JPH10323998A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JPH10323998A
JPH10323998A JP1061098A JP1061098A JPH10323998A JP H10323998 A JPH10323998 A JP H10323998A JP 1061098 A JP1061098 A JP 1061098A JP 1061098 A JP1061098 A JP 1061098A JP H10323998 A JPH10323998 A JP H10323998A
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憲児 塚田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吸引後にキャップ内部を大気開放する
際のノズルプレート側へのインクの飛散を防止し、混色
やドット抜けを防止すること。 【解決手段】 大気開放口19をキャップ側面に、かつ
インク吸収材17より上部位置に備え、さらに大気開放
口19を構成する貫通孔はインク吸収材17に向かって
傾斜を持たせるように構成される。この構成により、キ
ャップ内部を大気開放する際のノズルプレート側へのイ
ンクの飛散を確実に防止し、混色やドット抜けを防止す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用紙の幅方向
に移動する記録ヘッドを有し、印刷データに基づいてイ
ンク滴を記録用紙に向かって吐出することで記録用紙上
に画像を印刷するインクジェット式記録装置、より詳細
には該インクジェット式記録装置に適したキャッピング
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータの発達によりグ
ラフィック処理が比較的簡単に実行できるようになった
ため、ディスプレイに表示される例えばカラー画像のハ
ードコピーを高品質で出力できる記録装置が求められて
いる。このような要求に応えるためにインクジェット式
記録ヘッドを搭載した記録装置が提供されている。この
インクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小
さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるた
め、カラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
【0003】このようなインクジェット式記録装置は、
インク貯蔵手段からのインクの供給を受けるインクジェ
ット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対して相
対的に移動させる紙送り手段を備え、印字信号に応じて
記録ヘッドを移動させながら記録用紙にインク滴を吐出
させてドットを形成することで記録が行われる。そして
共通のヘッドホルダーにブラック、イエロー、シアン、
マゼンタのインクの吐出が可能な記録ヘッドを設け、ブ
ラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各イン
クの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可
能としている。
【0004】このようなインクジェット式記録ヘッド
は、圧力発生室で加圧したインクをノズルからインク滴
として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル
開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、
インクの固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などに
よりノズル開口に目詰まりを発生し、印刷不良を起こす
という問題がある。
【0005】このために、インクジェット式記録装置は
通常、非印刷時に記録ヘッドのノズル開口を封止するた
めのキャッピング装置と、必要に応じてノズルプレート
を清掃するクリーニング装置を備えている。このキャッ
ピング装置は、前記したノズル開口のインクの乾燥を防
止する蓋として機能するだけでなく、ノズル開口に目詰
まりが生じた場合には、キャップ部材によりノズルプレ
ートを封止し、吸引ポンプからの負圧により、ノズル開
口からインクを吸引してノズル開口の目詰まりを解消す
る機能をも備えている。
【0006】記録ヘッドの目詰まり解消のために行うイ
ンクの強制的な排出処理は、通常クリーニング操作と呼
ばれ、長時間の休止後に印刷を再開する場合や、またユ
ーザが記録ヘッドの目詰まりを解消するためにクリーニ
ングスイッチを押下した場合に実行され、インク滴を排
出させた後にゴムなどの弾性板からなるクリーニング部
材によりワイピング操作を伴う処理である。また、記録
ヘッドに印刷とは関係のない駆動信号を印加してインク
滴を吐出させる機能も備えており、これは通常フラッシ
ング操作と呼ばれ、クリーニング操作時にワイピング等
でヘッドのノズル開口近傍の不揃いのメニスカスを回復
させたり、また印刷中にインク滴の吐出が少ないノズル
開口の目詰まりを防止する目的で一定周期ごとに実行さ
せる操作である。
【0007】図12は従来のインクジェット式記録装置
に用いられているキャッピング装置の概略構成を断面図
によって示したものであり、キャッピング装置を構成す
るキャップユニットによって記録ヘッドよりインクの吸
引処理を行った状態を示している。また図13は同じく
キャップユニットを上面から見た状態を示している。キ
ャップユニット38は、上面が解放された方形状のキャ
ップケース40と、キャップケース40内に収納され可
撓性物質よりなるキャップ部材16とにより構成されて
おり、キャップ部材16はその上測縁がキャップケース
40よりも若干突出した状態に形成されている。そして
キャップ部材16の内底部には多孔質材料により形成さ
れたインク吸収材17が収納されている。
【0008】またキャップケース40およびキャップ部
材16の下底部には、キャップケース40およびキャッ
プ部材16を貫通するようにインク吸引口18および大
気解放口19が配置されている。前記インク吸引口18
および大気解放口19は、図13にも示すようにキャッ
ピング装置を上面から見た場合に、キャッピング装置の
長手方向のほぼ中央に沿って、互いに所定間隔をもって
位置するように配置されている。
【0009】一方、符号8はカラー用記録ヘッドを示し
ており、この記録ヘッド8はキャッピング装置の上部に
位置し、そのノズルプレート14が前記キャッピング装
置によってキャッピングされる。ノズルプレート14に
はノズル開口15が配置されており、各ノズル開口15
に対応して配置された圧電振動子13の作用によってイ
エロー、シアン、マゼンタの各インクが吐出されるよう
に構成されている。
【0010】以上の構成において、ノズル開口の目詰ま
りを解消させるためのインクの吸引作用は、図12に示
すようにキャップ部材16を記録ヘッド8のノズルプレ
ート14に密着させた状態で、該キャップ部材のインク
吸引口18に接続された吸引ポンプを作動させ、キャッ
プ内部に負圧を与えることにより行われる。そして、ノ
ズル開口15からインクが排出され、キャップ内部の負
圧がある程度減少した時点で、大気開放口19から大気
の流入が行われ、キャップ内部の負圧が全て解除され
る。
【0011】しかしながら、図12および図13に示す
ような従来の構成においては大気開放口19がキャップ
の下側に設けられているので、インク吸引後に大気開放
口19の先端部にインクが残ることになる。さらに、キ
ャップ内部に設けられるインク吸収材17は通常、多孔
質材料からなるシートが用いられることから、このよう
なインク吸収材をはさんで大気開放が行われることによ
り、泡状のインクを吹き上げてしまう。そして、この泡
状のインクがノズル開口15に飛散、もしくは付着する
ことにより混色やドット抜けが発生する。
【0012】このような問題を解消させるため、例えば
特開平7−68766号公報に開示されたように、記録
ヘッドを搭載したキャリッジを微小移動させたり、キャ
ップを引っ張るなどしてキャップを弾性変形せしめ、ノ
ズルプレートとキャップの間に生じる隙間から大気開放
を行う、もしくは、記録ヘッドのノズルプレート面上に
大気開放口を設け、ヘッド側から大気開放を行う技術が
提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
技術に関しては、長期にわたる繰り返し動作によりキャ
ップ部材に疲労や歪みなどが生じ、キャップとノズルプ
レートとの密着性を損なう恐れがあり、装置の信頼性の
低下を招く。また、後者の技術に関しては、ノズルプレ
ート面上に大気開放口を設けることによりヘッドが大型
化し、さらにキャップ自体も大型化するので吸引効率が
悪くなるという不都合が生じる。
【0014】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的とするところは、インク吸引後
にキャップ内部を大気開放する際に、ノズルプレート側
へのインクの飛散を無くし、混色やドット抜けを防止す
ることができる小型なキャッピング装置を搭載したイン
クジェット式記録装置を提供することである。
【0015】また、本発明の他の目的とするところは前
記の目的に加え、大気開放口に対して大気を連通させる
ためのバルブの構成を簡素化し、装置のコストを低下さ
せることが可能なインクジェット式記録装置を提供する
ことである。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために成された本発明にかかるインクジェット式記録装
置は、ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェッ
ト式記録ヘッドと、非印刷時に前記ノズル開口を封止す
るとともに、必要に応じて前記ノズル開口からインクを
吸引するキャップ部材を備えたキャッピング装置を搭載
したインクジェット式記録装置において、前記キャップ
部材の内部を大気に開放する大気開放口を、前記キャッ
ピング装置のキャップ部材の一側面に配置した構成とさ
れる。
【0017】この場合、好ましくは前記キャップ部材内
にインク吸収材が収容されており、前記キャップ部材の
一側面に配置された前記大気開放口が、前記インク吸収
材よりも上部に位置するように構成される。また、前記
大気開放口が前記インク吸収材に向かって傾斜を持つよ
うに形成される構成とすることが望ましい。そして、好
ましい実施の形態においては、前記キャップ部材の大気
開放口を配置した一側面に対向する他側面側の下底部
に、インク吸引口が配置される。
【0018】また、前記キャップ部材は方形状に形成さ
れており、前記大気開放口はキャップ部材の一側面の隅
角部に配置され、インク吸引口が大気開放口の対角線で
対向する隅角部の下底部に配置される場合もある。
【0019】さらに、前記キャッピング装置は少なくと
もキャップケースと可撓性物質よりなるキャップ部材と
により構成され、前記キャップ部材は前記キャップケー
スの上部周縁に突出するように形成されると共に、前記
キャップケースより突出したキャップ部材の一部には、
キャップ部材の肉厚方向に貫通する大気解放口が施さ
れ、且つ前記記録ヘッドへのキャップ部材の押圧力に応
じて、前記大気解放口が閉塞または解放されるように構
成される。この場合、大気解放口を施したキャップ部材
の上縁部が、他よりも突出して形成された構成とするの
が望ましい。
【0020】以上のように構成されたキャッピング装置
を備えたインクジェット式記録装置においては、キャッ
プ内部を大気開放するための大気開放口がキャップ部材
の一側面に配置されているので、大気開放時において泡
状インクの発生を防止することができ、大気開放口の先
端に残ったインクのノズルプレート側への飛散を効果的
に防止する。
【0021】また、インク吸収口を大気開放口を配置し
た一側面に対向する他側面側の下底部に、またはインク
吸収口を大気開放口と対角線で対向する隅角部の下底部
に配置することで、大気解放時に空気の流れが形成さ
れ、インクの掃けを良好にすることができる。さらに、
大気解放口をキャップ部材の肉厚方向に貫通するように
形成させたことで、記録ヘッドへのキャップ部材の押圧
力に応じて、大気解放口が閉塞または解放されるように
作用する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるインクジェ
ット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づい
て説明する。図1は本発明が適用されたインクジェット
式記録装置の一実施例を示すものであり、図中符号1は
キャリッジであり、キャリッジモータ3の駆動により往
復動するタイミングベルト2を介し、ガイド部材4に案
内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構
成されている。
【0023】キャリッジ1の記録用紙6に対向する側に
は、ブラック用記録ヘッド7、およびカラー用記録ヘッ
ド8が搭載され、またその上方にはそれぞれの記録ヘッ
ドにインクを供給するブラック用インクカートリッジ
9、およびカラー用インクカートリッジ10が着脱可能
に装填されている。
【0024】図中符号11は、非印字領域外に配置され
たキャッピング装置であって、ブラックヘッド用のキャ
ップユニット37とカラーヘッド用のキャップユニット
38を搭載している。そしてキャッピング装置11の下
方には、キャッピング装置11に対して負圧を与えるた
めの吸引ポンプ12が配置されている。
【0025】前記キャップユニット37,38は記録装
置の休止期間中のノズル開口の乾燥を防止するキャップ
手段として機能する他、フラッシング動作時のインク受
けとして機能し、また前記吸引ポンプ12からの負圧を
記録ヘッド7、8に作用させて、インクを吸引する手段
としての機能も兼ね備えている。
【0026】図2は前記したカラー用記録ヘッド8にお
けるアクチュエータユニットの例を示したものであっ
て、ノズルプレート14に3つの圧電振動子13が配置
され、図2には現されていないが、その下側面に形成さ
れたノズル開口列からそれぞれ異なる色のインクを吐出
できるように、各圧電振動子13とノズルプレート14
の間には、各ノズル開口列毎に独立したインク供給流路
20a〜20fが設けられている。
【0027】この構成により、各圧電振動子13にそれ
ぞれ印刷制御信号が加えられることによりインク供給流
路20a〜20fに供給されるイエロー、シアン、マゼ
ンタの各インクがノズル開口列からそれぞれ吐出され、
記録紙6に対してカラー印刷が行われる。
【0028】図3(イ)および(ロ)はキャッピング装
置11の全体構成を示したものであり、(イ)はキャッ
ピング装置11を一方向から視た斜視図であり、また
(ロ)は(イ)の裏面方向から視た斜視図である。図中
符号22はスライダであり、自在に回動するアーム23
とバネ31によって基台21に連結されており、キャリ
ッジ1が非印字領域側に移動してフラッグ片25に接し
たときに、キャリッジ1の動きに追従して移動するよう
に構成されている。また、スライダ22にはバルブユニ
ット28が固定され、基台21にはバルブユニット28
を開閉するためのバルブ29が圧縮バネ30を介して固
定されている。
【0029】フラッグ片25は下端に凸片26を有して
いて、基台21に形成された傾斜ガイド面24と当接し
てこれの表面を摺動するように構成されている。また、
印刷領域側の側部にもガイド面32が設けられており、
スライダ22に水平方向に突出された突起33がこれの
表面を摺動するように構成されている。これら2つのガ
イド面24,32の働きにより、スライダ22はほぼ水
平姿勢を保ったまま、上下動が可能な構成となってい
る。
【0030】つまり、キャリッジ1が非印字領域側に移
動したとき、スライダ22がキャリッジ1の動きと連動
して斜め上方に移動することで、後述するキャップ部材
と記録ヘッドのノズルプレート面が密着するキャッピン
グ動作がなされるように構成されている。
【0031】スライダ22のキャップユニット搭載部3
6は、バネ34と突起35によってスライダ22に連結
されており、突起35を中心として若干の回動が可能で
ある。また、キャップユニット37,38は、それぞれ
圧縮バネ39を介してスライダ22に固定されている。
従って、キャッピング動作時において、キャップとノズ
ルプレートの密着性は常に良好に保たれる。
【0032】前記キャップユニット37,38のそれぞ
れには、後で詳述するようにその下底部にそれぞれイン
ク吸引口18が形成され、耐インク性に優れた図示せぬ
チューブを介して図1に示す吸引ポンプ12に接続され
ている。またキャップユニット37,38のそれぞれに
は、同じく後で詳述するようにその一側面に大気解放口
19が配置されており、これら大気解放口19に一端が
接続されたチューブ27の他端がバルブユニット28に
それぞれ接続されている。
【0033】以上の構成により、キャリッジ1が非印字
領域側に移動したとき、前記したようにキャリッジ1が
フラッグ片25に当接し、これによりスライダ22が斜
め上方に移動してキャップユニット37,38が記録ヘ
ッドのノズルプレート面を閉塞するキャッピング状態と
される。そして、スライダ22が非印字領域側(ホーム
ポジション)に位置することによって、前記バルブユニ
ット28がバルブ29と接触し、大気開放口19が閉ざ
される。この状態で吸引ポンプ12からキャップ内部に
負圧を供給することにより、記録ヘッドのノズル開口か
らのインクの吸引が可能となる。
【0034】図4は前記したキャッピング装置のうち、
カラーヘッド用のキャップユニット38の第1の実施の
形態をキャッピング状態における断面図で示したもので
あり、また図5は同じくキャップユニット38を上面か
ら見た状態で示している。なお、図5は図6におけるA
−A線に沿った断面図で示されている。
【0035】キャップユニット38は、上面が解放され
た方形状のキャップケース40と、キャップケース40
内に収納され、耐インク性を有する可撓性物質、特にゴ
ムなどの弾性部材により形成されたカップ状のキャップ
部材16とにより構成されている。そしてキャップ部材
16はその上測縁がキャップケース40よりも若干突出
した状態に形成されている。またキャップ部材16の内
底部には耐インク性およびインク吸収性に優れた多孔質
材料からなるインク吸収材17が、ほぼ底面を覆うよう
に挿入されている。
【0036】前記キャップ部材16の内部を大気に開放
する大気開放口19がキャップ部材16の一側面のほぼ
中央部に、キャップ部材16の肉厚部を貫通して設けら
れている。そして貫通孔はインク吸収材17に向けて序
々に低下するように傾斜を持って形成され、キャップ部
材16の内面側の開口部は、前記インク吸収材17の表
面よりも上部に位置するように形成されている。そして
大気開放口19は、前記したとおりチューブ27を介し
てバルブユニット28に接続されている。
【0037】また、図5にも示したとおりキャップ部材
16のほぼ中央下底部にはインク吸引口18が形成され
ていて、図示せぬチューブを介して前記したとおり吸引
ポンプ12に接続されている。なお図4に示す記録ヘッ
ド8の構成は、すでに説明した図12に示されたものと
同一であり、従ってその詳細な説明は省略する。
【0038】以上のように構成されたキャップユニット
38によると、記録ヘッド8のノズル開口15から吸引
されたインクは、キャップ底部に挿入されたインク吸収
材17を介してインク吸引口18から排出される。そし
て、設定量のインクが排出されることによってキャップ
内部の負圧はほとんど減少する。
【0039】この段階で、キャリッジ1を印字領域側に
移動させると、スライダ22が追従して印字領域側に移
動するので、バルブユニット28が開放され、大気開放
口19よりキャップ内部に大気が流入する。大気開放口
19はキャップ部材16の一側面に、かつインク吸収材
17よりも上部位置に備えられているので、大気開放の
際に泡状のインクを発生させることはない。
【0040】また、キャップ部材16に形成した貫通孔
はインク吸収材17に向かって傾斜を持たせるようにし
たので、インクが残りにくい構造となっており、たとえ
先端部分にインクが残った場合であっても、インクはイ
ンク吸収材17に向けて排出されるので、ノズルプレー
ト側へのインクの飛散は確実に防止できる。
【0041】次に図6および図7はキャップユニットの
第2の実施の形態を断面図および上面図によって示した
ものである。なお、図6は図7におけるB−B線に沿っ
た断面図で示されている。ここで、前記した図4および
図5と同一符号はそれぞれ相当部分を示しており、従っ
てその説明は省略する。
【0042】図6および図7に示す第2の実施の形態に
おいては、第1の実施の形態に比較して、特にインク吸
引口18の配置位置が異なっている。すなわち、インク
吸引口18は、キャップ部材16の大気開放口19を配
置した一側面に対向する他側面側の下底部に配置されて
いる。このように構成することで、大気解放時にキャッ
プ部材16の長手方向、すなわち図7におけるB−B線
に沿って空気の流れが発生し、インクの掃けが良好にな
される。
【0043】次に図8および図9はキャップユニットの
第3の実施の形態を断面図および上面図によって示した
ものである。なお、図8は図9におけるC−C線に沿っ
た断面図で示されている。ここで、前記した図4および
図5と同一符号はそれぞれ相当部分を示しており、従っ
てその説明は省略する。
【0044】図8および図9に示す第3の実施の形態に
おいては、第2の実施の形態に比較して、特に大気開放
口19並びにインク吸引口18の配置位置が異なってい
る。すなわち、大気開放口19は方形状に形成されたキ
ャップ部材16の一側面の隅角部に配置され、インク吸
引口18は大気開放口16の対角線で対向する隅角部の
下底部に配置されている。このように構成することで、
大気解放時にキャップ部材16の対角線方向に沿って空
気の流れが発生し、第2の実施の形態に比較してさらに
インクの掃けが良好になされる。
【0045】次に図10および図11に示す第4の実施
の形態においては、前記した第1乃至第3の実施の形態
における特質を保持しつつ、特にキャップ部材16自体
にバルブ機能を持たせたものである。ここで、前記した
図4および図5と同一符号はそれぞれ相当部分を示して
おり、従ってその説明は省略する。
【0046】図10および図11に示す第4の実施の形
態においては、キャップケース40より突出したキャッ
プ部材16における一側面のほぼ中央に、キャップ部材
16の肉厚方向に貫通する大気解放口19が施されてい
る。この大気解放口19は、図に示すように三日月形に
形成されており、その長辺が水平方向に、また短辺が垂
直方向に向くように配置されている。
【0047】キャップ部材16に貫通する大気解放口1
9は、前記した第1乃至第3の実施の形態と同様に、大
気解放口19を構成する貫通孔がインク吸収材17に向
けて序々に低下するように傾斜を持って形成され、また
キャップ部材16の内面側の開口部は、前記インク吸収
材17の表面よりも上部に位置するように形成されてい
る。そして、図10に水平線Dで示したように、大気解
放口19が施されたキャップ部材16の上縁部が、他の
上縁部よりも突出して形成されている。なお、インク吸
引口18の位置は、前記図6および図7に示した第2の
実施の形態と同一位置に配置されている。
【0048】このように構成したことにより、キャップ
装置を記録ヘッドノズル面に押着させた状態で大気解放
口19が閉塞し、キャップ内の機密を保つことができ
る。また押圧力を緩めることで、大気解放口19の閉塞
状態が回復し、キャップ内の大気解放が可能となる。
【0049】このように記録ヘッド8へのキャップ部材
16の押圧力に応じて、前記大気解放口19が閉塞また
は解放されるように構成することにより、大気解放口1
9がバルブの作用を兼ねるようになされ、図3に示した
バルブユニット28、およびバルブユニット28を開閉
するためのバルブ29等の構成を不要にすることができ
る。また、特に大気解放口19を三日月形に形成し、大
気解放口19が施されたキャップ部材16の上縁部を他
の上縁部よりも突出して形成させたことにより、大気解
放口19によるバルブの開閉作用を確実になすことがで
き、動作の信頼性を向上させることが可能となる。
【0050】なお、前記した実施の形態においては、圧
電振動子をアクチュエータとする記録ヘッドを搭載した
インクジェット式記録装置を例にとって説明したが、ヒ
ータによりインクを気化させて、気泡の圧力でインクを
吐出させるいわゆるバブルジェット式記録ヘッドを搭載
したインクジェット式記録装置においても同様の作用を
奏することは明らかである。
【0051】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明にか
かるインクジェット式記録装置においては、非印刷時に
ノズル開口を封止するとともに、必要に応じて前記ノズ
ル開口からインクを吸引するキャッピング装置におい
て、キャップ内部を大気開放する大気開放口をキャップ
部材の一側面に備えるようにしたので、大気開放の際の
泡状インクの発生およびノズルプレート側へのインクの
飛散を確実に防止でき、混色やドット抜けを防止するこ
とができる。
【0052】また、インク吸収口を大気開放口を配置し
た一側面に対向する他側面側の下底部に、またはインク
吸収口を大気開放口と対角線で対向する隅角部の下底部
に配置することで、大気解放時にキャップ内においてイ
ンク吸収口に向かって空気の流れを形成させることがで
き、インクの掃けを良好にすることができる。
【0053】さらに、大気解放口をキャップ部材の肉厚
方向に貫通するように形成させることで、記録ヘッドへ
のキャップ部材の押圧力に応じて、大気解放口が閉塞ま
たは解放されるバルブ作用を発生させることが可能であ
り、装置の構成を簡素化させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット式記録装置の
斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載された記録ヘッドに
おけるアクチュエータユニットの一例を示す斜視図であ
る。
【図3】図1に示す記録装置に搭載されたキャッピング
装置の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の記録装置に搭載されるキャップユニッ
トの第1の実施の形態を図5におけるA−A線で切断し
た状態の断面図である。
【図5】図4に示すキャップユニットの上面図である。
【図6】本発明の記録装置に搭載されるキャップユニッ
トの第2の実施の形態を図7におけるB−B線で切断し
た状態の断面図である。
【図7】図6に示すキャップユニットの上面図である。
【図8】本発明の記録装置に搭載されるキャップユニッ
トの第3の実施の形態を図9におけるC−C線で切断し
た状態の断面図である。
【図9】図8に示すキャップユニットの上面図である。
【図10】本発明の記録装置に搭載されるキャップユニ
ットの第4の実施の形態を示した中央断面図である。
【図11】図10に示すキャップユニットを一部透視状
態で示した側面図である。
【図12】従来の記録装置に搭載されたキャップユニッ
トの一例を、図13におけるE−E線で切断した状態の
断面図である。
【図13】図12に示すキャップユニットの上面図であ
る。
【符号の説明】 1 キャリッジ 2 タイミングベルト 3 キャリッジモータ 4 ガイド部材 5 プラテン 6 記録用紙 7 ブラック用記録ヘッド 8 カラー用記録ヘッド 9 ブラック用インクカートリッジ 10 カラー用インクカートリッジ 11 キャッピング装置 12 吸引ポンプ 13 圧電振動子 14 ノズルプレート 15 ノズル開口 16 キャップ部材 17 インク吸収材 18 インク吸引口 19 大気開放口 20 インク供給流路 27 チューブ 28 バルブユニット 29 バルブ 36 キャップユニット搭載部 37 ブラックヘッド用キャップユニット 38 カラーヘッド用キャップユニット 40 キャップケース

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル開口からインク滴を吐出するイン
    クジェット式記録ヘッドと、非印刷時に前記ノズル開口
    を封止するとともに、必要に応じて前記ノズル開口から
    インクを吸引するキャップ部材を備えたキャッピング装
    置を搭載したインクジェット式記録装置において、 前記キャップ部材の内部を大気に開放する大気開放口
    を、前記キャッピング装置のキャップ部材の一側面に配
    置したことを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記キャップ部材内にインク吸収材が収
    容されており、前記キャップ部材の一側面に配置された
    前記大気開放口が、前記インク吸収材よりも上部に位置
    するように構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記大気開放口が前記インク吸収材に向
    かって傾斜を持つように形成されていることを特徴とす
    る請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記キャップ部材の大気開放口を配置し
    た一側面に対向する他側面側の下底部に、インク吸引口
    を配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャップ部材は方形状に形成されて
    おり、前記大気開放口はキャップ部材の一側面の隅角部
    に配置され、インク吸引口が大気開放口の対角線で対向
    する隅角部の下底部に配置されていることを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェッ
    ト式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記キャッピング装置は少なくともキャ
    ップケースと可撓性物質よりなるキャップ部材とにより
    構成され、前記キャップ部材は前記キャップケースの上
    部周縁に突出するように形成されると共に、前記キャッ
    プケースより突出したキャップ部材の一部には、キャッ
    プ部材の肉厚方向に貫通する大気解放口が施され、且つ
    前記記録ヘッドへのキャップ部材の押圧力に応じて、前
    記大気解放口が閉塞または解放されるように構成したこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 大気解放口を施したキャップ部材の上縁
    部が、他よりも突出して形成されていることを特徴とす
    る請求項6に記載のインクジェット式記録装置。
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