JP2009061700A - ノズルプレートの製造方法及びノズルプレート - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程を増やすことなく、ノズルに関する識別情報をノズルプレートに記録する。
【解決手段】プレス機51によって、ノズルプレート130となる金属製のプレート130'に、ノズル108となる貫通孔を形成する(ノズル孔形成工程)。さらに、連続して、プレス機51によって、ノズル108が形成されたプレート130'に、当該プレス機51に関連づけられた識別情報、当該プレス機51に装着されている金型54に関連づけられた識別情報、当該プレス機51に装着されているパンチ部材52に関連づけられた識別情報、「製造年度」及び「製造月」を示す配置パターンで配置された記録孔45となる貫通孔を形成する(識別情報記録工程)。
【選択図】図8

Description

本発明は、液滴を吐出するノズル孔が多数形成されたノズルプレートの製造方法及びノズルプレートに関する。
印刷用紙等の被記録媒体にノズルからインク滴を吐出して画像を形成するインクジェットヘッドの流路部分は、孔が形成された複数のプレート部材が積層されることによって構成されている。そして、ノズルを構成するプレート部材であるノズルプレートにおいては、プレス機によって、一枚の金属板にパンチ部材を貫通させて、ノズルとなる貫通孔が形成されている。このとき、用いられるパンチ部材の製作誤差などにより、異なるパンチ部材を用いて形成されたノズルプレート間でノズルの形状が僅かに異なることがある。このように、ノズルの形状が異なると、ノズルに係るインク吐出特性が変化する。例えば、互いに異なる色のインク滴を吐出するカラーインクジェットプリンタのように、複数のインクジェットヘッドを有するインクジェットプリンタにおいて、各インクジェットヘッドのノズルのインク吐出特性が異なると、印刷画像品質が低下してしまう。この点、プレート部材に設けられた情報記録部に、レーザーマーカ、ICチップ、小型シールなどを用いて、プレート部材に関する識別情報を記録する技術が知られている(特許文献1)。この技術を用いて、ノズルに関する識別情報、例えば、ノズルを形成するために用いられたパンチ部材に関連付けられた識別情報をノズルプレートに記録し、同一の識別情報が記録されたノズルプレートを用いることによって、複数のインクジェットヘッド間で、ノズルのインク吐出特性を均一化することが考えられる。
特開2005−319645号公報(図2)
上述した技術のように、レーザーマーカ、ICチップ、小型シールなどを用いてノズルプレートにノズルに関する識別情報を記録する場合、ノズルプレートに当該識別情報を記録する工程が別途必要となり、ノズルプレートのコストが高くなる。
そこで、本発明は、製造工程を増やすことなく、ノズルに関する識別情報をノズルプレートに記録することができるノズルプレートの製造方法及びこれにより製造されたノズルプレートを提供することを目的とする。
本発明のノズルプレートの製造方法は、パンチ部材が着脱可能に取り付けられているとともに押圧方向であるZ方向に移動可能なZステージ、及び、ノズルプレートとなる金属製の板材を保持するとともに前記Z方向に垂直な一平面において移動可能なXYステージを有しており、前記XYステージによって位置決めされた前記板材に、前記Zステージによって前記Z方向に移動された前記パンチ部材を貫通させて前記板材に貫通孔を形成するプレス機によって、前記板材に液滴を吐出するノズル孔となる前記貫通孔を形成するノズル孔形成工程と、前記プレス機によって、前記板材に、当該パンチ部材に関連付けられた識別情報を示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔となる前記貫通孔を形成する識別情報記録工程とを備えている。
本発明のノズルプレートは、金属製であって、パンチ部材を貫通させることによって形成された液滴を吐出するノズル孔と、当該パンチ部材を貫通させることによって形成された、当該パンチ部材に関連付けられた識別情報を示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔とを備えている。
本発明によると、1つのプレス機を用いて、ノズル孔形成工程と識別情報記録工程とを連続して行うことができるため、製造工程を増やすことなく、パンチ部材に関連付けられた識別情報、言い換えれば、ノズルに関する識別情報をノズルプレートに記録することができる。そして、同じ識別情報が記録されたノズルプレートを用いることによって、複数のインクジェットヘッド間でノズルプレートの液滴吐出特性の均一化を図ることができる。
本発明においては、前記プレス機が、前記パンチ部材を前記Z方向に関して摺動自在に保持する金型をさらに有しており、前記識別情報記録工程においては、前記プレス機によって、前記板材に、当該金型に関連付けられた識別情報を示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔となる前記貫通孔をさらに形成することが好ましい。
また、本発明においては、前記識別情報記録工程において、前記プレス機によって、前記板材に、当該プレス機に関連付けられた識別情報を示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔となる前記貫通孔をさらに形成することがより好ましい。
さらに、本発明においては、前記識別情報記録工程において、前記プレス機によって、前記板材に、製造年及び製造月の少なくともいずれかを示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔となる前記貫通孔をさらに形成するがより一層好ましい。
これらによると、ノズルプレートにさらに詳細なノズルに関する識別情報が記録されるため、複数のインクジェットヘッド間でノズルプレートの液滴吐出特性の均一化をさらに図ることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る実施形態であるノズルプレートが組み付けられたインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は、4つのインクジェットヘッド1を有するカラーインクジェットプリンタである。このインクジェットプリンタ101には、図中左方に給紙部11が、図中右方に排紙部12がそれぞれ構成されている。
インクジェットプリンタ101の内部には、給紙部11から排紙部12に向かって用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙部11のすぐ下流側には、用紙を狭持搬送する一対の送りローラ5a、5bが配置されている。一対の送りローラ5a、5bは、用紙Pを給紙部11から図中右方に送り出すためのものである。用紙搬送経路の中間部には、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻き回されたエンドレスの搬送ベルト8と、搬送ベルト8によって囲まれた領域内においてインクジェットヘッド1と対向する位置に配置されたプラテン15とを含むベルト搬送機構13が設けられている。プラテン15は、インクジェットヘッド1と対向する領域において搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持するものである。ベルトローラ7と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙部11から送りローラ5a、5bによって送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付けるものである。
図示しない搬送モータがベルトローラ6を回転させることによって、搬送ベルト8が駆動される。これにより、搬送ベルト8が、ニップローラ4によって外周面8aに押さえ付けられた用紙Pを粘着保持しつつ排紙部12に向けて搬送する。
用紙搬送経路に沿って搬送ベルト8のすぐ下流側には、剥離機構14が設けられている。剥離機構14は、搬送ベルト8の外周面8aに粘着されている用紙Pを外周面8aから剥離して、図中左方の右方の排紙部12に向けて送るように構成されている。
4つのインクジェットヘッド1は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)に対応して、搬送方向に沿って4つ並べて設けられている。つまり、このインクジェットプリンタ101は、ライン式プリンタである。4つのインクジェットヘッド1は、その下端にヘッド本体2をそれぞれ有している。ヘッド本体2は、搬送方向に直交した方向に長尺な細長い直方体形状となっている。また、ヘッド本体2の底面が外周面8aに対向するインク吐出面2aとなっている。搬送ベルト8によって搬送される用紙Pが4つのヘッド本体2のすぐ下方側を順に通過する際に、この用紙Pの上面すなわち印刷面に向けてインク吐出面2aから各色のインクが吐出されることで、用紙Pの印刷面に所望のカラー画像を形成できるようになっている。
次に、図2〜図5を参照しつつ、ヘッド本体2について説明する。図2は、ヘッド本体2の平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。なお、図3では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及びノズル108を実線で描いている。図4は、図3に示すIV−IV線に沿った部分断面図である。図5は、ノズルプレート130(後述)の部分拡大図である。
図2に示すように、ヘッド本体2は、流路ユニット9とアクチュエータユニット21とを含むものであり、このヘッド本体2にインクを供給するリザーバユニット(不図示)やアクチュエータユニット21を駆動させる駆動信号を生成するドライバIC(不図示)が組み付けられることによって、インクジェットヘッド1が形成される。
ヘッド本体2は、流路ユニット9、及び、流路ユニット9の上面9aに固定された4つのアクチュエータユニット21を含んでいる。図3に示すように、流路ユニット9は、圧力室110等を含むインク流路が内部に形成されている。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
流路ユニット9は、直方体形状となっている。流路ユニット9の上面9aには、リザーバユニットのインク流出流路(不図示)に対応して、計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の内部には、図2及び図3に示すように、インク供給口105bに連通するマニホールド流路105及びマニホールド流路105から分岐した副マニホールド流路105aが形成されている。流路ユニット9の下面には、多数のノズル108がマトリクス状に配置されたインク吐出面2aが形成されている。圧力室110も流路ユニット9におけるアクチュエータユニット21の固定面においてノズル108と同様マトリクス状に多数配列されている。
本実施形態では、等間隔に流路ユニット9の長手方向に並ぶ圧力室110の列が、短手方向に互いに平行に16列配列されている。各圧力室列に含まれる圧力室110の数は、後述のアクチュエータユニット21の外形形状(台形形状)に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。ノズル108も、これと同様の配置がされている。
流路ユニット9は、図4に示すように、上から順に、キャビティプレート122、ベースプレート123、アパーチャプレート124、サプライプレート125、マニホールドプレート126、127、128、カバープレート129、及び、ノズルプレート130、という9枚のステンレス鋼等の金属プレートから構成されている。これらプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形状の平面を有する。
キャビティプレート122には、インク供給口105bに対応する貫通孔、及び、圧力室110に対応する略菱形の貫通孔が多数形成されている。ベースプレート123には、各圧力室110について圧力室110とアパーチャ112との連絡孔及び圧力室110とノズル108との連絡孔が形成されていると共に、インク供給口105bとマニホールド流路105との連絡孔(図示せず)が形成されている。アパーチャプレート124には、各圧力室110についてアパーチャ112となる貫通孔及び圧力室110とノズル108との連絡孔が形成されていると共に、インク供給口105bとマニホールド流路105との連絡孔(図示せず)が形成されている。サプライプレート125には、各圧力室110についてアパーチャ112と副マニホールド流路105aとの連絡孔及び圧力室110とノズル108との連絡孔が形成されていると共に、インク供給口105bとマニホールド流路105との連絡孔(図示せず)が形成されている。マニホールドプレート126、127、128には、各圧力室110について圧力室110とノズル108との連絡孔、及び、積層時に互いに連結してマニホールド流路105及び副マニホールド流路105aとなる貫通孔が形成されている。カバープレート129には、各圧力室110について圧力室110とノズル108との連絡孔が形成されている。
ノズルプレート130には、各圧力室110についてノズル108(ノズル孔)が形成されている。さらに、図5に示すように、ノズルプレート130の角部近傍には、ノズル108に関する識別情報を示す複数の記録孔45が形成されている(図8(c)参照)。後述するように、ノズル108及び記録孔45は、プレス機51によって形成されるものであり(図7及び図8参照)、両者は同一の形状を有している。ここで、ノズル108に関する識別情報とは、ノズル108を形成するときに用いられるプレス機51に関連づけられた識別情報である「プレス機ナンバー(1)」、プレス機51に装着されている金型54に関連づけられた識別情報である「金型ナンバー(2)」、プレス機51に装着されているパンチ部材52に関連づけられた識別情報である「パンチナンバー#1(3)、パンチナンバー#2(4)」、当該ノズルプレート130の「製造年度(5)」及び「製造月(6)」を含んでいる。これら計6つの識別情報は、それぞれ4ビット(2進数:0000〜1111)で表現される。そして、図5中横方向に配列された6つの記録孔45が、識別情報(1)〜(6)が記録される各位置を示す列位置確認孔となっている。さらに、各列位置確認孔から図5中縦方向に関して配列された4つの記録孔45の配列パターンによって、識別情報が示されている。なお、図5においては、全ての識別情報が1111の場合が示されている。
これらプレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、流路ユニット9内に、マニホールド流路105から副マニホールド流路105a、そして副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経てノズル108に至る多数の個別インク流路132が形成される。
次に、流路ユニット9におけるインクの流れについて説明する。リザーバユニットからインク供給口105bを介して流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105から副マニホールド流路105aに分岐される。副マニホールド流路105a内のインクは、各個別インク流路132に流れ込み、絞りとして機能するアパーチャ112及び圧力室110を介してノズル108に至る。
アクチュエータユニット21について説明する。図2に示すように、4つのアクチュエータユニット21は、それぞれ台形の平面形状を有しており、インク供給口105bを避けるよう千鳥状に配置されている。さらに、各アクチュエータユニット21の平行対向辺は流路ユニット9の長手方向に沿っており、隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士は流路ユニット9の幅方向(副走査方向)に関して互いにオーバーラップしている。
アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる複数の圧電シートが積層された積層構造を有している。圧電シートは、いずれも複数の圧力室110に跨るサイズを有した連続平板である。最上層の圧電シート上面における圧力室110に対向する位置には、個別電極(不図示)が配置されている。また、最上層の圧電シートの下面にはシート全面に形成された共通電極(不図示)が配置されている。
共通電極はすべての圧力室110に対応する領域において等しくグランド電位が付与されている。一方、個別電極は、ドライバICからの駆動信号が選択的に入力されるようになっている。つまり、アクチュエータユニット21において、個別電極と圧力室110とで挟まれた部分が、個別のアクチュエータとして働き、圧力室110の数に対応した複数のアクチュエータが作り込まれている。
ここで、アクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。圧電シートはその厚み方向に分極されており、個別電極が配置された部分が活性層として働く。この活性層は、個別電極を共通電極と異なる電位にして、圧電シートに対してその分極方向に電界を印加すると、圧電シートの電界印加部分が圧電効果により歪む。例えば、分極方向と電界の印加方向とが同じであれば、活性部は分極方向に直交する方向(平面方向)に縮む。つまり、アクチュエータユニット21は、最上層の圧電シートを活性部を含む層とし、その下方の圧電シートを非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプのアクチュエータである。圧電シートは圧力室110を区画するキャビティプレート122の上面に固定されているため、最上層の圧電シートにおける電界印加部分とその下方の圧電シートとの間で平面方向への歪みに差が生じると、圧電シート全体が圧力室110側へ凸になるように変形(ユニモルフ変形)する。これにより圧力室110内のインクに圧力(吐出エネルギー)が付与され、ノズル108からインク滴が吐出される。
次に、図6〜図8を参照しつつノズルプレート130の製造方法について説明する。図6は、ノズル108及び記録孔45を形成するときに用いられるプレス機51の側面図であり、図7は、図6に示すVII−VII線断面図である。図8は、ノズルプレート130を形成する各工程を説明するための図である。なお、図8においては、ノズルプレート130のインク吐出面2a側からみた平面図を示している。
まず、プレス機51について説明する。図6及び図7に示すように、プレス機51は、パンチ部材52と、Zステージ53と、金型54と、XYステージ55とを有している。パンチ部材52は、一方向に延在しているとともに円筒形状を有する先端部52aを有しており、その先端部52aを貫通させることによって、ノズルプレート130となる金属製のプレート(板材)130'にノズル108及び記録孔45となる貫通孔を形成するものである。Zステージ53は、図6中上下方向(押圧方向)であるZ方向に移動可能となっており、その下面にパンチ部材52がZ方向に延在するように着脱可能に取り付けられている。金型54は、図6中左方に開放された内部空間54aを形成するC型形状を有する部材であり、Zステージ53のZ方向に関する下方に配置されている。金型54の上壁には、パンチ部材52を摺動自在に支持するガイド孔54bが形成されている。XYステージ55は、Z方向に垂直な一平面であるXY平面(図8中紙面方向に延在する平面)において移動可能となっており、金型54の図7中左方に配置されている。また、XYステージ55は、プレート130'を吸着保持するとともに図8中左右方向であるX方向に移動可能なXステージ55aとXステージ55aを下方から支持しているとともに図8中上下方向であるY方向に移動可能なYステージ55bとを有している。また、Xステージ55aに吸着支持されたプレート130'は、図6中左方から金型54の内部空間54a内に挿入される。そして、Xステージ55a及びYステージ55bをそれぞれ任意の位置に移動させることによって、Xステージ55aに吸着支持されたプレート130'が、XY平面に関して位置決め可能となっている。
そして、XYステージ55を移動させてXY平面に関して位置決めされたプレート130'を、ZステージによってZ方向に押圧されたパンチ部材52の先端部52aが貫通することによって、プレート130'の所望の位置に貫通孔が形成される。本実施形態では、貫通孔は約25μmの径を有している。
次に、ノズルプレート130の製造方法における各工程について説明する。図8(a)に示すように、ノズルプレート130となる金属製のプレート(板材)130'を準備する。そして、図8(b)に示すように、プレス機51によって、プレート130'に、ノズル108となる貫通孔を形成する(ノズル孔形成工程)。さらに、連続して、図8(c)に示すように、プレス機51によって、ノズル108が形成されたプレート130'に、当該ノズル108に関する各識別情報(1)〜(6)を示す配置パターン(図5参照)で配置された記録孔45となる貫通孔を形成する(識別情報記録工程)。これにより、ノズルプレート130が形成される。このように、ノズル108及び記録孔45となる貫通孔は、プレス機51によって一括して形成することができる。
なお、本実施形態においては、ノズル108を形成した後に、記録孔45を形成する構成となっているが、先に記録孔45を形成した後に、ノズル108を形成する構成であってもよいし、ノズル108と記録孔45とを交互に形成する構成であってもよい。
ノズルプレート130が形成された後、ノズルプレート130を研磨し、さらに、インク吐出面2aに撥水膜コーティングを施してノズルプレート130が完成する。
本実施形態では、電解メッキによって撥水膜のコーティングを行う。撥水膜は、フッ素系高分子材料のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含有したニッケルメッキ膜である。厚さは、約1.5μmとした。以下に、図9を用いて、撥水膜コーティングについて簡単に説明する。
図9(a)に示すように、フィルム上の光硬化性樹脂(ドライフィルムレジスト)64をインク吐出面2a側に加熱圧着する(光硬化性樹脂充填工程)。インク吐出面2aは光硬化性樹脂64によって被覆されるとともに、ノズル108の円柱状吐出口108cに所定量の光硬化性樹脂64が充填される。記録孔45も、吐出口108cと同様に光硬化性樹脂64が充填される。なお、光硬化性樹脂64は、例えば、東京応化工業(株)のオーディルFP215(膜厚15μm程度)である。加熱温度は、80℃〜100℃の範囲とした。
続いて、図9(b)に示すように、ノズルプレート103の裏面130b側から露光する(露光工程)。吐出口108cに対応した光硬化性樹脂64部分は、紫外線照射によって硬化し、円柱状の硬化樹脂部65が形成される。本発明では、記録孔45はマスクによって紫外線が遮られている。そのため、記録孔45に対応する部分では、硬化性樹脂部が
形成されない。なお、紫外線の露光量は、約100mJ/cmとした。
続いて、図9(c)に示すように、光硬化性樹脂64の現像処理及びカバーシート68による裏面103bの被覆を行う(現像工程)。現像処理では、現像液によって、光硬化性樹脂64の未露光部を除去する。これにより、吐出口108cには、硬化性樹脂部65がインク吐出面2aから突出した状態で残される。それ以外の部分は、光硬化性樹脂64が全て除去される。記録孔45にも、光硬化性樹脂64は残らない。なお、現像液は、例えば、1%NaCO3を含むアルカリ性溶液である。さらに、裏面130bにカバーシート68が貼り付けられる。これは、これ以降のメッキ工程で、裏面130bにメッキ膜が成長することを防ぐためである。
続いて、図9(d)に示すように、電解メッキによって、インク吐出面2a側にニッケル膜66を形成する(ニッケルメッキ工程)。ニッケル膜66の厚さは、約0.1μmである。この工程では、ニッケル膜66は、導電性のノズルプレート103上に選択的に成長し、非導電性の硬化樹脂部65上には成長しない。このとき、記録孔45の内壁上にも、ニッケル膜66は成長する。ノズル108の内壁上には、カバーシート68と硬化樹脂部65とに遮られて、ニッケル膜66は成長しない。
続いて、図9(e)に示すように、電解メッキによって、ニッケル膜66上に撥水膜63を形成する(撥水メッキ工程)。撥水膜63の厚さは、1〜5μmが好適で、ここでは約1.5μmである。このとき、撥水膜63は、上述のニッケル膜66と同じ部位に成長する。しかし、記録孔45の内部では、一方の開口がカバーシート68によって塞がれていることから、撥水膜63の厚さは、インク吐出面2a上の厚さより薄くなっている。なお、電解メッキ時の電流密度は約3A/dm、メッキ液の温度は約50℃である。
最後に、図9(f)に示すように、カバーシート68の剥離と硬化樹脂部65の除去を行う(剥離工程)。硬化樹脂部65の除去は、3%NaOH溶液を用いる。これにより、撥水膜63がコーティングされたノズルプレート103が完成する。このノズルプレート130では、吐出口108cがニッケル膜66及び撥水膜63の貫通孔を介して開口し、記録孔45がその内壁をニッケル膜66及び撥水膜63で被覆されて開口している。
以上のように、本実施形態では、撥水メッキ工程の前に、撥水膜63より薄いニッケル膜66を形成している。これによって、撥水膜63のノズルプレート130への付着力が向上する。ニッケル膜66も撥水膜63も、電解メッキで形成しているので製造設備が共用でき、設備と工程が簡素になっている。
上述したように、完成したノズルプレート130は、他のプレート122〜129と共に互いに位置合わせしつつ積層されて流路ユニット9となる。
インクジェットプリンタ101は、上述の流路ユニット9を含むインクジェットヘッド1を用いて構成されている。つまり、本発明のノズルプレート130は、インク滴が吐出されるインク吐出面2aが形成された矩形状の金属製(ステンレス製)平板部材であって、前記平板部材を貫通して形成されたインク吐出用のノズル孔及び1又は複数の識別用の記録孔45と、フッ素系高分子材料のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含有したニッケルメッキ膜である撥水膜63が積層されたインク吐出面2aとを有し、ノズル108は、撥水膜63を貫通してインク吐出面2aに開口し、記録孔45は、平板部材を貫通する手段に関連付けられた識別情報を示す配置パターンに配置されているとともに、撥水膜63がその内部にまで連続して形成されてインク吐出面2aに開口していることに特徴がある。
また、撥水膜63は、撥水膜63よりも薄い中間層としてのニッケルメッキ膜を介してインク吐出面2aに積層されていてもよい。
さらに、平板部材を貫通する手段は、装置であるプレス機51、プレス機51に備えられ平板部材を貫通するパンチ部材52、プレス機51に備えられパンチ部材52を支持する金型54のいずれか1つ又はその組み合わせであってもよい。
本発明のノズルプレート130を用いるインクジェットヘッド1は、ノズルプレート130のインク吐出面2aを最外面とするプレート122〜130の積層体であって、インク吐出面2aとプレート122〜130を挟んで対向し、複数の圧力室110が形成された一平面を有する流路ユニット9と、前記一平面に固定され、ノズル108からインク滴を吐出するために圧力室110の容積を変化させるアクチュエータユニット21と、アクチュエータユニット21を避けるようにして前記一平面に固定され、流路ユニット9にインクを供給するリザーバユニットとを備え、流路ユニット9の内部には、一端をリザーバユニットに連通し、他端を複数の圧力室110をそれぞれ介して対応するノズル108に連通する複数の個別インク流路132が形成されており、ノズルプレート130において、インク吐出面2aに開口する記録孔45は、当該開口と反対側の開口がノズルプレート130に接して積層されるカバープレート129によって塞がれ、インク吐出面2aに開口するノズル108は、当該開口とは反対側の開口が、カバープレート129に形成された貫通孔によって、ノズル108に対応する個別インク流路132と連通されており、ノズル108からインク滴を吐出するとき、アクチュエータユニット21は記録孔45が指示する識別情報に従って圧力室の容積を変化させることに特徴がある。
インクジェットヘッド1をインクジェットプリンタ101に組み込むときに、記録孔45の識別情報が読み取られ、これに対応した駆動条件が設定される。インクジェットプリンタ101には、この識別情報を記憶する記憶手段と、記憶手段から読み取った識別情報に基づいてインクジェトヘッド1の駆動条件を設定する設定手段と、設定手段の設定した駆動条件でインクジェットヘッド1を駆動する駆動手段とを含んだ制御装置16が含まれている。制御装置16の制御によって、常に所定のインク吐出特性が得られ、インクジェットプリンタ101間での印刷品質の均質化が図られる。
ところで、インクジェットヘッド101は、その使用状況に応じて、ノズル108からインクを強制的に排出するパージ処理とこれに続くインク吐出面2aの払拭処理が行われる。パージ処理では、例えば、増粘インクや残留気泡がインク流路から排出される。このとき、インク吐出面2aに残留したインクはワイパーで払拭(払拭処理)されて、インク吐出特性が回復・維持される。このような回復動作では、インクが記録孔45内部に残留しがちであるが、本発明のノズルプレート130を用いたインクジェットプリンタ101では、記録孔45内部の撥水膜63によってインクの残留がほとんど無く、常に記録孔45の持つ識別情報が良好に認識可能となっている。
例えば、上述のような吐出回復動作を施してもインク吐出特性に回復が見られない場合、インクジェットヘッド1を交換することがある。このような場合であっても、記録孔45の識別情報を確実に識別することができるので、インク吐出特性が揃ったインクジェットヘッド1を的確に選択できて、再び所定の印刷結果が得られるインクジェットプリンタ101とすることができる。
以上、説明した本実施形態によると、プレス機51によって、ノズル孔形成工程と識別情報記録工程とを連続して行うことができるため、製造工程を増やすことなく、ノズル108に関する識別情報、すなわち、ノズル108を形成するときに用いられたプレス機51、パンチ部材52及び金型54に関連づけられた識別情報と、製造年度及び製造月を示す識別情報とを記録孔45の配置パターンでノズルプレート130に記録することができる。そして、同じ識別情報が記録されたノズルプレート130を用いることによって、4つのインクジェットヘッド1間でノズルプレート130のインク滴吐出特性の均一化を図ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した実施形態においては、ノズル108を形成するときに用いられたプレス機51、パンチ部材52及び金型54に関連づけられた識別情報と、製造年度及び製造月を示す識別情報とを記録孔45の配置パターンでノズルプレート130に記録する構成であるが、ノズル108を形成するときに用いられたパンチ部材52に関連づけられた識別情報がノズルプレート130に記録されれば、他の識別情報の少なくとも一部が記録されない構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、各識別情報が、記録孔45の配置パターンにより、4ビットで表現される構成となっているが、識別情報は記録孔45に係る他の配置パターンで表現される構成であってもよい。例えば、1〜3ビット又は5ビット以上で表現される構成であってもよい。
さらに、上述した実施形態では、ノズル108からインク滴を吐出するノズルプレート130に本発明を適用して例について説明したが、インク以外の他の液滴、例えば、流体金属などを吐出するノズルが形成されたノズルプレートに対しても本発明は適用可能である。
本発明の実施形態に係るノズルプレートが組み付けられたインクジェットヘッドの外観側面図である。 図2に示すヘッド本体の平面図である。 図2に示す一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3に示すIV−IV線断面図である。 図4に示すノズルプレートの部分拡大図である。 図3及び図4に示すノズル及び記録孔を形成するときに用いられるプレス機の側面図である。 図6に示すVII−VII線断面図である。 図4に示すノズルプレートを形成する各工程を説明するための図である。 図4に示すノズルプレートに撥水膜を形成する各工程を説明するための図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2 ヘッド本体
2a インク吐出面
9 流路ユニット
45 記録孔
51 プレス機
52 パンチ部材
52a 先端部
53 Zステージ
54 金型
54a 内部空間
54b ガイド孔
55 XYステージ
55a Xステージ
55b Yステージ
101 インクジェットプリンタ
108 ノズル
130 ノズルプレート
130' プレート

Claims (5)

  1. パンチ部材が着脱可能に取り付けられているとともに押圧方向であるZ方向に移動可能なZステージ、及び、ノズルプレートとなる金属製の板材を保持するとともに前記Z方向に垂直な一平面において移動可能なXYステージを有しており、前記XYステージによって位置決めされた前記板材に、前記Zステージによって前記Z方向に移動された前記パンチ部材を貫通させて前記板材に貫通孔を形成するプレス機によって、前記板材に液滴を吐出するノズル孔となる前記貫通孔を形成するノズル孔形成工程と、
    前記プレス機によって、前記板材に、当該パンチ部材に関連付けられた識別情報を示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔となる前記貫通孔を形成する識別情報記録工程とを備えていることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  2. 前記プレス機が、前記パンチ部材を前記Z方向に関して摺動自在に保持する金型をさらに有しており、
    前記識別情報記録工程においては、前記プレス機によって、前記板材に、当該金型に関連付けられた識別情報を示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔となる前記貫通孔をさらに形成することを特徴とする請求項1に記載のノズルプレートの製造方法。
  3. 前記識別情報記録工程においては、前記プレス機によって、前記板材に、当該プレス機に関連付けられた識別情報を示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔となる前記貫通孔をさらに形成することを特徴とする請求項1又は2に記載のノズルプレートの製造方法。
  4. 前記識別情報記録工程においては、前記プレス機によって、前記板材に、製造年及び製造月の少なくともいずれかを示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔となる前記貫通孔をさらに形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のノズルプレートの製造方法。
  5. 金属製であって、パンチ部材を貫通させることによって形成された液滴を吐出するノズル孔と、当該パンチ部材を貫通させることによって形成された、当該パンチ部材に関連付けられた識別情報を示す配置パターンで配置された1又は複数の記録孔とを備えていることを特徴とするノズルプレート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011016308A (ja) * 2009-07-09 2011-01-27 Olympus Corp 画像記録装置
JP2017226083A (ja) * 2016-06-20 2017-12-28 株式会社リコー 液体を吐出する装置、及び液体を吐出する方法

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