JP3812809B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3812809B2
JP3812809B2 JP2001142618A JP2001142618A JP3812809B2 JP 3812809 B2 JP3812809 B2 JP 3812809B2 JP 2001142618 A JP2001142618 A JP 2001142618A JP 2001142618 A JP2001142618 A JP 2001142618A JP 3812809 B2 JP3812809 B2 JP 3812809B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
holder member
perforated plate
recording head
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001142618A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002331677A (ja
Inventor
浩二郎 飯塚
均 早川
優 高橋
宣仁 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001142618A priority Critical patent/JP3812809B2/ja
Publication of JP2002331677A publication Critical patent/JP2002331677A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3812809B2 publication Critical patent/JP3812809B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
発明は、記録ヘッドのノズル形成面を封止し、負圧発生手段からの負圧を受けてノズル開口からインクを吸引排出させることができるキャッピング手段を具備したインクジェット式記録装置に関し、特にキャッピング手段内に発生するインク溶媒による泡を効果的に除去し、印刷障害の発生を防止し得るようにしたインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、シリアルプリンティング方式のインクジェット式記録装置は、キャリッジに搭載されて主走査方向に移動するインクジェット式記録ヘッドと、前記主走査方向に直交する副走査方向に記録用紙を搬送させる紙送り手段が具備され、印刷データに基づいて記録ヘッドよりインク滴を吐出させることにより、記録用紙に対して印刷が実行される。
【0003】
前記した記録装置に搭載されたインクジェット式記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズル開口からインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口からのインク溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、または塵埃の付着等により印刷不良を発生させるという問題を抱えている。
【0004】
このために、この種のインクジェット式記録装置には、非印刷時(休止時)に記録ヘッドのノズル形成面を封止するためのキャッピング手段を備えている。このキャッピング手段は、記録ヘッドにおけるノズル開口のインクの乾燥を防止する蓋体として機能するだけでなく、ノズル開口に目詰まりが生じた場合には、ノズル形成面を封止し、負圧発生手段としての吸引ポンプからの負圧を作用させて、ノズル開口からインクを吸引排出させることでノズル開口の目詰まりを解消させる回復機能をも備えている。
【0005】
記録ヘッドの目詰まり解消のために行う強制的なインクの吸引排出動作は、クリーニング操作と呼ばれており、記録装置の長時間の休止後に印刷を再開する場合や、ユーザが印刷不良を認識して、クリーニングスイッチを操作した場合等に実行される。そして、前記したとおり、吸引ポンプによる負圧をキャッピング手段内に加えて、記録ヘッドよりインクを吸引排出させた後に、例えばゴム素材を短冊状に形成したワイピング部材により、ノズル形成面を払拭する操作が伴われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の記録装置において用いられるインク溶媒には、例えばインク滴の適正な吐出動作を補償するために、界面活性剤が含まれている。しかしながら、この界面活性剤は一方において泡を生成させるという問題を抱えている。したがって、前記したクリーニング操作を実行し、キャッピング手段からインクを排出させた後においても、比較的大きな泡がキャッピング手段内に取り残される状態が発生する。
【0007】
このように、キャッピング手段内に泡が残された状態で、再び記録ヘッドを封止した場合には、前記した泡が瞬間的に破壊され、その瞬間にノズル開口に形成されているインクのメニスカスを破壊するという問題が招来される。これにより、ノズル開口からインク滴が正常に吐出できない、いわゆるドット抜けと称する印刷障害が発生する。
【0008】
前記した比較的大きな泡は、キャッピング手段を構成する有底状に形成されたホルダ部材内において、特にその開口周縁に形成された弾性素材からなるキャップ部材に沿って、すなわち隅角部に取り残される状態が多々発生する。この場合、前記した比較的大きな泡は、前記キャップ部材の頂端部からホルダ部材内に円弧を描くようにして形成される状況となる。
【0009】
この発明は、前記した状況に着目してなされたものであり、キャップ部材の内側に沿って取り残されるインク溶媒による泡を効果的に除去し、ドット抜け等の印字障害の発生を抑制し得るインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装置は、印刷データに基づいてノズル開口からインク滴を吐出することで記録用紙に印刷を行うインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止し、負圧発生手段からの負圧を受けてノズル開口からインクを吸引排出させることができるキャッピング手段とが具備され、前記キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱する構成のインクジェット式記録装置であって、前記キャッピング手段は、一面が開口され有底状に形成されたホルダ部材と、前記ホルダ部材の少なくとも開口周縁に配置されて、前記記録ヘッドのノズル形成面に密着し得る弾性素材からなるキャップ部材から構成され、かつ前記ホルダ部材内には、複数の通孔を形成した有孔板が配置され、前記有孔板に形成された通孔の一部が、前記ホルダ部材の内面に接する有孔板の上面端部と、前記キャップ部材の頂端部を半径として描かれる円内に配置されており、さらに、前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の開口縁に対して非平行状態となるように形成され、前記キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱するに際して、前記有孔板の上面がほぼ水平状態を保つように構成された点に特徴を有する。
【0014】
の場合、1つの好ましい実施の形態においては、前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の長手方向の一端部から他端部に向かって、ホルダ部材の開口縁からの距離が変化する傾斜面により形成された構成とされる。
【0015】
前記した構成によると、キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱する構成とされる記録装置においては、その離脱時において、前記有孔板の上面をほぼ水平状態に保つことができる。これにより、キャッピング手段内に排出されたインクの排出動作時において、有孔板の上面に存在するインク廃液を、大多数の通孔を介して効率的に排出させることができる。また、同時にキャッピング手段内に残ろうとする前記泡も、通孔を介して吸引することができ、これを効果的に消滅させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるインクジェット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は本発明が適用された記録装置本体の基本構成を斜視図によって示したものである。図1において符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されている。
【0020】
キャリッジ1の記録用紙6に対向する下側面には、後述するインクジェット式記録ヘッドが搭載され、またその上部には記録ヘッドにインクを供給するブラックインクカートリッジ7、およびカラーインクカートリッジ8が着脱可能に装着されている。
【0021】
図中符号9は、非印字領域(ホームポジション)に配置されたキャッピング手段であって、このキャッピング手段9は記録ヘッドが直上に移動した時に、上方に進出して記録ヘッドのノズル形成面を封止することができるように構成されている。そしてキャッピング手段9の下方には、キャッピング手段9の内部空間に負圧を与えるための負圧発生手段としての吸引ポンプ10が配置されている。
【0022】
前記キャッピング手段9は、記録装置の休止期間中において、記録ヘッドのノズル形成面を封止してノズル開口からのインク溶媒の蒸発を抑制させる蓋体として機能すると共に、前記吸引ポンプ10からの負圧を記録ヘッドに作用させて、記録ヘッドからインクを吸引排出させるクリーニング操作も実行されるように構成されている。
【0023】
そして、図1に示すようにキャッピング手段9に隣接した印刷領域側には、ゴムなどの弾性素材を短冊状に成形したワイピング部材11が配置されていて、キャリッジ1がキャッピング手段9側に往復移動する際に、必要に応じて記録ヘッドの移動経路に水平方向に進退し、記録ヘッドのノズル形成面を払拭して清掃するワイピング動作がなされるように構成されている。
【0024】
図2は、前記したキャリッジ上に装着されたインクカートリッジと、当該カートリッジからのインクの供給を受ける記録ヘッドの概略構成、および記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態のキャッピング手段の構成を断面状態で示したものである。また、図3および図4は、図2に示した上半部を省略して示したものであり、それぞれ記録ヘッドのノズル形成面からキャッピング手段の封止が解かれていく状態を示している。
【0025】
まず図2に示すように、記録ヘッド12を構成するヘッドケース12bの下側面には、記録ヘッドのノズル形成面を構成するノズルプレート12aが配置されており、このノズルプレート12aには、複数のノズル開口12cが形成されている。また、各ノズル開口に対応して例えば圧電振動子によるアクチェータ12dが、ヘッドケース12b内に配置されている。そして、ノズル開口12cとアクチェータ12d部分から、上部に向かってインク連絡流路12eがヘッドケース12b内に形成されている。
【0026】
前記ヘッドケース12bの上面には、4本の中空状に形成されたインク導入針15が直立状態に配置されており、前記ヘッドケース12b内に形成された各インク連絡流路12eは、それぞれ各インク導入針41の中空路に連通されている。なお、各インク導入針15の頂部付近には、図には示されていないがインク導入孔が形成されており、インクカートリッジからのインクは、この導入孔を介してインク導入針15内に誘導され、前記したインク連絡流路12eを介して記録ヘッドのアクチェータ12d部分に供給されるように構成されている。
【0027】
図2に示された左端のインク導入針15は、ブラックインクを受けるものであり、この左端のインク導入針15に向かって、その上部からブラックインクカートリッジ7が装着されている。また、カラーインクカートリッジ8には、図2において左から順にシアン、マゼンタ、イエローの各カラーインクが個別に収容されており、このカラーインクカートリッジ8も、図2に示されたように残りの3本のインク導入針15に向かって、その上部から装着される。
【0028】
一方、キャッピング手段9は、合成樹脂により、一面が開口され有底状に形成されたホルダ部材21と、このホルダ部材の開口周縁に配置され、エラストマー等の弾性素材により、その頂端面がほぼ方形状に成形されたキャップ部材22とにより構成されている。そして、ホルダ部材21内には、後で詳細に説明するように、複数の通孔を形成した有孔板23が配置されている。なお、前記ホルダ部材21の下底部におけるほぼ中央には、インク排出口が21aが形成されており、このインク排出口が21aには、図には示されていないが前記した吸引ポンプ10の吸引側が接続されている。
【0029】
一方、前記ホルダ部材21は、レバー25を介して円弧状軌跡をもって上下方向に移動できるスライダ26に収納されている。前記スライダ26の端部には、当接部材26aが配置されており、この当接部材26aは、記録ヘッドを搭載した前記キャリッジ1がホームポジション側(図中右側)へ移動することに伴って、ヘッドケース12bの一部に当接するように構成されている。そして、前記レバー25を介して上昇するキャップ部材22によって、図2に示すように記録ヘッド12のノズル形成面12aが封止されるように作用する。
【0030】
図2に示したキャッピング手段9によるノズル形成面12aの封止状態から、図3に示すようにキャリッジが印字領域側(図中左側)に若干移動されることにより、前記レバー25を介してキャッピング手段9が降下する。これにより、ノズル形成面12aに対するキャッピング手段9の封止が解かれる。そして、この実施の形態においては、図4に示されたように、なおもキャッピング手段9が降下した場合には、キャッピング手段9は印字領域側に若干傾斜されるように、すなわち記録ヘッドのノズル形成面12aに対して非平行状態でノズル形成面から離脱されるように構成されている。
【0031】
前記したように、キャッピング手段9が記録ヘッドのノズル形成面12aに対して非平行状態で上下動させるために、図2ないし図4には示されていないが、レバー25以外に、スライダ21における図中右端部を斜め上下方向にガイドして移動させることができる傾斜溝も備えられている。すなわち、前記レバー25による円弧状の動きと、図示せぬ傾斜溝の形状の組み合わせにより、キャッピング手段9は記録ヘッドのノズル形成面12aに対して非平行状態で上下動するように構成されている。
【0032】
図5ないし図7は、前記した構成の記録装置に好適に用いられるキャッピング手段の第1の実施の形態を示したものである。すなわち、図5はキャッピング手段9を上面から視た状態を示しており、また図6は図5におけるA−A線から矢印方向に視た状態を、また図7は同じくB−B線から矢印方向に視た状態を示している。なお、図6および図7において、ホルダ部材21の下底部に形成されたインク排出口が21aについては、これを中央部で切断した状態で示している。
【0033】
前記したとおり、キャッピング手段9は、ホルダ部材21とキャップ部材22とにより構成されており、キャップ部材22はホルダ部材21の上端縁に沿って埋め込まれた状態でホルダ部材21に取付けられている。また、ホルダ部材21内の上部開口に近い位置には、複数の通孔23aを形成した有孔板23が、ホルダ部材21の内壁に取り付けられている。前記通孔23aは、図5に示されたようにその大多数が矩形状に形成された有孔板23における周縁部に沿って形成されており、したがって、各通孔23aのほとんどはキャップ部材22の内周に沿って配置された構成とされている。
【0034】
ここで、有孔板23における周縁部に沿って形成された前記各通孔23aは、ホルダ部材の内面に接する有孔板23の上面端部23gと、前記キャップ部材の頂端部22aを半径として描かれる円内に配置されている。すなわち、通孔23aの一部は図6および図7に鎖線で示した円内に配置されている。この構成によって、キャップ部材の頂端部22aを半径として形成されるインク溶媒による泡(仮想的には泡は表面張力により、鎖線で示すように形成される。)は、当該箇所に配置された通孔23aによって吸引され、即座に消滅する。
【0035】
この場合、有孔板23に形成される通孔23aの配置位置を、図5に示したように、特に有孔板23の周縁部に沿って多数形成することにより、当該箇所からの吸引効果を高めることができる。したがって、キャッピング手段内からインクを排出させるに際し、キャップ部材の内面に沿った隅角部において生成されやすい泡を、インク廃液と共に効率的に吸引し消滅させることができる。
【0036】
これにより、キャッピング手段内に泡が残された状態で、再び記録ヘッドを封止した場合に、前記した泡が瞬間的に破壊され、その瞬間に記録ヘッドのノズル開口に形成されているインクのメニスカスを破壊するという問題を回避することができ、ドット抜けと称する印刷障害の発生を効果的に阻止することができる。
【0037】
次に図8は、前記した構成の記録装置に好適に用いられるキャッピング手段の第2の実施の形態を示したものである。この図8に示した構成は、例えば図5におけるA−A線より矢印方向に視た状態で示している。この図8に示した構成においては、前記ホルダ部材内には、それぞれに複数の通孔を形成した複数枚の有孔板が、上下に間隔をおいて配置された構成とされている。
【0038】
この実施の形態においては、3枚の有孔板23A,23B,23Cがほぼ等間隔をおいてホルダ部材21内に収容されており、各有孔板23A,23B,23Cには、それぞれ複数の通孔23a,23b,23cが形成されている。また、前記ホルダ部材の最も開口側に位置する有孔板23Aに形成された通孔23aの一部が、前記ホルダ部材の内面に接する最も開口側に位置する有孔板23Aの上面端部23gと、前記キャップ部材の頂端部22aを半径として描かれる鎖線で示す円内に配置されている。
【0039】
前記した構成によると、前記ホルダ部材21の最も開口側に、すなわち最上部に配置された有孔板23Aに形成された通孔23aが、前記した泡を効果的に消滅させるように作用する。そして、キャッピング手段9の内部空間が複数枚の有孔板によって区画されるため、インク溶媒による保湿性を維持させることができる。したがって、記録ヘッドをキャッピングしている状態において、記録ヘッドのノズル開口部分におけるインク溶媒の揮散を効果的に抑制し、ノズル開口付近におけるインクの増粘を抑えることができる。
【0040】
また、図8に示した構成によると、各有孔板が間隔をおいて階層状に配置されているので、吸引ポンプによる吸引動作時において、その吸引力の低下を抑制させることができる。
【0041】
図9は、前記した構成の記録装置に好適に用いられるキャッピング手段の第3の実施の形態を示したものであり、例えば図5におけるB−B線より矢印方向に視た状態で示している。この図9に示した構成は、有孔板の上面が、前記ホルダ部材の開口縁21bに対して非平行状態となるように形成され、前記ホルダ部材21の長手方向の一端部から他端部に向かって、ホルダ部材の開口縁21bからの距離が変化する傾斜面23dにより形成されている。
【0042】
この形態によると、キャッピング手段9が記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱する構成とされる図2ないし図4に示した記録装置において、その離脱時において、有孔板23の上面をほぼ水平状態に保つことができる。これにより、キャッピング手段内に貯留されたインク廃液の排出動作時において、有孔板23の上面に存在するインク廃液を、大多数の通孔23aを介して効率的に排出させることができる。また、同時にキャッピング手段内に残ろうとする前記泡も、通孔23aを介して吸引することができ、これを効果的に消滅させることができる。
【0043】
図10は、前記した構成の記録装置に好適に用いられるキャッピング手段の第4の実施の形態を示したものであり、例えば図5におけるB−B線より矢印方向に視た状態で示している。この図10に示した構成は、有孔板23の上面が、ホルダ部材21の長手方向において、中央部が低下する2つの傾斜面23e,23fにより形成された構成とされている。
【0044】
このように構成されたキャッピング手段においては、キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して平行状態で離脱する構成とされる記録装置に採用した場合、有孔板23の上面に存在するインク廃液を、有孔板のほぼ中央部に集めて排出させることができる。また、キャッピング手段9内に残ろうとする前記泡を、有孔板の周縁付近に形成された通孔23aを介して吸引することができ、これを効果的に消滅させることができる。
【0045】
図11は、前記した構成の記録装置に好適に用いられるキャッピング手段の第5の実施の形態を示したものであり、例えば図5におけるA−A線より矢印方向に視た状態で示している。この図11に示した構成は、ホルダ部材21の下底面が、ホルダ部材の長手方向において、中央部が低下する2つの傾斜面21c,21dにより形成された構成とされている。そして、前記2つの傾斜面21c,21dが交差する位置に、インク排出口21aが形成されている。
【0046】
前記した形態を採用することにより、キャッピング手段9内のインク廃液を排出させるに際し、前記2つの傾斜面21c,21dにより、インク廃液をインク排出口21aに積極的に誘導することができ、これによりインク廃液の排出効率を向上させることが可能である。したがって、クリーニング動作に要する時間を短縮させることに寄与できる。なお、図11に示したようにホルダ部材21の下底面に2つの傾斜面21c,21dを備えた構成は、すでに説明した図8に示した実施の形態においても好適に採用することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、この発明にかかるインクジェット式記録装置によると、キャッピング手段を構成するホルダ部材内には、複数の通孔を形成した有孔板が配置され、前記有孔板に形成された通孔の一部が、有孔板の上面端部とキャップ部材の頂端部を半径として描かれる円内に配置され、かつ前記有孔板の上面が、ホルダ部材の開口縁に対して非平行状態となるように構成されているので、キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱する構成とされる記録装置においては、その離脱時において、前記有孔板の上面をほぼ水平状態に保つことができる。これにより、キャッピング手段内に排出されたインクの排出動作時において、有孔板の上面に存在するインク廃液を、大多数の通孔を介して効率的に排出させることができる。また、同時にキャッピング手段内に残ろうとする前記泡も、通孔を介して吸引することができ、これを効果的に消滅させることができる。したがって、インクジェット式記録装置において、ドット抜け等の印刷障害等の発生する度合い低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された記録装置本体の基本構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載された記録ヘッドとインクカートリッジおよびキャッピング手段の構成を示した断面図である。
【図3】図2に示した構成においてキャッピング状態が解除された状態を示す断面図である。
【図4】同じくキャリッジが印刷領域側に移動した状態を示す断面図である。
【図5】図1に示す記録装置に好適に用いられるキャッピング手段の第1の実施の形態を示した上面図である。
【図6】図5におけるA−A線から矢印方向に視た状態を示すキャッピング手段の断面図である。
【図7】図5におけるB−B線から矢印方向に視た状態を示すキャッピング手段の断面図である。
【図8】キャッピング手段の第2の実施の形態を示した断面図である。
【図9】キャッピング手段の第3の実施の形態を示した断面図である。
【図10】キャッピング手段の第4の実施の形態を示した断面図である。
【図11】キャッピング手段の第5の実施の形態を示した断面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
6 記録用紙
7 ブラックインクカートリッジ
8 カラーインクカートリッジ
9 キャッピング手段
10 吸引ポンプ(負圧発生手段)
11 ワイピング部材
12 記録ヘッド
12a ノズル形成面
12b ヘッドケース
12c ノズル開口
15 インク導入針
21 ホルダ部材
21a インク排出口
21b 開口縁
21c,21d 傾斜面
22 キャップ部材
22a 頂端部
23,23A〜23C 有孔板
23a〜23c 通孔
23d,23e,23f 傾斜面
23g 上面端部
26 スライダ

Claims (2)

  1. 印刷データに基づいてノズル開口からインク滴を吐出することで記録用紙に印刷を行うインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止し、負圧発生手段からの負圧を受けてノズル開口からインクを吸引排出させることができるキャッピング手段とが具備され、前記キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱する構成のインクジェット式記録装置であって、
    前記キャッピング手段は、一面が開口され有底状に形成されたホルダ部材と、前記ホルダ部材の少なくとも開口周縁に配置されて、前記記録ヘッドのノズル形成面に密着し得る弾性素材からなるキャップ部材から構成され、かつ前記ホルダ部材内には、複数の通孔を形成した有孔板が配置され、前記有孔板に形成された通孔の一部が、前記ホルダ部材の内面に接する有孔板の上面端部と、前記キャップ部材の頂端部を半径として描かれる円内に配置されており、
    さらに、前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の開口縁に対して非平行状態となるように形成され、前記キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱するに際して、前記有孔板の上面がほぼ水平状態を保つように構成されることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の長手方向の一端部から他端部に向かって、ホルダ部材の開口縁からの距離が変化する傾斜面により形成された請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
JP2001142618A 2001-05-14 2001-05-14 インクジェット式記録装置 Expired - Fee Related JP3812809B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001142618A JP3812809B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 インクジェット式記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001142618A JP3812809B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 インクジェット式記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002331677A JP2002331677A (ja) 2002-11-19
JP3812809B2 true JP3812809B2 (ja) 2006-08-23

Family

ID=18988893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001142618A Expired - Fee Related JP3812809B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 インクジェット式記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3812809B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109421377A (zh) * 2017-08-24 2019-03-05 精工爱普生株式会社 盖装置以及液体喷射装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020189450A (ja) 2019-05-22 2020-11-26 株式会社リコー キャップ、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109421377A (zh) * 2017-08-24 2019-03-05 精工爱普生株式会社 盖装置以及液体喷射装置
CN109421377B (zh) * 2017-08-24 2022-04-01 精工爱普生株式会社 盖装置以及液体喷射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002331677A (ja) 2002-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4051916B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3520825B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3978725B2 (ja) 液体噴射装置
JP2001026113A (ja) インクジェット式記録装置
JP3873675B2 (ja) インクカートリッジ
JP2001219559A (ja) インクジェット式記録装置
JP4590672B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3582395B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3812809B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3843651B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3826625B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2005111716A (ja) 液体噴射装置
JP5728940B2 (ja) 液体噴射装置
JP2002137415A (ja) インクジェット式記録装置のフラッシング方法及びインクジェット式記録装置
JP4491941B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3978956B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3598513B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4123468B2 (ja) インクジェット式記録装置
JPH11227225A (ja) インクジェット記録装置
JP4448813B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3587344B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4161538B2 (ja) インクジェット式記録装置及びその非常用カートリッジ
JP3838414B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2006075998A (ja) 液体噴射装置および液体噴射ヘッドの液体吸引装置
JP2001047634A (ja) インクジェット式記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051021

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051028

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20051220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060221

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

A521 Written amendment

Effective date: 20060313

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20060420

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060512

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20060525

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees