JP2002331677A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP2002331677A JP2001142618A JP2001142618A JP2002331677A JP 2002331677 A JP2002331677 A JP 2002331677A JP 2001142618 A JP2001142618 A JP 2001142618A JP 2001142618 A JP2001142618 A JP 2001142618A JP 2002331677 A JP2002331677 A JP 2002331677A
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浩二郎 飯塚
Hitoshi Hayakawa
均 早川
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優 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャッピング手段内に生成されるインク溶媒
による泡を消滅できるように構成することで、印刷障害
の発生を抑制させること。 【解決手段】 キャッピング手段9は、ホルダ部材21
と、このホルダ部材の開口周縁に配置されて、記録ヘッ
ドのノズル形成面に密着し得る弾性素材からなるキャッ
プ部材22から構成されている。前記ホルダ部材21内
には、複数の通孔23aを形成した有孔板23が配置さ
れ、この有孔板に形成された通孔が、ホルダ部材の内面
に接する有孔板の上面端部23gとキャップ部材の頂端
部22aを半径として描かれる円内に配置されている。
これにより、特に隅角部に生成されやすいインク溶媒に
よる泡を、前記通孔23aを介して吸引し、消滅させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この本発明は、記録ヘッドの
ノズル形成面を封止し、負圧発生手段からの負圧を受け
てノズル開口からインクを吸引排出させることができる
キャッピング手段を具備したインクジェット式記録装置
に関し、特にキャッピング手段内に発生するインク溶媒
による泡を効果的に除去し、印刷障害の発生を防止し得
るようにしたインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、シリアルプリンティング方式の
インクジェット式記録装置は、キャリッジに搭載されて
主走査方向に移動するインクジェット式記録ヘッドと、
前記主走査方向に直交する副走査方向に記録用紙を搬送
させる紙送り手段が具備され、印刷データに基づいて記
録ヘッドよりインク滴を吐出させることにより、記録用
紙に対して印刷が実行される。
【0003】前記した記録装置に搭載されたインクジェ
ット式記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノ
ズル開口からインク滴として記録用紙に吐出させて印刷
を行う関係上、ノズル開口からのインク溶媒の蒸発に起
因するインク粘度の上昇や、インクの固化、または塵埃
の付着等により印刷不良を発生させるという問題を抱え
ている。
【0004】このために、この種のインクジェット式記
録装置には、非印刷時(休止時)に記録ヘッドのノズル
形成面を封止するためのキャッピング手段を備えてい
る。このキャッピング手段は、記録ヘッドにおけるノズ
ル開口のインクの乾燥を防止する蓋体として機能するだ
けでなく、ノズル開口に目詰まりが生じた場合には、ノ
ズル形成面を封止し、負圧発生手段としての吸引ポンプ
からの負圧を作用させて、ノズル開口からインクを吸引
排出させることでノズル開口の目詰まりを解消させる回
復機能をも備えている。
【0005】記録ヘッドの目詰まり解消のために行う強
制的なインクの吸引排出動作は、クリーニング操作と呼
ばれており、記録装置の長時間の休止後に印刷を再開す
る場合や、ユーザが印刷不良を認識して、クリーニング
スイッチを操作した場合等に実行される。そして、前記
したとおり、吸引ポンプによる負圧をキャッピング手段
内に加えて、記録ヘッドよりインクを吸引排出させた後
に、例えばゴム素材を短冊状に形成したワイピング部材
により、ノズル形成面を払拭する操作が伴われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の記
録装置において用いられるインク溶媒には、例えばイン
ク滴の適正な吐出動作を補償するために、界面活性剤が
含まれている。しかしながら、この界面活性剤は一方に
おいて泡を生成させるという問題を抱えている。したが
って、前記したクリーニング操作を実行し、キャッピン
グ手段からインクを排出させた後においても、比較的大
きな泡がキャッピング手段内に取り残される状態が発生
する。
【0007】このように、キャッピング手段内に泡が残
された状態で、再び記録ヘッドを封止した場合には、前
記した泡が瞬間的に破壊され、その瞬間にノズル開口に
形成されているインクのメニスカスを破壊するという問
題が招来される。これにより、ノズル開口からインク滴
が正常に吐出できない、いわゆるドット抜けと称する印
刷障害が発生する。
【0008】前記した比較的大きな泡は、キャッピング
手段を構成する有底状に形成されたホルダ部材内におい
て、特にその開口周縁に形成された弾性素材からなるキ
ャップ部材に沿って、すなわち隅角部に取り残される状
態が多々発生する。この場合、前記した比較的大きな泡
は、前記キャップ部材の頂端部からホルダ部材内に円弧
を描くようにして形成される状況となる。
【0009】この発明は、前記した状況に着目してなさ
れたものであり、キャップ部材の内側に沿って取り残さ
れるインク溶媒による泡を効果的に除去し、ドット抜け
等の印字障害の発生を抑制し得るインクジェット式記録
装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装
置は、印刷データに基づいてノズル開口からインク滴を
吐出することで記録用紙に印刷を行うインクジェット式
記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止
し、負圧発生手段からの負圧を受けてノズル開口からイ
ンクを吸引排出させることができるキャッピング手段と
を具備したインクジェット式記録装置であって、前記キ
ャッピング手段は、一面が開口され有底状に形成された
ホルダ部材と、前記ホルダ部材の少なくとも開口周縁に
配置されて、前記記録ヘッドのノズル形成面に密着し得
る弾性素材からなるキャップ部材から構成され、かつ前
記ホルダ部材内には、複数の通孔を形成した有孔板が配
置され、前記有孔板に形成された通孔が、前記ホルダ部
材の内面に接する有孔板の上面端部と前記キャップ部材
の頂端部を半径として描かれる円内に配置されている点
に特徴を有する。
【0011】前記した構成によると、キャッピング手段
を構成するホルダ部材内には、複数の通孔を形成した有
孔板が配置されており、この有孔板における通孔を介し
て、記録ヘッドからインクを吸引排出させるクリーニン
グ操作が実行される。この場合、キャッピング状態を解
除して、キャッピング手段内からインクを排出させる場
合、前記した有孔板における通孔を介してインクが排出
される。この時、キャッピング手段内に生成された前記
した泡は、前記通孔により吸引されて即座に消滅する。
しかも、前記通孔はホルダ部材の内面に接する有孔板の
上面端部とキャップ部材の頂端部を半径として描かれる
円内に配置されているので、特に当該隅角部に残ろうと
する大多数の泡を前記通孔を介して効率よく吸引し、こ
れを消滅させることができる。
【0012】この場合、1つの好ましい実施の形態にお
いては、前記ホルダ部材内には、それぞれに複数の通孔
を形成した複数枚の有孔板が、上下に間隔をおいて配置
された構成とされる。
【0013】このような構成とした場合、キャッピング
手段内が複数枚の有孔板によって、区画されるため、イ
ンク溶媒による保湿性を維持させることができる。した
がって、記録ヘッドをキャッピングしている状態におい
て、記録ヘッドのノズル開口部分におけるインク溶媒の
揮散を効果的に抑制し、ノズル開口付近におけるインク
の増粘を抑えることができる。
【0014】一方、前記した有孔板の上面が、前記ホル
ダ部材の開口縁に対して非平行状態となるように形成さ
れる場合もある。この場合、1つの好ましい実施の形態
においては、前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の長
手方向の一端部から他端部に向かって、ホルダ部材の開
口縁からの距離が変化する傾斜面により形成された構成
とされる。また、他の好ましい実施の形態においては、
前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の長手方向におい
て、中央部が低下する2つの傾斜面により形成された構
成とされる。
【0015】前者の形態によると、キャッピング手段が
記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱す
る構成とされる記録装置においては、その離脱時におい
て、前記有孔板の上面をほぼ水平状態に保つことができ
る。これにより、キャッピング手段内に排出されたイン
クの排出動作時において、有孔板の上面に存在するイン
ク廃液を、大多数の通孔を介して効率的に排出させるこ
とができる。また、同時にキャッピング手段内に残ろう
とする前記泡も、通孔を介して吸引することができ、こ
れを効果的に消滅させることができる。
【0016】また、後者の形態によると、キャッピング
手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して平行状態で離
脱する構成とされる記録装置に採用した場合、有孔板の
上面に存在するインク廃液を、有孔板のほぼ中央部に集
めて排出させることができると共に、キャッピング手段
内に残ろうとする前記泡を、有孔板の周縁付近に形成さ
れた通孔を介して吸引することができ、これを効果的に
消滅させることができる。
【0017】さらに、この発明にかかる好ましい実施の
形態においては、前記ホルダ部材の下底面が、前記ホル
ダ部材の長手方向において、中央部が低下する2つの傾
斜面により形成された構成とされる。この場合、好まし
くは前記2つの傾斜面が交差する位置に、インク排出口
が形成された構成とされる。
【0018】前記した形態を採用することにより、キャ
ッピング手段内のインク廃液を効率よく排出させること
が可能であり、クリーニング動作に要する時間を短縮さ
せることに寄与できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるインクジェ
ット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づい
て説明する。図1は本発明が適用された記録装置本体の
基本構成を斜視図によって示したものである。図1にお
いて符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキ
ャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3
を介し、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向
に往復移動されるように構成されている。
【0020】キャリッジ1の記録用紙6に対向する下側
面には、後述するインクジェット式記録ヘッドが搭載さ
れ、またその上部には記録ヘッドにインクを供給するブ
ラックインクカートリッジ7、およびカラーインクカー
トリッジ8が着脱可能に装着されている。
【0021】図中符号9は、非印字領域(ホームポジシ
ョン)に配置されたキャッピング手段であって、このキ
ャッピング手段9は記録ヘッドが直上に移動した時に、
上方に進出して記録ヘッドのノズル形成面を封止するこ
とができるように構成されている。そしてキャッピング
手段9の下方には、キャッピング手段9の内部空間に負
圧を与えるための負圧発生手段としての吸引ポンプ10
が配置されている。
【0022】前記キャッピング手段9は、記録装置の休
止期間中において、記録ヘッドのノズル形成面を封止し
てノズル開口からのインク溶媒の蒸発を抑制させる蓋体
として機能すると共に、前記吸引ポンプ10からの負圧
を記録ヘッドに作用させて、記録ヘッドからインクを吸
引排出させるクリーニング操作も実行されるように構成
されている。
【0023】そして、図1に示すようにキャッピング手
段9に隣接した印刷領域側には、ゴムなどの弾性素材を
短冊状に成形したワイピング部材11が配置されてい
て、キャリッジ1がキャッピング手段9側に往復移動す
る際に、必要に応じて記録ヘッドの移動経路に水平方向
に進退し、記録ヘッドのノズル形成面を払拭して清掃す
るワイピング動作がなされるように構成されている。
【0024】図2は、前記したキャリッジ上に装着され
たインクカートリッジと、当該カートリッジからのイン
クの供給を受ける記録ヘッドの概略構成、および記録ヘ
ッドのノズル形成面を封止した状態のキャッピング手段
の構成を断面状態で示したものである。また、図3およ
び図4は、図2に示した上半部を省略して示したもので
あり、それぞれ記録ヘッドのノズル形成面からキャッピ
ング手段の封止が解かれていく状態を示している。
【0025】まず図2に示すように、記録ヘッド12を
構成するヘッドケース12bの下側面には、記録ヘッド
のノズル形成面を構成するノズルプレート12aが配置
されており、このノズルプレート12aには、複数のノ
ズル開口12cが形成されている。また、各ノズル開口
に対応して例えば圧電振動子によるアクチェータ12d
が、ヘッドケース12b内に配置されている。そして、
ノズル開口12cとアクチェータ12d部分から、上部
に向かってインク連絡流路12eがヘッドケース12b
内に形成されている。
【0026】前記ヘッドケース12bの上面には、4本
の中空状に形成されたインク導入針15が直立状態に配
置されており、前記ヘッドケース12b内に形成された
各インク連絡流路12eは、それぞれ各インク導入針4
1の中空路に連通されている。なお、各インク導入針1
5の頂部付近には、図には示されていないがインク導入
孔が形成されており、インクカートリッジからのインク
は、この導入孔を介してインク導入針15内に誘導さ
れ、前記したインク連絡流路12eを介して記録ヘッド
のアクチェータ12d部分に供給されるように構成され
ている。
【0027】図2に示された左端のインク導入針15
は、ブラックインクを受けるものであり、この左端のイ
ンク導入針15に向かって、その上部からブラックイン
クカートリッジ7が装着されている。また、カラーイン
クカートリッジ8には、図2において左から順にシア
ン、マゼンタ、イエローの各カラーインクが個別に収容
されており、このカラーインクカートリッジ8も、図2
に示されたように残りの3本のインク導入針15に向か
って、その上部から装着される。
【0028】一方、キャッピング手段9は、合成樹脂に
より、一面が開口され有底状に形成されたホルダ部材2
1と、このホルダ部材の開口周縁に配置され、エラスト
マー等の弾性素材により、その頂端面がほぼ方形状に成
形されたキャップ部材22とにより構成されている。そ
して、ホルダ部材21内には、後で詳細に説明するよう
に、複数の通孔を形成した有孔板23が配置されてい
る。なお、前記ホルダ部材21の下底部におけるほぼ中
央には、インク排出口が21aが形成されており、この
インク排出口が21aには、図には示されていないが前
記した吸引ポンプ10の吸引側が接続されている。
【0029】一方、前記ホルダ部材21は、レバー25
を介して円弧状軌跡をもって上下方向に移動できるスラ
イダ26に収納されている。前記スライダ26の端部に
は、当接部材26aが配置されており、この当接部材2
6aは、記録ヘッドを搭載した前記キャリッジ1がホー
ムポジション側(図中右側)へ移動することに伴って、
ヘッドケース12bの一部に当接するように構成されて
いる。そして、前記レバー25を介して上昇するキャッ
プ部材22によって、図2に示すように記録ヘッド12
のノズル形成面12aが封止されるように作用する。
【0030】図2に示したキャッピング手段9によるノ
ズル形成面12aの封止状態から、図3に示すようにキ
ャリッジが印字領域側(図中左側)に若干移動されるこ
とにより、前記レバー25を介してキャッピング手段9
が降下する。これにより、ノズル形成面12aに対する
キャッピング手段9の封止が解かれる。そして、この実
施の形態においては、図4に示されたように、なおもキ
ャッピング手段9が降下した場合には、キャッピング手
段9は印字領域側に若干傾斜されるように、すなわち記
録ヘッドのノズル形成面12aに対して非平行状態でノ
ズル形成面から離脱されるように構成されている。
【0031】前記したように、キャッピング手段9が記
録ヘッドのノズル形成面12aに対して非平行状態で上
下動させるために、図2ないし図4には示されていない
が、レバー25以外に、スライダ21における図中右端
部を斜め上下方向にガイドして移動させることができる
傾斜溝も備えられている。すなわち、前記レバー25に
よる円弧状の動きと、図示せぬ傾斜溝の形状の組み合わ
せにより、キャッピング手段9は記録ヘッドのノズル形
成面12aに対して非平行状態で上下動するように構成
されている。
【0032】図5ないし図7は、前記した構成の記録装
置に好適に用いられるキャッピング手段の第1の実施の
形態を示したものである。すなわち、図5はキャッピン
グ手段9を上面から視た状態を示しており、また図6は
図5におけるA−A線から矢印方向に視た状態を、また
図7は同じくB−B線から矢印方向に視た状態を示して
いる。なお、図6および図7において、ホルダ部材21
の下底部に形成されたインク排出口が21aについて
は、これを中央部で切断した状態で示している。
【0033】前記したとおり、キャッピング手段9は、
ホルダ部材21とキャップ部材22とにより構成されて
おり、キャップ部材22はホルダ部材21の上端縁に沿
って埋め込まれた状態でホルダ部材21に取付けられて
いる。また、ホルダ部材21内の上部開口に近い位置に
は、複数の通孔23aを形成した有孔板23が、ホルダ
部材21の内壁に取り付けられている。前記通孔23a
は、図5に示されたようにその大多数が矩形状に形成さ
れた有孔板23における周縁部に沿って形成されてお
り、したがって、各通孔23aのほとんどはキャップ部
材22の内周に沿って配置された構成とされている。
【0034】ここで、有孔板23における周縁部に沿っ
て形成された前記各通孔23aは、ホルダ部材の内面に
接する有孔板23の上面端部23gと、前記キャップ部
材の頂端部22aを半径として描かれる円内に配置され
ている。すなわち、通孔23aは図6および図7に鎖線
で示した円内に配置されている。この構成によって、キ
ャップ部材の頂端部22aを半径として形成されるイン
ク溶媒による泡(仮想的には泡は表面張力により、鎖線
で示すように形成される。)は、当該箇所に配置された
通孔23aによって吸引され、即座に消滅する。
【0035】この場合、有孔板23に形成される通孔2
3aの配置位置を、図5に示したように、特に有孔板2
3の周縁部に沿って多数形成することにより、当該箇所
からの吸引効果を高めることができる。したがって、キ
ャッピング手段内からインクを排出させるに際し、キャ
ップ部材の内面に沿った隅角部において生成されやすい
泡を、インク廃液と共に効率的に吸引し消滅させること
ができる。
【0036】これにより、キャッピング手段内に泡が残
された状態で、再び記録ヘッドを封止した場合に、前記
した泡が瞬間的に破壊され、その瞬間に記録ヘッドのノ
ズル開口に形成されているインクのメニスカスを破壊す
るという問題を回避することができ、ドット抜けと称す
る印刷障害の発生を効果的に阻止することができる。
【0037】次に図8は、前記した構成の記録装置に好
適に用いられるキャッピング手段の第2の実施の形態を
示したものである。この図8に示した構成は、例えば図
5におけるA−A線より矢印方向に視た状態で示してい
る。この図8に示した構成においては、前記ホルダ部材
内には、それぞれに複数の通孔を形成した複数枚の有孔
板が、上下に間隔をおいて配置された構成とされてい
る。
【0038】この実施の形態においては、3枚の有孔板
23A,23B,23Cがほぼ等間隔をおいてホルダ部
材21内に収容されており、各有孔板23A,23B,
23Cには、それぞれ複数の通孔23a,23b,23
cが形成されている。
【0039】前記した構成によると、最上部に配置され
た有孔板23Aに形成された通孔23aが、前記した泡
を効果的に消滅させるように作用する。そして、キャッ
ピング手段9の内部空間が複数枚の有孔板によって区画
されるため、インク溶媒による保湿性を維持させること
ができる。したがって、記録ヘッドをキャッピングして
いる状態において、記録ヘッドのノズル開口部分におけ
るインク溶媒の揮散を効果的に抑制し、ノズル開口付近
におけるインクの増粘を抑えることができる。
【0040】また、図8に示した構成によると、各有孔
板が間隔をおいて階層状に配置されているので、吸引ポ
ンプによる吸引動作時において、その吸引力の低下を抑
制させることができる。
【0041】図9は、前記した構成の記録装置に好適に
用いられるキャッピング手段の第3の実施の形態を示し
たものであり、例えば図5におけるB−B線より矢印方
向に視た状態で示している。この図9に示した構成は、
有孔板の上面が、前記ホルダ部材の開口縁21bに対し
て非平行状態となるように形成され、前記ホルダ部材2
1の長手方向の一端部から他端部に向かって、ホルダ部
材の開口縁21bからの距離が変化する傾斜面23dに
より形成されている。
【0042】この形態によると、キャッピング手段9が
記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離脱す
る構成とされる図2ないし図4に示した記録装置におい
て、その離脱時において、有孔板23の上面をほぼ水平
状態に保つことができる。これにより、キャッピング手
段内に貯留されたインク廃液の排出動作時において、有
孔板23の上面に存在するインク廃液を、大多数の通孔
23aを介して効率的に排出させることができる。ま
た、同時にキャッピング手段内に残ろうとする前記泡
も、通孔23aを介して吸引することができ、これを効
果的に消滅させることができる。
【0043】図10は、前記した構成の記録装置に好適
に用いられるキャッピング手段の第4の実施の形態を示
したものであり、例えば図5におけるB−B線より矢印
方向に視た状態で示している。この図10に示した構成
は、有孔板23の上面が、ホルダ部材21の長手方向に
おいて、中央部が低下する2つの傾斜面23e,23f
により形成された構成とされている。
【0044】このように構成されたキャッピング手段に
おいては、キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成
面に対して平行状態で離脱する構成とされる記録装置に
採用した場合、有孔板23の上面に存在するインク廃液
を、有孔板のほぼ中央部に集めて排出させることができ
る。また、キャッピング手段9内に残ろうとする前記泡
を、有孔板の周縁付近に形成された通孔23aを介して
吸引することができ、これを効果的に消滅させることが
できる。
【0045】図11は、前記した構成の記録装置に好適
に用いられるキャッピング手段の第5の実施の形態を示
したものであり、例えば図5におけるA−A線より矢印
方向に視た状態で示している。この図11に示した構成
は、ホルダ部材21の下底面が、ホルダ部材の長手方向
において、中央部が低下する2つの傾斜面21c,21
dにより形成された構成とされている。そして、前記2
つの傾斜面21c,21dが交差する位置に、インク排
出口21aが形成されている。
【0046】前記した形態を採用することにより、キャ
ッピング手段9内のインク廃液を排出させるに際し、前
記2つの傾斜面21c,21dにより、インク廃液をイ
ンク排出口21aに積極的に誘導することができ、これ
によりインク廃液の排出効率を向上させることが可能で
ある。したがって、クリーニング動作に要する時間を短
縮させることに寄与できる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
にかかるインクジェット式記録装置によると、キャッピ
ング手段を構成するホルダ部材内には、複数の通孔を形
成した有孔板が配置され、前記有孔板に形成された通孔
が、有孔板の上面端部とキャップ部材の頂端部を半径と
して描かれる円内に配置されているので、キャッピング
手段内に生成されるインク溶媒による泡を効果的に吸引
して消滅させることができる。したがって、インクジェ
ット式記録装置において、ドット抜け等の印刷障害等の
発生する度合い低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された記録装置本体の基本構成を
示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載された記録ヘッドと
インクカートリッジおよびキャッピング手段の構成を示
した断面図である。
【図3】図2に示した構成においてキャッピング状態が
解除された状態を示す断面図である。
【図4】同じくキャリッジが印刷領域側に移動した状態
を示す断面図である。
【図5】図1に示す記録装置に好適に用いられるキャッ
ピング手段の第1の実施の形態を示した上面図である。
【図6】図5におけるA−A線から矢印方向に視た状態
を示すキャッピング手段の断面図である。
【図7】図5におけるB−B線から矢印方向に視た状態
を示すキャッピング手段の断面図である。
【図8】キャッピング手段の第2の実施の形態を示した
断面図である。
【図9】キャッピング手段の第3の実施の形態を示した
断面図である。
【図10】キャッピング手段の第4の実施の形態を示し
た断面図である。
【図11】キャッピング手段の第5の実施の形態を示し
た断面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 6 記録用紙 7 ブラックインクカートリッジ 8 カラーインクカートリッジ 9 キャッピング手段 10 吸引ポンプ(負圧発生手段) 11 ワイピング部材 12 記録ヘッド 12a ノズル形成面 12b ヘッドケース 12c ノズル開口 15 インク導入針 21 ホルダ部材 21a インク排出口 21b 開口縁 21c,21d 傾斜面 22 キャップ部材 22a 頂端部 23,23A〜23C 有孔板 23a〜23c 通孔 23d,23e,23f 傾斜面 23g 上面端部 26 スライダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 優 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 高橋 宣仁 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA17 EA27 JA10 JA13 JA22 JA27 JC20 JC21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷データに基づいてノズル開口からイ
    ンク滴を吐出することで記録用紙に印刷を行うインクジ
    ェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面
    を封止し、負圧発生手段からの負圧を受けてノズル開口
    からインクを吸引排出させることができるキャッピング
    手段とを具備したインクジェット式記録装置であって、 前記キャッピング手段は、一面が開口され有底状に形成
    されたホルダ部材と、前記ホルダ部材の少なくとも開口
    周縁に配置されて、前記記録ヘッドのノズル形成面に密
    着し得る弾性素材からなるキャップ部材から構成され、
    かつ前記ホルダ部材内には、複数の通孔を形成した有孔
    板が配置され、前記有孔板に形成された通孔が、前記ホ
    ルダ部材の内面に接する有孔板の上面端部と前記キャッ
    プ部材の頂端部を半径として描かれる円内に配置されて
    いることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記ホルダ部材内には、それぞれに複数
    の通孔を形成した複数枚の有孔板が、上下に間隔をおい
    て配置されてなる請求項1に記載のインクジェット式記
    録装置。
  3. 【請求項3】 前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の
    開口縁に対して非平行状態となるように形成された請求
    項1に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の
    長手方向の一端部から他端部に向かって、ホルダ部材の
    開口縁からの距離が変化する傾斜面により形成された請
    求項3に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記有孔板の上面が、前記ホルダ部材の
    長手方向において、中央部が低下する2つの傾斜面によ
    り形成された請求項3に記載のインクジェット式記録装
    置。
  6. 【請求項6】 前記ホルダ部材の下底面が、前記ホルダ
    部材の長手方向において、中央部が低下する2つの傾斜
    面により形成された請求項1ないし請求項5のいずれか
    に記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記2つの傾斜面が交差する位置にイン
    ク排出口が形成されてなる請求項6に記載のインクジェ
    ット式記録装置。
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