JP4826754B2 - 固体撮像素子の製造方法及び固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子の製造方法及び固体撮像素子 Download PDF

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Description

本発明は、X−Yアドレス型のイメージセンサ、特にラインセンサ等に好適な固体撮像
素子の製造方法及び固体撮像素子に関する。
従来より、固体撮像装置として、CCD(Charge coupled device)センサ、CMOSセ
ンサなどがあり、固体撮像装置であるラインセンサは、スキャナ、複写機等に広く利用さ
れている。固体撮像装置は、光を受けて電荷を発生させるフォトダイオードを有し、光電
変換素子として機能する。例えば、フォトダイオードにおいて発生した光発生電荷の量は
、転送ゲートを介してフォトダイオードが形成された領域(以下、フォトダイオード形成
領域)の一辺に隣接して設けられたCCD等の電荷転送部に転送される。電荷転送部は、
光発生電荷を転送し、転送された光発生電荷は、読取手段により画像信号として読み取ら
れる。
そして、光発生電荷の読み出し効率を高くするための固体撮像装置が提案されている(
例えば、特許文献1参照)。その提案に係る固体撮像装置は、フォトダイオード形成領域
内のポテンシャル傾斜を、転送ゲートに近いほどポテンシャル井戸が深くなるように構成
する。転送ゲートに近いほどポテンシャル井戸が深いため、固体撮像装置では、フォトダ
イオードに発生したキャリアがより短時間で転送ゲートまで転送されることになり、高速
の電荷読み出しが可能となって、結果として読み出し効率が高くなる。
特開2002−231926号公報
ところで、特許文献1の提案においては、フォトダイオード形成領域において転送ゲー
トに向かって濃度差を有する不純物プロファイルに設定する。これにより、転送ゲートに
向かうポテンシャル勾配を形成して、キャリアの高速転送を可能にしている。
即ち、転送ゲートからの距離に比例して不純物濃度を変化させる必要がある。このため
、特許文献1の装置では、不純物の注入範囲を変えながら、複数回の不純物注入を行う必
要があり、マスク工程及び不純物注入工程の回数が増加してしまうという問題があった。
本発明は、1回のマスク工程及び不純物注入工程によって、転送ゲートに向かって濃度
差を有する不純物プロファイル設計を可能にすることができる固体撮像素子の製造方法及
び固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、基板の第1領域に、入射光に応じた光発生電荷を発生するフォトダイオードを形成し、前記第1領域に平面視で隣接する第2領域に、前記フォトダイオードに発生した光発生電荷が転送される蓄積部と、前記蓄積部に蓄積された光発生電荷の電荷量を検出する検出部とを形成する固体撮像素子の製造方法であって、
前記第1領域に一方導電型の第1の不純物を導入して、一方導電型のウェルを形成する第1の工程と、前記ウェルの前記基板表面側に他方導電型の第2の不純物を導入して、他方導電型の不純物領域を形成することで、前記ウェルと前記不純物領域からなるフォトダイオードを形成する第2の工程と、前記不純物領域の前記基板表面側に前記蓄積部からの距離に比例して単位面積当たりの注入量が増加するように、方導電型の第の不純物を複数の位置に離散的に導入する第の工程とを具備する。
このような構成によれば、フォトダイオードは、入射光に応じた光発生電荷を発生する
。発生した光発生電荷は、蓄積部に転送され、検出部によって電荷量が検出される。第1
の工程および第2の工程では、基板に第1の不純物および第2の不純物が導入されて、フォトダイオードが形成される。第の工程では、フォトダイオードの形成領域に、蓄積部に向かうポテンシャル勾配を設ける。即ち、第の工程は、蓄積部からの距離に比例して単位面積当たりの注入量が増加するように、方導電型の第の不純物を複数の位置に離散的に導入する。これにより、蓄積部からの距離に比例して不純物濃度が変化することになり、蓄積部からの距離に比例してポテンシャルが変化する。このポテンシャル勾配によって、フォトダイオードに発生した光発生電荷は、短時間でスムーズに蓄積部まで転送される。これにより、高速転送が可能であると共に、発生した光発生電荷の大部分を蓄積部に転送させることができ、結果的に、高感度の固体撮像素子が得られる。第の工程の1つの工程のみによって、蓄積部からの距離に比例して不純物濃度を変化させてポテンシャル勾配を得ることができ、製造容易である。
また、本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、基板の第1領域に、入射光に応じた光発生電荷を発生するフォトダイオードを形成し、前記第1領域に平面視で隣接する第2領域に、前記フォトダイオードに発生した光発生電荷が転送される蓄積部と、前記蓄積部に蓄積された光発生電荷の電荷量を検出する検出部とを形成する固体撮像素子の製造方法であって、前記第1領域に一方導電型の第1の不純物を導入して、一方導電型のウェルを形成する第1の工程と、前記ウェルの前記基板表面側に他方導電型の第2の不純物を導入して、他方導電型の不純物領域を形成することで、前記ウェルと前記不純物領域からなるフォトダイオードを形成する第2の工程と、前記不純物領域の前記基板表面側に前記蓄積部からの距離に比例して単位面積当たりの注入量が減少するように、方導電型の第の不純物を複数の位置に離散的に導入する第の工程とを具備する。
このような構成によれば、第の工程では、蓄積部からの距離に比例して単位面積当た
りの注入量が変化するように、方導電型の第の不純物を複数の位置に離散的に導入す
る。これにより、蓄積部からの距離に比例して不純物濃度を変化させることができ、転送
に適したポテンシャル勾配を設けて、フォトダイオードに発生した光発生電荷は、短時間
でスムーズに蓄積部まで転送させることができる。第の工程の1つの工程のみによって
、蓄積部からの距離に比例して不純物濃度を変化させることができ、製造容易である。
また、本発明の一態様によれば、前記第の工程は、離散的に開口穴を設けると共に、
前記開口穴の単位面積当たりの注入量を前記蓄積部からの距離に比例して変化させたマス
クを形成する工程と、前記マスクを介して前記第の不純物を導入する工程とを具備する。
このような構成によれば、マスクを形成する工程では、開口穴の単位面積当たりの注入
量を蓄積部からの距離に比例して変化させたマスクを形成する。このマスクを介して第
の不純物を導入することによって、蓄積部からの距離に比例して単位面積当たりの注入量
が変化するように、第の不純物を複数の位置に離散的に導入することができる。こうし
て、第の工程の1つの工程のみによって、蓄積部からの距離に比例して不純物濃度を変
化させることができ、製造容易である。
また、本発明の一態様によれば、前記マスクは、同一径の複数の開口穴の配置密度を前
記蓄積部からの距離に比例して異ならせたものである。
このような構成によれば、同一径の複数の開口穴の配置密度を蓄積部からの距離に比例
して異ならせたマスクを用いることによって、蓄積部からの距離に比例して単位面積当た
りの注入量が変化するように、第の不純物を複数の位置に離散的に導入することができ
、製造容易である。
また、本発明の一態様によれば、前記マスクは、複数の開口穴の径を前記蓄積部からの
距離に比例して異ならせたものである。
このような構成によれば、複数の開口穴の径を前記蓄積部からの距離に比例して異なら
せたマスクを用いることによって、蓄積部からの距離に比例して単位面積当たりの入量が
変化するように、第の不純物を複数の位置に離散的に導入することができ、製造容易で
ある。
また、本発明に係る固体撮像素子は、上記固体撮像素子の製造方法を用いて製造したも
の。
このような構成によれば、高感度の撮像が可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像素子を有するラインセンサが組み込ま
れた画像情報読取装置の構成を説明するための説明図である。図2は図1の画像情報読取
装置の読み取り機構を説明するための概略断面図である。なお、本実施の形態においては
、固体撮像素子をラインセンサに用いる例を説明するが、本発明はマトリクス状にセンサ
セルが配置されたセンサアレイ等の各種イメージセンサに適用可能である。
図1に示すように、画像情報読取装置1は、ラインセンサユニット2を有する。ライン
センサユニット2は、細長い板状の基板3上に、基板3の長手軸方向に直線状に並べて配
置された複数のラインセンサチップ4を有する。複数のラインセンサチップ4は、それぞ
れ複数の受光素子を有しており、複数のラインセンサチップ4が直線状に並べられたとき
に、互いに複数の受光素子が直線状に並ぶように、基板3上に配置されている。
ラインセンサユニット2には、複数のレンズ5が設けられている。複数のレンズ5は、
各レンズがラインセンサチップ4の各受光素子に対応した位置に位置するように、ライン
センサチップ4上に配置される。複数のレンズ5は、例えば複数のセルフォックレンズア
レイである。更に、ラインセンサユニット2には、光源装置としての細長いランプ6が設
けられている。そして、基板3上には、複数のラインセンサチップ4からの画像信号を順
次外部の画像信号処理回路(図示せず)に出力する出力回路7が設けられている。
画像情報読取装置1内には、図示しない搬送装置も設けられており、ラインセンサユニ
ット2は、その搬送装置によって基板3の長手軸方向に直交する方向L1に移動可能とな
っている。ラインセンサユニット2の移動に伴って、画像情報読取装置1のガラス板等の
透明板(図示せず)に密着して置かれた画像情報の読取対象の媒体である紙11の表面か
らの反射光を、直線状に並んだ複数のラインセンサチップ4が受光する。
図2に示すように、ランプ6からの光は紙11の表面で反射され、ラインセンサユニッ
ト2は、紙11からの反射光をレンズ5を通してラインセンサチップ4によって受光しな
がら、紙11の画像情報記録面に対して所定の距離を保ちつつ、所定の方向L1に沿って
移動する。その結果、ラインセンサユニット2は、紙11を走査しながら、画像情報を読
み取ることができる。
図3はラインセンサチップ4の構成を説明するための模式的平面図である。ラインセン
サチップ4は、複数の受光素子21を有する。複数の受光素子21は、所定の間隔をおい
て、一列に、すなわち直線状にラインセンサチップ4の表面上に形成されて配置されてい
る。直線状に配置するとは、受光素子を一列に配置することに限らず、受光素子を三列に
並べることを含む。受光素子を三列に配置した場合は、白色光を照射することで、RGB
センサとしての読み取りも可能である。
更に、ラインセンサチップ4は、タイミング信号発生回路としてのタイミングジェネレ
ータ(TG)22と、各受光素子21を駆動するための駆動回路23と、各受光素子21
からの画素信号を走査して読み出す走査回路24と、走査回路24からの画素信号を増幅
して出力する増幅器25とを有する。増幅器25からの出力信号は、上述した出力回路7
に供給される。
また、画像情報読取装置1には、図示しない制御部も設けられており、制御部は、各種
制御信号を発生するようになっている。制御部からの各種制御信号は、ラインセンサユニ
ット2、搬送装置(図示せず)に供給される。各種制御信号を受信したラインセンサユニ
ット2は、内部で所定の駆動信号を生成して、各ラインセンサチップ4を駆動し、画像信
号を読み出して出力する。こうして、画像情報読取装置1は、紙11の画像情報を読み取
ることができる。
次に、ラインセンサチップ4の各受光素子の構造について説明する。図4はラインセン
サチップ4に形成された1つの受光素子21の平面図である。図5は図4のV−V線に沿
った受光素子21の断面図である。
受光素子21は、平面的には、形状が略方形状である。方形形状の受光素子21の略中
央部には、検出部としての検出素子31が形成されている。例えば、検出素子31として
は、閾値変調方式の変調トランジスタTmが採用される。検出素子31が形成される変調
トランジスタ形成領域TMの周囲には、フォトダイオードが、環状(リング状)に形成さ
れている。図4においては、フォトダイオードが形成される領域を、フォトダイオード形
成領域PDとして示している。
図5に示すように、各受光素子21は、基板101のP型基板101a上に形成される
。フォトダイオード形成領域PDでは、P型基板101a上に、基板の深い位置にN-
N型ウェル102が形成されている。一方、変調トランジスタ形成領域TMでは、P型基
板101a上に、基板の比較的浅い位置にN-のN型ウェル103が形成されている。な
お、図及びその説明中、N,Pの添え字の−,+はその数によって不純物濃度のより薄い
部分(添え字−−)から濃い部分(添え字++)であることを示している。なお、本実施
の形態では、光発生電荷として正孔が用いられる。
図5に示すように、フォトダイオード形成領域PDのN型ウェル102上及び変調トラ
ンジスタ形成領域TMのN型ウェル103上には、P型不純物層104が形成され、その
P型不純物層104は蓄積ウェルとして機能する。また、基板表面には略全面に渡って、
+拡散層105が形成されている。N+拡散層105は、N-のN型ウェル102と物理
的に接していて、且つ、電気的に接続されている。
+拡散層105は、受光素子毎に形成されており、隣り合う受光素子21とは分離さ
れている。具体的には、図5に示すように、隣り合う受光素子21同士は、分離層ISと
してのP型基板101aのP型不純物層によって分離される。
フォトダイオードは、光電変換素子としての機能を有する。フォトダイオード形成領域
PDは、基板101下方に形成されたN型ウェル102と、該N型ウェル102の上方に
形成されたP型不純物層104とを含む。N型ウェル102と、P型不純物層104との
境界領域には空乏領域が形成される。フォトダイオード形成領域PDの基板表面側には開
口領域が設けられており、フォトダイオード形成領域PDの空乏領域において、開口領域
を介して入射した光による光発生電荷が生じる。発生した光発生電荷はP型不純物層10
4に蓄積される。
変調トランジスタ形成領域TMに形成される検出素子31としては、例えば、Nチャネ
ルディプレッションMOSトランジスタ等の変調トランジスタTmが採用される。変調ト
ランジスタ形成領域TMのN型ウェル103上には、基板101表面にゲート絶縁膜11
0を介して略リング状(図4では8角形)のゲート(以下、リングゲート又は単にゲート
ともいう)32が形成されている。リングゲート32の下には、変調トランジスタTmの
チャネルを構成するN+拡散層105がある。
リングゲート32の開口部分の中央の基板表面にはN++拡散層が形成されてソース領域
(以下、単にソースともいう)37が形成されている。変調トランジスタ形成領域TMの
N型ウェル103上のP型不純物層104内には、リングゲート32のリング形状に沿っ
て形成されたリング状の、P+拡散によるフローティングディフュージョン領域であるP
型の高濃度不純物領域のキャリアポケット107が形成されている。蓄積部としてのキャ
リアポケット107を含むP型不純物層104を含む蓄積ウェルが変調用ウェルとして機
能する。また、リングゲート32の周囲のN+拡散層105は、ドレイン領域(以下、単
にドレインともいう)38を構成する。
以上のように、変調トランジスタTmは、リングゲート32と、リングゲート32の中
央部のソース領域37と、リングゲート32の周囲のドレイン領域38によって構成され
る。
また、図4に示すように、リングゲート32の所定位置には、基板101表面近傍にN
+層のゲートコンタクト領域33が形成される。ソース領域37の所定位置には、基板1
01表面近傍にN+層のソースコンタクト領域34が形成される。ドレイン領域38の所
定位置には、基板101表面近傍にN+層のドレインコンタクト領域35が形成される。
なお、図5に示すように、ソースコンタクト領域34は、配線層108に接続され、ドレ
インコンタクト領域35は、配線層109に接続されている。
フォトダイオードの開口領域から入射した光によって発生した電荷(光発生電荷)は、
ゲート32の下方のP型不純物層104に転送されて、この部分に形成されたキャリアポ
ケット107に蓄積される。キャリアポケット107に蓄積された光発生電荷によって変
調トランジスタTmの閾値電圧が変化する。これにより、入射光に対応した信号(画素信
号)を、トランジスタTmのソース領域37から取り出すことができるようになっている
なお、基板表面には、図示しない層間絶縁膜を介して、各種配線層が形成され、上述し
た配線層108等と接続されている。
本実施の形態においては、光発生電荷の経路となるP型不純物層104には、フォトダ
イオード形成領域PDからキャリアポケット107側に向かってポテンシャル勾配が設け
られている。即ち、P型不純物層104は、P型不純物の濃度が、周辺部から中心部に向
かって高くなるように形成されている。図4の破線は、不純物濃度が変化することを示し
たものであり、不純物濃度が段階的に変化することを示すものではない。本実施の形態で
は、P型不純物層104は、周辺部から中心部に向かって、比較的滑らかに、不純物濃度
が変化するようになっている。
図6は検出素子31からの所定方向についてのポテンシャルの変化を示す説明図である
。図6に示すように、P型不純物層104の周辺部から中心部に向かって、周辺領域10
4c、中間領域104b及び中心領域104aの不純物濃度差に比例して、ポテンシャル
は低くなっていき、高濃度不純物領域のキャリアポケット107のところで最もポテンシ
ャルが低くなっている。
なお、図4の各領域104c〜104aは、説明の便宜上記載したもので、実際には、
濃度はなだらかに変化しており、領域に分けられるものではない。ポテンシャルは、段階
的に変化するのではなく、図6に示すように、比較的滑らかに変化する。
このような構成によれば、フォトダイオード形成領域PDは、周辺から中央の検出素子
31に向うポテンシャル勾配を有する。このポテンシャル勾配によって、光発生電荷をキ
ャリアポケット107に移動させ易くなっている。フォトダイオードの周辺部からも効率
よく電荷を収集することができ、フォトダイオード形成領域PDに発生した光発生電荷を
キャリアポケット107に短時間で収集することができる。
次に、受光素子21の動作例を説明する。
まず、受光素子21において、リングゲート32に高い電圧を印加して、蓄積ウェルと
してのP型不純物層104内の電荷をP型基板101aを通して掃き出すことによって、
リセット動作が行われる。
このリセット動作直後には、蓄積ウェル内には電荷はないので、蓄積ウェルが空の状態
における変調トランジスタTmの出力電圧を検出する。この出力電圧の検出動作が、ノイ
ズ成分の検出動作である。
次に、受光素子21のフォトダイオード形成領域PDに光が当っていれば、P型不純物
層104内に光発生電荷が生じる。この電荷の発生が所定時間継続され、その期間が、蓄
積期間となる。
蓄積期間の間に、光量に応じた光発生電荷がP型不純物層104内に保持される。更に
、光発生電荷はP型不純物層104内をキャリアポケット107まで移動する。変調トラ
ンジスタTmは、キャリアポケット107内に電荷が保持されることにより、バックゲー
トバイアスが変化したことと等価となり、キャリアポケット107内の電荷量に比例して
チャネルの閾値電圧が変化する。これにより、変調トランジスタTmの出力電圧は、キャ
リアポケット107内の電荷量に応じたもの、すなわち、フォトダイオード形成領域PD
の受光量を示す電圧となる。この電圧の検出動作が、信号成分の検出動作となる。
ノイズ成分の電圧信号と信号成分の電圧信号は、それぞれ図示しないサンプルホールド
回路によりサンプルホールドされて、コンデンサに蓄積され、比較される。従って、いわ
ゆるCDS機能を有するラインセンサの受光素子が、実現される。
<プロセス>
次に、素子の製造方法について図7乃至図9を参照して説明する。図7及び図8は図4
のV−V線における断面構造を工程順に示す工程図である。図9はP型不純物層104の
不純物の濃度差を得るためのイオン注入時に用いるマスクの平面形状を示す平面図である
。図7及び図8において、基板上の矢印はイオン打ち込みを行うことを示している。
本実施の形態においては、このようなP型不純物層104の不純物の濃度差を、1回の
イオン注入によって実現するようになっている。
P型基板101aに、例えば燐(P)イオン等のN型不純物をイオン打ち込みして、フ
ォトダイオード形成領域PDについてはN型ウェル102、変調トランジスタ形成領域に
ついてはN型ウェル103を形成する(図7(a))。このイオン注入は、フォトダイオ
ード形成領域については比較的深い位置まで行う。次に、図7(b)に示すように、レジ
ストマスク111を用いてフォトダイオード形成領域の基板表面側において、例えば、ボ
ロン等のP型不純物のイオン打ち込みを行うことによって、P型不純物層104を形成す
る。また、基板表面にゲート絶縁膜110を熱酸化によって形成する。
次に、所定のレジストマスクを用いて、変調トランジスタ形成領域中のリングゲート3
2の形成領域の下方にP型不純物層104内に、濃いP+拡散層によるキャリアポケット
107を形成する。
本実施の形態においては、次にP型不純物層104の不純物濃度に勾配を設定するため
の不純物導入を行う。この場合には、図7(c)に示すように、レジストマスク112を
用いる。図9はこのレジストマスク112の平面形状を示している。図9に示すように、
レジストマスク112は、所定サイズの複数の開口穴112aを有する。レジストマスク
112は、周辺部における開口穴112aの配置密度の方が、中心側における開口穴11
2aの配置密度よりも高い。
レジストマスク112を用いて、例えば、P型不純物層104とは逆導電型のN型の不
純物を注入する。例えば、N型不純物としてリンのイオン打ち込みを行う。この場合のイ
オン注入では、リンイオンはレジストマスク112に設けられた各開口穴112aを介し
て基板表面近傍に注入される。各開口穴112aに対応する位置において、不純物は所定
の拡散係数で拡散する。不純物のドーズ量、加速エネルギ、レジストマスク112の膜厚
及び開口穴112aの径を適宜設定することによって、不純物は、基板表面の所定深さに
おいて所定のサイズに拡散して、複数の打ち返し領域113が形成される。
打ち返し領域113は、P型不純物層104とは逆導電型の不純物が注入されることで
、他の部分よりもP型濃度が薄くなっている。不純物のドーズ量、レジストマスク112
の膜厚及び開口穴112aの径が一定であれば、各打ち返し領域113のサイズは略同一
であり、打ち返し領域113は、開口穴112aの配置密度に応じた密度で形成されるこ
とになる。即ち、単位面積当たりに占める打ち返し領域113の面積は、単位面積当たり
の打ち返し領域113の個数(開口穴112aの配置密度)に対応する。P型不純物層1
04の各部の濃度は、単位面積当たりに占める打ち返し領域113の面積、即ち、単位面
積当たりの注入量に比例したものとなる。開口穴112aの密度がP型不純物層104の
中央よりも周辺にいくほど高いので、P型不純物層104の濃度は、周辺ほど薄くなる。
不純物のドーズ量、加速エネルギ、レジストマスク112の膜厚及び開口穴112aの
径を適宜設定することによって、周辺から中央の検出素子31のキャリアポケット107
側に向かって、P型不純物層104の不術物濃度を滑らかに変化させることができる。こ
れにより、図6に示すように、P型不純物層104は、周辺から中央に向かうポテンシャ
ル勾配を有する。
次に、図7(d)に示すように、ゲート絶縁膜110上に、変調トランジスタTmのリ
ングゲート32を形成する。次に、図8(a)に示すように、フォトダイオード形成領域
PDが開口したレジストマスク114をマスクとしてN型不純物をイオン注入してN+
散層105を形成する。次に、図8(b)に示すように、フォトダイオード形成領域PD
を覆うレジストマスク115を形成し、レジストマスク115及びリングゲート32をマ
スクとしてリンを用いたN型不純物の注入を行って、ソース領域37を形成する。
このように本実施の形態においては、不純物導入に用いるマスクの開口穴の密度を変化
させることで、P型不純物層104を周辺から中央のキャリアポケット107に向けて濃
度を次第に変化させている。これにより、P型不純物層104の周辺から中央のキャリア
ポケット107に向かうポテンシャル勾配を発生させて、光発生電荷がスムーズに移動す
ることを可能にしている。こうして、フォトダイオード形成領域PDにおいて発生した光
発生電荷をP型不純物層104の周辺から中央のキャリアポケット107に短時間で移動
させることができる。光発生電荷の高速転送が可能であるので、フォトダイオード形成領
域PDにおいて発生した光発生電荷の略全てをキャリアポケット107に転送させること
ができ、結果的に高感度のセンサが得られる。このように、本実施の形態においては、1
回のイオン注入工程によって、光発生電荷の移動をスムーズにさせる濃度変化を生じさせ
ることが可能である。
<実施例>
ところで、イオン注入時の加速エネルギが大きい場合には、レジストの膜厚も厚くする
必要がある。そうすると、打ち返し領域の平面サイズも比較的大きくなってしまう。一方
、フォトダイオード形成領域PDの平面的なサイズは、例えば、20μm程度であり、濃
度差の調整を可能にするためには、打ち返し領域の平面サイズを十分に小さくする必要が
ある。これらの点を考慮して、イオン注入時の加速エネルギ、レジスト膜厚を決定する必
要がある。
下記表1は、リン(Phos)のイオン注入時の加速エネルギ、必要フォトレジスト膜
厚(T.PR)及び解像度限界(L/S)を表わしている。なお、下記表1の値は、フォ
トレジストの性能、露光波長等によって変化する。表1では、I線(λ=365nm)を
用いた場合の例を示している。また、Phosの加速は、シングルチャージ時(一価イオ
ン)による。
[表1]
Phos Energy(P+) T.PR L/S
2000KeV 4μm 2.0u/2.0u
500KeV 2μm 0.6u/0.6u
180KeV 0.8μm 0.35u/0.35u
50KeV 0.5μm 0.3u/0.3u
比較的平面的なサイズが大きいフォトダイオードを形成する場合には、上述した表1の
設定によって、光発生電荷をスムーズに転送するために必要な濃度差を得ることができる
。なお、比較的平面サイズが小さいフォトダイオードの場合には、光発生電荷の収集は比
較的容易であり、本実施の形態を適用する必要はない。
ところで、上記実施の形態においては、各開口穴112aの径は共通で、配置密度を変
化させることで、P型不純物層104の各部の濃度を変化させた。打ち返し領域113の
単位面積当たりの注入量に応じて濃度は変化するので、開口穴112aの密度を変化させ
るだけでなく、開口穴112aの径を変化させることによっても、P型不純物層104の
濃度を周辺ほど薄くなるようにすることも可能である。
図10はこの場合に用いるマスクの平面形状を示す平面図である。図10に示すように
、単位面積当たりの個数は同じであっても、周辺部ほど開口穴116の径は大きく、中央
ほど開口穴116の径は小さい。これにより、単位面積当たりに占める打ち返し領域の面
積(単位面積当たりの注入量)を、検出部のキャリアポケットからの距離に比例して変化
させて、ポテンシャル勾配を設けることができる。なお、開口穴の配置密度及び開口穴の
径の両方を変化させるようにしてもよいことは明らかである。
<第2の実施の形態>
図11乃至図14は本発明の第2の実施の形態に係り、図11は第2の実施の形態に係
る固体撮像素子を説明するための説明図である。図11(a)は固体撮像素子の1センサ
セルの模式的平面構造を示し、図11(b)は図11(a)のA−B線におけるポテンシ
ャルの変化を示している。また、図12は図11(a)のA−B線の断面図である。本実
施の形態は、光発生電荷を蓄積する蓄積部としてのフローティングディフュージョンを有
するCMOSセンサに適用した例について説明する。本実施の形態においても、複数のセ
ンサセルが基板平面上に2次元マトリックス状に配置されたセンサセルアレイを有する素
子及びライン上に配列された素子のいずれにも適用可能である。
図11及び図12は、1つのセンサセルを示している。各センサセルは、フォトダイオ
ード、転送部及び検出部を有している。フォトダイオードは、入射光に比例して光発生電
荷を発生する。転送部は、フォトダイオードによって発生した光発生電荷を転送する。検
出部は、転送部によって転送された光発生電荷を蓄積するフローティングディフュージョ
ンを含み、フローティングディフュージョンに蓄積された光発生電荷に基づく電位を出力
する。図11及び図12ではフォトダイオードが形成されるフォトダイオード形成領域P
D及び転送部が形成される転送部形成領域TTと検出部が形成される検出部形成領域のう
ちフローティングディフュージョンFDとのみを示している。
これらの構成によって、各センサセルは、入射光に比例して発生させた光発生電荷を蓄
積し、蓄積した光発生電荷に基づくレベルの画素信号を出力することができる。なお、本
実施の形態においても光発生電荷として正孔、電子のいずれを用いてもよいが、電子を用
いる例で説明する。
検出部には、フローティングディフュージョンFD及びフローティングディフュージョ
ンFDに蓄積された光発生電荷に基づく電位を出力するための図示しない出力トランジス
タが形成される。
図11及び図12に示すように、各センサセルは、フォトダイオード形成領域PDに対
応して検出部のフローティングディフュージョンFDが配置されている。フォトダイオー
ド形成領域PDとフローティングディフュージョンFDとの間には、フォトダイオード形
成領域PDからフローティングディフュージョンFDに光発生電荷を転送するための転送
部形成領域TTが設けられている。転送部形成領域TTには、転送トランジスタを構成す
る転送ゲート205が形成されている。
図12に示すように、センサセルは、基板201上に形成される。フォトダイオード形
成領域PDには、基板201上にはP型ウェル202が形成されており、P型ウェル20
2には、N型の不純物層203,204が形成されている。P型ウェル202と不純物層
203とによりフォトダイオードが形成される。光電変換素子を構成する不純物層203
は光発生電荷を蓄積する蓄積ウェルとして機能する。フォトダイオード形成領域PDの基
板表面側には、P型ウェル202に電気的に接続された不純物層206が形成されている
。この不純物層206は、ピニング層として機能する。フォトダイオード形成領域PDに
おいては、基板201の表面に開口領域が形成され、不純物層203はこの開口領域の下
方に形成されている。図11(a)に示すように、フォトダイオード形成領域PDは、例
えば略矩形状に形成される。
一方、検出部には、基板表面近傍にフローティングディフュージョンFDとなる不純物
層204が形成されている。
フォトダイオードの開口領域下方においては、基板201と不純物層203との境界面
から空乏層が不純物層203の全体及びその周囲に広がる。空乏領域において、開口領域
を介して入射した光による光発生電荷が生じる。そして、発生した光発生電荷は不純物層
203に収集される。不純物層203に蓄積された電荷は、転送部形成領域TTを介して
フローティングディフュージョンFDに転送されて保持される。
図12に示すように、フォトダイオード形成領域PDとフローティングディフュージョ
ンFDとの間に、基板表面側において、転送部形成領域TTが形成される。転送部形成領
域TTは、基板表面にチャネルが形成されるように、基板表面にゲート絶縁膜208を介
して転送ゲート205を有する。
本実施の形態においては、光発生電荷の経路となる不純物層203には、転送トランジ
スタから離間したフォトダイオード形成領域PDの一端側から転送トランジスタ側に向か
ってポテンシャル勾配が設けられている。即ち、不純物層203は、N型不純物の濃度が
、転送トランジスタ側で高く、転送トランジスタから離間するほど薄くなるように形成さ
れており、これにより、ポテンシャル勾配を有する構成となっている。
図11(b)はこのような不純物濃度の変化によるポテンシャルの変化を示している。
図11(b)に示すように、転送トランジスタに近いほど、ポテンシャルが小さくなって
いる。このように、本実施の形態においても、不純物層203は、周辺部から転送トラン
ジスタ側(フローティングディフュージョン側)に向かって、比較的滑らかに、不純物濃
度が変化するようになっている。
<プロセス>
次に、素子の製造方法について図13及び図14を参照して説明する。図13及び図1
4は図11(a)のA−B線における断面構造を工程順に示す工程図である。図13及び
図14において、基板上の矢印はイオン打ち込みを行うことを示している。
本実施の形態においても、このようなN型の不純物層203の不純物の濃度差を、1回
のイオン注入によって実現するようになっている。
基板201に、例えばボロンイオン等のP型不純物をイオン打ち込みしてP型ウェル2
02を形成する(図13(a))。このイオン注入は、フォトダイオード形成領域につい
ては比較的深い位置まで行う。次に、図13(b)に示すように、レジストマスク221
を用いてフォトダイオード形成領域の基板表面側において、例えば、リン等のN型不純物
のイオン打ち込みを行うことによって、N型の不純物層203を形成する。また、基板表
面にゲート絶縁膜208を熱酸化によって形成する。
本実施の形態においては、次にN型の不純物層203の不純物濃度に勾配を設定するた
めの不純物導入を行う。この場合には、レジストマスク222を用いる。レジストマスク
222は、平面的には、図11(a)に示す打ち返し領域207に対応した複数の開口穴
222aを有する。レジストマスク222は、転送トランジスタから離間するほど、開口
穴222aの配置密度の方が高く、転送トランジスタに近づくにつれて開口穴222aの
配置密度が小さくなる。
レジストマスク222を用いて、例えば、N型の不純物層203とは逆導電型のP型の
不純物を注入する。例えば、P型不純物としてボロンのイオン打ち込みを行う。この場合
のイオン注入では、ボロンイオンはレジストマスク222に設けられた各開口穴222a
を介して基板表面近傍に注入される。各開口穴222aに対応する位置において、不純物
は所定の拡散係数で拡散する。不純物のドーズ量、加速エネルギ、レジストマスク222
の膜厚及び開口穴222aの径を適宜設定することによって、不純物は、基板表面の所定
深さにおいて所定のサイズに拡散して、複数の打ち返し領域207が形成される。
打ち返し領域207は、N型の不純物層203とは逆導電型の不純物が注入されること
で、他の部分よりもN型濃度が薄くなっている。不純物のドーズ量、レジストマスク22
2の膜厚及び開口穴222aの径が一定であれば、各打ち返し領域207のサイズは略同
一であり、打ち返し領域207は、開口穴222aの配置密度に応じた密度で形成される
ことになる。即ち、単位面積当たりに占める打ち返し領域207の面積、単位面積当たり
の打ち返し領域207の個数(開口穴222aの配置密度)に対応する。N型の不純物層
203の各部の濃度は、単位面積当たりに占める打ち返し領域207の面積、即ち、単位
面積当たりの注入量に比例したものとなる。開口穴222aの密度がN型の不純物層20
3の転送トランジスタ側よりも転送トランジスタから離間するほど高いので、N型の不純
物層203の濃度は、転送トランジスタから離間するほど薄くなる。
不純物のドーズ量、加速エネルギ、レジストマスク222の膜厚及び開口穴222aの
径を適宜設定することによって、転送トランジスタに離間した端部側から転送トランジス
タ側、即ち、フローティングディフュージョン側に向かって、N型の不純物層203の不
術物濃度を滑らかに変化させることができる。これにより、N型の不純物層203は、転
送トランジスタから離間した端部側から転送トランジスタ側に向かうポテンシャル勾配を
有する。
次に、図13(d)に示すように、ゲート絶縁膜208上に、転送トランジスタのゲー
ト205を形成する。次に、図14(a)に示すように、フォトダイオード形成領域PD
が開口したレジストマスク223をマスクとしてP型不純物をイオン注入して、ピニング
層としても機能する不純物層206を形成する。次に、図14(b)に示すように、フォ
トダイオード形成領域PDを覆うレジストマスク224を形成し、レジストマスク224
及びゲート205をマスクとしてリンを用いたN型不純物の注入を行って、フローティン
グディフュージョンとなる不純物層204を形成する。こうして、不術物層203が濃度
勾配を有して構成された固体撮像素子が得られる(図14(c))。
このように本実施の形態においては、不純物導入に用いるマスクの開口穴の密度を変化
させることで、N型の不純物層203を、転送トランジスタから離間する端部から転送ト
ランジスタに向けて濃度を次第に変化させている。これにより、N型の不純物層203の
転送トランジスタから離間する端部から転送トランジスタ側に向かうポテンシャル勾配を
発生させて、光発生電荷がスムーズに移動することを可能にしている。こうして、フォト
ダイオード形成領域PDにおいて発生した光発生電荷をN型の不純物層203からフロー
ティングディフュージョンに短時間で移動させることができる。光発生電荷の高速転送が
可能であるので、フォトダイオード形成領域PDにおいて発生した光発生電荷の略全てを
フローティングディフュージョンに転送させることができ、結果的に高感度のセンサが得
られる。このように、本実施の形態においては、1回のイオン注入工程によって、光発生
電荷の移動をスムーズにさせる濃度変化を生じさせることが可能である。
また、上記各実施の形態においては、一方導電型の不純物層に、他方導電型の不純物を
導入することで、打ち返し領域を形成した。しかし、マスクの開口穴の単位面積当たりの
面積の和の変化を、第1,第2の実施の形態と逆にし、表面の不純物層と同一導電型の不
純物を導入することによっても、第1及び第2の実施の形態と同様の濃度勾配を得ること
が可能である。なお、この場合の製造工程は図7乃至図14とは異なる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範
囲において、種々の変更、改変等が可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像素子を有するラインセンサが組み込まれた画像情報読取装置の構成を説明するための説明図。 図1の画像情報読取装置の読み取り機構を説明するための概略断面図。 ラインセンサチップ4の構成を説明するための模式的平面図。 ラインセンサチップ4に形成された1つの受光素子21の平面図。 図4のV−V線に沿った受光素子21の断面図。 検出素子31からの所定方向についてのポテンシャルの変化を示す説明図。 図4のV−V線における断面構造を工程順に示す工程図。 図4のV−V線における断面構造を工程順に示す工程図。 P型不純物層104の不純物の濃度差を得るためのイオン注入時に用いるマスクの平面形状を示す平面図。 マスクの平面形状を示す平面図。 第2の実施の形態に係る固体撮像素子を説明するための説明図。 図11(a)のA−B線の断面図。 図11(a)のA−B線における断面構造を工程順に示す工程図。 図11(a)のA−B線における断面構造を工程順に示す工程図。
符号の説明
31…検出素子、32…リングゲート、104…P型不純物層、PD…フォトダイオ
ード形成領域、TM…変調トランジスタ形成領域。

Claims (6)

  1. 基板の第1領域に、入射光に応じた光発生電荷を発生するフォトダイオードを形成し、前記第1領域に平面視で隣接する第2領域に、前記フォトダイオードに発生した光発生電荷が転送される蓄積部と、前記蓄積部に蓄積された光発生電荷の電荷量を検出する検出部とを形成する固体撮像素子の製造方法であって、
    前記第1領域に一方導電型の第1の不純物を導入して、一方導電型のウェルを形成する第1の工程と、
    前記ウェルの前記基板表面側に他方導電型の第2の不純物を導入して、他方導電型の不純物領域を形成することで、前記ウェルと前記不純物領域からなるフォトダイオードを形成する第2の工程と、
    前記不純物領域の前記基板表面側に前記蓄積部からの距離に比例して単位面積当たりの注入量が増加するように、方導電型の第の不純物を複数の位置に離散的に導入する第の工程と
    を具備した固体撮像素子の製造方法。
  2. 基板の第1領域に、入射光に応じた光発生電荷を発生するフォトダイオードを形成し、前記第1領域に平面視で隣接する第2領域に、前記フォトダイオードに発生した光発生電荷が転送される蓄積部と、前記蓄積部に蓄積された光発生電荷の電荷量を検出する検出部とを形成する固体撮像素子の製造方法であって、
    前記第1領域に一方導電型の第1の不純物を導入して、一方導電型のウェルを形成する第1の工程と、
    前記ウェルの前記基板表面側に他方導電型の第2の不純物を導入して、他方導電型の不純物領域を形成することで、前記ウェルと前記不純物領域からなるフォトダイオードを形成する第2の工程と、
    前記不純物領域の前記基板表面側に前記蓄積部からの距離に比例して単位面積当たりの注入量が減少するように、方導電型の第の不純物を複数の位置に離散的に導入する第の工程と
    を具備した固体撮像素子の製造方法。
  3. 前記第の工程は、
    離散的に開口穴を設けると共に、前記開口穴の単位面積当たりの注入量を前記蓄積部か
    らの距離に比例して変化させたマスクを形成する工程と、
    前記マスクを介して前記第の不純物を導入する工程と
    を具備した請求項1又は2のいずれか一方に記載の固体撮像素子の製造方法。
  4. 前記マスクは、同一径の複数の開口穴の配置密度を前記蓄積部からの距離に比例して異
    ならせたものである請求項3に記載の固体撮像素子の製造方法。
  5. 前記マスクは、複数の開口穴の径を前記蓄積部からの距離に比例して異ならせたもので
    ある請求項3に記載の固体撮像素子の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれ1つに記載の固体撮像素子の製造方法を用いて製造した固体撮
    像素子。
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