JP5327465B2 - 液体吐出ヘッド及びその製造方法、画像形成装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド及びその製造方法、画像形成装置 Download PDF

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本発明は液体吐出ヘッド及びその製造方法、画像形成装置に関し、特に積層型圧電素子を有する液体吐出ヘッド及びその製造方法、同液体吐出ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、液体吐出記録方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。
従来、液体吐出ヘッドとして、液室内の液体であるインクを加圧する圧力を発生するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)として圧電素子、特に圧電層と内部電極を交互に積層した積層型圧電素子を用いて、積層型圧電素子のd33又はd31方向の変位で液室の壁面を形成する弾性変形可能な振動板を変形させ、液室内体積を変化させて液滴を吐出させるいわゆる圧電アクチュエータを用いた圧電型ヘッドが知られている。
ところで、画像形成装置においては、高速、高密度化(高画質化)が求められていることから、d33モードの積層型圧電素子をアクチュエータとして使用する圧電型ヘッドにおいては、圧電素子の変位量を大きくするには積層数を多くすることが必要であり、その結果、多数の柱状の圧電素子(以下「圧電素子柱」という。)を高密度に溝加工して形成しなければならない。この場合、高密度化してもこれまでと同様の溝深さが求められるため、これまで以上に高アスペクト比での加工を行なわなければならなくなる。
ところが、積層型圧電部材を高アスペクト比で溝加工すると、圧電素子柱の柱幅(圧電素子のノズル並び方向の幅)が狭くなることから、圧電素子柱の剛性が低下し、柱の根本(以下「ボトム部」ともいう。)に対して上端(以下「トップ部」ともいう。)に曲がりが数μmのレベルで発生する。
一方、圧電素子柱を高密度に配置した液体吐出ヘッドにおいて、同一ヘッド内における各ノズルからの滴吐出特性や異なるヘッド間における滴吐出特性のばらつきを低減するためには、各圧電素子柱と液室の壁面を形成している振動板(変位領域)との高精度な位置合わせが必要になる。
そこで、従来、圧電振動子を列状に固定した固定板の両面に、それぞれ固定板の一端から突出するように圧電材料板を固着し、固定板両面の2つの圧電材料板に対し、突出端から固定部に向かって同じワイヤーソーで同時に切れ込みを形成し、切れ込みを一定ピッチで複数形成して固定板の両面にそれぞれ棒状の圧電振動子を列設するものがある(特許文献1)。また、圧電素子の振動板との接合面側に凹溝を形成し、振動板の島状凸部先端面と凹溝底面とを接着剤で接合するものがある(特許文献2)。
また、圧電素子素材の分割溝の存在しない広域接合部の接着剤が端部チャンネルへはみ出さないように、端部チャンネルに対応した分割溝の近傍にダミー溝を形成し、余剰な接着剤をダミー溝に吸収するようにしたものがある(特許文献3)。なお、振動板と液室隔壁部材の高精度の位置合わせに関しては撮像手段を用いて行うものが知られている(特許文献4)。
特開2006−231583号公報 特開2000−334949号公報 特開2006−226019号公報 特開2003−305851号公報
しかしながら、上述した従来の構成にあっては、高密度化に伴って生じる圧電素子柱の曲がりに対して対応することができず、あるいは、高密度化により積層型圧電素子トップ部に凹部加工を施すことができないという課題がある。また、圧電素子の溝加工位置を高精度に検出したとしても、圧電素子の柱曲がりに対してはその曲がり量に準じて接合位置ズレが発生してしまうことになるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、圧電素子の曲がりにも対応して圧電素子と振動板とを高精度に位置合わせて接合できるようにして、滴吐出特性のばらつきを低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが連通する液室と、前記液室の体積を変動させる振動板と、積層型圧電部材をハーフカット状に溝加工して形成された圧電素子とを備え、前記圧電素子で前記振動板を変形させて液室内の液体を加圧する圧力を発生させて前記液滴を吐出させる液体吐出ヘッドにおいて、
前記積層型圧電部材には、前記振動板との位置決め用のアライメント部が設けられ、
前記アライメント部は、前記積層型圧電部材の圧電素子列の両側に配置され、各々が前記圧電素子間の溝のピッチと同じピッチで形成された2本以上の溝からなり、
前記積層型圧電部材と前記振動板とは、前記2本以上の溝の間に形成された柱状圧電素子の1つを基準として位置合わせされて接合されている
構成とした。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、
液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが連通する液室と、前記液室の体積を変動させる振動板と、積層型圧電部材をハーフカット状に溝加工して形成された圧電素子とを備え、前記圧電素子で前記振動板を変形させて液室内の液体を加圧する圧力を発生させて前記液滴を吐出させる液体吐出ヘッドにおいて、
前記積層型圧電部材には、前記振動板との位置決め用のアライメント部が設けられ、
前記アライメント部は、前記積層型圧電部材の圧電素子列の両側に配置され、各々が前記圧電素子間の溝のピッチと同じピッチで形成された3本以上の溝からなり、
前記積層型圧電部材と前記振動板とは、前記3本以上の溝のうちの両端の溝を除く溝の1つを基準として振動板と位置合わせされて接合されている
構成とした。
これらの液体吐出ヘッドにおいて、前記積層型圧電部材の前記アライメント部は、前記振動板との接合面よりも後退した段差面に形成されている構成とできる。
この場合、前記後退した段差面が傾斜を有している構成とできる。
また、前記アライメント部の加工溝最下端部高さが前記圧電素子に設けられる個別電極部の加工溝最下端部高さ以下の高さである構成とできる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法は、
また、前記アライメント部の溝の深さと、前記圧電素子間の溝の深さが同じである構成とできる。
液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが連通する液室と、前記液室の体積を変動させる振動板と、積層型圧電部材をハーフカット状に溝加工して形成された圧電素子とを備え、前記圧電素子で前記振動板を変形させて液室内の液体を加圧する圧力を発生させて前記液滴を吐出させる液体吐出ヘッドの製造方法において、
前記圧電部材の一端部側から他端部側に向けてハーフカット状の溝加工を施して、複数の前記圧電素子とともに、前記積層型圧電部材の両端部側に前記振動板との位置合わせ用アライメント部となる2本以上の溝を、前記圧電素子を形成する溝加工と同じピッチで形成する工程と、
前記積層型圧電部材と前記振動板とを前記アライメント部の2本以上の溝の間に形成された圧電素子の1つを基準として位置合わせして接合する工程とを有する
構成とした。
本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法は、
液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが連通する液室と、前記液室の体積を変動させる振動板と、積層型圧電部材をハーフカット状に溝加工して形成された圧電素子とを備え、前記圧電素子で前記振動板を変形させて液室内の液体を加圧する圧力を発生させて前記液滴を吐出させる液体吐出ヘッドの製造方法において、
前記圧電部材の一端部側から他端部側に向けてハーフカット状の溝加工を施して、複数の前記圧電素子とともに、前記積層型圧電部材の両端部側に前記振動板との位置合わせ用アライメント部となる3本以上の溝を、前記圧電素子を形成する溝加工と同じピッチで形成する工程と、
前記積層型圧電部材と前記振動板とを前記アライメント部の3本以上の溝のうちの両端を除く溝の1つを基準として位置合わせして接合する工程とを有する
構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えたものである。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、積層型圧電部材の両端部側に振動板との位置合わせ用アライメント部となる2本以上の溝が圧電素子を形成する溝加工と同じピッチで形成され、積層型圧電部材と振動板とをアライメント部の2本以上の溝の間に形成された圧電素子の1つを基準として位置合わせして接合されている構成としたので、アライメント部の基準となる圧電素子も滴吐出圧力発生用の圧電素子と同様な曲がりを生じ、滴吐出圧力発生用の圧電素子と振動板との位置合わせ精度を向上することができ、滴吐出特性のばらつきを低減できる。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、積層型圧電部材の両端部側に振動板との位置合わせ用アライメント部となる3本以上の溝が圧電素子を形成する溝加工と同じピッチで形成され、積層型圧電部材と振動板とをアライメント部の3本以上の溝のうちの両端の溝を除く溝の1つを基準として位置合わせして接合されている構成としたので、アライメント部の基準となる溝も滴吐出圧力発生用の圧電素子と同様な曲がりを生じ、滴吐出圧力発生用の圧電素子と振動板との位置合わせ精度を向上することができ、滴吐出特性のばらつきを低減できる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法によれば、積層型圧電部材の両端部側に振動板との位置合わせ用アライメント部となる2本以上の溝を圧電素子を形成する溝加工と同じピッチで形成し、積層型圧電部材と振動板とをアライメント部の2本以上の溝の間に形成された圧電素子の1つを基準として位置合わせして接合する構成としたので、アライメント部の基準となる圧電素子も滴吐出圧力発生用の圧電素子と同様な曲がりを生じ、滴吐出圧力発生用の圧電素子と振動板との位置合わせ精度を向上することができ、滴吐出特性のばらつきを低減できる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法によれば、積層型圧電部材の両端部側に振動板との位置合わせ用アライメント部となる3本以上の溝を圧電素子を形成する溝加工と同じピッチで形成し、積層型圧電部材と振動板とをアライメント部の3本以上の溝のうちの両端の溝を除く溝の1つを基準として位置合わせして接合する構成としたので、アライメント部の基準となる圧電素子も滴吐出圧力発生用の圧電素子と同様な曲がりを生じ、圧電素子と振動板との位置合わせ精度を向上することができ、滴吐出特性のばらつきを低減できる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えるので、高画質画像を形成することができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの分解斜視図である。 同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図である。 図1のA−A線に沿う断面説明図である。 同液体吐出ヘッドにおける本発明の第1実施形態に係る圧電部材の正面説明図である。 圧電素子柱の曲がり量の説明に供する説明図である。 比較例に係る圧電部材の正面説明図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電部材の正面説明図である。 本発明の第3実施形態に係る圧電アクチュエータ部分の要部断面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す全体構成図である。 同じく要部平面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明を適用する液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図4を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの外観斜視説明図、図2は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図、図3は図1のA−A線に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、流路基板(液室基板)1と、この流路基板1の下面に接合した振動板を形成する振動板部材2と、流路基板1の上面に接合したノズル板3とを有し、これらによって液滴(液体の滴)を吐出する複数のノズル4がそれぞれノズル連通路5を介して連通する個別流路としての複数の液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。)6、液室6にインクを供給する供給路を兼ねた流体抵抗部7、この流体抵抗部7を介して液室6と連通する連通部8を形成し、連通部8に振動板部材2に形成した供給口9を介して後述するフレーム部材17に形成した共通液室10からインクを供給する。
流路基板1は、複数のSUS基板を積層接着してなり、各SUS基板を、酸性エッチング液を用いてエッチング、あるいは打ち抜き(プレス)などの機械加工することで、連通路5、加圧液室6、流体抵抗部7などの開口をそれぞれ形成している。
振動板部材2は各液室6に対応してその壁面を形成する変形可能な薄肉部である振動領域(ダイアフラム部)2aを有し、振動領域2aの面外側(液室6と反対面側)に圧電部材12との連結部となる厚肉部である島状凸部2bが設けられ、この島状凸部2bに振動領域2aを変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての圧電部材12の圧電素子柱12A、12Bの上端面(接合面)12aを接合している。また、圧電部材12の下端面はベース部材13に接合している。
ここで、圧電部材12は、圧電材料層21と内部電極22a、22bとを交互に積層したものであり、内部電極22を交互に両端面、即ち圧電部材12の振動板2に略垂直な側面に引き出して、この側面に形成された端面電極(外部電極、個別電極)25、26に接続し、端面電極(外部電極)25、26間に電圧を印加することで積層方向の変位を生じる。なお、端面電極(共通電極)25は圧電部材12の底面を通じて個別電極26側に引き回されている。
この圧電部材12は、ハーフカット状の溝加工(ハーフカットダイシング)によって架橋部12Cを残してスリット溝14を形成することで、1つの圧電部材22に対して所要数の圧電素子柱12A、12Bを形成したものである。なお、圧電部材12のベース部材13側の角部には斜めカット部12aを設けている。これは端面電極(外部電極、個別電極)25、26を分離するものである。
なお、圧電部材12の圧電素子柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電素子柱を圧電素子柱12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電素子柱を圧電素子柱12Bとして区別している。この場合、図3に示すように、駆動用圧電素子柱12Aと支柱用圧電素子柱12Bとを交互に使用するバイピッチ構成としているが、すべての圧電素子柱を駆動用圧電素子柱12Aとして使用するノーマルピッチ構成とすることもできる。
そして、圧電部材12の各駆動用圧電素子柱12Aの外部電極(個別電極)26には駆動信号を与えるために配線部材としてのFPC15の電極を接続し、このFPC15には圧電部材12の各駆動用圧電素子柱12Aに対して選択的に駆動波形(駆動信号)を印加するための駆動回路(ドライバIC)16が実装されている。
ノズル板3は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造している。このノズル板3には各液室6に対応して直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板1に接着剤接合している。そして、このノズル板3の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面)には撥水層を設けている。
さらに、これらの圧電部材12、ベース部材13及びFPC15などで構成される圧電アクチュエータ11の外周側には、エポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材17を接合している。そして、このフレーム部材17には前述した共通液室10を形成し、更に共通液室10に外部からインクを供給するための供給口19を形成し、この供給口19は更に図示しないサブタンクやインクカートリッジなどのインク供給源に接続される。なお、ベース部材13とフレーム部材17とは接着剤29などで接合されている。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば圧電部材12の駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって駆動圧電素子柱12Aが収縮し、振動板部材2の振動板領域2aが下降して加圧液室6の容積が膨張することで、加圧液室6内にインクが流入し、その後駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を上げて駆動圧電素子柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板領域2aをノズル4方向に変形させて加圧液室6の容積を収縮させることにより、加圧液室6内のインクが加圧され、ノズル4からインク滴が吐出(噴射)される。
そして、駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板領域2aが初期位置に復元し、加圧液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室8から加圧液室6内にインクが充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
次に、この液体吐出ヘッドに適用した本発明の第1実施形態について図3及び図4を参照して説明する。なお、図4は同実施形態における圧電部材の正面説明図である。
この実施形態で用いている圧電部材12の両端部12D、12Eには、振動板部材2との接合面31が設けられるとともに、段差面32が形成され、この段差面32に振動板部材2との位置決め用のアライメント部33が設けられている。このアライメント部33には、各々が圧電素子柱12A、12B間の溝14のピッチと同じピッチで形成された2本(この例では2本であるが、本数は2本以上であればよい)の溝34、34が形成されている。
そして、図3に示すように、圧電部材12と振動板部材2とは、2本の溝34、34の間に形成された圧電素子柱35を基準として、振動板部材2に開口されたアライメント穴40と位置合わせされて接合されている。ここでは、振動板部材2のアライメント穴40に対応してアライメント穴を流路基板1とノズル板3まで開口しているが、振動板部材2のみ、もしくは振動板部材2と流路基板1のみに開口してもよく、インクが圧電部材12に触れることを避けるためにはノズル面までは開口していないことが好ましい。この場合には、振動板部材2と圧電部材12を位置合わせして接合した後で流路基板1やノズル板3を接合することで、ノズル板3までアライメント穴を開口せずに形成することができる。
また、この例では、アライメント部33の溝34は2本であるが、溝34の本数は2本以上であればよく、また基準とする圧電素子柱35が2本以上の場合にそのうちの1本の圧電素子柱35を用いればよい。
このとき、圧電部材12に対する溝加工は、例えば一端部12D側から他端部12E側に向かって例えばダイシングソーやダイシングブレードなどの溝加工手段を相対的に移動させて、同じ溝ピッチで溝34、34及び溝14を形成する。
このように構成することで、溝加工によって圧電素子柱12A、12Bに曲がりが生じているとき、アライメント部33の圧電素子柱35も同じ方向にほぼ同じ量の曲がりが生じるので、当該圧電素子柱35を基準として接合を行なうことで、曲がりが生じている圧電素子柱12Aと振動板部材2の島状凸部2bとの位置合わせが高精度に行なわれていることになる。
この点について具体的に説明すると、例えば、600dpi相当で圧電素子柱12A、12Bを配列し、溝14の深さ(溝加工深さ)を400μm、溝14の幅を約25μmとして溝加工を行なったとき、圧電素子柱12A、12Bには3〜4μm程度の曲がりが発生する。なお、ダイシング溝深さ、ダイシングピッチ(溝ピッチ)と曲がり量の関係の一例を図5に示している。つまり、300dpi相当の間隔のダイシングピッチで圧電素子柱12A、12Bを配列する場合の加工においては、圧電素子柱の柱幅は50μm以上確保できて、剛性が高いため、柱曲がりはほとんど発生しないが、600dpi相当の間隔の圧電素子柱12A、12Bを配列する場合の加工においては、圧電素子柱12A、12Bの柱幅は20μm前後となることから、圧電素子柱の剛性が低下し、圧電素子柱の根本(ボトム)に対して上端(トップ部)側に曲がりが数μmレベルで発生する。
この柱曲がりは、加工時の応力に対して応力緩和する方向に発生することから、加工順序として圧電部材の一方向から順次溝加工を行なうことによって、同じ方向に同じ曲がり量で発生する。ただし、圧電部材の製造工程における焼成、分極処理工程等のばらつき、及び溝加工の深さばらつきにより、加工ワーク(異なる圧電部材)間の曲がり量には若干の違いがあることが確認されている。このため、事前に曲がり量を予測してアライメント位置をオフセットして接合することも難しい。
そこで、圧電部材12の両端部12D、12Eにアライメント部33としてアライメント用の2本の溝34、34を個別電極部(圧電素子柱12A、12Bを形成する部分)の溝14と2本とも同じ深さで加工する。これにより、溝34、34で挟まれた圧電素子柱35は1本目(加工開始側)の加工溝34方向に曲がりが発生している。この曲がり量は、圧電素子柱12A、12Bとほぼ同等になる。このアライメント部33の圧電素子柱35の上端の一部を検出し、振動板部材2と位置合わせすることにより、圧電素子柱12A、12Bと振動板部材2の島状凸部2bとを高精度に位置合わせして接合することができる。
ここで、圧電部材12と振動板部材2とを接着剤にて接合する例で製造工程を説明する。
アライメント用溝34は、接合面31よりも後退した段差面32に形成し、アライメント部33及び個別電極部の溝34、14をダイシングにより形成する。その後、圧電部材32の接合面31に接着剤を印刷供給して塗布する。この接着剤印刷工法としてはフレキソ印刷等の転写工法等で薄膜供給することが可能である。このとき、段差面32が設けられているので、接合面31に接着剤を供給しても、圧電部材12のアライメント部33(アライメント用溝加工部)には接着剤が供給されないため、高精度に圧電素子柱35の検出が可能となる。
一方、振動板部材2には図3に示すように圧電部材12のアライメント用溝加工部に対応する位置にアライメントパターンとして例えば貫通穴を設ける。
そして、圧電部材12と振動板部材2とのアライメントパターンを検出し(例えば撮像手段で撮像して認識する)、両部材の初期位置合わせを行う。このとき、圧電部材12と振動板部材2との間に数十μm以上のギャップを設けた状態で初期位置合わせを行う。また、この初期位置合わせに際しては、圧電部材2の柱エッジを認識しやすくするため、横方向から光を当てることにより認識性が向上する。さらに、初期位置合わせだけでなく、弱い加圧状態でも、圧電部材2に段差面32を設けていることから、アライメント部に光を導入して圧電素子柱35の柱エッジを検出することができ、相互のアライメント部を検出して位置補正することにより、更なる高精度の位置合わせが可能となる。また、アライメント部(アライメントパターン)を圧電部材12、振動板部材2の左右に形成していることにより、部品の累積ピッチ誤差を左右均等に分散させることができ、累積ピッチ誤差による最大位置ズレ量は約1/2に低減できる。
ここで、圧電部材12のアライメント用溝34の深さについて説明する。上記実施形態では、圧電部材12のアライメント部33を形成する部位に段差面32(段差部)を設けていることから、溝34の最下端を個別電極部の溝14と揃えると、段差分だけアライメント部33の溝34の深さが浅くなることになる。この段差深さは小さくすることにより、溝34と溝14の深さの差を小さくすることができることから、圧電素子柱35と圧電素子柱12A、12Bと曲がり量の差も小さくできる。また、段差深さ分だけ溝34の最下端を低く設定する(図4の深さD分だけ溝34の最下端位置を溝14の最下端位置より低くする)ことにより、溝34と溝14との深さを同じにすることができるので、アライメント部33の溝34の最下端部高さを個別電極部の溝14の最下端部高さ以下の高さとすることが好ましい。
次に、1本のアライメント用溝を形成し、このアライメント用溝を基準として位置合わせを行う比較例との対比で位置ズレ量が滴吐出特性にどの程度影響するかを検証した。
(実施例)
圧電部材12に深さ400μmの溝34、34、14の溝加工を行なったところ、圧電素子柱15、圧電素子柱12A、12Bの曲がり量は約4μmとなった。そして、溝34、34の間の圧電素子柱35を基準として位置合わせを行って圧電部材12と振動板部材2とを接合し、流路板1、ノズル板2などのその他の前述したヘッド構成部品を使用して液体吐出ヘッドを製作した。
(比較例)
図6に示すように、圧電部材12に深さ400μmの1本のアライメント用溝134と溝14の加工を行なったところ、圧電素子柱12A、12Bの曲がり量は同じく約4μmとなった。そして、1本のアライメント用溝134を基準として位置合わせを行って圧電部材12と振動板部材2とを接合し、流路板1、ノズル板2などのその他の前述したヘッド構成部品を使用して液体吐出ヘッドを製作した。
これらの実施例及び比較例のヘッドを同一駆動条件で駆動して評価した結果、実施例に係るヘッドの方が比較例に係るヘッドよりも、インク滴噴射速度Vjが6〜8%程度向上することが確認された。
この結果は、実施例のヘッドの方が、圧電部材2の圧電素子柱12Aと振動板部材2の島状凸部2bとの接合位置精度が向上したことにより、液室6への圧力伝達効率が向上したことを意味する。
つまり、本発明によれば、圧電部材に対する高いアスペクト比による溝加工を行なって圧電素子柱の柱曲がりが発生したとしても、振動板との接合ズレを発生することなく簡単に高い位置精度で接合できることから、滴噴射特性の向上とばらつきの低減を図ることができる。
次に、本発明の第2実施形態について図7を参照して説明する。なお、図7は同実施形態における圧電部材の正面説明図である。
この実施形態で用いている圧電部材12の両端部12D、12Eには、振動板部材2との接合面31が設けられるとともに、段差面32が形成され、この段差面32に振動板部材2との位置決め用のアライメント部33が設けられている。このアライメント部33には、各々が圧電素子柱12A、12B間の溝14のピッチと同じピッチで形成された3本(この例では3本であるが、本数は3本以上であればよい)の溝34a、34b、34c(区別しないときは溝34という。)が形成されている。そして、圧電部材12と振動板部材2とは、3本の溝34a、34b、34cのうちの両端の溝34a、34cを除く溝34bを基準として位置合わせされて接合されている。なお、この例では、アライメント部33の溝34は3本であるが、溝34の本数は3本以上であればよく、また基準とする溝34が2本以上の場合にそのうちの1本の溝34を用いればよい。
このとき、圧電部材12に対する溝加工は、例えば一端部12D側から他端部12E側に向かって例えばダイシングソーやダイシングブレードなどの溝加工手段を相対的に移動させて、同じ溝ピッチで溝34a〜34c及び溝14を形成する。
このように構成することで、溝加工によって圧電素子柱12A、12Bに曲がりが生じているとき、アライメント部33の溝34a、34b間の圧電素子柱、溝34b、34c間の圧電素子柱も同じ方向及び同じ量の曲がりが生じるので、両端の溝34a、34cを除く溝34bを基準として接合を行なうことで、曲がりが生じている圧電素子柱12A、12Bと振動板部材2の島状凸部2bとの位置合わせが高精度に行なわれていることになる。
次に、本発明の第3実施形態について図8を参照して説明する。なお、図8は同実施形態における圧電アクチュエータ部分の要部断面説明図である。
ここでは、圧電部材12のアライメント部33を設ける段差面32を、圧電部材12の短手方向に傾斜する傾斜面としている。この傾斜面としての段差面32は、2つの圧電部材12、12の対向しない側(外側)に向かって低くなるように傾斜している。
このように、アライメント部33を設ける段差面32を傾斜面とすることにより、圧電部材12と振動板部材2とを接合するとき、弱い加圧で接合する場合でも横方向から光照射することにより、アライメント部33を検出しやすくなり、接合精度を向上することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図9及び図10を参照して説明する。なお、図9は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図10は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液体吐出ヘッド234a、234bを1つのベース部材に取り付けた構成したもので、一方のヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の液体吐出ヘッドを備えることもできる。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えているので、滴吐出特性のばらつきのない安定した滴吐出を行うことができて、高画質画像を形成することができる。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、狭義のインク以外の液体や定着処理液などを用いる画像形成装置にも適用することができる。
1 流路板
2 振動板部材
3 ノズル板
4 ノズル
6 個別液室
10 共通液室
12 圧電部材
12A、12B 圧電素子柱
13 ベース部材
14 溝(スリット溝)
31 接合面
32 段差面
33 アライメント部
34、34a〜34c 溝
35 アライメント用の圧電素子柱
234…キャリッジ
235…記録ヘッド

Claims (9)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが連通する液室と、前記液室の体積を変動させる振動板と、積層型圧電部材をハーフカット状に溝加工して形成された圧電素子とを備え、前記圧電素子で前記振動板を変形させて液室内の液体を加圧する圧力を発生させて前記液滴を吐出させる液体吐出ヘッドにおいて、
    前記積層型圧電部材には、前記振動板との位置決め用のアライメント部が設けられ、
    前記アライメント部は、前記積層型圧電部材の圧電素子列の両側に配置され、各々が前記圧電素子間の溝のピッチと同じピッチで形成された2本以上の溝からなり、
    前記積層型圧電部材と前記振動板とは、前記2本以上の溝の間に形成された柱状圧電素子の1つを基準として位置合わせされて接合されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが連通する液室と、前記液室の体積を変動させる振動板と、積層型圧電部材をハーフカット状に溝加工して形成された圧電素子とを備え、前記圧電素子で前記振動板を変形させて液室内の液体を加圧する圧力を発生させて前記液滴を吐出させる液体吐出ヘッドにおいて、
    前記積層型圧電部材には、前記振動板との位置決め用のアライメント部が設けられ、
    前記アライメント部は、前記積層型圧電部材の圧電素子列の両側に配置され、各々が前記圧電素子間の溝のピッチと同じピッチで形成された3本以上の溝からなり、
    前記積層型圧電部材と前記振動板とは、前記3本以上の溝のうちの両端の溝を除く溝の1つを基準として振動板と位置合わせされて接合されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 前記積層型圧電部材の前記アライメント部は、前記振動板との接合面よりも後退した段差面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記後退した段差面が傾斜を有していることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記アライメント部の加工溝最下端部高さが前記圧電素子に設けられる個別電極部の加工溝最下端部高さ以下の高さであることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記アライメント部の溝の深さと、前記圧電素子間の溝の深さが同じであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  7. 液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが連通する液室と、前記液室の体積を変動させる振動板と、積層型圧電部材をハーフカット状に溝加工して形成された圧電素子とを備え、前記圧電素子で前記振動板を変形させて液室内の液体を加圧する圧力を発生させて前記液滴を吐出させる液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記圧電部材の一端部側から他端部側に向けてハーフカット状の溝加工を施して、複数の前記圧電素子とともに、前記積層型圧電部材の両端部側に前記振動板との位置合わせ用アライメント部となる2本以上の溝を、前記圧電素子を形成する溝加工と同じピッチで形成する工程と、
    前記積層型圧電部材と前記振動板とを前記アライメント部の2本以上の溝の間に形成された圧電素子の1つを基準として位置合わせして接合する工程とを有する
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  8. 液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが連通する液室と、前記液室の体積を変動させる振動板と、積層型圧電部材をハーフカット状に溝加工して形成された圧電素子とを備え、前記圧電素子で前記振動板を変形させて液室内の液体を加圧する圧力を発生させて前記液滴を吐出させる液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記圧電部材の一端部側から他端部側に向けてハーフカット状の溝加工を施して、複数の前記圧電素子とともに、前記積層型圧電部材の両端部側に前記振動板との位置合わせ用アライメント部となる3本以上の溝を、前記圧電素子を形成する溝加工と同じピッチで形成する工程と、
    前記積層型圧電部材と前記振動板とを前記アライメント部の3本以上の溝のうちの両端を除く溝の1つを基準として位置合わせして接合する工程とを有する
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  9. 請求項1ないし6のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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