JP3882890B2 - 圧電型電気音響変換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧電レシーバや圧電サウンダなどの圧電型電気音響変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子機器、家電製品、携帯電話機などにおいて、警報音や動作音を発生する圧電サウンダあるいは圧電レシーバとして圧電型電気音響変換器が広く用いられている。この種の圧電型電気音響変換器は、円形の金属板の片面に円形の圧電素子を貼り付けてユニモルフ型振動板を構成し、金属板の周縁部を円形のケースの中にシリコーンゴムを用いて支持するとともに、ケースの開口部をカバーで閉鎖した構造のものが一般的である。
しかしながら、円形の振動板を用いると、生産効率が悪く、音響変換効率が低く、しかも小型に構成することが難しいという問題点があった。
【0003】
そこで、四角形の振動板を用いることで、生産効率の向上、音響変換効率の向上および小型化を可能とした表面実装型の圧電型電気音響変換器が提案されている(特開2000−310990号)。この圧電型電気音響変換器は、四角形の圧電振動板と、対向する2つの側壁部の内側に振動板を支持する支持部を持ち、支持部に外部接続用の端子が設けられた絶縁性ケースと、放音孔を有する蓋板とを備え、ケース内に振動板が収納され、振動板の対向する2辺と支持部とが接着剤または弾性封止材で固定されるとともに、振動板の残りの2辺とケースとの隙間が弾性封止材で封止され、振動板と端子とが導電性接着剤により電気的に接続され、ケースの側壁部開口端に蓋板が接着された構造となっている。
上記電気音響変換器はユニモルフ型の圧電振動板を使用したものであるが、積層構造の圧電セラミックスよりなる圧電振動板を使用したものも知られている(特開2001−95094号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、振動板の2辺がケースに固定され、残りの2辺あるいは4辺全周が弾性封止材によって封止される。このように振動板とケースとの間を封止するのは、振動板の表裏の空間を隔離し、振動板の表裏に音響空間を形成するためである。弾性封止材はできるだけ振動板の振動を抑制しないよう、シリコーンゴムなどの柔らかな弾性材料が使用される。
【0005】
弾性封止材は振動板の側縁とケースの内面との間に塗布され、硬化される。弾性封止材として常温硬化型のシリコーンゴムなどを使用すると、塗布後の硬化が早いため、図12に示すように振動板40とケース41との隙間を簡単に封止できる。しかし、常温硬化型の弾性封止材42を使用すると、塗布の途中で硬化を開始してしまい、塗布装置に詰まりが発生しやすく、作業性が悪い。また、硬化後のヤング率も高く、振動板40の振動を抑制してしまう不具合がある。
【0006】
そこで、粘性が低い(チクソ性が低い)熱硬化型のシリコーンゴムを使用すれば、塗布の途中で硬化を開始することがなく、かつ硬化後のヤング率が低いので、振動板40の振動を抑制することがないという利点がある。
しかし、粘性の低い弾性封止材43を用いると、図13に示すように、弾性封止材43がケース41の底面側へ流れてしまい、振動板40とケース41との間を封止できないという不具合が発生する。
【0007】
そこで、本発明の目的は、粘性の低い弾性封止材を用いても振動板と筐体との隙間を確実に封止でき、振動板の振動特性の良好な圧電型電気音響変換器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、電極間に交番信号を印加することにより厚み方向に屈曲振動する四角形の圧電振動板と、上記圧電振動板を収納する筐体と、上記振動板の周縁部と筐体の内側面との間を封止する弾性封止材とを備えた圧電型電気音響変換器において、上記筐体の内部に、圧電振動板の少なくとも対向する2辺あるいは圧電振動板のコーナ部を支持する支持部を設け、上記筐体の内部であって、圧電振動板の周縁部と対向する位置に、上記弾性封止材を充填するための溝部を設け、上記溝部の内周側に、上記支持部より低く、上記弾性封止材が筐体の底壁部へ流れ出るのを規制する流れ止め用壁部を設けたことを特徴とする圧電型電気音響変換器を提供する。
【0009】
振動板の周縁部と筐体の内側面との間に粘性の低い弾性封止材を塗布すると、弾性封止材は振動板と筐体との隙間を通って筐体の底壁部側へ流れ出ようとする。しかし、弾性封止材は筐体に設けられた溝部に流れこみ、さらにこの溝部の内周に形成された流れ止め用壁部でせき止められるので、弾性封止材が筐体の底壁部側へ流れ出るのが防止される。そのため、振動板の周縁部と筐体の内側面との間に弾性封止材が介在し、両者の間を確実に封止できる。
上記流れ止め用壁部の高さは、振動板を支持する支持部より低い。そのため、振動板の裏面に流れ止め用壁部が接触せず、振動板の振動を阻害しない。その結果、振動特性の良好な圧電型電気音響変換器が得られる。
【0010】
請求項2のように、流れ止め用壁部の頂面と振動板の裏面との間隔は、硬化前の弾性封止材の表面張力により液止まりが生じる程度の間隔がよい。例えば、弾性封止材の硬化前の粘度が1300mPa・sの場合、上記間隔を0.2mm以下とするのがよい。上記間隔を広くし過ぎると、弾性封止材が筐体の底壁部側へ流れ出る可能性があるからである。
【0011】
請求項3のように、筐体を底壁部と側壁部とを有する凹型のケースと、ケースの側壁部頂面に接着される蓋板とで構成し、ケースの側壁部内面に、圧電振動板の周縁部をガイドするテーパ状の突起部を設けるのがよい。
圧電振動板は電極間に交番信号を印加することにより厚み方向に屈曲振動するが、その周縁部がケースの内側面に広い面積で接触すると、振動板の振動を抑制することになり、音圧が低下する。
そこで、ケースの側壁部内面に振動板の周縁部と小面積で接触するテーパ状の突起部を設けることで、振動の抑制を防止している。また、突起部はガイド機能があるので、ケースの内寸と振動板の外寸との寸法差をできるだけ小さくでき、小型の圧電音響部品を得ることができる。
【0012】
請求項4のように、筐体を底壁部と側壁部とを有する凹型のケースと、ケースの側壁部頂面に接着される蓋板とで構成した場合、ケースの側壁部の上縁内面に、弾性封止材のはい上がり規制用の凹部を形成するのがよい。
ケースの側壁部の上面に蓋板を接着する場合、弾性封止材が側壁部上面まではい上がると、蓋板の接着強度が低下し、振動板の表側に形成される音響空間に空気漏れが生じることがある。そこで、弾性封止材のはい上がりをケースの側壁部の上縁内面に形成した凹部で阻止することによって、蓋板の接着強度を確保できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる表面実装型の圧電型電気音響変換器の一例を示す。
この実施形態の電気音響変換器は、圧電レシーバのように広いレンジの周波数に対応する用途に適したものであり、積層構造の圧電振動板1とケース10と蓋板20とを備えている。ここでは、ケース10と蓋板20とで筐体が構成される。
【0014】
振動板1は、図2,図3に示すように、2層の圧電セラミックス層1a,1bを積層したものであり、振動板1の表裏主面には主面電極2,3が形成され、セラミックス層1a,1bの間には内部電極4が形成されている。2つのセラミックス層1a,1bは、太線矢印で示すように厚み方向において同一方向に分極されている。表側の主面電極2と裏側の主面電極3は、振動板1の辺長よりやや短く形成され、その一端は振動板1の一方の端面に形成された端面電極5に接続されている。そのため、表裏の主面電極2,3は相互に接続されている。内部電極4は主面電極2,3とほぼ対称形状に形成され、内部電極4の一端は上記端面電極5と離れており、他端は振動板1の他端面に形成された端面電極6に接続されている。なお、振動板1の他端部の表裏面には、端面電極6と導通する補助電極7が形成されている。
【0015】
振動板1の表裏面には、主面電極2,3を覆う樹脂層8,9が形成されている。この樹脂層8,9は、落下衝撃による振動板1の割れを防止する目的で設けられた保護層である。表裏の樹脂層8,9には、振動板1の対角のコーナ部近傍に、主面電極2,3が露出する切欠部8a,9aと、補助電極7が露出する切欠部8b,9bとが形成されている。
なお、切欠部8a,8b,9a,9bは表裏一方にのみ設けてもよいが、表裏の方向性をなくすため、この例では表裏面に設けてある。
また、補助電極7は、一定幅の帯状電極とする必要はなく、切欠部8b,9bに対応する箇所のみ設けてもよい。
ここでは、セラミックス層1a,1bとして10mm×10mm×40μmのPZT系セラミックスを使用し、樹脂層8,9として厚みが3〜10μmのポリアミドイミド系樹脂を使用した。
【0016】
ケース10は、図4〜図10に示すように、樹脂材料で底壁部10aと4つの側壁部10b〜10eとを持つ四角形の箱型に形成されている。樹脂材料としては、LCP(液晶ポリマー),SPS(シンジオタクチックポリスチレン),PPS(ポリフェニレンサルファイド),エポキシなどの耐熱樹脂が望ましい。4つの側壁部10b〜10eのうち、対向する2つの側壁部10b,10dの内側に、端子11,12の二股状の内側接続部11a,12aが露出している。端子11,12は、図11に示すような形状を有しており、ケース10にインサート成形されている。ケース10の外部に露出した外側接続部11b,12bが側壁部10b,10dの外面に沿ってケース10の底面側へ折り曲げられている(図6参照)。
【0017】
ケース10の内部の4隅部には、振動板1のコーナ部を支持するための支持部10fが形成されている。この支持部10fは上記端子11,12の内側接続部11a,12aの露出面より一段低く形成されている。そのため、支持部10f上に振動板1を載置すると、振動板1の天面と端子11,12の内側接続部11a,12aの上面とがほぼ同一高さになる。
【0018】
また、ケース10の底壁部10aの周辺部には後述する弾性封止材15を充填するための溝部10gが設けられ、この溝部10gの内側に、上記支持部10fより低い流れ止め用壁部10hが設けられている。この流れ止め用壁部10hは、弾性封止材15が底壁部10aへ流れ出るのを規制する機能を有するものである。
この実施形態では、溝部10gの底面は底壁部10aの上面より高い位置にあり、比較的少量の弾性封止材15で溝部10gが満たされるよう、溝部10gは浅底に形成されている。溝部10gおよび壁部10hは、後述する弾性支持材または接着剤15を塗布する部分を除く底壁部10aの周辺部に設けたものであるが、底壁部10aの全周に設けてもよい。
【0019】
また、ケース10の側壁部10b〜10eの内面には、圧電振動板1の4辺をガイドするテーパ状の突起部10iが設けられている。突起部10iは、各側壁部10b〜10eにそれぞれ2個ずつ設けられている。
ケース10の側壁部10b〜10eの上縁内面には、弾性封止材15のはい上がり規制用の凹部10jが形成されている。
また、側壁部10e寄りの底壁部10aには、第1の放音孔10kが形成されている。
ケース10の側壁部10b〜10eのコーナ部頂面には、蓋板20の角部を嵌合保持するための略L字形の位置決め凸部10mが形成されている。これら凸部10mの内面には、蓋板20をガイドするためのテーパ面10nが形成されている。
【0020】
振動板1はケース10に収納され、そのコーナ部が支持部10fで支持される。このとき、ケース10の側壁部10b〜10eの内面に設けられたテーパ状の突起部10iによって、振動板1の周縁部がガイドされるので、振動板1のコーナ部が支持部10f上に正確に載置される。特に、テーパ状の突起部10iを設けることによって、振動板1を挿入する精度以上に振動板1とケース10とのクリアランスを狭くすることができ、その結果、製品寸法を小さくすることができる。また、突起部10iと振動板1の周縁部との接触面積が小さいので、振動板1の振動が阻害されるのを防ぐことができる。
【0021】
振動板1をケース10に収納した後、図10に示すように弾性支持材13を4箇所に塗布することによって端子11,12の内側接続部11a,12aに固定される。すなわち、対角位置にある切欠部8aに露出する主面電極2と端子11の一方の内側接続部11aとの間、および切欠部8bに露出する補助電極7と端子12の一方の内側接続部12aとの間に、弾性支持材13が塗布される。また、残りの対角位置にある2箇所についても弾性支持材13が塗布される。なお、ここでは弾性支持材13を横長な楕円形あるいは長円形に塗布したが、塗布形状はこれに限るものではない。弾性支持材13としては、例えば硬化後のヤング率が比較的低い接着剤、例えば3.7×106 Pa程度のウレタン系接着剤が使用される。また、弾性支持材13は未硬化状態での粘性が高く(例えば50〜120dPa・s)、滲みにくい性質を有するものがよい。その理由は、弾性支持材13を塗布したとき、弾性支持材13が振動板1とケース10との隙間を通って下方へ流れ落ちないようにするためである。弾性支持材13を塗布した後、加熱硬化させる。
なお、振動板1の固定方法としては、振動板1をケース10に収納した後でディスペンサなどで弾性支持材13を塗布してもよいが、振動板1に予め弾性支持材13を塗布した状態で振動板1をケース10に収容してもよい。
【0022】
弾性支持材13を硬化させた後、導電性接着剤14を弾性支持材13の上を交差するように楕円形あるいは細長形状に塗布し、主面電極2と端子11の内側接続部11a、補助電極7と端子12の内側接続部12aとをそれぞれ接続する。導電性接着剤14としては、例えば硬化後のヤング率が0.3×109 Paのウレタン系導電ペーストが使用される。導電性接着剤14を塗布した後、これを加熱硬化させる。導電性接着剤14の塗布形状は楕円形に限るものではなく、主面電極2と内側接続部11a、補助電極7と内側接続部12aとを接続できればよい。
【0023】
導電性接着剤14を塗布,硬化させた後、弾性封止材15を振動板1の周囲全周とケース10の内周部との隙間に塗布し、振動板1の表側と裏側との間の空気漏れを防止する。弾性封止材15を環状に塗布した後、加熱硬化させる。弾性封止材15としては、例えば硬化後のヤング率が低く(例えば3.0×105 Pa程度)、かつ硬化前の粘度が低い(例えば1300mPa・s)熱硬化性接着剤が使用される。ここでは、シリコーン系接着剤を使用した。
【0024】
弾性封止材15を塗布したとき、その粘度が低いので、弾性封止材15が圧電振動板1とケース10との隙間を通って底壁部10aへ流れ落ちる恐れがある。しかし、図9に示すように振動板1の周縁部と対向するケース10の内側に弾性封止材15を充填するための溝部10gが設けられ、この溝部10gの内側に流れ止め用壁部10hが設けられているので、弾性封止材15は溝部10gに留まり、底壁部10aへ流れ落ちるのが防止される。特に、流れ止め用壁部10hは支持部10fより低いので、振動板1と流れ止め用壁部10hの間には微小な隙間Dが形成される。この隙間Dは、弾性封止材15の表面張力による液止まり作用が得られる寸法とする必要があり、弾性封止材15の粘度が1300mPa・sの場合、隙間Dを0.2mm以下とするのがよい。そのため、溝部10gから溢れた弾性封止材15はこの隙間Dでせき止められ、底壁部10aへの流出は確実に防止される。なお、振動板1と流れ止め用壁部10hとの間に隙間Dを設けるのは、振動板1の裏面に壁部10hが接触することによってその振動が抑制されるのを防止するためである。
【0025】
また、弾性封止材15の一部がケース10の側壁部10b〜10eをはい上がり、側壁部の頂面に付着する可能性がある。弾性封止材15が離型性のある封止剤の場合、後で蓋板20を側壁部10b〜10eの頂面に接着する際に接着強度が低下する恐れがある。しかし、側壁部10b〜10eの上縁内面には、弾性封止材15のはい上がり規制用の凹部10jが形成されているので、弾性封止材15が側壁部の頂面に付着するのを防止できる。
【0026】
上記のように振動板1をケース10に固定した後、ケース10の側壁部頂面に蓋板20が接着剤21によって接着される。蓋板20はケース10と同様な材料で平板状に形成されている。蓋板20の周縁部が、上記ケース10の側壁部頂面に突設された位置決め用凸部10mの内側テーパ面10nに係合され、正確に位置決めされる。蓋板20をケース10に接着することで、蓋板20と振動板1との間に音響空間が形成される。蓋板20には、第2の放音孔22が形成されている。
上記のようにして表面実装型の圧電型電気音響変換器が完成する。
【0027】
この実施形態の電気音響変換器では、端子11,12間に所定の交番電圧を印加することで、振動板1を面積屈曲モードで屈曲振動させることができる。分極方向と電界方向とが同一方向である圧電セラミックス層は平面方向に縮み、分極方向と電界方向とが逆方向である圧電セラミックス層は平面方向に伸びるので、全体として厚み方向に屈曲する。
この実施形態では、振動板1がセラミックスの積層構造体であり、厚み方向に順に配置された2つの振動領域(セラミックス層)が相互に逆方向に振動するので、ユニモルフ型振動板に比べて大きな変位量、つまり大きな音圧を得ることができる。
【0028】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
上記実施形態では、ケース10の内側の4隅部に支持部10fを設け、これら支持部10fで振動板1の4つのコーナ部を支持するようにしたが、これに代えてケース10の対向する2辺に段差状の支持部を形成し、この支持部上に振動板1の対向する2辺を支持するようにしてもよい。
弾性封止材の塗布領域は、実施形態のような振動板1の周囲全周に限るものではなく、上述のように振動板の対向する2辺とケースの支持部とを連続的に弾性支持材で固定した場合には、残りの2辺とケースとの隙間に弾性封止材を塗布してもよい。
【0029】
上記実施形態の圧電振動板1は2層の圧電セラミックス層を積層したものであるが、3層以上の圧電セラミックス層を積層したものでもよい。
また、圧電振動板として、圧電セラミックス層の積層体に限らず、金属板の片面または両面に圧電板を貼り付けた公知のユニモルフ型またはバイモルフ型振動板を用いてもよい。
本発明の筐体は、実施形態のような凹断面形状のケース10と、その上面開口部に接着される蓋板20とで構成されたものに限らず、下面が開口したキャップ形状のケースと、このケースの下面に接着される基板とで構成してもよい。この場合には、基板に予め端子となる電極パターンを形成しておけばよい。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、筐体の内部に、弾性封止材を充填するための溝部と、この溝部の内側に流れ止め用壁部とを設けたので、粘性の低い弾性封止材を用いても、弾性封止材が筐体の底面側へ流れ出るのが防止され、振動板の周縁部と筐体の内側面との間を弾性封止材で確実に封止できる。そのため、作業性の向上と封止性とを両立させることができるとともに、硬化後の弾性封止材のヤング率を低くできるので、振動板の振動特性も良好となる。
また、流れ止め用壁部の高さは振動板を支持する支持部より低いので、振動板の裏面に流れ止め用壁部が接触せず、振動板の振動が阻害されるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電型電気音響変換器の第1実施形態の分解斜視図である。
【図2】図1の圧電型電気音響変換器に用いられる圧電振動板の斜視図である。
【図3】図2のA−A線による階段断面図である。
【図4】図1の圧電型電気音響変換器に用いられるケースの平面図である。
【図5】図4のX−X線断面図である。
【図6】図4のY−Y線断面図である。
【図7】図4に示すケースの底面図である。
【図8】図4に示すケースのコーナ部の拡大斜視図である。
【図9】図5のB部の弾性封止材を塗布した状態の拡大図である。
【図10】図4に示すケースに振動板を収納した状態の平面図である。
【図11】端子の斜視図である。
【図12】高粘度の弾性封止材を用いた場合の従来の封止部の断面図である。
【図13】低粘度の弾性封止材を用いた場合の従来の封止部の断面図である。
【符号の説明】
1 圧電振動板
10 ケース
10a 底壁部
10b〜10d 側壁部
10f 支持部
10g 溝部
10h 流れ止め用壁部
10i テーパ状突起部
10j はい上がり規制用凹部
13 弾性支持材
14 導電性接着剤
15 弾性封止材
20 蓋板

Claims (4)

  1. 電極間に交番信号を印加することにより厚み方向に屈曲振動する四角形の圧電振動板と、上記圧電振動板を収納する筐体と、上記振動板の周縁部と筐体の内側面との間を封止する弾性封止材とを備えた圧電型電気音響変換器において、
    上記筐体の内部に、圧電振動板の少なくとも対向する2辺あるいは圧電振動板のコーナ部を支持する支持部を設け、
    上記筐体の内部であって、圧電振動板の周縁部と対向する位置に、上記弾性封止材を充填するための溝部を設け、
    上記溝部の内周側に、上記支持部より低く、上記弾性封止材が筐体の底壁部へ流れ出るのを規制する流れ止め用壁部を設けたことを特徴とする圧電型電気音響変換器。
  2. 上記流れ止め用壁部の頂面と振動板の裏面との間隔を、弾性封止材の表面張力により液止まりが生じる間隔としたことを特徴とする請求項1に記載の圧電型電気音響変換器。
  3. 上記筐体は底壁部と側壁部とを有する凹型のケースと、ケースの側壁部頂面に接着される蓋板とで構成され、上記ケースの側壁部内面に、圧電振動板の周縁部をガイドするテーパ状の突起部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の圧電型電気音響変換器。
  4. 上記筐体は底壁部と側壁部とを有する凹型のケースと、ケースの側壁部頂面に接着される蓋板とで構成され、上記ケースの側壁部の上縁内面に、上記弾性封止材のはい上がり規制用の凹部を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電型電気音響変換器。
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