JP3603579B2 - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド、より詳細には記録ヘッド本体を保護するヘッドカバーの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力情報に応じて複数のノズルからインク滴を吐出して文字や図形を出力するオンデマンド型インクジェットヘッドは、ワイヤドット式記録ヘッドと比較して、印字品質が高く、かつ騒音が低く、さらにページプリンタに比較してランニングコストが低いため急速に普及している。このインクジェット式記録ヘッドは、その本体が極めて小さく、また外力の作用を受けると破損しやすいため、ノズルプレートのインク吐出面だけを露出させた状態で保護部材を兼ねるヘッドホルダを介してキャリッジに取り付けられている。
【0003】
また、ノズルプレート表面の保護、ヘッドホルダとヘッド駆動部との接続部の保護、ノズル面に帯電した静電気をフレームGNDに接地することで除電する役割を持つ金属製のヘッドカバーが取り付けられている。
【0004】
そして、インクジェット式記録ヘッドは、ノズル開口から液体であるインクを吐出してドットを印刷したり、またノズル開口の目詰まりを解消するためにゴムなどのワイピング部材によりノズルプレートを拭う関係上、インク滴が周囲に飛散し、その一部がノズルプレートとヘッドカバーの間に侵入する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ヘッドカバーとノズルの間には寸法精度上避けられない程度の隙間があるため、ノズルプレートとヘッドカバーの間にインクが侵入する。
【0006】
このようにヘッドカバーとノズルプレートの間に残ったインクは、水分の蒸発に伴いその粘度が増加し、次に行われるワイピングの際にワイピング部材により引き伸ばされ、ノズル開口の目詰まりを引き起こす一因になるという問題がある。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところはノズルプレートにインクが残留することを防止できる新規なインクジェット式記録ヘッドを提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のインクジェット式記録装置は、ノズル開口からインク滴を吐出する記録ヘッド本体と、該記録ヘッド本体をヘッドホルダを介して取り付けられたキャリッジを備えたインクジェット式記録装置において、
前記記録ヘッドは、前記ノズル開口を備えたノズルプレートからインク滴の吐出方向に対してある一定の高さを持ち、ノズルプレート外周を覆うように配設すると共に、記録装置本体と接続されて接地された金属製のヘッドカバーを有し、前記ヘッドカバーとノズルプレートの間に導電材料からなる弾性部材を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
ヘッドカバーに取り付けられた弾性部材がノズルプレートとヘッドカバーの間にインクが侵入することを防止する。
【0010】
【発明の実施の形態】
そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
【0011】
図1は、本発明の記録ヘッドを使用したインクジェット式記録装置の一実施例を示すものであって、キャリッジ1は、タイミングベルト2を介してモーター3に接続され、案内部材4にガイドされて記録媒体5の幅方向に往復運動可能に構成されている。キャリッジ1の記録媒体5対向方向には、ヘッドホルダ6を介して記録ヘッド7が固定され、また上面にはインクカートリッジ8が脱着可能に搭載されている。なお、図中符号9は、キャッピング装置を示している。ワイピング装置10は記録ヘッドのノズル開口が形成されたノズルプレートに接触するゴム等の弾性板により構成されていて、キャッピング装置9、吸引ポンプから構成されるクリーニング装置の一部品として、ノズルプレートの表面を払拭してノズル開口列のインク吐出能力を回復する役割を果たしている。
【0012】
図2は、上述の記録ヘッド7の一実施例を示す組み立て斜視図であって、ノズル開口20aが形成されたノズルプレート20、共通インク室形成基板21、インク供給口形成基板22の間に接着シート23、24を挟んで固着して構成される流路ユニット25と、図示しない複数の圧力発生室とこの圧力発生室に対応する複数の圧電振動子が形成されたアクチュエータユニット26とを接着シート27で固着して記録ヘッド本体7が構成されている。6はヘッドホルダで、記録ヘッド本体7のインク誘導口22aに連通するインク供給針31、31、31がフィルタ32、32、32を介装して垂設されて構成されており、下面に記録ヘッド本体7を接着剤でヘッドホルダ6に接着するとともにヘッドカバー35によりノズルプレート20側から固定している。
【0013】
図3(イ)、(ロ)に示すように、ヘッドカバー35はインクの吐出口を妨げないようにノズル面中心に開口部35aを持ち、ノズル面外周及び、記録ヘッド本体7とヘッドホルダー6の接着部を覆うように取り付けられている。
【0014】
図4はキャリッジ1をノズル面側から見た図であり、キャリッジ1には、記録ヘッド が取り付けられた際に、ヘッドカバー35に接触するように接地板39が取り付けられている。この接地板はインクジェット式記録装置本体を介してGNDに接地されており、印字動作時にノズルプレートに発生した静電気を取り除く役割を果たしている。
【0015】
図5は、ヘッドカバー35の拡大図であって、ノズルプレートとの接触部の先端、ノズルプレート側にはシール材として弾性部材36が取り付けられている。
【0016】
図6(イ)、(ロ)は、上記の弾性部材の形成方法の一例である。ヘッドカバーのノズル接触部の先端を型材37で密閉し、そこにインクに対して耐久性を持ち、かつパッキン材として適した材料、たとえばブチルゴム等のパッキン形成材を注入することにより、弾性部材36を形成する。
【0017】
図7(イ)、(ロ)は、図6で示したヘッドカバーをヘッド本体に装着した際の状態を示す図であり、弾性部材36は、ヘッドカバー35とノズルプレート20との接触面からΔh1の高さを持っており、ヘッドカバーがノズルプレートに取り付けられた際、図7(ロ)に示されるようにヘッドカバー開口部内周に均一に突出するようになっている。
【0018】
この実施例において、ワイピング装置10によるノズルプレート20のワイピング操作によりノズル面でインクが拭き取られた際に、ノズルプレートとヘッドカバーの隙間にインクが入り込まず、上述したようにその後のワイピング操作における、ノズルの目詰まりを防止することができる。また、ヘッドカバー35の金属部材とノズルプレート20との接触部が残されているため、ノズル面をGNDに接地する役割を果たしている。
【0019】
図8(イ)は本発明の他の実施例を示すものであって、この実施例ではヘッドカバー35の外側に弾性部材37を用いた別部材を固定したものである。この部材の一部は金属製のヘッドカバー35の内側にあり、ヘッドカバーをノズルプレートに取り付けた際、図8(ロ)に示されるように、弾性部材37がヘッドカバー35により押圧され固定される。この実施例においても、ヘッドカバーとノズルプレートに生じる隙間を弾性部材でシールするため、ワイピング動作時にノズルプレートとヘッドカバーの隙間にインクが進入することを防ぐことができる。
【0020】
図9は本発明の他の実施例を示すものであって、上記の弾性部材に導電性の材料、たとえば導電性ゴム等の弾性部材38を用いることにより、図9(イ)、(ロ)に示すような、金属製のヘッドカバー35とノズル面が接触していない構造を用いても、インクの侵入を防ぎ、なおかつノズル面の接地を確保し静電気を除去する効果を持つヘッドカバーを作ることができる。
【0021】
また、上述の実施例においては圧電振動子をアクチュエータとするインクジェット式記録ヘッドに例を採って説明したが、ヒーターによりインクを気化させ、気化時の圧力でインクを吐出させるバブルジェット式記録ヘッドに適用しても同様の効果を奏することは明らかである。
【0022】
【発明の効果】
本発明のインクジェット式記録ヘッドは、ノズル開口からインク滴を吐出する記録ヘッド本体と、該記録ヘッド本体をヘッドホルダを介して取り付けられたキャリッジを備えたインクジェット式記録装置において、前記記録ヘッドは、前記ノズル開口を備えたノズルプレートからインク滴の吐出方向に対してある一定の高さを持ち、ノズルプレート外周を覆うように配設すると共に、記録装置本体と接続されて接地された金属製のヘッドカバーを有し、前記ヘッドカバーとノズルプレートの間に導電材料からなる弾性部材を設けたことにより、インクがノズルプレートとヘッドカバーの間に浸入することを防止でき、ワイピング動作時にノズルが目詰まりすることを防止することができる。また、ノズルプレートとヘッドカバーとの導通をとって設置を確保し、静電気を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録ヘッドを使用した記録装置の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の記録ヘッドの一実施例を示す組み立て斜視図である。
【図3】(イ)は記録ヘッドの背面図、(ロ)は底面から見た図である。
【図4】キャリッジに記録ヘッドを組み込んだ際の図である。
【図5】本発明の記録ヘッドにおけるヘッドカバーの一実施例を示す図である。
【図6】図5に示されたヘッドカバーの製造方法の一例を示す図である。
【図7】(イ)、(ロ)は、同上ヘッドカバーのパッキン近傍の拡大断面図である。
【図8】(イ)、(ロ)は、本発明の他の実施例を示す、ヘッドカバー断面図である。
【図9】(イ)、(ロ)は、本発明の他の実施例を示す、ヘッドカバー断面図である。
【符号の説明】
6 ヘッドホルダ
7 記録ヘッド
20 ノズルプレート
35 ヘッドカバー
36、37、38 弾性部材
Claims (1)
- ノズル開口からインク滴を吐出する記録ヘッド本体と、該記録ヘッド本体をヘッドホルダを介して取り付けられたキャリッジを備えたインクジェット式記録装置において、
前記記録ヘッドは、前記ノズル開口を備えたノズルプレートからインク滴の吐出方向に対してある一定の高さを持ち、ノズルプレート外周を覆うように配設すると共に、記録装置本体と接続されて接地された金属製のヘッドカバーを有し、前記ヘッドカバーとノズルプレートの間に導電材料からなる弾性部材を設けたインクジェット式記録装置。
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