JPH05130693A - 圧電型電気音響変換器 - Google Patents
圧電型電気音響変換器Info
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- JPH05130693A JPH05130693A JP34588191A JP34588191A JPH05130693A JP H05130693 A JPH05130693 A JP H05130693A JP 34588191 A JP34588191 A JP 34588191A JP 34588191 A JP34588191 A JP 34588191A JP H05130693 A JPH05130693 A JP H05130693A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 導電薄板によりケース21が形成され、ケー
ス21に圧電セラミックス板2が接着され、ケース21
の全体が共鳴器として作用するように構成されている圧
電型電気音響変換器。 【効果】 圧電型電気音響変換器の小型化、高音圧化、
広帯域化およびコストダウンを図ることができる。
ス21に圧電セラミックス板2が接着され、ケース21
の全体が共鳴器として作用するように構成されている圧
電型電気音響変換器。 【効果】 圧電型電気音響変換器の小型化、高音圧化、
広帯域化およびコストダウンを図ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電セラミックス板を用
いた圧電型電気音響変換器に関する。
いた圧電型電気音響変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種電気音響変換器を図10お
よび図11に示す。図10において1は圧電振動板を示
しており、圧電振動板1は圧電セラミックス板2と例え
ば金属板等により形成された導電薄板3とにより構成さ
れている。圧電振動板1は樹脂製のケース4の内側に固
定され、ケース4と圧電振動板1とにより放音方向に音
響空間5が形成されている。圧電セラミックス板2と導
電薄板3との電極部分(図示せず)にはリード線6、7
が接続されてそれぞれケース4の外部に導かれている。
ケース4の放音方向と対向した側は音響空間8が形成さ
れるように蓋体9がケース4の周縁部で接着固定され、
蓋体9の下面は両面接着テープ等(図示せず)により基
板10に取りつけられるように構成されている。リード
線6、7を介して交流電圧が印加されると、圧電セラミ
ックス板2が伸縮運動し、この伸縮運動により導電薄板
3が屈曲振動をして音が発生するようになっている。ま
た圧電振動板1のみでは音圧が小さいので、音響空間5
による共鳴現象を利用して音圧を大きくしている。
よび図11に示す。図10において1は圧電振動板を示
しており、圧電振動板1は圧電セラミックス板2と例え
ば金属板等により形成された導電薄板3とにより構成さ
れている。圧電振動板1は樹脂製のケース4の内側に固
定され、ケース4と圧電振動板1とにより放音方向に音
響空間5が形成されている。圧電セラミックス板2と導
電薄板3との電極部分(図示せず)にはリード線6、7
が接続されてそれぞれケース4の外部に導かれている。
ケース4の放音方向と対向した側は音響空間8が形成さ
れるように蓋体9がケース4の周縁部で接着固定され、
蓋体9の下面は両面接着テープ等(図示せず)により基
板10に取りつけられるように構成されている。リード
線6、7を介して交流電圧が印加されると、圧電セラミ
ックス板2が伸縮運動し、この伸縮運動により導電薄板
3が屈曲振動をして音が発生するようになっている。ま
た圧電振動板1のみでは音圧が小さいので、音響空間5
による共鳴現象を利用して音圧を大きくしている。
【0003】図11に示したものは、圧電振動板1の振
動のノード点がケース11のナイフエッジ部12に接着
固定され、圧電振動板1の振動が阻害されることのない
構造となっている。またリード線6、7が接続された端
子取り出し用ピン13が蓋体9および基板10を貫通し
て配設され、基板10の下部から交流電圧が印加される
ようになっている。
動のノード点がケース11のナイフエッジ部12に接着
固定され、圧電振動板1の振動が阻害されることのない
構造となっている。またリード線6、7が接続された端
子取り出し用ピン13が蓋体9および基板10を貫通し
て配設され、基板10の下部から交流電圧が印加される
ようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上記
記載の圧電型電気音響変換器は、いずれも圧電振動板1
の放音方向側の音響空間5だけでなく放音方向と反対側
にも圧電セラミックス板2を振動させるための空間8を
設けざるを得ず、また圧電振動板1の直径はケース4、
11の肉厚分だけケース4、11の外径よりも小さくな
り、変換器の小型化あるいは同寸法とした場合での高音
圧化や低周波数側への広帯域化が困難であるといった課
題があった。さらには、圧電振動板1をケース4、11
に固定する工程が必要であり、製作に手間取るといった
課題があった。
記載の圧電型電気音響変換器は、いずれも圧電振動板1
の放音方向側の音響空間5だけでなく放音方向と反対側
にも圧電セラミックス板2を振動させるための空間8を
設けざるを得ず、また圧電振動板1の直径はケース4、
11の肉厚分だけケース4、11の外径よりも小さくな
り、変換器の小型化あるいは同寸法とした場合での高音
圧化や低周波数側への広帯域化が困難であるといった課
題があった。さらには、圧電振動板1をケース4、11
に固定する工程が必要であり、製作に手間取るといった
課題があった。
【0005】さらに上記記載の圧電型電気音響変換器
は、ケース4、11および蓋体9の材質がいずれも耐熱
性の低い樹脂製であり、またリード線6、7あるいは端
子取り出し用ピン13が基板10に直接接着され難い構
造のため、自動実装ができないといった課題があった。
は、ケース4、11および蓋体9の材質がいずれも耐熱
性の低い樹脂製であり、またリード線6、7あるいは端
子取り出し用ピン13が基板10に直接接着され難い構
造のため、自動実装ができないといった課題があった。
【0006】本発明は上記の課題に鑑み発明されたもの
であって、構造を簡略にして小型化あるいは同寸法での
高音圧化や低周波数側への広帯域化を容易にし、しかも
工程数を減少させてコストダウンを図ることができ、あ
るいは基板への自動実装を可能にする安価な圧電型音響
変換器を提供することを目的としている。
であって、構造を簡略にして小型化あるいは同寸法での
高音圧化や低周波数側への広帯域化を容易にし、しかも
工程数を減少させてコストダウンを図ることができ、あ
るいは基板への自動実装を可能にする安価な圧電型音響
変換器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る圧電型電気音響変換器は、導電薄板によ
りケースが形成され、該ケースに圧電セラミックス板が
接着され、前記ケースの全体が共鳴器として作用するよ
うに構成されていることを特徴としている。
に本発明に係る圧電型電気音響変換器は、導電薄板によ
りケースが形成され、該ケースに圧電セラミックス板が
接着され、前記ケースの全体が共鳴器として作用するよ
うに構成されていることを特徴としている。
【0008】また本発明に係る圧電型電気音響変換器
は、導電薄板によりケースが形成され、該ケースに圧電
セラミックス板が接着され、前記ケースにおける前記圧
電セラミックス板の接着面と対向する面が開放され、前
記圧電セラミックス板に端子が接続されていることを特
徴としている。
は、導電薄板によりケースが形成され、該ケースに圧電
セラミックス板が接着され、前記ケースにおける前記圧
電セラミックス板の接着面と対向する面が開放され、前
記圧電セラミックス板に端子が接続されていることを特
徴としている。
【0009】さらには上記圧電型電気音響変換器におい
て、端子が弾性を有する材料により形成され、前記端子
の長さをL、端子と圧電セラミックス板に対する垂線と
のなす角をθとすると、d≦L≦d+a および 0≦
θ≦cos-1d/L0 の関係が成立することを特徴とし
ている。ただし、dは圧電セラミックス板上からケース
開放面までの深さ、aは圧電セラミックス板上の端子接
続点からケース端部までの水平方向距離およびL0 は圧
電セラミックス板上の端子接続点からケース端部までの
距離をそれぞれ表わしている。
て、端子が弾性を有する材料により形成され、前記端子
の長さをL、端子と圧電セラミックス板に対する垂線と
のなす角をθとすると、d≦L≦d+a および 0≦
θ≦cos-1d/L0 の関係が成立することを特徴とし
ている。ただし、dは圧電セラミックス板上からケース
開放面までの深さ、aは圧電セラミックス板上の端子接
続点からケース端部までの水平方向距離およびL0 は圧
電セラミックス板上の端子接続点からケース端部までの
距離をそれぞれ表わしている。
【0010】
【作用】上記構成によれば、従来は圧電振動板の両側に
設けられていた空間の片方が排除され、ケース全体が共
鳴器として作用するように構成されるので、振動板部分
の直径は前記ケースの外径とほぼ同等となる。したがっ
て小型化が図られ、あるいは従来のものと同寸法とした
場合には高音圧化や低周波数側への広帯域化が容易とな
る。また圧電振動板をケースに固定する工程が省略さ
れ、コストダウンが図れる。
設けられていた空間の片方が排除され、ケース全体が共
鳴器として作用するように構成されるので、振動板部分
の直径は前記ケースの外径とほぼ同等となる。したがっ
て小型化が図られ、あるいは従来のものと同寸法とした
場合には高音圧化や低周波数側への広帯域化が容易とな
る。また圧電振動板をケースに固定する工程が省略さ
れ、コストダウンが図れる。
【0011】また、前記ケースにおける圧電セラミック
ス板の接着面と対向する面が開放され、前記圧電セラミ
ックス板に端子が接続されている場合には、該端子ある
いは前記ケースが接続される電極が形成され、かつ該電
極部分にクリーム半田が印刷された基板と接続すること
により、蓋体を配設することなく前記ケースと前記基板
との間に音響空間が形成され、しかも自動実装が可能と
なる。
ス板の接着面と対向する面が開放され、前記圧電セラミ
ックス板に端子が接続されている場合には、該端子ある
いは前記ケースが接続される電極が形成され、かつ該電
極部分にクリーム半田が印刷された基板と接続すること
により、蓋体を配設することなく前記ケースと前記基板
との間に音響空間が形成され、しかも自動実装が可能と
なる。
【0012】また上記圧電型電気音響変換器において、
端子が弾性を有し、圧電セラミックス板上からケース開
放面までの深さより長くかつ前記ケースに接触しない長
さおよび角度で前記圧電セラミックス板上に取りつけら
れている場合には、端子の加工精度に余裕ができ、基板
との接続時に前記端子の押し上げストレスによる前記圧
電セラミックス板の破壊が減少し、前記端子の基板電極
に対する位置決めおよび接着が確実に行われる。したが
って自動化によるコストダウンおよび信頼性の向上が図
れる。
端子が弾性を有し、圧電セラミックス板上からケース開
放面までの深さより長くかつ前記ケースに接触しない長
さおよび角度で前記圧電セラミックス板上に取りつけら
れている場合には、端子の加工精度に余裕ができ、基板
との接続時に前記端子の押し上げストレスによる前記圧
電セラミックス板の破壊が減少し、前記端子の基板電極
に対する位置決めおよび接着が確実に行われる。したが
って自動化によるコストダウンおよび信頼性の向上が図
れる。
【0013】
【実施例および比較例】以下、本発明に係る圧電型電気
音響変換器の実施例を図面に基づいて説明する。
音響変換器の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】図1に示す実施例1において、2はその両
主面に電極(図示せず)が形成された外径約10mm、
厚さ約0.1mmの圧電セラミックス板であり、この圧
電セラミックス板2は厚さ約0.1mmの真鍮板の周辺
縁部を折り曲げ成形して形成されたケース21の中央平
坦部に接着されている。このケース21の外径は約14
mm、厚さは約2mmであり、ケース21の圧電セラミ
ックス板2と対向した側には音響空間23が形成される
ように真鍮薄板により形成された蓋体22がケース21
の周縁部で接着固定され、蓋体22の下面は両面接着テ
ープ等により基板(図示せず)に取り付けられるように
なっている。また圧電セラミックス板2とケース21と
の電極部にはリード線6、7が接続され、それぞれケー
ス21の外側に導かれている。
主面に電極(図示せず)が形成された外径約10mm、
厚さ約0.1mmの圧電セラミックス板であり、この圧
電セラミックス板2は厚さ約0.1mmの真鍮板の周辺
縁部を折り曲げ成形して形成されたケース21の中央平
坦部に接着されている。このケース21の外径は約14
mm、厚さは約2mmであり、ケース21の圧電セラミ
ックス板2と対向した側には音響空間23が形成される
ように真鍮薄板により形成された蓋体22がケース21
の周縁部で接着固定され、蓋体22の下面は両面接着テ
ープ等により基板(図示せず)に取り付けられるように
なっている。また圧電セラミックス板2とケース21と
の電極部にはリード線6、7が接続され、それぞれケー
ス21の外側に導かれている。
【0015】図2に図1および比較例として図10のよ
うに構成した、ほぼ同寸法の圧電型電気音響変換器を用
いて音圧の周波数特性を測定した結果を示す。なお、駆
動電圧としてはピークからピークの電圧が9Vp-p であ
る矩形波を用い、ケース4、21表面から10cmの距
離で測定した。図2において、実線Aは図10に示した
もの、破線Bは実施例1に係る構成のものを測定した結
果である。すなわち、実線Aで示した曲線は圧電振動板
1の両側に空間を設けた場合で、破線Bで示した曲線は
導電薄板でケース21を形成し、その内部をすべて音響
空間23とした場合であり、矢印Cで示したように特に
低周波数領域での音圧が大きくなっている。
うに構成した、ほぼ同寸法の圧電型電気音響変換器を用
いて音圧の周波数特性を測定した結果を示す。なお、駆
動電圧としてはピークからピークの電圧が9Vp-p であ
る矩形波を用い、ケース4、21表面から10cmの距
離で測定した。図2において、実線Aは図10に示した
もの、破線Bは実施例1に係る構成のものを測定した結
果である。すなわち、実線Aで示した曲線は圧電振動板
1の両側に空間を設けた場合で、破線Bで示した曲線は
導電薄板でケース21を形成し、その内部をすべて音響
空間23とした場合であり、矢印Cで示したように特に
低周波数領域での音圧が大きくなっている。
【0016】上記したように実施例1に係る圧電型電気
音響変換器にあっては、圧電セラミックス板2の両側に
空間を形成する必要がなく、またケース21が真鍮製の
薄板を用いて形成されているので肉厚が薄く、全体とし
て小型化を図ることができる。また高音圧化および低周
波数領域への広帯域化も図ることができる。さらにはケ
ース21は従来のケース4と圧電振動板1とが一体化さ
れたものであり、圧電振動板をケース21に取りつける
工程を省略することができ、製作も容易となり、コスト
ダウンを図ることができる。
音響変換器にあっては、圧電セラミックス板2の両側に
空間を形成する必要がなく、またケース21が真鍮製の
薄板を用いて形成されているので肉厚が薄く、全体とし
て小型化を図ることができる。また高音圧化および低周
波数領域への広帯域化も図ることができる。さらにはケ
ース21は従来のケース4と圧電振動板1とが一体化さ
れたものであり、圧電振動板をケース21に取りつける
工程を省略することができ、製作も容易となり、コスト
ダウンを図ることができる。
【0017】図3に示す実施例2において、2はその両
主面に電極(図示せず)が形成された外径約10mm、
厚さ約0.1mmの圧電セラミックス板であり、この圧
電セラミックス板2は厚さ約0.1mmの鉄−ニッケル
合金板の周縁部を折り曲げ成形して形成されたケース3
1の中央平坦部に接着されている。このケース31の外
径は約14mm、厚さは約2mmであり、ケース31の
圧電セラミックス板2と対向した面は開放されている。
また圧電セラミックス板2の電極部分(図示せず)には
外径約0.5mm、長さ約1.9mmの銅製の端子33
が接続されている。これらケース31の周縁下端部およ
び端子33の下端部は銀−パラジウム合金で被覆されて
いる。
主面に電極(図示せず)が形成された外径約10mm、
厚さ約0.1mmの圧電セラミックス板であり、この圧
電セラミックス板2は厚さ約0.1mmの鉄−ニッケル
合金板の周縁部を折り曲げ成形して形成されたケース3
1の中央平坦部に接着されている。このケース31の外
径は約14mm、厚さは約2mmであり、ケース31の
圧電セラミックス板2と対向した面は開放されている。
また圧電セラミックス板2の電極部分(図示せず)には
外径約0.5mm、長さ約1.9mmの銅製の端子33
が接続されている。これらケース31の周縁下端部およ
び端子33の下端部は銀−パラジウム合金で被覆されて
いる。
【0018】このように構成された圧電型電気音響変換
器をスルーホールに電極34が形成され、その表面には
電極パターン(図示せず)が形成され、この電極パター
ン上にクリーム半田35が印刷された基板36の上面に
搭載し、リフロー炉に挿入して図9に示す温度曲線でク
リーム半田35の再溶融を行い圧電型電気音響変換器と
基板36とを接着する。
器をスルーホールに電極34が形成され、その表面には
電極パターン(図示せず)が形成され、この電極パター
ン上にクリーム半田35が印刷された基板36の上面に
搭載し、リフロー炉に挿入して図9に示す温度曲線でク
リーム半田35の再溶融を行い圧電型電気音響変換器と
基板36とを接着する。
【0019】このようにして接着された圧電型電気音響
変換器と基板36との接続は機械的および電気的に十分
な強度が得られることが確認された。また図3のごとく
構成された圧電型電気音響変換器を用いて音圧の周波数
特性を測定した結果を図8に示す。なお駆動電圧として
はピークからピークの電圧が9Vp-p である矩形波を用
い、ケース31表面から10cmの距離で測定した。す
なわち図2の実線Aで示した従来例と比べて実用周波数
領域である4000Hzにおける音圧が大きくなってい
る。
変換器と基板36との接続は機械的および電気的に十分
な強度が得られることが確認された。また図3のごとく
構成された圧電型電気音響変換器を用いて音圧の周波数
特性を測定した結果を図8に示す。なお駆動電圧として
はピークからピークの電圧が9Vp-p である矩形波を用
い、ケース31表面から10cmの距離で測定した。す
なわち図2の実線Aで示した従来例と比べて実用周波数
領域である4000Hzにおける音圧が大きくなってい
る。
【0020】上記したように実施例2に係る圧電型電気
音響変換器にあっては、圧電セラミックス板2の両側に
空間を形成する必要がなく、またケース31が鉄−ニッ
ケル合金製の薄板を使用して形成され、かつ蓋体9を省
略できるので全体として小型化を図ることができる。ま
た高音圧化および低周波数領域への広帯域化も図ること
ができる。さらには圧電振動板をケース31に取り付け
る工程を省略することができ、また圧電型電気音響変換
器を基板36に自動実装することができるので製作およ
び組立も容易となりコストダウンを図ることができる。
音響変換器にあっては、圧電セラミックス板2の両側に
空間を形成する必要がなく、またケース31が鉄−ニッ
ケル合金製の薄板を使用して形成され、かつ蓋体9を省
略できるので全体として小型化を図ることができる。ま
た高音圧化および低周波数領域への広帯域化も図ること
ができる。さらには圧電振動板をケース31に取り付け
る工程を省略することができ、また圧電型電気音響変換
器を基板36に自動実装することができるので製作およ
び組立も容易となりコストダウンを図ることができる。
【0021】図4にさらに別の実施例を示す。図4に示
す実施例3において、2はその両主面に電極(図示せ
ず)が形成された外径約10mm、厚さ約0.1mmの
圧電セラミックス板であり、この圧電セラミックス板2
は厚さ約0.1mmの鉄−ニッケル合金板の周縁部を折
り曲げ成形して形成されたケース41の中央平坦部に接
着されている。このケース41の外径は約14mm、厚
さは約2mmであり、ケース41の圧電セラミックス板
2と対向した面は開放されている。また圧電セラミック
ス板2の電極部分(図示せず)には外径約0.5mmの
銅箔糸製の端子43が、端子43の長さをLおよび端子
43と圧電セラミックス板2に対する垂線とのなす角を
θとするとそれぞれd≦L≦d+aおよび0≦θ≦co
s-1d/L0 の関係が成り立つよう、L=30mm、θ
=30°で接続されている。またここで、dは圧電セラ
ミックス板2からケース41開放面までの深さ、aは圧
電セラミックス板2上の端子43接続点からケース41
端部までの水平方向距離およびL0 は圧電セラミックス
板2上の端子43接続点からケース41端部までの距離
をそれぞれ表わしている。これらケース41端部および
端子43の下端部は銀−パラジウム合金で被覆されてい
る。
す実施例3において、2はその両主面に電極(図示せ
ず)が形成された外径約10mm、厚さ約0.1mmの
圧電セラミックス板であり、この圧電セラミックス板2
は厚さ約0.1mmの鉄−ニッケル合金板の周縁部を折
り曲げ成形して形成されたケース41の中央平坦部に接
着されている。このケース41の外径は約14mm、厚
さは約2mmであり、ケース41の圧電セラミックス板
2と対向した面は開放されている。また圧電セラミック
ス板2の電極部分(図示せず)には外径約0.5mmの
銅箔糸製の端子43が、端子43の長さをLおよび端子
43と圧電セラミックス板2に対する垂線とのなす角を
θとするとそれぞれd≦L≦d+aおよび0≦θ≦co
s-1d/L0 の関係が成り立つよう、L=30mm、θ
=30°で接続されている。またここで、dは圧電セラ
ミックス板2からケース41開放面までの深さ、aは圧
電セラミックス板2上の端子43接続点からケース41
端部までの水平方向距離およびL0 は圧電セラミックス
板2上の端子43接続点からケース41端部までの距離
をそれぞれ表わしている。これらケース41端部および
端子43の下端部は銀−パラジウム合金で被覆されてい
る。
【0022】このように構成された圧電型電気音響変換
器をスルーホールに電極44が形成され、その表面には
電極パターン(図示せず)が形成され、この電極パター
ン上にクリーム半田45が印刷された基板47の上面に
搭載し、リフロー炉に挿入して図9に示す温度曲線でク
リーム半田45および銀−パラジウム合金46を再溶融
させて図5に示すように圧電型電気音響変換器と基板4
7とを接着した。
器をスルーホールに電極44が形成され、その表面には
電極パターン(図示せず)が形成され、この電極パター
ン上にクリーム半田45が印刷された基板47の上面に
搭載し、リフロー炉に挿入して図9に示す温度曲線でク
リーム半田45および銀−パラジウム合金46を再溶融
させて図5に示すように圧電型電気音響変換器と基板4
7とを接着した。
【0023】このようにして接着された両者の接続は機
械的および電気的に十分な強度が得られることが確認さ
れ、また音圧の周波数特性は図8と略同様の測定結果と
なった。
械的および電気的に十分な強度が得られることが確認さ
れ、また音圧の周波数特性は図8と略同様の測定結果と
なった。
【0024】また図6(a)はさらに別の実施例4を示
しており、ケース51の開放面には配線パターン54a
が接触せずに導通可能な最小限度の大きさの切欠き部5
8が形成されている。この圧電型電気音響変換器を図6
(b)に示すごとく電極54が配線パターン54aによ
りケース51外部へ引き出されるように形成され,かつ
クリーム半田55が印刷された基板57の上面に搭載
し、リフロー炉に挿入して図9に示す温度曲線でクリー
ム半田55の再溶融を行うことにより、自動表面実装す
ることができる。
しており、ケース51の開放面には配線パターン54a
が接触せずに導通可能な最小限度の大きさの切欠き部5
8が形成されている。この圧電型電気音響変換器を図6
(b)に示すごとく電極54が配線パターン54aによ
りケース51外部へ引き出されるように形成され,かつ
クリーム半田55が印刷された基板57の上面に搭載
し、リフロー炉に挿入して図9に示す温度曲線でクリー
ム半田55の再溶融を行うことにより、自動表面実装す
ることができる。
【0025】実施例4に係る圧電型電気音響変換器にあ
っては、上記実施例3に係る圧電型電気音響変換器で得
られる効果の他、基板57に端子53接続のためのスル
ーホールを形成する必要がなく、圧電型電気音響変換器
の基板57への装着をより一層簡単なものとすることが
できる。
っては、上記実施例3に係る圧電型電気音響変換器で得
られる効果の他、基板57に端子53接続のためのスル
ーホールを形成する必要がなく、圧電型電気音響変換器
の基板57への装着をより一層簡単なものとすることが
できる。
【0026】なお、端子としては上記実施例で示したも
のの他、図7(a)(b)(c)に示したように導電性
材料を用いて形成された板状バネ48、コイル状バネ4
9、50なども同様に使用することができる。
のの他、図7(a)(b)(c)に示したように導電性
材料を用いて形成された板状バネ48、コイル状バネ4
9、50なども同様に使用することができる。
【0027】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明に係る圧電型電気音響変換器にあっては、導電薄板に
よりケースが形成され、このケースに圧電セラミックス
板が接着され、前記ケースの全体が共鳴器として作用す
るように構成されることにより、圧電型電気音響変換器
の小型化あるいは同寸法での高音圧化や低周波数側への
広帯域化を図ることができ、さらには圧電振動板をケー
スに固定する工程を省略することができ、高性能な製品
を安価に供給することができる。
明に係る圧電型電気音響変換器にあっては、導電薄板に
よりケースが形成され、このケースに圧電セラミックス
板が接着され、前記ケースの全体が共鳴器として作用す
るように構成されることにより、圧電型電気音響変換器
の小型化あるいは同寸法での高音圧化や低周波数側への
広帯域化を図ることができ、さらには圧電振動板をケー
スに固定する工程を省略することができ、高性能な製品
を安価に供給することができる。
【0028】また、前記ケースにおける前記圧電セラミ
ックス板の接着面と対向する面が開放され、前記圧電セ
ラミックス板に端子が接続されている場合は、該端子あ
るいは前記ケースが接続される電極が形成されかつ該電
極部分にクリーム半田が印刷された基板と接続すること
により、蓋体を省略することができ、自動実装すること
ができるので、上記効果の他一層大きいコストダウンを
図ることができる。
ックス板の接着面と対向する面が開放され、前記圧電セ
ラミックス板に端子が接続されている場合は、該端子あ
るいは前記ケースが接続される電極が形成されかつ該電
極部分にクリーム半田が印刷された基板と接続すること
により、蓋体を省略することができ、自動実装すること
ができるので、上記効果の他一層大きいコストダウンを
図ることができる。
【0029】また、上記圧電型電気音響変換器におい
て、前記端子が弾性を有し、該端子が前記基板と接続が
容易な長さおよび角度により前記圧電セラミックス板に
取りつけられる場合は、前記端子の加工を容易にするこ
とができ、前記圧電セラミックス板の破壊を減少するこ
とができ、前記端子の基板電極に対する位置決めおよび
接着が確実にできるので、上記効果の他一層信頼性の高
い製品を供給することができる。
て、前記端子が弾性を有し、該端子が前記基板と接続が
容易な長さおよび角度により前記圧電セラミックス板に
取りつけられる場合は、前記端子の加工を容易にするこ
とができ、前記圧電セラミックス板の破壊を減少するこ
とができ、前記端子の基板電極に対する位置決めおよび
接着が確実にできるので、上記効果の他一層信頼性の高
い製品を供給することができる。
【図1】本発明に係る圧電型電気音響変換器の実施例1
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】実施例1のものと比較例のものとの音圧の周波
数特性を示すグラフである。
数特性を示すグラフである。
【図3】本発明に係る圧電型電気音響変換器の実施例2
を示す基板への実装後の断面図である。
を示す基板への実装後の断面図である。
【図4】本発明に係る圧電型電気音響変換器の実施例3
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図5】本発明に係る圧電型電気音響変換器の実施例3
を示す基板への実装後の断面図である。
を示す基板への実装後の断面図である。
【図6】(a)(b)は実施例4に係る圧電型電気音響
変換器を示す垂直および水平断面図である。
変換器を示す垂直および水平断面図である。
【図7】(a)(b)(c)は端子の別の実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図8】実施例2の音圧の周波数特性を示すグラフであ
る。
る。
【図9】実施例に係るリフロー炉の温度曲線である。
【図10】圧電型電気音響変換器の従来例を示す断面図
である。
である。
【図11】圧電型電気音響変換器の別の従来例を示す断
面図である。
面図である。
2 圧電セラミックス板 21、31、41、51 ケース 33、43、48、49、50、53 端子
Claims (3)
- 【請求項1】 導電薄板によりケースが形成され、該ケ
ースに圧電セラミックス板が接着され、前記ケースの全
体が共鳴器として作用するように構成されていることを
特徴とする圧電型電気音響変換器。 - 【請求項2】 導電薄板によりケースが形成され、該ケ
ースに圧電セラミックス板が接着され、前記ケースにお
ける前記圧電セラミックス板の接着面と対向する面が開
放され、前記圧電セラミックス板に端子が接続されてい
ることを特徴とする圧電型電気音響変換器。 - 【請求項3】 端子が弾性を有する材料により形成さ
れ、前記端子の長さをLとすると d≦L≦d+a 端子と圧電セラミックス板に対する垂線とのなす角をθ
とすると 0≦θ≦cos-1d/L0 の関係が成立する請求項2記載の圧電型電気音響変換
器。 ただし d :圧電セラミックス板上からケース開放面
までの深さ a :圧電セラミックス板上の端子接続点からケース端
部までの水平方向距離 L0 :圧電セラミックス板上の端子接続点からケース端
部までの距離 をそれぞれ表わす。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23002191 | 1991-09-10 | ||
JP3-230021 | 1991-09-10 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05130693A true JPH05130693A (ja) | 1993-05-25 |
Family
ID=16901332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34588191A Pending JPH05130693A (ja) | 1991-09-10 | 1991-12-27 | 圧電型電気音響変換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05130693A (ja) |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP34588191A patent/JPH05130693A/ja active Pending
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