JP3587344B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録用紙の幅方向に移動する記録ヘッドを有し、印刷データに基づいてインク滴を記録用紙に向かって吐出することで記録用紙上に画像を印刷するインクジェット式記録装置、より詳細には該インクジェット式記録装置に適したキャッピング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータの発達によりグラフィック処理が比較的簡単に実行できるようになったため、ディスプレイに表示される例えばカラー画像のハードコピーを高品質で出力できる記録装置が求められている。このような要求に応えるためにインクジェット式記録ヘッドを搭載した記録装置が提供されている。このインクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、カラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
【0003】
このようなインクジェット式記録装置は、インク貯蔵手段からのインクの供給を受けるインクジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対して相対的に移動させる紙送り手段を備え、印字信号に応じて記録ヘッドを移動させながら記録用紙にインク滴を吐出させてドットを形成することで記録が行われる。そして共通のヘッドホルダーにブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクの吐出が可能な記録ヘッドを設け、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0004】
このようなインクジェット式記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズルからインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などによりノズル開口に目詰まりを発生し、印刷不良を起こすという問題がある。
【0005】
このために、インクジェット式記録装置は通常、非印刷時に記録ヘッドのノズル開口を封止するためのキャッピング装置と、必要に応じてノズルプレートを清掃するクリーニング装置を備えている。このキャッピング装置は、前記したノズル開口のインクの乾燥を防止する蓋として機能するだけでなく、ノズル開口に目詰まりが生じた場合には、キャップ部材によりノズルプレートを封止し、吸引ポンプからの負圧により、ノズル開口からインクを吸引してノズル開口の目詰まりを解消する機能をも備えている。
【0006】
記録ヘッドの目詰まり解消のために行うインクの強制的な排出処理は、通常クリーニング操作と呼ばれ、長時間の休止後に印刷を再開する場合や、またユーザが記録ヘッドの目詰まりを解消するためにクリーニングスイッチを押下した場合に実行され、インク滴を排出させた後にゴムなどの弾性板からなるクリーニング部材によりワイピング操作を伴う処理である。また、記録ヘッドに印刷とは関係のない駆動信号を印加してインク滴を吐出させる機能も備えており、これは通常フラッシング操作と呼ばれ、クリーニング操作時にワイピング等でヘッドのノズル開口近傍の不揃いのメニスカスを回復させたり、また印刷中にインク滴の吐出が少ないノズル開口の目詰まりを防止する目的で一定周期ごとに実行させる操作である。
【0007】
図12は従来のインクジェット式記録装置に用いられているキャッピング装置の概略構成を断面図によって示したものであり、キャッピング装置を構成するキャップユニットによって記録ヘッドよりインクの吸引処理を行った状態を示している。また図13は同じくキャップユニットを上面から見た状態を示している。キャップユニット38は、上面が解放された方形状のキャップケース40と、キャップケース40内に収納され可撓性物質よりなるキャップ部材16とにより構成されており、キャップ部材16はその上測縁がキャップケース40よりも若干突出した状態に形成されている。そしてキャップ部材16の内底部には多孔質材料により形成されたインク吸収材17が収納されている。
【0008】
またキャップケース40およびキャップ部材16の下底部には、キャップケース40およびキャップ部材16を貫通するようにインク吸引口18および大気解放口19が配置されている。前記インク吸引口18および大気解放口19は、図13にも示すようにキャッピング装置を上面から見た場合に、キャッピング装置の長手方向のほぼ中央に沿って、互いに所定間隔をもって位置するように配置されている。
【0009】
一方、符号8はカラー用記録ヘッドを示しており、この記録ヘッド8はキャッピング装置の上部に位置し、そのノズルプレート14が前記キャッピング装置によってキャッピングされる。ノズルプレート14にはノズル開口15が配置されており、各ノズル開口15に対応して配置された圧電振動子13の作用によってイエロー、シアン、マゼンタの各インクが吐出されるように構成されている。
【0010】
以上の構成において、ノズル開口の目詰まりを解消させるためのインクの吸引作用は、図12に示すようにキャップ部材16を記録ヘッド8のノズルプレート14に密着させた状態で、該キャップ部材のインク吸引口18に接続された吸引ポンプを作動させ、キャップ内部に負圧を与えることにより行われる。そして、ノズル開口15からインクが排出され、キャップ内部の負圧がある程度減少した時点で、大気開放口19から大気の流入が行われ、キャップ内部の負圧が全て解除される。
【0011】
しかしながら、図12および図13に示すような従来の構成においては大気開放口19がキャップの下側に設けられているので、インク吸引後に大気開放口19の先端部にインクが残ることになる。さらに、キャップ内部に設けられるインク吸収材17は通常、多孔質材料からなるシートが用いられることから、このようなインク吸収材をはさんで大気開放が行われることにより、泡状のインクを吹き上げてしまう。そして、この泡状のインクがノズル開口15に飛散、もしくは付着することにより混色やドット抜けが発生する。
【0012】
このような問題を解消させるため、例えば特開平7−68766号公報に開示されたように、記録ヘッドを搭載したキャリッジを微小移動させたり、キャップを引っ張るなどしてキャップを弾性変形せしめ、ノズルプレートとキャップの間に生じる隙間から大気開放を行う、もしくは、記録ヘッドのノズルプレート面上に大気開放口を設け、ヘッド側から大気開放を行う技術が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の技術に関しては、長期にわたる繰り返し動作によりキャップ部材に疲労や歪みなどが生じ、キャップとノズルプレートとの密着性を損なう恐れがあり、装置の信頼性の低下を招く。また、後者の技術に関しては、ノズルプレート面上に大気開放口を設けることによりヘッドが大型化し、さらにキャップ自体も大型化するので吸引効率が悪くなるという不都合が生じる。
【0014】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、インク吸引後にキャップ内部を大気開放する際に、ノズルプレート側へのインクの飛散を無くし、混色やドット抜けを防止することができる小型なキャッピング装置を搭載したインクジェット式記録装置を提供することである。
【0015】
また、本発明の他の目的とするところは前記の目的に加え、大気開放口に対して大気を連通させるためのバルブの構成を簡素化し、装置のコストを低下させることが可能なインクジェット式記録装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために成された本発明にかかるインクジェット式記録装置は、ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、非印刷時に前記ノズル開口を封止するとともに、必要に応じて前記ノズル開口からインクを吸引するキャップ部材を備えたキャッピング装置を搭載したインクジェット式記録装置において、前記キャップ部材の内部を大気に開放する大気開放口を、前記キャッピング装置のキャップ部材の一側面に配置した構成とされる。
【0017】
この場合、好ましくは前記キャップ部材内にインク吸収材が収容されており、前記キャップ部材の一側面に配置された前記大気開放口が、前記インク吸収材よりも上部に位置するように構成される。また、前記大気開放口が前記インク吸収材に向かって傾斜を持つように形成される構成とすることが望ましい。そして、好ましい実施の形態においては、前記キャップ部材の大気開放口を配置した一側面に対向する他側面側の下底部に、インク吸引口が配置される。
【0018】
また、前記キャップ部材は方形状に形成されており、前記大気開放口はキャップ部材の一側面の隅角部に配置され、インク吸引口が大気開放口の対角線で対向する隅角部の下底部に配置される場合もある。
【0019】
さらに、前記キャッピング装置は少なくともキャップケースと可撓性物質よりなるキャップ部材とにより構成され、前記キャップ部材は前記キャップケースの上部周縁に突出するように形成されると共に、前記キャップケースより突出したキャップ部材の一部には、キャップ部材の肉厚方向に貫通する大気解放口が施され、且つ前記記録ヘッドへのキャップ部材の押圧力に応じて、前記大気解放口が閉塞または解放されるように構成される。この場合、大気解放口を施したキャップ部材の上縁部が、他よりも突出して形成された構成とするのが望ましい。
【0020】
以上のように構成されたキャッピング装置を備えたインクジェット式記録装置においては、キャップ内部を大気開放するための大気開放口がキャップ部材の一側面に配置されているので、大気開放時において泡状インクの発生を防止することができ、大気開放口の先端に残ったインクのノズルプレート側への飛散を効果的に防止する。
【0021】
また、インク吸収口を大気開放口を配置した一側面に対向する他側面側の下底部に、またはインク吸収口を大気開放口と対角線で対向する隅角部の下底部に配置することで、大気解放時に空気の流れが形成され、インクの掃けを良好にすることができる。さらに、大気解放口をキャップ部材の肉厚方向に貫通するように形成させたことで、記録ヘッドへのキャップ部材の押圧力に応じて、大気解放口が閉塞または解放されるように作用する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるインクジェット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は本発明が適用されたインクジェット式記録装置の一実施例を示すものであり、図中符号1はキャリッジであり、キャリッジモータ3の駆動により往復動するタイミングベルト2を介し、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されている。
【0023】
キャリッジ1の記録用紙6に対向する側には、ブラック用記録ヘッド7、およびカラー用記録ヘッド8が搭載され、またその上方にはそれぞれの記録ヘッドにインクを供給するブラック用インクカートリッジ9、およびカラー用インクカートリッジ10が着脱可能に装填されている。
【0024】
図中符号11は、非印字領域外に配置されたキャッピング装置であって、ブラックヘッド用のキャップユニット37とカラーヘッド用のキャップユニット38を搭載している。そしてキャッピング装置11の下方には、キャッピング装置11に対して負圧を与えるための吸引ポンプ12が配置されている。
【0025】
前記キャップユニット37,38は記録装置の休止期間中のノズル開口の乾燥を防止するキャップ手段として機能する他、フラッシング動作時のインク受けとして機能し、また前記吸引ポンプ12からの負圧を記録ヘッド7、8に作用させて、インクを吸引する手段としての機能も兼ね備えている。
【0026】
図2は前記したカラー用記録ヘッド8におけるアクチュエータユニットの例を示したものであって、ノズルプレート14に3つの圧電振動子13が配置され、図2には現されていないが、その下側面に形成されたノズル開口列からそれぞれ異なる色のインクを吐出できるように、各圧電振動子13とノズルプレート14の間には、各ノズル開口列毎に独立したインク供給流路20a〜20fが設けられている。
【0027】
この構成により、各圧電振動子13にそれぞれ印刷制御信号が加えられることによりインク供給流路20a〜20fに供給されるイエロー、シアン、マゼンタの各インクがノズル開口列からそれぞれ吐出され、記録紙6に対してカラー印刷が行われる。
【0028】
図3(イ)および(ロ)はキャッピング装置11の全体構成を示したものであり、(イ)はキャッピング装置11を一方向から視た斜視図であり、また(ロ)は(イ)の裏面方向から視た斜視図である。図中符号22はスライダであり、自在に回動するアーム23とバネ31によって基台21に連結されており、キャリッジ1が非印字領域側に移動してフラッグ片25に接したときに、キャリッジ1の動きに追従して移動するように構成されている。また、スライダ22にはバルブユニット28が固定され、基台21にはバルブユニット28を開閉するためのバルブ29が圧縮バネ30を介して固定されている。
【0029】
フラッグ片25は下端に凸片26を有していて、基台21に形成された傾斜ガイド面24と当接してこれの表面を摺動するように構成されている。また、印刷領域側の側部にもガイド面32が設けられており、スライダ22に水平方向に突出された突起33がこれの表面を摺動するように構成されている。これら2つのガイド面24,32の働きにより、スライダ22はほぼ水平姿勢を保ったまま、上下動が可能な構成となっている。
【0030】
つまり、キャリッジ1が非印字領域側に移動したとき、スライダ22がキャリッジ1の動きと連動して斜め上方に移動することで、後述するキャップ部材と記録ヘッドのノズルプレート面が密着するキャッピング動作がなされるように構成されている。
【0031】
スライダ22のキャップユニット搭載部36は、バネ34と突起35によってスライダ22に連結されており、突起35を中心として若干の回動が可能である。また、キャップユニット37,38は、それぞれ圧縮バネ39を介してスライダ22に固定されている。従って、キャッピング動作時において、キャップとノズルプレートの密着性は常に良好に保たれる。
【0032】
前記キャップユニット37,38のそれぞれには、後で詳述するようにその下底部にそれぞれインク吸引口18が形成され、耐インク性に優れた図示せぬチューブを介して図1に示す吸引ポンプ12に接続されている。またキャップユニット37,38のそれぞれには、同じく後で詳述するようにその一側面に大気解放口19が配置されており、これら大気解放口19に一端が接続されたチューブ27の他端がバルブユニット28にそれぞれ接続されている。
【0033】
以上の構成により、キャリッジ1が非印字領域側に移動したとき、前記したようにキャリッジ1がフラッグ片25に当接し、これによりスライダ22が斜め上方に移動してキャップユニット37,38が記録ヘッドのノズルプレート面を閉塞するキャッピング状態とされる。そして、スライダ22が非印字領域側(ホームポジション)に位置することによって、前記バルブユニット28がバルブ29と接触し、大気開放口19が閉ざされる。この状態で吸引ポンプ12からキャップ内部に負圧を供給することにより、記録ヘッドのノズル開口からのインクの吸引が可能となる。
【0034】
図4は前記したキャッピング装置のうち、カラーヘッド用のキャップユニット38の第1の実施の形態をキャッピング状態における断面図で示したものであり、また図5は同じくキャップユニット38を上面から見た状態で示している。なお、図5は図6におけるA−A線に沿った断面図で示されている。
【0035】
キャップユニット38は、上面が解放された方形状のキャップケース40と、キャップケース40内に収納され、耐インク性を有する可撓性物質、特にゴムなどの弾性部材により形成されたカップ状のキャップ部材16とにより構成されている。そしてキャップ部材16はその上測縁がキャップケース40よりも若干突出した状態に形成されている。またキャップ部材16の内底部には耐インク性およびインク吸収性に優れた多孔質材料からなるインク吸収材17が、ほぼ底面を覆うように挿入されている。
【0036】
前記キャップ部材16の内部を大気に開放する大気開放口19がキャップ部材16の一側面のほぼ中央部に、キャップ部材16の肉厚部を貫通して設けられている。そして貫通孔はインク吸収材17に向けて序々に低下するように傾斜を持って形成され、キャップ部材16の内面側の開口部は、前記インク吸収材17の表面よりも上部に位置するように形成されている。そして大気開放口19は、前記したとおりチューブ27を介してバルブユニット28に接続されている。
【0037】
また、図5にも示したとおりキャップ部材16のほぼ中央下底部にはインク吸引口18が形成されていて、図示せぬチューブを介して前記したとおり吸引ポンプ12に接続されている。なお図4に示す記録ヘッド8の構成は、すでに説明した図12に示されたものと同一であり、従ってその詳細な説明は省略する。
【0038】
以上のように構成されたキャップユニット38によると、記録ヘッド8のノズル開口15から吸引されたインクは、キャップ底部に挿入されたインク吸収材17を介してインク吸引口18から排出される。そして、設定量のインクが排出されることによってキャップ内部の負圧はほとんど減少する。
【0039】
この段階で、キャリッジ1を印字領域側に移動させると、スライダ22が追従して印字領域側に移動するので、バルブユニット28が開放され、大気開放口19よりキャップ内部に大気が流入する。大気開放口19はキャップ部材16の一側面に、かつインク吸収材17よりも上部位置に備えられているので、大気開放の際に泡状のインクを発生させることはない。
【0040】
また、キャップ部材16に形成した貫通孔はインク吸収材17に向かって傾斜を持たせるようにしたので、インクが残りにくい構造となっており、たとえ先端部分にインクが残った場合であっても、インクはインク吸収材17に向けて排出されるので、ノズルプレート側へのインクの飛散は確実に防止できる。
【0041】
次に図6および図7はキャップユニットの第2の実施の形態を断面図および上面図によって示したものである。なお、図6は図7におけるB−B線に沿った断面図で示されている。ここで、前記した図4および図5と同一符号はそれぞれ相当部分を示しており、従ってその説明は省略する。
【0042】
図6および図7に示す第2の実施の形態においては、第1の実施の形態に比較して、特にインク吸引口18の配置位置が異なっている。すなわち、インク吸引口18は、キャップ部材16の大気開放口19を配置した一側面に対向する他側面側の下底部に配置されている。このように構成することで、大気解放時にキャップ部材16の長手方向、すなわち図7におけるB−B線に沿って空気の流れが発生し、インクの掃けが良好になされる。
【0043】
次に図8および図9はキャップユニットの第3の実施の形態を断面図および上面図によって示したものである。なお、図8は図9におけるC−C線に沿った断面図で示されている。ここで、前記した図4および図5と同一符号はそれぞれ相当部分を示しており、従ってその説明は省略する。
【0044】
図8および図9に示す第3の実施の形態においては、第2の実施の形態に比較して、特に大気開放口19並びにインク吸引口18の配置位置が異なっている。すなわち、大気開放口19は方形状に形成されたキャップ部材16の一側面の隅角部に配置され、インク吸引口18は前記キャップ部材16の方形状開口の対角線で対向する隅角部の下底部に配置されている。このように構成することで、大気解放時にキャップ部材16の対角線方向に沿って空気の流れが発生し、第2の実施の形態に比較してさらにインクの掃けが良好になされる。
【0045】
次に図10および図11に示す第4の実施の形態においては、前記した第1乃至第3の実施の形態における特質を保持しつつ、特にキャップ部材16自体にバルブ機能を持たせたものである。ここで、前記した図4および図5と同一符号はそれぞれ相当部分を示しており、従ってその説明は省略する。
【0046】
図10および図11に示す第4の実施の形態においては、キャップケース40より突出したキャップ部材16における一側面のほぼ中央に、キャップ部材16の肉厚方向に貫通する大気解放口19が施されている。この大気解放口19は、図に示すように三日月形に形成されており、その長辺が水平方向に、また短辺が垂直方向に向くように配置されている。
【0047】
キャップ部材16に貫通する大気解放口19は、前記した第1乃至第3の実施の形態と同様に、大気解放口19を構成する貫通孔がインク吸収材17に向けて序々に低下するように傾斜を持って形成され、またキャップ部材16の内面側の開口部は、前記インク吸収材17の表面よりも上部に位置するように形成されている。そして、図10に水平線Dで示したように、大気解放口19が施されたキャップ部材16の上縁部が、他の上縁部よりも突出して形成されている。なお、インク吸引口18の位置は、前記図6および図7に示した第2の実施の形態と同一位置に配置されている。
【0048】
このように構成したことにより、キャップ装置を記録ヘッドノズル面に押着させた状態で大気解放口19が閉塞し、キャップ内の機密を保つことができる。また押圧力を緩めることで、大気解放口19の閉塞状態が回復し、キャップ内の大気解放が可能となる。
【0049】
このように記録ヘッド8へのキャップ部材16の押圧力に応じて、前記大気解放口19が閉塞または解放されるように構成することにより、大気解放口19がバルブの作用を兼ねるようになされ、図3に示したバルブユニット28、およびバルブユニット28を開閉するためのバルブ29等の構成を不要にすることができる。また、特に大気解放口19を三日月形に形成し、大気解放口19が施されたキャップ部材16の上縁部を他の上縁部よりも突出して形成させたことにより、大気解放口19によるバルブの開閉作用を確実になすことができ、動作の信頼性を向上させることが可能となる。
【0050】
なお、前記した実施の形態においては、圧電振動子をアクチュエータとする記録ヘッドを搭載したインクジェット式記録装置を例にとって説明したが、ヒータによりインクを気化させて、気泡の圧力でインクを吐出させるいわゆるバブルジェット式記録ヘッドを搭載したインクジェット式記録装置においても同様の作用を奏することは明らかである。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明にかかるインクジェット式記録装置においては、非印刷時にノズル開口を封止するとともに、必要に応じて前記ノズル開口からインクを吸引するキャッピング装置において、キャップ内部を大気開放する大気開放口をキャップ部材の一側面に備えるようにしたので、大気開放の際の泡状インクの発生およびノズルプレート側へのインクの飛散を確実に防止でき、混色やドット抜けを防止することができる。
【0052】
また、インク吸収口を大気開放口を配置した一側面に対向する他側面側の下底部に、またはインク吸収口を大気開放口と対角線で対向する隅角部の下底部に配置することで、大気解放時にキャップ内においてインク吸収口に向かって空気の流れを形成させることができ、インクの掃けを良好にすることができる。
【0053】
さらに、大気解放口をキャップ部材の肉厚方向に貫通するように形成させることで、記録ヘッドへのキャップ部材の押圧力に応じて、大気解放口が閉塞または解放されるバルブ作用を発生させることが可能であり、装置の構成を簡素化させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット式記録装置の斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載された記録ヘッドにおけるアクチュエータユニットの一例を示す斜視図である。
【図3】図1に示す記録装置に搭載されたキャッピング装置の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の記録装置に搭載されるキャップユニットの第1の実施の形態を図5におけるA−A線で切断した状態の断面図である。
【図5】図4に示すキャップユニットの上面図である。
【図6】本発明の記録装置に搭載されるキャップユニットの第2の実施の形態を図7におけるB−B線で切断した状態の断面図である。
【図7】図6に示すキャップユニットの上面図である。
【図8】本発明の記録装置に搭載されるキャップユニットの第3の実施の形態を図9におけるC−C線で切断した状態の断面図である。
【図9】図8に示すキャップユニットの上面図である。
【図10】本発明の記録装置に搭載されるキャップユニットの第4の実施の形態を示した中央断面図である。
【図11】図10に示すキャップユニットを一部透視状態で示した側面図である。
【図12】従来の記録装置に搭載されたキャップユニットの一例を、図13におけるE−E線で切断した状態の断面図である。
【図13】図12に示すキャップユニットの上面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
2 タイミングベルト
3 キャリッジモータ
4 ガイド部材
5 プラテン
6 記録用紙
7 ブラック用記録ヘッド
8 カラー用記録ヘッド
9 ブラック用インクカートリッジ
10 カラー用インクカートリッジ
11 キャッピング装置
12 吸引ポンプ
13 圧電振動子
14 ノズルプレート
15 ノズル開口
16 キャップ部材
17 インク吸収材
18 インク吸引口
19 大気開放口
20 インク供給流路
27 チューブ
28 バルブユニット
29 バルブ
36 キャップユニット搭載部
37 ブラックヘッド用キャップユニット
38 カラーヘッド用キャップユニット
40 キャップケース

Claims (3)

  1. ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、非印刷時に前記ノズル開口を封止するとともに、必要に応じて前記ノズル開口からインクを吸引するキャップ部材を備えたキャッピング装置を搭載したインクジェット式記録装置であって
    前記キャッピング装置は、少なくともキャップケースと、該キャップケース内に収納され且つ可撓性物質よりなるキャップ部材とにより構成されると共に、前記キャップ部材は前記キャップケースの上部周縁に突出するように形成され、
    前記キャップ部材内にインク吸収材が収容され、
    前記キャップ部材の内部を大気に開放する大気開放口、前記キャッピング装置のキャップ部材の一側面であって前記インク吸収材よりも上部に位置するように設けられると共に、該大気開放口は前記キャップケース及びキャップ部材の両方に連なって形成され、更にキャップ部材部分の大気開放口は、キャップケース部分の大気開放口から流入する空気の流れを強制的に前記インク吸収材に向けて放出するように傾斜して設けられていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 前記キャップ部材の大気開放口を配置した一側面に対向する他側面側の下底部に、インク吸引口を配置したことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 前記キャップ部材は方形状に形成されており、前記大気開放口はキャップ部材の一側面の隅角部に配置され、インク吸引口が前記キャップ部材の方形状開口の対角線で対向する隅角部の下底部に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット式記録装置。
JP1061098A 1997-03-25 1998-01-22 インクジェット式記録装置 Expired - Fee Related JP3587344B2 (ja)

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