、第一級アミノ基を付与することで3
00%引張応力、反発弾性および耐摩耗性の全てが大幅
に改善されることが判る。
【0039】本発明の実施態様を示すと以下のとおりで
ある。 (1)第一級アミノ基を有するジエン系重合体ゴムを含
有するゴム成分とシリカを含有して成るゴム組成物。 (2)第一級アミノ基を有するジエン系重合体ゴムが、
分子に結合した活性金属を有するジエン系重合体とN−
非置換アジリジン化合物を反応させて得られるものであ
る(1)記載のゴム組成物。 (3)結合する活性金属がアニオン重合して得られる活
性金属末端である(2)記載のゴム組成物。 (4)活性金属がアルカリ金属及び/又はアルカリ土類
金属から選択される少なくとも1種である(2)または
(3)記載のゴム組成物。 (5)ジエン系重合体が共役ジエン単量体もしくは共役
ジエン単量体と芳香族ビニル単量体からなる重合体であ
る(1)ないし(4)記載のゴム組成物。 (6)共役ジエン単量体及び芳香族ビニル単量体の使用
割合が、それぞれ40〜100重量%、0〜60重量%
である(5)記載のゴム組成物。 (7)重合体中の1,2−ビニル基含有量が共役ジエン
量に対して10〜90重量%である(5)または(6)
記載のゴム組成物。 (8)共役ジエン単量体が1,3−ブタジエンである
(5)ないし(7)記載のゴム組成物。 (9)芳香族ビニル単量体がスチレンである(5)ない
し(8)記載のゴム組成物。 (10)N−非置換アジリジン化合物がエチレンイミン
またはプロピレンイミンである(2)記載のゴム組成
物。 (11)ゴム成分100重量部に対し、シリカの配合量
が20〜150重量部である(1)記載のゴム組成物。 (12)シリカが表面にシラノール基を有し且つ平均粒
子径が10〜50μmのものである(1)または(1
1)記載のゴム組成物。 (13)第一級アミノ基を有するジエン系重合体ゴムが
ゴム成分の少なくとも10重量%である(1)記載のゴ
ム組成物。 (14)上記以外のゴム成分が天然ゴム、ポリブタジエ
ンゴム、ポリイソプレンゴムおよびスチレン−ブタジエ
ン共重合ゴムから選ばれる1種である(1)記載のゴム
組成物。 (15)上記以外のゴム成分が、共役ジエン単量体また
は共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体をアニオン重
合して得られる活性末端を有する重合体と、カップリン
グ化合物、有機シラン化合物、分子中に一般式−C(=
X)−N<(式中でXは酸素又は硫黄原子を表す。)で
示される原子団を有する化合物およびアミノ基および/
または置換アミノ基を有するベンゾフェノン化合物から
選択される少なくとも一種の化合物を反応させて得られ
るものである(1)記載のゴム組成物。 (16)カップリング化合物が四塩化錫あるいは四塩化
珪素である(15)記載のゴム組成物。 (17)第一級アミノ基を有するジエン系重合体ゴムを
含有するゴム成分とシリカを混合した後にシリカ以外の
配合剤を添加して混合することを特徴とするゴム組成物
の製造方法。 (18)シリカを分割混錬する(17)記載のゴム組成
物の製造方法。 (19)ゴム成分とシリカの混合温度が80〜200℃
である(17)記載のゴム組成物の製造方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−285904(JP,A) 特開 平5−331316(JP,A) 特開 平5−271477(JP,A) 特開 平5−230286(JP,A) 特公 平1−44203(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 9/00 C08C 19/22 C08J 3/20 C08K 3/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子に結合した活性金属を有するジエン系
    重合体とN−非置換アジリジン化合物とを反応させて得
    られる第一級アミノ基を有するジエン系重合体ゴムを含
    有するゴム成分とシリカとを含有してなるゴム組成物。
  2. 【請求項2】上記以外のゴム成分が、共役ジエン単量体
    または共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体をアニオ
    ン重合して得られる活性末端を有する重合体と、カップ
    リング化合物、有機シラン化合物、分子中に一般式−C
    (=X)−N<(式中でXは酸素又は硫黄原子を表
    す。)で示される原子団を有する化合物およびアミノ基
    および/または置換アミノ基を有するベンゾフェノン化
    合物から選択される少なくとも一種の化合物を反応させ
    て得られるものである請求項1記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】第一級アミノ基を有するジエン系重合体ゴ
    ムを含有するジエン系重合体ゴムを含有するゴム成分と
    シリカを80〜200℃にて混合した後にシリカ以外の
    配合剤を添加して混合することを特徴とするゴム組成物
    の製造方法。
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