JP4123468B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷デ−タに対応してインク滴を吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置に関し、特に記録ヘッドの印字機能のメンテナンス処理を施した際に発生するインク廃液を貯留する廃液タンク、ならびに廃液タンク内に収納された廃液吸収材の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、シリアルプリンティング方式のインクジェット式記録装置は、キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向(主走査方向)に往復移動する記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドの移動方向に対して直交する方向(副走査方向)に搬送させる紙送り手段が備えられ、印刷データに基づいて記録ヘッドよりインク滴を吐出させることにより記録用紙に対して印刷が行われる。
【0003】
前記したインクジェット式記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズル開口からインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口からのインク溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などによりノズル開口に目詰まりを発生し、印刷不良を起こすという問題を抱えている。
【0004】
このために、この種の記録装置には、非印刷時に記録ヘッドのノズル形成面を封止するためのキャッピング手段を備えている。このキャッピング手段は、記録ヘッドにおけるノズル開口のインクの乾燥を防止する蓋体として機能するだけでなく、ノズル開口に目詰まりが生じた場合には、ノズル形成面を封止し、吸引ポンプからの負圧を印加してノズル開口からインクを強制的に吸引排出させることで、ノズル開口の目詰まりを解消させるメンテナンス機能を備えている。
【0005】
記録ヘッドの目詰まり解消のために行う強制的なインクの吸引排出処理は、クリーニング操作と呼ばれ、例えば、装置の長時間の休止後に印刷を再開する場合や、ユーザが印刷不良を認識してクリーニングスイッチを操作した場合などに実行される。そして、クリーニング操作の終了後には、例えばゴム素材を短冊状に形成したワイピング部材により、ノズル形成面を払拭して清掃するワイピング操作が伴われる。
【0006】
また、記録ヘッドに印刷とは関係のない駆動信号を印加してインク滴を空吐出させることで、ノズル開口の目詰まりを解消させるメンテナンス機能も備えており、これはフラッシング操作と呼ばれている。このフラッシング操作は、例えば印刷動作中にインク滴の吐出の機会が少ないノズル開口において、インクの増粘による目詰まりを防止する目的で、一定周期ごと(例えば10秒ごと)に実行される。
【0007】
前記したクリーニング操作およびフラッシング操作の実行によって排出されるインク廃液は、記録装置の紙送り部材の下側に配置された廃液タンク内に廃棄される。そして、前記廃液タンク内には廃液タンクの下底面のほとんどの面積を占めるように廃液吸収材が収容され、この廃液吸収材によってインク廃液を吸収保持するように構成されている。さらに、廃液吸収材に吸収されたインク廃液は、自然乾燥によりインク溶媒を蒸発させることにより、廃液タンクの実質的な容積を有効利用するようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、昨今においては印刷の多様化が進み、インク溶媒中に色材として顔料を分散させた顔料インクが用いられる記録装置も提供されている。この顔料インクは、従来において多用されていた染料インクに比較すると、廃液タンクに廃棄された状態で、前記廃液吸収材に対して目詰まりが発生し易いという問題点を抱えている。このために、吸引ポンプを介して廃棄された顔料インクは、廃液吸収材の全体に対して浸透し難く、吸引ポンプの排出口の付近にいわゆる飽和状態となった形で貯留される状態が発生する。
【0009】
このような状態は、記録装置の実使用の経過と共に吸引ポンプの排出口の付近に顔料成分が蓄積され、その傾向がはなはだしくなる。したがって、記録装置を移動させるなどの作業中において、例えば記録装置が傾けられた場合には、前記廃液タンクからインク廃液が流れ出し、記録装置内を汚染させるだけでなく、記録装置から外部にインク廃液が漏出する等の問題も発生し得る。
【0010】
この発明は、前記した問題点に着目してなされたものであり、例え目詰まりが発生し易いインクを利用するような記録装置であっても、廃液タンク内の廃液吸収材の全体に効果的に廃液を拡散させて浸透させることができる廃液吸収材ならびに廃液タンクの構成を具備し、これにより廃液吸収材の体積を有効利用することができるインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされたこの発明にかかるインクジェット式記録装置は、印刷デ−タに基づく駆動信号によってインク滴を吐出し、記録用紙に対して印刷を行うインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止し吸引ポンプからの負圧を受けて前記記録ヘッドからインクを吸引排出させるキャッピング手段と、前記吸引ポンプを介したインク廃液を受ける廃液タンクとを備えたインクジェット式記録装置であって、前記廃液タンク内には、当該廃液タンクの下底面に接して配置された第1の廃液吸収材と、前記第1の廃液吸収材の上面に重ね合わされた第2の廃液吸収材が収納され、前記第1の廃液吸収材は前記第2の廃液吸収材に比較して、インク廃液を拡散し易い素材により構成されている点に特徴を有する。
【0012】
この場合、好ましい実施の形態においては、前記吸引ポンプのインク排出口付近における前記廃液タンクの下底面に接して、前記第1および第2の廃液吸収材以外の第3の廃液吸収材が前記廃液タンク内に収納された構成とされる。加えて、前記吸引ポンプにおけるインク排出口付近から連通するようにして第3の廃液吸収材に施された空間部と、前記第1および第2の廃液吸収材に施された空間部とが互いに連通するように構成されることで、前記廃液タンクの下底面との間で一連の廃液誘導路が形成され、かつ前記第1の廃液吸収材に施された空間部に沿うようにして廃液タンクの下底面から壁部が立ち上げられ、前記吸引ポンプのインク排出口から排出されたインク廃液を、前記壁部に沿って第1および第2の廃液吸収材に施された空間部側に誘導できるように構成することが望ましい。
【0013】
して、前記した構成に加え、好ましくは装置を水平面上に設置した場合、前記廃液タンクの下底面が水平状態になされるように構成される。
【0014】
また、前記した構成においては、第2および第3の廃液吸収材に比較して第1の廃液吸収材が、インク廃液を拡散し易い素材を用いることが望ましく、好ましくは前記第2および第3の廃液吸収材が繊維質の素材により構成され、前記第1の廃液吸収材がシート状に形成された多孔質の樹脂素材により構成される
【0015】
そして、前記した廃液タンクおよび廃液吸収材の組み合わせ構成は、記録ヘッドに導入されるインクが、インク溶媒に顔料を分散させた顔料インクを用いるようになされたインクジェット式記録装置に好適に利用することができる。
【0016】
前記した構成の記録装置によると、クリーニング動作に伴って吸引ポンプから排出されるインク廃液は、第3の廃液吸収材に対して導入され、これが第1の廃液吸収材側に浸透する。そして、第1の廃液吸収材の上面に、さらに第2の廃液吸収材が重ね合わされて配置されているので、第1の廃液吸収材側に浸透したインク廃液は、第2の廃液吸収材によって吸収され保持される。
【0017】
この場合、第3の廃液吸収材にインク排出口付近から連通するようにして空間部を施し、前記第1および第2の廃液吸収材にも、前記空間部に連通する空間部を施すことにより、第3の廃液吸収材から第2および第3の空間部に至る一連の廃液誘導路を形成することができる。したがって、吸引ポンプから排出されるインク廃液は、前記廃液誘導路を介して第1および第2の廃液吸収材の配置位置に、容易に到達することができる。
【0018】
さらに、廃液タンクの下底面に接する第1の廃液吸収材として、インク廃液を拡散し易い素材を用いることにより、廃液タンクの下底面の全体にわたり、インク廃液を効果的に拡散させることができ、広い面積を備えた第2の廃液吸収材によって、効果的にインク廃液を吸収保持することができる。
【0019】
この場合、第3の廃液吸収材に施された空間部に沿うようにして、廃液タンクの下底面から壁部を立ち上げた構成とすることにより、第3の廃液吸収材付近におけるインク廃液を第1および第2の廃液吸収材側に積極的に誘導させることができる。したがって、第3の廃液吸収材付近において、インク廃液が吸収されきれずに残る飽和状態の発生を防止することができ、装置を傾けた場合等に発生するインク廃液の漏洩を効果的に防止することができる。
【0020】
以下、この発明にかかるインクジェット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1はこの発明が適用された記録装置本体の全体構成を示したものである。図中符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2によって駆動されるタイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案内されて紙送り部材5の長手方向に沿って往復駆動されるように構成されている。
【0021】
前記キャリッジ1の紙送り部材5と対向する面には、記録ヘッド6が搭載されており、またキャリッジ1の上面にはダンパー機能を備えたサブタンクユニット7が搭載されている。そして、記録装置の側端部(図1における右端部)に、カートリッジホルダ8が備えられており、このカートリッジホルダ8には、それぞれブラックインクを供給するブラックインクカートリッジ9B、シアン、マゼンタおよびイエローの各インクをそれぞれ供給する各カラーインクカートリッジ9C,9M,9Yが着脱可能に装着されている。
【0022】
そして、これら各カートリッジが装着されたカートリッジホルダ8よりサブタンクユニット7に対して、可撓性素材により構成されたインク供給チューブ10がそれぞれ接続されており、各カートリッジからのインクがサブタンクユニット7に供給されるように構成されている。この構成により、印刷指令を受けた前記記録ヘッド6より、紙送り部材上に搬送される図示せぬ記録用紙に対してインク滴が吐出され、印刷が実行されるように構成されている。
【0023】
記録装置の非印刷領域であるホームポジションには、キャリッジ1が当該箇所に移動した時に上昇して記録ヘッド6のノズル形成面を封止することができるキャッピング手段11が配置されている。このキャッピング手段11は、記録装置の休止期間中において記録ヘッド6のノズル形成面を封止する蓋体として機能し、記録ヘッド6におけるノズル開口からインク溶媒が揮散するのを防止するように機能する。また、クリーニング動作時には、後述する吸引ポンプから負圧を受けて記録ヘッド6よりインクを強制的に吸引排出させるように機能する。
【0024】
さらに、前記キャッピング手段11は、第1フラッシングポジションとして機能し、フラッシング動作時において前記記録ヘッド6に対して一定の間隙をもって対峙し、前記記録ヘッド6からフラッシング動作によるインク滴を受けるようにも機能する。そして、キャッピング手段11に隣接する印刷領域側には、ゴムなどの弾性素材を短冊状に成形したワイピング部材12が配置されていて、キャリッジ1がキャッピング手段11側に往復移動する際に、記録ヘッドの移動軌跡に進出して、必要に応じて記録ヘッドのノズル形成面を払拭して清掃するワイピング動作がなされるように構成されている。
【0025】
一方、印刷領域を介したキャッピング手段11の配置位置とは反対側には、第2フラッシングポジションとして機能するフラッシング受け部材13が配置されている。そして、このフラッシング受け部材13の上面には開口部が形成されており、この開口部にはシート状に形成された多孔質部材14が配置されている。
【0026】
この多孔質部材14は、前記したとおり記録ヘッドからフラッシング動作により吐出されるインク滴を跳ね返すことなく受け止めて、受け部材13の下面側にインク廃液を誘導させる機能を有しており、これにより、第2フラッシングポジションにおいてなされるフラッシング動作により、インクミストが発生する度合いを低減させる機能を担っている。
【0027】
なお、前記第2フラッシングポジションに配置された多孔質部材14の下面側には、後述する廃液タンクに収容された廃液吸収材が露出するように配置され、多孔質部材14において受け止めたインク廃液は、廃液吸収材に滴下して吸収されるように構成されている。
【0028】
図2は、前記した記録装置に搭載されたキャッピング手段と、吸引ポンプおよび吸引ポンプを介して排出されるインク廃液を貯留する廃液タンクの一部を示したものである。前記キャッピング手段11は、大きく別けて例えば合成樹脂により矩形状に形成されたキャップホルダ11aと、このキャップホルダ11aにおける上面の開口内にキャップホルダに対して一体に形成されたキャップ部材11bとにより構成されている。前記キャップ部材11bは、キャップホルダ11aに対して、例えば二色成型法により形成されており、これはエラストマー樹脂等の可撓性素材により構成されている。
【0029】
そして、前記キャップ部材11bの内部空間内には、シート状に成型されたインク吸収材11cが収容されている。また、前記キャップホルダ11aには吸引孔11dが形成されており、この吸引孔11dはこれを取り巻く吸引管11eの端部に接続されたチューブ16の一端16aに連通されている。前記チューブ16は、吸引ポンプ17として機能するチューブポンプの一部を構成しており、このチューブ16の他端、すなわち吸引ポンプ17の排出口16bは、後述する廃液タンク21内に位置するように構成されている。
【0030】
前記した構成により、キャッピング手段11が上方に移動した時、記録ヘッド6のノズル形成面6aに対してキャッピング手段11を構成する前記キャップ部材11bの端縁が当接し、ノズル形成面6aを封止することができる。この状態で、前記吸引ポンプ17が駆動されることにより、負圧により記録ヘッド6よりインクが吸引されキャッピング手段11内に排出される。そして、キャッピング手段11内に排出されたインク廃液は、吸引ポンプ17を介して後述する廃液タンク21内に排出される。
【0031】
図3は、前記した構成の記録装置における紙送り部材5の下側に配置された廃液タンクおよびこれに収容されたインク吸収材の構成を示したものである。この廃液タンク21は、記録装置の下底部を構成する全体が合成樹脂により成型された下側ケース22の長手方向(前記キャリッジ1の主走査方向)に沿って形成されている。この下側ケース22の上面には、ほぼ長方形状に立設された一連の壁部23囲まれて、廃液タンクが平面状に形成されている。そして、廃液タンク21内には、この廃液タンク21のほぼ全体の面積を占有するようにしてインク吸収材が収容されている。
【0032】
図4は図3に示すA−A線より矢印方向に見た状態の断面図で示しており、以下図3および図4を参照して廃液タンクおよびこれに収容されたインク吸収材の構成について説明する。廃液タンク21内には、前記した吸引ポンプ17のインク排出口16bが位置する部分において配置された第3の廃液吸収材25が、図4に示すように前記廃液タンクの下底面21aに接して配置されている。なお、前記廃液タンクの下底面21aは、記録装置を水平面上に設置した場合、その下底面21aが水平状態になされるように構成されている。
【0033】
一方、吸引ポンプのインク排出口16bから遠い部分、すなわち、第3の廃液吸収材25が占有する部分以外の廃液タンクの下底面21a上には、図4に示すようにシート状に形成された第1の廃液吸収材26a,26b,26cが適宜分割されて収容されている。なお、第1の廃液吸収材としては、図4には現れていないが図3における矢印A−A線の手前側に、同じくシート状に形成された廃液吸収材26dも存在している。
【0034】
そして、前記第1の廃液吸収材26a〜26dの各上面には、第1の廃液吸収材の平面形状と同様に分割された第2の廃液吸収材27a〜27dが、それぞれ第1の廃液吸収材の上に重ね合わされて、廃液タンク21内に収容されている。
【0035】
前記第3の廃液吸収材25には、吸引ポンプにおけるインク排出口16dを収容する矩形状の空間部30が、第3の廃液吸収材25の一部を切除した状態で形成されており、この矩形状の空間部30に連通して、重ね合わされた状態の前記第1および第2の廃液吸収材側に延びるように、溝状の空間部31が形成されている。そして、前記溝状の空間部31の一面側に沿うようにして、廃液タンク21の下底面から壁部21bが立ち上げられている。
【0036】
換言すれば、前記壁部21bは、廃液タンク21内に収容された第3の廃液吸収材25の位置決めガイド体としての機能も果たしている。また、前記第3の廃液吸収材25は、廃液タンク21を形成する一連の壁部23の内側に沿って適宜形成されたリブ部材21cによっても、位置決めされるようになされている。
【0037】
また、前記第1および第2の廃液吸収材にも溝状の空間部32が、前記第3の廃液吸収材25に施された溝状の空間部31に連通するように形成されている。なお、この実施の形態においては、第1および第2の廃液吸収材は、前記したとおり、それぞれ4つに分割されて構成されている。したがって、前記溝状の空間部32は、分割された第1および第2の廃液吸収材における前後方向に対向する第1廃液吸収材26aと26b、および第2廃液吸収材27aと27dの間に形成されている。この構成により、第3の廃液吸収材から、第1および第2の廃液吸収材に至る一連の廃液誘導路(符号は空間部と同一の31,32で示す)が、廃液タンクの下底面21aとの間で形成されている。
【0038】
そして、それぞれに分割された前記第1および第2の廃液吸収材の各々は、廃液タンク21を形成する一連の壁部23の内側に沿って適宜形成されたリブ部材21c、あるいは廃液タンクの下底面21aより立設されたリブ部材21cによって、位置決めされている。なお、図3に破線で示した四角状の領域34は、前記した第2フラッシングポジションを示しており、第2フラッシングポジションにおいて、フラッシングがなされたインク廃液は、前記領域34の付近に滴下される。
【0039】
ここで、前記した第3の廃液吸収材25としては、例えばパルプ繊維のような繊維質の素材により構成されており、また、第1の廃液吸収材26a〜26dとしては、インク廃液を廃液タンクの下底面21aに沿った水平方向に拡散し易い素材、例えば多孔質の樹脂素材をシート状に形成したものが利用されている。そして、第1の廃液吸収材の上面に重ね合わされた第2の廃液吸収材27a〜27dとしては、第3の廃液吸収材と同一の、例えばパルプ繊維のような繊維質の素材により構成されている。なお、図4に示したように前記第3の廃液吸収材25の厚さは、第2の廃液吸収材の厚さに比較して、半分以下程度になされている。
【0040】
前記した構成において、クリーニング動作の実行により、吸引ポンプ17から排出されたインク廃液は、第3の廃液吸収材25に形成された矩形状の空間部30に導入される。この場合、吸引ポンプ17から排出されたインク廃液には多量の泡が含まれており、第3の廃液吸収材25は、この泡を効果的に吸収して消滅させるように作用する。そして、第3の廃液吸収材25に形成された廃液誘導路31を介して、インク廃液を第1および第2の廃液吸収材26a〜26d,27a〜27d側に送り込むことができる。
【0041】
一方、第1および第2の廃液吸収材にも廃液誘導路32が形成されており、インク廃液は、これを伝わって第1および第2の廃液吸収材が配置された領域のほぼ中央部まで達することができる。そして、廃液タンクの下底面21aに接する第1の廃液吸収材26a〜26dは、前記したようにインク廃液を廃液タンクの下底面21aに沿って効果的に拡散させる拡散シートとしての機能を果たす。これにより、広い面積を備えた第2の廃液吸収材27a〜27dによって、効果的にインク廃液を吸収保持することができる。
【0042】
なお、前記した第3の廃液吸収材25に施された空間部(廃液誘導路)31に沿うようにして、廃液タンクの下底面から壁部21bが立ち上げられており、この壁部21bは、第3の廃液吸収材付近に廃棄されるインク廃液を、一連の廃液誘導路31,32を介して、第1および第2の廃液吸収材側に積極的に誘導させるように作用する。これにより、第3の廃液吸収材25付近において、インク廃液が過剰に貯留され、飽和状態となるのを防止させることができる。したがって、この構成によると、記録装置を傾けた場合等に発生するインク廃液の漏洩を効果的に回避することができる。
【0043】
なお、前記した実施の形態においては、第1および第2の廃液吸収材は、それぞれ4つに分割されて廃液タンク内に収容されているが、これらは、一体に形成されていてもよく、この場合においても同様の作用効果を得ることができる。また、前記した説明においては、特に顔料インクを用いた記録装置において発生する不都合を解決する点について述べているが、この発明は特に顔料インクを用いた記録装置に限定されることなく、他にインク成分の蓄積が予想される記録装置に対しても好適に採用することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなとおり、この発明にかかるインクジェット式記録装置によると、例えばクリーニング動作によって吸引ポンプを介して排出されるインク廃液は、廃液タンクの下底面に沿って効果的に拡散され、廃液吸収材によって吸収保持することができる。したがって、廃液吸収材による吸収効率を高めることができ、廃液吸収材の体積を有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された記録装置本体の全体構成を示した平面図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載された主にキャッピング手段の構成例を示した一部断面図である。
【図3】図1に示す記録装置に搭載された廃液タンクおよびこれに収容されたインク吸収材の構成を示した平面図である。
【図4】図3に示すA−A線より矢印方向に見た廃液タンクおよびインク吸収材の構成を示した断面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
5 紙送り部材
6 記録ヘッド
9B〜9Y インクカートリッジ
11 キャッピング手段
12 ワイピング部材
16 チューブ
16b 排出口
17 吸引ポンプ
21 廃液タンク
21a タンク下底面
21b 壁部
21c リブ部材
23 壁部
25 第3廃液吸収材
26a〜26d 第1廃液吸収材
27a〜27d 第2廃液吸収材
30 矩形状空間部
31,32 溝状空間部(廃液誘導路)

Claims (4)

  1. 印刷デ−タに基づく駆動信号によってインク滴を吐出し、記録用紙に対して印刷を行うインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止し吸引ポンプからの負圧を受けて前記記録ヘッドからインクを吸引排出させるキャッピング手段と、前記吸引ポンプを介したインク廃液を受ける廃液タンクとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記廃液タンク内には、当該廃液タンクの下底面に接して配置された第1の廃液吸収材と、前記第1の廃液吸収材の上面に重ね合わされた第2の廃液吸収材が収納され、
    前記第1の廃液吸収材は前記第2の廃液吸収材に比較して、インク廃液を拡散し易い素材により構成されていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 前記吸引ポンプのインク排出口付近における前記廃液タンクの下底面に接して、前記第1および第2の廃液吸収材以外の第3の廃液吸収材が前記廃液タンク内に収納されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 前記吸引ポンプにおけるインク排出口付近から連通するようにして第3の廃液吸収材に施された空間部と、前記第1および第2の廃液吸収材に施された空間部とが互いに連通するように構成されることで、前記廃液タンクの下底面との間で一連の廃液誘導路が形成され、
    前記第1の廃液吸収材に施された空間部に沿うようにして廃液タンクの下底面から壁部が立ち上げられ、前記吸引ポンプのインク排出口から排出されたインク廃液を、前記壁部に沿って第1および第2の廃液吸収材に施された空間部側に誘導できるように構成したことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 前記第1の廃液吸収材は、シート状に形成された多孔質の樹脂素材により構成され、前記第2および第3の廃液吸収材は、繊維質の素材により構成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインクジェット式記録装置。
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