JP3429843B2 - 投写レンズ及び画像表示装置 - Google Patents

投写レンズ及び画像表示装置

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JP3429843B2
JP3429843B2 JP08435894A JP8435894A JP3429843B2 JP 3429843 B2 JP3429843 B2 JP 3429843B2 JP 08435894 A JP08435894 A JP 08435894A JP 8435894 A JP8435894 A JP 8435894A JP 3429843 B2 JP3429843 B2 JP 3429843B2
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敦夫 大沢
博樹 吉川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写形画像表示装置に
係り、特に、コンパクトな形態で画面周辺部まで明るい
投写画像が得られ、かつ、投写距離の短い広画角の投写
レンズとこれを用いたコストパフォーマンスの良い画像
表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハイビジョン等の高精細な画像を
楽しめるようにするために、ディスプレイ装置の大画面
化が進められている。このような大画面のディスプレイ
装置としては、従来から直視形と投写形の2つのタイプ
が別個に開発されており、夫々に一長一短がある。一般
的に、直視形よりも投写形のほうが、重量や奥行き、コ
ストの点で有利であるが、画面の明るさ、解像度の点で
は劣ると見られてきた。しかし、最近の投写形ディスプ
レイ装置では、投写管や投写レンズ、スクリーンといっ
たキーパーツの改良によって上記の問題点がかなり改善
されつつあり、家庭内での設置し易さや運び易さを考え
ると、今後広く普及することが予想される。
【0003】このような投写形ディスプレイ装置の開発
過程において、特に投写レンズについては、米国特許4
682862号公報、特開昭63−264716号公報
等に開示されているように、直視形に匹敵する画面の明
るさを確保するために、非球面レンズを多用することに
よってF値の低減が試みられてきた。また、最近では特
開平03−95512号公報に開示されているように、
明るさとフォーカス性能の向上を狙って、ガラスのダブ
レツトレンズを使用する例もある。この結果、現在の投
写形テレビジョン受像機においてはf/1.0程度の投
写レンズが使用され、画面中央部においては、充分実用
的な明るさが確保されてきている。
【0004】また、こうした大口径の投写レンズを複数
本搭載する現状の投写形画像表示装置は、上記したよう
に同じサイズの直視形に比べて低コストであるが、普及
を広めるには、さらにコストを低減する必要がある。大
規模な集積化によってコスト低減が見込める回路部品に
比べ、既に枚数が4〜5枚程度に低減されている投写レ
ンズのコスト低減は、困難になってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした現状の投写形
テレビジョン受像機を直視形テレビジョン受像機と比較
した場合、性能上特に目につくのは、画面周辺部の光量
不足であり、投写レンズの周辺光量を増加する必要があ
る。現状の直視形テレビの画面周辺部における輝度は、
例えば、代表点として相対像高=0.9の像点で比較し
た場合、画面中心比60%程度であるが、投写形テレビ
では30%程度と低い。
【0006】また、投写形テレビの最大の特長であるコ
ンパクト性を生かすには投写距離を更に短くする必要が
ある。現状では、投写距離の短い投写レンズはその半画
角が35°前後であるが、例えば、画面サイズ40イン
チで奥行き40cm程度のコンパクトなセットを実現す
るには半画角が38°程度の投写レンズが必要である。
【0007】さらに、投写レンズのコストにおいては、
カメラ用等の小形レンズに比べて容積が桁違いに大きい
ガラスパワーレンズが全体でも大きなウェイトを占めて
いる。このため、ガラスレンズ用材料として低コスト材
料の使用が考えられるが、屈折率が高く単色収差を補正
しやすい材料は分散が大(低アッベ数)で色収差を発生
しやすく、逆に、分散が小(高アッベ数)で色収差を抑
えやすい材料は、屈折率が低く単色収差を補正しにくい
というように、光学設計上バランスのとれた材料はな
い。
【0008】本発明の目的は、以上述べた問題点を改善
し、画面周辺部での輝度を高め、画面サイズに対して投
写距離を短くすることができるようにした広画角の投写
レンズとこれを用いて低コスト化を図れる画像表示装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では投写レンズ単体と、その装置への適用方
法に工夫を施した。
【0010】まず、投写レンズを、正のパワーを有する
1つの両凸形状のレンズ群と、その前後に少なくとも2
つずつ配置された4つの非球面レンズ群との5群で構成
し、該両凸形状のレンズ群は全系のパワーの7割以上の
パワーを有し、その他のパワーの小さな非球面レンズ4
枚については個々のレンズの中心部のパワーを所定の範
囲に設定し、更に、個々の非球面レンズの周辺形状を所
定の傾向を保つ形状とすることによって画面周辺部での
輝度向上と投写距離の短縮が達成される。
【0011】さらに、該投写レンズの画像表示装置への
適用方法としては、ガラスレンズとして高価ではあるが
低分散(高アッベ数)で高屈折率の材料を用いたもの
と、色収差が出易いが低価格である高分散(低アッベ
数)で同程度の高屈折率の材料を用いたものを用意し、
輝度が高く画像全体の焦点性能に対し支配的な緑色映像
光用投写レンズに低分散(高アッベ数)で高屈折率の材
料によるガラスレンズを適用し、一方、輝度が低く画像
全体の焦点性能に対しあまり影響を及ぼさない青色映像
光用投写レンズや、螢光体のスペクトルが短波長に近く
色収差が出にくい赤色映像光用投写レンズに、高分散
(低アッベ数)で高屈折率の材料によるガラスレンズを
適用し、低コスト化を図る。
【0012】以上により、投写型画像表示装置の光学シ
ステム全体として、高性能と低価格を両立することがで
きる。
【0013】
【作用】レンズ系全体をスクリーン側から順に配した五
つの群によって構成する。
【0014】投写管に最も近い第5レンズ群は、像面湾
曲補正用の凹レンズとし、レンズ系に入射する各物高さ
の光束の通過位置を規定する。
【0015】第4レンズ群は、中央部に弱い正のパワー
を持ち、周辺部に向かって徐々にパワーが小さくなる形
状をとり、画面周辺部から入射してくる光束をパワーの
強い第3レンズ群に向かって広げるように作用し、後続
のレンズ群による収差補正を行いやすくする。
【0016】第3レンズ群は、全体の約7割程度以上の
パワーを有し、各物点から発する光束を収束させる作用
を持つ。その形状については、スクリーン側の出射面の
曲率を入射面の曲率よりも大きくし、このレンズによっ
て生じる球面収差、コマ収差が少なくなるように設定し
てある。
【0017】第2レンズ群は、第3レンズ群の近辺に配
置された補助レンズ群であり、中央部はほとんどパワー
を持たないメニスカス形状で低次の球面収差、コマ収差
を補正し、周辺部では高次の球面収差の補正を行なう。
更に、この第2レンズ群の周辺部は、中央部よりも大き
なパワーを持つことにより、画角の大きな物点から出射
した光束の周辺光線をレンズの中心方向へ曲げる作用を
持つ。
【0018】第1レンズ群は、中心部をスクリーン側に
頂点を持つ凸メニスカス形状として、第3レンズ群の出
射面で発生する非点収差、歪曲収差、並びに、高次の球
面収差を補正する。またその周辺部は、上記した第2レ
ンズ周辺部を通過する画角の大きな光線群に対しては凹
レンズとして作用し、その光線群のメリディオナル方向
の横収差を良好に補正する。
【0019】こうした構成を採ることによって、投写管
蛍光面上周辺部の画角の大きな物点から出射した光束を
広く取り込んで十分な周辺光量を確保し、かつ、短い投
写距離で、高解像度の画像を投写できる。
【0020】このレンズ系において、パワーが最も大き
い第3レンズ群3として用いるガラスレンズとして、視
感度の高い緑色映像光用投写レンズには、低分散(低ア
ッベ数)で高屈折率の材料を採用して装置全体のフォー
カス性能が確保される。一方、赤色、または青色映像光
用投写レンズに、高分散(低アッベ数)で同程度の高屈
折率の低コスト材料を採用しても、赤色映像光が色収差
をほとんど持たないためフォーカス性能は劣化せず、青
色映像光の色収差が大きくなっても視感度が小さいた
め、フォーカスへの影響は少ない。
【0021】上記の投写レンズ構成と、ガラスレンズ材
料の使いわけによって、投写型画像表示装置の光学シス
テム全体として上記課題を達成できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0023】まず、図2により、本発明による投写レン
ズを用いた画像表示装置(背面投写形ディスプレイ装
置)の一実施例を説明する。
【0024】同図において、背面投写形ディスプレイの
筐体10の内部には、画像表示素子である投写管20
と、本発明による投写レンズ40と、投写管20と投写
レンズ40の結合部材であるブラケット30が一体とな
って保持されており、さらに、反射鏡50と透過型スク
リーン60とが図示の如く配置されている。
【0025】かかる構成において、投写管20の螢光面
から発した光100は、矢印で示すように、ブラケット
30と投写レンズ40を通過して反射鏡50で進路を曲
げられ、透過型スクリーン60に達する。これにより、
投写管20の螢光面上に映出された画像は、投写レンズ
40により、拡大されて透過型スクリーン60に投写さ
れ、従って、透過型スクリーン60上に画像が拡大され
て表示される。
【0026】図1は本発明による投写レンズの実施例を
示す構成図であって、1、2、3、4、5は、各々、第
1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、第4レンズ
群、第5レンズ群であり、特に第5レンズ群5は、レン
ズ5’、冷却液5”、投写管の螢光面パネル6の集合体
である。同図において、投写レンズは、図示しないスク
リーン側から投写管の螢光面パネル6側へと順に配列さ
れた第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、第4
レンズ群、第5レンズ群の5群から構成されている。第
1レンズ群1は、光軸上の頂点をスクリーン方向へ向け
た非球面凸メニスカス形状のレンズ、第2レンズ群2
は、逆に、中心部の頂点を投写管方向へ向けた非球面凸
メニスカス形状のレンズ、第3レンズ群3は、投写レン
ズ全系の7割以上のパワーを有する両凸球面レンズ、第
4レンズ群4は、中心部が両凸、レンズ周辺部がメニス
カスとなる非球面形状のレンズ、第5レンズ群5は、レ
ンズ5’と投写管の螢光面パネル6との間に冷却液5”
が充填されてなり、大きな負のパワーを持つレンズであ
る。ここで、第3レンズ群3は1枚のガラスレンズであ
り、他の非球面の第1、第2、第4、第5レンズ群1、
2、4、5’はプラスチックレンズである。
【0027】以下では、この投写レンズの口径をf/
1.0、半画各38度として、この投写レンズの各実施
例を具体的に説明する。
【0028】実施例1:実施例1での各エレメント(レ
ンズ群1〜5)のデータの一具体例を図3に示す。但
し、球面系は、光軸近傍のレンズ領域を、非球面系はそ
の外側のレンズ領域を夫々表している。
【0029】図3において、例えば、スクリーン60
(図2)は平面であるため、その曲率半径は∞、スクリ
ーン60からレンズ1の面S1までの光軸上の距離(面
間隔)が588mmであることを示す。また、レンズ1
のS1面の曲率半径は−94.354mm、レンズ面S1
とレンズ面S2の面間隔は7.282mm、その間の屈
折率が、1.49345であることを示している。な
お、屈折率が空欄の項は、その面間の媒質が空気(屈折
率1.0)であることを示す。以下同様にして、最後は
ブラウン管パネル8の螢光面P1の曲率半径が−350
mm、光軸上の厚み(面間隔)が14.6mm、屈折率
が1.53994であることを示す。なお此処に云う屈
折率は、設計中心波長545nmの光線に対する屈折率
である。
【0030】次に、第1レンズ群の面S1、S2、第2レ
ンズ群の面S3、S4、第4レンズ群の面S7、S8、第5
レンズ群5の面S9、S10は夫々非球面であり、表1の
下段の非球面系の欄にそれらの非球面係数のデータを表
す。
【0031】ここでいう非球面係数は、面形状を次式 で表現した時の各係数CC、AE、AF、AG、AHを
示す。
【0032】但し、数1のZ(r)は、図4に示すよう
にレンズの光軸方向をZ軸、半径方向をr軸にとった時
のレンズ面のZ軸方向への変位量(rの関数)を表わ
し、rは半径方向の距離、Rdは近軸曲率半径である。
従って、CC、AE、AF、AG、AHの各係数が決ま
れば、上式によってレンズ面の高さ、すなわちレンズ面
形状が決まる。
【0033】図1において、レンズ群1から5のレンズ
データが図3に示すものとすると、全系のパワーを1/
0、各レンズ群1、2、3、4、5のパワー1/f1
1/f2、1/f3、1/f4、1/f5としたとき、それ
ぞれのレンズ群の全系のパワーに対する相対的なパワー
0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群; f0/f1= 0.230 第2レンズ群; f0/f2= 0.0311 第3レンズ群; f0/f3= 0.760 第4レンズ群; f0/f4= 0.311 第5レンズ群; f0/f5=−0.630 となる。
【0034】このレンズ系において結像に大きく関わる
のは最も正のパワーが大きい第3レンズ群3であり、そ
の他のレンズは収差補正用の非球面レンズ群である。こ
れらの非球面レンズ群のうち、第5レンズ群5を除いて
は、皆、中心部に正のパワーを与えている。これは、第
3レンズ群3の正のパワーを多少なりとも他の群に分散
することによって、球面収差の補正を効率良く行うため
である。
【0035】また、図1に示したように、蛍光面の中心
と周辺から射出される各々の光束はともに、第3レンズ
群3を通過する前後で大きく拡がっている。このため、
第3レンズ群3よりもスクリーン60(図2)側に位置
する第1、第2レンズ群1、2が、各画角の物点から出
射する光線群の収差を、非球面で微妙にコントロールし
補正するのに対し、第4、第5レンズ群4、5は、第
1、第2、第3レンズ群1、2、3への光束の入射条件
をコントロールして第1、第2、第3レンズ群1、2、
3による収差補正の円滑化を図っている。
【0036】次に、それぞれのレンズ群の機能について
述べる。
【0037】投写管の蛍光面6に最も近い第5レンズ群
5は、凹形状のレンズ5’、冷却液5”から成って強い
負のパワーを有するレンズ群であり、投写管20の湾曲
した蛍光面6と相まってレンズ系に入射する各物高さの
光束の通過位置を規定し、レンズ系全体の像面湾曲を補
正する。さらに、レンズ5’は、そのスクリーン側への
出射面が非球面になっており、各画角におけるサジタル
像面とメリディオナル像面の湾曲形状のバランスをと
り、非点隔差を低減する形状となっている。また、投写
管の熱は、冷却液5”によって放熱される。
【0038】第4レンズ群4は非球面レンズから成り、
その中心部が両凸形状をとって結像のための弱い正のパ
ワーを分担している。このため、相対像高0.2〜0.
4程度の画角の小さな物点から出射する光束に対し、こ
の中心部はコマ収差を発生する形状となっている。ま
た、そのレンズ周辺部に向かって、中心部よりも徐々に
曲率が小さくなり、相対画角の大きな物点から出射する
光束を第3レンズ群3に向かって拡げる作用を持つ。
【0039】第3レンズ群3は、前述したようにパワー
が最も大きいガラスレンズである。低次の球面収差をあ
る程度抑制するために、スクリーン側の面の曲率半径を
投写管側よりも小さくしている。
【0040】第2レンズ群2は第3レンズ群3の近辺に
配置された補助レンズ群であり、非球面レンズから成っ
ている。弱い正のパワーを持つ中心部は、頂点を投写管
側に向けたメニスカス形状を持ち、前記第4、第3レン
ズ群4、3の中心部で発生したコマ収差を補正する。ま
た、レンズ周辺部は中心部と逆方向に湾曲し、局部的に
強い正のパワーを有する。この部分は、特に口径の大き
な瞳の周辺部を通過する光束を収束させる作用を持ち、
最もパワーが大きい前記第3レンズ群3の出射面による
収束作用を分担して収差を低減する。
【0041】第1レンズ群はレンズ1から成り、中央部
がスクリーン側に頂点を有するメニスカス状の非球面レ
ンズである。この中央部は、他の第2、第4レンズの中
央部と逆方向へ湾曲しており、特に出射面において球面
収差、コマ収差、非点隔差を補正している。更に、この
レンズ1の周辺部は両凹形状で局部的に強い負のパワー
を有しており、第2レンズ群2、或いは第3レンズ群3
の周辺部に付与された強い正のパワーとの組み合わせに
よって、大口径であることによって生じる瞳周辺の通過
光線のメリディオナル方向の横収差を補正する。
【0042】この構成において、周辺光量は、第5レン
ズ群5の周辺光束の取り込み量によって決定される。こ
の取り込み量はレンズ5’の有効径、面形状及び、サグ
量等によって規定されるが、冷却液5”の厚さによって
も大きく変わる。この液厚が小さいほど周辺光束は取り
込みやすく、また、各物点からの光束の独立性が高くな
るため、収差設計としては楽になるが、逆に出射面にお
ける界面反射が増し、コントラストが低下する。このた
め、このレンズ系は前記界面反射がある程度抑制され、
かつある程度の取り込み量を確保できる液厚、換言すれ
ば、蛍光面と第レンズ群出射面間の距離dを、レンズ
全系の焦点距離f0に対して、d/f0≧0.35程度に
設定し、第4レンズ群4、第1レンズ群1の周辺部の形
状によって該周辺光束の収差を補正することによって、
投写管20の螢光面上周辺部の画角が大きい物点から出
射した光束を広く取り込んで十分な周辺光量を確保し、
かつ、短い投写距離で高解像度の画像を投写できる。
【0043】この実施例1のレンズ系によるMTF性能
と光量性能を、それぞれ図5、図6に示す。実施例1の
上記レンズ構成では、図5に示すように、各画角の像点
で良好なMTF性能が得られており、通常のNTSCや
PAL方式の画面だけでなくMUSE方式等の高精細な
画面の表示にも十分使用可能である。また、周辺部の光
量に関しては、図6の破線で示した従来の値にに対して
十分高い値を得ている。
【0044】なおこの値は図2のスクリーン60の入射
面における光量比を示す。
【0045】実施例1においては第3レンズ群のパワー
を0.76に設定しているが、このパワーを変化させて
も、前記した各レンズ面の作用を維持するように各面の
形状を変化させることによって、同様の設計が可能であ
る。
【0046】次に、第3レンズ群3のパワーを増加した
場合の設計例を第2、第3、第4、第5の実施例とし
て、それらのレンズデータを図7、図8、図9、図11
に示す。但し、前記と同様、全系のパワーを1/f0
各レンズ群1、2、3、4、5のパワーを夫々1/
1、1/f2、1/f3、1/f4、1/f5とする。
【0047】実施例2:図7により、各レンズ群の相対
的なパワーf0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群1; f0/f1= 0.290 第2レンズ群2; f0/f2= 0.006 第3レンズ群3; f0/f3= 0.771 第4レンズ群4; f0/f4= 0.236 第5レンズ群5; f0/f5=−0.568 である。この例では、第4レンズ群4のパワーを低下さ
せ第1レンズ群1、第3レンズ群3のパワーを増加させ
ている。
【0048】実施例3:図8により、各レンズ群の相対
的なパワーf0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群; f0/f1= 0.281 第2レンズ群; f0/f2= 0.002 第3レンズ群; f0/f3= 0.772 第4レンズ群; f0/f4= 0.287 第5レンズ群; f0/f5=−0.615 である。
【0049】実施例4:図9により各レンズ群の相対的
なパワーf0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群; f0/f1= 0.270 第2レンズ群; f0/f2= 0.021 第3レンズ群; f0/f3= 0.775 第4レンズ群; f0/f4= 0.292 第5レンズ群; f0/f5=−0.609 である。この実施例4と前記の実施例3においては、第
4レンズ群4のパワーを実施例1ほどには低下させず、
第1レンズ群とのバランスをとっている。この図9のレ
ンズデータを満たす投写レンズの構成を図10に示す。
【0050】実施例5:図11により各レンズ群の相対
的なパワーf0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群; f0/f1= 0.259 第2レンズ群; f0/f2=−0.0007 第3レンズ群; f0/f3= 0.787 第4レンズ群; f0/f4= 0.290 第5レンズ群; f0/f5=−0.623 である。
【0051】実施例6:図12により各レンズ群の相対
的なパワーf0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群; f0/f1= 0.230 第2レンズ群; f0/f2= 0.0007 第3レンズ群; f0/f3= 0.802 第4レンズ群; f0/f4= 0.281 第5レンズ群; f0/f5=−0.621 である。この実施例6と実施例5とは、第3レンズ群3
のパワーの増加を、第4レンズ群4のパワーから補って
いる。
【0052】これら実施例2〜6においては、第3レン
ズ群3のパワーの増加によって、この部分における通過
光線の曲がる角度が増加するので、それらの光線を同様
に曲げる作用を持っていた第2レンズ群2の周辺部の正
のパワーは徐々に小さくなり、その周辺部は両凸形状で
はなくメニスカス形状に近ずく傾向にある。
【0053】次に、第3レンズ群3のパワーを低減した
場合の実施例を第7、第8、第9、第11の実施例と
し、それらのレンズデータを表わした図13、図14、
図15図16を用いて示す。但し、この場合も前記と同
様、全系のパワーを1/f0、各レンズ群1、2、3、
4、5のパワーを夫々1/f1、1/f2、1/f3、1
/f4、1/f5とする。
【0054】実施例7:図13により、各レンズ群の相
対的なパワー配分f0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群1; f0/f1= 0.308 第2レンズ群2; f0/f2= 0.002 第3レンズ群3; f0/f3= 0.748 第4レンズ群4; f0/f4= 0.287 第5レンズ群5; f0/f5=−0.614 となる。第3レンズ群3のパワーを低減した分、第1レ
ンズ群1のパワーが増加している。
【0055】実施例8:図14により、各レンズ群の相
対的なパワー配分f0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群1; f0/f1= 0.310 第2レンズ群2; f0/f2= 0.025 第3レンズ群3; f0/f3= 0.723 第4レンズ群4; f0/f4= 0.285 第5レンズ群5; f0/f5=−0.610 となる。ここでは、第3レンズ群3のパワーを低減した
分、第1レンズ群1、第2レンズ群2のパワーが増加し
ている。
【0056】実施例9:図15により、各レンズ群の相
対的なパワー配分f0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群1; f0/f1= 0.313 第2レンズ群2; f0/f2= 0.043 第3レンズ群3; f0/f3= 0.711 第4レンズ群4; f0/f4= 0.285 第5レンズ群5; f0/f5=−0.645 となる。ここでも、第3レンズ群3のパワーを低減した
分、第1レンズ群1、第2レンズ群2のパワーが増加し
ている。
【0057】実施例10:図16により、各レンズ群の
相対的なパワー配分f0/f1〜f0/f5は、 第1レンズ群1; f0/f1= 0.296 第2レンズ群2; f0/f2= 0.018 第3レンズ群3; f0/f3= 0.704 第4レンズ群4; f0/f4= 0.275 第5レンズ群5; f0/f5=−0.589 となる。これは、第3レンズ群3のパワー低下に対応
し、第5レンズ群5の負のパワーを、低下させた例であ
る。
【0058】これら実施例7〜10においては、第3レ
ンズ群のパワーの低下を補うために、第2レンズ群2周
辺部の出射面側は湾曲が大きくなり、入射面側は平坦に
近ずく傾向となる。
【0059】以上が本発明による投写レンズ設計例であ
るが、これらの例では、全て、上記した基本構成によっ
て、各画角からの入射光線群を瞳の十分上方まで取り込
んで収差補正が可能であり、十分な周辺光量でフォーカ
スの良好な投写画像を得られる。
【0060】次に、第3レンズ群3の硝材について説明
する。図21は、光学ガラス材料の屈折率と分散の関係
を、d線(587.6nm)を基準とした屈折率ndと
アッベ数νdとで表したいわゆる『nd/νd図』であ
る。図中、光学材料は、屈折率が高くなれば分散が大き
く(アッベ数が小さく)なるという右上がりの2本の線
に沿った分布傾向を示す。この2種類の分布状態の内、
よりアッベ数の小さい方のグループをフリント系F、よ
りアッベ数の大きいグループをクラウン系Cと呼んで従
来から区別している。パワーレンズの材料としてよく使
われている屈折率nd=1.6〜1.7の範囲におい
て、現時点における硝材のコストは、クラウン系材料の
方が、同程度の屈折率を有するフリント系材料の1.5
〜2.5倍程度高い。
【0061】ここで、図5に示したMTF性能は、図2
2に示した実際の投写管20に用いられている緑色螢光
体の発光スペクトルに対する性能である。また、第3レ
ンズ群3のガラスレンズに用いられる硝材Aは、分散の
小さい(アッベ数νdの大きい)クラウン系の硝材(νd
=60.34)を選択している。しかし、このクラウン
系の硝材Aは、上記のように高価である。そこでこの第
3レンズ群3のガラスレンズに安価であるが分散の大き
い(アッベ数νdの小さい)フリント系の硝材B(νd=
36.30)に置換する。図17に示すように、特に設
計中心波長545nm近辺では、硝材Aと硝材Bの間に
は屈折率の差が殆どない。従って、第3レンズ群3の硝
材を硝材Aから硝材Bに変更しても、設計中心波長の光
の収差発生状況はほとんど変わらず、第1、第2、第
4、第5レンズ群は全く無変更でよく、図3、図7、図
8、図9、図11、図12、図13、図14、図15、
図16のレンズデータは第3レンズ群3の屈折率が若干
変わるだけで、他は無変更である。第3レンズ群3の硝
材を硝材Aから硝材Bに変更すると、投写管20に用い
られている螢光体の発光スペクトルにスプリアスが存在
する場合に、色収差として画像に現れ、MTF(Modurat
ion Transfer Funtion)性能が劣化する。図18、1
9、20は、夫れ夫れ図22、23、24に示した緑
色、赤色、青色の蛍光体の発光スペクトルに対するMT
F性能である。図において、実線Aは第3レンズ群3の
硝材に硝材Aを使用した場合で、破線Bは第3レンズ群
3の硝材に硝材Bを使用した場合である。簡単のためメ
リディオナル像面の値とサジタル像面の値の平均値を示
してある。図より明らかなように、第3レンズ群3の硝
材を硝材Aから硝材Bに変更すると、螢光体の発光スペ
クトルが最も広く分布している図24に示す青色蛍光体
に対するMTFの劣化(図20)が最も大きい。これに
対し、螢光体の発光スペクトルにスプリアスが殆どない
図23に示す赤色蛍光体の場合は、MTFの劣化(図1
9)が殆どない。図22に示す緑色蛍光体の場合は、そ
の中間である(図18)。
【0062】そこで、輝度が高く画像全体の焦点性能に
対し支配的な緑色映像光用投写レンズに低分散(高アッ
ベ数)で高屈折率の硝材Aの凸レンズを用いた投写レン
ズを、輝度が低く画像全体の焦点性能に対しあまり影響
を及ぼさない青色映像光用投写レンズと、螢光体のスペ
クトルが短波長に近く色収差が出にくい赤色映像光用投
写レンズに、高分散(低アッベ数)で高屈折率の硝材B
の凸レンズを用いた投写レンズを使用することにより、
投写型画像表示装置の光学システム全体として、高性能
と低コストを両立することができる。
【0063】図25に、上記した発明による投写型画像
表示装置の光学システムの一実施例を示す。図におい
て、20a、20b、20cはそれぞれ赤色、緑色、青
色の投写管、40a、40b、40cはそれに対応した
赤色、緑色、青色の投写レンズ、30a、30b、30
cは投写管20と投写レンズ40を接続する赤色、緑
色、青色のブラケット、60は透過型スクリーンであ
る。図では、簡単のため反射鏡を省略した。図より明ら
かなように、投写レンズの凸レンズは、緑色投写レンズ
だけに硝材Aを用い、赤色と青色の投写レンズには硝材
Bを用いている。
【0064】図26は、本発明による投写型画像表示装
置の光学システムの第2の実施例を示す。図において、
図25と同一番号は同一部品を表す。図において、図2
5と異なる点は青色の投写レンズ40c’の凸レンズに
硝材Aを用いている点である。これは、グラフィックデ
ィスプレイの様に青色の映像の焦点性能も重視される場
合の例であり、緑色と青色の映像光用投写レンズに低分
散(高アッベ数)で高屈折率の硝材Aの凸レンズを用い
た投写レンズを、赤色映像光用投写レンズに、高分散
(低アッベ数)で高屈折率の硝材Bの凸レンズを用いた
投写レンズを使用している。
【0065】図27は、本発明による投写型画像表示装
置の光学システムの第3の実施例を示す。図において、
図26と同一番号は同一部品を表す。図において、図2
6と異なる点は赤色、緑色、青色の投写レンズ40
a’、40b、40c’全ての凸レンズに硝材Bを用い
ている点である。従来、νdが50以下の高分散硝材
は、色収差が出やすいということで凸レンズには用いら
れていなかった。しかし、NTSCの画像の様にそれ程
高い性能が要求されない場合は、本実施例のように緑
色、赤色、青色の全ての映像光用投写レンズに、高分散
(低アッベ数)で高屈折率の硝材Bの凸レンズを用いた
投写レンズを使用すれば極めて低コストの投写型画像表
示装置が実現できる。
【0066】以上、硝材Bとしてνd=36.30、nd
=1.62004を使用した実施例について説明した
が、νdが50以下のその他のフリント系の硝材例えば
νd=33.84、nd=1.64769等安価な物であ
ればどの硝材を使用しても、本発明の効果を損なうもの
ではない。
【0067】また、最近使用されているダイクロイック
フィルターや、着色フィルター等の、上記した蛍光体ス
ペクトル中の不要なスプリアス成分を除去、または、低
減する波長選択性フィルターを構成レンズ中に施した場
合には、例えば、図18に示した硝材A、B間のMTF
差は、さらに縮められるので、発明の効果を助長でき
る。
【0068】
【発明の効果】以上、本考案によれば、周辺光量が大き
く良好なフォーカス性能の広角投写レンズを実現し、充
分コンパクトな投写形画像表示装置を実現可能である。
【0069】また、さらに、投写型画像表示装置の画像
全体の焦点性能を殆ど劣化させることなく、高分散(低
アッベ数)であるが低コストの高屈折率の凸レンズを第
3レンズ群に用いることができるため、投写型画像表示
装置の光学システム全体として、高性能と低コストの両
立が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投写レンズの実施例を示す構成図
である。
【図2】本発明による画像表示装置の一実施例を示す構
成図である。
【図3】本発明による投写レンズの第1の実施例でのレ
ンズデータを示す図である。
【図4】非球面の定義を示す図である。
【図5】図3のレンズデータに基づく本発明による投写
レンズの第1の実施例のMTF性能を示す図である。
【図6】図3のレンズデータに基づく本発明による投写
レンズの第1の実施例のレンズによる投写画面上の光量
変化を示す図。
【図7】本発明による投写レンズの第2の実施例でのレ
ンズデータを示す図である。
【図8】本発明による投写レンズの第3の実施例でのレ
ンズデータを示す図である。
【図9】本発明による投写レンズの第4の実施例でのレ
ンズデータを示す図である。
【図10】第4の実施例の投写レンズの構成図である。
【図11】本発明による投写レンズの第5の実施例での
レンズデータを示す図である。
【図12】本発明による投写レンズの第6の実施例での
レンズデータを示す図である。
【図13】本発明による投写レンズの第7の実施例での
レンズデータを示す図である。
【図14】本発明による投写レンズの第8の実施例での
レンズデータを示す図である。
【図15】本発明による投写レンズの第9の実施例での
レンズデータを示す図である。
【図16】本発明による投写レンズの第10の実施例で
のレンズデータを示す図である。
【図17】硝材Aと硝材Bの屈折率を比較した図であ
る。
【図18】図3のレンズデータに基づく本発明による投
写レンズの実施例の緑色蛍光体の発光スペクトルに対す
るMTF性能を硝材Aと硝材Bについて比較して示した
図である。
【図19】図3のレンズデータに基づく本発明による投
写レンズの実施例の赤色蛍光体の発光スペクトルに対す
るMTF性能を硝材Aと硝材Bについて比較して示した
図である。
【図20】図3のレンズデータに基づく本発明による投
写レンズの実施例の青色蛍光体の発光スペクトルに対す
るMTF性能を硝材Aと硝材Bについて比較して示した
図である。
【図21】光学ガラスの屈折率(nd;d線の屈折率)と
アッベ数(νd)を示した図である。
【図22】投写管の緑色螢光体の発光スペクトルを示す
図である。
【図23】投写管の赤色螢光体の発光スペクトルを示す
図である。
【図24】投写管の青色螢光体の発光スペクトルを示す
図である。
【図25】本発明による投写型画像表示装置の光学装置
の第1の実施例を示す構成図である。
【図26】本発明による投写型画像表示装置の光学装置
の第2の実施例を示す構成図である。
【図27】本発明による投写型画像表示装置の光学装置
の第3の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1…第1レンズ群、 2…第2レンズ群、 3…第3レンズ群、 4…第4レンズ群、 5…第5レンズ群、 6…投写管の蛍光面パネル、 10…筐体、 20…投写管、 30…ブラケット、 40…投写レンズ、 50…反射鏡、 60…透過型スクリーン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 繁 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株 式会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 小倉 直之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株 式会社日立画像情報システム内 (56)参考文献 特開 平3−120506(JP,A) 特開 平3−28813(JP,A) 特開 平4−18510(JP,A) 特開 平3−137610(JP,A) 特開 平4−20185(JP,A) 特開 昭61−133915(JP,A) 特開 平2−190811(JP,A) 特開 平3−276113(JP,A) 特開 平4−258912(JP,A) 特開 平4−20185(JP,A) 特開 平4−366803(JP,A) 特開 平5−346540(JP,A) 特開 平3−131809(JP,A) 特開 昭63−139312(JP,A) 特開 昭63−264716(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 13/16 G02B 13/18

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像表示素子が表示する画像をスクリーン
    上に投写して拡大表示する投写レンズにおいて、スクリ
    ーン側から画像表示素子側にかけて順に、 非球面を備え、中心部が正のパワーを持ち、周辺部が両
    凹形状で負のパワーを有する第1レンズ群と、 中心部のパワーが正の第2レンズ群と、 全系のパワーに対して7割以上の正のパワーを有し、ス
    クリーン側の曲率半径を画像表示素子側の曲率半径より
    も小さくした両凸形状の第3レンズ群と、 非球面を備え、かつその中心部が正のパワーを持ち、該
    中心部から周辺部に向かって除々に曲率を小さくしてパ
    ワーが弱くなるような形状を有し、前記画像表示素子の
    画面周辺部から入射される光を前記第3レンズ群に向け
    て広げる作用を有する第4レンズ群、及び 最も画像表示素子側に位置し、負のパワーを有するとと
    もに前記スクリーン側に凹を向けた形状を備える第5レ
    ンズ群と、 を配置し、前記第1レンズ群の光入射面周辺部と、前記
    第2レンズ群の光出射面周辺部の湾曲方向を、前記第3
    レンズ群の出射面の湾曲方向と同じ方向とし、 前記第5群レンズ群の光出射面と画像表示面との距離d
    と、レンズ全系の焦点距離f0との関係が、下式を満た
    すようにして該第5群レンズ出射面における界面反射を
    抑制するようにしたことを特徴とする投写レンズ。 d/f0≧0.35
  2. 【請求項2】前記第1のレンズ群の少なくとも中央部
    を、スクリーン側に頂点を有するメニスカス形状とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の投写レンズ。
  3. 【請求項3】前記第1のレンズ群の出射面周辺部を中央
    部と反対方向に湾曲させたことを特徴とする請求項2に
    記載の投写レンズ。
  4. 【請求項4】前記第1のレンズ群の中央部におけるパワ
    ーを1/f1、前記投写レンズ全系のパワーを1/f0
    したとき、パワーの比f0/f1を、 0.23≦f0/f1≦0.32 としたことを特徴とする請求項2または3に記載の投写
    レンズ。
  5. 【請求項5】前記第2のレンズ群の、中央部における形
    状を画像表示素子側に頂点を有するメニスカス形状とし
    たことを特徴とする請求項1に記載の投写レンズ。
  6. 【請求項6】前記第2のレンズ群の、周辺部における形
    状をスクリーン側に頂点を有するメニスカス形状とした
    ことを特徴とする請求項5に記載の投写レンズ。
  7. 【請求項7】前記第2のレンズ群の、中央部におけるパ
    ワーを1/f2、前記投写レンズ全系のパワーを1/f0
    としたとき、パワーの比f0/f2を |f0/f2|≦0.05 としたことを特徴とする請求項5または6に記載の投写
    レンズ。
  8. 【請求項8】前記第4のレンズ群は、少なくとも中央部
    が両凸であることを特徴とする請求項1に記載の投写レ
    ンズ。
  9. 【請求項9】前記第4レンズ群の入射面を、その中心部
    から周辺部にかけて曲率が小さくなる非球面形状とした
    ことを特徴とする請求項8に記載の投写レンズ。
  10. 【請求項10】前記第4のレンズ群の、中央部における
    パワーを1/f4、前記投写レンズ全系のパワー1/f0
    としたとき、パワーの比f0/f4を、 0.23≦f0/f4≦0.32 としたことを特徴とする請求項8または9に記載の投写
    レンズ。
  11. 【請求項11】前記第5のレンズ群の、中央部における
    パワーを1/f5、前記投写レンズ全系のパワー1/f0
    としたとき、パワーの比f0/f5を、 −0.65≦f0/f5≦−0.56 としたことを特徴とする請求項1に記載の投写レンズ。
  12. 【請求項12】前記第2レンズ群は、出射面中央部の湾
    曲方向と周辺部の湾曲方向とが逆転する形状を持つこと
    を特徴とする請求項1に記載の投写レンズ。
  13. 【請求項13】画像表示素子が表示する画像をスクリー
    ン上に投写して拡大表示する投写レンズにおいて、スク
    リーン側から画像表示素子側にかけて順に、 非球面を備え、中心部が正のパワーを持ち、周辺部が両
    凹形状で負のパワーを有する第1のレンズ群と、 非球面を備え、中心部のパワーが正の 第2のレンズ群
    と、 全系のパワーに対して7割以上の正のパワーを有する両
    凸形状の第3のレンズ群と、 非球面を備え、中心部から周辺部に向かって除々に曲率
    を小さくしてそのパワーが弱くなるような形状を有し、
    前記画像表示素子の画面周辺部から入射される光を前記
    第3レンズ群に向けて広げる作用を有する第4レンズ、
    及び 最も画像表示素子側に位置し、負のパワーを有するとと
    もにスクリーン側に凹を向けた形状を備える第5レンズ
    群と、 を配置し、前記第1、第2、第4、第5のレンズ群の中
    央部におけるパワーを各々1/f1、1/f2、1/
    3、1/f4、1/f5、前記投写レンズ全系のパワー
    1/f0としたとき以下の条件を満足し、かつ前記第5
    群レンズ群の光出射面と画像表示面との距離dとしたと
    き、以下の条件を満足するようにして該第5群レンズ出
    射面における界面反射を抑制するように構成したことを
    特徴とする投写レンズ。 0.23≦f0/f1≦0.32 −0.007≦f0/f2≦0.05 0.23≦f0/f4≦0.32 −0.65≦f0/f5≦−0.56 d/f0≧0.35
  14. 【請求項14】スクリーン側に曲率中心を有する円弧状
    に湾曲した画像表示面を有する画像表示素子と、請求項
    1、12または13に記載の投写レンズとを組み合わせ
    て用いたことを特徴とする画像表示装置。
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