JP2014162019A - 液体吐出ヘッド、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダンパ領域の周囲に配置された厚肉部とダンパ領域との段差部分に気泡が引っ掛かって停滞しやすくなる。
【解決手段】振動板部材3は、共通液室10の一部の壁面となるダンパ領域23を第1層3Aの薄肉部で形成し、ダンパ領域23の周囲を第2層3B及び第3層3Cの厚肉部で形成し、気泡排出経路26を通じて気泡排出口25に通じる第2の開口部22が形成され、第2の開口部22は、ダンパ領域23の周囲を囲んでいる第2層3B及び第3層3Cからなる厚肉部に形成された共通液室10側に開口する凹溝24を介して、ダンパ領域23側に通じている。
【選択図】図7
【解決手段】振動板部材3は、共通液室10の一部の壁面となるダンパ領域23を第1層3Aの薄肉部で形成し、ダンパ領域23の周囲を第2層3B及び第3層3Cの厚肉部で形成し、気泡排出経路26を通じて気泡排出口25に通じる第2の開口部22が形成され、第2の開口部22は、ダンパ領域23の周囲を囲んでいる第2層3B及び第3層3Cからなる厚肉部に形成された共通液室10側に開口する凹溝24を介して、ダンパ領域23側に通じている。
【選択図】図7
Description
本発明は液体吐出ヘッド、画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
液体吐出ヘッドにあっては、気泡が共通液室の端の部分に溜まり易く、この気泡溜りが噴射性能(吐出性能)を著しく低下させることになることから、気泡排出を行うようにしている。
例えば、液滴を吐出する複数のノズルが通じる第1の流路と、複数のノズルの配列方向の外側に配置された気泡排出口と、気泡排出口が通じる第2の流路と、第1の流路が第1の開口部を介して通じ、第2の流路が第2の開口部を介して通じる共通液室とを有し、共通液室の端部に溜まる気泡を第2の開口部から気泡排出口を通じて排出するようにしたものがある(特許文献1)。
また、共通液室の圧力変動を吸収するために、共通液室の壁面の一部に変形可能なダンパ領域を配置したものがある(特許文献2)。
しかしながら、上述した特許文献2に開示されているように、共通液室の一部の壁面を形成するダンパ領域を配置する場合には、例えば振動板部材の薄肉部でダンパ領域を形成する。このとき、ダンパ領域の周囲には厚肉部が配置されることになり、ダンパ領域と厚肉部との段差部分に気泡が引っ掛かって停滞しやすくなる。
そのため、特許文献1に開示されている気泡排出が通じる第2の流路が第2の開口部を介して共通液室に通じていても、共通液室の端部からスムーズに気泡を第2の開口部を通じて排出することができなくなるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、気泡排出性を向上することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液滴を吐出する複数のノズルがそれぞれ通じる複数の個別液室と、
前記個別液室に第1の開口部を介して通じて液体を供給する共通液室と、
前記共通液室に第2の開口部を介して通じる気泡排出経路と、
前記共通液室の一部の壁面を形成するダンパ領域と、を有し、
少なくとも、前記ダンパ領域と前記第2の開口部は、前記共通液室の壁面を形成する壁面形成部材に形成され、
前記壁面形成部材は、少なくとも、前記ダンパ領域を形成する薄肉部と、前記ダンパ領域の周囲を形成する厚肉部と、を有し、
前記第2の開口部は、前記厚肉部に形成された、前記共通液室側に開口する凹溝を介して、前記ダンパ領域側に通じている
構成とした。
液滴を吐出する複数のノズルがそれぞれ通じる複数の個別液室と、
前記個別液室に第1の開口部を介して通じて液体を供給する共通液室と、
前記共通液室に第2の開口部を介して通じる気泡排出経路と、
前記共通液室の一部の壁面を形成するダンパ領域と、を有し、
少なくとも、前記ダンパ領域と前記第2の開口部は、前記共通液室の壁面を形成する壁面形成部材に形成され、
前記壁面形成部材は、少なくとも、前記ダンパ領域を形成する薄肉部と、前記ダンパ領域の周囲を形成する厚肉部と、を有し、
前記第2の開口部は、前記厚肉部に形成された、前記共通液室側に開口する凹溝を介して、前記ダンパ領域側に通じている
構成とした。
本発明によれば、気泡排出性を向上することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同ヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)の断面説明図、図3は同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)の断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、ノズル板1と、流路板(液室基板)2と、壁面形成部材(ダンパ形成部材)を兼ねる振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3を変位させる圧力発生手段である圧電アクチュエータ11と、共通液室部材(共通流路部材)としてフレーム部材20とを備えている。
ノズル板1、流路板2及び振動板部材3によって、液滴を吐出する複数のノズル4に通じる個別液室6、個別液室6に液体を供給する流体抵抗部を兼ねた液体供給路7と、液体供給路7に連なる液導入部8とを形成している。個別液室6は圧力室、加圧液室、加圧室、圧力発生室などとも称される。このヘッドでは、個別液室6、液体供給路7及び液導入部8を併せて個別流路5としている
そして、フレーム部材20の共通流路としての共通液室10から振動板部材3に形成した第1の開口部9を通じて、液導入部8、液体供給路7を経て複数の個別液室6に液体を供給する。
ここで、ノズル板1は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造したものを用いている。これに限らず、その他の金属部材、樹脂部材、樹脂層と金属層の積層部材などを用いることができる。ノズル板1には、各個別液室6に対応して例えば直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板2と接着剤接合している。また、このノズル板1の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は個別液室6側と反対の面)には撥液層を設けている。
流路板2は、単結晶シリコン基板をエッチングして、個別液室6、液体供給路7、液導入部8などを構成する溝部を形成している。なお、流路板2は、例えばSUS基板などの金属板を酸性エッチング液でエッチングし、あるいはプレスなどの機械加工を行って形成することもできる。
振動板部材3は、流路板2の個別液室6の壁面を形成する壁面部材を兼ね、個別液室6に対応する部分に変形可能な振動領域30を有している。
そして、この振動板部材3の個別液室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域30を変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ11を配置している。
この圧電アクチュエータ11は、ベース部材13上に接着剤接合した積層型の圧電部材12に、ハーフカットダイシングによって溝加工をして、所要数の柱状の圧電素子(圧電柱)12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成したものである。
圧電部材12の圧電柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電柱を駆動圧電柱(駆動柱)12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電柱を非駆動圧電柱(非駆動柱)12Bとして区別している。
そして、駆動柱12Aは、振動板部材3の振動領域30に接合されている。
この圧電部材12は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極が設けられ、駆動柱12Aの外部電極に駆動信号を与えるための可撓性を有するフレキシブル配線基板としてのFPC15が接続されている。
フレーム部材20は、例えばエポキシ系樹脂或いは熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイト等で射出成形により形成し、図示しないヘッドタンクや液体カートリッジから供給口部19を介して液体が供給される共通液室10が形成されている。
また、振動板部材3は壁面形成部材を兼ねており、共通液室10の一部の壁面を形成する変形可能なダンパ領域23を形成している。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば駆動柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって駆動柱12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域30が下降して個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内に液体が流入する。
その後、駆動柱12Aに印加する電圧を上げて駆動柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4方向に変形させて個別液室6の容積を収縮させる。これにより、個別液室6内の液体が加圧され、ノズル4から液滴が吐出(噴射)される。
そして、駆動柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材3の振動領域30が初期位置に復元し、個別液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から液体供給路7を通じて個別液室6内に液体が充填される。
そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与え方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
次に、本発明の第1実施形態について図4ないし図8も参照して説明する。図4は振動板部材を共通液室側から見た平面説明図及び要部拡大図、図5は図4のB−B線に沿う断面説明図、図6は図4のC−C線に沿う断面説明図、図7は図4のD−D線に沿う作用説明に供する断面説明図である。
まず、前述した図1を参照して、ノズル板1には、ノズル配列方向で、ノズル4の列の両外側に気泡排出口25が形成されている。流路板2には、ノズル配列方向で、個別流路5の両外側に気泡排出経路26が形成されている。流路板2の気泡排出経路26の一端部側は、ノズル板1の気泡排出口25に通じている。流路板2の気泡排出経路26の他端部側は、振動板部材3に形成された第2開口部22に通じている。
ここで、図5及び図6を参照して、振動板部材3は、Ni電鋳によって形成した、第1層3A、第2層3B及び第3層3Cの三層(二層又は四層以上でもよい。)からなる部材としている。
そして、振動板部材3は、第1層3Aによって振動領域30を形成し、振動領域30内に第2層3B及び第3層3Cで島状凸部30aを形成し、この島状凸部30aに圧電部材12の駆動柱12Aを接合する。
また、振動板部材3には、共通液室10と個別流路5とをつなぐ第1の開口部9が形成されている。本実施形態では、第1の開口部9は、多数のフィルタ孔91(図4参照)を形成したフィルタ部としているが、単なる開口であってもよい。
また、振動板部材3は、前述したように壁面形成部材を兼ねており、共通液室10の一部の壁面となるダンパ領域23を第1層3Aの薄肉部で形成し、ダンパ領域23の周囲を第2層3B及び第3層3Cの厚肉部で形成している。
そして、振動板部材3には、第1の開口部9のノズル配列方向の両外側に、前述したように気泡排出経路26を通じて気泡排出口25に通じる第2の開口部22が形成されている。
この第2の開口部22は、図6に示すように、ダンパ領域23の周囲を囲んでいる第2層3B及び第3層3Cからなる厚肉部に形成された共通液室10側に開口する凹溝24を介して、ダンパ領域23側に通じている。この凹溝24は、第3層3Cを形成しないことによって形成している。
なお、第2の開口部22の流体の移動方向と直交する方向の開口断面積(図4の平面視における開口断面積)は、第1の開口部9のフィルタ孔91の流体の移動方向と直交する方向の開口断面積(図4の平面視における開口断面積)よりも大きくしている。
一方、共通液室10のノズル配列方向の両端部は、平面視形状で、第2の開口部22と通じる凹溝24側に向かって細くなる形状としている。また、共通液室10は液体の流れの方向に沿う断面形状でも、図11(a)に示すように、第2の開口部22と通じる凹溝24側に向かって細くなる形状である。なお、共通液室10に外部から片側供給する場合には、図10(b)に示すような形状になる。
このように構成した本実施形態の作用について図7も参照して説明する。まず、共通液室10内に混入した気泡300は、共通液室10の上述した先細り形状によって共通液室10のノズル配列方向端部側に導かれる。
そして、図7に示すように、凹溝24を介して点線矢印のように第2の開口部22側に移動し、第2の開口部22から気泡排出経路26及び気泡排出口25を通じて外部に排出される。
このとき、ダンパ領域23側と第2の開口部22との間の隔壁となっている第2層3B及び第3層3Cからなる厚肉部のうち、第3層3Cを形成しないで凹溝24を形成している。これにより、ダンパ領域23側から第2の開口部22側への気泡300の移動がスムーズに行われるので、気泡排出性が向上する。
これに対して、図8に示す比較例のように、ダンパ領域23側と第2の開口部22との間を、隔壁となっている第2層3B及び第3層3Cからなる厚肉部で仕切っている場合には、気泡300が第2層3B及び第3層3Cからなる厚肉部(隔壁部)を越えられず、第2の開口部22側にスムーズに移動できない。
このように、共通液室に第2の開口部を介して通じる気泡排出経路と、共通液室の一部の壁面を形成するダンパ領域と、を有し、少なくとも、ダンパ領域と第2の開口部は、共通液室の壁面を形成する壁面形成部材に形成され、壁面形成部材は、少なくとも、ダンパ領域を形成する薄肉部と、ダンパ領域の周囲を形成する厚肉部と、を有し、第2の開口部は、厚肉部に形成された、共通液室側に開口する凹溝を介して、ダンパ領域側に通じていることで、気泡排出性が向上する。
また、この場合、壁面形成部材となる振動板部材3は電鋳で形成しているので、図7及び図8に示すように、電鋳によるオーバーハング形状部41が形成されて、凹溝24の壁面がラウンド形状に形成される。これによって、気泡300が凹溝24の壁面でトラップされることが少なくなる。
さらに、凹溝はダンパ領域と連続し、かつ、ダンパ領域の周囲を形成する厚肉部よりも薄層に形成されているため、ダンパ領域に加えて凹溝部分でもダンパ効果を得ることができる。特に、前述した共通液室が平面視形状で凹溝側に向かって細くなる形状では、凹溝付近でダンパ領域の面積が小さくなるため、凹溝によるダンパ効果により、凹溝付近でのダンパ効果の補完を行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について図9及び図10を参照して説明する。図9は同実施形態の説明に供する前記図6と同様な断面説明図、図10は同じく図7と同様な断面説明図である。
本実施形態では、第2の開口部22とダンパ領域23側との間に第2層3B及び第3層3Cのいずれも形成しないで、第1層3Aのみとして、凹溝24を形成している。
これにより、図10に示すように、気泡300は第1層3Aに沿って第2の開口部22側にスムーズに移動することができ、気泡排出性が向上する。
さらに、凹溝24はダンパ領域23と同じ第1層3Aのみで構成されるため、平面視形状で、共通液室10の端部付近におけるダンパ領域23の短手方向の幅が広がる形状となる。これにより、共通液室10の端部付近のダンパ効果を向上する。
以上の実施形態では、壁面形成部材が振動板部材である例で説明しているが、圧電アクチュエータを使用しない場合など、単に共通液室の壁面を形成するだけの部材であってもよい。
次に、本発明に係る画像形成装置の一例について図12及び図13を参照して説明する。図12は同装置の機構部の側面説明図、図13は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置である。左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234を搭載している。記録ヘッド234は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する。一方の記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を吐出する。他方の記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、1ヘッド当たり4ノズル列配置とし、1個のヘッドで4色の各色を吐出させることもできる。
また、記録ヘッド234のヘッドタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニットによって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向する分離パッド244を備える。この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備える。さらに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて、再度、カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャッピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)を備えている。また、維持回復機構281は、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置している。この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送される。更に用紙242は先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
そして、帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えるので、高画質画像を安定して形成することができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味である。被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
1 ノズル板
2 流路板
3 振動板部材
4 ノズル
5 個別流路
6 個別液室
8 液導入部
9 第1の開口部
10 共通液室
12 圧電部材
20 フレーム部材
22 第2の開口部
23 ダンパ領域
24 凹溝
41 モニタ用凹部(モニタ用穴部)
42 モニタ用貫通穴(モニタ用穴部)
233 キャリッジ
234a、234b 記録ヘッド
2 流路板
3 振動板部材
4 ノズル
5 個別流路
6 個別液室
8 液導入部
9 第1の開口部
10 共通液室
12 圧電部材
20 フレーム部材
22 第2の開口部
23 ダンパ領域
24 凹溝
41 モニタ用凹部(モニタ用穴部)
42 モニタ用貫通穴(モニタ用穴部)
233 キャリッジ
234a、234b 記録ヘッド
Claims (6)
- 液滴を吐出する複数のノズルがそれぞれ通じる複数の個別液室と、
前記個別液室に第1の開口部を介して通じて液体を供給する共通液室と、
前記共通液室に第2の開口部を介して通じる気泡排出経路と、
前記共通液室の一部の壁面を形成するダンパ領域と、を有し、
少なくとも、前記ダンパ領域と前記第2の開口部は、前記共通液室の壁面を形成する壁面形成部材に形成され、
前記壁面形成部材は、少なくとも、前記ダンパ領域を形成する薄肉部と、前記ダンパ領域の周囲を形成する厚肉部と、を有し、
前記第2の開口部は、前記厚肉部に形成された、前記共通液室側に開口する凹溝を介して、前記ダンパ領域側に通じている
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記壁面形成部材は、複数の層からなる部材であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記壁面形成部材の前記凹溝の壁面がラウンド形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1の開口部にはフィルタ孔が形成されたフィルタ部を有し、
前記第2の開口部の流体の移動方向と直交する方向の開口断面積は、前記フィルタ孔の流体の移動方向と直交する方向の開口断面積よりも大きい
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。 - 前記壁面形成部材は、前記個別液室の壁面を形成する部材を兼ねていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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JP2013032473A JP2014162019A (ja) | 2013-02-21 | 2013-02-21 | 液体吐出ヘッド、画像形成装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-02-21 JP JP2013032473A patent/JP2014162019A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017144659A (ja) * | 2016-02-18 | 2017-08-24 | 株式会社リコー | 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置 |
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