JP3436205B2 - 圧電音響部品 - Google Patents

圧電音響部品

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JP3436205B2
JP3436205B2 JP29320399A JP29320399A JP3436205B2 JP 3436205 B2 JP3436205 B2 JP 3436205B2 JP 29320399 A JP29320399 A JP 29320399A JP 29320399 A JP29320399 A JP 29320399A JP 3436205 B2 JP3436205 B2 JP 3436205B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電ブザーや圧電受
話器などの圧電音響部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器、家電製品、携帯電話機
などにおいて、警報音や動作音を発生する圧電ブザーあ
るいは圧電受話器として圧電音響部品が広く用いられて
いる。この種の圧電音響部品は、例えば特開平7−10
7593号公報,特開平7−203590号公報に記載
のように、円形の圧電板の片面電極に円形の金属板を貼
り付けてユニモルフ型振動板を構成し、この振動板の金
属板の周縁部を円形のケースの中に支持し、ケースの開
口部をカバーで閉鎖した構造のものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな円形の振動板を用いると、生産効率が悪く、音響変
換効率が低く、しかも小型に構成することが難しいとい
う問題点があった。まず生産効率について説明する。従
来の圧電音響部品では、その製造にあたって、図1に記
載のように、グリーンシート40から打ち抜き金型41
によって円形の圧電板42を打ち抜き、この圧電板42
の片面電極に円形の金属板43を貼り付けた後、両面電
極間に高圧直流電界を印加,分極することで振動板44
を得る。この振動板44をケース45内に収納するとと
もに、圧電板42の他面電極と金属板43とにそれぞれ
接続されたリード線46,47をケース45外へ導出し
ている。
【0004】ところが、上記のようにグリーンシート4
0から円板状に圧電板42を打ち抜くのは打ち抜きカス
が多くなり、材料の歩留りが悪い。また、打ち抜き後
に、電極形成、分極などの個別加工が始まるので、加工
効率が悪い。さらに、設計的に必要な寸法を個々の素子
寸法で決めるため、グリーンシートの打ち抜き金型41
を素子寸法に応じて作成しなければならない。そのた
め、全体として生産効率が悪いという欠点があった。
【0005】つぎに、音響変換効率について説明する。
図2の(a)に示すように、円板状の振動板44は、そ
の周縁部がケース45で固定されるため、最大変位点P
が中心点だけになり、変位体積が小さく、音響変換効率
が低い。そのため、入力エネルギーの割りに音圧が低い
という欠点があった。さらに、振動板の周囲が拘束され
ているので、周波数が高くなり、低い周波数の圧電振動
板を得ようとすれば、半径寸法が大きくなるという欠点
もあった。
【0006】そこで、本発明の目的は、生産効率が高
く、音響変換効率が良好で、小型の圧電音響部品を得る
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、矩形の金属板の少なくと
も片面に、表裏面に電極を有する矩形の圧電板の片面電
極を接着して構成された振動板と、底壁部と4つの側壁
部とを有し、対向する2つの側壁部の内側に上記振動板
を支持する支持部を持ち、上記支持部を持つ2つの側壁
部に外部接続用の第1と第2の導電部が設けられた絶縁
性ケースと、放音孔を有する蓋板とを備え、上記ケース
内に上記振動板が収納され、振動板の対向する2辺と上
記支持部とが接着剤または弾性封止材で固定されるとと
もに、振動板の残りの2辺とケースとの隙間が弾性封止
材で封止され、上記金属板は第1の導電部に対して電気
的に接続され、上記圧電板の他面電極は第2の導電部に
対して電気的に接続され、上記ケースの側壁部開口端に
蓋板が接着されていることを特徴とする圧電音響部品を
提供する。
【0008】圧電板は矩形であるから、グリーンシート
から圧電板を打ち抜くにしても、抜きカスを少なくで
き、材料効率が良い。また、親基板状態で電極形成,分
極などの作業ができるので、生産効率がよい。さらに、
設計的に必要な寸法は親基板カット寸法で決めるため、
従来のようにグリーンシートの打ち抜き金型をその都度
作成しなくてもよい。つまり、従来に比べてグリーンシ
ートの打ち抜き〜親基板カット工程における金型、治
具、圧電体品種などを少なくできるので、投資金額、生
産効率の面で有利である。
【0009】本発明では矩形状の振動板の対向する2辺
をケースの支持部に固定し、残りの2辺とケースとの隙
間を弾性封止材で封止している。金属板と圧電板の他面
電極との間に所定の周波数信号を入力すると、圧電板が
所定方向に伸縮し、これに応じて振動板は長さベンディ
ングモードで屈曲変形する。このとき、振動板はケース
に固定された両端部を節として上下に振動し、図2の
(b)に示すように、最大変位点Pが振動板の長さ方向
の中心線に沿って存在する。つまり、変位体積が従来の
円板状の振動板に比べて大きくなる。この変位体積は、
空気を動かすエネルギーとなるので、音響変換効率を高
めることができる。なお、振動板の幅方向両端部とケー
スとの隙間を封止材で封止しているが、封止材は弾性を
持つので、振動板の変位を妨げず、音圧が低下すること
がない。さらに、振動板はその長さ方向両端部が固定さ
れるが、その間の部分は自由に変位できるので、従来の
円板状の振動板に比べて低い周波数を得ることができ
る。逆に、同じ周波数を得るのであれば、寸法を小型化
できる。
【0010】本発明において、接着剤とは硬化状態にお
けるヤング率が高く、振動板の端部を強く拘束するもの
をいう。また、弾性封止材とは硬化状態におけるヤング
率が低く、振動板の拘束力が弱く、振動板の変位を許容
するものをいう。弾性封止材には振動板およびケースに
対して接着力を有するものがあるので、接着剤に代えて
使用することが可能である。
【0011】図3は円形の振動板と矩形の振動板との寸
法と共振周波数との関係を示す比較図である。図から明
らかなように、同一周波数であれば、矩形振動板は円形
振動板に比べて寸法(長さ,直径)を小さくできる。逆
に、寸法が同一であれば、低い周波数を得ることができ
る。なお、比較に当たっては、圧電板として厚みが50
μmのPZTを用い、金属板として厚みが50μmの4
2Niを用いた。また、矩形振動板の長さLと幅Wの比
を1.67とした。
【0012】本発明では、振動板を固定したケースの開
口部を放音孔を有する蓋板で閉鎖している。そして、金
属板をケースの第1の導電部に対して電気的に接続し、
圧電板の他面電極をケースの第2の導電部に対して電気
的に接続することで、圧電音響部品を得ることができ
る。なお、ケースに設けた第1,第2の導電部をケース
の底面まで引き回すことにより、表面実装型に構成する
こともできる。
【0013】上記ケースの導電部は、請求項2のよう
に、支持部からケースの底面へ延びるようにケースの表
面に形成された導電膜で構成してもよいし、請求項3の
ように、支持部からケースの底面へ延びるようにケース
に固定された金属端子で構成してもよい。金属端子の場
合、ケースに接着あるいはカシメなどによって固定して
もよいし、ケースにインサート成形してもよい。
【0014】請求項4のように、圧電板を金属板の片面
のみに、かつケースの支持部に固定される2辺の一方側
に偏った位置に接着し、振動板の圧電板が接着された面
の他辺側に金属板が露出した露出部を設け、振動板をそ
の金属板がケースの底壁部側に向くようにケースの支持
部に固定するのが望ましい。そして、金属板の露出部を
第1の導電部と導電性接着剤により接続し、圧電板の他
面電極を第2の導電部と導電性接着剤により接続するの
が望ましい。すなわち、振動板の圧電板をケースの底壁
部側に向けて固定することもできるが、この場合には、
圧電板の表面電極が上側へ露出しないので、圧電板の表
面電極と第2の導電部との接続が難しくなる。これに対
し、振動板の金属板をケースの底壁部側に向けて固定す
れば、圧電板の表面電極が上側へ露出するので、表面電
極と第2の導電部とを導電性接着剤によって容易に接続
できる。しかも、振動板の他辺側に金属板の露出部が露
出しているので、金属板と第1の導電部も導電性接着剤
によって容易に接続できる。なお、金属板と第1の導電
部との接続は、振動板をケースの支持部に固定する際に
同時に行なうことも可能である。すなわち、振動板の露
出部側端部を支持部に固定する際に導電性接着剤を用い
ればよい。
【0015】請求項5のように、弾性封止材を絶縁性材
料とし、この封止材を振動板の4辺全てに塗布するのが
望ましい。つまり、金属板と圧電板の他面電極とが近接
しているので、圧電板の他面電極と第2の導電部とを導
電性接着剤を用いて接続する際に、金属板と他面電極と
が短絡しやすい。そこで、予め封止材を金属板の周囲に
塗布しておけば、この短絡を防止できる。また、振動板
の4辺すべてを弾性封止材で封止することにより、空気
漏れがなくなり、音圧特性が向上する。なお、弾性封止
材を振動板の4辺すべてに塗布する場合としては、接着
剤を使用せずに弾性封止材のみで振動板をキャップに取
り付ける方法と、接着剤で固定された振動板の2辺に弾
性封止材を重ねて塗布する方法とがある。後者の方法
は、接着剤のみでは空気漏れを完全に防止しえない場合
に有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】図4〜図7は本発明にかかる圧電
音響部品の第1実施例である圧電ブザーを示す。この圧
電ブザーは、大略、ユニモルフ型の振動板1とケース4
と蓋板10とで構成されている。
【0017】振動板1は、図8に示すように、表裏面に
薄膜または厚膜の電極2a,2bを有し、厚み方向に分
極処理された長方形の圧電板2と、圧電板2と幅寸法が
同一で長さ寸法がやや長い長方形に形成され、圧電板2
の裏面電極2bに導電性接着剤などを介して対面接着さ
れた金属板3とで構成されている。なお、裏面電極2b
を省略し、金属板3を圧電板2の裏面に導電性接着剤な
どを介して直接接合することで、裏面電極2bを省略し
てもよい。この実施例では、圧電板2が金属板3に対し
て長さ方向の一辺側へ偏った位置に接着されており、金
属板3の長さ方向の他辺側には金属板3が露出した露出
部3aを有する。
【0018】圧電板2としては、例えばPZTなどの圧
電セラミックスが用いられる。また、金属板3は良導電
性とバネ弾性とを兼ね備えた材料が望ましく、特にヤン
グ率が圧電板2と近い材料が望ましい。そのため、例え
ばリン青銅,42Niなどが用いられる。なお、金属板
3が42Niの場合には、セラミック(PZT等)と熱
膨張係数が近いので、より信頼性の高いものが得られ
る。
【0019】上記振動板1は次のような工程で製造する
ことができる。まず、セラミックグリーンシートから打
ち抜き金型によって矩形状の親基板を打ち抜き、この親
基板に対して電極形成、分極などの作業を行なった後、
親基板を金属板の母板に導電性接着剤などで接着する。
そして、接着された親基板と母金属板とをダイサーなど
を用いて縦横のカットラインで矩形状にカットし、振動
板を得る。このように、振動板1を矩形状とすること
で、材料効率、生産効率がよく、設備コストを削減でき
るという利点がある。
【0020】上記振動板1は、ケース4の内側に収納さ
れ、その長さ方向両端部が固定されている。すなわち、
ケース4はセラミックスまたは樹脂などの絶縁性材料で
底壁部4aと4つの側壁部4b,4cとを持つ長方形の
箱型に形成され、対向する短辺側の2つの側壁部4bの
内側に振動板1の両端部を支持する支持部4dが一体に
形成されている。なお、支持部4dはできるだけ小さい
方が音圧を向上させ、共振周波数を小さくできる。ケー
ス4を樹脂で構成する場合には、LCP(液晶ポリマ
ー),SPS(シンジオタクチックポリスチレン),P
PS(ポリフェニレンサルファイド),エポキシなどの
耐熱樹脂が望ましい。支持部4dを形成した側壁部4b
の内側には凹部4eが形成され、この凹部4eの内面か
ら側壁部4bの上面、外面を経て側壁部4bの底面まで
回りこむように外部接続用の導電膜7,8が形成されて
いる。また、長辺側の側壁部4cと底壁部4aとの境界
部中央には制動孔4fが形成されている。
【0021】振動板1はその金属板3が底壁部4aと対
面するように、ケース4の内部に収納され、振動板1の
短辺側の2辺が支持部4dに載せられ、接着剤5で固定
されている。この接着剤5にはエポキシ系,ウレタン
系,シリコーン系などの公知の絶縁性接着剤を用いれば
よい。振動板1の短辺側の2辺をケース4の支持部4d
に固定した状態で、振動板1の長辺側の2辺はケース4
の内面との間に僅かな隙間が空いており、この隙間はシ
リコーンゴムなどの弾性封止材6で封止されている。上
記のように振動板1をケース4に取り付けた後、振動板
1の長手方向両端部と凹部4eとの間に導電ペースト9
が点滴状に塗布され、金属板3の露出部3aは導電膜7
に、圧電板2の表面電極2aは導電膜8にそれぞれ電気
的に接続される。
【0022】上記のように振動板1をケース4に固定し
た後、ケース4の開口部には放音孔11を有する蓋板1
0が接着される。蓋板10はセラミックスまたは樹脂な
どの絶縁性材料で長方形平板状に形成され、樹脂で形成
する場合にはケース4と同様の材料が用いられる。蓋板
10を接着することで、蓋板10と振動板1との間には
音響空間12が形成され、表面実装型の圧電音響部品が
完成する。
【0023】上記ケース4に設けられた導電部7,8間
に所定の周波数信号(交流信号または矩形波信号)を印
加すれば、振動板1の長さ方向両端部がケース4の支持
部4dに固定され、振動板1の幅方向両端部が弾性封止
材6で弾性変位自在に保持されているので、振動板1は
長さ方向両端部を支点として長さベンディングモードで
振動し、所定のブザー音を発生することができる。ブザ
ー音は蓋板10の放音孔11から外部へ放出される。
【0024】上記の説明では、振動板1の金属板3をケ
ース4の底壁部4a側に向けて固定したが、圧電板2を
ケース4の底壁部4a側に向けて固定してもよい。た
だ、実施例のような向きで固定した場合には、圧電板2
の表面電極2aと金属板3の露出部3aとが上側に露出
するので、露出部3aと導電部7との接続、および表面
電極2aと導電部8との接続を導電ペースト9を用いて
簡単に行なうことができる利点がある。
【0025】上記実施例では、振動板1の短辺側の2辺
を接着剤5によりケース4の支持部4dに固定したが、
弾性封止材6を接着剤5で固定された振動板1の短辺側
の2辺の上に重ねて塗布してもよい。その第1の理由
は、上述のように圧電板2の表面電極2aを導電部8に
導電ペースト9で接続する際、この導電ペースト9が金
属板3にも付着して短絡する恐れがあるため、弾性封止
材6によって金属板3の周囲縁部に絶縁膜を形成してお
き、短絡を防止するためである。第2の理由は、振動板
1の全周を弾性封止材6で封止することにより、振動板
1の表側と裏側との間の空気漏れをより確実に防止する
ためである。
【0026】図9は本発明にかかる圧電音響部品の第2
実施例を示す。この実施例では、ケース4に振動板1を
装填し、振動板1の4辺を弾性封止材6で封止するとと
もに接着してある。この場合には、振動板1の長さ方向
両端部が接着剤5ではなく弾性封止材6で支持部4dに
接着されるので、第1実施例に比べて振動板1の長さ方
向両端部の拘束力が低くなり、振動板1の変位量を大き
くでき、音圧を高めることができる。なお、第1実施例
と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0027】図10,図11は本発明にかかる圧電音響
部品の第3実施例を示す。この実施例では、ケース4に
設けられる導電部を金属端子で構成したものである。な
お、第1実施例と同一部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。金属端子20,21は略コ字形に折り曲
げられており、ケース4の短辺側の側壁部4bに形成さ
れた凹溝4gに嵌合され、接着剤,カシメ,溶着などに
よってケース4に固定されている。金属端子20,21
の一端部は側壁部4bの内側へ延び、他端部はケース4
の底面へ延びている。そして、導電ペースト9を金属板
3の露出部3aと一方の金属端子20との間に、また導
電ペースト9を圧電板2の表面電極2aと他方の金属端
子21との間にそれぞれ点滴状に塗布することで、互い
に電気的に接続してある。
【0028】図12〜図15は本発明にかかる圧電音響
部品の第4実施例を示す。この実施例では、ケース4に
設けられる導電部をインサート端子で構成したものであ
る。なお、第1実施例と同一部分には同一符号を付して
重複説明を省略する。インサート端子30,31の一端
部30a,31aはケース4の短辺側の側壁部4bの内
側に露出しており、他端部30b,31bはケース4の
底面へ延びている。さらに、他端部30b,31bの幅
方向両端部30c,31cはケース4の長辺側の側壁部
4cに回りこんでいる。導電ペースト9を金属板3の露
出部3aと一方のインサート端子30の一端部30aと
の間に、また導電ペースト9を圧電板2の表面電極2a
と他方のインサート端子31の一端部31aとの間に点
滴状に塗布することで、互いに電気的に接続してある。
【0029】上記第1〜第4実施例では、1個のケース
4に1個の振動板1を収納固定した例を示したが、ケー
ス4に仕切壁などによって複数の空間を形成し、これら
空間に異なる振動数を持つ複数の振動板1をそれぞれ収
納固定してもよい。この場合、各振動板1に対応してケ
ース4に個別の導電部を形成し、これら導電部と各振動
板1とを個別に接続すれば、各振動板1から異なる複数
の音を発生させることができる。
【0030】なお、金属板および圧電板は長方形に限ら
ず、正方形であってもよい。また、上記実施例では、金
属板の片面に圧電板を貼り付けたユニモルフ型振動板に
ついて説明したが、金属板の両面にそれぞれ圧電板を貼
り付けたバイモルフ型振動板を用いてもよい。さらに、
金属板と第1の導電部との接続、および圧電板の他面電
極と第2の導電部との接続に導電性接着剤(導電ペース
ト)を用いたが、他の手段(半田や導電ワイヤなど)を
用いて接続することも可能である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、矩形状の振動板を用いたので、グリーンシート
の打ち抜きから親基板カットに至る工程における金型、
治具、圧電体品種を少なくでき、かつ材料効率もよいの
で、生産効率が向上し、製造コストを低減できる。
【0032】また、矩形状の振動板の対向する2辺をケ
ースの支持部に固定し、振動板の他の2辺とケースとの
隙間を弾性封止材で封止したので、最大変位点が振動板
の2辺の中心線に沿って存在し、変位体積を大きくでき
る。そのため、円板状の振動板に比べて音響変換効率を
高めることができる。そして、矩形状の振動板はその2
辺が固定されるが、その間の部分は自由に変位できるの
で、従来の円板状の振動板に比べて低い周波数を得るこ
とができる。逆に、同じ周波数を得るのであれば、寸法
を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の圧電ブザーの製造工程を示す図である。
【図2】円形振動板と矩形振動板との変位分布の比較図
である。
【図3】円形振動板と矩形振動板の寸法と共振周波数と
の関係を示す図である。
【図4】本発明にかかる圧電音響部品の第1実施例の斜
視図である。
【図5】図4のX−X線断面図である。
【図6】図4のY−Y線断面図である。
【図7】図4に示す圧電ブザーの分解斜視図である。
【図8】振動板の斜視図である。
【図9】本発明にかかる圧電音響部品の第2実施例の分
解斜視図である。
【図10】本発明にかかる圧電音響部品の第3実施例の
斜視図である。
【図11】図10に示す圧電音響部品の分解斜視図であ
る。
【図12】本発明にかかる圧電音響部品の第4実施例の
斜視図である。
【図13】図12に示す圧電音響部品の分解斜視図であ
る。
【図14】図12に示す圧電音響部品のケースの断面図
である。
【図15】図12に示す圧電音響部品のケースの底面図
である。
【符号の説明】
1 振動板 2 圧電板 2a 表面電極 3 金属板 3a 露出部 4 ケース 4a 底壁部 4b,4c 側壁部 4d 支持部 5 接着剤 6 弾性封止材 7,8 導電部、 9 導電ペースト(導電性接着剤) 10 蓋板 11 放音孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G10K 9/12 101G (72)発明者 野村 昭博 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 藤野 雅幸 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 平8−139426(JP,A) 実開 昭62−98400(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 9/122 H03H 9/10 H04R 17/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】矩形の金属板の少なくとも片面に、表裏面
    に電極を有する矩形の圧電板の片面電極を接着して構成
    された振動板と、底壁部と4つの側壁部とを有し、対向
    する2つの側壁部の内側に上記振動板を支持する支持部
    を持ち、上記支持部を持つ2つの側壁部に外部接続用の
    第1と第2の導電部が設けられた絶縁性ケースと、放音
    孔を有する蓋板とを備え、上記ケース内に上記振動板が
    収納され、振動板の対向する2辺と上記支持部とが接着
    剤または弾性封止材で固定されるとともに、振動板の残
    りの2辺とケースとの隙間が弾性封止材で封止され、上
    記金属板は第1の導電部に対して電気的に接続され、上
    記圧電板の他面電極は第2の導電部に対して電気的に接
    続され、上記ケースの側壁部開口端に蓋板が接着されて
    いることを特徴とする圧電音響部品。
  2. 【請求項2】上記ケースの導電部は、支持部からケース
    の底面へ延びるようにケースの表面に形成された導電膜
    であることを特徴とする請求項1に記載の圧電音響部
    品。
  3. 【請求項3】上記ケースの導電部は、支持部からケース
    の底面へ延びるようにケースに固定された金属端子で構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電音
    響部品。
  4. 【請求項4】上記圧電板は金属板の片面のみに、かつケ
    ースの支持部に固定される2辺の一辺側に偏った位置に
    接着され、上記振動板の圧電板が接着された面の他辺側
    に金属板が露出した露出部が設けられ、上記振動板はそ
    の金属板をケースの底壁部側に向けてケースの支持部に
    固定され、上記金属板の露出部は第1の導電部と導電性
    接着剤により接続され、上記圧電板の他面電極は第2の
    導電部と導電性接着剤により接続されていることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電音響部
    品。
  5. 【請求項5】上記弾性封止材は絶縁性材料で形成され、
    上記振動板の4辺全てに塗布されていることを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電音響部品。
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