JP3770111B2 - 圧電型電気音響変換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧電ブザーや圧電受話器などの圧電型電気音響変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子機器、家電製品、携帯電話機などにおいて、警報音や動作音を発生する圧電ブザーあるいは圧電受話器として圧電型電気音響変換器が広く用いられている。この種の圧電型電気音響変換器は、円形の金属板の片面に円形の圧電素子を貼り付けてユニモルフ型振動板を構成し、金属板の周縁部を円形のケースの中にシリコーンゴムを用いて支持するとともに、ケースの開口部をカバーで閉鎖した構造のものが一般的である。
しかしながら、円形の振動板を用いると、生産効率が悪く、音響変換効率が低く、しかも小型に構成することが難しいという問題点があった。
【0003】
そこで、四角形の振動板を用いることで、生産効率の向上、音響変換効率の向上および小型化を可能とした圧電型電気音響変換器が提案されている(特開2000−310990号)。この圧電型電気音響変換器は、四角形の圧電振動板と、底壁部と4つの側壁部とを有し、対向する2つの側壁部の内側に振動板を支持する支持部を持ち、支持部に外部接続用の第1と第2の導電部が設けられた絶縁性ケースと、放音孔を有する蓋板とを備え、ケース内に振動板が収納され、振動板の対向する2辺と支持部とが接着剤または弾性封止材で固定されるとともに、振動板の残りの2辺とケースとの隙間が弾性封止材で封止され、振動板と第1,第2の導電部とが導電性接着剤により電気的に接続され、ケースの側壁部開口端に蓋板が接着された構造となっている。
また、圧電振動板の他の固定方法として、振動板の4辺をケースの支持部に接着剤または弾性封止材で固定する方法もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
圧電振動板はその支持方法により、長さベンディングモードで屈曲振動する場合と、面積屈曲モードで屈曲振動する場合とがある。前者は、振動板の2辺をケースに固定した場合であり、長さ方向両端部を支点として厚み方向に屈曲振動するモードである。後者は振動板の4辺をケースに固定した場合であり、4辺を支点として振動板の対角線の交点が最大変位量となるように振動板の面積全体が厚み方向に屈曲振動するモードである。
【0005】
ところが、従来の長さベンディングモードあるいは面積屈曲モードのいずれで屈曲振動する場合も、振動板の共振周波数が高く、低周波域の音圧を上げることができないという欠点がある。ケースおよび振動板の寸法を大きくすれば、低周波化が可能であるが、これでは電気音響変換器が大型化してしまう。
また、従来では振動板の2辺または4辺を強く拘束するので、振動板にそりやうねりがあると、共振周波数が安定しないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、小型化と低周波化とを両立でき、振動板にそりやうねりがあっても、共振周波数を安定させることができる圧電型電気音響変換器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、電極間に交番信号を印加することにより厚み方向に屈曲振動する四角形の圧電振動板と、上記圧電振動板を収納する筐体とを備えた圧電型電気音響変換器において、上記筐体に圧電振動板の4つの角部を支持する支持部を設けたことを特徴とする圧電型電気音響変換器を提供する。
【0008】
従来のように振動板の4辺を筐体に支持するときも、本発明のように振動板の4つの角部を支持するときも、振動板は共に面積屈曲モードで振動するが、図1に示すように振動の節が異なる。すなわち、振動板の4辺を支持すると、図1の(a)のように振動板に内接する円を節として振動するのに対し、振動板の4つの角部を支持すると、図1の(b)のように振動板にほぼ外接する円を節として振動する。そのため、円の中心における最大変位は、前者に比べて後者の方が大きく、音圧が大きい。また、前者に比べて後者の方が振動板の変位面積が大きいので、後者の方が振動の周波数が低くなり、外形寸法が同一の振動板でも低い周波数を実現できる。
図1は振動板の4辺を支持した場合と角部を支持した場合との比較であるが、振動板の2辺を支持した場合との比較においても、本発明の支持構造では振動板への拘束力が小さくなるので、低い周波数を実現でき、しかも低周波域での音圧を高めることができる。
上記のように振動板の4つの角部を支持することで、小型化と低周波化とを実現できるとともに、振動板が自由に変形できるので、振動板にそりやうねりがあっても、共振周波数のばらつきを抑制できる。
【0009】
請求項2のように、筐体の支持部近傍に端子電極の内部接続部が露出し、この内部接続部と導通する外部接続部が筐体の外面に露出しており、振動板の電極と端子電極の内部接続部とを導電性接着剤により電気的に接続してもよい。
すなわち、振動板を面積屈曲モードで屈曲振動させるために、振動板の電極間に交番信号を印加する必要があるが、筐体の支持部近傍に露出した端子電極の内部接続部と振動板の電極とを導電性接着剤で接続することで、振動板の振動をできるだけ拘束せずに交番信号を印加することができる。
なお、導電性接着剤として例えばウレタン系の導電ペーストを用いると、硬化状態で弾性を持つので、振動板の拘束力が小さくて済む。
【0010】
請求項3のように、振動板の外周部と筐体の内周部との隙間を弾性封止剤で封止するのがよい。
振動板が面積屈曲モードで屈曲振動しても、振動板と筐体との間に隙間があると、空気漏れを起こし、音圧が得られない。振動板の外周部と筐体の内周部との隙間を弾性封止剤で封止すれば、振動板の振動を阻害せずに空気漏れを無くすことができる。
弾性封止剤としては、例えばシリコーン系接着剤を使用することができる。
【0011】
請求項4のように、振動板の少なくとも外周部にフィルムが取り付けられており、このフィルムを筐体の内周部に溶着または接着することにより、振動板と筐体との隙間を封止してもよい。
請求項3のように弾性封止剤を塗布することで振動板と筐体との隙間を封止することができるが、振動板と筐体との隙間に必要以上の厚みで弾性封止剤が付着すると、振動をダンピングしてしまう可能性がある。これに対し、振動板と筐体とを薄いフィルムで連結すれば、振動板が振動しやすく、高い音圧を得ることができる。
フィルムは振動板の周辺部のみに取り付けられていてもよいし、振動板の全面に取り付けられていてもよい。
【0012】
請求項5のように、筐体に設けられた支持部を、振動板の4つの角部近傍を点支持する突起としてもよい。
すなわち、支持部を平らに形成し、振動板の4つの角部を面で支持してもよいが、振動板と支持部との接触面が大きくなり、振動をダンピングすることがある。これに対し、支持部を突起状とすれば、振動板を殆ど拘束しなくなり、音圧特性が向上する。
その場合、筐体の上下部に対向する突起を設け、これら突起の間で振動板の角部を上下から挟持するようにすれば、接着剤などで固定する必要がなくなり、作業が簡単になるとともに、支持面積が一層小さくなり、振動をダンピングすることがない。
【0013】
【発明の実施の形態】
図2〜図6は本発明の第1の実施形態である表面実装型の圧電型電気音響変換器を示す。
この実施形態の電気音響変換器は、圧電受話器のように広いレンジの周波数に対応する用途に適したものであり、積層構造の圧電振動板1とケース10と蓋板20とを備えている。ここでは、ケース10と蓋板20とで筐体が構成される。
【0014】
振動板1は、図5,図6に示すように、2層の圧電セラミックス層1a,1bを積層したものであり、振動板1の表裏主面には主面電極2,3が形成され、セラミックス層1a,1bの間には内部電極4が形成されている。2つのセラミックス層1a,1bは、太線矢印で示すように厚み方向において同一方向に分極されている。表側の主面電極2と裏側の主面電極3は、振動板1の辺長よりやや短く形成され、その一端は振動板1の一方の端面に形成された端面電極5に接続されている。そのため、表裏の主面電極2,3は相互に接続されている。内部電極4は主面電極2,3とほぼ対称形状に形成され、内部電極4の一端は上記端面電極5と離れており、他端は振動板1の他端面に形成された端面電極6に接続されている。なお、振動板1の他端部の表裏面には、端面電極6と導通する細幅な補助電極7が形成されている。
【0015】
振動板1の表裏面には、主面電極2,3を覆う樹脂層8,9が形成されている。この樹脂層8,9は、落下衝撃による振動板1の割れを防止する目的で設けられている。そして、表裏の樹脂層8,9には、振動板1の対角の角部近傍に、主面電極2,3が露出する切欠部8a,9aと、補助電極7が露出する切欠部8b,9bとが形成されている。
なお、切欠部8a,8b,9a,9bは表裏一方にのみ設けてもよいが、表裏の方向性をなくすため、この例では表裏面に設けてある。
また、補助電極7は、一定幅の帯状電極とする必要はなく、切欠部8b,9bに対応する箇所のみ設けてもよい。
ここでは、セラミックス層1a,1bとして10mm×10mm×20μmのPZT系セラミックスを使用し、樹脂層8,9として厚みが5〜10μmのポリアミドイミド系樹脂を使用した。
【0016】
ケース10はセラミックスまたは樹脂などの絶縁性材料で底壁部10aと4つの側壁部10b〜10eとを持つ4角形の箱型に形成されている。ケース10を樹脂で構成する場合には、LCP(液晶ポリマー),SPS(シンジオタクチックポリスチレン),PPS(ポリフェニレンサルファイド),エポキシなどの耐熱樹脂が望ましい。4つの側壁部10b〜10eの内周には環状の段差部10fが設けられ、対向する2つの側壁部10b,10dの内側の段差部10f上に、一対の端子11,12の内部接続部11a,12aが露出している。端子11,12はケース10にインサート成形されたものであり、ケース10の外部に突出した外部接続部11b,12bが側壁部10b,10dの外面に沿ってケース10の底面側へ折り曲げられている。この実施例では、端子11,12の内部接続部11a,12aが二股状に別れており、これら二股状の内部接続部11a,12aがケース10のコーナ部近傍に位置している。
【0017】
段差部10fの内側であって、4つのコーナ部には、図3,図4に示すように、振動板1の4つの角部を支持するための支持部10gが、段差部10fより一段低く形成されている。そのため、支持部10g上に振動板1を載置すると、振動板1の天面と端子11,12の内部接続部11a,12aの上面とがほぼ同一高さになる。ここでは、支持部10gが平面視3角形状であり、4個の支持部10gが同一円周上に並んでいる。
なお、底壁部10aには第1の放音孔10hが形成されている。
【0018】
振動板1はケース10に収納され、4箇所で弾性支持剤13によってケース10の支持部10gまたはその近傍に固定される。すなわち、対角位置にある切欠部8aに露出する主面電極2と端子11の内部接続部11aとの間、および切欠部8bに露出する補助電極7と端子12の内部接続部12aとの間に、弾性支持剤13が塗布される。また、残りの対角位置にある2箇所についても弾性支持剤13が塗布される。なお、ここでは弾性支持剤13を横長な楕円形に塗布したが、塗布形状は楕円形に限るものではない。弾性支持剤13としては、例えば硬化後のヤング率が3.7×106 Paのウレタン系接着剤が使用される。また、この弾性支持剤13の未硬化状態での粘性が高く(例えば50〜120dPa・s)、滲みにくい性質を有するので、弾性支持剤13を塗布したとき、弾性支持剤13が振動板1とケース10との隙間を通って底壁部10aまで流れ落ちる恐れがない。弾性支持剤13を塗布した後、加熱硬化させる。
なお、振動板1の固定方法としては、振動板1をケース10に収納した後でディスペンサなどで弾性支持剤13を塗布してもよいが、振動板1に予め弾性支持剤13を塗布した状態で振動板1をケース10に収容してもよい。
【0019】
弾性支持剤13の塗布位置は、できるだけ支持部10gに近い位置とするのがよい。図3では弾性支持剤13が支持部10gよりややずれた位置に塗布されているが、これは弾性支持剤13の上を導電性接着剤14が跨ぐようにするためであり、振動板1の電極および内部接続部11a,12aをケース10のコーナ部に配置できる場合には、弾性支持剤13の塗布位置も支持部10gとすることができる。
【0020】
弾性支持剤13を硬化させた後、導電性接着剤14を楕円形に塗布された弾性支持剤13の上を交差するように楕円形に塗布し、主面電極2と端子11の内部接続部11a、補助電極7と端子12の内部接続部12aとをそれぞれ接続する。導電性接着剤14としては、例えば硬化後のヤング率が0.3×109 Paのウレタン系導電ペーストが使用される。導電性接着剤14を塗布した後、これを加熱硬化させる。導電性接着剤14の塗布形状は楕円形に限るものではなく、弾性支持剤13を跨いで主面電極2と内部接続部11a、補助電極7と内部接続部12aとを接続できればよい。
【0021】
導電性接着剤14を塗布,硬化させた後、弾性封止剤15を振動板1の周囲全周とケース10の内周部との隙間に塗布し、振動板1の表側と裏側との間の空気漏れを防止する。弾性封止剤15を環状に塗布した後、加熱硬化させる。弾性封止剤15としては、例えば硬化後のヤング率が3.0×105 Paのシリコーン系接着剤が使用される。
【0022】
上記のように振動板1をケース10に固定した後、ケース10の上面開口部に蓋板20が接着剤21によって接着される。蓋板20はケース10と同様な材料で形成される。蓋板20を接着することで、蓋板20と振動板1との間に音響空間が形成される。蓋板20には、第2の放音孔22が形成されている。
上記のようにして表面実装型の圧電型電気音響変換器が完成する。
【0023】
この実施形態の電気音響変換器では、端子11,12間に所定の交番電圧を印加することで、振動板1を面積屈曲モードで屈曲振動させることができる。分極方向と電界方向とが同一方向である圧電セラミックス層は平面方向に縮み、分極方向と電界方向とが逆方向である圧電セラミックス層は平面方向に伸びるので、全体として厚み方向に屈曲する。
この実施形態では、振動板1がセラミックスの積層構造体であり、厚み方向に順に配置された2つの振動領域(セラミックス層)が相互に逆方向に振動するので、ユニモルフ型振動板に比べて大きな変位量、つまり大きな音圧を得ることができる。
【0024】
図7は、圧電振動板1の対向する2辺をケースに支持した場合と、4つの角部をケースに支持した場合との音圧特性を示す。図から明らかなように、前者の共振周波数が1200Hz付近にあるのに対し、後者の共振周波数は800Hz付近にあり、4つの角部で支持することで共振周波数が低下し、しかも共振周波数における音圧が上昇したことがわかる。
【0025】
図8〜図10は本発明にかかる圧電型電気音響変換器の第2の実施形態を示す。この実施形態では、ケース10の4つのコーナ部に台座部10iを設けるとともに、この台座部10iの上面に突起10jを突設し、この突起10jで振動板1の角部の下面をほぼ点支持したものである。
この場合には、振動板1と突起10jとの接触面が非常に小さくなり、振動をダンピングしないので、音圧特性が向上するという利点がある。
なお、図10では、側壁10c,10eの内側の段差部10fの図示を省略した。
【0026】
第2の実施形態において、蓋板20の下面にケース10の突起10jと対向する突起を設け、これら突起の間で振動板1を上下から挟持してもよい。
【0027】
図11,図12は本発明にかかる圧電型電気音響変換器の第3の実施形態を示す。
この実施形態では、ケース10の内側全周に段差部10kを設けるとともに、段差部10kの4つのコーナ部に内側に張り出した支持部10lを設けたものである。段差部10kと支持部10lとは同一高さに形成されている。振動板1は、この振動板1より大形なフィルム30の上に接着されている。振動板1は、4つの角部が支持部10lに載り、4辺は段差部10k上に載らない大きさに形成されている。フィルム30はポリイミドなどの弾性を持つ薄肉なフィルムであり、振動板1の屈曲振動を阻害しないものを使用する。フィルム30の全周がケース10の段差部10kおよび支持部10lに接着または溶着される。
【0028】
この場合には、フィルム30が振動板1をケース10に固定しかつケース10との隙間を封止する役割を有するので、弾性支持剤13や弾性封止剤15を省略することが可能である。また、必要以上の弾性封止剤15を塗布することによる振動板1の振動ダンピングの心配もない。
なお、フィルム30は振動板1の全面に接着された4角形状のものに限らず、例えば振動板1の周辺部のみに接着された枠状のものでもよい。また、フィルムは振動板1の下面のみに限らず、上面あるいは上下両面に接着してもよい。
【0029】
この実施形態の場合、振動板1の4つの角部をより安定に支持するために、蓋板20の下面に凸部を設け、この凸部で振動板1の角部を支持部10lに押圧してもよい。
図11,12では、ケース10に設けられる端子の図示を省略したが、図2あるいは図10とほぼ同様である。この場合も、端子の内部接続部と振動板1の電極とを導電性接着剤により接続すればよい。
【0030】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
上記実施形態の圧電振動板は2層の圧電セラミックス層を積層したものであるが、3層以上の圧電セラミックス層を積層したものでもよい。
また、圧電振動板として、圧電セラミックス層の積層体に限らず、金属板の片面または両面に圧電板を貼り付けた振動板を用いてもよい。
本発明における端子電極とは、上記実施形態のようなインサート端子に限るものではなく、例えばケースの支持部上面から外部に至る薄膜あるいは厚膜の電極であってもよい。
本発明の筐体は、圧電振動板を収納し、4つの角部を支持する機能を有するものであればよく、実施形態のような凹断面形状のケースと、その上面に接着される蓋板とで構成されたものに限らない。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、振動板の4つの角部をケースで支持したので、振動板の電極間に交番信号を印加すると、振動板はほぼその外接円を節として面積屈曲モードで屈曲振動する。そのため、振動板の変位面積が大きくなり、円の中心における最大変位が大きく、音圧が大きい。また、振動の周波数が2辺支持構造や4辺支持構造に比べて低くなり、外形寸法が同一の振動板でも低い周波数を実現できる。
さらに、振動板の4つの角部を支持することで、振動板が自由に変形できるので、振動板にそりやうねりがあっても、共振周波数が安定するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】振動板の4辺支持とコーナ支持との振動の節の比較図である。
【図2】本発明に係る圧電型電気音響変換器の第1実施形態の分解斜視図である。
【図3】図2に示す圧電型電気音響変換器の蓋板および弾性封止剤を除外した状態の平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図2の圧電型電気音響変換器に用いられる圧電振動板の斜視図である。
【図6】図5のB−B線による階段断面図である。
【図7】圧電振動板の2辺支持とコーナ支持との音圧比較図である。
【図8】本発明に係る圧電型電気音響変換器の第2実施形態の蓋板および弾性封止剤を除外した状態の平面図である。
【図9】図8のC−C線断面図である。
【図10】図8の圧電型電気音響変換器に用いられるケースの斜視図である。
【図11】本発明に係る圧電型電気音響変換器の第3実施形態の蓋板を除外した状態の斜視図である。
【図12】図11のケースと振動板との分解斜視図である。
【符号の説明】
1 圧電振動板
10 ケース
10g 支持部
11,12 端子(端子電極)
11a,12a 内部接続部
11b,12b 外部接続部
14 導電性接着剤
15 弾性封止剤
20 蓋板

Claims (5)

  1. 電極間に交番信号を印加することにより厚み方向に屈曲振動する四角形の圧電振動板と、上記圧電振動板を収納する筐体とを備えた圧電型電気音響変換器において、
    上記筐体に圧電振動板の4つの角部を支持する支持部を設けたことを特徴とする圧電型電気音響変換器。
  2. 上記筐体の支持部近傍に端子電極の内部接続部が露出し、この内部接続部と導通する外部接続部が筐体の外面に露出しており、
    圧電振動板の電極と端子電極の内部接続部とが導電性接着剤により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電型電気音響変換器。
  3. 上記圧電振動板の外周部と筐体の内周部との隙間が弾性封止剤で封止されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電型電気音響変換器。
  4. 上記圧電振動板の少なくとも外周部にフィルムが取り付けられており、このフィルムを筐体の内周部に溶着または接着することにより、圧電振動板と筐体との隙間が封止されることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電型電気音響変換器。
  5. 上記筐体に設けられた支持部は、圧電振動板の4つの角部近傍を点支持する突起であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電型電気音響変換器。
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