JPH09118012A - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents

インクジェット式記録ヘッド

Info

Publication number
JPH09118012A
JPH09118012A JP27815995A JP27815995A JPH09118012A JP H09118012 A JPH09118012 A JP H09118012A JP 27815995 A JP27815995 A JP 27815995A JP 27815995 A JP27815995 A JP 27815995A JP H09118012 A JPH09118012 A JP H09118012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crater
nozzle
recording head
ink jet
crater portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27815995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3428254B2 (ja
Inventor
Hidetaka Sakurai
英孝 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP27815995A priority Critical patent/JP3428254B2/ja
Publication of JPH09118012A publication Critical patent/JPH09118012A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3428254B2 publication Critical patent/JP3428254B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル周囲に形成されたクレータ部とは別部
分にクレータ部を設けることにより、紙粉、ホコリ、増
粘インク等のノズル目詰まりを発生させる異物をノズル
から離れた場所に堆積すると共に、インク吸引を利用し
てそれら異物を除去することにより、印字品質及び信頼
性を長期にわたって維持できるインクジェット式記録ヘ
ッドを提供する。 【解決手段】 一定ピッチで列状に配列され、アクチュ
エータにより加圧される複数の圧力発生室と、圧力発生
室のそれぞれに連通する複数のノズルと、前記ノズルを
囲むようにして形成された第1のクレータ部を備えたノ
ズルプレートからなるインクジェット式記録ヘッドにお
いて、前記ノズルプレート上で前記第1のクレータ部と
は別部分に、第2のクレータ部を形成した構成からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字信号に応じて
インク滴を吐出して、記録紙等の記録媒体上にインク像
を形成するオンデマンド型インクジェットプリンタの記
録ヘッド、より詳細にはノズルプレートの表面構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録ヘッドは一般に、
インク滴の吐出ノズル、ノズルと連通した圧力室及びイ
ンク供給口、圧力室にインク吐出エネルギーを与える圧
力発生素子、圧力室及びインク供給口と圧力発生素子と
を隔てる膜状の振動板を備えている。
【0003】インクジェット式記録ヘッドは、記録用紙
にほとんど接触する程度の距離を保って印刷を実行する
と共に、画像を形成するインクには染料等の固形成分を
含むため、ノズルプレートに紙粉や増粘したインク等の
異物が付着しやすく、これがノズルの目詰まり発生の原
因となる。
【0004】そのため、ノズル周辺に第1のクレータ部
を形成し、ノズルプレートとノズルとの段差を持たせ、
異物のノズルへの付着を少なくしている。
【0005】加えて、一定時間毎あるいはノズルクリー
ニング動作時にゴム板や布材等からなるワイパーにより
ノズルプレートをワイピングあるいはラビングして、紙
粉やホコリ、増粘インク等の異物を除去することが行わ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高密度
化を行いノズルの配列ピッチが141μm間隔、即ち1
インチ当たり180ノズルの密度になると、各ノズル毎
に独立したクレータ部を形成すると、隣接するノズルの
クレータ部の壁が極めて薄くなり形成が困難であると共
に、各々のクレータ形状が小さくなり、ワイピングによ
るクレータ内の拭き取り性が低下してしまい、紙粉やホ
コリ、増粘インク等の異物をノズル周辺から除去できな
いことが起こる。そのため、図8に示すように1列のノ
ズル2,2,2・・・及びノズル3,3,3・・・の周
囲に長穴状の共通となる第1のクレータ部20及び30
を形成している。
【0007】このように構成されたノズルプレートをワ
イパーにより一方向からワイピングした場合、まずワイ
パーが進んでノズルプレート上に付着している紙粉やホ
コリ、増粘インク等の異物が拭き取られる。続いて、ワ
イパーがクレータ部20に到達すると、クレータ部には
段差となる直線状の壁20aがあるため、ワイパーは段
差を下ってクレータ部20内即ちノズル2の周辺を拭き
取ってゆく。しかし、直線状の壁20bの段差を上がる
際に異物を拭き取りながら進むことができず、これまで
拭き取りながらワイパーに堆積させてきた異物の一部を
20bに落としてしまう。これに続いてワイピングされ
る第1のクレータ部30にても同様で、第1のクレータ
部内即ちノズル周辺に異物が落とされてしまうことにな
る。ラビングはこの逆で、第1のクレータ部20及び3
0部内の直線状の段差20a及び30aにて、異物が拭
き落とされてしまう。このような場合、異物がノズル部
に接触してしまうことがあり、インク滴の吐出を不安定
にしたり全く吐出できなくなったりして印字品質を低下
させるという不都合が生じる。
【0008】更に、ワイピングやラビング手段によって
ノズルプレート上から除去された異物がワイパー上に残
ることにより、次回のワイピングやラビング手段によっ
て異物をノズルプレート上、特に第1のクレータ部内に
再び運び込むことがある。
【0009】このような異物の拭き落としやワイパーに
よる運び込みの発生頻度は、印刷速度や印刷品質の向上
を図るための多ノズル化により、さらに増加してしま
う。
【0010】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的とすることころはノズルプレー
ト及びワイパーに付着した紙粉やホコリ、増粘インク等
の異物をノズル周辺に持ち込まないよう第2のクレータ
部でトラップさせるインクジェット式記録ヘッドを提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
式記録ヘッドは、一定ピッチで列状に配列され、アクチ
ュエータにより加圧される複数の圧力発生室と、前記圧
力発生室のそれぞれに連通する複数のノズルと、前記ノ
ズルを囲むようにして形成された第1のクレータ部を備
えたノズルプレートからなり、前記第1のクレータとは
別部分に第2のクレータ部が形成されていることを特徴
とする。
【0012】また、前記第1及び第2のクレータ部が記
録装置の吸引手段に連通したノズル保護キャップの当た
る範囲内に形成されていることを特徴とする。
【0013】更に、前記第2のクレータ部のノズル並び
方向の長さが、前記ノズルの周囲に形成されたクレータ
部よりも長いことを特徴とする。
【0014】更に、前記第2のクレータ部が長穴状の直
線部を有することを特徴とする。
【0015】更に、前記第2のクレータ部が記録装置に
取り付けられたワイピング手段によるワイピング方向の
上流側に形成されていることを特徴とする。
【0016】更に、前記第2のクレータ部が前記ワイピ
ング方向の上流側、及び下流側すなわち記録装置に取り
付けられたラビング手段によるラビング方向の上流側に
形成されていることを特徴とする。
【0017】更に、前記第2のクレータ部の深さが前記
第1のクレータ部の深さと同等であることを特徴とす
る。
【0018】更に、前記第1のクレータ部の形状が同一
列の前記ノズル全てを囲むように前記ノズルの配列方向
に凹部と凸部とからなる波形の壁を備えていることを特
徴とする。
【0019】更に、前記第2のクレータ部が複数形成さ
れていることを特徴とする。
【0020】更に、前記第2のクレータ部の前記ノズル
に向かって外側に相当する壁の形状が、前記ノズルの配
列方向に凹部と凸部とからなる波形の壁を備えているこ
とを特徴とする。
【0021】更に、前記第1のクレータ部及び前記第2
のクレータ部に撥水層が形成されていることを特徴とす
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0023】図1は、本発明の実施例であるインクジェ
ット式記録ヘッドの構成を示す断面図である。ノズルプ
レート1は、図2に示したように一定ピッチで形成され
たノズル2,2,2・・・及び3,3,3・・・を2列
備えていて、スぺーサ5、及び弾性板6と一体に積層さ
れてフレーム7に固定されて、圧力発生室8,9、イン
ク供給口10,11及び共通のインク室12,13を形
成している。
【0024】15は圧電振動子で、本実施例では圧電材
料16と電極17,18とを交互に積層して電界方向と
直角方向(図中上下方向)に変位する縦振動モードを備
えたのもので、先端が振動板6の脚部19に固定され、
また後端が固定板21を介してフレーム7に固定されて
いる。
【0025】図2は、前述のノズルプレートの一実施例
を示す上面図であって、図中符号20,30は、ノズル
2,2,2・・・の列、及びノズル3,3,3・・・の
列を取り囲むように形成された第1のクレータ部で、ノ
ズル2,2,2・・・、及びノズル3,3,3・・・に
対応した独立の丸形クレータである。本実施例のノズル
ピッチは282μm間隔、即ち1インチ当たり90ノズ
ルの密度であり、直径200μmのクレータ部を形成し
ても隣接するクレータ部の壁を82μm確保することが
できる。
【0026】ここでワイピング及びラビングについて説
明する。
【0027】ワイピングはゴム板等からなるブレードに
よりノズルプレート上の拭き取りを行う。ラビングはイ
ンク吸収性に富んだ微細な繊維を編み固めた布材のブレ
ードによりワイピングよりも強い拭き取りを行う。イメ
ージ的には、木材板を粗目のペーパーで擦るのがラビン
グで、細目のペーパーで仕上げるのがワイピングとな
り、どちらも木材板を擦っているものの、ラビングでは
大きな凹凸(≒異物)を強く擦り落としていることにな
る。
【0028】図9に、ワイピング及びラビング動作の説
明図を示す。
【0029】本実施例のインクジェット式記録装置で
は、ワイピングとラビングを行うブレードを一体に接着
し、ワイパーと呼ぶ。図9ではワイパーWの右側にワイ
ピング材のブレードBが、左側にはラビング材のブレー
ドAが接着されている(図9(イ))。
【0030】ワイピング或はラビング動作時には、イン
クジェット式記録ヘッドの走査方向に対して緩衝するよ
うにワイパーWが突出する仕組みになっている(図9
(ロ)及び(ニ))。
【0031】インクジェット式記録ヘッドは走査方向に
移動し、これによりノズルプレート1はワイパーWによ
って拭き取りが行われている(図9(ハ)及び
(ホ))。
【0032】この時、ワイパーWの拭き取り方向によ
り、ワイピングかラビングかが決定する。
【0033】図9(ハ)では、ワイピング材Bがノズル
プレート上を拭き取っていることからワイピングが、図
9(ホ)では、ラビング材Aがノズルプレート上を拭き
取っていることからラビングが、それぞれ行われてい
る。
【0034】更に、インク吸引を伴うノズルプレートの
クリーニング動作について説明する。
【0035】まず、吸引キャップのノズルプレートに対
する密着性を良くするために、異物除去のワイピングを
行う。続いてインク吸引を行い、次にインク吸引によっ
てノズルプレート上に付着した不要なインクをワイピン
グによって除去する。といった一連の動作となり、より
強いクリーニングを必要とする際、インク吸引前にラビ
ング動作を追加してノズルプレート上の異物拭き取りを
行う。
【0036】ここで、クリーニング動作におけるインク
吸引時や印刷を行わない時にノズルの目詰まりを防ぐた
めのノズル保護キャップ60は、図10に示すようにノ
ズルプレート1上の第1のクレータ部20及び30、第
2のクレータ部50、ノズル2,2,2・・・及び3,
3,3・・・を蓋で覆うように被さって、ノズルプレー
トと密着する。ノズル保護キャップ60にはインクの流
路が設けられており、ポンプ等の吸引手段に接続され
て、インク吸引を行う。
【0037】第2のクレータ部50及び第1のクレータ
部20及び30は、スパッタリングやメッキにより厚さ
5乃至30μmの金属層24を形成している。
【0038】このクレータ部20,30及び50には、
インクに対して非親和性を示す材料で撥水層25が形成
されている。
【0039】図2に示した第2のクレータ部50は、ノ
ズル2,3から見てワイピングの上流側に形成されてい
る。このため、ワイピングの際は第1のクレータ20及
び30にワイパーWが到達する前に、必ず第2のクレー
タ部50にてワイピング動作が行われる。第2のクレー
タ部50には長穴状の直線の壁50a,50bが形成さ
れている。これにより、ワイピング動作時にワイパーW
のワイピング材Bに蓄積されている異物、及びノズルプ
レートから拭き取られた紙粉や増粘インク等の異物は、
壁50aの段差により第2のクレータ部50内に運び込
まれた後、壁50bの段差でワイパーWから拭き落とし
易くされている。こうして第1のクレータ部20及び3
0にワイパーWが到達する前に、第2のクレータ部50
によって異物をトラップすることができる。
【0040】更に、第2のクレータ部のノズル並び方向
の長さが第1のクレータ部のノズル並び方向の長さより
も長くなっている。これにより、ワイピング動作時の第
2のクレータ部による異物トラップ効果が全ノズルに対
して有効となる。
【0041】図2に示された符号40は、ノズル保護キ
ャップ60の当たり想定線である。この図から、前述の
ノズル及びクレータ部全てがキャップ内に収まることに
より、ノズル周辺に付着してしまった異物やワイパーW
によって第2のクレータ部50に拭き集められた紙粉や
ホコリ、増粘インクなどの異物を、吸引によりノズルプ
レート上から除去することが可能になる。特に第2のク
レータ部がキャップ内に収まっていることにより、壁5
0bの直線状の段差を利用して拭き集められた異物がノ
ズルプレート上に堆積せずに除去され、最適なインク滴
の吐出環境を維持できる。
【0042】図3は、前述のノズルプレートの一部を示
す部分断面図である。
【0043】この図より、本実施例のノズルプレートで
は、第1のクレータ部20と第2のクレータ部50との
深さが同一であることがわかる。このように第1のクレ
ータ部と第2のクレータ部との深さが同一であることか
ら、金属層24及び撥水層25を全クレータ部に対し同
時に形成することができ、作業効率のアップと無用のコ
ストアップを防ぐことが可能になる。
【0044】更に、撥水層25が第1のクレータ部及び
第2のクレータ部全てに形成されていることにより、異
物がクレータ部の平面上に付着しにくく、また付着した
場合でも固着しにくい。そのため、異物はワイピング及
びラビングにより第2のクレータ部の平面をワイパーに
よって拭き取られた後クレータの壁部により拭き落とさ
れ、インク吸引時に容易に除去することができる。
【0045】また、第1のクレータ部20の壁と、第2
のクレータ部50の壁50a,50bの形状が同一であ
ることから、ワイピング時に第2のクレータ部50がな
ければ、容易に異物が第1のクレータ部20内即ちノズ
ル2の周辺に付着してしまうことがわかる。
【0046】図4は、前述のノズルプレートの他の実施
例を示す上面図であって、2列のノズル2,2,2・・
・及び3,3,3・・・の各々のノズルピッチが141
μm間隔、即ち1インチあたり180ノズルの密度であ
るため、第1のクレータ部20及び30は同一列内のノ
ズル全てを囲う長穴状の共通のクレータ形状を設け、ワ
イパーWによるノズルプレート特にノズル周辺の拭き取
り性を確保している。
【0047】このように各列のノズル2,2,2・・
・、及び3,3,3・・・に対して同一のクレータ部2
0,30で取り囲むことによって、各ノズル2,2,2
・・・、3,3,3・・・をそれぞれ独立のクレータ部
で取り囲む場合よりも金属層24を簡単に形成すること
が可能になる。
【0048】本実施例のノズルプレートでは、2つのノ
ズル列から見てワイピングの上流側、及び下流側即ちラ
ビングの上流側にそれぞれ第2のクレータ部50,51
が、ノズル保護キャップの当たり想定線40内に設けら
れている。これによりワイピング時には壁50b,51
bが異物を拭き落として堆積する機能を果たし、ワイピ
ングとは方向が逆になるラビング時には壁50a,51
aが同様の機能を発揮した上で、キャップによるインク
吸引により、拭き集めた異物をノズルプレート上から除
去する。
【0049】更に、第2のクレータ部がワイピング及び
ラビングの上流側に形成されていることにより、ワイパ
ーWに拭き取られ集められた異物は、次回のワイピング
あるいはラビング時に第1のクレータ部まで到達する前
に第2のクレータ部により拭き落とされ、インク吸引に
よって除去することが可能になる。
【0050】また、第2のクレータ部をできるだけ第1
のクレータ部に近づけることにより、ノズルプレート上
の異物をノズル部周辺に持ち込まず、できるだけ多く第
2のクレータ部内に拭き落とすことができるのは明らか
である。
【0051】図5は、前述のノズルプレートの他の実施
例を示す上面図である。
【0052】本実施例のノズルプレートでは、第2のク
レータ部がワイピングの上流側及びラビングの上流側に
それぞれ2個ずつ形成されていることにより、第2のク
レータ部の壁を利用した異物の拭き落とし性をより向上
している。特に連続紙などを使った印刷では、ノズルプ
レートがミシン目上を通過するなどの動作が発生した際
に、カット紙よりも多大な紙粉がノズルプレートに付着
してしまう。このような場合、複数形成された第2のク
レータ部によって、ワイピング時には第2のクレータ部
50,51,52,53の壁50a,51a,52a,
53aが異物の拭き落とし効果を発揮する。同様に、ラ
ビング時には第2のクレータ部50,51,52,53
の壁50b,51b,52b,53bが異物の拭き落と
し効果を発揮する。
【0053】更に、第1のクレータ部がワイピングの下
流方向に波形の壁を形成していることにより、万が一ノ
ズル周辺に異物が付着してしまった際にでも、ワイピン
グによるノズル部周辺からの異物の掻き出しが可能とな
る。この波形の壁による異物の掻き出しについて、図6
を用いて説明する。
【0054】図中矢印方向にブレードBによりワイピン
グされると、ブレードBがその弾性により直線状の壁2
0aから第1のクレータ部20に侵入し、撥水層25を
ワイピングしてここに付着している紙粉やホコリ、増粘
インク等の異物を第1のクレータ部20の他端の波形の
壁20bに向かって拭き取りながら(図6(イ))ノズ
ル側に突き出した凸部に至り(図6(ロ))、ここから
波形の壁20bの凹部に紙粉やホコリ、増粘インク等の
異物を寄せ集める(図6(ハ))。これにより紙粉や増
粘インク等の異物の厚みが厚くなる上、ブレードBによ
る掻き取りの力が凹部の各端点に集中することにより、
異物を第1のクレータ部20から容易に掻き出すことが
可能になる。
【0055】ついでブレードBは他方の第1のクレータ
部30に侵入して上述と同様の工程により異物を掻き出
す。
【0056】なお、本実施例によると、第1のクレータ
部20、30に形成された波形の壁20b、30bの凹
凸部は、ノズル2,2,2・・・及び3,3,3・・・
の間にノズル側に突き出した凸部が形成されているた
め、もし異物の掻き残しが発生してしまった際でも、ノ
ズル部と異物の掻き集め部との距離が従来より大きくな
り、インク滴の吐出に与える悪影響を小さくすることが
可能になる。
【0057】また、上述の実施例においてはワイピング
方向の下流側にだけ波形の壁を形成するようにしている
が、両側の壁を共に波形にすると、ワイピング及びラビ
ング両方に対して、クリーニングの方向に関りなくノズ
ル部周辺の異物を掻き出すことができる。
【0058】図7は、前述のノズルプレートの他の実施
例を示す上面図である。
【0059】本実施例のノズルプレートでは、第2のク
レータ部50、51がワイピング及びラビングの上流部
にそれぞれ1つづつ設けられ、直線状の壁50b及び5
1aがそれぞれワイピング時及びラビング時に、異物の
拭き落とし効果を発揮する。
【0060】更に、全てのクレータ部がノズル保護キャ
ップの当たり想定線内に形成されていることによる、イ
ンク吸引時における異物除去の効果も明らかである。
【0061】また、第2のクレータ部50、51の、ノ
ズルから見て外側に相当する壁50a、51bは波状の
壁を形成している。図6を用いて説明した通り、波状の
壁を形成することにより異物掻き出しの効果があること
から、壁51bはワイピングによって第2のクレータ部
51に堆積した異物を、壁51aはワイピングとは方向
の異なるラビングによって第2のクレータ部50に堆積
した異物を、それぞれノズルプレート上からインク吸引
を行わずに除去することができる。そして、ワイパーW
に蓄積させてノズルプレート上から除去した異物は、次
回のワイピング時に壁50bにより拭き落とされ、イン
ク吸引によってノズルプレートから除去される。
【0062】なお、上述の実施例においては、圧力発生
室のインクを加圧するアクチュエータとして圧電振動子
を用いたものに例をとって説明したが、圧力発生室内に
発熱素子を封入して、熱エネルギーによりインクを吐出
させるバブルジェット式記録ヘッドのノズルプレートに
適用しても同様の効果をもたらすことは明らかである。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、一定ピッチで列状に配
列され、アクチュエータにより加圧される複数の圧力発
生室と、圧力発生室のそれぞれに連通する複数のノズル
と、前記ノズルを囲むようにして形成された第1のクレ
ータ部を備えたノズルプレートからなるインクジェット
式記録ヘッドにおいて、前記ノズルプレート上で前記第
1のクレータ部とは別部分に、第2のクレータ部を形成
したことにより、紙粉やホコリ、増粘インクなどの印刷
不良発生の原因となる異物をノズル周辺に持ち込まない
ようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す部分断面図
である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す上面図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示す部分断面図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例を示す上面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す上面図である。
【図6】ノズルプレート上でのクリーニング工程を模式
的に示す図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す上面図である。
【図8】従来のノズルプレートを示す上面図である。
【図9】ワイピング・ラビング動作の説明図である。
【図10】ノズルプレートとノズル保護キャップの当た
りを示す図である。
【符号の説明】
1:ノズルプレート 2、3:ノズル 6:振動板 7:フレーム 8、9:圧力発生室 10、11:インク供給口 12、13:共通のインク室 15:圧電振動子 20、30:第1のクレータ部 24:金属層 25:撥水層 40:ノズル保護キャップ当たり想定線 50、51、52、53:第2のクレータ部 60:ノズル保護キャップ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定ピッチで列状に配列され、アクチュ
    エータにより加圧される複数の圧力発生室と、前記圧力
    発生室のそれぞれに連通する複数のノズルと、前記ノズ
    ルを囲むようにして形成された第1のクレータ部を備え
    たノズルプレートからなるインクジェット式記録ヘッド
    において、 前記ノズルプレート上で前記第1のクレータ部とは別部
    分に、第2のクレータ部が形成されていることを特徴と
    するインクジェット式記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のクレータ部が記録装
    置の吸引手段に連通したノズル保護キャップの当たる範
    囲内に形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    インクジェット式記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記第2のクレータ部のノズル並び方向
    の長さが、前記第1のクレータ部のノズル並び方向の長
    さよりも長いことを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット式記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記第2のクレータ部が長穴状の直線部
    を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    ト式記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記第2のクレータ部が記録装置に取り
    付けられたワイピング手段によるワイピング方向の上流
    側に形成されていることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット式記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記第2のクレータ部が前記ワイピング
    方向の上流側、及び下流側すなわち記録装置に取り付け
    られたラビング手段によるラビング方向の上流側に形成
    されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット式記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記第2のクレータ部の深さが前記第1
    のクレータ部の深さと同等であることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット式記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記第1のクレータ部の形状が同一列の
    前記ノズル全てを囲むように前記ノズルの配列方向に凹
    部と凸部とからなる波形の壁を備えていることを特徴と
    する請求項1記載のインクジェット式記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記第2のクレータ部が複数形成される
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット式記録
    ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記第2のクレータ部の前記ノズルに
    向かって外側に相当する壁の形状が、前記ノズルの配列
    方向に凹部と凸部とからなる波形の壁を備えていること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット式記録ヘッ
    ド。
  11. 【請求項11】 前記第1のクレータ部及び前記第2の
    クレータ部に撥水層が形成されていることを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット式記録ヘッド。
JP27815995A 1995-10-25 1995-10-25 インクジェット式記録装置 Expired - Fee Related JP3428254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27815995A JP3428254B2 (ja) 1995-10-25 1995-10-25 インクジェット式記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27815995A JP3428254B2 (ja) 1995-10-25 1995-10-25 インクジェット式記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09118012A true JPH09118012A (ja) 1997-05-06
JP3428254B2 JP3428254B2 (ja) 2003-07-22

Family

ID=17593415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27815995A Expired - Fee Related JP3428254B2 (ja) 1995-10-25 1995-10-25 インクジェット式記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3428254B2 (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11254687A (ja) * 1998-03-05 1999-09-21 Seiko Epson Corp インクジェット式記録ヘッド
JPH11277756A (ja) * 1998-03-30 1999-10-12 Seiko Epson Corp インクジェット印刷装置、印刷ヘッドおよびその製造方法
JP2000141652A (ja) * 1998-11-12 2000-05-23 Seiko Instruments Inc ヘッドチップ及びヘッドユニット
JP2005001327A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Seiko Epson Corp クリーニング方法、クリーニング装置、及び液滴吐出装置
JP2006334930A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP2006334910A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Brother Ind Ltd インクジェットヘッド
JP2007076294A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2007076296A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
CN100418767C (zh) * 2004-12-24 2008-09-17 株式会社Pfu 墨记录设备
JP2009262544A (ja) * 2008-03-31 2009-11-12 Brother Ind Ltd 液滴噴射装置
US7766450B2 (en) 2005-09-16 2010-08-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus
JP2011207059A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Brother Industries Ltd 液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP2012081613A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Brother Industries Ltd 液体吐出ヘッド、及び、その製造方法
JP2012166374A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2013014145A (ja) * 2012-10-22 2013-01-24 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
JP2018099841A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置
CN114801440A (zh) * 2022-05-30 2022-07-29 山东朱氏印务有限公司 一种具有避免油墨外溢的盒体包装印刷便携油墨添加装置

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11254687A (ja) * 1998-03-05 1999-09-21 Seiko Epson Corp インクジェット式記録ヘッド
JPH11277756A (ja) * 1998-03-30 1999-10-12 Seiko Epson Corp インクジェット印刷装置、印刷ヘッドおよびその製造方法
JP2000141652A (ja) * 1998-11-12 2000-05-23 Seiko Instruments Inc ヘッドチップ及びヘッドユニット
JP2005001327A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Seiko Epson Corp クリーニング方法、クリーニング装置、及び液滴吐出装置
CN100418767C (zh) * 2004-12-24 2008-09-17 株式会社Pfu 墨记录设备
JP2006334910A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Brother Ind Ltd インクジェットヘッド
JP2006334930A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP4678242B2 (ja) * 2005-06-02 2011-04-27 富士ゼロックス株式会社 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
US7766450B2 (en) 2005-09-16 2010-08-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus
JP2007076296A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP4635795B2 (ja) * 2005-09-16 2011-02-23 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置
JP4640069B2 (ja) * 2005-09-16 2011-03-02 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置
JP2007076294A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2009262544A (ja) * 2008-03-31 2009-11-12 Brother Ind Ltd 液滴噴射装置
US8596758B2 (en) 2010-03-30 2013-12-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection head and method of manufacturing the same
JP2011207059A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Brother Industries Ltd 液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP2012081613A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Brother Industries Ltd 液体吐出ヘッド、及び、その製造方法
US8752936B2 (en) 2010-10-08 2014-06-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection head and method of manufacturing the same
JP2012166374A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2013014145A (ja) * 2012-10-22 2013-01-24 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
JP2018099841A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置
CN114801440A (zh) * 2022-05-30 2022-07-29 山东朱氏印务有限公司 一种具有避免油墨外溢的盒体包装印刷便携油墨添加装置
CN114801440B (zh) * 2022-05-30 2024-01-19 山东朱氏印务有限公司 一种具有避免油墨外溢的盒体包装印刷便携油墨添加装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3428254B2 (ja) 2003-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3428254B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2667277B2 (ja) インクジェット記録装置
EP1052099B1 (en) Self-cleaning ink printing printer with gutter cleaning structure and method of assembling the printer
JP3682488B2 (ja) インクジェット式記録ヘッド、及びインクジェット式記録装置
JP4389499B2 (ja) インクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置
JP3332503B2 (ja) 改善されたインク吐出口面を備えたインクジェットヘッド、該インクジェットを備えたインクジェット装置及び該インクジェットヘッドの製造方法
JP2004268359A (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JP2014522749A (ja) ノズルプレートを清掃するシステムと方法
JP4138981B2 (ja) インクジェットプリントヘッドをクリーニングするための方法および装置
KR100744451B1 (ko) 미세방울 분사 장치
JP3728195B2 (ja) ヘッド回復装置及びヘッド回復方法並びにインクジェット記録装置
JP3603579B2 (ja) インクジェット式記録ヘッド
JP3359101B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2001219559A (ja) インクジェット式記録装置
JP3943997B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2003127436A (ja) インクジェット式記録装置
JP2001310476A (ja) インクジェット式記録装置
JP3360708B2 (ja) インクジェット式記録ヘッド
JP2006051640A (ja) インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの製造方法
JPH11115191A (ja) インクジェット式記録ヘッド
JPH03136854A (ja) インクジェット記録装置及び記録ヘッドユニット
JP3666074B2 (ja) インクジェットプリンタ
JPH07290715A (ja) インクジェット記録装置
JP2816902B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2001199076A (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090516

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100516

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees