JP2001026112A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

Info

Publication number
JP2001026112A
JP2001026112A JP19899199A JP19899199A JP2001026112A JP 2001026112 A JP2001026112 A JP 2001026112A JP 19899199 A JP19899199 A JP 19899199A JP 19899199 A JP19899199 A JP 19899199A JP 2001026112 A JP2001026112 A JP 2001026112A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording head
nozzle
capping
moisturizing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19899199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3384448B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Hara
和彦 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP19899199A priority Critical patent/JP3384448B2/ja
Publication of JP2001026112A publication Critical patent/JP2001026112A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3384448B2 publication Critical patent/JP3384448B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字障害等の発生のない信頼性の高い記録装
置を提供すること。 【解決手段】 装置の休止期間中において記録ヘッド2
0のノズル形成面を封止するキャッピング手段9が具備
され、記録ヘッド20のノズル開口よりインク滴をキャ
ッピング手段内に吐出させるフラッシング動作が実行さ
れる。このフラッシング動作においては、最も保湿成分
の少ない組成のインクが記録ヘッドよりキャッピング手
段内に吐出されるようになされる。これによりキャッピ
ング状態とされた記録ヘッドのノズル開口におけるイン
ク溶媒の蒸発を効果的に抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷データに基づ
いてインク滴を記録用紙に向かって吐出する記録ヘッド
を備えたインクジェット式記録装置に関し、より詳細に
は記録ヘッドのノズル開口の目詰まりを防止させるため
のフラッシング制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、印刷時の
騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で
形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多
くの印刷に使用されている。このようなインクジェット
式記録装置は、インクカートリッジからのインクの供給
を受けるインクジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記
録ヘッドに対して相対的に移動させる紙送り手段を備
え、印刷データに基づいて記録ヘッドを移動させながら
記録用紙にインク滴を吐出させてドットを形成すること
で記録が行われる。
【0003】そしてキャリッジ上にブラック、イエロ
ー、シアン、マゼンタの各インクが吐出される記録ヘッ
ドを設け、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりで
なく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカ
ラー印刷を可能としている。
【0004】このようなインクジェット式記録ヘッド
は、圧力発生室で加圧したインクをノズルからインク滴
として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル
開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、
インクの固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などに
よりノズル開口に目詰まりを発生し、印刷不良を起こす
という問題を抱えている。
【0005】このために、インクジェット式記録装置に
は、非印刷時に記録ヘッドのノズル開口を封止するため
のキャッピング手段と、必要に応じてノズル形成面を清
掃するワイピング部材が備えられている。このキャッピ
ング手段は、前記したノズル開口のインクの乾燥を防止
する蓋として機能するだけでなく、ノズル開口に目詰ま
りが生じた場合には、キャッピング手段によりノズル形
成面を封止し、吸引ポンプからの負圧により、ノズル開
口からインクを吸引排出させてノズル開口の目詰まりを
解消する機能をも備えている。
【0006】記録ヘッドの目詰まり解消のために行うイ
ンクの強制的な吸引排出処理は、クリーニング操作と呼
ばれており、例えば記録装置の長時間の休止後に印刷を
再開する場合や、ユーザが印刷状態の不良を認識してク
リーニングスイッチを操作した場合などに実行され、記
録ヘッドからインクを排出させた後にゴムなどの弾性板
からなるワイピング部材により、記録ヘッドのノズル形
成面を払拭する操作が伴われる。
【0007】また、記録ヘッドに印刷とは関係のない駆
動信号を印加してインク滴を吐出させる機能も備えてお
り、これはフラッシング操作と呼ばれており、クリーニ
ング操作時にワイピング部材による払拭操作でヘッドの
ノズル開口近傍に生じた不揃いのメニスカスを回復させ
たり、また印刷中にインク滴の吐出が少ないノズル開口
において、インクの増粘による目詰まりを防止する目的
で一定周期ごとに実行させる操作である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記したようにインク
ジェット式記録装置においては、非印刷時にまたは記録
装置への動作電源が投入されていない状態(電源オフ状
態)においては、キャピング手段によって記録ヘッドの
ノズル形成面を封止するように構成されている。加え
て、キャッピング状態における記録ヘッドからのノズル
開口におけるインク溶媒の蒸発をなるべく少なくさせる
ために、キャピング手段内にはキャップ動作の直前に記
録ヘッドから所定量のインクを吐出させて、キャピング
手段内を湿潤状態に保持させる制御手段が採用されてい
る。
【0009】この場合、フラッシング制御手段により生
成された駆動信号により、記録ヘッドの全てのノズル開
口よりインクの空吐出が実行され、キャピング手段内に
インク滴を打ち込む動作を成すように構成されている。
【0010】ところで、キャピング手段内を湿潤状態に
保持させる印刷用インクには、保湿剤としてグリセリン
あるいはジエチレングリコールなどの多価アルコール類
が混入されている。これらの多価アルコール類は空気中
の水分を吸収する(抱き込む)性質を有しており、これ
をインク溶媒として用いることにより、主に記録ヘッド
における微細なノズル開口の目詰まりを防止させるよう
に配慮されている。
【0011】一方、記録ヘッドをキャッピング状態に保
持する状態において、前記したように印刷用インクをキ
ャッピング手段内にフラッシングした場合においては、
フラッシングされたインクに含まれる前記したグリセリ
ンあるいはジエチレングリコールなどは、その保湿作用
によりキャッピング手段の内部空間における水分を吸収
し、これによりむしろ記録ヘッドにおけるノズル開口に
おけるインク中の水分蒸発を促進させる作用を起こして
いることが、本件の発明者によって見出されている。
【0012】この状態を図12に模式的に示している。
図12における符号20は記録ヘッドであり、この記録
ヘッド20の下側面には、記録ヘッドのノズル形成面と
してのノズルプレート20bが配置されており、このノ
ズルプレート20bには複数のノズル開口20cが形成
されている。
【0013】一方、符号9はキャッピング手段であり、
このキャッピング手段は、上面が開放されたほぼ方形状
に形成されたキャップケース9aと、このキャップケー
ス9a内に収納されたゴム材料などの弾性部材よりなる
キャップ部材9bとが具備され、キャップ部材9bはそ
の上側縁がキャップケース9aよりも若干突出した状態
に形成されて、ノズル封止面を構成している。そしてキ
ャップ部材9bの内底部には多孔質材料により形成され
たインク吸収材9cが収納されている。
【0014】また、キャップケース9aの下底部には、
キャップケース9aおよびキャップ部材9bをそれぞれ
貫通するようにして、吸引口9dが形成されている。前
記吸引口9dにはチューブ23が接続されており、この
チューブ23を介して吸引ポンプに接続されている。
【0015】前記キャップケース9aはスライダ9e上
に保持されており、このスライダ9eは、一端を回動支
点に支持されたアーム9fの他端に回動可能に支持され
ている。そして、キャリッジがホームポジション側へ移
動することに伴って、アーム9fを介してキャッピング
手段9も同方向へ移動し、これによって、キャップ部材
9bは記録ヘッド側に上昇して、記録ヘッドのノズルプ
レートを封止するように作用する。また、キャリッジが
ホームポジションから印字領域側に移動した場合には、
図示せぬバネ部材の作用によって、前記した動作とは逆
にキャッピング手段9は記録ヘッドの封止を解いて降下
する。
【0016】キャッピング状態を示す図12において、
フラッシングされたインクに含まれる保湿剤(図12
に、大きな丸として示す)は、インク吸収材9cに含浸
された状態で保持される。この保湿剤は前記したように
キャッピング手段の内部空間における水分を吸収する性
質を有しており、このために特に記録ヘッド20におけ
るノズル開口におけるインク中の水分(図12に小さな
丸として示す)を吸収するように作用する。
【0017】図12に模式的に示したように、従来の記
録装置においては、たとえキャピング手段によってノズ
ル開口を封止しても、前記したようにフラッシングされ
たインク中の保湿剤が災いして、記録ヘッドのノズル開
口部分のインクの増粘をむしろ促進し、ノズル開口に目
詰まりを起こして印字不良を発生させるという問題が生
じている。
【0018】本発明は、前記した技術的な観点に基づい
てなされたものであり、キャッピング手段内にフラッシ
ングされる印刷用インクに含まれる保湿剤によって生ず
る記録ヘッドのノズル開口におけるインク中の水分蒸発
を可及的に抑制し、印字不良の発生を効果的に低減する
ことができるフラッシング制御手段を備えたインクジェ
ット式記録装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために成された本発明にかかるインクジェット式記録装
置における1つの好ましい実施の形態においては、キャ
リッジに搭載され印刷データに基づいて複数種類のイン
クをノズル開口から吐出するインクジェット式記録ヘッ
ドと、装置の休止期間中において前記記録ヘッドのノズ
ル形成面を封止するキャッピング手段と、前記記録ヘッ
ドのノズル開口よりインク滴をキャッピング手段内に吐
出させる指令信号を生成する制御手段とを備えたインク
ジェット式記録装置であって、前記制御手段は、保湿液
として前記記録ヘッドより最も保湿成分の少ない組成の
インクを、キャッピング手段内に吐出させる指令信号を
生成するように構成される。
【0020】また、本発明にかかるインクジェット式記
録装置における他の好ましい実施の形態においては、前
記制御手段は、保湿液として前記記録ヘッドより最も水
分組成の高いインクを、キャッピング手段内に吐出させ
る指令信号を生成するように構成される。また、他の好
ましい実施の形態においては、前記制御手段は、保湿液
として前記記録ヘッドより保湿成分に対する水分組成の
重量比が最も高いインクを、キャッピング手段内に吐出
させる指令信号を生成するように構成される。
【0021】さらに、他の好ましい実施の形態において
は、前記制御手段は、保湿液として前記記録ヘッドより
複数種類のインクを吐出させる場合において、保湿成分
の少ない組成のインクの吐出比率が高くなる指令信号を
生成するように構成される。
【0022】さらにまた、他の好ましい実施の形態にお
いては、前記制御手段は、保湿液として前記記録ヘッド
より複数種類のインクを吐出させる場合において、水分
組成の高いインクの吐出比率が高くなる指令信号を生成
するように構成される。
【0023】そして、前記したいずれの実施の形態にお
いても、前記制御手段は好ましくは、キャッピング手段
によって記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態にお
いて、キャッピング手段内における最も増粘し易いイン
クを吐出するノズル対向位置に、保湿液としてのインク
を吐出する指令信号を生成するようになされる。
【0024】また前記制御手段は、キャッピング手段に
よって記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におい
て、キャッピング手段内における記録ヘッドの各ノズル
対向位置に、保湿液としてのインクを吐出する指令信号
を生成するように構成される場合もある。さらに、前記
制御手段は、キャッピング手段内にほぼ均一に、保湿液
としてのインクを吐出する指令信号を生成するように構
成される場合もある。この場合においては、好ましくは
前記制御手段は、キヤリッジの移動に連動して保湿液と
してのインクを吐出する指令信号を生成するようになさ
れる。
【0025】また、本発明にかかるインクジェット式記
録装置においては、保湿液としてのインクに代えて保湿
用専用液をキャッピング手段内に吐出するように構成し
た形態も好適に採用し得る。この場合、前記保湿用専用
液として、界面活性剤、防腐剤を含む水溶液が利用され
る。
【0026】そして、前記記録ヘッドには、保湿用専用
液を貯留するタンクからの供給を受けて、前記専用液を
吐出するノズル開口を備えた構成とすることが好まし
い。また、保湿用専用液を貯留するタンクは、印刷用イ
ンクを貯留するインクカートリッジ内に一体に形成され
ることが好ましい。
【0027】そして、保湿用専用液を用いる前記したい
ずれの形態においても、前記制御手段は好ましくは、キ
ャッピング手段によって記録ヘッドのノズル形成面を封
止した状態において、キャッピング手段内における最も
増粘し易いインクを吐出するノズル対向位置に、保湿用
専用液を吐出する指令信号を生成するようになされる。
【0028】また前記制御手段は、キャッピング手段に
よって記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におい
て、キャッピング手段内における記録ヘッドの各ノズル
対向位置に、保湿用専用液を吐出する指令信号を生成す
るように構成される場合もある。さらに、前記制御手段
は、キャッピング手段内にほぼ均一に、保湿用専用液を
吐出する指令信号を生成するように構成される場合もあ
る。
【0029】そして、前記キャッピング手段内には、イ
ンクもしくは保湿用専用液を保持する吸収材が配置され
た構成とするのが好ましい。
【0030】一方、キャリッジに搭載された前記記録ヘ
ッドにおける保湿液としてのインクもしくは保湿用専用
液を吐出するノズル開口が、印字領域から向かってキャ
ッピング手段に近い側に形成された構成とすることが好
ましい。加えて、前記キャッピング手段には、負圧発生
手段に連通する吸引口が形成され、前記吸引口はキャッ
ピング手段によって記録ヘッドのノズル形成面を封止し
た状態において、最も増粘し易いインクを吐出する記録
ヘッドのノズル対向位置から、最も遠い位置に配置され
た構成とすることが好ましい。
【0031】以上のように構成されたインクジェット式
記録装置によると、記録装置の休止状態に移行する場合
の記録ヘッドのキャッピングに際して、複数の記録用イ
ンクのうち、最も保湿成分の少ない組成のインク、また
は最も水分組成の高いインク、もしくは保湿成分に対す
る水分組成の重量比が最も高いインクが選択されてキャ
ッピング手段内に吐出される。
【0032】また、複数のインクを吐出させる場合にお
いては、保湿成分の少ない組成のインクの吐出比率を高
くする、または水分組成の高いインクの吐出比率を高く
するように制御される。
【0033】このようなフラッシング制御を実行するこ
とで、キャッピング手段の内部空間における保湿成分の
割合を小さくし、また水分組成の割合を高くすることが
でき、これにより記録ヘッドのノズル開口におけるイン
ク溶媒の蒸発を効果的に抑制するように作用する。
【0034】また、特にキャッピング状態において最も
増粘し易いインクを吐出するノズルに対向するキャッピ
ング手段内の位置に、前記のように選択されたインクを
吐出させることにより、当該ノズルにおけるインク溶媒
の蒸発をより一層抑制するように作用させることができ
る。
【0035】さらに、印刷用のインクに代えて、例えば
界面活性剤などを含む保湿用専用液を貯留するタンクを
例えばインクカートリッジと一体に形成し、保湿用専用
液を吐出するノズルによって前記したようなフラッシン
グ動作をなさせることで、その効果を顕著に高めること
ができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるフラッシン
グ制御手段を採用したインクジェット式記録装置につい
て、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は本
発明が適用されたインクジェット式記録装置の全体構成
を斜視図によって示したものである。図中符号1はキャ
リッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2
の駆動により往復動するタイミングベルト3を介し、ガ
イド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動
されるように構成されている。
【0037】キャリッジ1の記録用紙6に対向する側、
すなわちキャリッジ1の下側面には、後述するインクジ
ェット式記録ヘッドが搭載され、またその上方には前記
記録ヘッドにインクを供給するブラック用インクカート
リッジ7、およびカラー用インクカートリッジ8が着脱
可能に装填されている。
【0038】図中符号9は、印字領域外であるホームポ
ジションに配置されたキャッピング手段であり、このキ
ャッピング手段9の下方には、キャッピング手段9に対
して負圧を与えるための負圧発生手段としての吸引ポン
プ10が配置されている。
【0039】前記キャッピング手段9は、記録装置の休
止期間中において記録ヘッドのノズル形成面を封止して
ノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する他、フ
ラッシング動作時のインク受けとして機能し、また前記
吸引ポンプ10からの負圧を記録ヘッドに作用させて、
記録ヘッドからインクを吸引排出させるクリーニング手
段としての機能も兼ね備えている。
【0040】また、キャッピング手段9の印字領域側の
近傍には、ゴムなどの弾性部材により短冊状に形成され
たワイピング部材11が配置されており、必要に応じて
記録ヘッドのノズル形成面に摺接して、ノズル形成面に
付着した紙粉などの塵埃や、インクなどを払拭して清掃
することができるように構成されている。
【0041】図2は、キヤリッジ1に搭載された記録ヘ
ッドと、その上部に装着されるインクカートリッジとを
断面状態で示したものである。記録ヘッド20を構成す
るヘッドケース20aの下側面には、記録ヘッド20の
ノズル形成面を構成するノズルプレート20bが配置さ
れており、このノズルプレート20bには複数のノズル
開口20cが形成されている。また、各ノズル開口20
cに対応して圧電振動子によるアクチェータ20dが、
ヘッドケース20a内に配置されている。そして、ノズ
ル開口20cとそのアクチェータ20d部分から上部に
向かってインク連絡流路20eがヘッドケース20a内
に形成されている。
【0042】前記ヘッドケース20aの上面には、4本
の中空針21が直立状態に配置されており、前記ヘッド
ケース20a内に形成された各インク連絡流路20e
は、それぞれ各中空針21内のインク流路に連通されて
いる。なお各中空針21の頂部にはインク導入孔21a
が形成されており、インクカートリッジからのインク
は、このインク導入孔21aを介して中空針21内に導
入され、前記インク連絡流路20eを介して記録ヘッド
のノズル開口20cに供給されるように構成されてい
る。なお、前記各中空針21とヘッドケース20aとの
間のインク流路には、塵埃等を除去するためのフィルタ
部材22がそれぞれ配置されている。
【0043】図2における左端のインク供給針21は、
ブラックインクを供給するためのものであり、このイン
ク供給針21に向かって、その上部からブラックインク
カートリッジ7が装着できるように構成されている。こ
のブラックインクカートリッジ7は、その上部の大半が
インク貯留室7aになされており、このインク貯留室7
aには、多孔質部材7bが収納され、且つ多孔質部材7
bにブラックインクが含浸された状態でインクが貯留さ
れている。
【0044】またインク貯留室7aの下側部には開口部
7cが形成され、この開口部7c内にはゴム製のシール
部材7dが嵌め込まれている。そして、開口部7cの下
端部にはフィルム部材7eが貼着されて、カートリッジ
の保管中において、内部のインク溶媒が揮散しないよう
にシールされている。
【0045】前記したカートリッジ7を、図2に示すよ
うに上部から押し込むことにより、インク供給針21が
前記フィルム部材7eを貫通し、カートリッジ7に装着
された前記ゴム製のシール部材7dがインク供給針21
の周囲に接合してカートリッジ7は装填状態とされる。
そして、インク供給針21の先端部に形成されたインク
導出穴21aを介してインクカートリッジ7から記録ヘ
ッド側にインクが供給されるようになされる。
【0046】一方、カラーインクカートリッジ8には、
図2に示すように左から順にシアン、マゼンタ、イエロ
ーの各カラーインクを個別に収納するインク貯留室が形
成されて、これらが一体に形成されており、それぞれの
構成は前記したブラックインクカートリッジ7と同一で
あり、したがってそれぞれの構成の詳細な説明は省略す
る。
【0047】このカラーインクカートリッジ8において
も、図2に示す状態で、その上部から押し込むことによ
り、記録ヘッドのヘッドケース20a上に樹立された残
りの3本のインク供給針21によってそれぞれ装着状態
となされ、各カラーインクが記録ヘッド側に供給される
ようになされる。
【0048】図3は、各インクカートリッジ7,8が装
着された状態における前記した記録ヘッドのノズル形成
面をキャッピング手段によって封止した状態を示してい
る。なお、記録ヘッド20および各インクカートリッジ
7,8の周辺構成は、図2において説明したとおりであ
り、また、符号9として示すキャッピング手段の構成
は、図12に基づいて説明したとおりである。
【0049】なお、図3において吸引口9dに接続され
たチューブ23は、前記吸引ポンプ10に接続されてお
り、この吸引ポンプ10の排出側は後述する廃インクタ
ンクに接続されている。吸引ポンプ10は、円弧状に配
置したチューブをローラが順次押しつぶして負圧を発生
させるいわゆるチューブポンプが用いられており、この
動作によりキャッピング手段の内部空間を負圧に吸引す
ることができ、記録ヘッド20のノズル開口20cより
インクを吸引排出させるクリーニング動作が実行され
る。また吸引ポンプ10の停止中においては、キャッピ
ング手段9の内部空間はポンプチューブを介して大気と
連通した状態に保持される。
【0050】次に図4は、前記した構成の記録装置に搭
載された制御回路、特にフラッシング制御手段の例をブ
ロック図で示したものである。なお図4においてすでに
説明したキャリッジ1、キャリッジモータ2、タイミン
グベルト3、インクカートリッジ7,8、キャッピング
手段9、吸引ポンプ10、および記録ヘッド20につい
ては同一符号で示しており、したがってその説明は省略
する。
【0051】図4において、符号40は印刷制御手段で
あり、この印刷制御手段40は記録装置のホストコンピ
ュータからもたらされる印刷データに基づいてビットマ
ップデータを生成し、このデータに基づいてヘッド駆動
手段41において駆動信号を発生させて、記録ヘッド2
0からインクを吐出させるものである。また、印刷制御
手段40よりキャリッジモータ制御手段42に対して制
御信号を送り、キャリッジモータ2の駆動制御がなされ
るように構成されている。
【0052】前記ヘッド駆動手段41は、印刷データに
基づく駆動信号の他に、フラッシング制御手段43から
のフラッシング指令信号を受けてフラッシング操作のた
めの駆動信号を記録ヘッド20に出力するように構成さ
れている。
【0053】符号44はクリーニング制御手段であり、
クリーニング(以下CLともいう)指令検知手段45、
CL後経過時間検出手段46および累積キャップ開放時
間検出手段47からの信号を受けて、ポンプ駆動手段4
8を制御して、吸引ポンプ10を駆動するように動作す
る。
【0054】ここで、CL後経過時間検出手段46は、
クリーニング制御手段44によりクリーニングが実行さ
れた直後にクリーニング制御手段44からクリーニング
終了信号が送られ、クリーニング後の経過時間を計時す
るものである。また累積キャップ開放時間検出手段47
は、印刷制御手段40により記録ヘッドが印刷のために
キャッピング手段から開放されていた時間の累積を計時
するものであり、記録ヘッドがキャッピング手段から開
放されると計時をスタートし、印字が終了し記録ヘッド
がキャッピングされると計時をストップする。
【0055】なお、この累積キャップ開放時間検出手段
47は、クリーニング制御手段44により、クリーニン
グ動作が行われた場合、あるいは印刷動作が長時間継続
した後にキャッピングする直前に印刷制御手段40から
フラッシング指令が出され、フラッシングが実行された
場合にリセットする。
【0056】前記フラッシング制御手段43は、印刷動
作が開始される直前、または印刷動作が一定時間継続し
て印刷制御手段40からフラッシング指令が出力された
場合、あるいは印刷動作が終了して記録ヘッドがキャッ
ピング手段9によって封止される直前、もしくはクリー
ニング制御手段44からの吸引終了信号が出力され、か
つ後述するフラッシング保留タイマ49からのタイムア
ップ信号が出力している場合、または記録装置の動作電
源が投入(オン)された時に動作する。
【0057】そして、印刷制御手段40からの指令によ
りキャリッジモータ制御手段が動作してキヤリッジ1に
搭載された記録ヘッド20をフラッシング位置、すなわ
ちキャッピング位置に移動させて、記録ヘッドのノズル
開口から所定回数にわたってインク滴を空吐出させるこ
とで、ノズル開口の目詰まりの防止や、目詰まりの解
消、さらには保湿液としてのインクをキャッピング手段
内に打ち込む動作がなされる。
【0058】また、フラッシング保留タイマ49は、ク
リーニング工程が終了した段階で計時動作を開始し、ク
リーニング工程で記録ヘッド20のノズル開口近傍に生
じた気泡が自然消滅するまでに相当する時間を計時した
段階で、タイムアップするように構成されている。
【0059】なお、図4における符号50はケースの制
御パネル等に設けられたクリーニング指令スイッチを示
し、ユーザが印字かすれなどを認識した場合に、これを
プッシュ操作することにより、前記CL指令検知手段4
5を動作させてマニュアルクリーニング操作が実行され
るように構成されている。また、図4における符号25
は吸引ポンプ10の排出側に配置された廃インクタンク
を示している。
【0060】次に図5は、図4に示したフラッシング制
御手段の働きによってキャッピング手段内にフラッシン
グされ、保湿液として利用される印刷用インクの組成の
一例を示したものである。図5においては左から順にブ
ラック(Black)、シアン(Cyan)、マゼンタ
(Magenta)、イエロー(Yellow)の各イ
ンクの成分(重量比)が表わされており、また同図にお
ける下3行については、特に保湿成分としてのグリセリ
ン、ジエチレングリコールと、水分組成との関係を抜き
出して表わしている。
【0061】図5に示す組成で理解できるように、最も
保湿成分(グリセリン+ジエチレングリコール)の少な
いインクはブラックであり、最も水分組成の高いインク
はイエローである。また保湿成分に対する水分組成の重
量比〔水/(グリセリン+ジエチレングリコール)〕が
最も高いインクはブラックである。
【0062】図6は以上のような観点から、最も水分組
成の高いインクであるイエローインクのみを保湿用イン
クとしてキャッピング手段内にフラッシングさせる場合
の一形態を模式的に示したものである。なお、図6に示
した各部分の符号はすでに説明した各部と対応してお
り、その説明は省略する。この図6は、キャッピング手
段によって記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態に
おいて、キャッピング手段内における記録ヘッドの各ノ
ズル対向位置に、保湿液としてのイエローインクを吐出
する実施の形態を示している。
【0063】すなわち(a)は、キャッピング手段9に
よって記録ヘッド20のノズル形成面を封止した状態に
おけるブラックインクのノズル対向位置に、イエローイ
ンクを吐出している状態を示している。これは図4に示
す制御手段におけるキャリッジモータ制御手段42から
供給される駆動パルス数により、パルスモータであるキ
ャリッジモータの回転数(歩進量)が定められ、これに
よってキャリッジ1に搭載された記録ヘッド20におけ
るイエローインクのノズルが、図6(a)に示す位置
(キャッピング状態におけるブラックインクのノズル対
向位置)に定められる。
【0064】そして、この状態においてフラッシング制
御手段43よりイエローインクのノズルに対応するアク
チェータ20dにフラッシング制御信号が供給され、図
に示すようにインク吸収材9c上にイエローインクのフ
ラッシング動作がなされる。
【0065】また図6(b)は、キャッピング手段9に
よって記録ヘッド20のノズル形成面を封止した状態に
おけるシアンインクのノズル対向位置に、イエローイン
クを吐出している状態を示しており、図6(c)は同様
にマゼンタインクのノズル対向位置に、さらに図6
(d)は同様にイエローインクのノズル対向位置に、そ
れぞれ、イエローインクを吐出している状態を示してい
る。
【0066】この(b)〜(d)に示す場合において
も、(a)に示した場合と同様に、キャリッジモータ制
御手段42から所定の駆動パルスを供給した後、フラッ
シング制御手段43よりイエローインクのノズルに対応
するアクチェータ20dにフラッシング制御信号を供給
することで実現させることができる。
【0067】なお、図6に示した実施の形態において
は、キャッピング手段によって記録ヘッドのノズル形成
面を封止した状態において、キャッピング手段内におけ
る記録ヘッドの各ノズル対向位置に、保湿液としてのイ
エローインクを順次吐出するフラッシング形態について
示しているが、場合においては最も増粘し易いブラック
インクのノズル対向位置、すなわち、図6(a)に示す
位置のみにフラッシングする形態を採用することもでき
る。
【0068】また、キャッピング手段内にほぼ均一に、
保湿液としての例えばイエローインクを吐出するように
しても効果があり、この場合にはキヤリッジの移動に連
動して保湿液としてのインクを吐出する指令信号を生成
するようになされる。
【0069】前記した実施の形態においては、最も水分
組成の高いイエローインクを用いてフラッシングするよ
うにしているが、最も保湿成分の少ない組成のインクで
あるブラックインクを用いてフラッシングするように構
成することもできる。この場合においても同様に、キャ
リッジモータ制御手段42から所定の駆動パルスを供給
した後、フラッシング制御手段43よりブラックインク
のノズルに対応するアクチェータ20dにフラッシング
制御信号を供給することで実現させることができる。
【0070】さらに、保湿液として保湿成分に対する水
分組成の重量比が最も高いインクを、キャッピング手段
内に吐出させるようにすることも効果があり、この場合
には、図5に示すインク組成からするとブラックインク
である。
【0071】以上の説明では、複数種類の印刷用インク
のうちの1つのインクを保湿液としてフラッシングさせ
るようしているが、保湿液として記録ヘッドより複数種
類の印刷用インクを吐出させるように構成することもで
き、この場合においては、保湿成分の少ない組成のイン
ク(図5に示す例にしたがえばブラックインク)の吐出
比率が高くなるように制御することで、同様の効果を得
ることができる。
【0072】さらに、水分組成の高いインク(図5に示
す例にしたがえばイエローインク)の吐出比率が高くな
るように制御することでも、同様の効果を得ることがで
きる。この場合においては、図4に示すフラッシング制
御手段43より、各ノズルのアクチェータに与える吐出
制御信号の形態を変えるか、または吐出回数に差を持た
せるように制御することで、各ノズルからのインクの吐
出量の比率を制御することができる。
【0073】なお、図5に示したインク組成の例におい
ては、保湿成分としてグリセリンおよびジエチレングリ
コールが含まれているが、他に保湿成分としてエチレン
グリコール、プロピレングリコールを含む印刷用インク
も存在しており、この場合にはこれらの保湿成分も加え
て、いずれのインクをフラッシング動作に用いるのが最
適かを判断すればよい。
【0074】次に図7乃至図10は、シアン、マゼン
タ、イエローの3色の印刷用インクを用いるカラー印刷
用記録装置において、保湿液として印刷用インクを用い
ずに保湿用専用液を用いた実施の形態を示したものであ
る。なお図7乃至図10において、すでに説明した部分
に対応する部分は同一符号で示しており、したがって、
その説明は適宜省略する。
【0075】図7乃至図10に示すように、左から順に
シアン、マゼンタ、イエローの各インクを貯留したカラ
ーインクカートリッジ8に隣接させて、保湿用専用液を
貯留するタンク27が取り付けられている。なお、図に
おいては保湿用専用液のタンク27が、カラーインクカ
ートリッジ8とは独立した状態に描かれているが、この
タンク27はインクカートリッジ8と一体に形成した方
が取扱いにおいて便利である。
【0076】タンク27に貯留された保湿用専用液は、
界面活性剤、防腐剤を含む水溶液により構成されてお
り、ヘッドケース20aにはカラーインクの連絡流路2
0eと同様の保湿用専用液の連絡流路20gが形成さ
れ、またノズルプレート20bにも保湿用専用液を吐出
させるノズル開口20hが形成されている。すなわち保
湿用専用液を貯留するタンク27からノズル開口20h
に至る供給経路は、印刷用インクの供給経路と同一構成
にされている。
【0077】図7に示す例は、キャッピング状態におい
て最も増粘し易いインクのノズル対向位置に、保湿用専
用液をフラッシングする形態を示している。カラーイン
クの中で最も増粘し易いインクは、例えばシアンであ
り、キャッピング状態においてシアンインクのノズル対
向位置に保湿用専用液がノズル開口20hより吐出され
る。
【0078】また、最も増粘し易いインクのノズル対向
位置のみならず、他のインクのノズル対向位置に対し
て、順に保湿用専用液を吐出させる構成も採用し得る。
図8および図9は、図7に示すシアンインクのノズル対
向位置への保湿用専用液のフラッシング動作に続いて、
マゼンタおよびイエローのノズル対向位置へ順に保湿用
専用液をフラッシングする状態を示している。そして、
図10に示すようにキャリッジのホームポジション側へ
のさらなる移動によって、キャッピング手段9に直立状
態に配置されたフラッグ片9gが、ヘッドケース20a
の一部に当接し、これにより、キャッピング手段9がさ
らにせり上がって記録ヘッド20のノズルプレートは封
止される。
【0079】また、キャッピング手段内にほぼ均一に、
保湿用専用液を吐出するようにしても効果があり、この
場合にはキヤリッジの移動に連動して専用液を吐出する
指令信号を生成するようになされる。
【0080】なお、キャリッジに搭載された前記記録ヘ
ッドにおける保湿液としての印刷用インクもしくは保湿
用専用液を吐出するノズル開口は、印字領域から向かっ
てキャッピング手段に近い側に形成されるのが好まし
い。これは、保湿液としての印刷用インクもしくは保湿
用専用液を、順にキャッピング手段内にフラッシングす
る場合に、印字領域側からホームポジション側に向かっ
てキャリッジが移動しつつ、最初のノズル開口からフラ
ッシングすることができる。
【0081】このために、装置を合理的に設計すること
ができ、またキャリッジのさらなる移動に伴って、図1
0に示すようにキャッピング状態とすることもでき、装
置の信頼性の向上ならびに簡素化に寄与できる。
【0082】したがって、前記した構成を採用し、且つ
保湿液としてブラックインクを吐出させる構成とする場
合には、図11に示すような配置構成とされる。すなわ
ち、ブラックインクカートリッジ7と、カラーインクカ
ートリッジ8の配置状態を、図3に示した形態に対して
入れ替えて、ブラックインクカートリッジ7がホームポ
ジション側(図11における右側)に配置される構成と
される。
【0083】これに加えて、前記キャッピング手段9に
形成された吸引ポンプに連通する吸引口9dは、キャッ
ピング手段によって記録ヘッドのノズル形成面を封止し
た状態において、最も増粘し易いインクを吐出する記録
ヘッドのノズル対向位置から、最も遠い位置に配置した
構成とすることが望ましい。
【0084】これは、キャッピング手段から吸引ポンプ
に接続されるチューブは、キャッピング手段によるキャ
ップ時のノズル形成面とのシールを良好にするために、
比較的軟質な素材により構成する必要がある。チューブ
として利用できる比較的軟質な素材は、その多くがガス
バリア性が低く水分蒸発等の要因が大きい。したがっ
て、最も増粘し易いインクのノズル列と吸引ポンプに連
通する吸引口との距離を大きくとることが好ましい。
【0085】図11に示す形態はその好ましい例を示し
ており、最も増粘し易いブラックインクを吐出する記録
ヘッドのノズル対向位置から、最も遠い位置に吸引口9
dを配置した構成とされている。
【0086】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかるインクジェット式記録装置は、記録装置の休止状
態に移行する場合の記録ヘッドのキャッピングに際し
て、複数のインクのうち、例えば最も保湿成分の少ない
組成のインクが選択されてキャッピング手段内に吐出さ
れる。また同様に保湿用専用液がキャッピング手段内に
吐出される場合もある。これによりキャッピング状態と
された記録ヘッドのノズル開口におけるインク溶媒の蒸
発を効果的に抑制することができ、印字障害等の発生の
ない信頼性の高い記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット式記録装置の
基本構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置における記録ヘッド部分と
その上部に装着されるインクカートリッジとを示した断
面図である。
【図3】インクカートリッジが装着された状態における
記録ヘッドのノズル形成面をキャッピング手段によって
封止した状態の断面図である。
【図4】図1に示す記録装置に搭載された制御回路の例
を示したブロック図である。
【図5】記録装置において用いられるインク組成の一例
を示した組成図である。
【図6】保湿液としてインクを用いた場合のフラッシン
グ動作の一例を順を追って示した断面図である。
【図7】保湿用専用液を用いた場合のフラッシング動作
の例を示した断面図である。
【図8】図7に示す状態に続くフラッシング動作の例を
示した断面図である。
【図9】図8に示す状態に続くフラッシング動作の例を
示した断面図である。
【図10】図9に示す状態に続いてキャッピング状態と
なされた状況を示す断面図である。
【図11】インクカートリッジの好ましい配置構成を示
した断面図である。
【図12】従来の装置におけるフラッシング動作後にお
ける問題点を解説するための模式図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 キャリッジモータ 3 タイミングベルト 6 記録用紙 7 ブラックインクカートリッジ 8 カラーインクカートリッジ 9 キャッピング手段 9c インク吸収材 10 吸引ポンプ(負圧発生手段) 11 ワイピング部材 20 記録ヘッド 20a ヘッドケース 20b ノズルプレート 20c ノズル開口 20d アクチェータ 20h ノズル開口 21 中空針 25 廃インクタンク 27 保湿専用液タンク 40 印刷制御手段 41 ヘッド駆動手段 42 キャリッジモータ制御手段 43 フラッシング制御手段 44 クリーニング制御手段 45 クリーニング指令検知手段 46 クリーニング後経過時間検出手段 47 累積キャップ開放時間検出手段 48 ポンプ駆動手段 49 フラッシング保留タイマ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジに搭載され印刷データに基づ
    いて複数種類のインクをノズル開口から吐出するインク
    ジェット式記録ヘッドと、装置の休止期間中において前
    記記録ヘッドのノズル形成面を封止するキャッピング手
    段と、前記記録ヘッドのノズル開口よりインク滴をキャ
    ッピング手段内に吐出させる指令信号を生成する制御手
    段とを備えたインクジェット式記録装置であって、 前記制御手段は、保湿液として前記記録ヘッドより最も
    保湿成分の少ない組成のインクを、キャッピング手段内
    に吐出させる指令信号を生成するように構成したインク
    ジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 キャリッジに搭載され印刷データに基づ
    いて複数種類のインクをノズル開口から吐出するインク
    ジェット式記録ヘッドと、装置の休止期間中において前
    記記録ヘッドのノズル形成面を封止するキャッピング手
    段と、前記記録ヘッドのノズル開口よりインク滴をキャ
    ッピング手段内に吐出させる指令信号を生成する制御手
    段とを備えたインクジェット式記録装置であって、 前記制御手段は、保湿液として前記記録ヘッドより最も
    水分組成の高いインクを、キャッピング手段内に吐出さ
    せる指令信号を生成するように構成したインクジェット
    式記録装置。
  3. 【請求項3】 キャリッジに搭載され印刷データに基づ
    いて複数種類のインクをノズル開口から吐出するインク
    ジェット式記録ヘッドと、装置の休止期間中において前
    記記録ヘッドのノズル形成面を封止するキャッピング手
    段と、前記記録ヘッドのノズル開口よりインク滴をキャ
    ッピング手段内に吐出させる指令信号を生成する制御手
    段とを備えたインクジェット式記録装置であって、 前記制御手段は、保湿液として前記記録ヘッドより保湿
    成分に対する水分組成の重量比が最も高いインクを、キ
    ャッピング手段内に吐出させる指令信号を生成するよう
    に構成したインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 キャリッジに搭載され印刷データに基づ
    いて複数種類のインクをノズル開口から吐出するインク
    ジェット式記録ヘッドと、装置の休止期間中において前
    記記録ヘッドのノズル形成面を封止するキャッピング手
    段と、前記記録ヘッドのノズル開口よりインク滴をキャ
    ッピング手段内に吐出させる指令信号を生成する制御手
    段とを備えたインクジェット式記録装置であって、 前記制御手段は、保湿液として前記記録ヘッドより複数
    種類のインクを吐出させる場合において、保湿成分の少
    ない組成のインクの吐出比率が高くなる指令信号を生成
    するように構成したインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 キャリッジに搭載され印刷データに基づ
    いて複数種類のインクをノズル開口から吐出するインク
    ジェット式記録ヘッドと、装置の休止期間中において前
    記記録ヘッドのノズル形成面を封止するキャッピング手
    段と、前記記録ヘッドのノズル開口よりインク滴をキャ
    ッピング手段内に吐出させる指令信号を生成する制御手
    段とを備えたインクジェット式記録装置であって、 前記制御手段は、保湿液として前記記録ヘッドより複数
    種類のインクを吐出させる場合において、水分組成の高
    いインクの吐出比率が高くなる指令信号を生成するよう
    に構成したインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記保湿成分は、少なくともグリセリ
    ン、ジエチレングリコール、エチレングリコール、プロ
    ピレングリコールのいずれかである請求項1、請求項
    3、または請求項4のいずれかに記載のインクジェット
    式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、キャッピング手段によ
    って記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におい
    て、キャッピング手段内における最も増粘し易いインク
    を吐出するノズル対向位置に、保湿液としてのインクを
    吐出する指令信号を生成するように構成した請求項1乃
    至請求項6のいずれかに記載のインクジェット式記録装
    置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、キャッピング手段によ
    って記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におい
    て、キャッピング手段内における記録ヘッドの各ノズル
    対向位置に、保湿液としてのインクを吐出する指令信号
    を生成するように構成した請求項1乃至請求項6のいず
    れかに記載のインクジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、キャッピング手段内に
    ほぼ均一に、保湿液としてのインクを吐出する指令信号
    を生成するように構成した請求項1乃至請求項6のいず
    れかに記載のインクジェット式記録装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、キヤリッジの移動に
    連動して保湿液としてのインクを吐出する指令信号を生
    成するように構成した請求項9に記載のインクジェット
    式記録装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、保湿液としてのイン
    クに代えた保湿用専用液をキャッピング手段内に吐出す
    る指令信号を生成するように構成した請求項1乃至請求
    項10のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  12. 【請求項12】 前記保湿用専用液は、界面活性剤、防
    腐剤を含む水溶液である請求項11に記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッドには、保湿用専用液を
    貯留するタンクからの供給を受けて、前記専用液を吐出
    するノズル開口を備えてなる請求項11または請求項1
    2に記載のインクジェット式記録装置。
  14. 【請求項14】 保湿用専用液を貯留するタンクは、印
    刷用インクを貯留するインクカートリッジ内に一体に形
    成されてなる請求項13に記載のインクジェット式記録
    装置。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は、キャッピング手段に
    よって記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におい
    て、キャッピング手段内における最も増粘し易いインク
    を吐出するノズル対向位置に、保湿用専用液を吐出する
    指令信号を生成するように構成した請求項11乃至請求
    項14のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  16. 【請求項16】 前記制御手段は、キャッピング手段に
    よって記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におい
    て、キャッピング手段内における記録ヘッドの各ノズル
    対向位置に、保湿用専用液を吐出する指令信号を生成す
    るように構成した請求項11乃至請求項14のいずれか
    に記載のインクジェット式記録装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、キャッピング手段内
    にほぼ均一に、保湿用専用液を吐出する指令信号を生成
    するように構成した請求項11乃至請求項14のいずれ
    かに記載のインクジェット式記録装置。
  18. 【請求項18】 前記キャッピング手段内には、インク
    もしくは保湿用専用液を保持する吸収材が配置されてな
    る請求項1乃至請求項17のいずれかに記載のインクジ
    ェット式記録装置。
  19. 【請求項19】 キャリッジに搭載された前記記録ヘッ
    ドにおける保湿液としてのインクもしくは保湿用専用液
    を吐出するノズル開口が、印字領域から向かってキャッ
    ピング手段に近い側に形成されてなる請求項1乃至請求
    項18のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  20. 【請求項20】 前記キャッピング手段には、負圧発生
    手段に連通する吸引口が形成され、前記吸引口はキャッ
    ピング手段によって記録ヘッドのノズル形成面を封止し
    た状態において、最も増粘し易いインクを吐出する記録
    ヘッドのノズル対向位置から、最も遠い位置に配置され
    てなる請求項1乃至請求項19のいずれかに記載のイン
    クジェット式記録装置。
JP19899199A 1999-07-13 1999-07-13 インクジェット式記録装置 Expired - Fee Related JP3384448B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19899199A JP3384448B2 (ja) 1999-07-13 1999-07-13 インクジェット式記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19899199A JP3384448B2 (ja) 1999-07-13 1999-07-13 インクジェット式記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001026112A true JP2001026112A (ja) 2001-01-30
JP3384448B2 JP3384448B2 (ja) 2003-03-10

Family

ID=16400298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19899199A Expired - Fee Related JP3384448B2 (ja) 1999-07-13 1999-07-13 インクジェット式記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3384448B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004017543A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2007069583A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2007130861A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2009262353A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Canon Inc インクジェット記録装置およびその吐出性能低下防止方法
JP2010184502A (ja) * 2010-06-02 2010-08-26 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置
US7794041B2 (en) 2006-03-23 2010-09-14 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus and maintenance method thereof
JP2012206354A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Seiko Epson Corp 液体吐出装置および保湿液供給制御方法
US8672443B2 (en) 2010-12-20 2014-03-18 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus and storage medium storing program
JP2018051845A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 富士フイルム株式会社 インクジェットヘッド保湿装置及びインクジェット印刷装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004017543A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2007069583A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2007130861A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US7794041B2 (en) 2006-03-23 2010-09-14 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus and maintenance method thereof
JP2009262353A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Canon Inc インクジェット記録装置およびその吐出性能低下防止方法
JP2010184502A (ja) * 2010-06-02 2010-08-26 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置
US8672443B2 (en) 2010-12-20 2014-03-18 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus and storage medium storing program
JP2012206354A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Seiko Epson Corp 液体吐出装置および保湿液供給制御方法
JP2018051845A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 富士フイルム株式会社 インクジェットヘッド保湿装置及びインクジェット印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3384448B2 (ja) 2003-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001347688A (ja) インクジェット式記録装置および同装置におけるフラッシング制御方法
JP2001038925A (ja) インクジェット式記録装置および同装置におけるクリーニング制御方法
JP2001018408A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における保湿液吐出制御方法
JP3384448B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3712033B2 (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのインク排出制御方法
JP3642201B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3543315B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3891235B2 (ja) インクジェット式記録装置におけるフラッシング制御方法
JP3843651B2 (ja) インクジェット式記録装置
US6935720B2 (en) Liquid jetting apparatus
JP2002137415A (ja) インクジェット式記録装置のフラッシング方法及びインクジェット式記録装置
JP3707274B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3978956B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2001239679A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのインク吐出能力回復処理方法
JP2001001554A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP4448861B2 (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP4736765B2 (ja) 液体噴射装置
JP2008149483A (ja) 記録装置のクリーニング方法及び記録装置
JP4448813B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3521421B2 (ja) インクジェット式記録装置に適用されるインク流路内の気泡排出方法および気泡排出装置
JP2867502B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2002036577A (ja) 液体噴射装置及び同装置におけるヘッドクリーニング方法
JP2002103650A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP3584772B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2009061792A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのインク吐出能力回復処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021127

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081227

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081227

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091227

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101227

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101227

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111227

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111227

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121227

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121227

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131227

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees