JP2013063551A - 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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剛史 宮▲崎▼
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Abstract

【課題】共通流路側に凹凸が形成されて気泡がトラップされ易く、安定した滴吐出が得られない。
【解決手段】液室6と共通液室10とは振動板部材3を挟んで反対側に配置され、振動板部材3は、第1層3A、第2層3B、第3層3Cの三層構造であり、液室6の壁面の一部を形成する変形可能な振動領域3aは、液室6側の最表面の第1層3Cで形成され、共通液室10の壁面の一部を形成する変形可能なダンパ領域21は、共通液室10側の最表面の第3層3Cで形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は液体吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。

プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置、例えばインクジェット記録装置が知られている。

液体吐出ヘッドとしては、例えば、液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル板と、ノズルに連なって通じる複数の個別流路を形成する流路板と、複数の個別流路に液体を供給する共通流路を形成する共通流路部材と、流路板と共通流路部材との間に設けられた振動板部材とを備えて、個別流路と共通流路とは、振動板部材を挟んで反対側に配置され、振動板部材は、複数の層から構成され、個別流路の壁面を形成する変形可能な振動領域と共通流路の壁面の一部を形成する変形可能なダンパ領域とを同じ層で形成したものが知られている(特許文献1)

特開2007−313761号公報

しかしながら、特許文献1に開示されているように複層構造の振動板部材の同じ層によって振動領域と共通流路の壁面となるダンパ領域を形成すると、共通流路側に開口した凹部が形成されることになる。

このように、共通流路内の壁面に凹部が形成されると、例えば初期充填などで共通流路内に混入した気泡が凹部の角部などでトラップされて排出されなくなる。共通流路内に気泡が残留すると、いずれは気泡が個別流路やノズルに移動して滴の噴射曲がりや滴吐出不能などの吐出不良が発生するという課題がある。

本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、気泡排出性を向上して安定した滴吐出を行えるようにすることを目的とする。

上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル板と、
前記ノズルに連なって通じる複数の個別流路を形成する流路板と、
前記複数の個別流路に液体を供給する共通流路を形成する共通流路部材と、
前記流路板と前記共通流路部材との間に設けられた振動板部材と、を備え、
前記個別流路と前記共通流路とは、前記振動板部材を挟んで反対側に配置され、
前記振動板部材は、
複数の層から構成され、
前記個別流路の壁面を形成する変形可能な振動領域と前記共通流路の壁面の一部を形成する変形可能なダンパ領域とを異なる層で形成し、
前記振動領域は個別流路側の最表面の層で形成され、前記ダンパ領域は共通流路側の最表面の層で形成されている
構成とした。

本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、振動板部材は、個別流路の壁面を形成する変形可能な振動領域と共通流路の壁面の一部を形成する変形可能なダンパ領域とを異なる層で形成し、振動領域は個別流路側の最表面の層で形成され、ダンパ領域は共通流路側の最表面の層で形成されている構成としたので、ダンパ領域の共通流路壁面が平坦な面となって気泡排出性が向上し、安定した滴吐出を行うことができる。

本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの液室長手方向(ノズル配列方向と直交する方向)に沿う断面説明図である。 同ヘッド同ヘッドの液室短手方向(ノズル配列方向)に沿う断面説明図である。 同ヘッドの要部概略斜視説明図である。 図3のA−A線に沿う断面説明図である。 同実施形態における振動板部材の製造工程の一例の説明に供する振動領域部分の断面説明図である。 同じくダンパ領域部分の断面説明図である。 本発明の第2実施形態に係る液体吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図である。 同じく図4と同様な断面説明図である。 本発明の第3実施形態に係る液体吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図である。 同じく図4と同様な断面説明図である。 本発明の第4実施形態に係る液体吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図である。 同じく図4と同様な断面説明図である。 同ヘッドのダンパ領域を共通液室側から見た平面説明図である。 平板のコンプライアンス値の計算式の説明に供する説明図である。 同実施形態の振動板部材の製造工程の一例の説明に供するダンパ領域部分の断面説明図である。 同実施形態の凸状部の形状の異なる例の説明に供するダンパ領域を共通液室側から見た平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例の機構部を説明する概略側面説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の他の例の側面説明図である。

以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドについて図1ないし図4を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの液室長手方向(ノズル配列方向と直交する方向)に沿う断面説明図、図2は同ヘッド同ヘッドの液室短手方向(ノズル配列方向)に沿う断面説明図、図3は同ヘッドの要部概略斜視説明図、図4は図3のA−A線に沿う断面説明図である。

この液体吐出ヘッドは、ノズル板1と、流路板(液室基板)2と、振動板部材3とを積層接合し、振動板部材3を変位させる圧電アクチュエータ100と、このヘッドのフレームを構成する共通液室部材20とを備えている。

ノズル板1、流路板2及び振動板部材3によって、液滴を吐出する複数のノズル4に連なって通じる個別流路としての複数の液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。以下、「液室」という。)6、液室6にインクを供給する供給路を兼ねた流体抵抗部7、この流体抵抗部7に通じる液体導入部8を形成している。

そして、振動板部材3の液室6と反対側に配置された共通液室部材20の共通液室10から振動板部材3に形成した供給口(開口)9を介して液体導入部8、流体抵抗部7を経て液室6に液体を供給する。

ここで、ノズル板1は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造したものを用いている。これに限らず、その他の金属部材、樹脂部材、樹脂層と金属層の積層部材などを用いることができる。ノズル板1には、各液室6に対応して例えば直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板2と接着剤接合している。また、このノズル板3の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面)には撥水層を設けている。

流路板2は、SUS基板を、酸性エッチング液を用いてエッチング、あるいは打ち抜き(プレス)などの機械加工することで、或いはシリコン基板をエッチングするなどして、液室6、流体抵抗部7、液体導入部8などの溝部や開口をそれぞれ形成している。

振動板部材3は、流路板2側から第1層3Aと第2層3Bと第3層3Cの三層構造で形成された複層部材である。

そして、この振動板部材3は、各液室6に対応してその壁面の一部を形成する第1層3Aで形成された各振動領域(ダイアフラム部)3aを有している。この振動領域3aの中に、面外側(液室6と反対面側)に第2層3B及び第3層3Cで形成された島状凸部3bが設けられている。そして、この島状凸部3bに振動領域3aを変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ100を配置している。

この圧電アクチュエータ100は、ベース部材13上に接着剤接合した複数(ここでは図示しないが、2つとする)の積層型圧電部材12を有し、圧電部材12にはハーフカットダイシングによって溝加工して1つの圧電部材12に対して所要数の圧電柱12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成している。

なお、圧電部材12の圧電柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電柱を駆動圧電柱(駆動柱)12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電柱を非駆動圧電柱(非駆動柱)12Bとして区別している。そして、駆動圧電柱12Aの上端面(接合面)を振動板部材3の島状凸部3bに接合している。

ここで、圧電部材12は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極が設けられ、駆動圧電柱12Aの外部電極に駆動信号を与えるための可撓性を有する給電部材(配線部材)としてのフレキシブル配線基板としてのFPC15が接続されている。

また、振動板部材3は、共通液室10の壁面の一部を形成する第3層3Cで形成されたダンパ領域21を有している。

振動板部材3のダンパ領域21の共通液室10側と反対側には第1層3A、第2層3Bで凹部3dが形成される。この振動板部材3の凹部3dに対応して流路板2には凹部1dが形成される。これらの凹部3d、1cでダンパ領域21に対応するダンパ室22を形成している。

そして、流路板2にはダンパ室22に通じる大気連通路23を形成し、大気連通路23の他方側は振動板部材3に形成した開口部24を介して大気に通じている。

このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば駆動柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって駆動柱12Aが収縮し、振動板部材3の液室壁面を形成する振動領域3aが下降して液室6の容積が膨張することで、液室6内にインクが流入し、その後駆動柱12Aに印加する電圧を上げて駆動柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域3aをノズル4方向に変形させて液室6の容積を収縮させることにより、液室6内のインクが加圧され、ノズル4からインク滴が吐出(噴射)される。

そして、駆動柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材3の振動領域3aが初期位置に復元し、液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から液室6内にインクが充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。

なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。

このような滴吐出動作において、液室6内の圧力変動が共通液室10に伝播されると、ダンパ領域21が変形(変位)して圧力変動が吸収ないし減衰される。

ここで、前述したように、振動板部材3は、液室6の壁面を形成する変形可能な振動領域3aと共通液室10の壁面の一部を形成する変形可能なダンパ領域21とを異なる層で形成し、振動領域3aは個別流路(液室6)側の最表面の層である第1層3Aで形成され、ダンパ領域21は共通流路(共通液室10)側の最表面の層である第3層3Cで形成されている。

これにより、共通液室10のダンパ領域21の部分で凹凸が生じなくなり、気泡がトラップされにくくなり、気泡排出性が向上する。また、振動領域3aとダンパ領域21が異なる層で形成されていることで、各領域の厚さを異ならせることができて、振動特性やダンパ特性を個々に設定することが容易になる。

次に、本実施形態における振動板部材の製造工程の一例について図5及び図6を参照して説明する。なお、図5は振動領域部分の断面説明図、図6はダンパ領域部分の断面説明図である。また、ここではニッケル電鋳によって製造する例で説明する。

まず、振動領域部分について説明すると、図5(a)に示すように、電鋳基板501に電鋳によって第1層3Aとなるニッケル電鋳膜502を厚さ2μm〜5μmで形成する。

次いで、図5(b)に示すように、ニッケル電鋳膜502上に厚肉部間(島状凸部3bと振動領域3a外周側の厚肉部との間)に相当する部分が窓となる第2層用のレジストパターン503を形成してニッケル電鋳を行うことで、図5(c)に示すように、第2層3Bとなるニッケル電鋳膜504を形成する。

さらに、図5(d)に示すように、第3層用のレジストパターン505を形成して再度電鋳を行うことで、第3層3Cとなるニッケル電鋳膜506を形成する。

その後、電鋳基板501からニッケル電鋳膜を剥離し、レジストパターン503、505を除去することで、図5(f)に示すように、島状凸部3bを有する振動領域3aを含む三層構造の振動板部材3が得られる。なお、積層数は三層に限るものではない。

次に、ダンパ領域部分について説明すると、図6(a)に示すように、電鋳基板501にダンパ領域21及び開口9に対応するレジストパターン602、603を形成して、図6(b)に示すように、電鋳によって第1層3Aとなるニッケル電鋳膜502を形成する。

次いで、図6(c)に示すように、ニッケル電鋳膜502上に第2層用のレジストパターン605、606を形成してニッケル電鋳を行うことで、図6(d)に示すように、第2層3Bとなるニッケル電鋳膜504を形成する。

ここで、図6(e)に示すように、ダンパ領域21に対応する部分のみ、選択的に導電層608を形成する。方法としては、たとえばダンパ領域21のみが開口したステンレスマスクをエッチング等で作製し、ワークとマスクを接触した状態でNiスパッタ等を行うことで形成できる。また、形成方法は、スパッタに限らず、イオンプレーティングなどでもよい。

その後、図6(f)に示すように開口9に対応する部分に第3層用のレジストパターン609を形成して再度電鋳を行うことで、図6(g)に示すように、第3層3Cとなるニッケル電鋳膜506を形成する。このとき、ダンパ領域21の部分は、導電層608が形成されているので電鋳膜506が成長する

次いで、電鋳基板501からニッケル電鋳膜を剥離し、レジストパターン602、603、605、606、609を除去することで、図6(h)に示すように、ニッケル電鋳膜506(第3層3C)で形成されたダンパ領域21を有する三層構造の振動板部材3が得られる。なお、積層数は三層に限るものではない。

この場合、ダンパ領域21となる電鋳膜506と電鋳基板501とは密着していないため、電鋳基板501から電鋳膜を剥がすときの負荷が小さくなり、ダンパ領域21の面積を広くしても破れなどの生じることを防止できる。

次に、本発明の第2実施形態に係る液体吐出ヘッドについて図7及び図8を参照して説明する。なお、図7は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図8は図4と同様な断面説明図である。

本実施形態では、振動板部材3の第1、第2層3A、3Bに形成される凹部3dと流路板2との間でダンパ室22を形成し、流路板2の凹部3dに対向する面は平坦面としている。そして、振動板部材3の第1層3Aと第3層3Cとの間に大気連通路23を形成している。

これにより、流路板の凹部の加工工程を省略できる。

次に、本発明の第3実施形態に係る液体吐出ヘッドについて図9及び図10を参照して説明する。なお、図9は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図10は図4と同様な断面説明図である。

本実施形態では、振動板部材3の第1層3Aと第3層3Cとの間でダンパ室22を形成し、第1層3Aと第3層3Cとの間に大気連通路23を形成している。

これにより、流路板の凹部の加工工程を省略できる。

次に、本発明の第4実施形態に係る液体吐出ヘッドについて図11ないし図13を参照して説明する。なお、図11は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図12は図4と同様な断面説明図、図13は同ヘッドのダンパ領域を共通液室側から見た平面説明図である。

本実施形態では、ダンパ領域21に、共通液室10側に向かって突出する複数の凸状部25を設けている。ここでは、凸状部25は図13に示すように平面形状で正方形状としている。

このように、第3層3Cの共通液室10側に凸状となるように凸状部25を形成することにより、第3層3Cよりも凹部となって気泡の滞留する角部は形成されないため、気泡排出性を大きく損なうことはない。

これにより、ダンパ領域21のコンプライアンスを高めることができ、減衰特性を向上することができる。

この場合、平板のコンプライアンス値は、図14に示す説明図に記載している(1)式で求められる。同(1)式で分かるように、コンプライアンス値Cは、液室短手方向の幅Wの5乗で計算されるので、凸状部25を形成し、共通液室短手方向(図11の左右方向)の第3層3Cの長さ(幅W)を大きくすることで、コンプライアンス値Cを増大することができる。

次に、上記第4実施形態の振動板部材の製造工程の一例について図15を参照して説明する。なお、図15はダンパ領域部分の断面説明図であり、前記図6と対応する部分には同一符号を付している。

図15(a)に示すように、電鋳基板501にダンパ領域21及び開口9に対応するレジストパターン602、603を形成して、図15(b)に示すように、電鋳によって第1層3Aとなるニッケル電鋳膜502を形成する。

次いで、図15(c)に示すように、ニッケル電鋳膜502上に第2層用のレジストパターン605、606を形成してニッケル電鋳を行うことで、図15(d)に示すように、第2層3Bとなるニッケル電鋳膜504を形成する。

そして、図15(e)に示すように、第3層用のレジストパターンとして、ダンパ領域21の凸状部25に形状に対応するレジストパターン610を形成するとともに、開口9に対応する部分にレジストパターン609を形成する。

次いで、図15(f)に示すように、ダンパ領域21に対応する部分のみ、選択的に導電層608を形成する。方法としては、たとえばダンパ領域21のみが開口したステンレスマスクをエッチング等で作製し、ワークとマスクを接触した状態でNiスパッタ等を行うことで形成できる。また、形成方法は、スパッタに限らず、イオンプレーティングなどでもよい。

その後、図15(g)に示すように、再度電鋳を行うことで、第3層3Cとなるニッケル電鋳膜506を形成する。このとき、ダンパ領域21の部分は、導電層608が形成されているので電鋳膜506が成長する

次いで、電鋳基板501からニッケル電鋳膜を剥離し、レジストパターン602、603、605、606、609を除去することで、図16(h)に示すように、ニッケル電鋳膜506(第3層3C)で形成された凸状部25を含むダンパ領域21を有する三層構造の振動板部材3が得られる。なお、積層数は三層に限るものではない。

なお、上記第4実施形態における凸状部25の形状は、共通液室側から見た平面形状で正方形状に限るものではなく、図16(a)〜(d)に示すように、長方形状、円形状、三角形状、六角形状であってもよく、その他の多角形状や楕円形状であってもよい。これらの形状は、前記図15(e)で形成するレジストパターン610の形状を設定することで得ることができる。

ここで、円形状にした場合には電鋳の際の電流密度が集中する点が少なくなって膜厚の均一化を図れる。また、多角形状にした場合には凸状部を小さな隙間で並べることができる。また、凸状部を複数設けることで、コンプライアンス値に5乗で影響を与える短手方向寸法を大きくすることができる。

なお、上記各実施形態においては、振動板部材を三層構造としているが、二層構造でもよく、あるいは、四層以上の構造でもよい。また、上述した液体吐出ヘッドとこの液体吐出ヘッドに液体を供給するタンクを一体化することでヘッド一体型液体カートリッジ(カートリッジ一体型ヘッド)を得ることができる。

次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図17及び図18を参照して説明する。なお、図17は同装置の機構部を説明する概略側面説明図、図18は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。

このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。

記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液体吐出ヘッド234a、234bを1つのベース部材に取り付けて構成したもので、一方のヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の液体吐出ヘッドを備えることもできる。

また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。

一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。

そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。

この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。

さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。

また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。

さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。

また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。

このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド247で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。

このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。

そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。

このように、この画像形成装置では本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えているので、安定した滴吐出特性が得られ、安定して高画質画像を形成することができる。

次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の他の例について図19を参照して説明する。なお、図19は同装置の側面説明図である。
この画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体401の内部に画像形成部402等を有し、装置本体401の下方側に多数枚の記録媒体(用紙)403を積載可能な給紙トレイ404を備え、この給紙トレイ404から給紙される用紙403を取り込み、搬送機構405によって用紙403を搬送しながら画像形成部402によって所要の画像を記録した後、装置本体401の側方に装着された排紙トレイ406に用紙403を排紙する。

また、装置本体401に対して着脱可能な両面ユニット407を備え、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構405によって用紙403を逆方向に搬送しながら両面ユニット407内に取り込み、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構405に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ406に用紙403を排紙する。

ここで、画像形成部402は、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C),ブラック(K)の各色の液滴を吐出する、ライン型の4個の本発明に係る液体吐出ヘッドと当該液体吐出ヘッドにインクを供給するサブタンクを一体化して構成した記録ヘッド411y、411m、411c、411k(色を区別しないときには「記録ヘッド411」という。)を備え、各記録ヘッド411は液滴を吐出するノズルを形成したノズル面を下方に向けてヘッドホルダ413に装着している。

なお、1つの記録ヘッド411は、複数のサブタンク一体型の本発明に係る液体吐出ヘッドをベース部材に所定の位置関係で配列して構成しているが、1つのフルライン型液体吐出ヘッドで構成することもできる。

また、各記録ヘッド411に対応してヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構412y、412m、412c、412k(色を区別しないときには「維持回復機構412」という。)を備え、パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド411と維持回復機構412とを相対的に移動させて、記録ヘッド411のノズル面に維持回復機構412を構成するキャッピング部材などを対向させる。

給紙トレイ404の用紙403は、給紙コロ(半月コロ)421と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体401内に給紙され、搬送ガイド部材423のガイド面423aに沿ってレジストローラ425と搬送ベルト433との間に送り込まれ、所定のタイミングでガイド部材426を介して搬送機構405の搬送ベルト433に送り込まれる。

また、搬送ガイド部材443には両面ユニット407から送り出される用紙403を案内するガイド面423bも形成されている。更に、両面印刷時に搬送機構405から戻される用紙403を両面ユニット407に案内するガイド部材427も配置している。

搬送機構405は、駆動ローラである搬送ローラ431と従動ローラ432との間に掛け渡した無端状の搬送ベルト433と、この搬送ベルト433を帯電させるための帯電ローラ434と、画像形成部402に対向する部分で搬送ベルト433の平面性を維持するプラテン部材435と、搬送ベルト433から送り出す用紙403を搬送ローラ431側に押し付ける押さえコロ436と、その他図示しないが、搬送ベルト433に付着した記録液(インク)を除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなどを有している。なお、搬送機構としては例えばエアー吸引によって搬送ベルトに被記録媒体を吸着させるものなども使用できる。

この搬送機構405の下流側には、画像が記録された用紙403を排紙トレイ406に送り出すための排紙ローラ438及び拍車439を備えている。

このように構成した画像形成装置において、搬送ベルト433は矢示方向に周回移動し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ434と接触することで帯電され、帯電した搬送ベルト433上に用紙403が給送されると、用紙403は搬送ベルト433に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト433に強力に吸着した用紙403は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。

そして、搬送ベルト433を周回させて用紙403を移動させ、記録ヘッド411から液滴を吐出することで、用紙403上に所要の画像が形成され、画像が記録された用紙403は排紙ローラ438によって排紙トレイ406に排紙される。

このように、この画像形成装置では本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えているので、安定した滴吐出特性が得られ、安定して高画質画像を形成することができる。

なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。

また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。

また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。

また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。

また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。

1 ノズル板
2 流路板
3 振動板部材
3A 第1層
3B 第2層
3C 第3層
3a 振動領域
4 ノズル
6 液室(個別流路)
10 共通液室(共通流路)
12 圧電部材
13 ベース部材
20 共通液室部材
21 ダンパ領域
22 ダンパ室
23 大気連通路
24 開口
25 凸状部
233 キャリッジ
234a、234b 記録ヘッド
411y、411m、411c、411d 記録ヘッド

Claims (6)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル板と、
    前記ノズルに連なって通じる複数の個別流路を形成する流路板と、
    前記複数の個別流路に液体を供給する共通流路を形成する共通流路部材と、
    前記流路板と前記共通流路部材との間に設けられた振動板部材と、を備え、
    前記個別流路と前記共通流路とは、前記振動板部材を挟んで反対側に配置され、
    前記振動板部材は、
    複数の層から構成され、
    前記個別流路の壁面の一部を形成する変形可能な振動領域と前記共通流路の壁面の一部を形成する変形可能なダンパ領域とを異なる層で形成し、
    前記振動領域は個別流路側の最表面の層で形成され、前記ダンパ領域は共通流路側の最表面の層で形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記流路板と前記振動板部材のダンパ領域を形成する層との間に形成される空間を大気に通じさせる大気連通路を有していることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記流路板には、前記振動板部材のダンパ領域に対向して凹部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記ダンパ領域の前記共通流路側の表面に凸状部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記凸状部は平面で見て多角形状若しくは円形状又は楕円形状であることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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