JP3428254B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP3428254B2
JP3428254B2 JP27815995A JP27815995A JP3428254B2 JP 3428254 B2 JP3428254 B2 JP 3428254B2 JP 27815995 A JP27815995 A JP 27815995A JP 27815995 A JP27815995 A JP 27815995A JP 3428254 B2 JP3428254 B2 JP 3428254B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字信号に応じて
インク滴を吐出して、記録紙等の記録媒体上にインク像
を形成するオンデマンド型インクジェットプリンタの記
録ヘッド、より詳細にはノズルプレートの表面構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録ヘッドは一般に、
インク滴の吐出ノズル、ノズルと連通した圧力室及びイ
ンク供給口、圧力室にインク吐出エネルギーを与える圧
力発生素子、圧力室及びインク供給口と圧力発生素子と
を隔てる膜状の振動板を備えている。
【0003】インクジェット式記録ヘッドは、記録用紙
にほとんど接触する程度の距離を保って印刷を実行する
と共に、画像を形成するインクには染料等の固形成分を
含むため、ノズルプレートに紙粉や増粘したインク等の
異物が付着しやすく、これがノズルの目詰まり発生の原
因となる。
【0004】そのため、ノズル周辺に第1のクレータ部
を形成し、ノズルプレートとノズルとの段差を持たせ、
異物のノズルへの付着を少なくしている。
【0005】加えて、一定時間毎あるいはノズルクリー
ニング動作時にゴム板や布材等からなるワイパーにより
ノズルプレートをワイピングあるいはラビングして、紙
粉やホコリ、増粘インク等の異物を除去することが行わ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高密度
化を行いノズルの配列ピッチが141μm間隔、即ち1
インチ当たり180ノズルの密度になると、各ノズル毎
に独立したクレータ部を形成すると、隣接するノズルの
クレータ部の壁が極めて薄くなり形成が困難であると共
に、各々のクレータ形状が小さくなり、ワイピングによ
るクレータ内の拭き取り性が低下してしまい、紙粉やホ
コリ、増粘インク等の異物をノズル周辺から除去できな
いことが起こる。そのため、図8に示すように1列のノ
ズル2,2,2・・・及びノズル3,3,3・・・の周
囲に長穴状の共通となる第1のクレータ部20及び30
を形成している。
【0007】このように構成されたノズルプレートをワ
イパーにより一方向からワイピングした場合、まずワイ
パーが進んでノズルプレート上に付着している紙粉やホ
コリ、増粘インク等の異物が拭き取られる。続いて、ワ
イパーがクレータ部20に到達すると、クレータ部には
段差となる直線状の壁20aがあるため、ワイパーは段
差を下ってクレータ部20内即ちノズル2の周辺を拭き
取ってゆく。しかし、直線状の壁20bの段差を上がる
際に異物を拭き取りながら進むことができず、これまで
拭き取りながらワイパーに堆積させてきた異物の一部を
20bに落としてしまう。これに続いてワイピングされ
る第1のクレータ部30にても同様で、第1のクレータ
部内即ちノズル周辺に異物が落とされてしまうことにな
る。ラビングはこの逆で、第1のクレータ部20及び3
0部内の直線状の段差20a及び30aにて、異物が拭
き落とされてしまう。このような場合、異物がノズル部
に接触してしまうことがあり、インク滴の吐出を不安定
にしたり全く吐出できなくなったりして印字品質を低下
させるという不都合が生じる。
【0008】更に、ワイピングやラビング手段によって
ノズルプレート上から除去された異物がワイパー上に残
ることにより、次回のワイピングやラビング手段によっ
て異物をノズルプレート上、特に第1のクレータ部内に
再び運び込むことがある。
【0009】このような異物の拭き落としやワイパーに
よる運び込みの発生頻度は、印刷速度や印刷品質の向上
を図るための多ノズル化により、さらに増加してしま
う。
【0010】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的とすることころはノズルプレー
ト及びワイパーに付着した紙粉やホコリ、増粘インク等
の異物をノズル周辺に持ち込まないよう第2のクレータ
部でトラップさせるインクジェット式記録ヘッドを提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
式記録装置は、複数の圧力発生室のそれぞれに連通して
一定ピッチで列状に配列された複数のノズルと、ノズル
を囲むようにして形成された第1のクレータ部とを有す
るノズルプレートを備えたインクジェット式記録ヘッド
と、ノズルプレートの表面を払拭するワイパーと、吸引
手段と連結され、複数のノズルを封止するようにノズル
プレートの表面に当接させるキャップと、を有するイン
クジェット式記録装置であって、ワイパーによるワイピ
ング方向にノズル列と並設された第2のクレータ部をさ
らに有し、第1、第2のクレータ部は、ノズルプレート
のキャップに封止される領域内に配置されており、第2
のクレータ部は、底部に撥水層が形成されていることを
特徴とする。また、係るインクジェット記録装置におい
て、第2のクレータ部のノズル並び方向の長さが、第1
のクレータ部のノズル並び方向の長さよりも長いことを
特徴とする。また、係るインクジェット記録装置におい
て、第2のクレータ部が長穴状の直線部を有することを
特徴とする。また、係るインクジェット記録装置におい
て、第2のクレータ部の深さが第1のクレータ部の深さ
と同等であることを特徴とする。
【0012】また、前記第1及び第2のクレータ部が記
録装置の吸引手段に連通したノズル保護キャップの当た
る範囲内に形成されていることを特徴とする。
【0013】更に、前記第2のクレータ部のノズル並び
方向の長さが、前記ノズルの周囲に形成されたクレータ
部よりも長いことを特徴とする。
【0014】更に、前記第2のクレータ部が長穴状の直
線部を有することを特徴とする。
【0015】更に、前記第2のクレータ部が記録装置に
取り付けられたワイピング手段によるワイピング方向の
上流側に形成されていることを特徴とする。
【0016】更に、前記第2のクレータ部が前記ワイピ
ング方向の上流側、及び下流側すなわち記録装置に取り
付けられたラビング手段によるラビング方向の上流側に
形成されていることを特徴とする。
【0017】更に、前記第2のクレータ部の深さが前記
第1のクレータ部の深さと同等であることを特徴とす
る。
【0018】更に、前記第1のクレータ部の形状が同一
列の前記ノズル全てを囲むように前記ノズルの配列方向
に凹部と凸部とからなる波形の壁を備えていることを特
徴とする。
【0019】更に、前記第2のクレータ部が複数形成さ
れていることを特徴とする。
【0020】更に、前記第2のクレータ部の前記ノズル
に向かって外側に相当する壁の形状が、前記ノズルの配
列方向に凹部と凸部とからなる波形の壁を備えているこ
とを特徴とする。
【0021】更に、前記第1のクレータ部及び前記第2
のクレータ部に撥水層が形成されていることを特徴とす
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0023】図1は、本発明の実施例であるインクジェ
ット式記録ヘッドの構成を示す断面図である。ノズルプ
レート1は、図2に示したように一定ピッチで形成され
たノズル2,2,2・・・及び3,3,3・・・を2列
備えていて、スぺーサ5、及び弾性板6と一体に積層さ
れてフレーム7に固定されて、圧力発生室8,9、イン
ク供給口10,11及び共通のインク室12,13を形
成している。
【0024】15は圧電振動子で、本実施例では圧電材
料16と電極17,18とを交互に積層して電界方向と
直角方向(図中上下方向)に変位する縦振動モードを備
えたのもので、先端が振動板6の脚部19に固定され、
また後端が固定板21を介してフレーム7に固定されて
いる。
【0025】図2は、前述のノズルプレートの一実施例
を示す上面図であって、図中符号20,30は、ノズル
2,2,2・・・の列、及びノズル3,3,3・・・の
列を取り囲むように形成された第1のクレータ部で、ノ
ズル2,2,2・・・、及びノズル3,3,3・・・に
対応した独立の丸形クレータである。本実施例のノズル
ピッチは282μm間隔、即ち1インチ当たり90ノズ
ルの密度であり、直径200μmのクレータ部を形成し
ても隣接するクレータ部の壁を82μm確保することが
できる。
【0026】ここでワイピング及びラビングについて説
明する。
【0027】ワイピングはゴム板等からなるブレードに
よりノズルプレート上の拭き取りを行う。ラビングはイ
ンク吸収性に富んだ微細な繊維を編み固めた布材のブレ
ードによりワイピングよりも強い拭き取りを行う。イメ
ージ的には、木材板を粗目のペーパーで擦るのがラビン
グで、細目のペーパーで仕上げるのがワイピングとな
り、どちらも木材板を擦っているものの、ラビングでは
大きな凹凸(≒異物)を強く擦り落としていることにな
る。
【0028】図9に、ワイピング及びラビング動作の説
明図を示す。
【0029】本実施例のインクジェット式記録装置で
は、ワイピングとラビングを行うブレードを一体に接着
し、ワイパーと呼ぶ。図9ではワイパーWの右側にワイ
ピング材のブレードBが、左側にはラビング材のブレー
ドAが接着されている(図9(イ))。
【0030】ワイピング或はラビング動作時には、イン
クジェット式記録ヘッドの走査方向に対して緩衝するよ
うにワイパーWが突出する仕組みになっている(図9
(ロ)及び(ニ))。
【0031】インクジェット式記録ヘッドは走査方向に
移動し、これによりノズルプレート1はワイパーWによ
って拭き取りが行われている(図9(ハ)及び
(ホ))。
【0032】この時、ワイパーWの拭き取り方向によ
り、ワイピングかラビングかが決定する。
【0033】図9(ハ)では、ワイピング材Bがノズル
プレート上を拭き取っていることからワイピングが、図
9(ホ)では、ラビング材Aがノズルプレート上を拭き
取っていることからラビングが、それぞれ行われてい
る。
【0034】更に、インク吸引を伴うノズルプレートの
クリーニング動作について説明する。
【0035】まず、吸引キャップのノズルプレートに対
する密着性を良くするために、異物除去のワイピングを
行う。続いてインク吸引を行い、次にインク吸引によっ
てノズルプレート上に付着した不要なインクをワイピン
グによって除去する。といった一連の動作となり、より
強いクリーニングを必要とする際、インク吸引前にラビ
ング動作を追加してノズルプレート上の異物拭き取りを
行う。
【0036】ここで、クリーニング動作におけるインク
吸引時や印刷を行わない時にノズルの目詰まりを防ぐた
めのノズル保護キャップ60は、図10に示すようにノ
ズルプレート1上の第1のクレータ部20及び30、第
2のクレータ部50、ノズル2,2,2・・・及び3,
3,3・・・を蓋で覆うように被さって、ノズルプレー
トと密着する。ノズル保護キャップ60にはインクの流
路が設けられており、ポンプ等の吸引手段に接続され
て、インク吸引を行う。
【0037】第2のクレータ部50及び第1のクレータ
部20及び30は、スパッタリングやメッキにより厚さ
5乃至30μmの金属層24を形成している。
【0038】このクレータ部20,30及び50には、
インクに対して非親和性を示す材料で撥水層25が形成
されている。
【0039】図2に示した第2のクレータ部50は、ノ
ズル2,3から見てワイピングの上流側に形成されてい
る。このため、ワイピングの際は第1のクレータ20及
び30にワイパーWが到達する前に、必ず第2のクレー
タ部50にてワイピング動作が行われる。第2のクレー
タ部50には長穴状の直線の壁50a,50bが形成さ
れている。これにより、ワイピング動作時にワイパーW
のワイピング材Bに蓄積されている異物、及びノズルプ
レートから拭き取られた紙粉や増粘インク等の異物は、
壁50aの段差により第2のクレータ部50内に運び込
まれた後、壁50bの段差でワイパーWから拭き落とし
易くされている。こうして第1のクレータ部20及び3
0にワイパーWが到達する前に、第2のクレータ部50
によって異物をトラップすることができる。
【0040】更に、第2のクレータ部のノズル並び方向
の長さが第1のクレータ部のノズル並び方向の長さより
も長くなっている。これにより、ワイピング動作時の第
2のクレータ部による異物トラップ効果が全ノズルに対
して有効となる。
【0041】図2に示された符号40は、ノズル保護キ
ャップ60の当たり想定線である。この図から、前述の
ノズル及びクレータ部全てがキャップ内に収まることに
より、ノズル周辺に付着してしまった異物やワイパーW
によって第2のクレータ部50に拭き集められた紙粉や
ホコリ、増粘インクなどの異物を、吸引によりノズルプ
レート上から除去することが可能になる。特に第2のク
レータ部がキャップ内に収まっていることにより、壁5
0bの直線状の段差を利用して拭き集められた異物がノ
ズルプレート上に堆積せずに除去され、最適なインク滴
の吐出環境を維持できる。
【0042】図3は、前述のノズルプレートの一部を示
す部分断面図である。
【0043】この図より、本実施例のノズルプレートで
は、第1のクレータ部20と第2のクレータ部50との
深さが同一であることがわかる。このように第1のクレ
ータ部と第2のクレータ部との深さが同一であることか
ら、金属層24及び撥水層25を全クレータ部に対し同
時に形成することができ、作業効率のアップと無用のコ
ストアップを防ぐことが可能になる。
【0044】更に、撥水層25が第1のクレータ部及び
第2のクレータ部全てに形成されていることにより、異
物がクレータ部の平面上に付着しにくく、また付着した
場合でも固着しにくい。そのため、異物はワイピング及
びラビングにより第2のクレータ部の平面をワイパーに
よって拭き取られた後クレータの壁部により拭き落とさ
れ、インク吸引時に容易に除去することができる。
【0045】また、第1のクレータ部20の壁と、第2
のクレータ部50の壁50a,50bの形状が同一であ
ることから、ワイピング時に第2のクレータ部50がな
ければ、容易に異物が第1のクレータ部20内即ちノズ
ル2の周辺に付着してしまうことがわかる。
【0046】図4は、前述のノズルプレートの他の実施
例を示す上面図であって、2列のノズル2,2,2・・
・及び3,3,3・・・の各々のノズルピッチが141
μm間隔、即ち1インチあたり180ノズルの密度であ
るため、第1のクレータ部20及び30は同一列内のノ
ズル全てを囲う長穴状の共通のクレータ形状を設け、ワ
イパーWによるノズルプレート特にノズル周辺の拭き取
り性を確保している。
【0047】このように各列のノズル2,2,2・・
・、及び3,3,3・・・に対して同一のクレータ部2
0,30で取り囲むことによって、各ノズル2,2,2
・・・、3,3,3・・・をそれぞれ独立のクレータ部
で取り囲む場合よりも金属層24を簡単に形成すること
が可能になる。
【0048】本実施例のノズルプレートでは、2つのノ
ズル列から見てワイピングの上流側、及び下流側即ちラ
ビングの上流側にそれぞれ第2のクレータ部50,51
が、ノズル保護キャップの当たり想定線40内に設けら
れている。これによりワイピング時には壁50b,51
bが異物を拭き落として堆積する機能を果たし、ワイピ
ングとは方向が逆になるラビング時には壁50a,51
aが同様の機能を発揮した上で、キャップによるインク
吸引により、拭き集めた異物をノズルプレート上から除
去する。
【0049】更に、第2のクレータ部がワイピング及び
ラビングの上流側に形成されていることにより、ワイパ
ーWに拭き取られ集められた異物は、次回のワイピング
あるいはラビング時に第1のクレータ部まで到達する前
に第2のクレータ部により拭き落とされ、インク吸引に
よって除去することが可能になる。
【0050】また、第2のクレータ部をできるだけ第1
のクレータ部に近づけることにより、ノズルプレート上
の異物をノズル部周辺に持ち込まず、できるだけ多く第
2のクレータ部内に拭き落とすことができるのは明らか
である。
【0051】図5は、前述のノズルプレートの他の実施
例を示す上面図である。
【0052】本実施例のノズルプレートでは、第2のク
レータ部がワイピングの上流側及びラビングの上流側に
それぞれ2個ずつ形成されていることにより、第2のク
レータ部の壁を利用した異物の拭き落とし性をより向上
している。特に連続紙などを使った印刷では、ノズルプ
レートがミシン目上を通過するなどの動作が発生した際
に、カット紙よりも多大な紙粉がノズルプレートに付着
してしまう。このような場合、複数形成された第2のク
レータ部によって、ワイピング時には第2のクレータ部
50,51,52,53の壁50a,51a,52a,
53aが異物の拭き落とし効果を発揮する。同様に、ラ
ビング時には第2のクレータ部50,51,52,53
の壁50b,51b,52b,53bが異物の拭き落と
し効果を発揮する。
【0053】更に、第1のクレータ部がワイピングの下
流方向に波形の壁を形成していることにより、万が一ノ
ズル周辺に異物が付着してしまった際にでも、ワイピン
グによるノズル部周辺からの異物の掻き出しが可能とな
る。この波形の壁による異物の掻き出しについて、図6
を用いて説明する。
【0054】図中矢印方向にブレードBによりワイピン
グされると、ブレードBがその弾性により直線状の壁2
0aから第1のクレータ部20に侵入し、撥水層25を
ワイピングしてここに付着している紙粉やホコリ、増粘
インク等の異物を第1のクレータ部20の他端の波形の
壁20bに向かって拭き取りながら(図6(イ))ノズ
ル側に突き出した凸部に至り(図6(ロ))、ここから
波形の壁20bの凹部に紙粉やホコリ、増粘インク等の
異物を寄せ集める(図6(ハ))。これにより紙粉や増
粘インク等の異物の厚みが厚くなる上、ブレードBによ
る掻き取りの力が凹部の各端点に集中することにより、
異物を第1のクレータ部20から容易に掻き出すことが
可能になる。
【0055】ついでブレードBは他方の第1のクレータ
部30に侵入して上述と同様の工程により異物を掻き出
す。
【0056】なお、本実施例によると、第1のクレータ
部20、30に形成された波形の壁20b、30bの凹
凸部は、ノズル2,2,2・・・及び3,3,3・・・
の間にノズル側に突き出した凸部が形成されているた
め、もし異物の掻き残しが発生してしまった際でも、ノ
ズル部と異物の掻き集め部との距離が従来より大きくな
り、インク滴の吐出に与える悪影響を小さくすることが
可能になる。
【0057】また、上述の実施例においてはワイピング
方向の下流側にだけ波形の壁を形成するようにしている
が、両側の壁を共に波形にすると、ワイピング及びラビ
ング両方に対して、クリーニングの方向に関りなくノズ
ル部周辺の異物を掻き出すことができる。
【0058】図7は、前述のノズルプレートの他の実施
例を示す上面図である。
【0059】本実施例のノズルプレートでは、第2のク
レータ部50、51がワイピング及びラビングの上流部
にそれぞれ1つづつ設けられ、直線状の壁50b及び5
1aがそれぞれワイピング時及びラビング時に、異物の
拭き落とし効果を発揮する。
【0060】更に、全てのクレータ部がノズル保護キャ
ップの当たり想定線内に形成されていることによる、イ
ンク吸引時における異物除去の効果も明らかである。
【0061】また、第2のクレータ部50、51の、ノ
ズルから見て外側に相当する壁50a、51bは波状の
壁を形成している。図6を用いて説明した通り、波状の
壁を形成することにより異物掻き出しの効果があること
から、壁51bはワイピングによって第2のクレータ部
51に堆積した異物を、壁51aはワイピングとは方向
の異なるラビングによって第2のクレータ部50に堆積
した異物を、それぞれノズルプレート上からインク吸引
を行わずに除去することができる。そして、ワイパーW
に蓄積させてノズルプレート上から除去した異物は、次
回のワイピング時に壁50bにより拭き落とされ、イン
ク吸引によってノズルプレートから除去される。
【0062】なお、上述の実施例においては、圧力発生
室のインクを加圧するアクチュエータとして圧電振動子
を用いたものに例をとって説明したが、圧力発生室内に
発熱素子を封入して、熱エネルギーによりインクを吐出
させるバブルジェット式記録ヘッドのノズルプレートに
適用しても同様の効果をもたらすことは明らかである。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、複数の圧力発生室のそ
れぞれに連通して一定ピッチで列状に配列された複数の
ノズルと、ノズルを囲むようにして形成された第1のク
レータ部とを有するノズルプレートを備えたインクジェ
ット式記録ヘッドと、ノズルプレートの表面を払拭する
ワイパーと、吸引手段と連結され、複数のノズルを封止
するようにノズルプレートの表面に当接させるキャップ
と、を有するインクジェット式記録装置であって、ワイ
パーによるワイピング方向にノズル列と並設された第2
のクレータ部をさらに有し、第1、第2のクレータ部
は、ノズルプレートのキャップに封止される領域内に配
置されており、第2のクレータ部は、底部に撥水層が形
成されていることにより、第2クレータ部に掻き集めら
れた紙粉やホコリ、増粘インク等の異物を、ノズルプレ
ートの封止を阻害することなく吸引によりノズルプレー
トから容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す部分断面図
である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す上面図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示す部分断面図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例を示す上面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す上面図である。
【図6】ノズルプレート上でのクリーニング工程を模式
的に示す図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す上面図である。
【図8】従来のノズルプレートを示す上面図である。
【図9】ワイピング・ラビング動作の説明図である。
【図10】ノズルプレートとノズル保護キャップの当た
りを示す図である。
【符号の説明】
1:ノズルプレート 2、3:ノズル 6:振動板 7:フレーム 8、9:圧力発生室 10、11:インク供給口 12、13:共通のインク室 15:圧電振動子 20、30:第1のクレータ部 24:金属層 25:撥水層 40:ノズル保護キャップ当たり想定線 50、51、52、53:第2のクレータ部 60:ノズル保護キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/135 B41J 2/165

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧力発生室のそれぞれに連通して
    一定ピッチで列状に配列された複数のノズルと、前記ノ
    ズルを囲むようにして形成された第1のクレータ部とを
    有するノズルプレートを備えたインクジェット式記録ヘ
    ッドと、 前記ノズルプレートの表面を払拭するワイパーと、 吸引手段と連結され、前記複数のノズルを封止するよう
    に前記ノズルプレートの表面に当接させるキャップと、
    を有するインクジェット式記録装置であって、 前記ワイパーによるワイピング方向に前記ノズル列と並
    設された第2のクレータ部をさらに有し、 前記第1、第2のクレータ部は、前記ノズルプレートの
    前記キャップに封止される領域内に配置されており、 前記第2のクレータ部は、底部に撥水層が形成されてい
    ることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のクレータ部のノズル並び方向
    の長さが、前記第1のクレータ部のノズル並び方向の長
    さよりも長いことを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のクレータ部が長穴状の直線部
    を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    ト式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のクレータ部の深さが前記第1
    のクレータ部の深さと同等であることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット式記録装置。
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