JP2014162083A - 液体吐出ヘッド、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】流路板とノズル板を接着する際に、余剰接着剤の溢れを確実に低減することができる液体吐出ヘッドの提供。
【解決手段】流路板には、個別液室6、流体抵抗部7及び液導入部8で構成される個別流路5が形成され、隣り合う流体抵抗部7、7の間の隔壁部40に接着剤逃がし部41が形成され、接着剤逃がし部41は、流体抵抗部7よりも上流側である液導入部8に通じていて、流路板とノズル板とを接着剤接合するとき、および流路板と振動板部材とを接着剤接合するときに余剰接着剤は個別流路5を通じて大気に開放された接着剤逃がし部41に容易に逃げることができる。
【選択図】図4
【解決手段】流路板には、個別液室6、流体抵抗部7及び液導入部8で構成される個別流路5が形成され、隣り合う流体抵抗部7、7の間の隔壁部40に接着剤逃がし部41が形成され、接着剤逃がし部41は、流体抵抗部7よりも上流側である液導入部8に通じていて、流路板とノズル板とを接着剤接合するとき、および流路板と振動板部材とを接着剤接合するときに余剰接着剤は個別流路5を通じて大気に開放された接着剤逃がし部41に容易に逃げることができる。
【選択図】図4
Description
本発明は液体吐出ヘッド、画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
液体吐出ヘッドは、例えば、ノズルを形成したノズル板と、ノズルが通じる個別液室や個別液室に液体を供給する流体抵抗部などの個別流路を形成する流路板と、個別液室の壁面を形成する振動板部材などの壁面部材とを接着剤接合して構成するものが知られている。
この場合、接着剤の溢れによって流路が塞がれることを防止する必要がある。
そこで、従来、流路基板において、圧力室の列設方向の両側に液滴の吐出に関与しないダミー圧力室を配設し、液体流路よりも外側の領域にはノズル基板と流路基板とを接合する際の余剰な接着剤を導入する逃げ溝部を設け、ノズル基板に、大気と連通する大気連通路を形成すると共に、大気連通路とダミー圧力室とを連通する第1連通溝、及び、大気連通路と逃げ溝部とを連通する第2連通溝を形成し、第1連通溝及び大気連通路を通じてダミー圧力室を大気開放すると共に、第2連通溝及び大気連通路を通じて逃げ溝部を大気開放したものが知られている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に開示されているように、接着剤の逃げ部を大気に通じさせるための通路を別途設けるのでは、構成が複雑になり、また、液体流路よりも外側の領域に逃げ溝部を設けるだけでは、十分に余剰接着剤を逃がすことができないという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、余剰接着剤の溢れを確実に低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1の本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル板と、
前記複数のノズルがそれぞれ通じる複数の個別液室及び各個別液室に液体を供給する前記個別液室よりも幅の狭い流体抵抗部を含む個別流路が形成された流路板と、
前記個別流路の少なくとも一部の壁面を形成する壁面部材と、を備え、
前記流路板は、前記ノズル板及び前記壁面部材の少なくともいずれか一方と接着剤で接合され、
前記流路板には、隣り合う前記流体抵抗部の間の隔壁部に接着剤逃がし部が形成され、
前記接着剤逃がし部は、前記流体抵抗部よりも上流側で前記個別流路に通じている
構成とした。
液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル板と、
前記複数のノズルがそれぞれ通じる複数の個別液室及び各個別液室に液体を供給する前記個別液室よりも幅の狭い流体抵抗部を含む個別流路が形成された流路板と、
前記個別流路の少なくとも一部の壁面を形成する壁面部材と、を備え、
前記流路板は、前記ノズル板及び前記壁面部材の少なくともいずれか一方と接着剤で接合され、
前記流路板には、隣り合う前記流体抵抗部の間の隔壁部に接着剤逃がし部が形成され、
前記接着剤逃がし部は、前記流体抵抗部よりも上流側で前記個別流路に通じている
構成とした。
本発明によれば、余剰接着剤の溢れを確実に低減することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同ヘッドの外観斜視説明図、図2は図1のA―A線に沿うノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)の断面説明図、図3は図1のB−B線に沿うノズル配列方向(液室短手方向)の断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、ノズル板1と、流路板(液室基板)2と、薄膜部材としての振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3を変位させる圧電アクチュエータ11と、共通流路部材としてフレーム部材20とを備えている。
ノズル板1、流路板2及び振動板部材3によって、液滴を吐出する複数のノズル4に連なって通じる個別液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。)6、個別液室6に液体を供給する流体抵抗部7と、流体抵抗部7に連なる液導入部8とを形成している。ここでは、個別液室6、流体抵抗部7及び液導入部8で個別流路5を構成している。
そして、フレーム部材20の共通流路としての共通液室10から振動板部材3に形成したフィルタ部9を通じて、液導入部8、流体抵抗部7を経て複数の個別液室6に液体を供給する。
ここで、ノズル板1は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造したものを用いている。これに限らず、その他の金属部材、樹脂部材、樹脂層と金属層の積層部材などを用いることができる。ノズル板1には、各液室6に対応して例えば直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板2と接着剤接合している。また、このノズル板1の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面)には撥水層を設けている。
流路板2は、例えばSUS基板などの金属板にプレス加工を行って個別流路5などとなる溝部を形成している。なお、金属板を酸性エッチング液でエッチングして形成することもできるし、あるいは、シリコン基板をエッチングして形成することもできる。
振動板部材3は、流路板2の個別液室6の一部の壁面を形成する壁面部材を兼ね、個別液室6に対応する部分に変形可能な振動領域30を有している。この振動板部材3も、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造したものを用いている。これに限らず、その他の金属部材、樹脂部材、樹脂層と金属層の積層部材などを用いることができる。
そして、この振動板部材3の個別液室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域30を変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ11を配置している。
この圧電アクチュエータ11は、ベース部材13上に接着剤接合した複数の積層型圧電部材12を有し、圧電部材12にはハーフカットダイシングによって溝加工して1つの圧電部材12に対して所要数の圧電柱12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成している。
圧電部材12の圧電柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電柱を駆動圧電柱(駆動柱)12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電柱を非駆動圧電柱(非駆動柱)12Bとして区別している。
そして、駆動柱12Aを振動板部材3の振動領域30に形成した島状の凸部30aに接合している。また、非駆動柱12Bを振動板部材3の凸部30bに接合している。
この圧電部材12は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極が設けられ、駆動柱12Aの外部電極に駆動信号を与えるための可撓性を有するフレキシブル配線基板としてのFPC15が接続されている。
フレーム部材20は、例えばエポキシ系樹脂或いは熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイト等で射出成形により形成し、図示しないヘッドタンクや液体カートリッジから液体が供給される共通液室10が形成されている。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば駆動柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって駆動柱12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域30が下降して個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内に液体が流入する。
その後、駆動柱12Aに印加する電圧を上げて駆動柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4方向に変形させて個別液室6の容積を収縮させることにより、個別液室6内の液体が加圧され、ノズル4から液滴が吐出(噴射)される。
そして、駆動柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材3の振動領域30が初期位置に復元し、個別液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から液導入部8、流体抵抗部7を通じて個別液室6内に液体が充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
次に、本発明の第1実施形態について図4を参照して説明する。図4は同実施形態における流路板の平面説明図である。なお、図4では流路部分に面塗りを施して示している(以下、同じとする。)。
本実施形態では、各個別流路5の流体抵抗部7は、ノズル配列方向で同じ側に偏って配置されている。
そして、流路板2には、隣り合う流体抵抗部7、7の間の隔壁部(隔壁領域)40に接着剤逃がし部41が形成されている。接着剤逃がし部41は、流体抵抗部7よりも上流側である液導入部8に通じている。
ここでは、個別流路5及び接着剤逃がし部41はプレスによる打ち抜き加工で形成しているので、個別流路5及び接着剤逃がし部41は流路板2を厚み方向に貫通している。
このように構成したので、流路板2とノズル板1とを接着剤接合するとき、余剰の接着剤は接着剤逃がし部41内に逃げることができる。
この場合、流路板2に振動板部材3が接合された状態であっても、接着剤逃がし部41は個別流路5からノズル板1のノズル4や振動板部材3の開口部(フィルタ部)9を通じて大気に開放された状態にある。したがって、余剰の接着剤の接着剤逃がし部41への移動が阻害されず、確実に余剰接着剤を逃がすことができる。
また、流路板2と振動板部材3とを接着剤接合するとき、余剰の接着剤は接着剤逃がし部41内に逃げることができる。
この場合、流路板2にノズル板1が接合された状態であっても、接着剤逃がし部41は個別流路5からノズル板1のノズル4や振動板部材3の開口部(フィルタ部)9を通じて大気に開放された状態にある。したがって、余剰の接着剤の接着剤逃がし部41への移動が阻害されず、確実に余剰接着剤を逃がすことができる。
また、プレス加工で個別流路5を形成する場合、接着剤逃がし部41も個別流路5の液導入部8と一体に形成されているので、1つのパンチで同時に加工形成できる。これにより、流路板2に対して順次パンチングして個別流路5及び接着剤逃がし部41を形成していくことができ、プレス加工の管理が容易になる。
ここで、図5に示す比較例について説明する。この比較例は、接着剤逃がし部41を個別流路5から独立して形成したものである。
この比較例では、図5(a)に示すように、個別流路5を第1のパンチで順に送りながら打ち抜き(順送抜き)を行なって形成する。その後、引き続き、流路板2とパンチとの位置関係も元に戻し、図5(b)に示すように、接着剤逃がし部41を第2のパンチで順に送りながら打ち抜きを行って形成することになる。
そのため、2種類のパンチが必要であり、また、打ち抜き工程が2倍になり、更に個別流路5と接着剤逃がし部41の間の位置精度の管理が煩雑になる不都合がある。
これに対して、本実施形態では、単一パンチで、1回の順送りによる打ち抜き工程で、個別流路5と接着剤逃がし部41との間の位置関係を精度良く保って、個別流路5と接着剤逃がし部41とを形成することができる。
さらに、接着剤逃がし部41が個別流路5から独立しているため、例えば流路板2に振動板部材3が接合された状態で、ノズル板1を流路板2に接着剤接合すると、接着剤逃がし部41内の空気により余剰の接着剤の接着剤逃がし部41への移動が阻害されてしまうことになる。
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照して説明する。図6は同実施形態における流路板の平面説明図である。
本実施形態では、個別流路5の流体抵抗部7は、ノズル配列方向で、交互に異なる方向に偏って配置されている。そして、流体抵抗部7の偏りが反対になる隣り合う2つの流体抵抗部7,7の隔壁部40A、40Bであって、ノズル配列方向の幅が広くなる隔壁部40Aに、一方の個別流路5に通じ、他方の個別流路5に通じない接着剤逃がし部41を形成している。
つまり、ここでは、接着剤逃がし部41を有する個別流路5と、接着剤逃がし部41を有しない個別流路5とを、接着剤逃がし部41を有する個別流路5と、接着剤逃がし部41を有しない個別流路5とが、ノズル配列方向で、交互に配置されている。
このように構成することで、隣り合う個別流路5、5のピッチが狭くなって各個別流路5に十分な接着剤逃がし部41を確保できない場合でも、十分な接着剤逃がし部41を形成する領域を確保することができる。
つまり、図7(a)に示すように、個別流路5の配列密度が高くなると配列ピッチが狭くなり、隣り合う個別流路5、5の流体抵抗部7、7間に、十分な接着剤逃がし部41を形成できる領域を確保できなくなる。そこで、図7(b)に示すように、個別流路5に対してノズル配列方向に流体抵抗部7を偏らせて設け、かつ、隣り合う個別流路5、5を流体抵抗部7,7が線対称になるように配置することで、十分な接着剤逃がし部41を形成できる領域を確保している。
次に、本発明の第3実施形態について図8を参照して説明する。図8は同実施形態における流路板の平面説明図である。
本実施形態では、接着剤逃がし部41のノズル配列方向の幅は、流体抵抗部7のノズル配列方向の幅よりも狭く形成している。
このように構成することで、接着剤逃がし部41に毛細管現象が発生し易くなって、接着接合時にはみ出した余剰接着剤は接着剤逃がし部41に逃げ易くなり、個別流路5へのはみだしが抑制される。
次に、本発明の第4実施形態について図9ないし図11を参照して説明する。図9は同実施形態における流路板の平面説明図、図10(a)は図9のC−C線に沿う断面説明図、(b)は図9のD−D線に沿う断面説明図、図11(a)は第1流路板の平面説明図、(b)は第2流路板の平面説明図である。
本実施形態は、流路板2と壁面部材である発熱抵抗体基板103とを接着剤で接合したサーマル型ヘッドの例である。
ここで、流路板2には、前記各実施形態と同様に、個別液室6、流体抵抗部7及び液導入部8からなる個別流路5を形成している。
発熱抵抗体基板103には、平面視で、流路板2の隣り合う2つの液導入部8、8に通じる液導入部88を形成している。この液導入部88は、図示しない共通液室に通じている。
発熱抵抗体基板103の一方の面は、上述したように流路板2と接着剤により接合され、反対側の面には共通液室が形成された図示しない共通液室部材が接合される。そして、流路体2と接合される面側に、個別液室6内の液体を膜沸騰させるエネルギーを発生する図示しない発熱抵抗体が設けられている。
そして、発熱抵抗体基板103には、平面視で、隣り合う流体抵抗部7、7の間に接着剤逃がし部41が形成され、接着剤逃がし部41は液導入部88に通じている。
このように構成したので、発熱抵抗体基板103に共通液室部材が接合された状態で、発熱抵抗体基板103に流路板2を接着剤接合する場合、接着剤逃がし部41は液導入部88と個別流路5通じて大気に開放された状態にある。したがって、余剰の接着剤の接着剤逃がし部41への移動が阻害されず、確実に余剰接着剤を逃がすことができる。
次に、本発明に係る画像形成装置の一例について図12及び図13を参照して説明する。図12は同装置の機構部の側面説明図、図13は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持している。そして、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドと同ヘッドに供給するインクを収容するタンクを一体化した記録ヘッド234を搭載している。記録ヘッド234は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する。そして、一方の記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を吐出する。また、他方の記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、1ヘッド当たり4ノズル列配置とし、1個のヘッドで4色の各色を吐出させることもできる。
また、記録ヘッド234のタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニットによって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向する分離パッド244を備えている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えている。さらに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて、再度、カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。
この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)を備えている。また、維持回復機構281は、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283を備えている。また、維持回復機構は281は、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置している。この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送される。更に、用紙242は、先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
そして、帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えるので、高画質画像を安定して形成することができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味である。被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
1 ノズル板
2 流路板
2A 第1流路板
2B 第2流路板
3 振動板部材
4 ノズル
5 個別流路
6 個別液室
7 流体抵抗部
8 液導入部
10 共通液室
12 圧電部材
20 フレーム部材
40 流体抵抗部間の隔壁部
41 接着剤逃がし部
233 キャリッジ
234a、234b 記録ヘッド
2 流路板
2A 第1流路板
2B 第2流路板
3 振動板部材
4 ノズル
5 個別流路
6 個別液室
7 流体抵抗部
8 液導入部
10 共通液室
12 圧電部材
20 フレーム部材
40 流体抵抗部間の隔壁部
41 接着剤逃がし部
233 キャリッジ
234a、234b 記録ヘッド
Claims (8)
- 液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル板と、
前記複数のノズルがそれぞれ通じる複数の個別液室及び各個別液室に液体を供給する前記個別液室よりも幅の狭い流体抵抗部を含む個別流路が形成された流路板と、
前記個別流路の少なくとも一部の壁面を形成する壁面部材と、を備え、
前記流路板は、前記ノズル板及び前記壁面部材の少なくともいずれか一方と接着剤で接合され、
前記流路板には、隣り合う前記流体抵抗部の間の隔壁部に接着剤逃がし部が形成され、
前記接着剤逃がし部は、前記流体抵抗部よりも上流側で前記個別流路に通じている
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル板と、
前記複数のノズルがそれぞれ通じる複数の個別液室及び各個別液室に液体を供給する前記個別液室よりも幅の狭い流体抵抗部を含む個別流路が形成された流路板と、
前記流路板の1又は2以上の前記個別流路に通じる液導入部が形成された壁面部材と、を備え、
前記流路板と前記壁面部材とは接着剤で接合され、
前記壁面部材には、平面視で、隣り合う前記流体抵抗部の間に接着剤逃がし部が形成され、
前記接着剤逃がし部は、前記液導入部に通じている
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記個別流路の前記流体抵抗部は、ノズル配列方向で、交互に異なる方向に偏って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記接着剤逃がし部を有する前記個別流路と、前記接着剤逃がし部を有しない前記個別流路とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記接着剤逃がし部を有する前記個別流路と、前記接着剤逃がし部を有しない前記個別流路とが、ノズル配列方向で、交互に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記接着剤逃がし部のノズル配列方向の幅は、前記流体抵抗部のノズル配列方向の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記流路板はプレス加工で形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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JP2013034232A JP2014162083A (ja) | 2013-02-25 | 2013-02-25 | 液体吐出ヘッド、画像形成装置 |
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JP5922856B1 (ja) * | 2015-03-06 | 2016-05-24 | 京セラ株式会社 | 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置 |
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2013
- 2013-02-25 JP JP2013034232A patent/JP2014162083A/ja active Pending
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