JP2797993B2 - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents

固体撮像装置およびその製造方法

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JP2797993B2 JP7032171A JP3217195A JP2797993B2 JP 2797993 B2 JP2797993 B2 JP 2797993B2 JP 7032171 A JP7032171 A JP 7032171A JP 3217195 A JP3217195 A JP 3217195A JP 2797993 B2 JP2797993 B2 JP 2797993B2
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    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/148Charge coupled imagers
    • H01L27/14825Linear CCD imagers

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体撮像装置およびその
製造方法に関し、特に電荷転送型固体撮像装置およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8はインターライン型CCD撮像装置
の概略を示すブロック図である。インターライン型CC
D撮像装置は撮像領域1、水平CCDレジスタ2、電荷
検出部(出力部)3からなる。撮像領域1には、単位画
素がマトリックス状に複数個配置されている。各単位画
素4は、垂直CCDレジスタ5と、フォトダイオード6
と、フォトダイオード6から垂直CCDレジスタ5へ信
号電荷を読み出すための読出しゲート7、およびそれ以
外の領域の素子分離領域8からなる。撮像領域1に設け
られた垂直CCDレジスタ5の左端には電荷検出部3が
設けられている。
【0003】図6(a)は、撮像領域の単位画素4を示
す平面図、図6(b)は図6(a)のX−X線断面図で
ある。N型シリコン基板9の一主面側にP型のウェル1
0が形成され、ウェル10内に、フォトダイオードを構
成するN型領域13が形成されている。また、ウェル1
0内にはさらに垂直CCDレジスタを構成するP型のウ
ェル14が形成されその表面側にN型の埋込みチャネル
層15が形成されている。素子分離領域8の表面にはP
+ 型領域16aが形成されており、N型領域13の表面
にはノイズを減らすためにP+ 型表面層17が形成され
ている。
【0004】さて、最近の撮像装置の小型化に伴い画素
サイズも縮小されている。例えば、1/4インチフォー
マット38万画素NTSC方式の撮像装置では、画素サ
イズは4.8μm(H)×5.6μm(V)であり、2
/3インチフォーマット200万画素撮像装置では画素
サイズは5.0μm(H)×5.0μm(V)である。
画素サイズが縮小されるとフォトダイオードの面積も縮
小されるため、必然的に感度が低下してしまう。単位面
積あたりの光電変換効率を向上させるには、フォトダイ
オードのPN接合位置を基板の深い位置に設けることが
有効である。これを実現するため、フォトダイオードを
構成するP型のウェル層10およびN型領域13を高エ
ネルギーイオン注入により深い位置に形成することがな
されている。
【0005】図7(a)〜(c)を参照して、従来の製
造方法の一例について説明する。図7(a)に示すよう
に、N型シリコン基板9にマスク12を用いてボロンを
1〜2MeVの高エネルギーでイオン注入し、活性化処
理しておよそ5.0×1014cm-3〜5.0×1015
-3の不純物濃度を有するウェル10を形成する。つぎ
にリンを400〜500keVの高エネルギーでイオン
注入し、活性化処理をして、図7(b)に示すように、
およそ1.0×1016cm-3〜1.0×1017cm-3
不純物濃度を有するN型領域13を形成し、さらにウェ
ル層14、埋込みチャネル層15をそれぞれイオン注入
により形成する。その後、素子分離領域を以下のように
2回のイオン注入により形成する。まず、幅0.6μm
の開口18を有し、厚さ約1μmの薄いレジスト膜19
を形成する。ボロンを20keV程度のエネルギーでイ
オン注入し、活性化処理をして、およそ1.0x1017
から1.0x1018cm-3の不純物濃度を有するP+
領域16を形成する。図7(c)に示すように、幅0.
6μmの開口20を有し、厚さ約2μmの厚いレジスト
膜21を形成し、ボロンを100〜200keVのエネ
ルギーでイオン注入し、活性化処理をして、基板深さ
0.2μmから1.0μmにかけて、およそ5.0x1
15から5.0x1016cm-3の不純物濃度を有するP
型領域22を形成する。これにより、P型領域22,P
+ 型領域16aでなる素子分離領域8が完成する。
【0006】ここで、素子分離領域を形成するためにイ
オン注入を2回に分けて行う理由を説明する。図9に素
子分離領域8の基板の深さ方向の1次元不純物分布をし
めす。横軸は原点を基板の表面とする深さ、縦軸は不純
物濃度を示している。P型のウェル10は高エネルギー
イオン注入で形成されているため、不純物濃度のピーク
は基板の深い位置に存在する。P+ 型領域16aは低い
エネルギーのイオン注入で形成されているため、不純物
濃度のピークはほぼ基板表面に存在する。したがって、
素子分離領域がP+ 型領域16aのみで構成されている
場合、図9中深さDの近傍でP型不純物濃度が極端に低
くなり、素子分離機能をはたさなくなる可能性がある。
そこで、深さDの近傍に不純物濃度のピークが存在する
P型領域22を、P+ 型領域16aの形成に用いたイオ
ン注入よりも高いエネルギーで形成している。これによ
り素子分離が確実になされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、P+
型領域16aは20keVのイオン注入を利用して形成
されるため、レジスト膜19の厚さは1μmでマスクと
なりうるが、P型領域22は100から200keVで
イオン注入を行なって形成するため、マスクとしては2
μm厚程度のレジスト膜21を用いる必要がある。その
ため、レジスト膜形成工程を2回行わなければならず、
製造工程が増加し、コストが増大するという問題があ
る。また、2μm程度の厚いレジスト膜では0.6μm
程度のスペースを開口することが現在の技術では限界で
あり、これ以上スペースを狭くすることは困難である。
さらに、図10(a)に示すようにチャネリングを防ぐ
ためイオン注入を7度のチルト角を付けてイオン注入す
る場合、1μm厚のレジスト膜では、底面で0.1μm
程度が陰になるだけであるが、2μm厚のレジスト間で
は、図10(b)に示すように、底面で0.35μm程
度が陰になり、イオン注入幅0.6μmの半分以上が陰
になり、十分なイオン注入が行われないという問題があ
り、これ以上の微細化は不可能である。
【0008】本発明の目的は、一層の微細化が可能な固
体撮像装置およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明第1の固体撮像装
置は、第1導電型半導体基板の表面部に形成された第1
の第2導電型領域および前記第1の第2導電型領域の表
面部にこれより高濃度に形成された第2の第2導電型領
域でなる第1のウェルと、前記第2の第2導電型領域に
これより深くにまで達して設けられた第1の第1導電型
領域および前記第1の第1導電型領域の表面部に形成さ
れた第2導電型表面層でなるフォトダイオード領域、前
記フォトダイオード領域と離れて隣接し前記第2の第2
導電型領域にこれより深くにまで達しより高濃度に形成
された第2導電型の第2のウェルと前記第2のウェル層
の表面部に形成され前記第1の第1導電型領域より浅い
第2の第1導電型領域でなる埋込みチャネル層とを含む
垂直CCDレジスタ、前記フォトダイオード領域と前記
埋込みチャネル層とで挟まれた前記半導体基板領域でな
る読出しゲート領域および前記第1の第1導電型領域と
前記埋込みチャネル層とを絶縁する第2導電型素子分離
領域を含む画素とを有し、前記第2導電型素子分離領域
が前記第2の第2導電型領域の表面にこれをより高濃度
に形成された第3の第2導電型領域を有しているという
ものである。
【0010】また、本発明第1の固体撮像装置の製造方
法は、第1導電型半導体基板に選択的に、第1の第2導
電型領域を第1のイオン注入を利用して形成し、第2の
第2導電型領域を第2のイオン注入を利用して形成する
ことにより表面側で高濃度の2層の第1のウェルを形成
する工程と、高濃度の前記第2の第2導電型領域に選択
的にこれより深くにまで達して第1の第1導電型領域を
形成し、第2導電型表面層を形成することによりフォト
ダイオード領域を形成する工程と、前記第2の第2導電
型領域に選択的にこれより深くにまで達しより高濃度に
第2導電型の第2のウェルを形成し、前記第2のウェル
の表面部に前記第1の第1導電型領域より浅い第2の第
1導電型領域でなる垂直CCDレジスタの埋込みチャネ
ル層を形成する工程と、前記フォトダイオード領域、前
記埋込みチャネル層およびこれらで挟まれた前記半導体
基板領域の一部を除き前記第2の第2導電型領域の表面
部に第3のイオン注入を利用して高濃度第2導電型領域
を形成して素子分離領域とする工程とを含むというもの
である。
【0011】更に、本発明第2の個体撮像装置は、 第
1導電型半導体基板の表面部に形成された第1の第2導
電型領域および前記第1の第2導電型領域の表面部にこ
れより高濃度に形成された第2の第2導電型領域でなる
第1のウェルと、前記第2の第2導電型領域にこれより
深くにまで達して設けられた第1の第1導電型領域およ
び前記第1の第1導電型領域の表面部に形成された第2
導電型表面層でなるフォトダイオード領域、前記フォト
ダイオード領域と離れて隣接し前記第2の第2導電型領
域にこれより深くにまで達しより高濃度に形成された第
2導電型の第2のウェルと前記第2のウェル表面部に
形成され前記第1の第1導電型領域より浅い第2の第1
導電型領域でなる埋込みチャネル層とを含む垂直CCD
レジスタ、前記フォトダイオード領域と前記埋込みチャ
ネル層とで挟まれた前記半導体基板領域でなる読出しゲ
ート領域および前記第1の第1導電型領域と前記埋込み
チャネル層とを絶縁する第2導電型素子分離領域を含む
画素とを有し、前記第2導電型素子分離領域が前記第2
のウェルの表面に形成された高濃度第2導電型領域を有
しているというものである。
【0012】
【0013】
【作用】従来の固体撮像装置では読出しゲート領域25
の表面部(通常しきい値制御層が設けられている)はさ
ておき、P型のウェル10が図9に示したプロファイル
を有していること、フォトダイオードにP型表面層16
が設けられていることとあいまって、高感度化を企るた
めN型領域12を深く形成すると、信号電荷を埋込みチ
ャネル層14に読出す場合、基板内部を通るので読出兼
転送ゲート電極24に高い電圧を加えなければならない
ことはよく知られている。
【0014】第1の固体撮像装置では、読出しゲート領
域は第2の第2導電型領域があってより高濃度になって
いるので、前述した基板内部の電流経路は基板のより表
面側へできる。また、素子分離領域を形成する場合、下
層の第2の第2導電型領域は、広い面積に亘る第1のウ
ェルの一部であるので、素子分離領域部で濃度は均一に
でき、従来例の厚いレジスト膜を使用することによる微
細化の障害要因(最小加工寸法の悪化)は除去される。
【0015】また、従来例では素子分離領域の不純物濃
度はフォトダイオード領域および垂直CCDレジスタ
で低くなるのでスミヤが発生し易いが、第2の固体撮像
装置では、垂直CCDレジスタの第2のウェルが素子分
離領域の一部を兼ねているので素子分離領域の低濃度領
域が垂直CCDレジスタ側で低くなることはない。ま
た、従来例における厚いレジスタ膜を使用することによ
る微細化の障害要因は除去される。
【0016】第1,第2の固体撮像装置はいずれも素子
分離領域の形成のためのみのレジスト膜形成工程は1回
でよい。
【0017】
【実施例】図1(a),(b)を参照すると、本発明第
1の固体撮像装置の一実施例は、N型シリコン基板の表
面部に形成された第1のP型領域10−1および第1の
P型領域の表面部にこれより高濃度に形成された第2の
P型領域10−2でなる第1のウェルと、第2のP型領
域10−2にこれより深くにまで達して設けられた第1
のN型領域13Aおよび第1のN型領域13Aの表面部
に形成されたP+ 型表面層17Aでなるフォトダイオー
ド領域、前述のフォトダイオード領域と離れて隣接し第
2のP型領域10−2にこれより深くにまで達しより高
濃度に形成されたP型の第2のウェル14Aと第2のウ
ェル14Aの表面部に形成され第1のN型領域13Aよ
り浅い第2のN型領域15Aでなる埋込みチャネル層と
を含む垂直CCDレジスタ、前述のフォトダイオード領
域と埋込みチャネル層(15A)とで挟まれたシリコン
基板領域でなる読出しゲート領域26Aおよび第1のN
型領域13Aと埋込みチャネル層(15A)とを絶縁す
るP型素子分離領域8を含む画素とを有し、P型素子分
離領域8が第2のP型領域10−2の表面にこれをより
高濃度に形成された第3のP型領域(P+ 型領域16
A)を有しているというものである。
【0018】次にこの実施例の製造方法について説明す
る。
【0019】まず、図2(a)に示すように、N型シリ
コン基板9の表面に薄い酸化シリコン膜11を形成し、
図2(b)に示すように、少なくとも撮像領域を形成す
る部分に開口を有するレジスト膜12をマスクとして、
ボロンを1〜2MeVの高エネルギーでイオン注入す
る。およそ5.0x1014から5.0x1015cm-3
不純物濃度を有する第1のP型領域10−1を形成する
ためである。続いて、第1のP型領域10−1を形成す
るためのイオン注入と同じマスク12を用いて、100
〜200keVのエネルギーでボロン注入を行い、活性
化処理を行ない、およそ2.0x1015から5.0x1
16cm-3の不純物濃度を有する第2のP型領域10−
2を形成する。これにより、第1のP型領域10−1を
高エネルギーイオン注入で形成したことに伴う表面近傍
におけるP型不純物濃度の低下が補われる。こうして2
層の第1のウェルが形成される。次に、リンを400〜
500keVの高エネルギーで選択的にイオン注入し、
活性化処理をすることにより、図2(c)に示すように
フォトダイオードのN型領域13A(不純物濃度はおよ
そ1.0×1016から1.0×1017cm-3)を形成
し、さらに垂直CCDレジスタのP型の第2のウェル1
4A、N型の埋込み層15Aをそれぞれイオン注入と活
性化処理とにより形成する。次に、読出しゲートのしき
い値を制御するためのボロン注入を行なう。これにより
読出ゲート領域26Aの表面部(しきい値制御層。図示
しない。)のボロン濃度はおよそ1.0x1016から
1.0×1017cm-3となる。その後、図2(c)に示
すように、素子分離領域を形成する部分上に幅0.6μ
mの開口27を有し、厚さ約1μmのレジスト膜28を
形成し、ボロンを20keV程度のエネルギーでイオン
注入し、およそ1.0x1017から1.0x1018cm
-3の不純物濃度を有する素子分離のためのP+ 型領域1
6Aaを形成する。次に、酸化シリコン膜11を除去
し、改めてゲート酸化膜23を形成し、転送ゲート電極
24を形成し、絶縁膜(図示しない)を形成し、読出兼
転送ゲート電極25を形成する。次に、図示しない金属
遮光膜、カバー膜等を形成する。
【0020】しきい値制御層の不純物濃度はP型領域1
0−2のピーク濃度よりも高く、さらにこのピーク濃度
位置は基板内部にあり、表面濃度はさらに低くなってい
るため、P型領域10−2を形成したことによるしきい
値電圧の増加はない。
【0021】高感度化をはかるためにフォトダイオード
のN型領域13Aを深く形成した場合、従来構造ではフ
ォトダイオードからN型垂直CCD埋め込み層への電流
の経路が基板内部に入ってしまうため、高い電圧を読出
兼転送ゲート電極にかけなければ読出しができなくなっ
てしまう。
【0022】しかし、本実施例では、P型領域10−2
があるので電流の経路は基板内部に出来難く、表面側に
出来るので高い電圧をかけることなく読出しができる。
そのために高感度化を図っても読出し電圧は高くならな
い。
【0023】また、素子分離領域の形成のためのみのレ
ジスト膜は28のみであり、工程が簡略になる。また、
厚いレジスト膜を使用することによる最小加工寸法の悪
化は考慮しないでよいので一層の微細化が可能である。
また、図10(b)を参照して説明したイオン注入時に
陰ができることにともなう問題はなくなる。
【0024】図3(a),(b)を参照すると、本発明
第2の固体撮像装置の一実施例に関連する固体撮像装置
は、N型シリコン基板9の表面部に形成されたP型領域
10でなる第1のウェルと、P型領域10の表面部に設
けられた第1のN型領域13および第1のN型領域13
の表面部に形成されたP型表面層12でなるフォトダイ
オード領域、前述のフォトダイオード領域と離れて隣接
しP型領域10の表面部にこれより高濃度に形成された
P型の第2のウェル14Bと第2のウェル14Bの表面
部に形成され第1のN型領域13より浅い第2のN型領
域15Bでなる埋込みチャネル層とを含む垂直CCDレ
ジスタ、前述のフォトダイオード領域と埋込みチャネル
層(15B)とで挟まれたシリコン基板領域でなる読出
しゲート領域26および第1のN型領域13と埋込みチ
ャネル層(15B)とを絶縁するP型素子分離領域8を
含む画素とを有し、P型素子分離領域8が第2のウェル
14B(8)の表面に形成されたP+ 型領域16Bを有
しているというものである。
【0025】次に、この固体撮像装置の製造方法につい
て説明する。
【0026】まず、図4(a)に示すように、N型シリ
コン基板9の表面に薄い酸化シリコン膜11を形成し、
少なくとも撮像領域を形成する部分に開口を有するレジ
スト膜12をマスクとして、ボロンを1〜2eVの高
エネルギーでイオン注入し、活性化処理を行ない、およ
そ5.0×1014から5.0×1015cm-3の不純物濃
度を有する第1のウェル10を形成する。次に、図4
(b)に示すように、垂直CCDレジスタの埋込みチャ
ネル層形成領域および素子分離領域を形成する部分上に
開口29を有するレジスト膜30を形成する。レジスト
膜30をマスクとして、およそ150〜500keVの
エネルギーでボロンをイオン注入し、活性化処理を行な
い、およそ5.0×1015から1.0×1017cm-3
不純物濃度を有する第2のウェル14Bを形成する。レ
ジスト膜30を除去し、図示しないマスクを用いて、リ
ンを400〜500keVの高エネルギーでイオン注入
し、活性化処理を行ない、およそ1.0×1016から
1.0×1017cm-3の不純物濃度を有する第1のN型
領域13を形成する。さらに、イオン注入と活性化処理
を行ないN型の埋込み層15Bを形成し、第1の固体撮
像装置の場合と同様に、読出しゲートのしきい値を制御
するためのしきい値制御層(図示しない)を形成する。
次に、図4(c)に示すように、素子分離領域を形成す
る部分上に幅0.6μmの開口27を有し厚さ1μmの
レジスト膜28を形成し、ボロンを20keV程度のエ
ネルギーでイオン注入し、活性化処理を行ないおよそ
1.0×1017から1.0×1018cm-3の不純物濃度
を有するP+ 型領域16Bを形成する。その後、ゲート
絶縁膜23、転送ゲート電極24、読出兼転送ゲート電
極25等を形成する。
【0027】素子分離領域の下部は垂直CCDレジスタ
の埋込み層15B下の第2のウェル14Bと同時に形成
されるので、図10(b)を参照して説明したように従
来例における厚いレジスト膜を使用することによる問題
点は回避できる。すなわち、従来例では、P型領域22
の不純物濃度が埋込みチャネル層15側で低くなり、隣
接する画素のフォトダイオードのN型領域からの電子が
拡散して垂直レジスタに入ることによるスミアが発生す
るが、本実施例ではそれが減少する。
【0028】また、素子分離領域を形成するためのみの
レジスト膜は28のみであり、工程が簡略になる。ま
た、厚いレジス膜を使用することによる最小加工寸法の
劣化は考慮しなくてよいので一層の微細化が可能であ
る。更に、図10(b)を参照して説明したイオン注入
時に陰ができることにともなう問題は軽減される。
【0029】図5(a),(b)は本発明第2の固体撮
像装置の一実施例を示す平面図および断面図である。
の実施例は、本発明第1の固体撮像装置の一実施例と図
3を参照して説明した固体撮像装置を組み合わせたもの
である。
【0030】第1のウェルが第1のP型領域10−1と
第2のP型領域10−2とでなり、素子分離領域がP+
型領域16C,第2のウェル14Cとでなる。従って、
第1の固体撮像装置の一実施例と第2の固体撮像装置の
一実施例のそれぞれの利点を併せ持つ。すなわち、読出
し電圧が高くなくなることなく高感度化ができ、かつス
ミアが低減する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、素子分離
領域の低濃度領域部の形成を第1のウェルの第1の第1
導電型領域(第1の固体撮像装置)もしくは垂直CCD
レジスタ下部の第2のウェル(第2の固体撮像装置)と
同時に形成することにより、素子分離領域のみを形成す
るためのイオン注入が1回で済むので製造工程が簡略化
され、コストが削減される。さらに、第1の第1導電型
領域や第2のウェルを形成するときの寸法は素子分離領
域より広いので、最小加工寸法でパターニングする必要
がなく、一層の微細化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の固体撮像装置の一実施例を示す平
面図(図1(a))および断面図(図1(b))であ
る。
【図2】本発明第1の固体撮像装置の一実施例の製造方
法の説明のため(a)〜(c)に分図して示す工程順断
面図である。
【図3】本発明第2の固体撮像装置の一実施例に関連す
る固体撮像装置を示す平面図(図3(a))および断面
図(図3(b))である。
【図4】本発明第2の固体撮像装置の一実施例に関連す
る固体撮像装置の製造方法の説明のため(a)〜(c)
に分図して示す工程順断面図である。
【図5】本発明第2の固体撮像装置の一実施例を示す断
面図である。
【図6】従来の固体撮像装置の一例を示す平面図(図6
(a))および断面図(図6(b))である。
【図7】従来の固体撮像装置の一例の製造方法の説明の
ため(a)〜(c)に分図して示す工程順断面図であ
る。
【図8】インターライン型CCD撮像装置の概略を示す
ブロック図である。
【図9】従来の固体撮像装置の一例を素子分離領域の説
明のための不純物プロファイルを示すグラフである。
【図10】従来例の問題点の説明のための断面図であ
る。
【符号の説明】
1 撮像領域 2 水平CCDレジスタ 3 電荷検出部 4 単位画素 5 垂直CCDレジスタ 6 フォトダイオード 7 読出しゲート 8 素子分離領域 9 N型シリコン基板 10 第1のウェル 10−1 第1のP型領域 10−2 第2のP型領域 11 酸化シリコン膜 12 レジスト膜 13,13A 第1のN型領域 14,14A,14B,14C 第2のウェル 15,15A,15B,15C 第2のN型領域 16,16a,16A,16Aa,16B,16C
+ 型領域 17,17A P型表面層 18 開口 19 レジスト膜 20 開口 21 レジスト膜 22,22A P型領域 23 ゲート酸化膜 24 転送ゲート電極 25 読出兼転送ゲート電極 26,26A 読出しゲート領域 27 開口 28 レジスト膜

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体基板の表面部に形成さ
    れた第1の第2導電型領域および前記第1の第2導電型
    領域の表面部にこれより高濃度に形成された第2の第2
    導電型領域でなる第1のウェルと、前記第2の第2導電
    型領域にこれより深くにまで達して設けられた第1の第
    1導電型領域および前記第1の第1導電型領域の表面部
    に形成された第2導電型表面層でなるフォトダイオード
    領域、前記フォトダイオード領域と離れて隣接し前記第
    2の第2導電型領域にこれより深くにまで達しより高濃
    度に形成された第2導電型の第2のウェルと前記第2の
    ウェル表面部に形成され前記第1の第1導電型領域よ
    り浅い第2の第1導電型領域でなる埋込みチャネル層と
    を含む垂直CCDレジスタ、前記フォトダイオード領域
    と前記埋込みチャネル層とで挟まれた前記半導体基板領
    域でなる読出しゲート領域および前記第1の第1導電型
    領域と前記埋込みチャネル層とを絶縁する第2導電型素
    子分離領域を含む画素とを有し、前記第2導電型素子分
    離領域が前記第2の第2導電型領域の表面にこれをより
    高濃度に形成された第3の第2導電型領域を有している
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 第1導電型半導体基板に選択的に、第1
    の第2導電型領域を第1のイオン注入を利用して形成
    し、第2の第2導電型領域を第2のイオン注入を利用し
    て形成することにより表面側で高濃度の2層の第1のウ
    ェルを形成する工程と、高濃度の前記第2の第2導電型
    領域に選択的にこれより深くにまで達して第1の第1導
    電型領域を形成し、第2導電型表面層を形成することに
    よりフォトダイオード領域を形成する工程と、前記第2
    の第2導電型領域に選択的にこれより深くにまで達しよ
    り高濃度に第2導電型の第2のウェルを形成し、前記第
    2のウェルの表面部に前記第1の第1導電型領域より浅
    い第2の第1導電型領域でなる垂直CCDレジスタの埋
    込みチャネル層を形成する工程と、前記フォトダイオー
    ド領域、前記埋込みチャネル層およびこれらで挟まれた
    前記半導体基板領域の一部を除き前記第2の第2導電型
    領域の表面部に第3のイオン注入を利用して高濃度第2
    導電型領域を形成して素子分離領域とする工程とを含む
    ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1導電型半導体基板の表面部に形成さ
    れた第1の第2導電 型領域および前記第1の第2導電型
    領域の表面部にこれより高濃度に形成された第2の第2
    導電型領域でなる第1のウェルと、前記第2の第2導電
    型領域にこれより深くにまで達して設けられた第1の第
    1導電型領域および前記第1の第1導電型領域の表面部
    に形成された第2導電型表面層でなるフォトダイオード
    領域、前記フォトダイオード領域と離れて隣接し前記第
    2の第2導電型領域にこれより深くにまで達しより高濃
    度に形成された第2導電型の第2のウェルと前記第2の
    ウェルの表面部に形成され前記第1の第1導電型領域よ
    り浅い第2の第1導電型領域でなる埋込みチャネル層と
    を含む垂直CCDレジスタ、前記フォトダイオード領域
    と前記埋込みチャネル層とで挟まれた前記半導体基板領
    域でなる読出しゲート領域および前記第1の第1導電型
    領域と前記埋込みチャネル層とを絶縁する第2導電型素
    子分離領域を含む画素とを有し、前記第2導電型素子分
    離領域が前記第2のウェルの表面に形成された高濃度第
    2導電型領域を有していることを特徴とする固体撮像装
    置。
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