JP3431408B2 - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JP3431408B2
JP3431408B2 JP20234896A JP20234896A JP3431408B2 JP 3431408 B2 JP3431408 B2 JP 3431408B2 JP 20234896 A JP20234896 A JP 20234896A JP 20234896 A JP20234896 A JP 20234896A JP 3431408 B2 JP3431408 B2 JP 3431408B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD(電荷転送
素子)を用いたインターライン転送型の固体撮像素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】CCD型イメージセンサーは、その構成
法によりインターライン転送型CCD(以下IT−CC
Dと略記する。)とフレーム転送型CCD(以下FT−
CCDと略記する。)に大別され、本発明はIT−CC
Dを対象とするものである。
【0003】このIT−CCDのインターライン転送方
式は、固体撮像素子の有力な方式として開発が進められ
ており、また、光電変換部にPN接合フォトダイオード
(以下PDと略記する。)を用いた固体撮像素子では、
ダイナミックレンジの大きいことが知られている。
【0004】しかしながらこのような固体撮像素子も、
高画質化の要望に伴い、光電変換部での取り残し電荷に
よる残像特性が問題となっている。さらに品質面から
は、光電変換部表面で発生する暗電流による白キズの低
減も強く望まれている。これらの要望に対し、残像特性
及び白キズ不良が改善された固体撮像素子がすでに開発
されており、特開平3−18058号公報等には、この
ような固体撮像素子の製造方法が開示されている。
【0005】図3(a)〜図3(d)は、残像特性及び
白キズ不良が改善された従来の固体撮像素子の製造方法
を工程順に説明するための断面図である。
【0006】図において、200は残像特性及び白キズ
不良が改善された従来の固体撮像素子であり、この固体
撮像素子200は、n型シリコン基板201上に形成さ
れ、入射光の光電変換により電荷を発生するPD部(光
電変換部)200aと、該基板201上に形成され、該
PD部200aから読み出された電荷を垂直方向に転送
する垂直CCD部(電荷転送部)200bと、該PD部
200aと該垂直CCD部200bとの間に配置され、
該PD部200aに蓄積された電荷の垂直CCD部20
0bへの読出しを制御する読出しゲート部(電荷読出制
御部)200cとを備えている。
【0007】上記PD部200aは、n型シリコン基板
201上のpウェル202内に形成されたn-型領域2
05と、該n-型領域205の表面部分に形成されたp+
型領域213及びp++型領域214とを有している。こ
こで、p+型領域213とp++型領域214とは、PD
部200aから垂直CCD部200bへ電荷を読み出す
際の電荷移動方向に沿って、垂直CCD部200b側か
ら順に並んでおり、これらの領域213及び214の深
さは同程度となっている。
【0008】また、上記垂直CCD部200bは、上記
n型シリコン基板201上のpウェル202内に形成さ
れたp+型領域206と、該p+型領域206の表面部分
に形成されたn+型領域207と、該n+型領域207上
にゲート酸化膜210を介して形成されたポリシリコン
電極211とから構成されている。
【0009】また、上記垂直CCD部200bを構成す
る各領域206,207と、上記PD部200aを構成
する各領域205,213との間には、読出しゲート部
200cを構成するp+型領域208が配置されてお
り、該p+型領域208上には、上記ポリシリコン電極
211の一部がゲート絶縁膜210を介して位置してい
る。また、上記垂直CCD部200b及びPD部200
aの、読出しゲート部とは反対側のpウェル202表面
部分にはそれぞれ、チャネルストッパ層としてのp++
領域209が配置されている。
【0010】そして、上記ポリシリコン電極211の表
面はポリシリコン酸化膜212に覆われており、該ポリ
シリコン電極211上には層間絶縁膜215を介してア
ルミ遮光膜216が形成されている。
【0011】次に上記固体撮像素子の製造方法について
説明する。図3(a)のように、n型シリコン基板20
1上にpウェル202を形成した後、該pウェル202
内に、PD部200aを構成するn-型領域205、垂
直CCD部200bを構成するp+型領域206,n+
領域207、及び読出しゲート部200cを構成するp
+型領域208を形成するとともに、チャネルストッパ
層としてp++型領域209を形成する。その後、n+
領域207及びp+型領域208上にゲート酸化膜21
0を介してポリシリコン電極211を形成し、該ポリシ
リコン電極211を酸化してその表面部分にポリシリコ
ン酸化膜212を形成する。
【0012】次にPD部200aを構成するn-型領域
205の表面に上記p+型領域213及びp++型領域2
14を斜めイオン注入により形成する。
【0013】つまり、図3(b)に示すように、レジス
トのパターニングを行って、PD部200aに対応する
開口を有するレジスト層217を形成し、基板面に対し
て約60°の角度で読出しゲート側に向けて斜めイオン
注入を行い、上記n-型領域205の表面の読出しゲー
ト部側部分にp+型領域213を形成する。
【0014】次に、図3(c)に示すように、上記斜め
イオン注入の方向とは基板表面の法線に対して逆の方向
から、チャネルストッパ層としてのp++型領域209側
に向けて斜めイオン注入を行い、上記n-型領域205
の表面のp++型領域209側部分にp++型領域214を
形成する。
【0015】そして、アニール処理によりイオン注入領
域の活性化を行い、図3(d)に示すように上記基板表
面のPD部以外の領域に、層間絶縁膜215を介してア
ルミ遮光膜216を形成する。
【0016】このような構成の固体撮像素子200で
は、PD部200aにおけるn-型領域205の表面領
域にp型の領域213,214が形成されているため、
PD部を構成する半導体領域とその上の酸化膜との界面
で発生する電流の影響を低減して、画面上の白キズの原
因となる暗電流を抑えることができる。
【0017】また、上記n-型領域205の表面領域で
は、p+型領域213が読出しゲート部200cとして
のp+型領域208に隣接して位置し、p++型領域21
4が読出しゲート部200cのp+型領域208から離
れて位置しているため、PD部200aの表面部分で
は、電子に対するポテンシャルレベルは、p++型領域2
14側では高くp+型領域213側では低くなり、電荷
読出し時の電荷の移動方向に向かって上記ポテンシャル
レベルが階段的に低くなっている。
【0018】このため、PD部200aから垂直CCD
部200bへ電荷が移動し易くなり、取残し電荷により
残像が画面上に現れる現象を抑制することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の固体撮像素子では、PD部を構成するn-型領
域205の表面に、濃度の異なるp型の領域を横方向に
並べて配置することにより、PD部200aにおける電
子に対するポテンシャルレベルを段階的に変化させてい
るため、上記濃度の異なる2つのp型の領域、つまりp
+型領域213とp++型領域214との間で、両者の端
部が重なったり、これらが離れてしまったりするという
製造プロセス上の問題がある。
【0020】この問題について図4を用いて簡単に説明
する。図4(a)は、イオン注入により形成されたp+
型領域213とp++型領域214とが両者の端部にて重
なった場合の問題を説明するための図であり、このよう
な場合の、電荷の読出し直後におけるPD部の電子のポ
テンシャルプロファイルを示している。
【0021】この場合、図4(a)に示すように、p+
型領域213とp++型領域214とが重なった重畳領域
234aにおける電子のポテンシャルレベルが、PD部
200aのその他の領域に比べて浅くなり、その領域2
34aは電子に対するポテンシャルバリアーとなり、P
D部200aにおけるp++型領域214側の部分で取残
し電荷Caが生じる。なお、CrはPD部200aから
垂直CCD部200bに読み出された電荷である。
【0022】一方、図4(b)は イオン注入により形
成されたp+型領域213とp++型領域214とが離れ
て形成されてしまった場合の問題を説明するための図で
あり、このような場合の、電荷の読出し直後におけるP
D部の電子のポテンシャルプロファイルを示している。
【0023】この場合、図4(b)に示すように、p+
型領域213とp++型領域214との間のオフセット領
域234bでは、PD部200aの他の領域に比べて、
電子のポテンシャルレベルが深くなり、該オフセット領
域234bはポテンシャルディップとなり、この領域に
は取残し電荷Cbが生じてしまう。
【0024】このように図4(a)及び図4(b)に示
すいずれの場合にも取残し電荷が生ずることとなり、こ
れらの電荷は次の読み出し期間に、次の期間の信号電荷
と共に読み出されるため、残像として画面に現れる。
【0025】また、上記のような取残し電荷Ca,Cb
を読み出すためには、読出しゲート部の転送電極に高い
電圧を印加する必要が生じる。
【0026】さらに、上記図3(d)に示す構造の固体
撮像素子200では、PD部200aにおける読出しゲ
ート部とは反対側の部分で、不純物濃度が高いp++型領
域214とその下側のn-型領域205とがpn接合を
形成することとなるため、電荷の読出し直後に該pn接
合に逆バイアスが印加されたときの耐圧が低く、接合耐
圧不良に起因するリーク電流により白点が発生するとい
う問題もある。
【0027】具体的には、PD部200aにて光電変換
により生じた電荷を、垂直CCD部200bへ読み出す
際には、読出しゲート部200cの転送電極には15V
程度の電圧が印加され、そのチャネル部では、つまり読
出しゲート部を構成するp+型領域208では、電子に
対するポテンシャルレベルが最高で10V程度になり、
その結果、PD部200aのn-型領域205でもこの
ポテンシャルレベルが10V程度となる。
【0028】一方、PD部200aの表面のp++型領域
214は、GNDレベル(0V)が印加されているチャ
ネルストッパ層(p+型領域)209に接しているた
め、その電位は0Vに近いものとなっている。
【0029】このため、電荷の読出し直後には、PD部
200aを構成するp++型領域204とn-型領域20
5との間に10V程度の逆バイアスが印加された状態と
なる。
【0030】ところが、p++型領域204とn-型領域
205とのpn接合では、p+型領域とn-型領域とのp
n接合に比べて接合界面での電界強度が高いためブレイ
クダウンが発生し易い。
【0031】従って、図3(d)に示す固体撮像素子2
00のように、PD部200aにp++型領域とn-型領
域とによるpn接合を有するものでは、PD部200a
にてブレイクダウンによるリーク電流に起因する電荷も
発生してしまい、この電荷が光電変換による信号電荷に
加算されて、PD部200aから読み出される電荷が偽
信号電荷となってしまう可能性がある。
【0032】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、光電変換部から電荷転送部への信
号電荷の読出しを、光電変換部の電荷の取残しを小さく
抑えて効率よく行うことができるとともに、光電変換部
を構成する半導体結晶の欠陥に起因する暗電流による白
キズ不良を抑えることができ、しかも光電変換部でのブ
レークダウンの起こりにくい固体撮像素子を得ることを
目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の固体撮像素子
は、基板上に形成され、入射光の光電変換により電荷を
発生する光電変換部と、該基板上に形成され、該光電変
換部から読み出された電荷を所定の方向に転送する電荷
転送部と、該光電変換部と該電荷転送部との間に配置さ
れ、該光電変換部に蓄積された電荷の電荷転送部への読
出しを制御する電荷読出制御部とを備え、該光電変換部
は、該基板上に形成されたn型不純物領域と、該n型不
純物領域の表面部分全面に形成されたp型不純物領域と
を有し、該p型不純物領域には、該光電変換部に蓄積さ
れた電荷が該電荷転送部側へ流れ易くなるように傾斜し
た電位分布を形成するべく、該電荷読出制御部から所定
距離離隔した表面部分に、該p型不純物領域に比べて不
純物濃度が高くかつ深さが浅い高濃度p型不純物層が設
けられている。
【0034】本固体撮像素子では、該光電変換部は、該
基板上に形成されたn型不純物領域と、該n型不純物領
域の表面部分に形成されたp型不純物領域とを有し、該
p型不純物領域は、その電荷読出制御部の反対側の表面
部分に位置する、該p型不純物領域に比べて不純物濃度
が高くかつ深さが浅い高濃度p型不純物層を含み、該光
電変換部は、光電変換により蓄積された電荷が該電荷転
送部側へ流れ易くなるよう電位分布を傾斜させた構造と
なっている。そのことにより上記目的が達成される。
【0035】この発明(請求項2)は、請求項1記載の
固体撮像素子において、前記p型不純物領域の表面部分
に形成された高濃度p型不純物層を、前記光電変換部に
て蓄積された電荷が前記電荷転送部へ読み出される際の
電荷の移動方向に沿って並ぶ複数の高濃度p型不純物領
域から構成し、該複数の高濃度p型不純物領域を、該電
荷転送部からの距離が遠いものほどその不純物濃度が高
くなっている構造としたものである。
【0036】以下、本発明の作用について説明する。
【0037】この発明(請求項1)においては、光電変
換部を構成するp型不純物領域の、読出しゲート部とは
反対側の表面部分に、深さが該p型不純物領域より浅い
高濃度p型不純物層を形成しているから、光電変換部の
表面部分では、電子に対するポテンシャルレベルは、電
荷読出し時の電荷の移動方向に向かって段階的に低くな
る。このため、光電変換部から垂直CCD部へ電荷が移
動し易くなり、光電変換部における取残し電荷により残
像が画面上に現れる現象を抑制することができる。
【0038】しかも、該高濃度p型不純物層がp型不純
物領域内に形成されているため、従来の固体撮像素子の
ように、光電変換部を構成する濃度の異なる2つのp型
の領域の間で、両者の端部が重なったり、これらが離れ
てしまったりするという製造プロセス上の問題は生じな
い。
【0039】このため、光電変換部には、電子に対する
ポテンシャルバリアーとなる領域や電子に対するポテン
シャルディップとなる領域が形成されることはなく、ポ
テンシャルバリアーやポテンシャルディップによる取残
し電荷が残像として画面に現れる現象を回避できる。
【0040】また、この場合、電子に対するポテンシャ
ルバリアーやポテンシャルディップとなる領域が光電変
換部にはなく、しかも光電変換部では、電子に対するポ
テンシャルレベルが、 電荷読出し時の電荷の移動方向
に向かって階段的に低くなっているので、電荷読み出し
用の転送電極に高い電圧を印加しなくても、光電変換部
から垂直CCD部へ電荷を読み出すことができ、読み出
し電圧の低電圧化を図ることができる。
【0041】さらに、p型不純物領域内にこれより浅い
高濃度p型不純物層が形成されているため、光電変換部
では、高濃度のp型不純物層とn型不純物領域とによる
pn接合が形成されることはなく、このためpn接合に
おける耐圧を高く保持することができ、光電変換部での
ブレークダウンを起こりにくくできる。
【0042】また、光電変換部を構成するn型不純物領
域の表面にはp型不純物領域が形成されているため、熱
励起により表面で発生する不要電荷の制御性が改善さ
れ、暗時の白キズの発生を効果的に低減することができ
る。
【0043】この発明(請求項2)においては、前記p
型不純物領域の表面部分に形成された高濃度p型不純物
層を、前記光電変換部にて蓄積された電荷が電荷転送部
へ移動する際の電荷の移動方向に沿って並ぶ複数の高濃
度p型不純物領域から構成し、該複数の高濃度p型不純
物領域を、該電荷転送部からの距離が遠いものほどその
不純物濃度が高くなっている構造としたので、光電変換
部におけるポテンシャルの傾斜がより滑らかになる。こ
のため光電変換部から電荷転送部への信号電荷の読み出
し効率をさらに向上することができ、これにより光電変
換部における取残し電荷のさらなる低減を図ることがで
きる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。 (実施形態1)図1は本発明の実施形態1による固体撮
像素子を説明するための図であり、図1(a)はこの実
施形態の固体撮像素子の断面構造を示し、図1(b)
は、この固体撮像素子におけるポテンシャルプロファイ
ルを示している。なお、このポテンシャルプロファイル
は、PD部からの電荷読み出し直後におけるPD部,読
出しゲート部,電荷転送部の各部での電子に対するポテ
ンシャルプロファイルである。
【0045】図1(a)において、101は本実施形態
1の固体撮像素子であり、この固体撮像素子101は、
n型シリコン基板1上に形成され、入射光の光電変換に
より電荷を発生するPD部(光電変換部)101aと、
該基板1上に形成され、該PD部101aから読み出さ
れた電荷を垂直方向に転送する垂直CCD部(電荷転送
部)101bと、該PD部101aと該垂直CCD部1
01bとの間に配置され、該PD部101aに蓄積され
た電荷の垂直CCD部101bへの読出しを制御する読
出しゲート部(電荷読出制御部)101cとを備えてい
る。
【0046】上記PD部101aは、n型シリコン基板
1上のp-ウェル2内に形成されたn-型不純物領域(以
下単にn-型領域ともいう。)3と、該n-型領域3上に
形成されたp+型不純物領域(以下単にp+型領域ともい
う。)11と、該p+型領域11の表面部分に上記読出
しゲート部101cから所定距離離して形成されたp++
型不純物層12とから構成されている。ここで、上記p
++型不純物層12の深さは、p+型領域11の深さより
浅くなっており、上記p++型不純物層12とn-型領域
3との間には、p+型領域11の一部が介在している。
また、上記p++型不純物層12の平面パターンは、レジ
ストのパターニングにより決定されている。上記PD部
101aの、電荷読出し時に電荷が移動する方向Xにお
ける寸法をLpdとすると、上記p++型不純物層12の該
方向Xにおける寸法L12は、(1/2)Lpdから(2/
3)Lpdの範囲内の値に設定されている。
【0047】また、上記垂直CCD部101bは、上記
n型シリコン基板1上のp-ウェル2内に形成されたp
型不純物領域(以下単にp型領域ともいう。)5と、該
p型領域5の表面部分に形成されたn-型不純物領域
(以下単にn-型領域ともいう。)4と、該n-型領域4
上にゲート酸化膜8を介して形成されたポリシリコン電
極9とから構成されている。
【0048】また、上記垂直CCD部101bを構成す
る各領域4,5と、上記PD部101aを構成する各領
域3,11との間には、読出しゲート部101cを構成
するp型不純物領域(以下単にp型領域ともいう。)6
が配置されており、該p型領域6上には、上記ポリシリ
コン電極9の一部がゲート絶縁膜8を介して位置してい
る。また、上記垂直CCD部101b及びPD部101
aの、読出しゲート部101cとは反対側のp-ウェル
2表面部分にはそれぞれ、チャネルストッパ層としての
+型不純物領域(以下単にp+型領域ともいう。)7が
配置されている。
【0049】そして、上記ポリシリコン電極9の表面は
ポリシリコン酸化膜10に覆われており、該ポリシリコ
ン電極10上には層間絶縁膜14を介してアルミ遮光膜
13が形成されている。
【0050】次に上記固体撮像素子101の製造方法に
ついて説明する。
【0051】まず、n型シリコン基板1上にp-ウェル
2を形成した後、該p-ウェル2内に、PD部101a
を構成するn-型領域3、垂直CCD部101bを構成
するp型領域5,n-型領域4、及び読出しゲート部1
01cを構成するp型領域6を形成するとともに、チャ
ネルストッパ層としてp+型領域7を形成する。その
後、n-型領域4及びp型領域6上にゲート酸化膜8を
介してポリシリコン電極9を形成し、該ポリシリコン電
極9を酸化してその表面部分にポリシリコン酸化膜10
を形成する。
【0052】そして、本実施形態1では、上記ポリシリ
コン電極9をマスクとしてイオン注入を行って、PD部
101aを構成するp+型領域11を上記ポリシリコン
電極9に対して自己整合的に形成する。その後、レジス
トのパターニングにより、イオン注入用マスクとなるレ
ジスト層を形成し、該レジスト層をマスクとして、上記
++型不純物層12をイオン注入により、その深さが上
記p+型領域11の深さより浅くなるような注入エネル
ギーでもって形成する。なお、このp++型不純物層12
は、読出しゲート部側からの斜めイオン注入により形成
してもよい。また、上記ポリシリコン電極9をマスクと
するイオン注入を、上記レジストをマスクとするイオン
注入や斜めイオン注入などの後で行ってもよい。
【0053】その後は、アニール処理を施し、基板1
の、PD部101a以外の領域上に層間絶縁膜14を介
して遮光膜13を形成する。
【0054】次に作用効果について説明する。このよう
な構成の本実施形態1の固体撮像素子101では、PD
部101aを構成するp+型領域11の、読出しゲート
部101cとは反対側の表面部分に、深さが該p+型領
域11より浅いp++型不純物層12を形成しているの
で、図1(b)に示すように、PD部101aの表面部
分では、電子に対するポテンシャルレベルは、p++型不
純物層12が存在するチャネルストッパ層7側では高
く、p++型不純物層12が存在しない読出しゲート部1
01c側では低くなり、電荷読出し時の電荷の移動方向
に向かって上記ポテンシャルレベルが階段的に低くな
る。このため、PD部101aから垂直CCD部101
bへ電荷が移動し易くなり、取残し電荷により残像が画
面上に現れる現象を抑制することができる。
【0055】しかも、該p++型不純物層12がp+型領
域11内に形成されているため、従来の固体撮像素子の
ように、PD部を構成する濃度の異なる2つのp型の領
域,つまりp+型領域11とp++型不純物層12を2回
のイオン注入により形成する場合でも、p+型領域11
とp++型不純物層12との間で、両者の端部が重なった
り、これらが離れてしまったりするという製造プロセス
上の問題は生じない。
【0056】このため、PD部101aには、電子に対
するポテンシャルバリアーとなる領域や電子に対するポ
テンシャルディップとなる領域が形成されることはな
く、ポテンシャルバリアーやポテンシャルディップによ
る取残し電荷が残像として画面に現れる現象を回避でき
る。
【0057】また、この場合、電子に対するポテンシャ
ルバリアーやポテンシャルディップとなる領域がPD部
101aにはなく、しかもPD部101aでは、電子に
対するポテンシャルレベルが、 電荷読出し時の電荷の
移動方向に向かって階段的に低くなっているので、電荷
読み出し用の転送電極に高い電圧を印加しなくても、P
D部101aから垂直CCD部101bへ電荷を読み出
すことができ、読み出し電圧の低電圧化を図ることがで
きる。
【0058】さらに、p+型領域11内にこれより浅い
++型不純物層12が形成されているため、PD部10
1aでは、p++型不純物層12とn-型領域3とによる
pn接合が形成されることはなく、pn接合は、p+
領域11とn-型領域3とによるpn接合、及びp+型領
域11を介してのp++型不純物層12とn-型領域3と
によるpn接合となる。このためpn接合における耐圧
を高く保持することができ、PD部101aでのブレー
クダウンを起こりにくくできる。
【0059】また、PD部101aを構成するn-型領
域3の表面にはp型の領域11が形成されているため、
熱励起により表面で発生する不要電荷の制御性が改善さ
れ、暗時の白キズを効果的に低減することができる。
【0060】この白キズに対しては、PD部101aに
おけるn-型領域3の表面に形成されるp型領域の濃度
が高い方がよいが、イオン注入の際の濃度を高めて1回
のイオン注入によりPD部101a表面のp型領域を形
成すると、図5(b)の点線で示すように、PD部10
1aの表面だけでなく内部でも不純物の濃度が高くな
る。この結果、飽和信号電荷(PD部での蓄積電荷容
量)が図6に点線で示すように減少する。
【0061】一方、PD部101aにおけるn-型領域
3の表面に形成されるp型領域を、図5(a)に示すよ
うに、濃度を下げてイオン注入して形成すると、PD部
での蓄積電荷容量に対してはよいが(図6の実線参
照)、白キズに対しては好ましいものではないものとな
る。
【0062】従って、本実施形態1のように、PD部1
01aにおけるn-型領域3の表面部への浅いp++注入
と、やや深いp+注入との2回のイオン注入を行うこと
により、図5(c)に示すように白キズにも対しても好
ましく、かつ図6の一点鎖線で示すようにPD部での蓄
積電荷容量に対しても良好なPD部における不純物プロ
ファイルが得られる。
【0063】(実施形態2)図2は本発明の実施形態2
による固体撮像素子を説明するための図であり、図2
(a)はこの実施形態の固体撮像素子の断面構造を示
し、図2(b)は、この固体撮像素子におけるポテンシ
ャルプロファイルを示している。なお、このポテンシャ
ルプロファイルは、PD部からの電荷読み出し直後にお
けるPD部,電荷の読出し部,電荷転送部の各部での電
子に対するポテンシャルプロファイルである。
【0064】図2(a)において、102は本実施形態
2の固体撮像素子であり、この固体撮像素子102は、
上記実施形態1と同様、n型シリコン基板1上に形成さ
れ、入射光の光電変換により電荷を発生するPD部(光
電変換部)102aと、該基板1上に形成され、該PD
部102aから読み出された電荷を垂直方向に転送する
垂直CCD部(電荷転送部)102bと、該PD部10
2aと該垂直CCD部102bとの間に配置され、該P
D部102aに蓄積された電荷の垂直CCD部102b
への読出しを制御する読出しゲート部(電荷読出制御
部)102cとを備えている。
【0065】上記PD部102aは、n型シリコン基板
1上のp-ウェル2内に形成されたn-型領域3と、該n
-型領域3上に形成されたp+型領域11と、該p+型領
域11の表面部分に上記読出しゲート部101cから所
定距離離して形成されたp++型不純物層12aとを有し
ている。ここで、上記p++型不純物層12aの深さは、
+型領域11の深さより浅くなっており、上記p++
不純物層12aとn-型領域3との間には、p+型領域1
1の一部が介在している。また、上記p++型不純物層1
2aの平面パターンは、レジストのパターニングにより
決定されている。
【0066】そして、本実施形態2では、上記p++型不
純物層12aは、上記PD部102aにて蓄積された電
荷が電荷転送部102bへ移動する際の電荷の移動方向
に沿って並ぶ複数のp++型不純物領域12a1,12
2,・・・,12an-1,12anからなり、該複数の
++型不純物領域は、該読出しゲート部102bからの
距離が遠いものほどその不純物濃度が高くなっている。
なお、上記垂直CCD部102b及び読出しゲート部1
02cは上記実施形態1と全く同一の構造となってい
る。
【0067】このような構成の実施形態2の固体撮像素
子102では、上記実施形態1におけるp++型不純物層
12に代えて、読出しゲート部102bからの距離が遠
いものほどその不純物濃度が高い複数のp++型領域12
1〜12anからなるp++型不純物層12aを備えたの
で、PD部102aにおけるポテンシャルレベルの傾斜
が図2(b)に示すように、実施形態1のものと比べて
より滑らかになり、PD部102aにおける取残し電荷
のさらなる低減を図ることができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明(請求項1)に係る
固体撮像素子によれば、光電変換部を構成するp型不純
物領域の、読出しゲート部とは反対側の表面部分に、深
さが該p型不純物領域より浅い高濃度p型不純物層を形
成したので、光電変換部から電荷転送部への信号電荷の
読出しを、光電変換部での電荷の取残しを小さく抑えて
効率よく行うことができ、しかも光電変換部を構成する
半導体結晶の欠陥に起因する暗電流による白キズ不良を
抑えることができ、さらには光電変換部での接合耐圧を
高く保持して、光電変換部でのブレークダウンの発生を
抑制できる効果がある。
【0069】本発明(請求項2)によれば、請求項1の
固体撮像素子において、前記高濃度p型不純物層を、前
記光電変換部にて蓄積された電荷が電荷転送部へ移動す
る際の電荷の移動方向に沿って並ぶ複数の高濃度p型不
純物領域から構成し、該複数の高濃度p型不純物領域
を、該電荷転送部からの距離が遠いものほどその不純物
濃度が高くなっている構造としたので、光電変換部にお
けるポテンシャルの傾斜がより滑らかになって、光電変
換部における取残し電荷のさらなる低減を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1による固体撮像素子を説明
するための図であり、図1(a)はこの実施形態の固体
撮像素子の断面構造を示し、図1(b)は、この固体撮
像素子における、PD部から電荷転送部にまたがる領域
でのポテンシャルプロファイルを示している。
【図2】本発明の実施形態2による固体撮像素子を説明
するための図であり、図2(a)はこの実施形態の固体
撮像素子の断面構造を示し、図2(b)は、この固体撮
像素子における、PD部から電荷転送部にまたがる領域
でのポテンシャルプロファイルを示している。
【図3】図3(a)〜図3(d)は、残像特性及び白キ
ズ不良が改善された従来の固体搬像素子の製造方法を工
程順に説明するための断面図である。
【図4】図4(a)は、イオン注入により形成されたp
+型領域213とp++型領域214とが両者の端部にて
一部重なった場合の問題を説明するための図であり、図
4(b)は イオン注入により形成されたp+型領域2
13とp++型領域214とが離れて形成されてしまった
場合の問題を説明するための図である。
【図5】図5(a)〜図5(c)は、PD部のn-型領
域表面部分におけるp型領域の形成方法に対応した、P
D部における不純物プロファイルを示す図である。
【図6】上記図5(a)〜図5(c)に示す各不純物プ
ロファイルに対応する、PD部におけるポテンシャル分
布を示す図である。
【符号の説明】
1 n型シリコン基板 2 p-ウェル 3,4 n-型領域 5,6 p型領域 7,11 p+型領域 8 ゲート酸化膜 9 ポリシリコン電極 10 ポリシリコン酸化膜 12,12a p++型不純物層 12a1,12a2,12an-1,12an++型不純物
領域 13 アルミ遮光膜 14 層間絶縁膜 101,102 固体撮像素子 101a,102a PD部(光電変換部) 101b,102b 垂直CCD部(電荷転送部) 101c,102c 読出しゲート部(電荷読出制御
部)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成され、入射光の光電変換に
    より電荷を発生する光電変換部と、 該基板上に形成され、該光電変換部から読み出された電
    荷を所定の方向に転送する電荷転送部と、 該光電変換部と該電荷転送部との間に配置され、該光電
    変換部に蓄積された電荷の電荷転送部への読出しを制御
    する電荷読出制御部とを備え、 該光電変換部は、該基板上に形成されたn型不純物領域
    と、該n型不純物領域の表面部分全面に形成されたp型
    不純物領域とを有し、 該p型不純物領域には、該光電変換部に蓄積された電荷
    が該電荷転送部側へ流れ易くなるように傾斜した電位分
    布を形成するべく、該電荷読出制御部から所定距離離隔
    した表面部分に、該p型不純物領域に比べて不純物濃度
    が高くかつ深さが浅い高濃度p型不純物層が設けられて
    いる、固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の固体撮像素子において、 前記p型不純物領域の表面部分に形成された高濃度p型
    不純物層は、 前記光電変換部にて蓄積された電荷が前記電荷転送部へ
    読み出される際の電荷の移動方向に沿って並ぶ複数の高
    濃度p型不純物領域からなり、 該複数の高濃度p型不純物領域は、該電荷転送部からの
    距離が遠いものほどその不純物濃度が高くなっている固
    体撮像素子。
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