JP2003211688A - インクジェット式記録装置および同装置におけるインク供給路内の洗浄方法 - Google Patents

インクジェット式記録装置および同装置におけるインク供給路内の洗浄方法

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JP2003211688A
JP2003211688A JP2002010999A JP2002010999A JP2003211688A JP 2003211688 A JP2003211688 A JP 2003211688A JP 2002010999 A JP2002010999 A JP 2002010999A JP 2002010999 A JP2002010999 A JP 2002010999A JP 2003211688 A JP2003211688 A JP 2003211688A
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ink
storage chamber
cleaning liquid
cleaning
recording apparatus
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Izumi Nozawa
泉 野澤
Taku Ishizawa
卓 石澤
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄操作に要する時間を短縮させることがで
きると共に、より少ない洗浄液により効率的に洗浄操作
がなし得る記録装置を提供すること。 【解決手段】 インク供給チューブを介してインクが導
入される圧力ダンパ7がキャリッジに搭載されており、
圧力ダンパ7を介して同じくキャリッジに搭載された記
録ヘッドに対してインクを供給するようになされる。前
記圧力ダンパ7に形成されたインク貯留室22には、イ
ンクの導入口27が重力方向の上部に形成されている。
したがって、インク供給路内の洗浄操作を行うに際し、
インク貯留室22内に導入される洗浄液は、すでに貯留
されているインクの上層部よりインクを押しやる形でイ
ンク貯留室22内に侵入する。これにより、インク貯留
室22内のインクは早急に洗浄液に交換され、洗浄効率
を上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カートリッジホ
ルダに装着されたインクカートリッジから、可撓性のイ
ンク供給チューブを介してキャリッジに搭載された記録
ヘッド側にインクを供給するように構成されたインクジ
ェット式記録装置および同装置におけるインク供給路内
の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、オフィス向けまたは業務用に提
供されるインクジェット式記録装置においては、比較的
大量の印刷に対応させるために、大容量のインクカート
リッジを配備する必要が生じ、このためにインクカート
リッジは、記録装置の本体側に配置されたカートリッジ
ホルダに装着させる形態が採用されている。
【0003】そして、記録ヘッドが搭載されたキャリッ
ジ上には所定量のインクを貯留することができる圧力ダ
ンパが備えられ、前記インクカートリッジから可撓性の
インク供給チューブを介して圧力ダンパにインクを供給
し、このダンパを介して、記録ヘッドに対してインクを
供給するように構成されている。
【0004】そして、昨今においては大きな紙面に対し
て印刷を行うことが可能な、キャリッジの走査距離の長
い大型の記録装置の需要が増大しており、このような記
録装置においては、インクカートリッジからキャリッジ
上の圧力ダンパに接続されるインク供給チューブの引き
回し距離が大きくなり、これに伴いインク流路の長さも
増大している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の記
録装置においては、製品出荷時において印字テストが実
行される。この印字テストを実行するに際しては、記録
装置の実際の稼働状態と同様に、カートリッジホルダに
インクカートリッジが装着され、当該インクカートリッ
ジから記録ヘッドに至るインク供給路にインクが充填さ
れる。そして、印字テストの実行後に、インク供給路内
にインクを充填した状態のままで製品を出荷した場合に
おいては、保存環境の如何によっては、例えば記録ヘッ
ドにインクの目詰まりを発生させるなどの問題が発生し
得る。
【0006】そこで、印字テスト等が終了した時点で、
インクカートリッジが装着されるカートリッジホルダ部
分から記録ヘッドに至るインク供給路内を洗浄する操作
が行われ、洗浄後に製品として出荷される。
【0007】前記した構成の記録装置によると、カート
リッジホルダ部分からキャリッジに搭載された圧力ダン
パに至る可撓性チューブの長さが比較的長大であり、ま
た、インクを一時的に貯留する前記圧力ダンパにおいて
は、その構造上において特に洗浄効率を上げることが難
しいという問題を抱えている。
【0008】図7は、従来において用いられている圧力
ダンパの一例を一部を破断して示したものである。すな
わち、この圧力ダンパ7は、横方向に少し長い楕円形状
の基体とこの基体の一側部に延出部を形成した例えばポ
リエチレンによるケース部材21を主体として構成され
ている。そして、前記楕円形状の基体の一面をくりぬい
た状態で凹部22が形成されており、その前面には、可
撓性のフィルム部材23が例えば熱溶着手段により貼着
されている。したがって、ケース部材21における前記
凹部22と、その前面に貼着された可撓性のフィルム部
材23とによりインク貯留室(前記凹部と同じ符号22
で示す)が形成されている。
【0009】前記ケース部材21における延出部の上面
には、カートリッジホルダからのインク供給チューブ1
0が接続される接続管25が突出して形成されており、
前記接続管25内を貫通する管路が、前記延出部の一側
面(図7における前面)に導出されている。そして、前
記接続管25内に形成された管路の導出部が、ケース部
材21の一側面に形成された溝部26に連通している。
この溝部26には、前記した可撓性のフィルム部材23
がこれを覆うように熱溶着されており、したがって、溝
部26とフィルム部材23とによりインク貯留室へのイ
ンク導入路(前記溝部と同じ符号26で示す)が形成さ
れている。
【0010】このインク導入路26は、インク貯留室2
2の重力方向の下端部においてインク貯留室22に開口
しており、この開口により形成されるインク導入口27
より、インクカートリッジからのインクがインク貯留室
22内に供給されるように構成されている。
【0011】一方、前記ケース部材21に形成された前
記凹部22における図中左下側部には、インク中の塵埃
等をトラップするフィルタ部材29が取り付けられてお
り、このフィルタ部材29を介してケース部材21の裏
面側にはインク導出管30が形成されている。そして、
このインク導出管30は前記ケース部材21の下底部に
形成された円環状の接続部31に開口されている。
【0012】この円環状の接続部31内には、例えばゴ
ム製のシール部材32が嵌め込まれており、この圧力ダ
ンパ7をキャリッジ上に取り付けた場合において、キャ
リッジ側に配置されたインク供給針に対して前記シール
部材32が接合し、記録ヘッドに対してインクを供給す
るようになされる。
【0013】前記した構成の圧力ダンパを備えることに
より、キャリッジの加速および減速に伴ってインク供給
チューブ内のインクに圧力変動を生じても、前記したフ
ィルム部材23が変形することによって、圧力変動を吸
収し緩和するように作用する。これにより、前記したイ
ンクの圧力変動を記録ヘッドに及ぼさないようになされ
る。
【0014】ところで、前記した構成の圧力ダンパを備
えた記録装置によると、圧力ダンパ7に形成されたイン
ク貯留室22へのインク導入口27が、インク貯留室2
2の重力方向の下端部において開口されているため、イ
ンク供給路内を洗浄するにあたり、カートリッジホルダ
側から洗浄液を導入した場合、洗浄液はインク貯留室2
2の重力方向の下端部から、矢印で示したようにフィル
タ部材29を介してインク導出管30側に即座に排出さ
れる。したがって、インク貯留室22の上部側に充填さ
れているインクは容易に洗浄液に交換することができな
いという問題が発生する。
【0015】すなわち、インク貯留室22の上部側に充
填されているインクの濃度はすぐには低下せず、したが
って多くの洗浄液が必要となり、洗浄作業に多くの時間
を費やすことにもなる。それ故、洗浄操作にあたり、多
くの洗浄液を消費する関係から、記録装置に装備された
廃液回収ボックスに廃棄される廃液量も多くなり、製品
出荷時において、既に廃液回収ボックスの有効回収容量
を低下させるという不都合も発生する。
【0016】この発明は前記した問題点、特に圧力ダン
パの構造面から招来される洗浄効率の悪さに着目してな
されたものであり、例えば製品の出荷時においてインク
供給路を洗浄するにあたり、その洗浄作業に要する時間
を短縮することができると共に、より少ない洗浄液によ
り効率的に洗浄操作がなし得る記録装置およびそのイン
ク供給路内の洗浄方法を提供することを目的とするもの
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ためになされたこの発明にかかるインクジェット式記録
装置は、カートリッジホルダに装着されたインクカート
リッジから、可撓性のインク供給チューブを介してキャ
リッジに搭載された圧力ダンパに対してインクを供給
し、前記圧力ダンパよりキャリッジに搭載された記録ヘ
ッドにインクを供給するように構成されたインクジェッ
ト式記録装置であって、前記キャリッジに搭載された圧
力ダンパは、インクの圧力変動をインク貯留室で抑制す
るための可撓性のフィルム部材がインク貯留室の一部に
配置されると共に、前記インク貯留室に対するインクの
導入口を、インク貯留室における重力方向の上部に形成
した点に特徴を有する。
【0018】この場合、好ましくは前記圧力ダンパに形
成されるインク貯留室が、ケース部材の一面をくりぬい
た状態で形成した凹部と、前記ケース部材に形成された
凹部を封止する可撓性のフィルム部材とにより構成され
る。そして、前記インク貯留室に対するインクの導入口
は、好ましくは前記ケース部材に形成されたインク導入
路を介して、インク貯留室における重力方向の上部に形
成した構成になされる。この場合、前記インク貯留室に
対するインクの導入口が、インク貯留室における重力方
向の上部に複数個形成されてていることが望ましい。
【0019】そして、好ましい実施の形態においては、
前記ケース部材に形成されるインク導入路が、ケース部
材に形成された溝部と、この溝部を封止するフィルム部
材とにより構成される。さらに、前記インク貯留室の一
部を構成するフィルム部材と、前記ケース部材に形成さ
れた溝部を封止するフィルム部材とが、1枚のフィルム
部材により構成されていることが望ましい。
【0020】一方、この発明にかかるインク供給路内の
洗浄方法は、前記した構成の記録装置に好適に適用され
るものであって、その第1の態様は前記カートリッジホ
ルダに対して、洗浄液が貯留された洗浄液カートリッジ
を装着させると共に、記録ヘッドのノズル形成面を封止
した状態のキャッピング手段に負圧を印加することで、
前記洗浄液カートリッジに貯留された洗浄液を、前記イ
ンク供給路内に連続して導入するようになされる。
【0021】また、この発明にかかるインク供給路内の
洗浄方法は、同じく前記した構成の記録装置に好適に適
用されるものであって、その第2の態様は前記カートリ
ッジホルダに対して、洗浄液タンクからの洗浄液を供給
することができるダミーカートリッジを装着させると共
に、記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態のキャッ
ピング手段に負圧を印加することで、前記洗浄液タンク
に貯留された洗浄液を、前記インク供給路内に連続して
導入するようになされる。
【0022】前記した洗浄方法を採用したこの発明にか
かる記録装置によると、記録装置に装備されたキャッピ
ング手段によって記録ヘッドのノズル形成面を封止し、
キャッピング手段に対して負圧を加えることで、カート
リッジホルダから記録ヘッドに至るインク供給路に洗浄
液を導入することができる。
【0023】したがって、すでにインク供給路内に充填
されているインクは、カートリッジホルダ側から導入さ
れる洗浄液に交換されつつ洗浄動作が実行される。この
場合、前記した圧力ダンパには、これに形成されたイン
ク貯留室に対するインクの導入口を、インク貯留室にお
ける重力方向の上部に形成した構成とされているので、
洗浄液はインク貯留室の上部からインク貯留室内に導入
される。したがって、洗浄操作の実行によりインク貯留
室内に充填されているインクは、早急に洗浄液に交換す
ることができ、インク貯留室内のインクの濃度を効果的
に低下させることができる。
【0024】それ故、洗浄作業に要する時間を短縮する
ことができると共に、より少ない洗浄液により効率的に
洗浄操作を行うことが可能となる。また、記録装置に装
備された廃液回収ボックスに廃棄される廃液量を可及的
に少なくさせることができるので、製品出荷時におい
て、廃液回収ボックスの有効回収容量を低下させるとい
う不都合も回避することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかるインクジ
ェット式記録装置の基本構成について、図1に基づいて
説明する。図1において、図中符号1はキャリッジであ
り、このキャリッジ1はキャリッジモータ2によって駆
動されるタイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案
内されて紙送り部材5の長手方向に沿って往復駆動され
るように構成されている。
【0026】前記キャリッジ1における紙送り部材5と
対向する面、すなわちこの記録装置の形態においては、
キャリッジ1の下側面に記録ヘッド6が搭載されてお
り、またキャリッジ1の上面には前記記録ヘッド6に供
給するインクを一時的に貯留する圧力ダンパ7が搭載さ
れている。そして、記録装置の側端部(図1における右
端部)には、カートリッジホルダ8が備えられており、
このカートリッジホルダ8には、それぞれブラックイン
クを供給するブラックインクカートリッジ9B、シア
ン、マゼンタおよびイエローの各インクをそれぞれ供給
する各カラーインクカートリッジ9C,9M,9Yが着
脱可能に装着されている。
【0027】そして、これら各カートリッジが装着され
たカートリッジホルダ8より圧力ダンパ7に対して、可
撓性素材により構成されたインク供給チューブ10がそ
れぞれ接続されており、各カートリッジからのインクが
圧力ダンパ7を介して記録ヘッド6に供給されるように
構成されている。これにより、印刷指令を受けた前記記
録ヘッド6より、紙送り部材上を搬送される図示せぬ記
録用紙に対してインク滴が吐出され、印刷を行うことが
できる。
【0028】前記キャリッジ1の走査領域における非印
字領域(図中、右側)には、キャリッジ1が当該箇所に
移動した時に上昇して記録ヘッド6のノズル形成面を封
止することができるキャッピング手段11が配置されて
いる。このキャッピング手段11は、記録装置の休止期
間中において記録ヘッド6のノズル形成面を封止する蓋
体として機能し、記録ヘッド6のノズル開口よりインク
溶媒が揮散するのを防止するように働く。
【0029】また、前記キャッピング手段11は、記録
ヘッド6のノズル形成面を封止した状態で、後述する吸
引ポンプから負圧を印加することで、記録ヘッドからイ
ンクを吸引排出し、記録ヘッドのノズル開口の目詰まり
を回復させるクリーニング動作の機能も果たす。さら
に、このキャッピング手段11は、記録装置のインク供
給路内を洗浄する場合においても、同様に記録ヘッド6
のノズル形成面に負圧を与え、インク供給路内に洗浄液
を連続的に導入させるようにも機能する。
【0030】また、前記したキャッピング手段11に隣
接する印刷領域側には、ゴムなどの弾性素材を短冊状に
成形したワイピング部材12が配置されていて、キャリ
ッジ1がキャッピング手段11側に往復移動する際に、
記録ヘッドの移動経路に水平方向に進入して、記録ヘッ
ドのノズル形成面を払拭して清掃するワイピング動作が
なされるように構成されている。
【0031】図2および図3は、図1に示した記録装置
に装着される圧力ダンパ7の好ましい第1の形態および
第2の形態を示すものあり、すでに説明した図7におけ
る各部に相当する部分を同一符号で示している。したが
って、すでに説明した各部に相当する部分の説明は割愛
する。なお、図2および図3に示す実施の形態において
は、ケース部材21の一面に形成された凹部22に差し
渡されるようにして金属製の板バネ34がケース部材2
1取り付けられている。
【0032】そして、この金属製の板バネ34は、前記
凹部22を覆うようにしてケース部材21の一面に貼着
された可撓性のフィルム部材23と組み合わされること
により圧力変動を抑えるダンパ機能を果たす。
【0033】図2に示す第1の形態にかかる圧力ダンパ
7においては、接続管25に連通するケース部材21の
一側面に形成された溝部26が、ケース部材21の上部
に向かって形成されており、その端部はインク貯留室2
2の重力方向の上部においてインク貯留室22に連通し
ている。そして、前記溝部26には、前記した可撓性の
フィルム部材23がこれを覆うように熱溶着されて、イ
ンク貯留室へのインク導入路26が形成されており、こ
れにより、インク貯留室22の直上にインク導入口27
が形成されている。
【0034】一方、図3に示す第2の形態にかかる圧力
ダンパ7においては、その基本構成は図2に示す第1の
形態にかかる圧力ダンパと同様になされているが、この
第2の形態においては、インク貯留室22の直上におい
て、3つのインク導入口27a〜27cが形成されてい
る。
【0035】図4は、図2または図3に示す圧力ダンパ
7を、キャリッジ1に装着した状態を断面図によって示
したものである。なお、図4においては前記圧力ダンパ
7は図2および図3に示す状態に対して直交する方向、
すなわち、圧力ダンパの厚さ方向に切断した状態の断面
図で示しており、すでに説明した部分は同一符号で示し
ている。また、図4においては、2つの圧力ダンパ7が
取り付けられた部分について示しており、他は省略され
ている。
【0036】キャリッジにはベース部材41が配置され
ており、このベース部材41の上面には、その先端部に
インク導入孔が形成された中空状のインク供給針42が
直立状態に取り付けられている。このインク供給針42
の基端部には、フィルタ部材43が配置されており、ベ
ース部材41には前記フィルタ部材43を介した下側部
にインク供給空間44が形成されている。
【0037】前記ベース部材41の下側面には記録ヘッ
ド6を構成するヘッドケース47が取り付けられてお
り、このヘッドケース47内には、ベース部材41に形
成されたインク供給空間44からのインクを記録ヘッド
に導入するインク供給管48が形成されている。そし
て、インク供給管48を介して供給されるインクは、圧
電振動子49の駆動によって、ノズル形成面を構成する
ノズルプレート50における図示せぬノズル開口よりイ
ンク滴として吐出される。これにより、図示せぬ記録用
紙に対して印刷を行うことができるように構成されてい
る。
【0038】前記した構成において、各圧力ダンパ7は
ベース部材41の上面に直立状態に配置された各インク
供給針42に向かってダンパ7の下側部に形成された円
環状の接続部31を押し込むことで、インク供給針42
に対して取り付けられる。すなわち、接続部31内に配
置されたゴム製のシール部材32がインク供給針42の
周側面を包囲するようにして接合され、これにより圧力
ダンパ7はインク供給針42に対して気密状態に接続さ
れる。
【0039】図5は、前記した構成の記録装置における
インク供給路の構成を模式的に示したものであり、この
発明にかかるインク供給路内の洗浄方法を説明する第1
の態様を示したものである。なお図5においては、すで
に説明した各部に相当する部分は同一符号で示してお
り、したがって、その詳細な説明は適宜省略する。イン
ク供給路内を洗浄する場合においては、洗浄液が貯留さ
れた洗浄液カートリッジが使用される。この洗浄液カー
トリッジ55はその外郭はインクカートリッジと同様に
なされており、洗浄液が封入された可撓性の洗浄液パッ
ク56がカートリッジ55内に収容されている。
【0040】そして、洗浄液カートリッジ55をカート
リッジホルダ8に装着することで、洗浄液カートリッジ
55に備えられたゴム製の栓体57に対して、カートリ
ッジホルダ8に備えられたインク導入針53が貫通し、
洗浄液カートリッジ55より記録装置のインク供給路に
対して洗浄液が導入される態勢とされる。なお、図5に
おいては図示の都合上、1つの洗浄液カートリッジ55
をカートリッジホルダ8に装着した状態を示している
が、洗浄操作を行うにあたっては、記録装置において用
いられる全てのインクカートリッジ8に対応して、洗浄
液カートリッジ55がカートリッジホルダ8にそれぞれ
装着される。
【0041】ここで、図5に示すように記録ヘッド6の
ノズルプレート50を、前記したキャッピング手段11
によって封止し、キャッピング手段11に接続された吸
引ポンプ15を駆動することにより、キャッピング手段
11の内部空間には負圧が印加される。これにより、記
録ヘッド6よりインクが吸引排出され、キャッピング手
段11内に排出されたインク廃液は、吸引ポンプ15を
介して廃液回収ボックス16に排出され、ボックス16
内に収容された廃液吸収材17によって吸収保持され
る。
【0042】そして、吸引ポンプ15がなおも駆動され
ることで、インクカートリッジ8に装着された洗浄液カ
ートリッジ55より、記録装置のインク供給路に対し
て、洗浄液が連続的に導入される。前記洗浄液は、それ
ぞれインク供給チューブ10を介して図5に示す各圧力
ダンパ7B〜7Yに供給され、各圧力ダンパ7B〜7Y
を介して記録ヘッド6より排出される。これにより、イ
ンク供給路に充填されていたインクは、洗浄液に交換さ
れてインク供給路の洗浄が行われる。
【0043】ところで、図2に示した圧力ダンパを記録
装置に採用した場合においては、圧力ダンパ7における
インク貯留室22の直上に形成されたインク導入口27
より、洗浄液がインク貯留室22内に導入されることに
なる。したがって、インク貯留室22内に導入される洗
浄液は、すでに貯留されているインクの上層部よりイン
クを押しやる形でインク貯留室22内に侵入し、これに
より、インク貯留室22内のインクは早急に洗浄液に交
換される。
【0044】また、図3に示した圧力ダンパを記録装置
に採用した場合においては、インク貯留室22の直上に
形成された複数個(図3に示す形態においては3つ)の
インク導入口27a〜27cより、洗浄液がインク貯留
室22内にそれぞれ導入されることになる。したがっ
て、インク貯留室22内に導入される洗浄液は、より効
果的に洗浄液に交換される。
【0045】したがって、図2または図3に示す構成の
圧力ダンパを記録装置に採用した場合においては、特に
圧力ダンパの洗浄効率を上げることができ、洗浄操作に
要する時間を短縮させることができると共に、より少な
い洗浄液により効率的に洗浄操作を行うことが可能とな
る。
【0046】次に図6は、この発明にかかるインク供給
路内の洗浄方法を説明する第2の態様を示したものであ
る。なお図6においては、すでに説明した各部に相当す
る部分は同一符号で示しており、したがって、その詳細
な説明は適宜省略する。この図6に示す第2の態様にお
いては、カートリッジホルダ8に着脱可能に装着するこ
とができるインクカートリッジと同様の外形形状を備え
たダミーカートリッジ60が使用される。
【0047】そして、前記ダミーカートリッジ60内に
は、これをカートリッジホルダ8に装着した場合におい
て、カートリッジホルダに備えられた中空状のインク導
入針53に貫通されるゴム製の接続部材61が備えられ
ており、前記接続部材61より導出されたチューブ62
の他端部は、洗浄液が貯留された図示せぬ洗浄液タンク
に接続されている。
【0048】図6に示した第2の態様においても、同様
に記録ヘッド6のノズルプレート50を、前記したキャ
ッピング手段11によって封止し、キャッピング手段1
1に接続された吸引ポンプ15を駆動することにより、
インク供給路内の洗浄を行うことができる。そして、こ
の場合においても図2または図3に示した圧力ダンパを
用いることにより、特に圧力ダンパの洗浄効率を上げる
ことができ、洗浄操作に要する時間を短縮させることが
できると共に、より少ない洗浄液により効率的に洗浄操
作を行うことが可能となる。
【0049】さらに、図6に示した第2の態様において
は、より大容量の洗浄液タンクから洗浄液を導入するこ
とができるので、図5に示した第1の態様に示すように
洗浄操作の途中で、洗浄液カートリッジ55内の洗浄液
が不足するという問題も回避することができる。したが
って、図6に示した第2の態様によると、洗浄操作の中
断を余儀なくされることがないため、連続的な洗浄操作
を実行することができ、作業効率を高めることが可能と
なる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
にかかるインクジェット式記録装置およびそのインク供
給路内の洗浄方法を採用した場合においては、特に圧力
ダンパにおいて、インクと洗浄液の交換を効率的になし
得るので、インク供給路内の洗浄効率を高めることがで
きる。したがって、より少ない洗浄液により効率的に洗
浄操作を行うことができ、洗浄作業に要する時間を短縮
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるインクジェット式記録装置の
基本構成を示した平面図である。
【図2】図1に示した記録装置に装着される圧力ダンパ
の第1の形態を示した一部断面図である。
【図3】図1に示した記録装置に装着される圧力ダンパ
の第2の形態を示した一部断面図である。
【図4】図2または図3に示す圧力ダンパをキャリッジ
に装着した状態を示す断面図である。
【図5】この発明にかかる洗浄方法の第1態様を示す模
式図である。
【図6】この発明にかかる洗浄方法の第2態様を示す模
式図である。
【図7】従来の記録装置において用いられている圧力ダ
ンパの一例を示した一部断面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 6 記録ヘッド 7(7B〜7Y) 圧力ダンパ 8 カートリッジホルダ 9B〜9Y インクカートリッジ 10 インク供給チューブ 11 キャッピング手段 15 吸引ポンプ 16 廃液回収ボックス 21 ケース部材 22 凹部(インク貯留室) 23 フィルム部材 26 溝部(インク導入路) 27(27a〜27c) インク導入口 29 フィルタ部材 31 接続部 55 洗浄液カートリッジ 56 洗浄液パック 60 ダミーカートリッジ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートリッジホルダに装着されたインク
    カートリッジから、可撓性のインク供給チューブを介し
    てキャリッジに搭載された圧力ダンパに対してインクを
    供給し、前記圧力ダンパよりキャリッジに搭載された記
    録ヘッドにインクを供給するように構成されたインクジ
    ェット式記録装置であって、 前記キャリッジに搭載された圧力ダンパは、インクの圧
    力変動をインク貯留室で抑制するための可撓性のフィル
    ム部材がインク貯留室の一部に配置されると共に、前記
    インク貯留室に対するインクの導入口を、インク貯留室
    における重力方向の上部に形成したことを特徴とするイ
    ンクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力ダンパに形成されるインク貯留
    室が、ケース部材の一面をくりぬいた状態で形成した凹
    部と、前記ケース部材に形成された凹部を封止する可撓
    性のフィルム部材とにより構成された請求項1に記載の
    インクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インク貯留室に対するインクの導入
    口を、前記ケース部材に形成されたインク導入路を介し
    て、インク貯留室における重力方向の上部に形成してな
    る請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク貯留室に対するインクの導入
    口が、インク貯留室における重力方向の上部に複数個形
    成されてなる請求項3に記載のインクジェット式記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ケース部材に形成されるインク導入
    路が、ケース部材に形成された溝部と、この溝部を封止
    するフィルム部材とにより構成した請求項3または請求
    項4に記載のインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク貯留室の一部を構成するフィ
    ルム部材と、前記ケース部材に形成された溝部を封止す
    るフィルム部材とが、1枚のフィルム部材により構成さ
    れた請求項5に記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6に記載されたイ
    ンクジェット式記録装置におけるカートリッジホルダか
    ら記録ヘッドに至るインク供給路内の洗浄方法であっ
    て、 前記カートリッジホルダに対して、洗浄液が貯留された
    洗浄液カートリッジを装着させると共に、記録ヘッドの
    ノズル形成面を封止した状態のキャッピング手段に負圧
    を印加することで、前記洗浄液カートリッジに貯留され
    た洗浄液を、前記インク供給路内に連続して導入するよ
    うになされるインクジェット式記録装置におけるインク
    供給路内の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項6に記載されたイ
    ンクジェット式記録装置におけるカートリッジホルダか
    ら記録ヘッドに至るインク供給路内の洗浄方法であっ
    て、 前記カートリッジホルダに対して、洗浄液タンクからの
    洗浄液を供給することができるダミーカートリッジを装
    着させると共に、記録ヘッドのノズル形成面を封止した
    状態のキャッピング手段に負圧を印加することで、前記
    洗浄液タンクに貯留された洗浄液を、前記インク供給路
    内に連続して導入するようになされるインクジェット式
    記録装置におけるインク供給路内の洗浄方法。
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