JP5403135B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液滴を吐出する吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドを含む液体吐出装置に関する。
インク吐出特性を高めるために、吐出面におけるノズルの開口周縁に撥水膜が形成されたインクジェットヘッドがある。このようなインクジェットヘッドにおいて、吐出面を払拭するワイパから撥水膜を保護するために、吐出面に形成された長穴の底部にノズルの開口を配置する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−334910号公報(図7)
このようなインクジェットヘッドにおいては、吐出面をクリーニングするワイパを吐出面に接触させたときに、各凹部に対するワイパの接触圧力が不均一となり、吐出面を効率良くクリーニングすることができなくなると共に、ワイパや吐出面が部分的に劣化する。
そこで、本発明の目的は、吐出面を効率良くクリーニングすることができると共に、ワイパや吐出面が部分的に劣化するのを抑制することができる液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、液滴を吐出する複数の吐出口が一方向に配列して複数の吐出口列が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、前記吐出面を前記一方向に払拭するワイパとを備えており、前記吐出面は、前記一方向に延在しつつ前記一方向に直交する直交方向に互いに平行に配置されていると共に、底部に前記吐出口列が形成された複数の第1凹部及び前記吐出口列が形成されていない複数の第2凹部と、少なくとも前記第1凹部の底面に形成された撥液膜とを有しており、前記第2凹部とこれに最も近くで隣接する前記第1凹部とが、前記一方向に関して、互いに同じ長さを有しており、前記直交方向に関して、互いに同じ幅を有すると共に、前記直交方向に関して、前記複数の第1凹部のうち最も短い距離で隣接する前記第1凹部同士の離隔距離以上、且つ、前記複数の第1凹部のうち最も長い距離で隣接する前記第1凹部同士の離隔距離未満で、前記複数の第1凹部及び前記第2凹部が互いに隣接するように配置されている。
本発明によると、吐出面に第2凹部が形成されることによって、吐出面に第1凹部のみが形成されている場合と比較して、吐出面をクリーニングするワイパを吐出面に接触させたときに、各凹部に対するワイパの接触圧力の均一化を図ることができる。これにより、吐出面を効率良くクリーニングすることができると共に、ワイパや吐出面が部分的に劣化するのを抑制することができる。
本発明の実施形態によるインクジェットプリンタの内部構成を示す概略図である。 図1に示すインクジェットヘッドの上面図である。 図2に示す一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3に示すIV-IV線に係る断面図である。 図4に示すノズル孔の拡大断面図である。 図4に示す吐出面の部分拡大図である。 図1に示すインクジェットヘッドの製造工程を示すブロック図である。 図4に示すインクジェットヘッドの製造工程を説明ずるための図である。 図7に示すマスキング材圧着工程を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
インクジェットプリンタ(以降、単にプリンタと記す)1は、ライン式のカラーインクジェットプリンタである。プリンタ1は、図1に示すように、直方体形状の筐体1aを有している。筐体1aの上部には、排紙部31が設けられている。筐体1a内は、上から順に3つの空間A、B、Cに区分できる。空間A及びBは、排紙部31に連なる用紙の搬送経路が構成された空間である。空間Aでは、用紙の搬送と用紙への画像形成とが行われる。空間Bでは、用紙の収容と空間Aへの供給が行われる。空間Cは、インク供給源が収容されており、インクの供給が行われる。
空間Aには、4つのインクジェットヘッド(以降、単にヘッドと記す)2、用紙を搬送する搬送ユニット20、用紙をガイドするガイド部等が配置されている。4つのヘッド2は、主走査方向に長尺なラインヘッドであって、略直方体の外形形状を有する。4つのヘッド2の下面(吐出面2a:図4及び図6参照)から、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインク滴が吐出される。各ヘッド2は、副走査方向に所定ピッチで並んでいる。
搬送ユニット20は、図1に示すように、ベルトローラ6、7および両ローラ6、7間に巻回されたエンドレスの搬送ベルト8に加え、搬送ベルト8の外側に配置されたニップローラ5及び剥離プレート13、搬送ベルト8の内側に配置されたプラテン9、テンションローラ10等を有している。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、搬送モータMによって、図1中時計回りに回転する。このとき、搬送ベルト8は、太矢印に沿って走行する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、搬送ベルト8の走行に伴い、図1中時計回りに回転する。ニップローラ5は、ベルトローラ6に対向配置され、前段のガイド部から供給された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえつける。剥離プレート13は、ベルトローラ7に対向配置され、用紙Pを外周面8aから剥離して後段のガイド部に導く。プラテン9は、4つのヘッド2に対向配置され、搬送ベルト8の上側ループを内側から支える。これにより、外周面8aとヘッド2の吐出面2aとの間には、画像形成に適した所定の間隙が形成される。テンションローラ10は、下側ループを下方に付勢する。これにより、搬送ベルト8の弛みがなくなる。
ガイド部は、搬送ユニット20を挟んで両側に配置されている。上流側のガイド部は、2つのガイド27a、27b及び一対の送りローラ26を有する。このガイド部は、給紙ユニット1bと搬送ユニット20とを繋ぐ。下流側のガイド部は、2つのガイド29a、29bおよび二対の送りローラ28を有する。このガイド部は、搬送ユニット20と排紙部31とを繋ぐ。
空間Bには、給紙ユニット1bが配置されている。給紙ユニット1bは、給紙トレイ23及び給紙ローラ25を有する。このうち、給紙トレイ23は、筐体1aに対して着脱可能である。給紙トレイ23は、上方に開口した箱体であって、複数の用紙Pを収納する。給紙ローラ25は、給紙トレイ23内で最も上方にある用紙Pを送り出し、後段のガイド部に供給する。
上述したように、空間A及び空間Bによって、給紙ユニット1bから搬送ユニット20を介して排紙部31に至る用紙搬送経路が形成されている。給紙トレイ23から繰り出された用紙Pは、送りローラ26によって搬送ユニット20に供給される。用紙Pが各ヘッド2の真下を副走査方向に通過する際、順にヘッド2からインク滴が吐出されて、用紙P上にカラー画像が形成される。用紙Pは、搬送ベルト8の右端で剥離され、さらに2つの送りローラ28によって上方に搬送される。各ガイド部における用紙Pの搬送は、各ガイド27a、28b、29a、29bに沿う。さらに、用紙Pは、上方の開口30から排紙部31に排紙される。
ここで、副走査方向とは、搬送ユニット20において用紙Pが搬送されるときの搬送方向に平行な方向であって、主走査方向とは、水平面に平行且つ副走査方向に直交する方向である。
空間Cには、インクタンクユニット1cが筐体1aに対して着脱可能に配置されている。インクタンクユニット1cには、4つのインクタンク49が並んで収納されている。インクタンク49内のインクは、対応するヘッド2に対してチューブ(図示せず)を介して供給される。
次に、ヘッド2について説明する。なお、図3では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及びノズル孔108を実線で描いている。
図2に示すように、ヘッド2は、4つのアクチュエータユニット21が、流路ユニット9の上面9aに固定されている。図3及び図4に示すように、流路ユニット9は、圧力室110等を含むインク流路が内部に形成されている。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、図示しないドライバICに駆動されることによって、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
流路ユニット9は、直方体形状となっている。流路ユニット9の上面9aには、図示しないインクリザーバからインクが供給される計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の内部には、図2及び図3に示すように、インク供給口105bに連通するマニホールド流路105及びマニホールド流路105から分岐した副マニホールド流路105aが形成されている。流路ユニット9の下面には、多数の吐出口108a(ノズル孔108の開口)が、マトリクス状に配置された吐出面2aが形成されている。流路ユニット9の上面9aには、圧力室110が、ノズル孔108と同様に、マトリクス状に多数配列されている。
本実施形態では、アクチュエータユニット21と対向する領域において、主走査方向に配列された複数の圧力室110が形成する圧力室列が、副走査方向に互いに平行に16列配列されている。各圧力室列に含まれる圧力室110の数は、アクチュエータユニット21の外形形状(台形形状)に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。吐出口108aもこれと同様の配置がされている。このため、吐出面2aにおいては、圧力室110の列に対応して、主走査方向に配列された複数の吐出口108aが形成する吐出口列が、副走査方向に互いに平行に16列配列されている(図6参照)。
図4に示すように、流路ユニット9は、ステンレス鋼など金属材料からなる9枚のプレート122〜130及びプレート130の表面に形成されたニッケルのメッキ層131から構成されている。プレート122〜130及びメッキ層131は、主走査方向に長尺な矩形状の平面を有する。
プレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、プレート122〜130に形成された貫通孔が連結され、流路ユニット9内に、マニホールド流路105から副マニホールド流路105a、そして副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経てノズル孔108の吐出口108aに至る多数の個別インク流路132が形成される。
リザーバユニットからインク供給口105bを介して流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105から副マニホールド流路105aに分岐される。副マニホールド流路105a内のインクは、各個別インク流路132に流れ込み、絞りとして機能するアパーチャ112及び圧力室110を介してノズル孔108に至る。
ノズルプレート130の下方の面(搬送される用紙Pと対向する面)が、吐出面2aである。図5及び図6に示すように、吐出面2aには、一定の幅(本実施形態においては160μm)で主走査方向に延在する16本の溝109a及び10本のダミー溝109bが、副走査方向に互いに平行に配列されている。溝109aの底部では、吐出口108aが主走査方向に配列された1本の吐出口列を構成している。溝109aは、ノズルプレート130の下方の面、及び、メッキ層131に係る吐出口列を露出させる長穴の内壁面によって画定されている。ダミー溝109bは、ノズルプレート130の下方の面、及び、メッキ層131に係る長穴の内壁面によって画定されている。また、溝109a及びダミー溝109bの底部を含む吐出面2a全域に、撥水膜2bが形成されている。なお、メッキ層131の厚み、すなわち、溝109a及びダミー溝109bの深さは、3μmである。
吐出面2aの各アクチュエータユニット21に対向する領域には、副走査方向に関する一方(図6上方)から順に、2本の溝109aで構成される溝群X1、4本の溝109aで構成される3つの溝群X2〜X4、及び、2本の溝109aで構成される溝群X5が配列されている。互いに隣接している溝群X1〜X5間の副走査方向に関する離隔距離l1〜l4のそれぞれが、各溝群X1〜X5内において互いに隣接している溝109a間の副走査方向に関する離隔距離la〜lkのいずれよりも大きくなっている。なお、各溝群X1〜X5内における溝109a同士の離隔距離la〜lkのうち、離隔距離lcが最も短いものとする。なお、本実施形態では、離隔距離lf、liが離隔距離lcとほぼ等しくなっている。
ダミー溝109bは、各溝群X1〜X5の副搬送方向に関する両側にそれぞれ配置されており、副走査方向に隣接する溝109aと互いに平行に且つ同じ長さで延在している。各ダミー溝109bと互いに隣接する溝109aとの副走査方向に関する離隔距離lxが同じになっている。また、当該離隔距離lxは、溝109a同士の副走査方向に関する離隔距離lcと同じになっている。
ヘッド2の製造方法を、ノズルプレート130の形成工程を中心に説明する。図7に示すように、ヘッド2の製造方法は、ノズル孔形成工程と、撥水膜形成工程と、マスキング材圧着工程と、撥水膜除去工程と、マスキング材剥離工程とを有している。
ノズル孔形成工程においては、図8(a)に示すように、ノズルプレート130となる金属製の板状基材に、板状基材を貫通しつつ吐出面2aに向かって先細りとなったノズル孔108を形成する。各ノズル孔108は、ポンチによる裏面からのプレス加工と表面(吐出面2a)に対する研磨加工により形成される。ノズル孔108は、例えば、20μmの径を持つ。さらに、図8(b)に示すように、ノズル孔108が形成された板状基材の吐出口108aが開口する吐出面2aに、ニッケルのメッキ層131を形成する。メッキ層131の形成に先立って、溝109a及びダミー溝109bの平面形状を持つレジスト膜を、吐出面2a上に形成する。溝109a用のレジスト膜は、160μmの幅(短手方向の幅)を持って、吐出口列をそれぞれ覆う。ワイパによる払拭時に異物の吐出口108a内への浸入を防ぐという観点から、吐出口列の延在方向(主走査方向及びワイパによる払拭方向)に関して両端の吐出口108aは、この吐出口列を覆うレジスト膜の両端から約200μm内側に位置している。吐出口列の配置形態に対応して、溝109a用のレジスト膜は6つの群を構成している。ダミー溝109b用のレジスト膜は、160μmの幅を持ち、溝109a用のレジスト膜群をそれぞれ両側から挟むようにして、吐出面2aの一部を覆う。ダミー溝109b用のレジスト膜とこれに一番近い溝109a用のレジスト膜との距離は、離隔距離lcである。この状態で、メッキ層131が、電解メッキ法によって形成される。メッキ処理後において、メッキ層131は、吐出口列をそれぞれ露出する長穴形状の複数の開口と、吐出面2aの一部を露出する複数の開口とを持つことになる。これにより、吐出面2aに溝109a、ダミー溝109bが形成される。
撥水膜形成工程においては、図8(c)に示すように、ノズル孔形成工程で溝109a及びダミー溝109bが形成された吐出面2aに対してスプレー法で撥水剤を塗布した後に、ノズルプレート130を熱処理することで、吐出面2aに撥水膜2bを形成する。塗布時には、撥水剤の一部が、吐出口108aからノズル孔108内に浸入するため、ノズル孔108の内壁面の一部にも撥水膜2b’が形成される。内壁面の撥水膜2b’は、壁面における形成状態が一定になっておらず、インクの吐出特性のばらつきの原因となる。
マスキング材圧着工程においては、図8(d)に示すように、撥水膜2bが形成された吐出面2aにマスキング材72を圧着する。具体的には、図9に示すように、マスキング材72の圧着は、マスキング用テープ部材を用いたローラ転写法で行われる。マスキング用テープ部材は、テープ基材71上にマスキング材72が積層された2層構造を持つ。圧着に際して、押圧部材のローラ73が、吐出面2aに対して主走査方向に相対移動される。ローラ73による挟持部では、マスキング材72が吐出面2aに対向接触しており、テープ基材71は背面から吐出面2aに向かって押圧される。相対移動中の押圧力は、一定である。本実施形態では、いずれの溝109aも、ほぼ離隔距離lcだけ離隔して、溝109aまたはダミー溝109bが隣接配置されている。そのため、吐出面2aに溝109aのみが形成されている場合と比較して、吐出面2aにマスキング材72を圧着するときに各溝109a内へのマスキング材72の入り込み量(深さ)が均一化される。このため、ローラ75がテープ基材71を介してマスキング材72を押圧する圧力を調整することによって、マスキング材72がノズル孔108内に入り込まないようにすることができる。
撥水膜除去工程においては、マスキング材圧着工程で吐出面2aがマスクされたノズルプレート130の吐出面2aと反対側から、プラズマエッチング処理を施す。これにより、マスキング材72にマスクされていないノズル孔108の内壁面に形成された不要な撥水膜2b’が除去される。
マスキング材剥離工程においては、撥水膜除去工程で不要な撥水膜2b’が除去されたノズルプレート130の吐出面2aからマスキング材72を剥離する。その後、ノズルプレート130を洗浄及び乾燥する。以上でノズルプレート130が完成する。
以上のように、本実施形態のヘッド2によると、吐出面2aにダミー溝109bが形成されているため、吐出面2aに溝109aのみが形成されている場合と比較して、マスキング材圧着工程において吐出面2aにマスキング材72を圧着するときに、各溝109a内へのマスキング材72の入り込み量(深さ)の均一化を図ることができる。このため、ローラ75がテープ基材71を介してマスキング材72を押圧する圧力を調整することによって、マスキング材72がノズル孔108内に入り込まないようにすることができる。これにより、各ノズル孔108内に形成された撥水膜2b’のみを精度良く除去することができ、吐出口108a間でインク吐出特性がばらつくのを抑制することができる。また、これと同様に、吐出面2aをクリーニングするワイパを吐出面2aに接触させたときに、各溝109a、109bに対するワイパの浸入深さの均一化を図ることができる。これにより、吐出面2aを効率良くクリーニングすることができると共に、ワイパや吐出面2aが部分的に劣化するのを抑制することができる。
さらに、副走査方向に関して互いに隣接するダミー溝109bと溝109aとの離隔距離が、16本の溝109aのうち最も短い距離で隣接する溝109a同士の離隔距離と同じになっているため、最も短い距離で隣接する溝109a近傍において、圧着されるマスキング材72の浸入量(深さ)が大きくなるのを抑制することができる。
また、16本の溝109a及び10本のダミー溝109bが全て同じ幅を有しているため、各溝109a及びダミー溝109bを容易に形成することができる。また、マスキング材72の浸入量の均一化に寄与する。
さらに、ダミー溝109bが、隣接する溝109aと互いに平行に且つ同じ長さで延在しているため、溝109a内へのマスキング材72の浸入量の均一化をさらに図ることができる。
加えて、ダミー溝109bが、各溝群X1〜X5の副搬送方向に関する両側にそれぞれ配置されているため、各溝群X1〜X5に係る溝109a内へのマスキング材72の浸入量の均一化を確実に図ることができる。
また、溝109a及びダミー溝109bが、ノズルプレート130の下方の面、及び、メッキ層131に係る吐出口列を露出させる長穴の内壁面によって画定されているため、溝109a及びダミー溝109bを容易且つ正確に形成することができる。
加えて、マスキング材圧着工程において、テープ基材71の表面に保持されたマスキング材72を吐出面2aに対向させた状態で、マスキング材72が吐出面2aに押圧されるように、ローラ75を、テープ基材71に接触させつつ吐出面2aの主走査方向に関する一方端部から他方に端部に向かって回転移動させる。このため、溝109aにマスキング材72を均一に入り込ませることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。上述の実施形態では、副走査方向に関して互いに隣接するダミー溝109bと溝109aとの離隔距離が、16本の溝109aのうち最も短い距離で隣接する溝109a同士の離隔距離と同じになっている構成であるが、副走査方向に関して互いに隣接するダミー溝109bと溝109aとの離隔距離は、16本の溝109aのうち最も短い距離で隣接する溝109a同士の離隔距離以上、且つ、16本の溝109aのうち最も長い距離で隣接する溝109a同士の離隔距離以下であれば、任意の距離であってよい。
また、上述の実施形態においては、16本の溝109a及び10本のダミー溝109bが全て同じ幅を有する構成であるが、溝109a及びダミー溝109bの少なくとも一部が互いに異なる幅を有していてもよい。
さらに、上述の実施形態においては、ダミー溝109bが、隣接する溝109aと互いに平行に且つ同じ長さで延在する構成であるが、少なくとも1つのダミー溝109bが、隣接する溝109aと互いに異なる長さで延在していてもよい。このとき、対象とする溝109aに比べてダミー溝109bの方を長くすることで、圧着時のマスキング材72の浸入量の均一化に寄与する。
加えて、上述の実施形態においては、ダミー溝109bが、各溝群X1〜X5の副搬送方向に関する両側にそれぞれ配置されている構成であるが、ダミー溝が、各溝群の副搬送方向に関する一方側のみに配置されていてもよいし、溝群における溝同士の間に配置されていてもよい。
また、上述の実施形態においては、溝109a及びダミー溝109bが、ノズルプレート130の下方の面、及び、メッキ層131に係る吐出口列を露出させる長穴の内壁面によって画定される構成であるが、ノズルプレートに切削加工やエッチング加工を施すことによって溝を形成する構成であってもよい。
加えて、上述の実施形態では、マスキング材圧着工程において、テープ基材71の表面に保持されたマスキング材72を吐出面2aに対向させた状態で、マスキング材72が吐出面2aに押圧されるように、ローラ75を、テープ基材71に接触させつつ吐出面2aの主走査方向に関する一方端部から他方に端部に向かって回転移動させる構成であるが、ローラ75を固定してヘッド2を移動させる構成であってもよい。また、マスキング材を吐出面2aに押圧する構成は任意のものであってよい。例えば、押圧面を有する押圧部材によって、マスキング材を吐出面2a全域に押圧する構成であってもよい。
上述の実施形態では、マスキング材72を圧着する際、ローラ75からの押圧力を調整して、マスキング材72がノズル孔108内に浸入しないようにしたが、マスキング材72の浸入を許す押圧力でマスキング材72を圧着してもよい。この場合には、ノズル孔108内の撥水膜が吐出口付近で一部残ることになるが、その残存量(吐出口からの深さ)は均一であり、上述の実施形態と同様に揃ったインクの吐出特性が得られる。
また、上述の実施形態では、ダミー溝109bとこれの一番近くに隣接する溝109aとの離隔距離lxが、溝109a同士で一番近い関係にある2つの溝109a間の距離lcに等しいとしたが、マスキング材72の圧着に際して、マスキング材72の溝109a内への浸入深さが許容されるばらつきの範囲内であれば、距離lcと異なっていても良い。例えば、各溝群X1〜X6内で、互いに隣接する溝109a同士の離隔距離が一番小さい値の平均値に等しくても良い。あるいは、各溝群X1〜X6内における互いに隣接する溝109a同士の隔離各距離の平均値に等しくても良い。
上述の実施形態では、インク滴を吐出するヘッド2に本発明を適用した例について説明したが、インク以外の他の液体を吐出するあらゆる液体吐出ヘッドに対して本発明は適用可能である。
1 プリンタ
2 ヘッド
2a 吐出面
2b 撥水膜
9 流路ユニット
71 テープ基材
72 マスキング材
75 ローラ
108 ノズル孔
108a 吐出口
109a 溝
109b ダミー溝
110 圧力室
130 ノズルプレート
131 メッキ層
X1〜X5 溝群

Claims (7)

  1. 液滴を吐出する複数の吐出口が一方向に配列して複数の吐出口列が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、前記吐出面を前記一方向に払拭するワイパとを備えており、
    前記吐出面は、前記一方向に延在しつつ前記一方向に直交する直交方向に互いに平行に配置されていると共に、底部に前記吐出口列が形成された複数の第1凹部及び前記吐出口列が形成されていない複数の第2凹部と、少なくとも前記第1凹部の底面に形成された撥液膜とを有しており、
    前記第2凹部とこれに最も近くで隣接する前記第1凹部とが、前記一方向に関して、互いに同じ長さを有しており、前記直交方向に関して、互いに同じ幅を有すると共に、
    前記直交方向に関して、前記複数の第1凹部のうち最も短い距離で隣接する前記第1凹部同士の離隔距離以上、且つ、前記複数の第1凹部のうち最も長い距離で隣接する前記第1凹部同士の離隔距離未満で、前記複数の第1凹部及び前記第2凹部が互いに隣接するように配置されていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記直交方向に関して互いに隣接する前記第1凹部と前記第2凹部との離隔距離が、互いに同じであることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記直交方向に関して互いに隣接する前記第1凹部と前記第2凹部との離隔距離が、前記複数の第1凹部のうち最も短い距離で隣接する前記第1凹部同士の離隔距離と同じであることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記複数の第1凹部が、前記直交方向に関して、前記複数の第1凹部が連続して隣接配置された複数の第1凹部群を形成しており、
    前記第2凹部が、前記第1凹部群の前記直交方向に関する両側に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第1凹部群同士の離隔距離は、前記第1凹部群に含まれる前記第1凹部同士のいずれよりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記直交方向に関して互いに隣接する前記第1凹部と前記第2凹部との離隔距離が、前記第1凹部群のそれぞれに含まれる前記第1凹部同士の離隔距離の平均と同じであることを特徴とする請求項4又は5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記液体吐出ヘッドは、前記複数の吐出口が形成された基材と、長穴が開口した前記基材上のメッキ層とを有しており、
    前記第1及び第2凹部が、前記基材の表面と、当該表面の一部を前記開口から露出させる前記長穴の内壁面とで画定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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