JP2007081083A - ラインセンサ及び画像情報読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトダイオード形成領域に発生した光発生電荷をより多く読み出すことができるようにしたラインセンサを提供する。
【解決手段】ラインセンサ4は、受光素子と、受光素子の表面に対して直行する方向からみたときに受光素子の略中央部に設けられた光発生電荷の量を検出する検出素子とを有する複数の画素が、所定の間隔をおいて一列に配列されている。さらに、ラインセンサ4は、光発生電荷を発生する複数のフォトダイオード形成領域PDを有する。フォトダイオード形成領域PDは、複数の受光素子の表面に対して平面視したときに、複数の延出部EXを有する第1の部分と、その外側に配置された第2部分とを含む。第1の部分は、平面視したときにその幅が外側から中心に向かって広く、第2部分の不純物濃度に比して高い不純物濃度を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ラインセンサ及び画像情報読取装置に関する。
従来より、固体撮像装置として、CCD(Charge coupled device)センサ、CMOSセンサなどがあり、固体撮像装置であるラインセンサは、スキャナ、複写機等に広く利用されている。固体撮像装置は、光を受けて電荷を発生させるフォトダイオード領域を有し、光電変換素子として機能する。例えば、フォトダイオード形成領域において発生した光発生電荷の量は、転送ゲートを介してフォトダイオード形成領域の一辺に隣接して設けられたCCD等の電荷転送部に転送される。電荷転送部は、光発生電荷を転送し、転送された光発生電荷は、読取手段により画像信号として読み取られる。
そして、光発生電荷の読み出し効率を高くするための固体撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。その提案に係る固体撮像装置は、フォトダイオード形成領域内のポテンシャル傾斜を、転送ゲートに近いほどポテンシャル井戸が深くなるように構成する。転送ゲートに近いほどポテンシャル井戸が深いため、固体撮像装置では、より短い時間で電荷の読み出しが可能となり、結果として読み出し効率が高くなる。
特開2002-231926号公報
しかし、上記提案に係る固体撮像装置において、読み出しゲートはフォトダイオード形成領域の一端部に配置されているため、その端部と反対側の端部近傍の電荷、すなわち、転送ゲートまでの距離が遠い電荷は、転送ゲートに到達するまで時間が長くなってしまい、転送ゲートまで到達できない電荷が生じる。例えば、ラインセンサが搭載されるスキャナ等の機器では高速な処理が要求されるため、電荷が転送ゲートに移動するまでの時間は、いくらでも長くできるものではない。従って、そのような残存電荷は、結局、画像の読み取り信号に寄与しないため、ラインセンサの感度向上が図れないという問題があった。
また、転送ゲートまでの距離が長いために転送ゲートに到達しなかった電荷は、フォトダイオード形成領域内に残存するため、残像、出力バラツキ等の原因となるという問題もある。
そこで、本発明は、以上のような問題に鑑みて成されたもので、フォトダイオード形成領域に発生した光発生電荷をより多く読み出すことができるようにしたラインセンサを提供することを目的とする。
本発明のラインセンサは、所定の間隔をおいて直線状に配列された複数の受光素子を含むラインセンサであって、各受光素子は、第1導電型の半導体層と、前記半導体層内に形成された第2導電型の第1不純物領域と、前記第1不純物領域の上方に形成された前記第1導電型の第2不純物領域と、前記第1不純物領域と前記第2不純物領域との接合によって形成されたフォトダイオードであって、入射光に応じた光発生電荷を生成する前記フォトダイオード形成領域と、前記光発生電荷の電荷量を検出する検出トランジスタであって、前記フォトダイオード形成領域の略中央に配置された前記検出トランジスタと、を含み、前記フォトダイオード形成領域内の前記第2不純物領域は、少なくとも複数の延出部を有する第1部分であって、前記延出部の各々は平面視したときにその幅が外側から中心に向かって広くなる、前記第1部分と、前記第1部分に対し外側に配置された第2部分と、を含み、前記第1部分は、前記第2部分の不純物濃度に比して高い不純物濃度を有する。
このような構成によれば、フォトダイオード形成領域に発生した光発生電荷をより多く読み出すことができるラインセンサを実現することができる。
本発明のラインセンサは、所定の間隔をおいて直線状に配列された複数の受光素子を含むラインセンサであって、各受光素子は、第1導電型の半導体層と、前記半導体層内に形成された第2導電型の不純物領域と、前記半導体層と前記不純物領域との接合によって形成されたフォトダイオードであって、入射光に応じた光発生電荷を生成する前記フォトダイオード形成領域と、前記フォトダイオード形成領域の略中央に配置されたリング形状の転送ゲートと、前記転送ゲートの内側に配置された前記第2導電型のフローティングディフュージョン領域であって、前記転送ゲートの制御によって前記光発生電荷が転送されるフローティングディフュージョン領域と、を含み、前記フォトダイオード形成領域内の前記不純物領域は、少なくとも複数の延出部を有する第1部分であって、前記延出部の各々は平面視したときにその幅が外側から中心に向かって広くなる、前記第1部分と、前記第1部分に対し外側に配置された第2部分と、を含み、前記第1部分は、前記第2部分の不純物濃度に比して高い不純物濃度を有する。
このような構成によれば、CMOSセンサのようなセンサにおいて、フォトダイオード形成領域に発生した光発生電荷をより多く読み出すことができるラインセンサを実現することができる。
また、本発明のラインセンサにおいて、前記延出部の各々は、頂点を外側に底辺を中心側に配置した三角形の形状を有し、且つ、前記頂点から前記底辺に向かって形成されたポテンシャル勾配を有することが望ましい。
このような構成によれば、外縁部のキャリアを前記略中央部の前記検出素子に短時間で収集することができる。
また、本発明のラインセンサにおいて、前記フォトダイオード形成領域内の前記第2不純物領域は、前記第1部分と前記第2部分との間に、少なくとも第3部分を含み、前記第3部分は、前記第1部分の不純物濃度に比して低い不純物濃度を有し、且つ、前記第2部分の不純物濃度に比して高い不純物濃度を有することが望ましい。
このような構成によれば、フォトダイオード形成領域において、周辺部から中心部に向かって、かつ周囲の領域から延出部に向かって、ポテンシャルは低くなっていくラインセンサを実現することができる。
また、本発明のラインセンサにおいて、前記検出トランジスタは、ゲート電極、ソース領域、ドレイン領域および蓄積領域を有し、前記ゲート電極は、リング形状であり、前記ソース領域は、前記ゲート電極の内側に形成され、前記ドレイン領域は、前記ゲート電極の外側に形成され、前記蓄積領域は、前記ゲート電極の下方に形成され、前記光発生電荷を蓄積することが望ましい。
このような構成によれば、周辺部から効率よく電荷を収集することができる。
また、本発明のラインセンサにおいて、前記検出トランジスタは、前記蓄積領域に蓄積された前記光発生電荷に応じて閾値電圧が変化し、該閾値電圧に基づいた信号を出力することが望ましい。
このような構成によれば、閾値変調型のセンサにおいて、フォトダイオード形成領域に発生した光発生電荷をより多く読み出すことができるラインセンサを実現することができる。
本発明の画像情報読取装置は、本発明のラインセンサを具備している。
このような構成によれば、高速な処理が要求される画像情報読取装置を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
まず図1に基づき、本実施の形態に係わるラインセンサが用いられる電子機器である画像情報読取装置の構成を説明する。図1は、本実施の形態に係わる画像情報読取装置の構成を示す構成図である。図2は、図1に示した画像情報読取装置の読み取り機構を説明するための概略断面図である。
図1に示すように、画像情報読取装置1は、ラインセンサユニット2を有する。ラインセンサユニット2は、細長い板状の基板3上に、基板3の長手軸方向に直線状に並べて配列された複数のラインセンサチップ4を有する。複数のラインセンサチップ4は、それぞれ複数の受光素子を有しており、複数のラインセンサチップ4が直線状に並べられたときに、互いに複数の受光素子が一直線上に並ぶように、基板3上に配置されている。ラインセンサユニット2には、複数のレンズ5が設けられている。複数のレンズ5は、各レンズがラインセンサチップ4の各受光素子に対応した位置に位置するように、ラインセンサチップ4上に配置される。複数のレンズ5は、例えば複数のセルフォックレンズアレイである。さらに、ラインセンサユニット2には、光源装置としての細長いランプ6が設けられている。そして、基板3上には、複数のラインセンサチップ4からの画像信号を順次外部の画像信号処理回路(図示せず)へ出力する出力回路7が設けられている。
図示しない搬送装置が画像情報読取装置1内に設けられており、ラインセンサユニット2は、その搬送装置によって基板3の長手軸方向に直交する方向L1に移動可能となっている。ラインセンサユニット2の移動に伴って、画像情報読取装置1のガラス板等の透明板(図示せず)に密着して置かれた画像情報の読取対象の媒体である紙11の表面からの反射光を、一列に並んだ複数のラインセンサチップ4が受光する。
図2に示すように、ランプ6からの光は紙11の表面で反射され、ラインセンサユニット2は、紙11からの反射光をレンズ5を通してラインセンサチップ4によって受光しながら、紙11の画像情報記録面に対して所定の距離を保ちつつ、所定の方向L1に沿って移動する。その結果、ラインセンサユニット2は、紙11を走査しながら、画像情報を読み取ることができる。
図3は、ラインセンサチップ4の構成を説明するための模式的平面図である。ラインセンサチップ4は、複数の受光素子21を有する。複数の受光素子21は、所定の間隔をおいて、一列に、すなわち直線状にラインセンサチップ4の表面上に形成されて配置されている。
さらに、ラインセンサチップ4は、タイミング信号発生回路としてのタイミングジェネレータ(TG)22と、各受光素子21を駆動するための駆動回路23と、各受光素子21からの画素信号を走査して読み出す走査回路24と、走査回路24からの画素信号を増幅して出力する増幅器25とを有する。増幅器25からの出力信号は、上述した出力回路7へ供給される。
従って、画像情報読取装置1では、図示しない制御部からの各種制御信号が、ラインセンサユニット2、搬送装置(図示せず)へ供給される。各種制御信号を受信したラインセンサユニット2は、内部で所定の制御信号を生成して、各ラインセンサチップ4を駆動し、画像信号を読み出して出力する。その結果、画像情報読取装置1は、紙11の画像情報を読み取ることができる。
次に、ラインセンサチップ4の各受光素子の構造について説明する。図4は、ラインセンサチップ4上の1つの受光素子21の平面図である。図5は、図4のV−V線に沿った受光素子21の断面図である。図6は、図4のVI−VI線に沿った受光素子21の断面図である。図7は、図4のVII−VII線に沿った受光素子21の断面図である。
受光素子21は、基板平面を平面視したときに、角が丸くなるように形成された方形形状を有している。方形形状の受光素子21の中央部には、変調トランジスタ形成領域TMが形成されている。変調トランジスタ形成領域TMの周囲に、フォトダイオード形成領域PDが形成されている。
図5に示すように、各受光素子21は、基板101のP型基板101a上に形成される。フォトダイオード形成領域PDでは、P型基板101a上に、基板の深い位置にN-のN型ウェル102が形成されている。N型ウェル102は、P型基板101aを第1導電型不純物領域とすれば、第1導電型の半導体層内に形成された第2導電型不純物領域である。一方、変調トランジスタ形成領域TMでは、P型基板101a上に、基板の比較的浅い位置にN-のN型ウェル103が形成されている。なお、図5から図7及びその説明中、N,Pの添え字の−,+はその数によって不純物濃度のより薄い部分(添え字−−)からより濃い部分(添え字++)の状態を示している。なお、本実施の形態では、光発生電荷として正孔が用いられる。
図5に示すように、フォトダイオード形成領域PDのN型ウェル102の上方及び変調トランジスタ形成領域TMのN型ウェル103の上方には、P型不純物層104が形成され、そのP型不純物層104は蓄積ウェルとして機能する。P型不純物層104は、不純物濃度の異なる2つの領域から構成される。第1の領域104aは、図4の点線で示すように、基板101の表面を平面視すると、フォトダイオード形成領域PDの中心と同じ位置に中心を有する星型の形状を有する。第2の領域104bは、フォトダイオード形成領域PDにおいて、第1の領域104aを除いた、第1の領域104aの周囲の領域である。P型不純物層104の構造については、後で詳述する。
また、基板表面側には変調トランジスタ領域以外の略全面に渡って、ピニング層として機能するN+拡散層105aが形成されている。
+拡散層105aは、受光素子毎に形成されており、隣り合う受光素子21とは分離されている。具体的には、図5に示すように、隣り合う受光素子21同士は、分離層ISPとしてのP型基板101aのP型不純物層によって分離される。また、P型不純物層104と分離層ISPの間はN型不純物層ISNで分離されている。
N型ウェル102とP型不純物層104との接合によって、フォトダイオードが形成され、入射した光の量に応じた光発生電荷を生成する。すなわち、光電変換素子の機能を有するフォトダイオード形成領域PDの下方の基板101上に形成されたN型ウェル102とP型不純物層104との境界領域には空乏領域が形成され、この空乏領域において、フォトダイオード形成領域PDの光を受ける開口領域を介して入射した光による光発生電荷が生じる。その発生した光発生電荷はP型不純物層104へ集められる。
変調トランジスタ形成領域TMに形成される電圧を検出する検出素子31は、増幅手段としての変調トランジスタTmであり、例えば、NチャネルディプレッションMOSトランジスタである。変調トランジスタTmは、光発生電荷の電荷量を検出する検出トランジスタであり、フォトダイオード形成領域PDの略中央に配置されている。変調トランジスタ形成領域TMのN型ウェル103上には、基板101表面にゲート絶縁膜110を介して略リング形状(図4では8角形)のゲート(以下、リングゲート又は単にゲートともいう)32が形成されている。リングゲート32の下には、変調トランジスタTmのチャネルを構成するN+拡散層105bがある。
リングゲート32の開口部分の中央の基板表面にはN++拡散層が形成されてソース領域(以下、単にソースともいう)が形成されている。変調トランジスタ形成領域TMのN型ウェル103上のP型不純物層104内には、リングゲート32のリング形状に沿って形成されたリング状の、P+拡散によるフローティングディフュージョン領域であるP型の高濃度不純物領域のキャリアポケット107が形成されている。このキャリアポケット107を含むP型不純物層104を含む蓄積ウェルが変調用ウェルとして機能する。また、リングゲート32の周囲のN+拡散層105aは、ドレイン領域(以下、単にドレインともいう)を構成する。言い換えると、基板101の表面を平面視したときに、ゲート電極であるリングゲート32の内側にソースが形成され、リングゲート32の外側にドレインが形成されている。そして、リングゲート32の下方にキャリアポケット107が形成されている。
以上のように、変調トランジスタTmは、リングゲート32と、リングゲート32の中央部のソース領域と、リングゲート32の周囲のドレイン領域と、蓄積領域としてのキャリアポケット107によって構成される。
変調用ウェルとなるP型の蓄積ウェルは、変調トランジスタTmのチャネルの閾値電圧を制御し、キャリアポケット107に蓄積された電荷に応じてチャネルの閾値電圧が変化するようになっている。
また、図4に示すように、リングゲート32の所定位置には、基板101表面近傍にN+層のゲートコンタクト領域33が形成される。ソース領域の所定位置には、基板101表面近傍にN+層のソースコンタクト領域34が形成される。ドレイン領域の所定位置には、基板101表面近傍にN+層のドレインコンタクト領域35が形成される。なお、図5に示すように、ソースコンタクト領域34は、配線層108に接続され、ドレインコンタクト領域35は、配線層109に接続されている。
変調トランジスタ形成領域TMのソース電位は、変調用ウェルに転送された電荷の量、即ち、フォトダイオードとして機能するフォトダイオード形成領域PDへの入射光に応じたものとなる。
次に、P型不純物層104の構造について説明する。
図4に示すように、受光素子21の表面を平面視したときに、P型不純物層104における第1の領域104aは、中心部の円形部分の周囲に、検出素子31の中心部から外側に向かって複数方向、ここでは8つの方向、に延出する複数の延出部EXを有する。各延出部EXの先端部分はとがっている形状をしているため、第1の領域104aは、全体に星型形状を有している。そして、星型形状の第1の領域104aの各延出部EXは、フォトダイオード形成領域PDの外側に向けて頂点を、さらに中心側に底辺を配置した三角形の形状を有している。より具体的には、各延出部EXは、フォトダイオード形成領域PDの外縁部に接する先端部分を頂点とする三角形の形状を有している。すなわち、第1の領域104aは、各延出部EXの先端部分の、受光素子21の中心から最も離れた各先端TPが、フォトダイオード形成領域PDの外縁部と一致するように形成されている。また、第1の領域104aの星型形状は、隣り合う延出部EXの間の谷部分の基端BP間の距離Lが略等しくなるように形成されている。
言い換えると、P型不純物層の第1の領域104aの形状は、検出素子31の周囲に、底辺の長さが等しい三角形が並べられ、各三角形の底辺に対向する頂点は、フォトダイオード形成領域PDの外縁部に一致しているような星型形状である。逆に言うと、不純物濃度が周囲の領域よりも高い領域の部分である第1の領域104aは、基板101の表面と平行な平面内において、外縁部の先端TPから中心部に向かって、幅が広がるような形状を、それぞれ有する複数の延出部EX(三角形の部分)を有する。そして、第1の領域104aの外側には、不純物濃度が第1の領域104aの領域よりも低い領域の部分である第2の領域104bの部分が設けられている。
第1の領域104aのP型不純物の濃度は、例えば、5e16[1/cm]程度である。第2の領域104bのP型不純物の濃度は、例えば、1e16[1/cm]程度である。このような2つの濃度の領域を形成する方法は、例えば次の通りである。
まず、第1の領域104aと第2の領域104bの2つの領域からなるP型不純物層104に対して、P型不純物の濃度が5e16[1/cm]程度になるように、P型不純物をイオン注入し、その後、第2の領域104bのP型不純物の濃度が1e16[1/cm]程度になるように、第2の領域104bに対してのみ、N型不純物をイオン注入する。
あるいは、第1の領域104aに対して、P型不純物の濃度が5e16[1/cm]程度になるように、P型不純物をイオン注入し、そして、P型不純物の濃度が1e16[1/cm]程度になるように、P型不純物をイオン注入するようにしてもよい。
なお、基板表面には、図示しない層間絶縁膜を介して、各種配線層が形成され、上述した配線108等と接続されている。
図8は、本実施の形態に係るラインセンサのポテンシャルを説明するための図である。図8は、上部に図4のV−V線に沿った受光素子21の断面を示し、下部にその断面に対応するポテンシャル図を示す。
図8に示すように、P型不純物層104の第1の領域104aの周辺部から中心部に向かってポテンシャル勾配が形成され、高濃度不純物領域のキャリアポケット107のところで最もポテンシャルが低くなっている。フォトダイオード形成領域PDは、このようなポテンシャル勾配を有するので、光発生電荷をキャリアポケット107に短時間で移動させ易くなっている。
さらに詳述すれば、各延出部EX分は三角形の形状を有しており、各三角形の第1の領域104aは、三角形の頂点である先端TPから、三角形の底辺(長さはLである)の中央に向かって、基板平面と平行な面内の方向の幅が広がるように形成されている。よって、各三角形の第1の領域104aにおいては、三角形の頂点から底辺の中央に向かって、ポテンシャルは低くなる。
また、フォトダイオード形成領域PDにおいて発生した光発生電荷は、P型不純物濃度の関係により第2の領域104bよりもポテンシャルが低い第1の領域104aに集まり易い。さらに、各第1の領域104aにおける、三角形の頂点から底辺の中央に向かう仮想線に沿って、ポテンシャルは徐々に低くなっていくので、光発生電荷は、第1の領域104aの中央部に集まり易い。そして、第1の領域104aの中央部には、さらに不純物濃度の高いキャリアポケット107があるので、光発生電荷は、各三角形の底辺部よりも、キャリアポケット107のある第1の領域の中央部に集まり易い。
このような構成にかかる受光素子21の動作例を説明する。
まず、受光素子21において、リングゲート32に高い電圧を印加して、蓄積ウェルとしてのP型不純物層104内の電荷を変調トランジスタ領域TMのNウェル103を介してP型基板101aへ掃き出すことによって、リセット動作が行われる。
このリセット動作直後には、蓄積ウェル内には電荷はないので、蓄積ウェルが空の状態における変調トランジスタTmの出力電圧を検出する。この出力電圧の検出動作が、ノイズ成分の検出動作である。
次に、受光素子21のフォトダイオード形成領域PDに光が当っていれば、P型不純物層104内に光発生電荷が生じる。この電荷の発生が所定時間継続され、その期間が、蓄積期間となる。
蓄積期間の間に、P型不純物層104内に集められた光発生電荷は、キャリアポケット107に蓄積される。なお、必要に応じて、蓄積期間後にP型不純物層104内の光発生電荷をキャリアポケット107へ転送する為の転送動作を取り入れても良い。
次に、変調動作では、キャリアポケット107に集められた光発生電荷の量が変化することにより、バックゲートバイアスが変化したことと等価となり、キャリアポケット107内の電荷量に応じてチャネルの閾値電圧が変化する。これにより、変調トランジスタTmの出力電圧は、キャリアポケット107の電荷量に応じたもの、すなわち、フォトダイオード形成領域PDの受光量を示す電圧となる。よって、変調トランジスタTmは、閾値電圧に基づいた信号を出力する。特に、上述したポテンシャル勾配が形成されているので、光発生電荷は、フォトダイオード形成領域PD内の周辺部に残存することなく、リングゲート32の下に集まっているので、より正確に光量の検出をすることができる。この電圧の検出動作が、信号成分の検出動作となる。
ノイズ成分の電圧信号と信号成分の電圧信号は、それぞれ図示しないサンプルホールド回路によりサンプルホールドされて、コンデンサに蓄積され、比較される。従って、いわゆるCDS機能を有するラインセンサの受光素子が、実現される。
以上のように、本実施の形態の受光素子21では、フォトダイオード形成領域PDの中心部に検出素子が形成されているので、フォトダイオード形成領域PDにおいて発生した光発生電荷の検出素子までの距離は、従来に比べて半分にすることができる。
さらに、上述したようなポテンシャル勾配が形成されているので、受光素子21の中心部に光発生電荷が集まり易くなっているので、略中心にある検出素子によって、受光量に応じた出力信号が検出可能となる。
従って、上述したラインセンサによれば、各検出素子がそれぞれのフォトダイオード形成領域の中央部に設けられており、受光素子21の周囲から中心に向かってポテンシャルが低くなっているので、フォトダイオード形成領域において発生した光発生電荷が、略中央の検出素子に集まり易くなるので、各検出素子は、光発生電荷をより多く読み出すことができ、その結果、ラインセンサの感度が向上する。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、検出素子は、変調トランジスタTmのチャネルの閾値電圧の変化を利用して、受光量の検出を行うものであるが、第2の実施に形態は、不純物層内に蓄積された電荷量に基づく電位を、増幅トランジスタのゲートに供給するような構成にした点が第1の実施の形態と異なる。第2の実施の形態に係る構成を利用するラインセンサとしては、例えば、CMOSセンサがある。本実施の形態に係る受光素子も、図1及び図2に示した画像情報読取装置に適用可能となるので、画像情報読取装置の説明は省略する。
図9は、本実施の形態に係わるラインセンサチップ4上の1つの受光素子121の平面図と検出回路を示す図である。図10は、図9のX−X線に沿った受光素子121の断面図である。図11は、図9のXI−XI線に沿った受光素子121の断面図である。
受光素子121は、基板平面を平面視したときに、角が丸くなるように形成された方形形状を有している。方形形状の受光素子121の中央部には、フローティングディフュージョン領域FDが形成されている。フローティングディフュージョン領域FDの周囲に、フォトダイオード形成領域PDが形成されている。
フローティングディフュージョン領域FDの中心部には、コンタクト領域134があり、そのコンタクト領域134は、配線層208(図10)を介して、リセットトランジスタTRSのソースと、増幅トランジスタTAのゲートに接続されている。
図10に示すように、各受光素子121は、P型基板201a上に形成される。フォトダイオード形成領域PDのP型基板201a上には、N-のN型不純物層204がリング状に形成されている。一方、フローティングディフュージョン領域FDのP型基板201a上には、基板表面にN+のN型不純物層203が形成されている。P型基板201aとN型不純物層204との接合によって、フォトダイオードが形成され、入射した光の量に応じた光発生電荷を生成する。N型不純物層204は、P型基板201aを第1導電型不純物領域とすれば、第1導電型の半導体層内に形成された第2導電型不純物領域である。なお、図10、図11及びその説明中、N,Pの添え字の−,+はその数によって不純物濃度のより薄い部分(添え字−−)からより濃い部分(添え字++)の状態を示している。なお、本実施の形態では、光発生電荷として電子が用いられる。
図10に示すように、フォトダイオード形成領域PDのN型不純物層204の基板表面上には、ピニング層として機能するP+拡散層205が形成されている。
+拡散層205は、受光素子毎に形成されており、隣り合う受光素子121同士を分離するように形成されている。具体的には、図10に示すように、隣り合う受光素子121同士は、分離層ISとしてのP型基板201aのP型不純物層によって分離される。このとき、分離層ISにP型不純物を注入し、分離能力を高める事が望ましい。
光電変換素子の機能を有するフォトダイオード形成領域PDの下方の基板201aとN型不純物層204との境界領域には空乏領域が形成され、この空乏領域において、フォトダイオード形成領域PDの光を受ける開口領域を介して入射した光による光発生電荷が生じる。その発生した光発生電荷はN型不純物層204に蓄積される。
基板表面を平面視したときに、フローティングディフュージョン領域FDを囲むように、基板201a表面にゲート絶縁膜210を介して略リング形状(図9では8角形)のゲート(以下、リングゲート又は単にゲートともいう)132が形成されている。言い換えると、基板表面を平面視したときに、ゲート132は、フォトダイオード形成領域PDの略中央に配置され、フローティングディフュージョン領域FDは、リング形状のゲート132の内側に配置されている。
リングゲート132は、N型不純物層204に保持されている光発生電荷を、基板表面のN型不純物層203に転送する転送ゲートして機能する。従って、フローティングディフュージョン領域FDとリングゲート132によって、フローティングディフュージョン領域FDの電位を検出して、増幅トランジスタTAのゲートに供給する検出素子131が構成される。そして、その検出素子131は、フォトダイオード形成領域PDに囲まれるようにして、フォトダイオード形成領域PDの中央部に設けられている。
なお、基板表面には、図示しない層間絶縁膜を介して、各種配線層が形成され、上述した配線208等と接続されている。
このような構成により、N型不純物層204内に蓄積された電荷量に基づく電位を、増幅トランジスタTAのゲートに供給することができる。
図9に示すように、リング状のN型不純物層204は、不純物濃度の異なる2つの領域から構成される。第1の領域204aは、図9の点線で示すように、基板201aの表面を平面視したときに、フローティングディフュージョン領域FDの中心と同じ位置に中心を有する星型の形状を有する。第2の領域204bは、フォトダイオード形成領域PDにおいて、第1の領域204aを除いた、第1の領域204aの周囲の領域である。N型不純物層204の構造については、後で詳述する。
図9に示すように、受光素子121の表面を平面視したときに、N型不純物層204における第1の領域204aは、リング状で、検出素子121の中心部から外側に向かって、複数方向、ここでは8つの方向、に延出する複数の延出部EX1を有する。各延出部EX1の先端部分はとがっている形状をしているため、第1の領域204aは、全体にリング状で、かつ星型の形状を有している。そして、星型形状の第1の領域204aの各延出部EX1は、フォトダイオード形成領域PDの外側に向けて頂点を、さらに中心側に底辺を配置した三角形の形状を有している。より具体的には、各延出部EX1は、フォトダイオード形成領域PDの外縁部に接する先端部分を頂点とする三角形の形状を有している。すなわち、第1の領域204aは、各延出部EX1の先端部分の、受光素子121の中心から最も離れた各先端TPが、フォトダイオード形成領域PDの外縁部と一致するように形成されている。また、第1の領域204aの星型形状は、隣り合う延出部EX1の間の谷部分の基端BP1間の距離L1が略等しくなるように形成されている。
言い換えると、N型不純物層の第1の領域204aの形状は、リング状であって、かつ検出素子131の周囲に、底辺の長さが等しい三角形が並べられ、各三角形の頂点は、フォトダイオード形成領域PDの外縁部に一致しているような星型形状である。逆に言うと、不純物濃度が周囲の第2の領域よりも高い領域の部分である第1の領域204aは、基板201aの表面と平行な平面内において、外縁部の先端TPから中心部に向かって、幅が広がるような形状を、それぞれ有する複数の延出部EX1(三角形の部分)を有する。そして、第1の領域204aの外側には、不純物濃度が第1の領域204aの領域よりも低い領域の部分である第2の領域204bの部分が設けられている。
第1の領域204aと第2の領域204bを形成する方法は、第1の実施の形態と同様な方法でよい。
図12は、本実施の形態に係るラインセンサのポテンシャルを説明するための図である。図12は、上部に図9のX−X線に沿った受光素子121の断面を示し、下部にその断面に対応するポテンシャル図を示す。
図12に示すように、N型不純物層204の第1の領域204aの周辺部から中心部に向かって、ポテンシャルは低くなっている。フォトダイオード形成領域PDは、このようなポテンシャル勾配を有するので、リングゲート132は、N型不純物層204に保持されている光発生電荷を、基板表面のN型不純物層203に転送させ易くなっている。
第1の領域204aにこのようなポテンシャル勾配が形成される理由は、第1の実施の形態で述べた理由と同じである。さらに、各第1の領域204aにおける、三角形の底辺の長さL1も、第1の実施の形態と同様の理由により、ポテンシャルが低くならなくなるような限界の位置に応じて決定される。
このような構成にかかる受光素子121の動作例を説明する。
まず、リングゲート132に所定の電圧を印加して、N型不純物層203内の残存電荷を掃き出すことによって、リセット動作が行われる。このリセット動作直後には、N型不純物層203内には電荷はない。フローティングディフュージョン領域FDに応じて、増幅トランジスタTAのゲート電位は変化するので、増幅トランジスタTAの出力VOUTは、フローティングディフュージョン領域FDに電荷がないときの電位に応じた、すなわちノイズ成分に応じた出力となる。この出力の検出動作が、ノイズ成分の検出動作である。
次に、受光素子121のフォトダイオード形成領域PDに、光が当っていれば、N型不純物層204内に光発生電荷が生じる。この電荷の発生は所定時間継続され、その期間が、蓄積期間となる。
蓄積期間の間に、光量に応じた光発生電荷がN型不純物層204内に保持される。N型不純物層204内に保持された電荷を、リングゲート132に高い所定の電圧を印加することによって、N型不純物層203へ転送する。この転送動作により、N型不純物層203内には電荷が移動する。移動した電荷量に応じて、増幅トランジスタTAのゲート電位は変化するので、増幅トランジスタTAの出力VOUTは、フローティングディフュージョン領域FD内の電荷量による電位に応じた、すなわち信号成分に応じた出力となる。特に、上述したポテンシャル勾配が形成されているので、光発生電荷は、リングゲート132の周囲に集まっているので、リングゲート132の転送動作によって、受光した光量に応じて発生した光発生電荷を、より多くの量を転送できるので、より正確に光量の検出をすることができる。この出力の検出動作が、信号成分の検出動作である。
ノイズ成分の電圧信号と信号成分の電圧信号は、それぞれ図示しないサンプルホールド回路によりサンプルホールドされて、コンデンサに蓄積され、比較される。従って、いわゆるCDS機能を有するラインセンサの受光素子が、実現される。
以上のように、上述したラインセンサによれば、各検出素子がそれぞれのフォトダイオード形成領域の略中央に設けられているので、フォトダイオード形成領域において発生した光発生電荷が、その検出素子の周囲に集まり易くなるので、各検出素子は、受光した光量に応じて発生した光発生電荷をより多く転送できるので、その結果、ラインセンサの感度が向上する。特に、エリアセンサに比べて大型のフォトダイオード形成領域を有するラインセンサなどにおいて、感度向上を図ることができる。
次に、上述した2つの実施の形態に係わる複数の変形例を説明する。以下の変形例では、ラインセンサチップ4の各受光素子のフォトダイオード形成領域PDにおける、異なる濃度の領域の構成と形状だけについて説明する。
図13は、第1及び第2の実施の形態の変形例に係る受光素子の平面図である。図14は、第1及び第2の実施の形態の変形例の他の例に係る受光素子の平面図である。受光素子221は、基板平面を平面視したときに、長方形の形状を有している。長方形の中心部に検出素子232が設けられている。
図13は、図4及び図9と同様に、受光素子221の表面を平面視したときに、第1の領域304aは、検出素子232の中心部から外側に向かって複数方向、ここでは8つの方向、に延出する複数の延出部EX2を有する。そして、第1の領域304aも、第1及び第2の実施の形態の第1の領域と同様に、全体に星型形状を有している。さらに、星型形状の第1の領域304aの各延出部EX2は、フォトダイオード形成領域PDの外縁部に接する先端部分を頂点とする三角形の形状を有している。すなわち、第1の領域304aは、各延出部EX2の先端部分の、受光素子221の中心部から最も離れた各先端TP2が、フォトダイオード形成領域PDの外縁部と一致するように形成されている。また、第1の領域304aの星型形状は、隣り合う延出部EX2の間の谷部分の基端BP2間の距離L2が略等しくなるように形成されている。
言い換えると、第1の領域304aの形状は、検出素子232の周囲に、底辺の長さが等しい三角形が並べられ、各三角形の底辺に対向する頂点は、フォトダイオード形成領域PDの外縁部に一致しているような星型形状である。逆に言うと、不純物濃度が周囲の領域よりも高い領域である第1の領域304aは、基板の表面と平行な平面内において、外縁部の先端TP2から中心部に向かって、幅が広がるような形状を、それぞれ有する複数の延出部EX2(三角形の部分)を有する。
そして、基板平面を平面視したときに、星型形状の第1の領域304aの外縁部には、所定の幅の第2の領域304bが形成されている。第2の領域304bの不純物濃度は、第1の領域304aの不純物濃度よりも低い。
さらに、第2の領域304bの周囲には、第3の領域304cが形成されている。第3の領域304cの不純物濃度は、第2の領域304bの不純物濃度よりも低い。
従って、第1の領域304aの周囲の領域は、各延出部EX2の辺部(すなわち三角形の底辺以外の2つの辺部)から離れるに従って、不純物濃度が低くなるような順番で設けられた複数の領域である。
図13では、その星型形状の第1の領域304aの周りには、2重に不純物濃度の異なる2つの領域304b、304cが形成されている。このような形状によれば、フォトダイオード形成領域PDにおいて、第3の領域304cから第2の領域304bに向かってポテンシャル勾配が形成され、さらに第2の領域304bから第1の領域304aに向かってポテンシャル勾配が形成されている。
その結果、第1の領域304aでは、周辺部から中心部に向かって、かつ周囲の領域から第1の領域304aに向かって、滑らかなポテンシャル勾配が形成される。
なお、図14に示すように、受光素子321は、その星型形状の第1の領域304aの周りに、3重に不純物濃度の異なる3つの領域304b、304c、304dが形成されるように構成してもよい。第4の領域304dの不純物濃度は、第3の領域304cの不純物濃度よりも低い。このようにすれば、周辺部から中心部に向かって、かつ周囲の領域から第1の領域304aに向かってポテンシャルの傾斜ができるので、より受光素子の中心部に光発生電荷が集まり易くなる
さらになお、図13及び図14では、それぞれ濃度レベルが異なる周囲の領域を2重と3重に設けた例であるが、4重以上の、異なる濃度レベルの複数の領域を設けてもよい。そのような構成によれば、フォトダイオード形成領域PDの周辺部から中心部に効率よく電荷を収集することができる。
なお、図13及び図14に示した変形例に係る構成は、第1の実施の形態に係る変調トランジスタTmのチャネルの閾値電圧の変化を利用する検出素子でも、第2の実施の形態に係る不純物層内に蓄積された電荷量に基づく電位を、増幅トランジスタのゲートに供給するような構成にした検出素子でも、いずれの場合でも適用可能である。
なお、上述した2つの実施の形態では、検出素子はフォトダイオード形成領域の中央部に設けられているが、本発明の意図するところから、検出素子は完全な中央の部分ではなくても、略中央部に設けられていればよい。
さらに、上述した第1,第2の領域などの各領域の各辺は、図4、図9、図13及び図14においては、直線であるが、半導体製造プロセスの条件などにより、各辺を直線に形成できない場合がある。そのような場合は、互いに直交する2つ直線の直線と、予め使用が許されている角度を持った直線、曲線等の組合せによって、各領域の各辺を形成するようにしてもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
本発明の第1の実施の形態に係わる画像情報読取装置の構成を示す構成図。 図1に示した画像情報読取装置の読み取り機構を説明するための概略断面図。 第1の実施の形態に係わるラインセンサチップの模式的平面図。 第1の実施の形態に係わる受光素子の平面図。 図4のV−V線に沿った受光素子の断面図。 図4のVI−VI線に沿った受光素子の断面図。 図4のVII−VII線に沿った受光素子の断面図。 第1の実施の形態に係わるラインセンサのポテンシャルを説明するための図。 本発明の第2の実施の形態に係わる受光素子平面図と検出回路を示す図。 図9のX−X線に沿った受光素子の断面図。 図9のXI−XI線に沿った受光素子の断面図。 第2の実施の形態に係わるラインセンサのポテンシャルを説明するための図。 第1及び第2の実施の形態の変形例に係る受光素子の平面図。 第1及び第2の実施の形態の変形例の他の例に係る受光素子の平面図。
符号の説明
1 画像読取装置、2 ラインセンサユニット、3 基板、4 ラインセンサチップ、5 レンズ、6 ランプ、7 出力回路、11 紙、21、121 受光素子、22 タイミングジェネレータ、23 駆動回路、24 走査回路、25 増幅器、31、131 検出素子、32、132 リングゲート

Claims (9)

  1. 所定の間隔をおいて直線状に配列された複数の受光素子を含むラインセンサであって、
    各受光素子は、
    第1導電型の半導体層と、
    前記半導体層内に形成された第2導電型の第1不純物領域と、
    前記第1不純物領域の上方に形成された前記第1導電型の第2不純物領域と、
    前記第1不純物領域と前記第2不純物領域との接合によって形成されたフォトダイオードであって、入射光に応じた光発生電荷を生成する前記フォトダイオード形成領域と、
    前記光発生電荷の電荷量を検出する検出トランジスタであって、前記フォトダイオード形成領域の略中央に配置された前記検出トランジスタと、
    を含み、
    前記フォトダイオード形成領域内の前記第2不純物領域は、少なくとも
    複数の延出部を有する第1部分であって、前記延出部の各々は平面視したときにその幅が外側から中心に向かって広くなる、前記第1部分と、
    前記第1部分に対し外側に配置された第2部分と、
    を含み、
    前記第1部分は、前記第2部分の不純物濃度に比して高い不純物濃度を有する、
    ラインセンサ。
  2. 前記延出部の各々は、
    頂点を外側に底辺を中心側に配置した三角形の形状を有し、且つ、前記頂点から前記底辺に向かって形成されたポテンシャル勾配を有する、請求項1記載のラインセンサ。
  3. 前記フォトダイオード形成領域内の前記第2不純物領域は、前記第1部分と前記第2部分との間に、少なくとも第3部分を含み、
    前記第3部分は、前記第1部分の不純物濃度に比して低い不純物濃度を有し、且つ、前記第2部分の不純物濃度に比して高い不純物濃度を有する、請求項1乃至2いずれか一つに記載のラインセンサ。
  4. 前記検出トランジスタは、ゲート電極、ソース領域、ドレイン領域および蓄積領域を有し、
    前記ゲート電極は、リング形状であり、
    前記ソース領域は、前記ゲート電極の内側に形成され、
    前記ドレイン領域は、前記ゲート電極の外側に形成され、
    前記蓄積領域は、前記ゲート電極の下方に形成され、前記光発生電荷を蓄積する、
    請求項1乃至3いずれか一つに記載のラインセンサ。
  5. 前記検出トランジスタは、前記蓄積領域に蓄積された前記光発生電荷に応じて閾値電圧が変化し、該閾値電圧に基づいた信号を出力する、請求項4に記載のラインセンサ。
  6. 所定の間隔をおいて直線状に配列された複数の受光素子を含むラインセンサであって、
    各受光素子は、
    第1導電型の半導体層と、
    前記半導体層内に形成された第2導電型の不純物領域と、
    前記半導体層と前記不純物領域との接合によって形成されたフォトダイオードであって、入射光に応じた光発生電荷を生成する前記フォトダイオード形成領域と、
    前記フォトダイオード形成領域の略中央に配置されたリング形状の転送ゲートと、
    前記転送ゲートの内側に配置された前記第2導電型のフローティングディフュージョン領域であって、前記転送ゲートの制御によって前記光発生電荷が転送されるフローティングディフュージョン領域と、
    を含み、
    前記フォトダイオード形成領域内の前記不純物領域は、少なくとも
    複数の延出部を有する第1部分であって、前記延出部の各々は平面視したときにその幅が外側から中心に向かって広くなる、前記第1部分と、
    前記第1部分に対し外側に配置された第2部分と、
    を含み、
    前記第1部分は、前記第2部分の不純物濃度に比して高い不純物濃度を有する、
    ラインセンサ。
  7. 前記延出部の各々は、
    頂点を外側に底辺を中心側に配置した三角形の形状を有し、且つ、前記頂点から前記底辺に向かって形成されたポテンシャル勾配を有する、請求項6記載のラインセンサ。
  8. 前記フォトダイオード形成領域内の前記不純物領域は、前記第1部分と前記第2部分との間に、少なくとも第3部分を含み、
    前記第3部分は、前記第1部分の不純物濃度に比して低い不純物濃度を有し、且つ、前記第2部分の不純物濃度に比して高い不純物濃度を有する、請求項6乃至7いずれか一つに記載のラインセンサ。
  9. 請求項1乃至請求項6いずれか一つに記載のラインセンサを含む、画像情報読取装置。

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